JP3412023B2 - 血糖値計 - Google Patents

血糖値計

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JP3412023B2
JP3412023B2 JP2000266140A JP2000266140A JP3412023B2 JP 3412023 B2 JP3412023 B2 JP 3412023B2 JP 2000266140 A JP2000266140 A JP 2000266140A JP 2000266140 A JP2000266140 A JP 2000266140A JP 3412023 B2 JP3412023 B2 JP 3412023B2
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electrode
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glucose level
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金治 西村
浩之 加藤
一彦 石原
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株式会社ニシトモ
一彦 石原
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  • Measurement Of The Respiration, Hearing Ability, Form, And Blood Characteristics Of Living Organisms (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、血糖値を測定する
血糖値計に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、糖尿病患者は、血糖値によってイ
ンスリンを注入することが必要になる場合がある。その
ため、一般に、糖尿病患者は1日に必要回数、採血器に
より血液が採取され、採取された血液は血糖値計の専用
センサに注入されて血糖値が測定される。また、糖尿病
患者に限らず、定期検診時に健常者の血糖値を測定する
場合でも採血器により血液が採取される。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記従来の血糖値計で
糖尿病患者や健常者の被験者の血糖値を測定する場合、
採血器による採血が必要である。そのため、特に、1日
に必要回数(患者の状態により異なる)、採血が行われ
る糖尿病患者の場合、採血による肉体的な痛みや精神的
な苦痛が大きいという問題がある。
【0004】そこで本発明では、被験者の肉体的な痛み
や精神的な苦痛が小さな非採血式の血糖値計を提供する
ことを解決すべき課題とするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記課題は、特許請求の
範囲の欄に記載した血糖値計により解決することができ
る。
【0006】請求項1記載の血糖値計によれば、被験者
の皮下に先端部が穿刺される針体の形状が三角錐形であ
り、針体の各面の先端部に電極が形成されるため、一つ
の針体に複数の電極を形成することができる。これによ
り、被験者の皮下に針体先端部が穿刺されても、被験者
の肉体的な痛みを小さくすることができる。 また、針体
は、シリカもしくは合成樹脂の基体に一体に作られるた
め、針体の加工が容易である。
【0007】請求項2記載の血糖値計によれば、被験者
の皮下に先端部が穿刺される針体の形状が円錐型であ
り、被験者の皮下に針体先端部が穿刺されても、被験者
の肉体的な痛みを小さくすることができる。 また、二つ
の針体は、シリカもしくは合成樹脂の一つの基体に一体
に作られるため、針体の加工が容易であるとともに、針
体に電極材を形成することが容易である。
【0008】
【発明の実施の形態】次に、本発明の実施の形態につい
て説明する。図1は、非採血式の血糖値計1の全体的な
外観図である。図1に示すように、血糖値計1は本体部
2及びセンサ部10を有し、本体部2とセンサ部10は
フレキシブルコード3で接続されている。尚、このフレ
キシブルコード3は、本体部2に内蔵されている後述の
血糖値測定回路と電極部11とを電気的に接続するもの
である。
【0009】上記センサ部10には、被験者の皮膚面に
吸着させる吸着盤16が設けられている。この吸着盤1
6は原形が半球状の軟質合成樹脂材又はゴム材で形成さ
れており、円形状の端面16aを被験者の皮膚面に当て
た状態で外部から皮膚面の方向に押されると、皮膚面と
の間の内部空間の空気が大気中に逃げて、同内部空間は
真空に近い状態になる。これにより、吸着盤16は皮膚
面に密着固定されるとともに、センサ部10に設けられ
ている電極部11の先端が被験者の皮下に穿刺され、皮
下体液に接触する。
【0010】上記センサ部10は、血糖値を測定しない
ときに本体部2に形成された収納スペース(図示省略)
に収納されており、血糖値を測定する場合に収納スペー
スから取出されるため、持ち運びが容易である。また、
センサ部10を本体部2から取出した状態で、電極部1
1が交換可能にセンサ部10に取り付けられている。こ
れにより、電極部11を交換することが容易であるた
め、電極部11は常に清潔なものを使用することができ
る。
【0011】図2は、電極部11の斜視外観図であり、
図3は、図2のA−A矢視断面図である。図2に示した
電極部11は、シリカ(二酸化珪素)あるいは合成樹脂
から成る基体11aに一体に形成された3角錐形の針体
12と、針体12の各面に形成された貴金属(金、白
金、銀等)から成る電極材13a,13b,13cと、
電極材13a,13b,13cの表面にコーティングさ
れた電子メディエーター層14(図3参照)と、電子メ
ディエーター層14の表面にコーティングされたグルコ
ースオキシダーゼ等の酵素層15(図3参照)とを有す
る。
【0012】上記針体12は、例えばドライエッチング
法や積層形成法等によりシリカ(二酸化珪素)あるいは
合成樹脂から成る基体11aに一体に形成される。その
ため、電極部11は材料費が安く、且つ加工費が安いた
めに安価に構成することができる。また、酵素層15
は、電極部11の先端が、血糖値が測定される被験者の
皮下に穿刺された場合に皮下体液中の糖(グルコース)
と反応するものであり、電子メディエーター層14は、
酵素層15と皮下体液中の糖との間の反応電位のギャッ
プが大きすぎて反応が困難なとき、反応電位のギャップ
を小さくし、両者間の反応を助ける働きをする。
【0013】上記電極材13a,13b,13cは、蒸
着法あるいはメッキ法等により針体12及び基体11a
に形成されている。尚、電極材13a,13b,13c
の先端部は、それぞれ対電極13ap、作用電極13b
p、参照電極13cpとして形成されており、電極材1
3a,13b,13cの基端部は、それぞれ端子部13
at,13bt,13ctとして基体11aの端部に形
成されている。また、端子部13at,13bt,13
ctは、前述のフレキシブルコード3を介して後述の血
糖値測定回路と接続されている。
【0014】本体部2には、被験者の血糖値を測定する
後述の血糖値測定回路(図4参照)が内蔵されていると
ともに、測定された被験者の血糖値を表示する液晶から
成る表示部4と、被験者の血糖値を測定開始する際に押
下される測定スイッチ5とが設けられている。
【0015】図4は、血糖値計1の電気的な構成を示し
たブロック図である。図4に示すように、血糖値計1に
はマイクロコンピュータ21が設けられている。マイク
ロコンピュータ21の入力インターフェース22には前
述の測定スイッチ5が接続されているとともに、A/D
コンバータ23が接続されている。A/Dコンバータ2
3は増幅部24に接続されており、増幅部24から出力
されたアナログ信号をデジタル信号に変換してマイクロ
コンピュータ21に送る。増幅部24は、対電極13a
p、作用電極13bp、及び参照電極13cpにコーテ
ィングされた酵素層15が電子メディエーター層14の
助けを借りて被験者の皮下体液中の糖と反応した場合、
対電極13apと作用電極13bpとの間の電位差を一
定に保つために参照電極13cpにて電位差を監視し、
対電極13apと作用電極13bpとの間に流れる電流
に対応した信号を増幅し、A/Dコンバータ23に出力
する。
【0016】マイクロコンピュータ21の出力インター
フェース25には、液晶から成る前述の表示部4を駆動
するLCDドライバ26や、測定スイッチ5が押下され
た時や血糖値測定完了時点で電子音を発生させるブザー
27が接続されている。
【0017】マイクロコンピュータ21は、ROMに格
納された血糖値測定プログラムに基づいて被験者の血糖
値を測定し、測定した血糖値を表示部4に表示させると
ともに、測定した血糖値のデータをRAMに記憶する。
また、マイクロコンピュータ21は、所定のデータ出力
操作が行われた場合、RAMに記憶されている血糖値デ
ータを外部のパーソナルコンピュータやモバイルツール
等に出力することができる。これにより、外部のパーソ
ナルコンピュータやモバイルツール等で被験者の血糖値
データに基づいて各種の診断をすることができるため、
血糖値計1の利用範囲が広くなる。
【0018】上記のように、RAMに記憶されている血
糖値データを外部のパーソナルコンピュータやモバイル
ツール等に出力するために、外部のパーソナルコンピュ
ータやモバイルツール等とケーブルや電話回線を介して
接続されるコネクタ(図示省略)が本体部2に取り付け
られている。尚、上記ケーブルや電話回線を使用しない
で、無線方式により、RAMに記憶されている血糖値デ
ータを外部のパーソナルコンピュータやモバイルツール
等に出力するように構成してもよい。また、血糖値計1
には、電池を電源とする電源部28が設けられている。
【0019】次に、血糖値計1による血糖値測定手順に
ついて説明する。前記センサ部10の吸着盤16の端面
16aを被験者の上腕部や腹部等の皮膚面に当て、吸着
盤16を皮膚面の方向に押すと、吸着盤16と皮膚面の
間の内部空間に存在する空気が大気中に逃げて、同内部
空間は真空に近い状態になる。これにより、吸着盤16
は皮膚面に吸着して固定されるとともに電極部11の先
端が被験者の皮下に穿刺され、皮下体液に接触する。
【0020】電極部11の先端が被験者の上腕部や腹部
等の皮下に穿刺され、皮下体液と接触すると、電極部1
1の酵素層15と皮下体液中の糖とが電子メディエータ
ー層14の助けを借りて反応する。この反応状態で、対
電極13apと作用電極13bpとの間の電位差を一定
に保つために参照電極13cpにて電位差を監視し、対
電極13apと作用電極13bpとの間に流れる電流に
対応した信号を増幅したうえ、A/Dコンバータ23に
出力する。A/Dコンバータ23は、増幅部24から出
力されたアナログ信号(電流信号)をデジタル信号に変
換してマイクロコンピュータ21に送る。この状態で、
マイクロコンピュータ21は、前記測定スイッチ5が押
下されると、短い時間、ブザー27を鳴動させたあと、
A/Dコンバータ23から出力されたデジタル信号に基
づいて被験者の皮下体液中の糖の濃度(mg/dl)、
即ち、血糖値を演算する。このように血糖値の測定が終
了すると、マイクロコンピュータ21はブザー27を鳴
動させて被験者に血糖値の測定終了を報知する。
【0021】マイクロコンピュータ21により測定され
た被験者の血糖値は前述のようにRAMに記憶されると
ともに、LCDドライバ26を介して表示部4に数値あ
るいは言葉で表示される。
【0022】以上のように、血糖値計1は、被験者から
採血することなく、単に電極部11の先端を被験者の皮
下体液に接触させるだけで被験者の血糖値を測定し、そ
の値を表示することができるため、被験者の肉体的な痛
みや精神的な苦痛が小さい。
【0023】尚、電極部11の先端にコーティングされ
た酵素層(グルコースオキシダーゼ等)15は、電子メ
ディエーター層14の助けを借りて被験者の皮下体液中
の糖と反応可能になるものであるが、電子メディエータ
ー層14の助けを借りなくても被験者の皮下体液中の糖
と、十分、反応可能な酵素を用いれば、電子メディエー
ター層14が不要となる。また、マイクロコンピュータ
21は、前記電極材13a,13b,13c、即ち、貴
金属(金、白金、銀等)に対応して血糖値測定プログラ
ムにおける測定係数を変更する。
【0024】また、図示はしていないが、赤に発光する
発光ダイオード、及び青に発光する発光ダイオードを本
体部2に取り付け、測定された血糖値が正常範囲から外
れている場合は赤の発光ダイオードを発光させ、測定さ
れた血糖値が正常範囲であれば青の発光ダイオードを発
光させるように構成してもよい。
【0025】尚、以上説明した血糖値計1は、センサ部
10と本体部2とを分離可能に構成されているが、セン
サ部10と本体部2とを一体的に構成してもよい。セン
サ部10と本体部2とを一体的に構成する場合、全体の
形状や重量が大きくなるためにセンサ部10には前述の
吸着盤16を設けない。
【0026】図5は、センサ部10と本体部2とを一体
的に構成した血糖値計に用いられる粘着式の電極部11
の側面図である。この電極部11の場合、針体12が形
成されている基体11aの端面に粘着剤17が形成され
ているため、血糖値測定時に被験者の皮膚面に基体11
aの端面を着接させると、粘着剤17が皮膚面に密着さ
れる。これにより、前述の吸着盤16が無くても、電極
部11の先端が確実に被験者の皮下に穿刺され、皮下体
液に接触する。
【0027】次に、前述の電極部11と同様に用いるこ
とが可能な電極部31について、図6を参照しながら説
明する。電極部31は、前述の電極部11と同様に基体
31aがシリカもしくは合成樹脂で形成されており、基
体31aに二つの円錐形の針体32a,32bが一体に
形成されている。二つの針体32a,32bの表面、及
び基体31aの表面に貴金属(金、白金、銀等)から成
る電極材33a,33bが蒸着法あるいはメッキ法によ
り形成されている。電極材33a,33bは絶縁部34
において電気的に絶縁されており、電極材33a,33
bの先端部は、それぞれ対電極33ap、作用電極33
bpとして形成されている。但し、電極部31の場合は
参照電極を設けていない。また、図示していないが、対
電極33ap、作用電極33bpの表面に前述の電子メ
ディエーター層及び酵素層がコーティングされている。
【0028】上記基体31aの表面部分の電極材33
a,33bは、それぞれ端子部33at,33btとし
て形成されている。尚、端子部33at,33btは、
前述のフレキシブルコード3を介して前述の血糖値測定
回路と接続されている。
【0029】尚、前述の基体11a,31a、及び針体
12,32a,32bは、シリカもしくは合成樹脂で一
体に形成されたものであるが、これ以外の安価で加工の
容易な材料であればよい。
【0030】
【発明の効果】請求項1記載の発明によれば、被験者の
皮下に先端部が穿刺される針体の形状が三角錐形であ
り、一つの針体に複数の電極が形成されているため、血
糖値測定時に被験者の肉体的な痛みを軽減することがで
きる。また、針体は、シリカもしくは合成樹脂の基体に
一体に作られるため、針体の加工が容易である。 また、
請求項2記載の発明によれば、血糖値測定時に被験者の
肉体的な痛みを軽減することができる。また、二つの針
体は、シリカもしくは合成樹脂の一つの基体に一体に作
られるため、針体の加工と電極材の形成が容易である。
【図面の簡単な説明】
【図1】血糖値計の外観図である。
【図2】電極部の構成を示した斜視図である。
【図3】図2のA−A矢視断面図である。
【図4】血糖値計の電気的な構成を示したブロック図で
ある。
【図5】粘着式の電極部の構成を示した断面図である。
【図6】他の構成の電極部を示した斜視図である。
【符号の説明】
1 血糖値計 2 本体部 3 フレキシブルコード 10 センサ部 11,31 電極部 11a,31a 基体 12,32a,32b 針体 13a,13b,13c 電極材 33a,33b 電極材 13ap,33ap 対電極 13bp,33bp 作用電極 13cp 参照電極 14 電子メディエーター層 15 酵素層 16 吸着盤 21 マイクロコンピュータ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI G01N 27/46 338 27/30 353Z (72)発明者 石原 一彦 東京都小平市上水本町3−16−37 (56)参考文献 特開2000−146777(JP,A) 特開 平11−347019(JP,A) 特開 平4−176445(JP,A) 国際公開98/46124(WO,A1) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A61B 5/145 G01N 27/26 - 27/49

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 針体に形成された電極が被験者の皮下に
    穿刺された場合に前記電極に形成された酵素と被験者の
    皮下体液中の糖との反応により発生した電位に基づいて
    被験者の皮下体液の血糖値を測定する血糖値計であっ
    て、 シリカもしくは合成樹脂から成る基体に一体に形成され
    た三角錐形の針体と、前記三角錐形の針体の各面に沿っ
    て形成された電極材と、前記それぞれの電極材の先端部
    に酵素層が形成された電極とを有することを特徴とする
    血糖値計。
  2. 【請求項2】 針体に形成された電極が被験者の皮下に
    穿刺された場合に前記電極に形成された酵素と被験者の
    皮下体液中の糖との反応により発生した電位に基づいて
    被験者の皮下体液の血糖値を測定する血糖値計であっ
    て、 シリカもしくは合成樹脂から成る一つの基体に一体に形
    成された二つの円錐型の針体と、前記二つの針体に形成
    された電極材と、前記二つの針体に形成された前記電極
    材を電気的に分離する絶縁部と、前記二つの針体の前記
    電極材のそれぞれに酵素層が形成された電極とを有する
    ことを特徴とする血糖値計。
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