JP3416798B2 - 果実の鮮度保持果汁調味液とその製造方法ならびに用途 - Google Patents

果実の鮮度保持果汁調味液とその製造方法ならびに用途

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、果実の鮮度保持調
味液とその製造方法、及び鮮度保持方法に関し、詳しく
は、果汁、トレハロース、L−アスコルビン酸、及び必
要に応じて他にクエン酸等の有機酸を利用する果実の鮮
度保持調味液及び果実の鮮度保持方法に関する。
【0002】
【従来の技術】収穫して得られた果実は、流通保管中さ
らには店頭ディスプレー中に、外観、風味、食感等が経
時的に劣化し、その品質的(商品的)価値を減じる。こ
れは洗浄、剥皮、カットされたものにおいては特に顕著
なものである。このような劣化には、物理的・化学的な
変質や微生物に起因する変敗などがある。変質には水分
含量の変化等による物理的変質の他に、酸素の影響を共
通因子とする酸素による食品成分の変化、酵素反応によ
る食品成分の変化、食品成分間の反応による変化等の化
学的変質がある(日本果汁協会監修、『果汁・果実飲料
辞典』、1981年、株式会社朝倉書店発行)。
【0003】このような生鮮果実の品質的価値の低下を
阻止し、鮮度を保持するため、従来からの方法として、
殺菌・防腐剤などの各種保存料が使用されることがある
が、それら従来の保存料は消費者からは使用そのものが
歓迎されているとは言い難く、また、斯かる保存料は、
呈味が不自然であったり、期待したほど鮮度保持効果が
思わしくないものも多数見受けられる。一方、生鮮果実
の鮮度保持のために脱酸素剤が用いられる場合もある
が、この場合、ガス透過性の低い包装材料ないしは包装
容器を必要とすることから、最終商品の高コスト化を招
くという問題がある。
【0004】近年では、各種の糖類の利用が提案され、
特にトレハロースの優れた鮮度保持機能に注目して、
「果実類の鮮度保持剤」としては特開平10−1176
81号公報(エタノールおよびトレハロースを含有する
鮮度保持剤)に、又「カット野菜・カット果物の鮮度保
持剤」としては特開平9−252719号公報(エタノ
ールとトレハロース及びビタミンC類を含有する鮮度保
持剤)にそのための技術が提案されている。これらの技
術は上記のような従来の方法の問題点を解決しうると期
待される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、本発明
者等が上記のトレハロース使用鮮度保持剤の効果の確認
検証をしたところ、褐変・変色の抑制、食感・呈味の保
持に関して、該鮮度保持剤にある程度の効果は認められ
るものの、なお、十分と言えるものではなく、更なる鮮
度保持効果の改善・増強が望まれた。
【0006】すなわち、それらの鮮度保持剤で処理した
ものと、処理していないものとを皮剥・カットしたりん
ごと梨において比較検証したところ、処理の効果は認め
られたものの、効果の維持期間が1日程度であったり、
呈味が思わしくなかったり又物足りなかった場合があ
り、鮮度保持の効果がもっと長く持続し、且つ呈味に影
響のないものが望まれた。本発明は、このような要求に
応じ、果実の変質・変敗を抑制し、且つ本来の新鮮な風
味・食感を維持する果実の鮮度保持調味液及びその鮮度
保持方法を提供することを目的とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】鮮度保持剤は、摂取によ
る健康的不安要因がなく、風味に対する影響がなく、外
観や食感を本来の新鮮なままに保つことが理想的であ
る。本発明者らは、この理想の達成を目指して鋭意研究
を重ねた。その結果、果汁、トレハロース及び、L−ア
スコルビン酸と、必要に応じてその他の有機酸をさらに
含む組成物が、健康上の不安要因なく摂取することがで
き、新鮮果実の本来の風味に対して影響を与えることな
くその食感や風味の劣化を抑制することができることを
見出し、本発明を完成するに至った。
【0008】すなわち、本発明は、果汁とともにトレハ
ロース及びL−アスコルビン酸を含む鮮度保持果汁調味
液を提供することにより上記課題を解決するものであ
る。
【0009】
【発明の実施の形態】以下において、本発明をさらに詳
細に説明する。本発明の鮮度保持果汁調味液(以下、
「当該調味液」という場合がある。)は果汁とともにト
レハロース及びL−アスコルビン酸を含んでなる。当該
調味液は、生鮮果実における視覚的な鮮度を保持すると
ともに生鮮果実が本来有する風味を保持するという本発
明の目的を達成する効果を有する。当該調味液の各成分
の含量(当該調味液の全重量に対する各成分の重量百分
率、重量%)は目的とする効果を発揮するものであれば
特に制限はなく、対象とする果実やその利用分野に応じ
て適宜選ばれる。例えば、トレハロースの含量が0重量
%を超え約10重量%以下、好ましくは、4重量%乃至
6重量%であり、L−アスコルビン酸の含量が0重量%
を超え約0.5重量%以下、好ましくは、0.1重量%
乃至0.3重量%である当該調味液は、比較的顕著な果
実の鮮度保持効果を発揮する特徴がある。
【0010】クエン酸等のL−アスコルビン酸以外の有
機酸をさらに含有せしめると、当該調味液の鮮度保持効
果がより顕著となる場合がある。本発明で用いるL−ア
スコルビン酸以外の有機酸としては、食品分野で通常用
いられるものの1種又は2種以上はいずれも利用するこ
とができ、そのうち、クエン酸、リンゴ酸、酒石酸など
は所期の効果の発揮にとりわけ有用である。本発明で用
いる有機酸は、L−アスコルビン酸を含め、塩の形態で
あってもよい。また、L−アスコルビン酸及び必要に応
じて他の有機酸を配合するなどしてpHを約2乃至約4
とした当該調味液は、それ自体に微生物が増殖し難く、
且つ、果実と接触させたとき違和感のない呈味を提供す
ることができる。更に、Brix(溶液の屈折率に基づ
いて蔗糖度として表示した溶質濃度の重量百分率)が約
20未満である当該調味液は、対象とする果実本来の風
味に与える影響が極めて少なく、対象の果実におけるド
リップの発生を抑制する効果をも発揮し得る。一方、下
記に詳述する、この発明で用いる果汁のうち、天然果汁
の多くはBrixが10程度であることから、Brix
が約10を超え約20未満である当該調味液は、所期の
効果を有することに加えてその調製が容易であるという
利点がある。
【0011】本発明でいう果汁とは、果実の搾汁であっ
て、得られたそのままの形態のもの(いわゆる「天然果
汁」又は「100%果汁」)、天然果汁から不溶成分を
除去した形態のものもの(いわゆる「透明天然果汁」)
や、天然果汁又は透明天然果汁の濃縮物、乾燥物ないし
は希釈物のいずれかを意味する。本発明で用いる果汁の
形態には特に制限がない。また、本発明で用いる果汁は
1種類の果汁であっても2種類以上の果汁を配合したも
のであってもよい。いずれにしても、通常飲用ないしは
食用として用いられる果汁はこの発明においていずれも
有利に用いることができる。例えば、1種類の果汁のみ
を含む当該調味液は、その果汁と同じ種類ないしはその
類縁の種類の果実を対象とするとき、所期の効果をとり
わけ顕著に発揮する。一方、味質が異なる果汁の、通
常、2種類以上、好ましくは、3種類以上を含む当該調
味液は、比較的幅広い種類の果実に対してその本来の風
味に影響を与えることなく所期の効果を発揮する特徴が
ある。組み合わせて用い得る果汁としては、例えば、リ
ンゴ果汁、ブドウ果汁、ナシ果汁、パインアップル果
汁、イチゴ果汁、キウイ果汁、パパイヤ果汁、メロン果
汁、ミカン果汁、レモン果汁、グレープフルーツ果汁な
どが挙げられる。いずれの組合わせの場合も所期の効果
を発揮し得るけれども、リンゴ果汁、ブドウ果汁及び、
ナシ果汁を組み合わせて用いる当該調味液は、とりわけ
幅広い種類の果実の本来の風味に対する影響が少ない。
2種類以上の果汁を組み合わせて用いる場合、各々の果
汁の配合比にも特に制限はなく、対象の果実の種類を勘
案して適宜選ばれる。リンゴ果汁、ブドウ果汁及びナシ
果汁を配合する場合、それぞれの透明天然果汁の液重量
換算で1:2:2程度とすると、極めて幅広い種類の果
実の本来の風味への影響が少なくなる。当該調味液にお
ける果汁の含量は、当該調味液として好適なBrix
と、トレハロース及びL−アスコルビン酸等の他の成分
の含量とを勘案して適宜選択される。
【0012】当該調味液には、必要に応じて、増粘剤、
乳化剤、香料、香辛料、色素等の上記で述べた以外の成
分をさらに含有させることも有利に実施できる。増粘剤
や乳化剤の利用は、ホールの果実など果皮を含む果実に
当該調味液を接触させて利用する場合に、該果皮の表面
での当該調味液の保持や、該果皮を介した当該調味液の
果実への浸透の促進に奏効する。したがって、例えば、
増粘剤や乳化剤をさらに含む当該調味液は、ワックス等
の水不溶性物質で処理された果皮を含むホールの果実の
鮮度保持にとりわけ有用である。一方、香料や、香辛
料、色素の利用は、当該調味液を接触させた果実の風味
や外観の調整に奏効しうるので、本発明においては、必
要に応じて適宜これらの成分を利用することもできる。
以上の、本発明で必要に応じて利用する成分は食品分野
で通常利用されるものであればいずれでもよい。増粘剤
としては、具体的には、アラビアガム、アルギン酸及び
その塩、寒天、グアーガム、コラーゲン、コンニャク
粉、ゼラチン、デキストリン、澱粉、α化澱粉、プルラ
ン、ペクチンなどが挙げられる。乳化剤としては、具体
的には、カゼイン及びその塩、グリセリン脂肪酸エステ
ル、コンドロイチン硫酸及びその塩、蔗糖脂肪酸エステ
ル、プロピレングリコール脂肪酸エステル、澱粉燐酸エ
ステル及びその塩などが挙げられる。当該調味液におけ
る、以上のような成分の含量は、それぞれの成分が飲食
品分野又は飲食品添加物分野で通常使用される配合量に
したがって決定することができる。
【0013】なお、上記のような、個々の成分の当該調
味液における好ましい含量は、果実の鮮度保持を目的と
して当該調味液を果実に接触する際に達成されていれば
よい。例えば、当該調味液を、調製後に濃縮したり、さ
らに乾燥して粉末化するなどして得られるものを、適宜
溶解及び/又は希釈して利用することも有利に実施でき
る。以上のような成分を含む当該調味液は、透明度ない
しは濁度に関しても特に制限はない。当該調味液が果汁
由来のパルプ等の不溶成分を含有すると、対象とする果
実に適用したときに該不溶成分がその果実表面に付着
し、その果実の外観や食感に影響を与える場合があるの
で、このような影響が懸念される場合には、当該調味液
は透明液であることが望ましい。
【0014】本発明の鮮度保持果汁調味液を製造するに
は、以上に示したような成分とそれらの含量に基づい
て、対象の果実の種類やその利用分野に応じて選ばれる
適宜の組成に配合し、必要に応じて、希釈、濃縮、乾
燥、濾過、遠心分離等の処理を施し、果汁、トレハロー
ス及びL−アスコルビン酸を含む当該調味液の成分を含
有する画分を採取すればよい。各成分を配合する順序
や、該処理を施す時期には特に制限はなく、いずれによ
っても所期の目的を達成するものが得られる。
【0015】斯くして得られる当該調味液で果実の鮮度
を保持するには、当該調味液を果実に接触させればよ
い。対象の果実は新鮮であればあるほど当該調味液の効
果は高く有利である。対象の果実の状態は、ホールのま
まであっても、剥皮及び/又はカットされた状態であっ
ても良いが、当該調味液の果実への浸透のし易さから、
カット及び/又は剥皮した果実を対象とするのが比較的
好ましい。また、本発明の鮮度保持方法は、収穫された
そのままの果実を対象としても、また、収穫後に適宜洗
浄した果実を対象としてもよく、いずれも所期の効果を
発揮する。本来的に又は処理により表面にワックス等の
水不溶性物質を有する果実を対象とする場合、必要に応
じて、該水不溶性物質を除去するように該果実を洗浄す
れば、当該調味液の該果実への浸透が容易となるので、
例えば、当該調味液の接触に先立って対象の果実を洗浄
することも有利に実施できる。
【0016】当該調味液を対象の果実と接触させるに
は、果実に当該調味液をスプレーするか、好ましくは、
果実の種類に応じて適宜の時間、例えば、皮剥・カット
した果実の場合1分乃至20分間程度当該調味液中に該
果実を浸漬して処理すればよく、斯かる処理により果実
の経時的劣化を抑制し、新鮮な色、食感及び呈味を保持
することができる。処理温度に特に制限はないけれど
も、通常、40℃以下、好ましくは、5℃乃至30℃の
範囲から適宜選ばれる。当該調味液で処理した果実の保
存温度は当該調味液による鮮度保持効果が達成されるも
のであればいずれでもよい。効果的な保存温度は、果実
の種類やその利用形態にもよるけれども、通常、30℃
以下、好ましくは、15℃以下である。保存温度の下限
は、本発明の方法による鮮度保持効果の観点からは特に
制限がない。したがって、家庭用又は業務用の冷蔵庫又
は冷凍庫が通常達成しうる−80℃程度以上の温度はい
ずれも有利に利用できる。また、当該調味液には果実の
鮮度保持効果のみならず凍結・解凍に伴うドリップを抑
制する効果も発揮し得るので、当該調味液で処理した果
実を、その凍結温度以下、通常、−20℃以下、好まし
くは、−30℃以下に急速冷凍し保存するときには、極
めて長期にわたる果実の鮮度保持が達成される。なお凍
結保存した果実は、利用の際に、適宜の方法で解凍して
直ちに利用したり、解凍後に当該調味液を更に接触させ
て利用したり、さらには、解凍後に更に当該調味液を接
触させ、再度凍結温度を上回る温度で保存した後利用す
ることも有利に実施できる。
【0017】以上説明した、本発明の鮮度保持果汁調味
液ならびに当該調味液を用いる果実の鮮度保持方法は、
食用として通常利用される果実であればいずれも有利に
適用することができる。本発明が対象としうる果実とし
ては、具体的には、リンゴ、ナシ、カキ、パインアップ
ル、イチゴ、パパイヤ、メロン、スイカ、ビワ、モモ、
ウメ、アンズ、スモモ、サクランボ、ナツメ、ブドウ、
キイチゴ、イチジク、スグリ、バナナ、ミカンなどが挙
げられる。
【0018】本発明を以下の実験例や実施例により詳し
く説明するが、本発明はこれらに限定されるものではな
い。
【0019】
【実験例1】特開平9−252719号公報に記載され
た「カット野菜・カット果物の鮮度保持剤」と本発明の
比較を下記のように行った。
【0020】特開平9−252719号公報に記載の方
法にしたがって、40.0重量%のエタノール、5.0
重量%のトレハロース及び、0.5重量%のL−アスコ
ルビン酸を含む水溶液からなる鮮度保持剤を調製した。
この鮮度保持剤を水で27倍及び50倍希釈したものを
それぞれ比較液1及び比較液2とした。本発明の鮮度保
持果汁調味液として、2.9重量%のリンゴ透明濃縮果
汁(桂美社製、商品名『りんご透明濃縮果汁70』、B
rix70)、6.5重量%のブドウ透明濃縮果汁(デ
ラノ社製、商品名『ホワイトグレープ濃縮果汁』、Br
ix68)、4.6重量%のナシ透明濃縮果汁(ジョン
ソン社製、商品名『アジアンペア透明濃縮果汁70』、
Brix70)、5.5重量%のトレハロース、0.2
7重量%のL―アスコルビン酸及び、0.4重量%のク
エン酸を含む水溶液を調製した。対象の果実として、リ
ンゴ(品種名『富士』)を剥皮・カットしたものを準備
した。
【0021】上記で調製した比較液1、比較液2及び当
該調味液に、対象のリンゴをそれぞれ約25℃で10分
間浸漬し、液よりリンゴを引き揚げ、ビニール袋で密閉
して15℃で保存した。72時間保存後、それぞれのリ
ンゴの外観(変色・褐変)、呈味、食感についてパネル
10人で評価した。評価は、カット・剥皮直後のフレッ
シュ感あり(5点)、十分にフレッシュである(4
点)、フレッシュである(3点)、劣化し、フレッシュ
感無し(2点)、及び非常に劣化した(1点)、の5段
階評価とし、10人の評価の合計を集計した。結果を表
1に示す。
【0022】
【表1】
【0023】表1から明らかなように、当該調味液は、
外観・呈味・食感のいずれの観点からも比較液1や比較
液2と比べて明らかに高い鮮度保持効果を示した。この
結果は、当該調味液が本発明の目的を十分に達成するも
のでることを示している。また、表1に示した結果は、
本例によるパネル試験において30点程度以上を示す液
が本発明の目的を満足する鮮度保持効果を有するものと
判断できることを示している。
【0024】
【実験例2】本発明の鮮度保持果汁調味液は果汁を含む
ことを特徴のひとつとしているが、その果汁を使用した
ものと不使用のものとの効果を比較した。
【0025】試験液として、実験例1記載の当該調味液
(本発明)と、果汁を含まないこと以外は当該調味液と
同様にして調製した液(無果汁)とを調製した。対象の
果実として、リンゴ(品種名『富士』)とナシ(品種名
『幸水』)を剥皮・カットしたものを準備した。
【0026】実験例1と同様にして、対象の果実を試験
液に浸漬し、引き揚げ、保存した。72時間保存後、実
験例1と同様にパネル試験により各試験液の効果を評価
した。結果を表2に示す。
【0027】
【表2】
【0028】表2から明らかなように、果汁を含む当該
調味液は新鮮な呈味・食感・外観の保持に関し顕著な効
果を有することが判る。
【0029】
【実験例3】本発明の鮮度保持果汁調味液の効果に及ぼ
すトレハロース含量ならびにBrixの影響を以下のと
おり調べた。
【0030】対象の果実として、実験例2と同様に、剥
皮・カットしたリンゴとナシを準備した。試験液とし
て、後記表3に示す配合の、トレハロース、クエン酸、
L−アスコルビン酸(表3においては「V.C」と表示
した。)及び果汁からなる液を調製した。なお、本実験
例では、果汁は、以下のとおり濃縮果汁を希釈・配合し
たものを用いた。すなわち、先ず、実験例1で用いた3
種類の透明濃縮果汁をそれぞれ天然果汁と同等のBri
xとなるように水で希釈した。これらの希釈物を液重量
として1:2:2(リンゴ果汁:ブドウ果汁:ナシ果
汁)の比率で配合した。配合した果汁のBrixは約1
0であった。
【0031】実験例1と同様にして、対象の果実を試験
液に浸漬し、引き揚げ、保存した。72時間保存後、実
験例1と同様にパネル試験により各試験液の効果を評価
した。結果を表3に示す。
【0032】
【表3】
【0033】リンゴを対象とした場合、トレハロース含
量が14.0重量%のとき呈味が悪かった以外は鮮度保
持の効果は満足の評価であり、特に1.0乃至10.7
重量%のとき高い効果を示した。ナシを対象とした場
合、トレハロース含量が14.0重量%でも鮮度保持の
効果は満足の評価であり、特に2.5乃至10.7重量
%のとき高い効果を示した。以上の結果から、果実の鮮
度保持という観点からは、当該調味液のトレハロース含
量は約10重量%以下が好ましいと言える。
【0034】一方、表には示していないけれども、リン
ゴ、ナシ共にトレハロース含量が10.7重量%以上で
あり、Brixが20.0以上である場合には、ドリッ
プの発生量が他の場合と比較して多かった。したがっ
て、ドリップの発生という観点からは、トレハロース含
量は10.7重量%未満、Brixは20未満が好まし
いと言える。
【0035】通常容易に調製または入手することのでき
る天然果汁は多くの場合Brixが10程度である。し
たがって、本実験例の結果を踏まえ、当該調味液の効果
とその調製の容易性を考慮して総合的に判断すると、当
該調味液において好ましいBrixは約10を超え約2
0未満であると判断された。また、好ましいトレハロー
ス含量は0重量%を超え約10重量%以下、さらに好ま
しいトレハロース含量は約4重量%乃至約6重量%であ
ると判断された。
【0036】
【実験例4】本発明の鮮度保持果汁調味液の鮮度保持効
果に及ぼすpHの影響を以下のとおり調べた。
【0037】対象の果実として、実験例2と同様に、剥
皮・カットしたリンゴとナシを準備した。試験液とし
て、トレハロースと果汁を含み、場合によってクエン酸
及び/又はL−アスコルビン酸(表4においては「V.
C」と表示した。)をさらに含む、それぞれpHの異な
る、後記表4に示す組成の液を調製した。なお、本実験
例では、果汁として、実験例3と同じ手順で濃縮果汁を
希釈・配合したものを用いた。
【0038】実験例1と同様にして、対象の果実を試験
液に浸漬し、引き揚げ、保存した。保存開始後、24時
間、48時間、72時間の時点で各試験液の効果を実験
例1と同様にパネル試験により評価した。結果を表4に
示す。
【0039】
【表4】
【0040】表4に示すとおり、pHが2.49を下回
る当該調味液を用いたときは、経時的に回復する傾向は
あるものの、呈味の点で良好でない場合があった。一
方、pHが2.49を超え3.66以下の場合には、全
般にわたり概ね良好な結果が得られた。対象とする果実
によっては酸味の強いものもあり、pH2.49以下と
いうような低いpHであっても呈味が影響を受けない場
合もある。したがって、以上の結果は、当該調味液の好
ましいpHは約2乃至約4であり、より好ましくはpH
約3であることを示している。また、L−アスコルビン
酸の含量に関しては、一般に食品の酸化防止に用いられ
る、0重量%を超え約0.5重量%が本発明においても
適用でき、他の有機酸の配合によるpHの変動を考慮し
て、約0.1重量%乃至約0.3重量%がより好ましい
と考えられた。
【0041】
【実施例1】実験例3にしたがって、リンゴ透明濃縮果
汁、ブドウ透明濃縮果汁及び、ナシ透明濃縮果汁を希釈
し配合した。次に、93.83重量%の該配合果汁、
5.5重量%のトレハロース、0.27重量%のL−ア
スコルビン酸及び、0.4重量%のクエン酸からなる液
を調製し、この発明の鮮度保持果汁調味液を得た。
【0042】上記で得た調味液自体の呈味を検討するた
めに、該調味液の調製方法に関する情報を一切与えてい
ないパネル10人に該調味液を試飲させ、該調味液の果
汁の構成を推定させた。結果を表5に示す。
【0043】
【表5】
【0044】次に、上記で得た調味液の接触が果実の呈
味に及ぼす影響を以下のとおり調べた。対象の果実とし
て、リンゴ(品種名『富士』)、ナシ(品種名『幸
水』)、パパイヤ(品種名『ソロ』)、メロン(品種名
『ハニーデュー』)、カキ(品種名『利根』)、キウイ
(品種名『ヘイワード』)、パインアップル(品種名
『スムースカイエンス』)を剥皮・カットし、イチゴ
(品種名『チャンドラ』)を半切りした。実験例1と同
様に、これらの対象の果実を上記調味液に浸漬し、引き
揚げ、保存した。72時間保存後、パネル10人に、対
象の果実をそれぞれ試食させ、それらの呈味について、
本来の呈味と比べた場合の違和感の有無を評価させた。
結果を表6に示す。
【0045】
【表6】
【0046】表5及び表6に示すとおり、本実施例によ
る鮮度保持果汁調味液は、それ自体ではそれを構成する
果汁の呈味が判別されうるものの、これを果実に接触さ
せた際には、対象の果実本来の呈味に影響を与えないこ
とが判る。したがって、当該調味液は、極めて幅広い種
類の果実を対象として、斯かる果実の呈味に影響を与え
ることなくその鮮度保持に奏効するといえる。
【0047】
【実施例2】実施例1の方法にしたがって本発明の鮮度
保持果汁調味液を調製した。
【0048】この鮮度保持果汁調味液による果実の鮮度
保持効果を確認するため以下のとおり試験した。対象の
果実として、リンゴ(品種名『富士』)、ナシ(品種名
『幸水』)、メロン(品種名『ハニーデュー』)、パパ
イヤ(品種名『ソロ』)を剥皮・カットした。実験例1
と同様に、これらの対象の果実を上記調味液に浸漬し、
引き揚げ、保存した。対象として、対象の果実をビニー
ル袋に密封し、15℃で保存した。72時間保存後、実
験例1と同様に、パネル試験により該調味液の鮮度保持
効果を調べた。結果を表7に示す。
【0049】
【表7】
【0050】表7に示すとおり、当該調味液を接触させ
た果実と接触させていない果実とでは、呈味、食感なら
びに変色・褐変の変化において明らかな差異があり、本
発明の鮮度保持果汁調味液は高い鮮度保持効果を有する
ことが確認された。
【0051】
【発明の効果】本発明の鮮度保持果汁調味液を対象の果
実に接触せしめることで、果実の経時的劣化を抑制し、
新鮮な色、食感及び呈味を保持することが可能になる。
しかも、当該調味液は人体や環境に対して何等問題のな
いものとして十分に認識、証明されているものであり、
これまでのいわゆる保存料とは本質を異にしている。本
発明は、その鮮度保持効果の高さと安全性により、これ
までの生鮮果実の流通の方法や販売の形態を発展させる
可能性を提供するものである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小田 宣功 埼玉県戸田市美女木向田1093番地の2 東京果汁工業株式会社 戸田事業部内 (72)発明者 長久保 博孝 埼玉県戸田市美女木向田1093番地の2 東京果汁工業株式会社 戸田事業部内 (56)参考文献 特開 平9−252719(JP,A) 特開 平6−141767(JP,A) 特開 平7−289163(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A23B 7/00 - 9/34 A23L 1/272 A23L 2/00 - 2/40

Claims (13)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 果汁とともにトレハロース及びL−アス
    コルビン酸を含み、エタノールを必須成分として含まな
    い、果実の鮮度保持果汁調味液。
  2. 【請求項2】 トレハロースの含量が0重量%を超え1
    0重量%以下であり、L−アスコルビン酸の含量が0重
    量%を超え0.5重量%以下である請求項1記載の果実
    の鮮度保持果汁調味液。
  3. 【請求項3】 トレハロースの含量が4重量%乃至6
    量%であり、L−アスコルビン酸の含量が0.1重量%
    至0.3重量%である請求項1又は2記載の果実の鮮
    度保持果汁調味液。
  4. 【請求項4】 果汁が、リンゴ果汁、ブドウ果汁、ナシ
    果汁から選ばれる1種又は2種以上の果汁の透明液であ
    る請求項1、2又は3記載の果実の鮮度保持果汁調味
    液。
  5. 【請求項5】 L−アスコルビン酸以外の有機酸から選
    ばれる1種又は2種以上をさらに含む請求項1乃至4の
    いずれかに記載の果実の鮮度保持果汁調味液。
  6. 【請求項6】 L−アスコルビン酸以外の有機酸が、ク
    エン酸、りんご酸及び酒石酸である請求項5記載の果実
    の鮮度保持果汁調味液。
  7. 【請求項7】 pHが2至4である請求項1乃至6の
    いずれかに記載の果実の鮮度保持果汁調味液。
  8. 【請求項8】 pHが3である請求項1乃至7のいずれ
    かに記載の果実の鮮度保持果汁調味液。
  9. 【請求項9】 Brixが10を超え20未満である請
    求項1乃至8のいずれかに記載の果実の鮮度保持果汁調
    味液。
  10. 【請求項10】 増粘剤及び/又は乳化剤をさらに含む
    請求項1乃至9のいずれかに記載の鮮度保持果汁調味
    液。
  11. 【請求項11】 果汁にトレハロースとL−アスコルビ
    ン酸を配合する工程を含む請求項1乃至10のいずれか
    に記載の果実の鮮度保持果汁調味液の製造方法。
  12. 【請求項12】 請求項1乃至10のいずれかに記載の
    鮮度保持果汁調味液を果実に接触させることを特徴とす
    る果実の鮮度保持方法。
  13. 【請求項13】 請求項1乃至10のいずれかに記載の
    鮮度保持果汁調味液を接触させた果実。
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