JP3410972B2 - 噴霧ノズル - Google Patents

噴霧ノズル

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JP3410972B2 JP21375098A JP21375098A JP3410972B2 JP 3410972 B2 JP3410972 B2 JP 3410972B2 JP 21375098 A JP21375098 A JP 21375098A JP 21375098 A JP21375098 A JP 21375098A JP 3410972 B2 JP3410972 B2 JP 3410972B2
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Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、液体と気体とを混
合して噴出する気液混合式の噴霧ノズルに関するもので
ある。 【0002】 【従来の技術】従来、この種の噴霧ノズルには、例えば
特開昭63−185469号公報に開示されたものがあ
る。図12及び図13に示すように、この噴霧ノズル1
00は中空筒状のノズル本体101を有している。ノズ
ル本体101の側面には給液口102が形成され、この
給液口102に給液管103の端部が螺入され、給液管
103からの液体をノズル本体101内に導入できるよ
うに構成されている。 【0003】ノズル本体101の先端部にはキャップ1
04を用いてノズル先端部材105が固定されている。
ノズル先端部材105には、これを軸方向に貫通する放
出オリフィス106が形成されるとともに、この放出オ
リフィス106の下流側の開口に対向する偏向フランジ
107が形成されている。ノズル本体101の内部には
円筒管108が、その先端側に設けられたねじ部109
をノズル本体101と螺合して固設されている。また、
この円筒管108の後端部に臨むダイヤフラム110
が、キャップ111を用いてノズル本体101に取り付
けられている。キャップ111内には円筒管108の後
端部にダイヤフラム110を圧接させるコイルばね11
2が設けられている。 【0004】符号113は黄銅等の金属材料で作られた
インサート部材を示している。インサート部材113
は、円筒管108の先端部に挿入されるオリフィス管部
114と、オリフィス管部114の下流端壁を貫通して
形成された液体噴出オリフィス115と、その下流側に
連設された当接部116と、その下流側に一対のウェブ
部117を介して連設された円筒スリーブ部118とか
らなる。板状に形成された当接部116には、液体噴出
オリフィス115と連通する円形孔119が穿設され、
円形孔119の下流側の内壁面が、液体噴出オリフィス
115から噴出された液体流が衝突する衝突面120と
なっている。 【0005】液体噴出オリフィス115下流側のノズル
本体101の内部空間は気液混合室121となってお
り、この気液混合室121の周壁内面に、図外の給気管
と連通する円形孔状の気体入口部122が開口してい
る。気体入口部122の内径は円形孔119の内径より
も小さく設定されている。また、気体入口部122は、
その中心線が円形孔119の中心線と平行で、且つ、そ
の中心線が円形孔119の中心線から下流方向に偏位す
る位置に配設されている。これにより、気体入口部12
2は、その断面積の約半分のみが円形孔119と合致
し、気体入口部122の下流半分は当接部116の一方
の側面に対向しており、この側面が、気体入口部122
からの気体が衝突する衝突面123となっている。 【0006】インサート部材113のオリフィス管部1
14には断面十字状のピン124の一端側が挿入される
とともに、円筒状のストレーナ125がピン124の他
端側に外嵌されて支持されている。ストレーナ125の
外周面と円筒管108の内周面との間には液体の流通可
能な隙間が形成されている。 【0007】以上のような従来の噴霧ノズル100にあ
っては、送液ポンプ(不図示)で加圧された液体が給液
管103及び給液口102を通じてノズル本体101内
に導入されると、その圧力により図13のようにダイヤ
フラム110が円筒管108の後端部から離間させら
れ、液体は円筒管108内に流入する。そして、ストレ
ーナ125を通過して夾雑物を除去された液体は、オリ
フィス管部114を経て液体噴出オリフィス115から
噴出されると、直ちに衝突面120と衝突する。 【0008】他方、エアコンプレッサ(不図示)で圧縮
された気体が給気管及び気体入口部122を通じて気液
混合室121内に導入されると、この気体は、一部が衝
突面123に衝突し、全体として放出オリフィス106
向きに移動する乱流となる。そして、衝突面120と衝
突後の液体は、前記乱流となった気体流により分散・霧
化させられつつ気液混合室121内を移動し、混合気液
流となって放出オリフィス106から放出される。放出
された混合気液流は、偏向フランジ107により、ほぼ
ノズル本体101の直径方向の流れに偏向させられつつ
噴霧される。 【0009】このような気液混合式の噴霧ノズルは、液
体のみを噴霧する農薬撒布用等の一般的な噴霧ノズルよ
りも細かい霧粒が得られるので、例えば、水を微細に霧
化してビニルハウス等の室内に噴霧し、これにより室内
空間を加湿したり、噴霧された水が蒸発する際の気化熱
により室内を冷却したりする場合に有用である。 【0010】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記従
来の噴霧ノズル100では、液体の衝突面120が液体
噴出オリフィス115から極めて近い直下流位置にあ
り、且つ、この衝突面120が円形孔119の内壁面
(凹面)で構成されているので、液体噴出オリフィス1
15から噴出され衝突面120に衝突した液体流は、円
形孔119の中心線と平行な両横方向のみに飛散する。
したがって、ここでは液体を充分に分散させることがで
きず、せいぜい粒径の大きな液滴にすることしかできな
い。そのため、衝突面120と衝突後の液滴を、放出オ
リフィス106から放出されるまでに、気体乱流の液体
分散作用によって微細に霧化する必要がある。 【0011】このように、従来の噴霧ノズル100で
は、主として気体乱流の分散作用によって霧化していた
ので、供給される圧縮気体の圧力が低く、気液混合室1
21内の乱流が弱い場合は、噴霧される霧粒が粗くなる
という欠点があった。よって、前記のように加湿又は冷
却用として要求される微細な霧化を実現するためには、
気液混合室121内に3kg/cm2程度の高圧の圧縮空気を
供給する必要があった。そのため、大型のエアコンプレ
ッサを設けるとともに、エアコンプレッサから噴霧ノズ
ル100までの給気管を耐圧強度の高いものとしなけれ
ばならず、設備費が高騰することとなっていた。 【0012】本発明は以上のような問題点に鑑みてなさ
れたものであって、比較的低圧の圧縮気体を用いて液体
を微細に霧化することが可能な噴霧ノズルを提供するこ
とを目的としている。 【0013】 【課題を解決するための手段】前記目的を達成するた
め、本発明に係る噴霧ノズルは、筒状のノズル本体の後
端側に、液体をノズル本体の先端側に向かう細い線状の
液体流として噴出する液体噴出オリフィスを設け、ノズ
ル本体の先端側に噴霧オリフィスを有する噴霧オリフィ
ス板を設け、この噴霧オリフィス板の後面近傍に、前記
液体噴出オリフィスからの液体流を衝突させる衝突面を
有する遮板を設け、この遮板と液体噴出オリフィスとの
間のノズル本体側壁に、圧縮気体源からの圧縮気体をノ
ズル本体の内部に導入する気体導入口を形成し、さら
に、前記遮板に液体噴出オリフィスからの液体流と気体
導入口からの気体流との混合気液流を噴霧オリフィス板
の後面側に放出する一対の放出口を形成した噴霧ノズル
であって、前記噴霧オリフィス板は、径方向に延在する
1条の突条を前面に設けるとともに、前記噴霧オリフィ
スを前記突条の長手方向中央部に形成した構成とし、前
記遮板は、前記噴霧オリフィス板の突条裏側の凹溝に嵌
入するリブを前面に設けるとともに、前記一対の放出口
を前記リブの両端近傍に形成した構成としたものであ
る。 【0014】 【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図面に
基づいて説明する。図1〜図6は本発明の一実施形態に
係る噴霧ノズルを示しており、図中に全体を符号1で示
される噴霧ノズルは、略円筒状のノズル本体2と、この
ノズル本体2を給液管3に取り付けるためのノズルホル
ダ4とを備えている。 【0015】ノズルホルダ4の後端側には、給液管3の
外周面の約半周と嵌合する半円溝5が形成され、この半
円溝5の内面に筒状突起6が形成され、この筒状突起6
の周囲に形成された溝にはOリング7が収容されてい
る。また、半円溝5の周方向の一端側には締結部8が形
成され、半円溝5の周方向の他端側からは一対の可撓バ
ンド部9が一体に延設され、これらの可撓バンド部9の
先端に前記締結部8と対向する締結部10が形成されて
いる。ノズルホルダ4の先端側には、外周面に雄ねじが
形成された円筒部12が設けられている。このノズルホ
ルダ4を給液管3に取り付ける際は、締結部8と締結部
10との間に給液管3が通過可能な隙間が生じるように
可撓バンド部9を外方へ撓ませておいて、半円溝5と可
撓バンド部9との間に給液管3を挟み込むとともに、給
液管3に予め穿設しておいた孔3aに筒状突起6を挿入
する。そして、締結部8と締結部10とを対向させ、両
者をビスやピン等の連結具11により連結する。 【0016】ノズル本体2の後端側には端部部材13が
取り付けられている。端部部材13は、短い円筒状のオ
リフィス板支持部14を有しており、このオリフィス板
支持部14の内方に噴出オリフィス板15が支持されて
いる。噴出オリフィス板15は中央部が前方に略半球形
状に膨出した円板状に形成され、膨出部分の頂部に液体
噴出オリフィス16が穿設されている。この液体噴出オ
リフィス16は、噴出オリフィス板15の後面側に供給
された加圧液体を細い線状の液体流としてノズル本体2
の先端向きに噴出可能な、例えば直径0.3mmというよ
うな小さな丸孔である。 【0017】噴出オリフィス板15の前方には略円筒状
の圧入部17が形成され、この圧入部17をノズル本体
2の後端開口から内部に圧入することにより、端部部材
13がノズル本体2と一体化されている。そして、圧入
部17とオリフィス板支持部14との間に形成された外
向きのフランジ部18を円筒部12の先端面に載せ、円
筒部12外周の雄ねじと螺合するユニオンキャップ19
を締め付けることにより、ノズル本体2がノズルホルダ
4に着脱可能に固定されている。 【0018】なお、その際、円筒部12底面とオリフィ
ス板支持部14後端面との間に、周縁部を一対のOリン
グ20間で支持された円板状のメッシュフィルタ21が
挟み込まれている。メッシュフィルタ21の給液管3側
の面には略円錐状の弁22が取り付けられるとともに、
その反対側の面には圧縮型の円錐コイルばね23が取り
付けられ、この円錐コイルばね23の大径端部が噴出オ
リフィス板15の後面に当接している。そして、円錐コ
イルばね23の弾性により、筒状突起6内に形成された
液通路24を閉塞する方向に、弁22が付勢されてい
る。 【0019】ノズル本体2の先端面には、ノズル本体2
の中心孔25と連通した円形の凹部26が形成され、こ
の凹部26の先端開口を塞ぐように、円板状の遮板27
が取り付けられている。遮板27には丸孔状の一対の放
出口28が中心対称となる位置に形成されるとともに、
遮板27後面の各放出口28から周方向に90°ずれた
位置には、それぞれ位置決めピン29が突設されてい
る。一方、ノズル本体2には、中心孔25の両側から径
方向外向きに断面U字状に凹入した凹溝部25a(図4
参照)が形成され、これらの凹溝部25aに位置決めピ
ン29を挿入することで、ノズル本体2に対する遮板2
7の回転が防止されている。 【0020】ノズル本体2先端部の外周面には雄ねじが
形成され、この雄ねじと螺合するユニオンキャップ30
により、Oリング31及び噴霧オリフィス板32が固定
されている。略円板状の噴霧オリフィス板32には、そ
の径方向に延在する突条33と、この突条33の長手方
向中央部に位置する略半球状の膨出部34とがプレス成
形され、膨出部34の頂部には噴霧オリフィス35が穿
設されている。噴霧オリフィス35は、突条33の長手
方向と直角方向に長い、正面視略楕円形に形成されてい
る。 【0021】また、噴霧オリフィス板32の後面には、
前記突条33裏側に位置する溝状の凹入部36と、前記
膨出部34裏側に位置する半球状の凹入部37とが形成
されている。他方、噴霧オリフィス板32の後面に僅か
な間隙を隔てて臨む遮板27前面には、各放出口28の
外側に配された一対の位置決め突起38が突設され、こ
れらの位置決め突起38と凹入部36とが嵌合すること
により、遮板27及びノズル本体2に対する噴霧オリフ
ィス板32の回転が防止されている。なお、この実施形
態では、液体噴出オリフィス16と対面する遮板27後
面の、一対の放出口28に挟まれた部分が、液体噴出オ
リフィス16からの液体流を衝突させる衝突面48とな
っている。 【0022】ノズル本体2の、液体噴出オリフィス16
と遮板27とのほぼ中間となる位置の外側面には、筒心
がノズル本体2と直交する円筒部39が突設され、この
円筒部39の内側にノズル本体2の側壁を貫通する貫通
孔40が形成され、この貫通孔40の一端側が気体導入
口41として中心孔25に開口している。 【0023】符号42はT形管を示している。図4に示
すように、T形管42は、両端にそれぞれ給気管接続部
43が形成されるとともに、中間部に横向き円筒状の分
岐部44が形成されたT字状をなしている。そして、分
岐部44を貫通孔40に圧入することにより、ノズル本
体2に取り付けられるとともに、図1に示すように、両
端の給気管接続部43を用いて一連の給気管45間に介
装されている。 【0024】次いで、この噴霧ノズル1における作用を
説明する。送液ポンプ等(不図示)により加圧され、給
液管3内に送り込まれた液体(特に水)は、その圧力で
図3のように円錐コイルばね23の付勢力に抗して弁2
2を押し開き、液通路24から円筒部12内に流入す
る。そして、メッシュフィルタ21を通過して夾雑物を
除去された液体は、噴出オリフィス板15の半球状の部
分により内向きに案内され、液体噴出オリフィス16か
ら、ノズル本体2の内部空間47(すなわち、互いに対
向する噴出オリフィス板15と遮板27との間に挟まれ
た、圧入部17の中心孔46,ノズル本体2の中心孔2
5,及び凹部26等からなる空間)に噴出される。 【0025】以下、主に図6を参照しながら説明する
と、矢印aは液体噴出オリフィス16から噴出された液
体流を示している。液体流aは、細い線状の噴流であっ
て、仮に遮板27及び噴霧オリフィス板32が取り外さ
れ、且つ、気体導入口41から圧縮気体が導入されない
状態であれば、ノズル本体2の先端開口から前方に1〜
2m程度は線状のまま真っ直ぐに飛行するようなもので
ある。他方、矢印bは気体流を示している。例えばエア
コンプレッサ等の圧縮気体源(不図示)により圧縮さ
れ、給気管45を通じてT形管42の分岐部44内に送
り込まれた圧縮気体(特に圧縮空気)は、前記気体流b
として気体導入口41からノズル本体2の内部空間47
に導入される。そして、気体流bは液体流aとともに内
部空間47をノズル本体2の先端側に向かって移動す
る。 【0026】次いで、前記液体流aは衝突面48に衝突
し、その衝撃により分散・霧化させられる。この際、前
記従来の噴霧ノズル100では、衝突面120が液体噴
出オリフィス115と接近した位置にあり、且つ、この
衝突面120が凹面に形成されているので、衝突した液
体を充分に分散させることができなかった。これに対
し、この噴霧ノズル1では、衝突面48が液体噴出オリ
フィス16から離間した位置にあるので、衝突面48に
衝突する前の段階で液体流aが分散しやすい状態となっ
ているのに加えて、この衝突面48が平面状をなしてい
るために、衝突した液体は衝突中心から、その周囲の全
方向に放射状に飛散する。したがって、液体流aを充分
に分散させて、粒の細かい霧粒を発生させることが可能
である。 【0027】衝突面48への衝突により生じた霧粒は、
直ちに気体導入口41からの気体流bと混ざり合って、
混合気液流cとなる。そして、この混合気液流cは、直
ちに一対の放出口28を通じて噴霧オリフィス板32の
後面側(すなわち遮板27の前面側)に放出される。各
放出口28から放出された混合気液流cは、噴霧オリフ
ィス板32後面の凹入部36及び凹入部37によって内
向きに案内され、凹入部37の中央近傍で相互に衝突す
る。この衝突の際の振動により、混合気液流cに含まれ
ていた霧粒がより一層細かく分散・霧化させられ、衝突
位置の近傍に開口している噴霧オリフィス35から、微
細な霧粒と気体とが混ざり合った混合気液流dとして、
噴霧ノズル1の前方に噴霧される。なお、この場合の混
合気液流dの噴霧パターンは、図6及び図7からわかる
ように、噴霧オリフィス35の長手方向に長い略楕円形
のパターンとなる。 【0028】以上説明したように、この噴霧ノズル1で
は、先ず液体流aと衝突面48との衝突で分散させ、次
いで一対の混合気液流c相互の衝突で分散させるという
ように、2段階の衝突分散作用で、液体を分散・霧化さ
せている。そのため、主として気体乱流の液体分散作用
で霧化していた従来のように気液混合室内に強い乱流を
発生させる必要がなく、比較的低圧の圧縮気体を用いて
も、効率よく霧化できる。すなわち、例えば同じ細かさ
の霧粒を噴霧するために必要な圧縮気体の圧力を比較す
ると、この噴霧ノズル1は従来の噴霧ノズル100より
も低圧の圧縮気体でよいことになる。また、同じ圧力の
圧縮気体をノズル本体内に供給した場合で比較すると、
この噴霧ノズル1は従来の噴霧ノズル100よりも粒径
の細かい霧粒を噴霧できることになる。 【0029】因みに、本発明者の実験によると、前記従
来の噴霧ノズル100に約3kg/cm2の圧縮空気を供給し
て水を霧化した場合と同程度の粒径の霧粒が、この噴霧
ノズル1では0.2〜0.5kg/cm2の圧縮空気を用いて
得られた。また、その際、噴霧ノズル1に供給する水の
圧力は0.4〜1.0kg/cm2程度でよかった。 【0030】また、この噴霧ノズル1は噴出オリフィス
板15,噴霧オリフィス板32等を除いたほとんどの部
材を合成樹脂で成形でき、従来の噴霧ノズル100のよ
うに黄銅等の金属材料で作られたインサート部材113
を必要としない簡潔な構造なので、低コストで製造でき
るという利点もある。 【0031】さらに、送液ポンプを停止すると、円錐コ
イルばね23の付勢力により弁22が液通路24を閉塞
するので、噴霧終了後に液体が噴霧オリフィス35から
ボタ落ちすることも防止できる。 【0032】図8〜図11は、本発明の別の実施形態に
係る噴霧ノズルを示しており、前記実施形態の噴霧ノズ
ル1におけるものと同様もしくは相当する構成要素には
同一符号を付して、重複する説明を省略する。この実施
形態の噴霧ノズル1aが前記噴霧ノズル1と異なるの
は、以下に記載する点である。 【0033】すなわち、ノズル本体2aの内部に内筒5
1が、その筒心をノズル本体2aの筒心とほぼ一致させ
て設けられている。内筒51は、その後端部を端部部材
13の中心孔46に挿嵌して固定されており、内筒51
の前半部はノズル本体2aの中心孔25b内に突き出し
て、位置決めピン29の後端近傍まで延びている。ま
た、ノズル本体2aは、その中心孔25bが前記噴霧ノ
ズル1におけるノズル本体2の中心孔25よりも拡径さ
れており、内筒51の外径よりも中心孔25bの内径が
大きくなるように形成されている。これにより、内筒5
1の外周面とノズル本体2aの内周面との間に、気体導
入口41と連通する気体流の流路52が形成され、他
方、内筒51の内側には前記中心孔46を介して液体噴
出オリフィス16と連通する液体流の流路53が形成さ
れ、前記気体流の流路52と液体流の流路53とは内筒
51によって区画されている。 【0034】また、ノズル本体2aの先端部に設けられ
た円板状の噴霧オリフィス板32aの前面には、その中
央を横断するように径方向に延在する1条の突条33a
が、プレス成形により突設されている。突条33aの長
手方向の中央部には、噴霧オリフィス35aが形成され
ている。噴霧オリフィス35aは前記噴霧ノズル1にお
ける噴霧オリフィス35よりも開口面積の小さい孔であ
り、図9のように突条33a幅方向の断面で見た場合、
噴霧オリフィス35aは突条33aの突出側に拡開した
テーパ状をなしている。 【0035】また、この噴霧オリフィス板32aの後面
近傍に設けられた遮板27a前面には、噴霧オリフィス
板32aの突条33a裏側に位置する凹溝36a(図8
参照)に嵌入するリブ54が突設されている。リブ54
は突条33a長手方向に長く、且つ、図9のように突条
33a幅方向の断面で見た場合に先端側が細くなる台形
状断面に形成され、ユニオンキャップ30を締め付ける
ことにより、リブ54の両側面が凹溝36aの内面にほ
ぼ隙間なく密着するとともに、この状態で、リブ54の
先端面と凹溝36aの溝底との間に小さな空隙eが形成
されるようになっている。また、一対の放出口28は、
リブ54の長手方向の両端位置であって、各位置決め突
起38とリブ54との間に挟まれる位置に形成されてい
る。 【0036】さらに、遮板27a後面の中央部には円柱
状の柱状突起55が突設され、この柱状突起55の先端
面が、液体噴出オリフィス16と対面し、液体噴出オリ
フィス16からの液体流を衝突させる衝突面48aとな
っている。 【0037】ところで、前記実施形態の噴霧ノズル1で
は、液体噴出オリフィス16からの液体流aに対して気
体導入口41からの気体流bが直角方向に吹き付けるの
で、液体流aの線状の流れが乱され、液体の一部がノズ
ル本体2の内周面等に接触することもあり得る。そし
て、こうした場合、ノズル本体2の内周面等に沿ってノ
ズル先端側に移動した液体が、衝突面48と衝突せずに
粒の大きな液滴の状態で放出口28から放出され、その
結果、噴霧オリフィス35から噴霧される霧粒の粒径も
大きくなる虞がある。 【0038】これに対し、この噴霧ノズル1aでは、少
なくとも気体導入口41がノズル本体2a内に開口する
位置では気体流の流路52と液体流の流路53とが区画
されており、液体噴出オリフィス16からの液体流に気
体導入口41からの気体流が直角方向に吹き付けること
はない。そして、気体導入口41からの気体流は、内筒
51の外周を囲む流路52内に周方向に均一に分散しつ
つ、流れ方向をノズル先端向きに変えて、流路52内を
移動する。よって、気体流が液体流と接触する、内筒5
1の先端から衝突面48aまでの空間に達した段階で
は、気体流の方向は液体流の方向とほぼ等しくなってお
り、気体流によって液体流の流れが乱されることはな
い。したがって、流路53を通過してきた液体噴出オリ
フィス16からの液体流は、ほぼ真っ直ぐな線状の流れ
のまま直接衝突面48aに衝突することになり、衝突に
よる分散作用を充分に受けたのち放出口28から放出さ
れるので、噴霧オリフィス35aから噴霧される霧粒が
より一層細かくなるという効果が奏される。 【0039】また、噴霧オリフィス板32aの凹溝36
a内にリブ54が嵌入することにより、凹溝36a内の
空隙eが狭くなっているので、一対の放出口28から放
出され凹溝36a内を噴霧オリフィス35aに向かって
流れる混合気液流は、狭い空隙eに押し込まれて圧縮さ
れた状態で相互に衝突することになる。したがって、混
合気液流相互の衝突による分散作用が前記噴霧ノズル1
の場合より一層強くなるので、気体導入口41から導入
される圧縮気体をさらに低圧にしても、霧粒が粗くなら
ないという効果が奏される。 【0040】さらに、前記噴霧ノズル1では、放出口2
8と衝突面48とがノズル本体2の筒心方向に接近した
位置にあるので、衝突面48と衝突して放射状に飛散し
た液体のうち、例えば位置決めピン29に向かう方向に
飛散した一部の液体は、放出口28を吹き抜ける気体流
にスムーズに乗ることができず、したがって、いったん
分散したものが再び集合して液滴化し、その結果噴霧オ
リフィス35から噴霧される霧粒が粗くなる虞がある。 【0041】これに対し、この噴霧ノズル1aでは、衝
突面48aが放出口28からノズル本体2の筒心方向に
離間した位置にあるので、衝突面48aと衝突して飛散
した液体のうち、放出口28に向かう方向に飛散したも
のは勿論のこと、例えば位置決めピン29に向かって飛
散したような一部の液体も、遮板27a後面に達するま
でには、その移動の向きを放出口28向きに変え、気体
流に乗ってスムーズに放出口28から出てゆくことがで
きる。したがって、衝突面48aとの衝突で分散した液
体が再び集合して液滴化するようなことはなく、噴霧オ
リフィス35aから噴霧される霧粒がより一層細かくな
るという効果が奏される。 【0042】なお、噴霧オリフィス35aの開口面積が
比較的小さいので、この噴霧ノズル1aは、比較的高圧
の圧縮気体を用いて霧粒を遠方まで飛ばす用途にも適し
ている。因みに、本発明者の実験では、この噴霧ノズル
1aに約2kg/cm2の圧縮空気と、約2.52kg/cm2の水
とを供給して、噴霧ノズル1aの前方約3.5m程度の
距離まで霧粒(噴霧流)を飛ばすことができた。また、
その場合でも噴霧オリフィス35aに流量を制限される
ために圧縮空気の消費量が極端に多くなるようなことは
なかった。 【0043】以上説明したように、本発明の噴霧ノズル
を用いれば、エアコンプレッサ等の圧縮気体源が小型の
もので済むとともに、圧縮気体源からの給気管として比
較的強度が低い合成樹脂製の可撓ホース等を用いること
ができ、設備費を低減できるという効果が奏される。特
に、前記のように水を微細に霧化して噴霧することによ
り室内空間を加湿したり冷却したりする用途では、室内
の各所に分散配置した多数の噴霧ノズルを給液管及び給
気管で接続して使用するので、給気管の総延長が長くな
り、管内での圧力損失も大きくなる場合が多い。そのよ
うな場合、低圧気体で霧化可能な本発明の噴霧ノズルを
用いるメリットが特に大きくなる。 【0044】また、本発明の噴霧ノズルを用いて噴霧す
る液体は水に限られず、例えば人体に有用な微生物群を
含んだ市販のEM−X(有限会社熱帯資源植物研究所
製)の1000倍程度の希釈液を、事務所や工場等の室
内に噴霧する用途にも適している。これによれば、室内
空間を加湿及び冷却できる効果に加えて、微生物の効用
により恰も森林浴をしているような爽快感が得られ、室
内に居る者の健康増進が図れるという効果が奏される。 【0045】なお、本発明の噴霧ノズルが以上の実施形
態に限定されないのは言うまでもないことであり、例え
ば、内筒51はノズル本体2aと一体に形成されていて
もよい。また、前記では内筒51を気体導入口41から
液体噴出オリフィス16側にも延ばしたが、内筒51は
気体導入口41からの気体流により液体噴出オリフィス
16からの液体流が乱されることを防止できればよく、
気体導入口41に対応する位置から少なくともノズル先
端側に、ある程度の長さで延びていれば、その目的は達
せられる。 【0046】また、柱状突起55は前記実施形態のもの
より低くてもよく、また、その形状は角柱状であっても
構わない。ただし、衝突面48aから放射状に飛散した
液体の全てがスムーズに放出口48から出てゆくように
するためには、前記のように柱状突起55を円柱状と
し、且つ、ある程度の高さを有するものとするのが好ま
しい。 【0047】さらに、前記では放出口28を遮板27,
27aに穿設した孔で構成したが、遮板の周縁部に形成
した内向きの切り欠きを放出口としてもよい。 【0048】 【発明の効果】以上説明したように、本発明に係る噴霧
ノズルにあっては、液体噴出オリフィスから噴出された
細い線状の液体流は、先ず衝突面との衝突で分散させら
れ、気体導入口からの気体流との混合気液流となって各
放出口から放出されたのち、各混合気液流が噴霧オリフ
ィス板の後面側で相互に衝突し、この際の衝撃で霧粒が
さらに細かく分散させられて、噴霧オリフィスから前方
に噴霧される。このように、衝突面への衝突と、混合気
液流相互の衝突との、2段階の衝突分散作用で、液体を
分散・霧化させているため、主として気体乱流の液体分
散作用で霧化していた従来の気液混合式噴霧ノズルのよ
うに強い乱流を発生させる必要がなく、比較的低圧の圧
縮気体を用いても効率よく霧化できて、微細な霧粒を噴
霧することが可能となる。さらに、突条裏側の凹溝に嵌
入するリブを遮板に形成したことにより、凹溝内の空隙
が狭くなっているので、一対の放出口から放出され凹溝
内を噴霧オリフィスに向かって流れる混合気液流は、狭
い空隙に押し込まれて圧縮された状態で相互に衝突する
ことになる。したがって、混合気液流相互の衝突による
分散作用が強くなるので、気体導入口から導入される圧
縮気体が一層低圧であっても、霧粒が粗くならないとい
う効果が奏される。
【図面の簡単な説明】 【図1】本発明の一実施形態に係る噴霧ノズルの平面図
である。 【図2】図1のA−A線における拡大断面図である。 【図3】図2のB−B線における断面図である。 【図4】図2のC−C線における要部断面図である。 【図5】噴霧ノズルの要部を示す分解斜視図である。 【図6】液体及び気体の流れを説明する噴霧ノズルの要
部概略断面図である。 【図7】噴霧パターンを示す図6におけるD−D線断面
図である。 【図8】本発明の別の実施形態に係る噴霧ノズルの、図
2に相当する断面における拡大断面図である。 【図9】図8のF−F線における断面図である。 【図10】図8のG−G線における要部断面図である。 【図11】図8の噴霧ノズルの要部を示す分解斜視図で
ある。 【図12】従来の噴霧ノズルの断面図である。 【図13】図12のE−E線における断面図である。 【符号の説明】 1,1a 噴霧ノズル 2,2a ノズル本体 16 液体噴出オリフィス 27,27a 遮板 28 放出口 32,32a 噴霧オリフィス板 33a 突条 35,35a 噴霧オリフィス 36a 凹溝 41 気体導入口 48,48a 衝突面 51 内筒 52 気体流の流路 53 液体流の流路 54 リブ 55 柱状突起

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】 筒状のノズル本体の後端側に、液体をノ
    ズル本体の先端側に向かう細い線状の液体流として噴出
    する液体噴出オリフィスを設け、ノズル本体の先端側に
    噴霧オリフィスを有する噴霧オリフィス板を設け、この
    噴霧オリフィス板の後面近傍に、前記液体噴出オリフィ
    スからの液体流を衝突させる衝突面を有する遮板を設
    け、この遮板と液体噴出オリフィスとの間のノズル本体
    側壁に、圧縮気体源からの圧縮気体をノズル本体の内部
    に導入する気体導入口を形成し、さらに、前記遮板に液
    体噴出オリフィスからの液体流と気体導入口からの気体
    流との混合気液流を噴霧オリフィス板の後面側に放出す
    る一対の放出口を形成した噴霧ノズルであって、 前記噴霧オリフィス板は、径方向に延在する1条の突条
    を前面に設けるとともに、前記噴霧オリフィスを前記突
    条の長手方向中央部に形成した構成とし、 前記遮板は、前記噴霧オリフィス板の突条裏側の凹溝に
    嵌入するリブを前面に設けるとともに、前記一対の放出
    口を前記リブの両端近傍に形成した構成としたことを特
    徴とする噴霧ノズル。
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