JP3415212B2 - スパッタ成膜装置 - Google Patents

スパッタ成膜装置

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】本発明はグロー放電を利用して基板に薄膜
を形成するスパッタ成膜装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】反射防止膜,ダイクロイック膜等の光学
薄膜や、光学表面の保護膜、また透明導電膜等の薄膜を
形成するには、これまではカソードスパッタに代表され
る種々のスパッタ蒸着法の他、電子線照射で蒸発材料を
直接加熱する電子線加熱蒸着法、蒸発材料を載せたボー
トを加熱する抵抗加熱蒸着法が用いられている。スパッ
タ蒸着法で得られた薄膜は、電子線加熱蒸着法や抵抗加
熱蒸着法で得られた薄膜よりも緻密な膜構造をもち、物
理化学的特性に優れ耐久性にも富むという特長があり、
高品位の薄膜を作るために多用されている。
【0003】従来のスパッタ成膜装置は、円筒状の単一
のベルジャによって囲まれた真空槽内に薄膜形成対象と
なる基板と、これに対面するように薄膜材料となるター
ゲット部材とを配置している。ベルジャには排気管が接
続され、スパッタ蒸着の前にまず真空槽内が10-6To
rr以下の高真空に排気される。その後、真空槽内にス
パッタ蒸着時のアシストガスとなる不活性ガス(一般に
アルゴンガスを用いることが多い)が所定のガス圧まで
導入され、基板側が陽極、ターゲック部材が陰極となる
ようにこれらの間に高電圧が印加される。
【0004】基板とターゲット部材との間にグロー放電
が生じ、これによって生成した陽イオンがターゲット部
材に衝突すると、ターゲット部材の原子が基板に向かっ
て飛散し、基板上に薄膜が形成される。なお、ターゲッ
ト部材の酸化物や窒化物をスパッタ蒸着する際には、不
活性ガスに酸素ガスや窒素ガスを混合したものをアシス
トガスとして用いることも可能である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、スパッタ蒸着
では電子線加熱蒸着や抵抗加熱蒸着と比較して成膜に時
間がかかり、コスト面で不利になるという欠点がある。
最近では磁界を利用したマグネトロンとの組合せにより
スパッタリングレートの改善が図られてはいるが、成膜
コストを低くするほどの実効が得られていないのが実情
である。
【0006】また、いずれの蒸着法を用いるにせよ、成
膜工程の前に真空槽内を10-5Torr〜10-6Tor
rオーダーの高真空に排気する必要がある。そして、こ
れまでのスパッタ成膜装置では真空槽の周囲に排気管や
排気ホンプ等の排気系を配置していたため、スペース効
率の点でも不利があった。
【0007】本発明は上記従来技術の欠点を解決するた
めになされたもので、真空槽内の排気に要する時間を大
幅に短縮してスパッタ成膜に要する工程を全体的に短く
し、さらに排気系をスペース効率よく設置することがで
きるようにしたスパッタ成膜装置を提供することを目的
とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は上記目的を達成
するにあたり、スパッタ蒸着法ではターゲット部材と基
板との間の距離が他の蒸着法と比較して短いことに着目
し、外側筒状壁と内側筒状壁との間に真空槽を形成し、
内側筒状壁に設けた排気孔に連結された排気管を内側筒
状壁の内側に配管するとともに、前記筒状壁のいずれか
一方にターゲット部材を固定してターゲット部材と他方
の筒状壁との間で前記基板を保持したドラム状の基板ホ
ルダを回転させるようにしてある。
【0009】さらに、請求項2に記載したように、外側
筒状壁の一方の端部に形成される開口を基板ホルダの出
し入れ時に開放される開閉蓋で覆い、また外側筒状壁の
周壁に形成された開口をターゲット部材の取り付け時に
開放される開閉蓋で覆う構造にすることによって、排気
用の配管に影響を受けることなく基板やターゲット部材
の装填,交換作業を簡便に行うことができる。
【0010】
【実施例】本発明を用いたスパッタ成膜装置について、
要部断面を表した図1、要部を分解して示した図2及び
外観を表した図3にしたがって説明する。図1及び図2
に示したように、このスパッタ成膜装置の真空槽は、内
側筒状壁となる内側ベルジャ1と、外側筒状壁となる外
側ベルジャ2とを備え、これらのベルジャ間で囲まれた
部分が排気の対象となる真空層内部となる。内側ベルジ
ャ1は、円筒部1aとその下端にフランジ状に広がった
底部1b、さらに円筒部1aの上端を覆う天板1cとか
らなる。円筒部1aには一対の排気孔3が形成されてお
り、クライオポンプ等の真空ポンプに接続されたT型の
排気管4に連結されている。よって、内側ベルジャ1の
内側に形成される空間は真空排気の対象外となる。
お、排気管4と円筒部1aとの連結を容易にするため
に、図1に示したようにT型の排気管4の一方の側にベ
ローズ配管部5を設けるのがよい。
【0011】外側ベルジャ2は内側ベルジャ1を同軸で
取り囲むように設けられ、その下端は内側ベルジャ1の
底部1bと気密に結合されている。外側ベルジャ2の
側端部に形成される開口はヒンジ止めされた開閉蓋6で
覆われる。内側ベルジャ1の排気孔3と対向するよう
に、外側ベルジャ2の周壁には矩形状の一対の突出枠7
が一体に形成され、その端面にはそれぞれ開口7aが形
成されている。各々の開口7aを開閉するように一対の
開閉蓋8がヒンジ(図示省略)を介して取り付けられて
いる。
【0012】開閉蓋6,8を閉じることによって、内側
ベルジャ1と外側ベルジャ2で囲まれた空間外気から
遮断された真空槽の内部となり、排気管4から排気を行
うことによって真空槽内を減圧することができる。な
お、内側ベルジャ1と外側ベルジャ2との連結部、ある
いは排気管4と内側ベルジャ1との連結部、さらには開
閉蓋6,8と外側ベルジャ2との接触部分には適宜のシ
ール部材が設けられるが、図面の煩雑化を避けるために
図示を省略した。
【0013】内側ベルジャ1と外側ベルジャ2との間に
は、各々のベルジャと同軸となるようにドラム状の基板
ホルダ10が回転自在に配置される。このため、内側ベ
ルジャ1の天板1cの上面には、回転の支点となる凹部
12と円環状のガイド溝13が形成され、基板ホルダ1
0の天板10aの下面に固着したギヤ19と一体の支軸
20、及びリング状の突条21がそれぞれ入り込むよう
になっている。基板ホルダ10の円筒状周面には窓22
が配列され、これらの窓22の各々には、スパッタリン
グによる薄膜が形成される基板24が嵌め込まれる。な
お、基板24を基板ホルダ10に保持させるために適宜
のヤトイ(保持枠)が用いられるが、図示は省略した。
【0014】基板ホルダ10を回転させるために、内側
ベルジャ1の天板1cの下面にはモータ25とギヤボッ
クス26が取り付けられている。ギヤボックス26から
は、天板1cを貫通して駆動軸27が真空槽内に入り込
んでおり、その先端には駆動ギヤ28が固着されてい
る。なお駆動軸27は、天板1cに組み込まれた気密式
の軸受を通して真空槽内に入っているため、この部分で
真空槽の気密性が損なわれることはない。
【0015】駆動ギヤ28は、基板ホルダ10の天板1
0aに固定されたギヤ19と噛み合い、モータ25を駆
動すると、ギヤボックス26内で適宜に減速して回転さ
れる駆動ギヤ28により、基板ホルダ10は支軸20を
中心にして反時計方向に回転する。また、内側ベルジャ
1の底部1bの上面にはガイドレール30が固定され、
基板ホルダ10の下端を支持している。基板ホルダ10
の全重量はこのガイドレール30で受け止められるた
め、支軸20と凹部12との間に過大な重量が加わるこ
とはない。また、ガイドレール30にコロ等を組み込む
ことによって、さらに円滑に基板ホルダ10を回転させ
ることができる。なお、基板24と基板ホルダ10との
全重量が軽い場合にはガイドレール30を省略してもよ
い。
【0016】図1に示したように、外側ベルジャ2に取
り付けられた一対の開閉蓋8の内面には、各々テフロン
等の絶縁材32によって支持された導電性のターゲット
ホルダ33が固定されている。ターゲットホルダ33は
陰電極34と電気的に接続され、外側ベルジャ2とは絶
縁されている。ターゲットホルダ33の前面にはスパッ
タ材料となるターゲット部材35が取り付けられてい
る。
【0017】さらに開閉蓋8にはシールド板36が固定
されている。このシールド板36は、内側ベルジャ1や
基板ホルダ10と同電位であり、スパッタ蒸着時には陽
電位となる。真空槽内に例えばアルゴンガス等のアシス
トガスを10-2Torr〜10-4Torr程度のガス圧
まで導入し、陰電極34と接続されたターゲットホルダ
33と、基板ホルダ10との間に1〜3kV程度の高電
圧を印加することによって、両者間にグロー放電が発生
する。このグロー放電によって生成した陽イオンがター
ゲット部材35に衝突する。このとき、陽イオンはシー
ルド板36によって効率良くターゲット部材35に向け
られる。陽イオンがターゲット部材35に衝突するとタ
ーゲット部材35の原子が叩き出され、この原子が基板
24へと飛散してスパッタが行われる。
【0018】ターゲット部材35が導電体である場合に
は、直流高電圧でグロー放電を継続させることができる
が、グロー放電の継続によりターゲットホルダ33が高
温になる。このため、ターゲットホルダ33には注排水
用のパイプ38が取り付けられ、中空部内に冷却水が通
される。また、ターゲット部材35が絶縁体である場合
には、グロー放電によるターゲット部材35の電位上昇
を中和するために陰電極34と基板ホルダ10との間に
交流電圧を印加する高周波スパッタリングが行われる。
なお、グロー放電によって生成した陽イオンがターゲッ
ト部材35に衝突するときのエネルギーを高めるために
ターゲットホルダ33の中空部内にマグネット39が組
み込まれ、陽イオンをターゲット部材35に向けて加速
するような磁場が与えられている。
【0019】図2に示したように、各々の突出枠7の側
面には、グロー放電を生じさせるためのアシストガスを
導入するガス導入管40が接続されている。アシストガ
スとしては不活性ガスとしてアルゴンガスを用いるのが
一般的で、その導入量はバルブ41の調節によりコント
ロールすることができる。
【0020】上記スパッタ成膜装置の作用について説明
する。基板ホルダ10の窓22に例えばガラス等の基板
24を取り付けた後、開閉蓋6を開放して基板ホルダ1
0を内側ベルジャ1と外側ベルジャ2とで形成された真
空槽内に装填する。このとき基板ホルダ10は、支軸2
0と凹部12、突条21とガイド溝13との係合によっ
て位置決めされギヤ19が駆動ギヤ28と噛み合う。ま
た基板ホルダ10の下端がガイドレール30によって支
持される。
【0021】開閉蓋8を開き、ターゲットホルダ33に
ターゲット部材35を取り付ける。ターゲット部材35
が導体であるか絶縁体であるかによって、スパッタの方
式が直流式か交流(高周波)式になるか分かれるが、こ
こでは説明の簡略化のためにターゲット部材35として
導体を用いることにする。
【0022】開閉蓋6,8を閉じることによって、真空
槽が外気と遮断され密閉状態になる。真空ポンプを駆動
し、排気管4,開口7aを通して排気を開始する。この
排気により真空槽内は10-6Torr以下の高真空にさ
れる。排気に要する時間は、真空ポンプの排気速度及び
真空槽の容積によって決まるが、このスパッタ成膜装置
では内側ベルジャ1と外側ベルジャ2との間に形成され
た必要最少限の狭い空間を排気すればよいので、従来の
スパッタ成膜装置のように単一のベルジャで囲まれた大
容積の真空槽をもつものと比較して、排気時間を大幅に
短縮することが可能となる。
【0023】真空槽内を所定の真空度まで減圧した後、
バルブ41を調節しながらガス導入管40からアシスト
ガスを真空槽内に導入する。この間、排気は継続して行
われているので、真空槽内の真空度を真空計(図示省
略)を監視しながら、ガス圧が例えば10-3Torrに
維持されるように継続的にアシストガスを導入する。こ
うして真空槽内のアシストガス圧を安定に保った状態に
してモータ25を駆動する。これにより駆動ギヤ28,
ギヤ19を介して基板ホルダ10が支軸20を中心にし
て回転する。また、パイプ38により冷却水がターゲッ
トホルダ33の中空部に流される。次いで電源装置を作
動させ、基板ホルダ10と陰電極34との間に2〜3k
Vの直流高電圧を印加する。これにより基板ホルダ10
とターゲットホルダ33との間にグロー放電が発生し、
スパッタ蒸着が開始される。
【0024】グロー放電が生じると、その放電空間内の
アシストガスがイオン化され、陽イオンはターゲットホ
ルダ33に向かう。そして、基板ホルダ10とターゲッ
トホルダ33との間の電場及びマグネット39による磁
場との重畳によって陽イオンが加速され、ターゲット部
材35に衝突する。陽イオンがターゲット部材35に衝
突すると、ターゲット部材35の原子がその表面から叩
き出され、基板24に向かって飛散する。この結果、基
板24の表面にターゲット部材35の原子が被着し、薄
膜が形成される。
【0025】基板ホルダ10はモータ25によって回転
しているから、グロー放電を継続させていると、ターゲ
ット部材35に対面する位置に移動してきた基板24に
次々と薄膜が形成され、基板ホルダ10が一回転する間
に2回のスパッタ蒸着が行われる。1回のスパッタ蒸着
で基板24に被着される薄膜の厚みは、スパッタリング
レートが一定であっても基板ホルダ10の回転速度によ
って制御することが可能である。したがって、目標とす
る膜厚に適した基板ホルダ10の回転速度及び回転回数
を決めるようにすればよい。
【0026】一般にスパッタ蒸着には指向性が現れやす
く、膜厚が不均一になりやすいが、上記のように基板ホ
ルダ10を回転して基板24を移動させながらスパッタ
蒸着を行うことによって、膜厚の均一化を図ることがで
きる。なお、上記スパッタ成膜装置では基板ホルダ1回
転あたり2回のスパッタ蒸着が行われるが、ターゲット
部材35の設置個所をさらに増やすことによって、基板
ホルダ1回転あたりのスパッタ蒸着の回数を増やすこと
もできる。さらに、ターゲット部材35の種類を変えて
おけば、基板ホルダ10を1回転させる間に、異種の薄
膜を積層することが可能となる。
【0027】図4は本発明の他の例を模式的に示した横
断面図である。この例では、基板ホルダ10に対して基
板24が回転自在に支持されており、基板ホルダ10が
反時計方向に180°回転する間に、基板24は基板ホ
ルダ10に対して時計方向に180°回転する。基板2
4をこのように回転させるには、基板ホルダ10に回転
自在に取り付けられた基板保持枠に基板24を保持さ
せ、前述した実施例に用いられている天板1cと基板保
持枠との間にカム機構等を設ければよい。外側ベルジャ
2には2個所にターゲット部材35a,35aが取り付
けられ、これらと対向するように内側ベルジャ1にも2
個所にターゲット部材35b,35bが取り付けられて
いる。なお、これらのターゲット部材35a,35bは
異種の材料となっており、各々陰極となる。
【0028】スパッタ蒸着時には、外側ベルジャ2のタ
ーゲット部材35a,35aと基板ホルダ10との間に
グロー放電が行われる他に、内側ベルジャ1のターゲッ
ト部材35b,35bと基板ホルダ10との間でもグロ
ー放電が行われる。したがって、基板24の表裏面24
a,24bに多層薄膜を同時に形成してゆくことが可能
となる。もちろん、これらのターゲット部材の種類を適
宜変えたり、また全てのターゲット部材を同種のものに
して用いることもできる。さらに、基板ホルダ10に対
して基板24を回転させずに外側ベルジャ2と基板ホル
ダ10との間、そして内側ベルジャ1と基板ホルダ10
との間で同時にスパッタ蒸着を行うことも可能である。
【0029】上記のように、内側ベルジャ1と外側ベル
ジャ2で囲まれた小容積の真空槽内でスパッタ蒸着を行
うようにすると、スパッタ蒸着を開始する前の排気時間
を大幅に節約することができるから、結果的に1回のス
パッタ成膜工程に要する時間を短縮化して製造コストを
低くすることができる。また、真空槽内の容積を小さく
してあるから、アシストガスの導入量を節約することも
できる。
【0030】また、上記構成によれば、内側ベルジャ1
の内側にスペースが生まれるから、このスペース内に基
板ホルダ10の駆動機構が内蔵できる他、内側ベルジャ
1に排気孔3を形成し、これに排気管4を連設すること
によって前記スペース内に排気管4を収めることがで
き、外側ベルジャ2の周囲に排気系の配管を設けなくて
も済むようになる。そして、このスパッタ成膜装置を作
業台の上に設置して使用する場合には、作業台の下に真
空ポンプ等を配置して排気管4と接続すれば、外側ベル
ジャ2の周囲に広い作業スペースを確保することがで
き、複数台のスパッタ成膜装置を効率よく設置すること
も可能となる。
【0031】以上、図示した実施例にしたがい、2極直
流型スパッタ蒸着方式をもとにして本発明について説明
してきたが、本発明装置は高周波スパッタ蒸着方式はも
とより、陽イオンプラズマ発生用の電極を増設し、3〜
4極方式のプラズマスパッタ蒸着方式にも用いることが
できる。もちろん、スパッタ蒸着中に不活性ガスの他に
酸素ガスや窒素ガスを導入する化学反応性スパッタ蒸着
方式にも利用することが可能である。
【0032】また、図示した実施例では内側ベルジャ1
及び外側ベルジャ2を円筒状壁面をもつものとして説明
したが、電極構造やターゲット部材の取り付け部の形状
に対応し、各ベルジャの横断面形状を多角形状,楕円形
状にしてもよい。なお、基板ホルダ10の回転駆動方式
についても図示したギヤ機構のみに限定されない。
【0033】
【発明の効果】上述したとおり、本発明のスパッタ成膜
装置によれば、外側筒状壁と内側筒状壁とで囲まれた狭
い空間を真空槽として利用しているから、スパッタ蒸着
開始前の排気工程に要する時間を短縮することができ
る。また、内側筒状壁の内側にスペースができるから、
内側筒状壁に排気孔に設けてこれに連通する排気管をこ
のスペース内に設けることができるから、排気系をスペ
ース効率よく配管することができる。そして、薄膜の被
着対象となる基板を保持したドラム状の基板ホルダを回
転させ、少なくともいずれかの筒状壁に取り付けたター
ゲット部材と基板ホルダとの間でグロー放電を発生させ
てスパッタ蒸着を行うようにしてあるから、1回の成膜
工程で多くの基板に薄膜形成を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のスパッタ成膜装置の要部断面図であ
る。
【図2】本発明のスパッタ成膜装置の要部分解斜視図で
ある。
【図3】本発明のスパッタ成膜装置の外観図である。
【図4】本発明の他の例を示す概略図である。
【符号の説明】
1 内側ベルジャ 2 外側ベルジャ 3 排気孔 4 排気管 10 基板ホルダ 24 基板 25 モータ 33 ターゲットホルダ 34 陰電極 35 ターゲット部材 39 マグネット 40 ガス導入管
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭63−192865(JP,A) 特開 平5−287520(JP,A) 特開 昭59−208067(JP,A) 特開 昭60−7191(JP,A) 実開 平4−7651(JP,U) 実開 昭52−62343(JP,U) 特公 昭50−38427(JP,B1) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C23C 14/34

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 排気後の真空槽の内部に所定のガスを導
    入してグロー放電を発生させ、ターゲット部材の原子を
    基板にスパッタ蒸着するスパッタ成膜装置において、前記真空槽が、内側筒状壁とその外周を取り囲む外側筒
    状壁とを備えており、前記内側筒状壁の内側に形成され
    る空間を除く、内側筒状壁と外側筒状壁との間に形成さ
    れる空間が真空槽の内部となるように構成され、 前記内
    側筒状壁に設けた排気孔と連通する排気管を内側筒状壁
    の内側に配管するとともに、前記筒状壁の少なくともい
    ずれか一方にターゲット部材を固定し、このターゲット
    部材と他方の筒状壁との間で前記基板を保持したドラム
    状の基板ホルダを回転させ、前記ターゲット部材を陰極
    側にしてグロー放電を行って、基板に順次にスパッタ蒸
    着を行うことを特徴とするスパッタ成膜装置。
  2. 【請求項2】 前記外側筒状壁の一方の端部に形成され
    る開口を前記基板ホルダの出し入れ時に開放される開閉
    蓋で覆い、外側筒状壁の周壁に形成された開口を前記タ
    ーゲット部材の取り付け時に開閉される開閉蓋で覆った
    ことを特徴とする請求項1記載のスパッタ成膜装置。
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