JP3411623B2 - 心不全に対する検査方法 - Google Patents

心不全に対する検査方法

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JP3411623B2 JP19065393A JP19065393A JP3411623B2 JP 3411623 B2 JP3411623 B2 JP 3411623B2 JP 19065393 A JP19065393 A JP 19065393A JP 19065393 A JP19065393 A JP 19065393A JP 3411623 B2 JP3411623 B2 JP 3411623B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】本発明は、感受性患者における心不全の進
行を予知するための方法に関する。心不全は、特に初老
期の人々において普通の臨床症候群である。人口調査で
は、この状態が、西側世界の人工全体の約2%を冒して
いることを示している。この症候群は、通常は非特異的
症状、例えば運動性の呼吸困難(dyspnea )、疲労およ
び末梢性浮腫(peripheral oedemas)等を伴った潜行性
の症状として現れる。一旦心不全が発症すると、心臓が
身体を維持するのに充分に働かない結果、心不全が悪化
するという悪性循環が起こる。その最終的結果は、患者
の全体的な段階的衰弱であり、深刻な心不全の進行は、
しばしば心臓血管性の死亡に至る。
【0002】心臓疾患は、多くの主要国において、健康
資源上著しい損失を示し、早期診断は、症状の調節およ
び深刻な心不全への急激な回帰の防止に役立つが、実際
に発症する以前に、心不全が起りそうな患者を特定でき
ること、即ち診断と言うよりは予測できることが、明ら
かに好ましい。
【0003】残念ながら、現在、心不全の可能性を予知
するための完全に満足できる方法はない。このような方
法にしばしばみられる問題は、精度および感度が不充分
なことと、特別に訓練された技術者を要求する高価な装
置が必要である(例えば、エコー心電図検査法)という
不利益があることである。したがって、心不全の発症の
可能性を精度良くかつ感度良く予知する単純な方法に対
する必要性が存在している。
【0004】心不全は、症候的状態、即ち明らかな疾患
または症候群として定義できる一方、患者は、心不全が
発現する前に、無症候の心臓機能不全の状態、即ち明確
な症候のない潜行性状態をしばしば経過することがあ
る。しかしながら、我々は、心臓機能不全を有する全て
の患者が、深刻な心不全の進行を続けるのではないこ
と、およびこのような人々のある者に対する心不全の危
険性が、他の人々よりずっと大きいことを発見した。心
不全が起こる前に患者を見つけて治療することができる
ように、心不全進行の特別の危険に曝されている人々を
特定できることは、臨床上非常に重要なことである。現
に存在する処置、例えばACE阻害剤等は非常に高価で
あって、心不全の発症を防止するために全ての人々に施
されるべき治療としては、費用効果が低い。
【0005】しかしながら、我々は、患者におけるN−
末端プロ−心房ナトリウム排泄増加因子(N-terminal p
ro-Atrial Natriuretic factor;pro−ANF;γ−
ANF)のレベルが、心不全および心臓血管性死につい
ての驚くべき精度の予知因子であることを発見した。し
たがって、患者のN−末端pro−ANFレベルの決定
は、心不全進行の特別な危険にある患者を特定するのに
役立てることができる。
【0006】特に、我々の研究では、無症候心臓機能不
全(例えば、左心室吐出フラクションの測定によって決
定されるような、無症候左心室機能不全)の患者におい
て、pro−ANFは、心臓血管性死亡および深刻な心
不全進行の、最も強力な独立した予知因子であることが
示された。
【0007】一つの観点において、本発明は、患者の体
液をインビトロで、N−末端pro−ANFまたはその
フラグメントもしくはその延長したポリペプチドの体液
中レベルの決定に付することからなる、患者の心不全を
予知する方法を提供する。
【0008】他の観点からみて、本発明は、患者の体液
をインビトロで、N−末端pro−ANFまたはそのフ
ラグメントもしくはその延長したポリペプチドの体液中
レベルの決定に付し、これらのレベルに基づいて患者の
心不全の危険性の評価を行うことからなる、患者の心不
全が進行する危険性があるか、またはそれが無いかをス
クリーニングする方法を提供する。
【0009】このようなスクリーニングは、陽性、即ち
処置が必要な危険性のある患者の特定でもよいし、また
陰性、即ち著しい危険性のない患者の除外でもよい。A
NFは、有力なナトリウム排泄増大性および血管拡張性
のペプチド、または共通の前駆体から誘導される同属ペ
プチドの混合物であり、哺乳類の心臓の心房から単離さ
れている(1)(2)(3)(4)。ANFは、細胞外
液の体積および血圧恒常性のホルモン調節に関係してい
る。最近になって、ANFが心房圧の増加に応じて心房
から分泌されることが示され、心不全に関係があること
が指摘された。ANFレベルは、心不全、例えばうっ血
性心不全において増加するようである(例えばBurnett
et al. 1986, Science 231: 1145 における実施例参
照)。
【0010】ANFは、高分子量前駆体、pre−pr
oANFとして形成され、126アミノ酸ペプチドプロ
ホルモン、pro−ANFとして、心房中に貯蔵され
る。生物学的に活性な、即ち成熟したホルモン形態のA
NFは、心臓細胞からの分泌時にタンパク質開裂によっ
て形成され、このとき、pro−ANFは、N−末端p
ro−ANF(ANF(1−98))と名付けられたN
−末端部分と、生物学的に活性なホルモンとに分かれる
(5)(6)(7)。
【0011】分泌の後、ANFは、おびただしい周縁レ
セプターとの特異的結合によって(9)、および、ある
程度までは酵素分解によって(10)、迅速に血清中か
ら除去される(半減期2.5分)。より長い半減期によ
って(ラット:ANFの8倍(6))、N−末端pro
−ANFの血漿中濃度は、ANFの50倍にまで高い
(5)(6)(7)(11)。同様に、血漿N−末端p
ro−ANFは、心房ペプチド分泌の亜急性および慢性
のレベルをよりよく反映するであろうが、分泌の急激な
変化に対し、ANFそのものと同等の感度であるとはい
えないかもしれない。
【0012】心房ペプチドの分泌に対する公知の主な刺
激は、増加した心房伸長として通常記載される増加した
心房壁負荷である(14)(15)。ある研究では、p
ro−ANFおよびpro−ANF誘導ペプチドの増加
したレベルが、明らかな心不全の患者において分泌され
ることが示され、成熟ANFのレベルと同様に、pro
−ANFレベルまたはN−末端pro−ANFレベルの
決定が心不全の診断指示因子として提案されている(It
oh et al., 1988, Journal of Clinical Endocrinology
and Metabolism, 67(3): 429-437)(また、(11)
(16)(17)〜(20)も参照せよ)。
【0013】上述したように、我々は、驚くべきこと
に、N−末端pro−ANFが心不全の有効な予知因子
であることを証明した。特に予想外なことに、我々は、
N−末端pro−ANFが、心不全の予知因子として、
ANFよりも効果的な因子であることを明らかにした。
【0014】好ましくは、本発明の方法は、心不全の明
らかな症候がないが、心不全の進行の恐れのある患者、
例えば、一般的に明確な心不全が進行し続ける危険性が
あると考えられる無症候心臓機能不全を有する患者に施
される。医学文献によく記載されているように、多くの
因子が心不全に罹患しやくすし、心不全の危険因子と考
えることができる。これらの因子には、高令、例えば7
0歳以上、高血圧、および心臓疾患のあらゆる形態が含
まれる。このように、1回以上の心筋梗塞、あるいは他
の心臓疾患の発症にすでにおかされてはいるが、心不全
の症候を示していない患者は、「危険性のある」グルー
プの一部と考えられる。
【0015】健康な患者において、血漿中のN−末端p
ro−ANFレベルは変化するものの、通常1400ピ
コモル/リットルより下にある。年令は正常レベルに影
響を与え、略70才未満の年令では、略1100ピコモ
ル/リットルのN−末端pro−ANFレベルが観察さ
れる。我々は、正常レベルより丁度400ピコモル/リ
ットル高い場合は、患者が高危険性グループに入ること
を発見した。このような患者にあっては、患者の略50
%は3.5年以内に心不全に進行することを予知し得
る。このように、一般的に言えば、血漿レベルが、特に
70歳以下の患者において1500ピコモル/リットル
より高く、例えば1600ピコモル/リットルよりも高
ければ、心不全を予知することができる。
【0016】N−末端pro−ANFレベルは、このよ
うな決定を行う分野において普通の任意の方法および技
術を用いて決定できる。有利には、このような方法はイ
ムノアッセイ、例えばRIAまたはELISAを含む。
Shinogi & Co. Ltd.は、EP-A-0350218において、pro
−ANPのN−末端を認識するモノクローナル抗体と、
このような抗体を用いたpro−ANPのイムノアッセ
イを開示している。その代わりとなるRIA法は、Sund
sfjord et al. 等によって開示されている(5)。
【0017】N−末端pro−ANFのイムノアッセイ
決定は、モノクローナルあるいはポリクローナル抗体を
使用して行なわれ、これら抗体はこの技術分野で周知の
方法を用いて得られる。例えば、抗体は宿主動物、例え
ばマウスまたはウサギ等にN−末端pro−ANF抗原
を、有利にはPPD、ツベルクリンのタンパク質誘導
体、鍵穴笠貝(Keyhole Limpet)ヘモシアニン、BSA
等の免疫原性タンパク質との結合体として注入し、ポリ
クローナル抗体を含む血清を提供するか、あるいはハイ
ブリドーマまたは永久セルラインを与えるための融合用
の脾臓細胞を提供することによって作成される。PPD
に対するハプテンの結合は、Staros et al. により Ana
lyte Biochem 1986; 156; 220-222 に開示されている。
このように、例えば、我々は、1−エチル−3−(3−
ジメチル−アミノプロピルカルボジイミド)でBSAに
カップリングされたN−末端pro−ANFの結合体に
対して得られたウサギポリクローナル血清に基づくRI
Aを首尾よく用いることができた。
【0018】このイムノアッセイは、例えばミクロタイ
タープレート、膜あるいはビーズ等に抗体を固定化した
形態で用い、標的N−末端pro−ANP化合物を単離
するのに普通に用いられる。サンドイッチアッセイで
は、結合抗原は追加の可溶性抗体を用いて標識できる。
この抗体は、モノクローナルであってもポリクローナル
であってもよく、標識を有していてもよく、さらに有利
には、次いで標識を有する第二抗体と反応させることに
よって、それ自身を標識することもできる。
【0019】したがって、もし本発明による第一抗体が
マウスまたはウサギで得られたのであれば、標識第二抗
体は抗マウスあるいは抗ウサギ抗体であってよい。好適
な標識としては、自動ハイブリッド法を採用するエリサ
(ELISA)システムに用いられるような放射性核
種、ユーロピウム蛍光助剤等(europium based fluorog
ens)の蛍光物質および酵素、または染料、またはコロ
イド金などの着色粒子を挙げることができる。
【0020】また、競合結合アッセイを用いてもよく、
この方法では、既知量の標識N−末端pro−ANP、
そのフラグメントあるいは伸長物をアナライト溶液に加
え、限定された量の固定化モノクローナル抗体と接触さ
せる。このようにすれば、固定化された標識抗原の量
は、アナライト中に存在する標的抗原の量に反比例する
こととなる。
【0021】便利には、イムノアッセイを行なうのに必
要な成分は、キット形態で提供される。このようなキッ
トは、 (a) N−末端pro−ANPに結合可能な抗体および、
任意に、 (b) N−末端pro−ANP、そのフラグメントまたは
その延長したポリペプチドの標識されたサンプルを含
み; (c) 上記抗体が非固定化形態にあり;そして (d) 上記抗体(c) に特異的な標識第二抗体を含む。
【0022】本発明の方法において、N−末端pro−
ANPレベルの量的決定、あるいは心不全危険性の定量
的評価、指標を得ることができる。決定が行なわれる体
液は、N−末端pro−ANPが存在する全ての体液で
あってよいが、便利には、血漿あるいは血清である。あ
る場合では、ペブチドを抽出し、あるいは決定に先立っ
て他の方法でサンプルを処理することが便利である。
【0023】この方法が行なわれる時期に制限はない
が、心筋梗塞に以前罹患した患者において、我々は、梗
塞後の20日まで、例えば3〜16日の期間中に、N−
末端pro−ANF決定を行なえば、信頼性のある予測
が得られることを発見した。
【0024】さらに驚くべき観察としては、N−末端p
ro−ANPが貯蔵において非常に安定であることがあ
る。これは、内分泌物およびこの種の神経ペプチドは通
常顕著に不安定であるので、予想できなかったことであ
る。さらに、ANP自身は、このような有利な安定性特
性を示さない。このN−末端pro−ANPの安定性
は、アッセイおよび測定を容易にするばかりでなく、サ
ンプル採取後に遅れたアッセイを可能にし、たとえばサ
ンプルを分析するために診断研究室に郵送または送付す
ることを可能にし、即ち、分析の直前にサンプルを採取
する必要が回避されるという点でも重要な利点である。
このことは、商業的アッセイ装置のためにも著しい利点
である。
【0025】このように、本発明のさらなる観点は、生
体サンプル中のN−末端pro−ANPのアッセイの方
法を提供することにある。この方法では、サンプル中の
N−末端pro−ANPレベルを決定する工程を、サン
プル採取後24時間以上で、例えば48時間以上で行わ
れる。
【0026】便利には、決定は上記したようなイムノア
ッセイで行なわれる。N−末端pro−ANFは、長い
半減期の利点も有している。このことは、N−末端pr
o−ANPを、心臓機能障害で起こる心房膨張のパラメ
ーターとして特に有利にする。即ち、N−末端pro−
ANPの高い基準レベルは、クロマトグラフィーを行な
わずに血漿中での直接測定を可能にし、より大きなモル
変化が膨張の所定の増加において観察され、そして血漿
レベルは規定時間外の膨張の変化を統合する。
【0027】本発明の方法の主要な利点は、N−末端p
ro−ANF決定を、高い精度および感度で行うことが
できることであり、これは正確で信頼性の高い心不全の
予知をもたらす。心臓機能不全および心不全の始まりを
予知するための従来の方法(例えばエコー心電図検査法
およびカテーテル法)は、このレベルの精度および感度
には達しない。
【0028】以下の非限定的実施例を参照して、本発明
をより詳細に説明する。図1は、N−末端pro−AN
Fの4分割、I:359〜769ピコモル/リットル、
II:769〜1086.25ピコモル/リットル、I
II:1086.25〜1666.5ピコモル/リット
ル、IV:1666.5〜5666ピコモル/リットル
に従って分けた患者グループに対する全体死および心臓
血管終端に関するライフテーブル曲線を示す。
【0029】A 全体死 B 心臓血管(CV)死 C 深刻な(重症の)心不全の進行 D 深刻な心不全が進行したCV死 図2は、ANFと比較した、48時間にわたる試験管内
でのpro−ANFの安定性を示す。実施例 生存および心臓肥大(Survival and Ventricular Enlar
gement: SAVE) の研究(22)は、高い危険性にある梗
塞予後の患者、即ち左心室機能不全を有するが明らかな
心不全ではない患者において、退院時頃に測定される心
房ペプチドの予測値を検査するための優れた機会を与え
た。また、この研究は、その安定性およびより長い半減
期のために、N−末端pro−ANFが予知因子として
ANF自身よりも優れているどうかを調査することを可
能とした。ANFおよびN−末端pro−ANFの両方
の予測値を決定するために、SAVE研究中の246人
の患者における無作為化に先立って、これら物質の血漿
レベルを他の神経ホルモンと一緒に測定し、単一変数分
析および次いで多変数分析によって、平均32か月間の
追跡での次の心臓欠陥の事象と関連付けた。
【0030】pro−ANFがANFよりもより予知に
重要であるかどうかを検査するために、両方の血漿濃
度、SAVE研究中の249人の患者においてMlから
後3〜16日後に測定し、予知(予後)と関連付けた。
ANFレベルとpro−ANFレベルとの相関関係は、
単に0.42、p<0.001であった。年令、性別、
以前のMl、高血圧、糖尿病、血栓融解剤の使用および
LVEFを含む多変数モデルを構成し、次の心臓血管死
あるいは深刻な心不全の進行を予測した。pro−AN
Fをこのモデルに加えた場合、pro−ANFがこれら
の事象の最も強力な独立した予知因子であること(Wald
Chi-Square = 22.3, p< 0.001)が発見された。ANF
自体を加えた場合は、あまり有用ではなかった(ウォル
ドχ配列(Wald Chi-Square = 4.1, p< 0.04))。
【0031】その結果は、図1に示されている。図1
は、N−末端pro−ANFの4区分により分けた患者
グループについての全体死および心臓血管最終点に関す
るライフテーブル曲線を示す。図1(C)から判るよう
に、1666ピコモル/リットル以上のpro−ANF
レベルを有するグループIVの患者は、深刻な(重症
の)心不全の進行の機会が50%多い。材料および方法 本研究に含まれる246人の患者は、SAVE検査から
抽出された。SAVEは、予期された無作為的プラシー
ボ制御研究であり、アンギオテンシン転化酵素(AC
E)阻害因子キャプトプリル(captopril )が、心筋梗
塞から3〜16日後に開始した場合、生存率を延長し、
深刻な心不全の進行を減少させ、かつ心筋梗塞の再発を
減少させることを示した(22)(23)。梗塞予後に
左心房機能不全を有する患者だけを、SAVEに含め
た。左心室機能不全は、平衡マルチゲート放射性核種心
室造影法によって測定して、LVEF≦40%として定
義された。明らかな心不全を有する患者は除外された。
3〜16日のタイムウインドウ以内に処理されなかった
心筋虚血の症候あるいはサインを有する患者も同様に除
外された。他の除外基準としては、キャプトプリルおよ
び併用薬剤問題に対する禁忌、例えば腎不全(クレアチ
ニン>2.5mg/dl)、深刻な弁膜疾患、不治の高
血圧、悪性腫瘍あるいは生存率を制限すると考えられる
他の条件等を挙げることができる(23)。全ての患者
にインホームドコンセントを与え、このサブグループの
中で同意を得た患者から余分の血液サンプルを採取し
た。
【0032】患者の平均年令は60歳(範囲:29〜7
9歳)であり、41人の女性と、205人の男性がい
た。26.8%は高血圧の病歴を有しており、18.7
%は糖尿病の病歴を有していた。30.9%は前の心筋
梗塞の病歴を有していた。梗塞時のクレアチニンキナー
ゼの最高値は、正常の上限の12倍であった。患者の6
1%は、急性梗塞時に、キリップ(Killip)のクラス1
であり、39%はクラス2以上であった。梗塞後の平均
LVEFは31±7%であった。患者の32%は、血栓
融解剤を投与されていた。神経液性血液血採取時に、患
者の32.1%は、利尿剤を投与されていたが、ACE
インヒビターを投与されていた患者はいなかった。キャ
プトプリル治療のために125人の患者を無作為化し、
プラシーボのために121人を無作為化した。追跡平均
期間は32月(範囲:0.03〜50.13月)であっ
た。
【0033】10のカナダのセンターと、3のアメリカ
のセンターが、この研究に関係した。N−末端pro−
ANFの測定のための採血は、梗塞後、主研究のための
無作為化する直前の3〜16日(平均12日)の間で行
われた。サンプルは、1昼夜絶食後の朝、被研者仰臥位
で30分間休ませた後、静脈カニューレから採取され
た。血漿分離後、サンプルを−70℃で凍結し、凍結状
態で中央研究所(Hopital du Sacre-Coeur de Montrea
l, Canada)に毎月送付した。他の神経液性ホルモン
(ノルエピネフリン、血漿レニン活性、アルギニンバソ
プレシンおよびANF)を測定するために血漿を解凍し
てアスピレーション(24)した後、サンプルを−70
℃で再凍結し、N−末端pro−ANF分析まで貯蔵し
た。神経液性ホルモンが測定された(24)534人の
SAVE研究患者の内、246人において、N−末端p
ro−ANF測定に充分な血漿が得られた。ラジオイムノアッセイ N−末端pro−ANFの分析は、ペプチドを抽出する
ことなく、直接血清からラジオイムノアッセイで、免疫
反応性ANF(1−98)(irANF(1−98))
を測定することによって行われた。用いられた方法は、
Sundsfjord etalの出版物(5)に従った。このアッセ
イの検出限界は、185ピコモル/リットルであった。
アッセイ間の変動係数は、7.1%(サンプル平均:3
89ピコモル/リットル,N=10)、5.1%(サン
プル平均:889ピコモル/リットル,N=10)およ
び5.2%(サンプル平均:1858ピコモル/リット
ル,N=10)であった。アッセイ内の変動係数は、
5.3%(サンプル平均:359ピコモル/リットル,
N=10)、2.4%(サンプル平均:754ピコモル
/リットル,N=10)および8.5%(サンプル平
均:8137ピコモル/リットル,N=10)であっ
た。
【0034】本研究で報告された他の神経液性ホルモン
は、先に記載された方法(25)(26)で測定され
た。統計学上の分析 予測的に定義される結果の尺度は、全ての原因による死
亡、心臓血管が原因となる死亡、深刻な心不全(ACE
阻害剤または入院を必要とするうっ血性心不全)の進
行、および心臓血管死または深刻な心不全の進行の合併
終点であった。全ての分析は、0.05レベルの両側で
のアルファの有意差レベルを用いて行なわれた。
【0035】特定された終点の各々とN−末端pro−
ANFとの関係は、Cox比例危険回帰モデル(Cox pr
oportional hazard regression model)を用いた単一変
数分析および多変数分析の両方によって調査された。C
ox回帰モデルに対する時間外の一定の回帰比の推定を
テストして評価した。個々の終点に対する無作為化から
の分布時間に対するKaplan-Meierの推定値を、ライフテ
ーブル曲線間の違いの重要性を評価するために用いた。
これらライフテーブル曲線間の同一性を、対数列テスト
によって分析した。
【0036】個々の終点に対する相対危険率(RR)
を、N−末端pro−ANFおよび他の神経ホルモンの
正常コントロールの1.96標準偏差の変化量に対して
計算した。ノルウェーのオスロからの、134人の年令
が釣り合った(60±16歳)健康な人を正常コントロ
ールとして用いた。他の神経ホルモンの正常コントロー
ルグループは、様々な関連センターで働く、38人の年
令が釣り合った(57±7歳)健康なボランティアであ
った。結果 年令が釣り合ったコントロールと比較して、N−末端p
ro−ANF平均値およびANF平均値が、SAVE患
者において上昇していた(N−末端pro−ANF:1
331.5±820.1に対して587.5±230.
9ピコモル/リットル,p<0.001; ANF:7
8.4±84.5に対して21.1±9.5ピコグラム
/ミリリットル,p<0.001)。他の神経ホルモ
ン、例えばノルエピネフリン(305.8±191.8
に対してコントロールは221.5±86.9pg/ミ
リリットル,p<0.001)、血漿レニン活性(2.
9±4.0に対してコントロールは1.2±1.2ng
/ml/h,p<0.001)およびアルギニンバソプ
レシン(2.2±9.5に対してコントロールは0.7
±0.3pg/ミリリットル,p=0.01)も同様に
増加した。N−末端pro−ANFと他の神経ホルモン
との相関関係は一般的に希薄であった。最良の相関関係
は、N−末端pro−ANFとANF自体との間に見出
された(r=0.42,P<0.001)。ごく弱い相
関関係が、N−末端pro−ANFと、ノルエプネフリ
ン(r=0.21,p<0.001)および血漿レニン
活性(r=0.17,p=0.007)との間に見出さ
れた。N−末端pro−ANFとアルギニンバソプレシ
ンとの間には有意な相関関係はなかった。次の死亡と罹患状態との関係 47人の患者が追跡期間中に死亡した。38人の患者が
心臓血管が原因で死亡し、25人が最初の1年間に死亡
した。43人の患者で深刻な心不全(心不全のために開
放−標識(open-labelled )ACE阻害剤または入院が
必要)が進行し、そして64人が心臓血管が原因の死亡
または深刻な心不全の進行の合併終点に到達した。
【0037】単一変数分析によれば、N−末端pro−
ANFとこれら終点との間には強い関係があった(死
亡:Wald X2 =24.92、RR(95%のCI
を有する)=1.30(1.17〜1.44),p<
0.001;心臓血管死:Wald X2 =28.1
1、RR+1.34(1.20〜1.49),p<0.
001;一年以内の心臓血管死:Wald X2 =1
8.21、RR=1.31(1.16〜1.48),p
<0.001;深刻な心不全:Wald X2 =59.
17、RR=1.49(1.35〜1.66),p<
0.001;心臓血管死または深刻な心不全:Wald
2 =56.62、RR=1.40(1.28〜1.
53),p<0.001)。これは図1に良く説明され
ており、図1では、これら4つの終点のライフテーブル
曲線は、患者をN−末端pro−ANFの4分割に分け
た後に、構成されている。
【0038】ある事象を有する患者の全てのグループに
おいて、N−末端pro−ANFおよびANFのレベル
が高かった(表1)。N−末端pro−ANFの予知能
力をANFのそれと比較するために、Cox比例回帰モ
デルを構成し、このモデルにはN−末端pro−ANF
レベルおよびANFレベルの両方が含まれていた(表
1)。ANFのレベルを制御すると、N−末端pro−
ANFは終点の各々に有意な関係を有することが見出さ
れた。一方、N−末端pro−ANFの影響を制御した
後は、ANFレベルは5つの終点の何れにも関係してい
ないことが見出された。明らかに、2つの神経ホルモン
の間で、N−末端pro−ANFは、研究された5つの
全ての終点に対してより強力な予知因子であった。
【0039】生存率に影響を及ぼすことが知られている
臨床的および実験室的変数の多変数モデルにN−末端p
ro−ANFを加えた場合(表2)、N−末端pro−
ANFは長期の結果の強力な独立予知因子であることが
見出された。多変数分析によれば、N−末端pro−A
NFは、死亡、心臓血管死、一年以内の心臓血管死、深
刻な心不全、および心臓血管死または深刻な心不全と、
独立して関係していた(表2)。心臓血管死または深刻
な心不全の合併終点に対しては、N−末端pro−AN
Fは最良の臨床的または実験室的予知因子であり、年
令、LVEFおよび前の心筋梗塞より優れている。
【0040】多変数分析において、N−末端pro−A
NFの予知能力と、他の神経ホルモンのそれとを比較す
るために、これらの変数もモデルに示した(表3)。他
の神経ホルモン(ANF,ノルエピネフリン,血清レニ
ン活性およびアルギニンバソプレシン)に対するN−末
端pro−ANFの優れた予測値は、以下のように立証
された。即ち、N−末端pro−ANFが全ての終点と
のその有意な関係を維持する一方で、ノルエピネフリン
だけが、深刻な心不全および心臓血管死または深刻な心
不全の合併終点のみに有意な関連を示したという点で明
白であった。しかしながら、これら終点に関しては、ウ
ォルド X2 値から立証されるように、ノルエプネフリ
ンは、N−末端pro−ANFよりもかなり弱い予知因
子であった。
【0041】
【表1】
【0042】
【表2】
【0043】
【表3】
【0044】検討 この研究は、退院するころに測定されたN−末端pro
−ANFが、梗塞予後の左心室機能不全の患者における
次の心血管の経過の最良の神経液性予知因子であること
を示している。このことは、重症心不全の進行、および
重症心不全の進行と心血管死とが合併した最終点にとっ
て特に真実である。これらの最終点にとって、N−末端
pro−ANFは、最も強力な神経液性予知因子であっ
ただけでなく、分析に含まれる臨床上または実験室上の
全ての変数の抜群に良い予知因子でもあった。
【0045】この研究は、危険性の高い患者であって、
左心室機能不全を有する患者において、梗塞予後に退院
するころに測定された神経液性活性化の長期予測値を評
価する最初の大規模な研究である。慢性心不全において
認められたように(18)(19)(20)、この研究
では、全ての神経ホルモンは単一変量分析において次の
死と相関していた(データは示さない)。しかしなが
ら、慢性心不全の場合のように、他の重要な臨床上およ
び実験室上の変数を、多変量分析における神経ホルモン
と一緒に考えるとき、神経ホルモンと次の死との相関は
ずっと弱く、多くの場合に有意ではなかった。このこと
は、N−末端pro−ANF以外の全ての神経ホルモン
について真実であった。N−末端pro−ANFは、依
然として生存および重症心不全の両方に強い相関関係を
有し、後者の場合は年令、LVEFまたは前の心筋梗塞
よりもなお一層そうであった。糖尿病、高血圧、前の心
筋梗塞または血栓融解の治療は受けていないが、30%
のLVEFレベルを有する梗塞予後の60才の女性患者
の場合、血漿N−末端pro−ANFが平均値133
1.5ピコモル/リットルよりも452.5ピコモル/
リットル(正常コントロール1.96SD)増加したこ
とは、心血管死の危険性が21%、重症心不全が進行す
る危険性が49%上昇することを意味していた。
【0046】なぜN−末端pro−ANFが、次の心血
管死および罹病の予知において他の神経ホルモンよりも
優れているのかは明確でない。しかしながら、血漿中の
心房ペプチドレベルと心房圧との密接な相関関係を考慮
すると(16)(17)、この結果は、心不全の症状が
存在していなくても、梗塞予後の退院時に悪い予測シグ
ナルとしての上昇した心房圧、またはことによると心房
壁圧を示している。心房圧と予測とのこの関係について
は、少なくとも二つの相互に関連した説明が可能であ
る。第一に、心房圧は収縮および拡張の両方の機能の収
斂の結果であり、またN−末端pro−ANFの予測値
はLVEFから独立しているので、梗塞予後の拡張機能
不全そのものは、劣った予測シグナルである。あるいは
その代わりに、上昇する充満圧は異常な心血管肥大に対
する主な刺激であるので(30)、上昇した心房圧は、
梗塞予後の心血管拡張の危険性のある患者のマーカーで
ありうる。梗塞予後の心血管拡張は、梗塞予後の生存の
主な独立した予知因子であることが知られている(3
1)。
【0047】N−末端pro−ANFは、予測指示因子
としてANFよりもかなり良好な結果を生じる。両方の
ペプチドが等モル量で分泌されると推測されることを考
えると、このことは予想外の発見である。この相違は、
N−末端pro−ANFの半減期が長いことによって説
明することができ、心房ペプチドが分泌する時間にわた
るより良好な因子にする。両ペプチド間のもう一つの重
要かつたぶん極めて関連のある相違は、インビトロ安定
性である。ANFは、おそらく−80℃で貯蔵したとし
ても、インビトロ分解を受けることが知られているが
(13)、我々の実験室での実験は、N−末端pro−
ANFの免疫反応性が室温で3日まで、および−80℃
で2年間貯蔵した後もよく保存されることを示している
(未発表データ)。このペプチドは、少なくとも2回の
凍結と解凍サイクルに対して抵抗することも見出した。
【0048】心筋梗塞後の患者の予測に関与する情報
は、種々の処置養生のために患者を選ぶ際に重要であ
る。LVEFは梗塞予後の長期間の成り行きの強力な予
知因子であることが知られており(31)、危険性の高
い患者、すなわち生存を延長するように指示された調停
からの利益を最も受けそうな患者の同定に用いられてい
る(22)(32)(33)。本発明者らの発見によれ
ば、N−末端pro−ANFの測定は、追加的でありか
つLVEFから独立している長期間の成り行きについて
の情報を提供する。N−末端pro−ANFの血漿レベ
ルを、処置決定の際に追加のパラメーターとして一般的
に使用できるかどうかは、将来の研究で論じられる問題
である。しかしながら、この研究から判断すると、患者
のこの危険性の高いサブグループにおいて有用であるこ
とが明らかであろう。この課題は、左心室機能の他のパ
ラメーターが容易に入手できない状況において特に重要
である。このような背景において、N−末端pro−A
NFは開業医にとって新規で重要な手段であるというこ
とができる。概要 ANFプロホルモンのN−末端(N−末端pro−AN
F)は半減期が長くかつ安定であるため、ANFそれ自
体よりも、心房ペプチド分泌の良い統合物でありうる。
心筋梗塞後に測定されたN−末端pro−ANF血漿レ
ベルの予測値を、SAVEからの246人の患者で試験
した。N−末端pro−ANFは、ANFそれ自体より
もずっと強力な生存の予知因子であった。さらに、心血
管死および心不全の進行において、ANFおよび他の神
経ホルモンとは対照的に、N−末端pro−ANFは、
なお強力で独立した予知因子であった。N−末端pro
−ANFの測定は、現行の臨床的かつ客観的な評価を補
充し、また、心血管死および心不全の進行に関する予測
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【図面の簡単な説明】
【図1】 図1Aは、N−末端pro−ANFの4分
割、I:359〜769ピコモル/リットル、II:7
69〜1086.25ピコモル/リットル、III:1
086.25〜1666.5ピコモル/リットル、I
V:1666.5〜5666ピコモル/リットルに従っ
て分けた患者グループに対する全体死に関するライフテ
ーブル曲線を示すグラフである。
【図2】 図1Bは、N−末端pro−ANFの4分
割、I〜IVに従って分けた患者グループに対する全体
死および心臓血管死に関するライフテーブル曲線を示す
グラフである。
【図3】 図1Cは、N−末端pro−ANFの4分
割、I〜IVに従って分けた患者グループに対する深刻
な心不全の進行に関するライフテーブル曲線を示すグラ
フである。
【図4】 図1Dは、N−末端pro−ANFの4分
割、I〜IVに従って分けた患者グループに対するCV
死または深刻な心不全の進行に関するライフテーブル曲
線を示すグラフである。
【図5】 図2は、ANFと比較した、48時間にわた
る試験管内でのpro−ANFの安定性を示すグラフで
ある。

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】患者の体液をインビトロで、N−末端pr
    o−ANFまたはそのフラグメントの体液中レベルの決
    定に付することからなる、患者の心不全の危険性を予知
    する方法。
  2. 【請求項2】患者の体液をインビトロで、N−末端pr
    o−ANFまたはそのフラグメントの体液中レベルの決
    定に付し、これらのレベルに基づいて患者の心不全の危
    険性の評価を行うことからなる、患者の心不全が進行す
    る危険性があるか、またはそれがないかをスクリーニン
    グする方法。
  3. 【請求項3】前記体液のサンプルを、心不全に罹患し易
    いが心不全の明白な症状のないヒトから採取することか
    らなる、請求項1または2に記載の方法。
  4. 【請求項4】前記ヒトを、70才以上のヒト、高血圧を
    示しているヒト、およびある形態の心疾患を有している
    かまたは以前に有していたヒトから選ぶことからなる、
    請求項3に記載の方法。
  5. 【請求項5】前記体液が血漿を含むことからなる、請求
    項1〜4のいずれかに記載の方法。
  6. 【請求項6】1500ピコモルより高いN−末端pro
    −ANF/リットル血漿の血漿レベルを、心不全進行の
    危険性の兆候とみなすことからなる、請求項5に記載の
    方法。
  7. 【請求項7】N−末端pro−ANFの測定を、イムノ
    アッセイを用いて行うことからなる、請求項1〜6のい
    ずれかに記載の方法。
  8. 【請求項8】 請求項1〜の方法において使用される
    キットであって、 (a)N−末端pro−ANFに結合することのできる
    抗体および、場合により; (b)N−末端pro−ANFまたはそのフラグメント
    の標識されたサンプル; (c)非固定化形態にある該抗体が;および (d)該抗体(c)に特異的な標識された第二抗体を含
    む、 N−末端pro−ANFについてイムノアッセイを実施
    するためのキット。
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