JP3410569B2 - 照明器具の監視装置 - Google Patents

照明器具の監視装置

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JP3410569B2
JP3410569B2 JP29936294A JP29936294A JP3410569B2 JP 3410569 B2 JP3410569 B2 JP 3410569B2 JP 29936294 A JP29936294 A JP 29936294A JP 29936294 A JP29936294 A JP 29936294A JP 3410569 B2 JP3410569 B2 JP 3410569B2
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宗久 川谷
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アイ電気通信株式会社
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、道路、トンネルあるい
は建物内などに設置された照明器具の異常を未然に検出
するなどして情報を一元的に集中管理できる照明器具の
監視装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、高速道路網等の整備に伴い、夥し
い量のナトリウム灯などを用いた照明柱が設置されてい
る。通常、この照明柱は、照度を一定にするための変圧
器を内蔵した安定器とナトリウム灯などの照明灯本体か
ら成る。車の安全な走行を保証するためには道路の照度
をほぼ一定に保つことが求められ、この両者が安定に動
作してはじめて、上記の安全保証が可能となるのであ
る。
【0003】この照明柱の照度はある期間を過ぎると落
ちてくることが知られている。ところが、これらの照明
灯や安定器の寿命や経時変化はその個体によって様々に
異なっており、必ずしも一定の期間で一定の劣化が生じ
るというものではない。無論、劣化の程度を無視して良
品のまま一定期間ごとに交換してもよいが、それでは保
守費用が嵩むため、道路を管理する自治体や道路公団な
どが費用面で対応しきれなくなる。
【0004】そこで、上記の安全保証を行うためには、
定期的にこれら安定器と照明灯の劣化や不点などの異常
を検知して交換する保守管理が行われている。従来、こ
の保守管理の方法としては、人が車などで管理する道路
を走行して照明灯の劣化や不点を目視して判別する事が
一般的であり、多用されている。これは、例えばインテ
リジェント・ビル内の照明器具についても同様のことが
言える。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、そのよ
うな従来の保守管理方法では、次のような問題点があっ
た。まず第1に道路網は著しい距離に及ぶため、それを
走行しながら監視したのでは、人件費、燃料費などの経
費が嵩むという問題点がある。また第2に、目視に頼っ
ているため見逃しがあったり、頻繁な見回りができない
ため交換時期が来たものでも放置することになり、上記
の安全管理がおろそかになるという問題点がある。
【0006】さらにまた第3に、この保守管理の省力化
の改善策として、照明灯の不点のみを検知するシステム
が提案されてもいるが、不点のみでは上記の照度を一定
に保って走行の安全を確保するという、照明本来の目的
がおろそかになるという問題点がある。また、交通事故
の発生などによって照明器具が故障した場合には、故障
場所の特定や故障原因の診断のために人手による点検が
必要となるが、そのような行為には多大の労力を要し、
現実的ではないという問題点がある。
【0007】本発明は、上記問題点に鑑みなされたもの
であり、照明器具における不点や劣化などのステータス
を一元的に集中管理し、照明器具の異常なステータスを
未然に検出できる照明器具の監視装置を提供することを
目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の照明器具の監視装置は、請求項1では、複
数の照明器具にそれぞれ独立に設けられ、それらの照明
器具のステータスを検知する複数の検知手段と、この
数の検知手段で検知されたステータス情報を片方向に
継伝送する伝送手段と、この伝送手段から上記ステータ
ス情報を受信して集中管理する管理手段とを備える照明
器具の監視装置であって、上記検知手段が、上記照明器
具の点灯時に流れる電流を検出して第1の検出信号を出
力する第1の検出手段と、上記照明器具の非点灯時に流
れる電流を検出して第2の検出信号を出力する第2の検
出手段と、この第2の検出信号と上記第1の検出信号と
を合成して上記伝送手段に送る伝送信号を生成するステ
ータス情報形成手段とから成る照明器具の監視装置にお
いて、上記ステータス情報形成手段は、上記伝送信号に
番地情報を加えて送信する送信手段と、他のステータス
情報形成手段からの上記伝送信号と番地情報を受信する
受信手段と、を含み、電源投入時においては、全データ
を0とした信号を発生し、各検出手段の上記受信手段の
うち伝送方向の最初に位置する検出手段の受信手段は番
地情報を0のままとし、その他の検知手段の上記受信手
段は受信した他の検出手段の情報形成手段からの番地情
のうち最大値をインクリメントして自らの番地の値と
して設定することを特徴とする。
【0009】
【0010】
【0011】また、請求項では、上記ステータス情報
形成手段は、他のステータス情報形成手段との間を光フ
ァイバによって結び上記伝送信号を伝送することを特徴
とするものである。
【0012】また、請求項では、上記伝送手段は、停
電時には上記伝送信号を電源が所定の電位に降下するま
での時間内に送信を終えることを特徴とするものであ
る。
【0013】また、請求項では、上記第1の検出手段
と上記第2の検出手段は、それぞれ検出した電流値の平
均値とピーク値を求めることを特徴とするものである。
【0014】また、請求項では、上記第1の検出信号
は、上記照明器具の電流値によって求められ、かつ上記
第2の検出信号は、上記照明器具に係合した安定器への
流入電流によって求められることを特徴とするものであ
る。
【0015】また、請求項では、上記伝送手段は、上
記伝送信号に含まれる上記第1の検出信号と上記第1の
検出信号の値を平均化して集計する集計手段と、この集
計手段の出力を演算処理して所定の数値情報と所定の通
報情報に変換する変換手段とを備えるものである。
【0016】また、請求項では、上記変換手段は、上
記集計手段からの数値情報を所定の値と比較して上記照
明器具の異常を未然に示す通報情報とすることを特徴と
するものである。
【0017】また、請求項では、上記管理手段は、上
記通報情報に応じて上記照明器具における異常を判断
し、この異常状態の表示と印刷を行う手段と、上記数値
情報を所定の様式で整理して記録保存する手段と、上記
変換手段における上記通報情報の設定条件を変更する手
段とを備えるものである。
【0018】
【作用】請求項1によれば、検知手段によって照明器具
のステータスを検出し、このステータス情報を伝送手段
によって中継伝送し、これを受ける管理手段によって集
中管理することにより、照明柱などにおける不点や劣化
などのステータスを一元的に集中管理できることとな
る。また、複数の照明器具にそれぞれ独立に設けられた
検知手段では、第1の検出手段が、照明器具が点灯時に
流れる電流を検出して第1の検出信号として出力し、第
2の検出手段が、照明器具が非点灯時に流れる電流を検
出して第2の検出信号を出力し、これら第1の検出信号
と第2の検出信号とをステータス情報形成手段で合成し
て伝送手段に送る伝送信号を生成するので、照明柱など
における不点や劣化などのステータスを一元的に集中管
理できることとなる。また、ステータス情報形成手段
は、伝送信号に番地情報を加えて送信する送信手段と、
他のステータス情報形成手段からの伝送信号を受信する
受信手段とを含み、電源投入時において、この送信手段
が伝送信号を所定の値に置換して送信しているときを同
期確立のモードと定義し、受信手段はこのとき受信した
他のステータス情報形成手段からの伝送信号に含まれる
番地情報のうちの最大値に1だけ足して自らの番地の値
とすることにより、最端末のステータス情報形成手段か
ら順次番地を自動的に決定するので、照明柱などにおけ
る不点や劣化などのステータスを一元的に集中管理でき
ることとなる。
【0019】
【0020】
【0021】また、請求項によれば、ステータス情報
形成手段は、他のステータス情報形成手段との間を光フ
ァイバによって結び伝送信号を伝送するので、長距離に
わたる複数の照明器具のステータスを瞬時に劣化無く送
信でき、照明柱などにおける不点や劣化などのステータ
スを一元的に集中管理できることとなる。
【0022】また、請求項によれば、伝送手段は、停
電時には伝送信号を電源が所定の電位に降下するまでの
時間内に送信を終えるので、非常時にも安定に照明柱な
どにおける不点や劣化などのステータスを一元的に集中
管理できることとなる。
【0023】また、請求項によれば、第1の検出手段
と第2の検出手段は、それぞれ検出した電流値の平均値
とピーク値を求めるので、照明柱などにおける不点や劣
化などのステータスを一元的に集中管理できることとな
る。
【0024】また、請求項によれば、第1の検出信号
は、照明器具の電流値によって求められ、かつ第2の検
出信号は、上記照明器具に係合した安定器へ流入する電
流値によって求められるので、照明柱などにおける不点
や劣化などのステータスを一元的に集中管理できること
となる。
【0025】また、請求項によれば、伝送手段は、集
計手段によって伝送信号に含まれる第1の検出信号と第
1の検出信号の値を平均化して集計し、変換手段によっ
てこの集計手段の出力を演算処理して所定の数値情報と
所定の通報情報に変換するので、照明柱などにおける不
点や劣化などのステータスを一元的に集中管理できるこ
ととなる。
【0026】また、請求項によれば、変換手段は、集
計手段からの数値情報を所定の値と比較して照明器具の
異常を未然に示す通報情報とするので、照明柱などにお
ける不点や劣化などのステータスを一元的に集中管理で
きることとなる。
【0027】また、請求項によれば、管理手段は、通
報情報に応じて照明器具における異常を判断し、この異
常状態の表示と印刷を行い、しかも数値情報を所定の様
式で整理して記録保存するので、照明柱などにおける不
点や劣化などのステータスを一元的に集中管理できるこ
ととなる。
【0028】
【実施例】以下、本発明の照明器具の監視装置につき、
図面を参照しながら説明する。図1は、本発明の一実施
例における照明器具の監視装置のハードウェア構成を示
すブロック略図である。同図において、1は照明器具で
あり、前述の照明灯11、12と安定器13が設けられ
ている。2はセンサ部であり、相互に光ファイバ2aで
接続されている。3は伝送部、4は情報処理部であり、
表示管4a、プリンタ4b、警報ブザー4cおよびキー
ボード4dが接続されている。以上のように構成された
本発明の照明器具の監視装置につき、以下にその動作を
説明する。
【0029】まずこのような装置の設置方法につき説明
する。本装置は、図2に示すように例えば高速道路など
に設置される。図2において、21は照明柱であり、図
1における照明器具1とセンサ部2が内蔵され、高速道
路20の地下にこれらを接続するための光ファイバ2a
(図示せず)が埋蔵される。また、伝送部3は道路沿い
の電気室22に設置され、情報処理部4は管理センター
23のビルディング内に設置される。
【0030】さて、このように設置される本装置の動作
の概略は、以下の通りである。照明器具1に設けられた
照明灯11、12と安定器13に流れる電流をセンサ部
2によって検出し、後述するようにアナログ・ディジタ
ル変換して数値データ化して光ファイバ2aを介して伝
送部3へ伝送する。またこの伝送部3においてデータを
集計し、この集計したデータを情報処理部4において一
元管理し、表示管4aに表示したりプリンタ4bに印字
したりするとともに、異常時には警報ブザー4cに警報
を流したりするものである。このような装置の各部につ
いて、ついで更に詳しく説明する。
【0031】安定器13とセンサ部2は、図3に示すよ
うにそれぞれ1つのユニットを構成し、図4に示すよう
に照明柱21本体に内蔵される。なお、同図において、
30はハイプロ開閉器であり、単に過電流保護のための
大型のヒューズが内蔵されているだけのものであり、本
装置の動作とは関係ないので詳しい説明は省略する。
【0032】さて、図3において、31は460Vの交
流電源ラインであり、開閉器30を介してセンサ部2、
安定器13、照明灯11と12に電源を供給している。
電源は、開閉器30内で実質的に3系統に分流され、内
2系統は、安定器13を介して高圧ナトリウム灯からな
る照明灯11と12に交流電源を供給する。残り1系統
は電源回路2bを介してセンサ部2の電子回路が内蔵さ
れたローカルアダプタ2hに定電圧直流電源を与える。
なお、照明灯11と12が低圧ナトリウム灯から成ると
きは、交流電源ライン31の電圧レベルを変更する。
【0033】図5は、安定器13と照明灯11、12の
等価的な回路構成を示す図であり、安定器13は内部に
2個の有芯トランス13aと13bを内蔵している。ロ
ーカルアダプタ2hには2c〜2gの計5個の電流セン
サが係合しており、これらの取付位置は図4に示す位置
である。これら電流センサ2c〜2gの出力は、アナロ
グ・ディジタル変換(以下「A/D変換」と略す)によ
って数値化され、光ファイバ2aを介して他の照明柱2
1と交信しつつ伝送部3へデータ転送するものである。
【0034】まず、この電流センサ2c〜2gの構造に
ついて説明する。図6は、これら電流センサ2c〜2g
のうち電流センサ2cの回路構成を示すブロック図であ
る。同図において、51は交流ライン、52は電流トラ
ンスであり、交流ライン51に流れた電流によって生じ
る磁界変化による誘導電流を検出して500:1の割合
で電流検出するものである。53は電流トランス52の
出力電流を電圧信号に変換して増幅するためのアンプで
ある。ここで、図7の(a)〜(d)は、図6の主要部
A〜Dの各点における動作波形を表す図である。
【0035】このアンプ53の出力Aは、絶対値回路5
4において、図7の(b)のように正負の極性が除か
れ、ピーク検波回路55と平均化回路56に送られる。
ピーク検波回路55では、図7の(c)のように、正弦
波の正負の振幅値を求め、ピーク電圧信号Vpとして出
力する。また、平均化回路56は、図7の(d)のよう
に絶対値回路54の出力Bの平均値を求め、平均電圧信
号Vmとして出力する。なお、これら絶対値回路54、
ピーク検波回路55および平均化回路56は、公知のも
のであり、詳しい回路構成は図示しない。
【0036】さて、以上のようにして検出された交流電
圧のピーク値Vpおよび平均値Vmは、A/D変換器5
7において、それぞれ数値化されるとともに時分割出力
されて、パルス幅シフトキーイング(以下「PWSK」
と略す)変調回路58に送られる。このPWSK変調回
路58では、他のセンサ部2d〜2gにおいて同様にし
て得られた数値データとともに変調して光ファイバアダ
プタ59に送る。
【0037】ここで、このPWSK変調回路58で行わ
れるデータ変調の構造は、図8の(a)に示すような構
造をしている。まず先頭にフレーム単位を識別するため
のフレーム同期信号を配し、次いで1個の端末アドレス
Aと10個の電流データD1〜D10と1個の基準デー
タDrefを配している。ここで、この「端末アドレ
ス」とは、各照明器具1ごとに割りふられた数値であ
る。この端末アドレスの決定方法については、後に詳解
する。また、基準データDrefは、上述のA/D変換
器57の動作が、電源変動や温度変化などで変動したこ
とを検出するためのデータであり、動作の本質には大き
な影響を与えないので、説明を省略する。
【0038】これら10個の電流データD1〜D10お
よび基準データDrefの割りふりは、次表1のように
なっている。
【0039】
【表1】
【0040】この送信フレームの時間変化は、図8の
(b)に示すような波形をしており、立ち上がりエッジ
の間隔を基本クロックの整数倍に備えることにより、セ
ルフクロッキング可能としている(自己クロック再生可
能な構造である)。また、同図において「0」、
「1」、「S」はそれぞれ論理“0”、“1”およびス
ペースビットの3状態を表す。また、各データキャラク
タ部における「スタート」および「ストップ」は、各デ
ータの区分を示すためのものである。
【0041】光ファイバアダプタ59は、このような他
の照明柱21からの通信フレームを受信して自らの通信
フレームを付加したうえで送信する。また、この光ファ
イバアダプタ59は、このようなフレーム構造を有する
信号を最大127個まで連結して通信可能である。電流
供給能力の関係から、1つの変電設備(図2参照)から
供給できる電流容量は、高々照明柱にして60本分程度
であるから、これは十分な値である。
【0042】さて、次に先述の端末アドレスAの決定方
法につき説明する。照明柱21は、道路建設の際に一緒
に設置されるのが一般的であり、設置工事の際に、ディ
ップスイッチ等で端末アドレスの設定を行ってもよい
が、工事が繁雑となるため、本実施例では電源投入時に
自動設定できる構成としている。
【0043】電源投入時には、光ファイバアダプタ59
は、同期信号のみで全データを0とした信号を一斉に発
生し、端末アドレスが「0」の親機となろうとする。こ
のような全データ「0」のデータを受信したローカルア
ダプタ2hは、自発的に送信を中止し、受け取った端末
アドレスAの値に「1」を足して自らの端末アドレスA
の値として決定し、内蔵のランダム・アクセス・メモリ
(以下「RAM」と略す)(図示せず)に記憶する。
【0044】ここで、図1に示すように光ファイバ2a
は片方向のみの通信を行うよう構成しているので、最端
末に位置する光ファイバアダプタ59は、どこからも上
述の通信フレームを受信することはない。したがって、
電気室22に遠方の照明柱21から順に端末アドレス
「0」の親機となり、端末アドレスが決定されていく。
【0045】また、全てのローカルアダプタ2hは、一
定時間他のローカルアダプタ2hからの通信がなけれ
ば、全ての端末アドレスをリセットして上述の電源投入
時と同じ動作を繰り返すよう設計されている。これによ
り、例えば、交通事故等で照明柱21が破損したり、回
線が切断されても、動作が可能な残りの照明柱21に対
して監視動作を継続することができる。
【0046】さて、次に本実施例の停電時における例外
処理について言及する。例えば、交通事故などにより照
明柱21が破壊された場合、開閉器30が開いて特定の
センサ部2のみが停電を生じることがある。このような
場合、事故で破壊された照明柱21が復旧工事される前
に発見しなければシステムとしての意味がない。この例
外処理の目的とは、事故を速やかに発見し、電気室22
内に管理される照明系統内での照明器具1の事故が原因
で停電を発生するような内在的な異常状態を未然に発見
することである。
【0047】図9は本実施例における電源回路2bの回
路構成を示すブロック図である。同図において、交流電
源90からの交流電圧は、交流トランス91で降圧さ
れ、整流回路92において全波整流されてコンデンサ9
3によって平滑されて非定電圧Vnrとなる。この非定
電圧Vnrは、定電圧回路94において、所定の電圧V
rに変換されて、ローカルアダプタ2hを構成する各回
路の電源となる。ここでコンデンサ95はリプル除去の
ためのパスコンである。
【0048】本実施例では、上述のコンデンサ93と9
5に保持された電圧VnrとVrが、ローカルアダプタ
2hの回路を駆動できなくなる電圧に降下するまでの時
間に各ローカルアダプタ2h内の監視データを全て送信
が完了するよう設計される。これは、例えば転送レート
を307kbpsとしたとき、0.2〜0.3秒で達成
できるため、何ら特殊な回路処理をほどこすことなく容
易に実現できる。
【0049】次に、伝送部3の構成とその動作につき説
明する。図10は、本実施例の伝送部3の構成を示すブ
ロック略図である。同図において、道路上の照明柱21
に設けられたセンサ部2からの監視データは、光ファイ
バ2aを介して電気室22に設けられた各監視情報入力
ユニット101a〜101nに入力される。監視情報入
力ユニット101a〜101nでは、これら各電気室2
2ごとの照明柱21における監視データを10秒毎に集
計し、監視情報出力ユニット102に送るための部分的
なデータ量の削減を行う。ここで、後に詳解するよう
に、照明灯11、12や安定器13の寿命や経時変化
は、数千時間のレベルで生じるものであり、10秒毎の
監視データに削減しても必要十分な情報量と精度が得ら
れる。
【0050】この監視情報入力ユニット101a〜10
1nにおける処理の概要を先に説明すると、次のように
なる。まず、前処理として、通信フレームの端末アドレ
スAを捨て、電流データD1〜D10を各照明柱21ご
とに対応した端末番号の順に並べ替える。この後、平均
値D6〜D10を累積加算し、これとともに停電判断、
漏電判断と過電流判断の3種の判断を行うものである。
以下、これらの処理を図11と図12に示す流れ図に則
り更に詳しく説明する。なお、この監視情報入力ユニッ
ト101a〜101nは、たとえばザイログ社の「Z8
0」などのマイクロプロセッサによって構成される。
【0051】まず、ステップ#1000において、漏電
判断や過電流判断のための比較基準データを読み込み、
RAM(図示せず)に格納する。これらのデータは、後
に述べるように、監視情報出力ユニット102から送信
されてくる。ここで、この値は、漏電判断が0.2A以
下、過電流判断が数A以上とする。次いで、ステップ#
1005において、データ設定エリア、変数エリアのク
リアやテーブルのロードなどの初期化を行う。以上が監
視情報入力ユニット101a〜101nの初期化であ
る。
【0052】次いで、ステップ#1010において、図
8に示したデータ構造の監視データを受信する。このと
き、もし受信が正常に行えない、即ちPWSK変調が雑
音などで所定の時間内に復号できないなどの通信異常が
あれば、タイムアウト処理して矢印Dに跳んで図12の
ステップ#1090を実行する。逆に正常に受信できれ
ば、ステップ#1020を実行して受信した監視データ
から端末アドレスAを捨て、端末番号Nを求める。
【0053】ステップ#1025において、この端末番
号Nをインデックスとして、照明灯11、12、安定器
13a、13bおよび漏電電流のピーク値と平均値を累
積加算していく。この動作は、10秒間にわたってステ
ップ#1005〜#1090の全処理を実行する間に繰
り返して行われるものである。この加算結果は内蔵のR
AM(図示せず)に逐次蓄えられる。
【0054】次いでステップ#1030において、先に
ステップ#1000において読み込んでおいた漏電判断
基準データDr1と漏電電流のピーク値D5を比較す
る。もし、D5>Dr1ならば、ステップ#1035に
おいて漏電と判断し、ステップ#1040において漏電
フラグFrをセットし、ステップ#1050において漏
電発生カウンタCrを1だけインクリメントする。逆に
D5≦Dr1ならば、漏電はないものとし、ステップ#
1045において漏電発生フラグFrをクリアする。
【0055】次いでステップ#1055において、先に
ステップ#1000で読み込んでおいた過電流判断基準
データDkと安定器13aと13bの流入電流のピーク
値D8とD9を比較し、D8>DkもしくはD9>Dk
ならば、ステップ#1065を実行して短絡発生フラグ
Fsをセットし、ステップ#1075において、短絡発
生カウンタCsを1だけインクリメントする。逆にD8
≦DkもしくはD9≦Dkならば、ステップ#1070
を実行して、短絡はないものとして短絡発生フラグFs
をクリアする。
【0056】これらの処理の後、ステップ#1080に
おいて、測定回数カウンタCmを1だけインクリメント
し、ステップ#1085において、端末番号Nが1つの
電気室22につながる照明柱21の数に達したか否かを
判定し、もし達していなければ、矢印Bを介して図11
におけるステップ#1020に処理を戻して、これらス
テップ#1020〜#1085の処理を繰り返す。逆に
達していれば、ステップ#1090を実行し、測定回数
カウンタCmの値が100に達したか否かを判定して、
もしCm<100ならば、矢印Eを介して図11におけ
るステップ#1010に戻って、これらステップ#10
10〜#1090の処理を再度実行する。
【0057】もしCm≧100ならば、ステップ#10
95を実行し、以上の処理で得られた全てのデータを監
視情報出力ユニット102へ送出し、全体の処理を矢印
Aを介して図11におけるステップ#1005に再び戻
して、次なる送信データ(通信フレーム)の到着を待
つ。
【0058】さて、以上のようにして得られた各監視情
報入力ユニット101a〜101nの監視データは、監
視情報出力ユニット102において再度加工されること
になるが、ここではまず、この監視情報出力ユニット1
02を中心としたデータの流れを図13のブロック略図
に示し、それを先に説明する。
【0059】監視情報出力ユニット102は、監視情報
入力ユニット101a〜101nとの集計情報の受け取
りと判定データの送信以外に簡単な情報管理機能を有し
ており、図26で後述するように、パーソナルコンピュ
ータ4における端末機マスタファイル251、系統管理
ファイル252、電球種別マスタファイル253、安定
器マスタファイル254からLANを経由して各種デー
タの送信を受けるとともに、収集データ保存ファイル1
35を作成し、異常警報については、メッセージプリン
タ136に印字するものである。
【0060】ここで、このようなファイルの一例として
系統管理ファイル252の構造を図21に示す。同図は
4つの監視情報入力ユニットを管理する場合の例であ
り、語長は同図上部に記した数字のように8ビットであ
る。このような処理について、図14〜図18に示す流
れ図を参照しながら説明する。なお、この監視情報出力
ユニット102は、例えば工業用パーソナル・コンピュ
ータ程度のコンピュータを前提としている。
【0061】さて、図14において、まずステップ#1
100で電球種別マスタファイル253を、ステップ#
1105で安定器マスタファイル254を、ステップ#
1110で系統管理ファイル252をそれぞれ読み込
み、コンピュータ内にファイルの基本構造を確認する。
次いでステップ#1115において、ステップ#111
0で読み込んだ系統管理ファイル252より、全端末機
マスタファイル251を読み込み、ステップ#1120
において、同じく系統管理ファイル252により必要と
するデータ領域を確保し、ステップ#1125におい
て、この確保した領域を初期化する。
【0062】以上は、コンピュータに内蔵したハードデ
ィスク装置上の処理である(むろん、仮想ハードディス
クであってもよい)。次いでステップ#1130におい
て、系統カウンタCkをクリアして初期化する。これに
よって、監視情報出力ユニット102の初期化を完了す
る。
【0063】さて、ステップ#1135において、系統
カウンタCkの値を基に、今回読み込む監視情報入力ユ
ニット101a〜101nの処理系統を選択する。むろ
ん、最初の処理では、監視情報入力ユニット101aが
選ばれる。この系統カウンタCkの値に基づいて、受信
すべき系統のデータを受信する。このとき、受信するデ
ータのデータ構造は、図19のような構造を有してい
る。同図において、図上の横軸0〜7の数字はビット番
号を表し、0がLSBである。また、縦軸の目盛りは、
1ワード(8ビット)を表している。
【0064】さて、ステップ#1145において、受信
したデータの端末番号Nの値から、処理すべき端末を決
定するための設定インデックスIxを求める。ステップ
#1150において、各端末単位で今回受信したデータ
をコンピュータ内の集計エリアに加算する。以上が種々
の判定を行うための前処理である。
【0065】図15に進んで、ステップ#1155にお
いて、漏電の判定を行うために、今回入力した漏電発生
フラグFrをRAM上に確保した漏電発生判定エリアA
rに設定し、漏電発生カウンタCrの値を同じく漏電発
生判定エリアArの発生カウンタCrhの値に加算す
る。この発生カウンタCrhの値と、先に読み込んでお
いた漏電判定回数Crと、漏電フラグFrにより、漏電
の発生を検出する。ステップ#1160において、次式
(1)が成立するか否かを判定する。
【0066】 Crh≧Fr・Cr ・・・(1) 上式(1)が成立すれば、ステップ#1165に進んで
漏電発生警報をメッセージプリンタ136と情報処理部
4に出力する。もし成立しなければ、このステップ#1
165をバイパスしてステップ#1170に進む。ここ
で、この漏電警報のデータとしては、系統番号、端末番
号(図19参照)、発生と復旧とその時間の情報が含ま
れる。
【0067】さて、ステップ#1170では、短絡の判
定を行うために、今回入力した短絡発生フラグFsをR
AM上に確保した短絡発生判定エリアAsに設定し、短
絡発生カウンタCsの値を短絡発生判定エリアAsの発
生カウンタCshに加算する。この発生カウンタCsh
の値と、先に読み込んでおいた短絡発生回数Csと、短
絡フラグFsにより、短絡の発生を検出する。ステップ
#1175において、次式(2)が成立するか否かを判
定する。
【0068】 Csh≧Fs・Cs ・・・(2) もし、上式(2)が成立すれば、ステップ#1180に
進んで、短絡発生警報をメッセージプリンタ136と情
報処理部4に出力する。もし成立しなければ、このステ
ップ#1180をバイパスして、矢印Bを介して図16
のステップ#1185に進む。ここで、この短絡警報に
は、系統番号、端末番号、発生/復旧とその時間の情報
が含まれる。
【0069】ここで、(1)式および(2)式におい
て、漏電フラグFrと短絡フラグFsは、論理変数であ
り、値が“0”もしくは“1”である。しかも先に図1
1と図12で説明したように、状態が継続しなければク
リアされて“0”となるので、何らかの誤動作などで異
常を検知しても、そのような誤動作が継続することはあ
りえないので、より適確な判定を可能とするものであ
る。
【0070】さて、図16のステップ#1185〜#1
210は、過電流の判定を行うための処理である。まず
ステップ#1185において、端末機マスタファイル2
51より過電流判定基準値Iorと異常判定回数Noを
取り出す。次いでステップ#1190において、先に読
み込んでおいた照明灯11の電流ピーク値Ipl1、照
明灯12の電流ピーク値Ipl2、安定器13aの流入
電流ピーク値Ips1および安定器13bの流入電流ピ
ーク値Ips2の4つの16ビット長データと、過電流
判定基準値Iorを比較し、もし大きければステップ#
1195を実行して過電流検出カウンタCoを1だけイ
ンクリメントする。逆にもし小さければ、ステップ#1
200を実行して過電流検出カウンタCoをクリアし、
処理をステップ#1215に跳ばす。
【0071】ステップ#1195を実行した後、ステッ
プ#1205において、この過電流検出カウンタCoの
値が、ステップ#1185において取り出した異常判定
回数Noよりも小さいか否かを判定し、もし大きけれ
ば、ステップ#1210を実行して過電流検出警報をメ
ッセージプリンタ136と情報処理部4に出力する。逆
に小さければ、このステップ#1210をバイパスし
て、処理を次なるステップ#1215に移す。
【0072】さて、次なるステップ#1215〜#12
50は、照明灯11と12の所謂「球切れ」を判定する
ものである。ここでこの「球切れ」とは、照明灯11や
12が点灯しない状態を云う。
【0073】まずステップ#1215において、端末機
マスタファイル251より零電流判定基準値Irz、異
常波形判定基準値Iraおよび異常判定回数Naを取り
出す。ここで、この「零電流」とは照明灯11あるいは
12が球切れして電流が流れない状態を云う。
【0074】次いでステップ#1220において、先に
読み込んでおいた照明灯11の電流平均値Iml1、照
明灯12の電流平均値Iml2、安定器13aの流入電
流平均値Ims1および安定器13bの流入電流平均値
Ims2をそれぞれ零電流判定基準値Irzと比較し、
もし小さければステップ#1225を実行して零電流検
出カウンタCzを1だけインクリメントする。逆に大き
ければ、ステップ#1230を実行してこの零電流検出
カウンタCzをクリアし、処理を図17のステップ#1
255に移す。
【0075】ステップ#1255を実行すると、次いで
ステップ#1235を実行し、零電流検出カウンタCz
の値が異常判定回数Naよりも小さいか否かを判別し、
もし大きければステップ#1240を実行する。逆にも
し小さければ処理を図17のステップ#1255に移
す。ステップ#1240では、端末マスタファイル25
1に零電流異常通報の指示が設定されているか否かを判
別し、もし設定されていれば、ステップ#1245を実
行し、逆に設定されていなければ、図17のステップ#
1255を実行する。
【0076】ステップ#1245では、不点灯通報をメ
ッセージプリンタ136と情報処理部4に出力し、ステ
ップ#1250で端末マスタファイル251上の零電流
異常通報の指示をリセットする。次いで図17に進んで
ステップ#1255において、異常波形の検出を行う。
ここで、この「異常波形」検出の原理についてまず説明
する。
【0077】図20の(a)の実線は、照明灯11にお
ける点灯初期の過渡電流波形であり、図20の(b)の
実線は、照明灯11における点灯後充分時間を経た場合
の電流波形である。ここで、図20の(a)と(b)に
おける破線の波形は、純抵抗負荷における電流波形であ
る。これらはいずれも発明者らが実験的に求めたもので
ある。
【0078】このような図20の(a)から(b)への
波形の時間変化は、照明灯11の経時変化の劣化によっ
て増大する傾向を有していることを発明者らは実験的に
見出した。このような照明灯11の電流の時間変化を検
出するためには、電流波形のピーク値Ipl1と平均値
Iml1が所定時間内にどれだけ変化するかを検出し、
それを所定の値Iraと変化時間と比較すれば、照明灯
11の不点灯を予め判定することができるものである。
【0079】ステップ#1255では、このような発明
者ら独自の原理に則り、照明灯11の「球切れ」を未然
に検知するものである。なお、この処理は、照明灯12
についても全く同様のことが云える。このような図20
の(a)から図20の(b)へのように波形が変化する
時間が長くなる状態をここでは「異常波形」と呼ぶもの
とする。
【0080】このようにして、照明灯11と12の異常
波形が検出されれば、ステップ#1260を実行して異
常波形検出カウンタCaを1だけインクリメントしてス
テップ#1270に進み、逆に検出されなければ、ステ
ップ#1265においてこの異常波形検出カウンタCa
をクリアして、処理をステップ#1290に移す。
【0081】ステップ#1270では、この異常波形検
出カウンタCaの値が、先に取り出しておいた異常判定
回数Naよりも小さいか否かを判別して、もし大きけれ
ばステップ#1275を実行し、逆に小さければ処理を
ステップ#1290に移す。
【0082】ステップ#1275では、端末マスタファ
イル251における異常波形通報指示が設定されている
か否かを判別し、もし設定されていればステップ#12
80を実行し、逆に設定されていなければ、処理をステ
ップ#1290に移す。ステップ#1280では、メッ
セージプリンタ136と情報処理部4に不点灯通報を出
力し、ステップ#1285において異常波形通報指示を
リセットする。以上で通報に関する処理を了える。
【0083】さて、ステップ#1290では、今回読み
取った図19に示す受信データのうち、照明灯11の電
流ピーク値Ipl1、照明灯12の電流ピーク値Ip
2、安定器13aの流入電流ピーク値Ips1、安定器
13bの流入電流ピーク値Ips2、漏電電流のピーク
値Ipr、照明灯11の電流平均値Iml1、照明灯1
2の電流平均値Iml2、安定器13aの流入電流平均
値Ims1、安定器13bの流入電流平均値Ims2およ
び漏電電流平均値Imrを測定回数Nで割り、今回のデ
ータ読み込みの設定インデックスIxに対応したRAM
上の集計領域に蓄える。先に述べたように、これらの値
は単に累積加算したものであるから、この計算によって
各監視の正しい値となる。
【0084】次いでステップ#1295において、測定
が10分間行われたか否かを、換言すれば60回の測定
が行われたか否かを判定し、もし行われていればステッ
プ#1300を実行し、逆にまだ60回行われていなけ
れば、処理を図18のステップ#2520に移す。
【0085】ステップ#1300では、ステップ#12
90でRAM上の集計領域に蓄えておいた照明灯11の
電流ピーク値Ipl1、照明灯12の電流ピーク値Ip
2、安定器13aの流入電流ピーク値Ips1、安定器
13bの流入電流ピーク値Ips2、漏電電流のピーク
値Ipr、照明灯11の電流平均値Iml1、照明灯1
2の電流平均値Iml2、安定器13aの流入電流平均
値Ims1、安定器13bの流入電流平均値Ims2及び
漏電電流の平均値Imrを測定回数、即ち6000で割
り、平均化し、ステップ#1305においてステップ#
1300で用いたこれら電流のピーク値と平均値につい
て実効値を求め、RAMに格納する。なお、6000で
割る理由は、測定回数が60回で、かつ情報監視入力ユ
ニット101aでの集計回数が100回であるためであ
る。
【0086】図18に進んで、ステップ#2510にお
いて、同じく標準偏差を算出し、ステップ#2515に
おいてステップ#1300〜#2510で計算した平
均、実効値と標準偏差を端末番号Ntに対応させて図1
の情報処理部4に送出する。ステップ#2520におい
て、今回処理した端末が系統(監視情報入力ユニット単
位)の最後であるか否かを判別し、もし最後であるなら
ば、処理をステップ#2525に進ませ、逆にまだ系統
に端末が残っているならば、処理を図14のステップ#
1145に戻して再度ステップ#1145〜#2515
の処理を繰り返させる。
【0087】ステップ#2525では、このような系統
の監視を行うための系統カウンタCkを1だけインクリ
メントし、ステップ#2530において、この系統カウ
ンタCkの値が最大値(監視情報出力ユニット102に
付属すべき監視情報入力ユニット101a〜101nの
数)を越えたか否かを判別し、もし越えていればステッ
プ#2535を実行して系統カウンタCkをクリアし、
逆に越えていなければ、処理を図14のステップ#11
35に戻してこれらステップ#1135〜#2530の
処理を再度実行する。
【0088】ステップ#2540では、マスタファイル
変更指示ファイルが情報処理部4から送信されてきて存
在するか否かを判別し、もし存在すれば、ステップ#2
545以降を実行し、逆に存在しなければ、処理を図1
4のステップ#1135に戻してこれらステップ#11
35〜#2540を再度実行する。なお、このマスタフ
ァイル変更指示ファイルについては後に詳解する。
【0089】ステップ#2545では、測定回数や各基
準値の変更などを含む全指示データを読み込み、このマ
スタファイル変更指示ファイルを削除し、ステップ#1
350において、指示データに対応したマスタファイル
を読み込み、この後の処理を図14のステップ#113
5に戻して、これらステップ#1135〜#1350を
再度実行する。これにより、監視情報出力ユニット10
2の全処理動作を完了する。なお、図14〜図18の流
れ図では説明が繰り返しのために繁雑となるので省略し
たが、監視情報出力ユニット102では、過電流や零電
流の発生する時間の割合や、照明灯11や12が余熱さ
れて正常な点灯(図8の(b)参照)するまでの時間な
ども求めて送信することができる。
【0090】また通報のデータの種類としては、上述の
警報や通報以外に端末異常(ローカルアダプタ2hとそ
の周辺回路の異常)を系統番号、端末番号および発生と
復旧の時間を含めて通報すること、電源投入時の点検報
告、照明系統ごとの停電の通報を系統番号などを含めて
通報することができる。これらの異常状態を示す警報や
通報は、メッセージプリンタ136に、例えば次のよう
に印刷される。
【0091】「○○電気室 東2-31 高Na180 不点 0
0A 23:45 94-11/30」 上記の内容のように、電気室名、照明系統、灯具番号、
灯具種別、障害種別、異常データ、発生日時の順に表記
される。
【0092】さて、次に情報処理部4の構成とその動作
につき説明する。図22の(a)は、情報処理部4のハ
ードウェア構成を示すブロック略図であり、図22の
(b)はその外観を示す外観図である。図22の(a)
において、41は監視管理用のパーソナルコンピュータ
であり、ディスプレイ4a、キーボード4dとプリンタ
4bが付属する。42は監視情報通信装置であり、LA
N(Local Area Network)サーバか
ら成り、メッセージプリンタ4b’と警報ブザー4cが
付属する。これらは、図2の管理センター23に設けら
れる。なお、説明の便宜上メッセージプリンタ4b’
は、図13におけるメッセージプリンタ136と分離し
て説明しているが、実際にはLANによって結ばれた同
一のものである。
【0093】監視情報出力ユニット102からの情報
は、監視情報通信装置42に入力され、異常時の警報は
メッセージプリンタ4b’と警報ブザー4cに出力され
る。また、この情報は、パーソナルコンピュータ41に
送られ、整理統合されて一元管理される。また、図18
で説明したマスタファイル変更指示ファイルは、パーソ
ナルコンピュータ41へのキーボード4dからの入力に
よって自動作成され、監視情報通信装置42を介して各
監視情報出力ユニット102に伝達される。
【0094】さて、このような情報処理部4について、
以下に流れ図を参照しながらその動作を説明する。ま
ず、図23と図24は、監視情報通信装置42の動作を
示す流れ図である。ここで、監視情報通信装置42は、
市販のLANサーバであり、ハードウェア的には何ら特
色がないので詳しい説明を省略する。
【0095】図23において、ステップ#2300で
は、監視情報通信装置42の初期化として、内蔵したR
AMのデータ領域をクリアする。次いでステップ#23
05において、監視情報出力ユニット102からのデー
タを受信し、ステップ#2310において、一旦、RA
Mのデータ領域に保存する。ステップ#2315におい
て、監視情報出力ユニット102から停電の通報があっ
たか否かを判別し、もしあればステップ#2320と#
2325を実行し、なければこれらのステップをバイパ
スして処理をステップ#2330に移す。
【0096】ステップ#2320では、この停電の状態
が所定時間継続しているか否かを判別し、もし継続して
いれば、ステップ#2325において、この停電の通報
をRAMのデータ領域に保存し、これとともにメッセー
ジ印刷をメッセージプリンタ4b’に行い、警報ブザー
を鳴らす。逆に継続しない一時的な停電(例えば瞬停な
ど)では何の通報も行わず、処理をステップ#2330
に移す。ステップ#2330において、監視情報出力ユ
ニット102から漏電の通報があったか否かを判別し、
もしあればステップ#2335〜#2345を実行し、
もしなければこれらのステップをバイパスして処理をス
テップ#2350に移す。
【0097】ステップ#2335では、この漏電の状態
が所定の時間継続しているか否かを判別し、もし継続し
ていれば、ステップ#2345を実行し、逆に継続して
いなければ、ステップ#2340を実行して漏電発生の
直後に停電の状態が継続していないか否かを判別し、も
し停電状態が継続していれば、ステップ#2345を実
行し、逆に継続していなければ、ステップ#2350を
実行する。ステップ#2345では、これら漏電や停電
の警報をRAM上のデータ領域に保存し、かつこれとと
もにメッセージプリンタ4b’に印刷して警報ブザー4
cを鳴らす。
【0098】ステップ#2350では、監視情報出力ユ
ニット102から過電流の通報があったか否かを判別
し、もしあればステップ#2355〜#2365を実行
し、もしなければこれらのステップをバイパスして処理
を図24のステップ#2370に移す。ステップ#23
55では、この過電流の状態が継続しているか否かを判
別し、もし継続していれば、ステップ#2365を実行
し、継続していなければ、ステップ#2360を実行し
て過電流発生の直後に停電状態が継続しているか否かを
判別し、もし停電状態が継続していれば、ステップ#2
365において、RAM上のデータ領域に過電流や停電
の警報を保存し、かつメッセージプリンタ4b’に印刷
して警報ブザー4cを鳴らす。逆に継続していなけれ
ば、丸印Aを介して図24のステップ#2370に移
す。
【0099】さて、図24のステップ#2370におい
て、監視情報出力ユニット102から端末異常の通報が
あったか否かを判別し、もしあれば、ステップ#237
5と#2380を実行し、もしなければ、これらのステ
ップをバイパスして処理をステップ#2385に移す。
【0100】ステップ#2375では、端末異常の状態
が所定の時間継続しているか否かを判別し、もし継続し
ていれば、ステップ#2380において、この端末異常
の通報をRAM上のデータ領域に保存し、これとともに
メッセージプリンタ4b’に印刷し、かつ警報ブザー4
cを鳴らす。逆に継続していなければ、ステップ#23
85を実行する。
【0101】ステップ#2385では、監視情報出力ユ
ニット102から不点灯の通報があったか否かを判別
し、もしあれば、ステップ#2390〜#2400を実
行し、もしなければ、これらのステップをバイパスして
処理を丸印Bを介して図23のステップ#2305に戻
して、これらステップ#2305〜#2400を再度実
行する。
【0102】ステップ#2390では、この不点灯の状
態が継続しているか否かを判別し、もし継続していれ
ば、ステップ#2400を実行し、逆に継続していなけ
れば、ステップ#2395を実行する。ステップ#23
95では、余熱状態が継続しているか否かを判別し、も
し余熱状態であれば、処理を矢印Bを介して図23のス
テップ#2305に戻して、これらステップ#2305
〜#2400を再度実行する。
【0103】ステップ#2400では、この不点灯の異
常をRAM上のデータ領域に保存し、これとともにメッ
セージプリンタ4b’に印刷して警報ブザー4cを鳴ら
す。この後、丸印Bを介して図23のステップ#230
5に処理を戻して、これらステップ#2305〜#24
00を再度実行する。これにより、監視情報通信装置4
2の処理が常時行われることになり、各電気室22に設
けられた複数の監視情報出力ユニット102をつなぐL
ANを管理し、すべての集計されたデータと各マスタフ
ァイルを保持するものである。
【0104】また、以上の説明におけるメッセージプリ
ンタ4b’への印刷フォーマットは、例えば各監視情報
出力ユニット102におけるメッセージプリンタ136
への印刷フォーマットと同一である。またこれらの警報
や通報は、印刷動作と同時にその内容をパーソナルコン
ピュータ41に送出される。また、監視情報通信装置4
2内に保持される際の階層構造は、図25に示すような
構造で行われる。
【0105】さて次に、パーソナルコンピュータ41の
動作を説明する。このパーソナルコンピュータ41は、
市販のものであり、ハードウェア的には何ら特色がない
ので、詳しい説明を省略する。このパーソナルコンピュ
ータ41のソフトウェア構造は、図26に示す、端末機
マスタファイル251、系統管理ファイル252、電球
種別マスタファイル253と安定器マスタファイル25
4を管理して、間接的に照明柱21を一元管理するもの
である。
【0106】さて、このようなファイルに格納されるデ
ータは、それぞれ次表2〜5で表される。表2は、端末
機マスタファイル251のファイル構造を表すものであ
る。
【0107】
【表2】
【0108】また、表3は、系統管理ファイル252の
ファイル構造を表す表である。
【0109】
【表3】
【0110】また、表4は、電球種別マスタファイル2
53のファイル構造を表す表である。
【0111】
【表4】
【0112】また、表5は、安定器マスタファイル25
4のファイル構造を示す表である。
【0113】
【表5】
【0114】上表2〜5から明らかなように、パーソナ
ルコンピュータ41では、照明灯11や12の品番やカ
タログ仕様値まで含めて実測値とともに1つのファイル
として管理できるものである。
【0115】一方、監視情報通信装置42からの警報を
受けて、該当する電気室名、系統名、ローカルアダプタ
番号とその異常値、発生日時などの詳細情報をディスプ
レイ4aに表示する。このとき、キーボード4dの操作
によって、プリンタ4bに印刷することもできる。
【0116】さて、パーソナルコンピュータ41は、キ
ーボード4dの操作によって、漏電や球切れなどの判定
基準値と判定回数などを含む管理テーブルを変更するこ
とができる。図27は、そのような管理テーブル変更の
アルゴリズムを示す流れ図である。同図において、ステ
ップ#2700では、現在設定されている管理テーブル
を内蔵のハードディスク装置(図示せず)から呼び出
し、ステップ#2705では、この管理テーブルをキー
ボード4dを用いて各種設定条件の変更項目について編
集する。
【0117】ステップ#2710では、この編集した管
理ファイルを再度ハードディスク装置に書き込む。これ
により、この管理ファイルは、LANを介して監視情報
通信装置42と共有される。この後、ステップ#271
5において、監視情報出力ユニット102に対してこの
管理ファイルに基づいたデータの変更を行うよう監視情
報通信装置42に指示を送る。このときの指示は、マス
タファイル変更指示ファイルとして電子メール形式で送
信され、このマスタファイル変更指示ファイルの構造
は、図28のようになる。
【0118】同図において、図上部の数字は、ビット単
位を表し、また「読み込みマスタ指示」とは、1バイト
長のデータであり、次表6のように定義される。
【0119】
【表6】
【0120】同表6において、値が0〜2は、全レコー
ド読み込みの指示であるので、「レコード番号」は不要
であるから、「0」をセットする。また値が3〜5では
「レコード番号」に示されたレコードのみを読み込む。
ここで、「レコード番号」とは、4バイト長であり、当
該ファイルのハードディスク装置上での記録位置を示す
ためのレコード番号である。この「レコード番号」と系
統番号および端末番号の関係は、次式(3)と(4)で
与えられる。
【0121】 (系統番号)=INT{(レコード番号)/128}+1 ・・・(3) (端末番号)=(レコード番号) MOD 128 ・・・(4) ここで、INT(*)とは、整数化の演算を表し、A
MOD Bとは、AをBで割った余りを表すものであ
る。
【0122】以上のように、本実施例によれば、センサ
部2で計測した照明器具1における照明灯11と12お
よび安定器13aと13bの電流値を伝送部3で一旦系
統ごとに統計処理や異常状態の検出を行い、情報処理部
4でこれらのデータを一括して蓄えるとともに、検出の
方法も容易に変更できる構成としたことにより、照明器
具1における不点や劣化などを一元的に管理できるとい
う効果がある。またこれによって、劣化した照明器具1
を予め捕捉し、その異常な状態の発生原因や発生場所ま
で特定できるので、人が点検に出向く必要がなくなると
いう効果がある。
【0123】また、照明灯11と12の電流と安定器1
3aと13bの流入電流とこれらの電流を流さないとき
の漏電電流の5種類を電流センサ2c〜2gで測定し、
これらをローカルアダプタ2hで合成して伝送部3へ図
8に示すようなシリアル転送フォーマットで他のローカ
ルアダプタ2hからのデータも一緒に合成して伝送する
ため、多種多様な情報を1本の信号線で送れるので、埋
設工事や架設工事が必要な道路においても設置が容易と
なり、工事費用等が安価で済み、また工事期間も短くて
済むという効果がある。
【0124】また、これらローカルアダプタ2hのアド
レスを決めるのも、人手による設定ではなく、電源投入
時に最初に同期が確立したローカルアダプタ2hから順
にアドレスを決定し、後のローカルアダプタ2hは、送
られて来たアドレスの最大値に1だけ足して自らのアド
レスとすることにより、自動的に各照明柱21における
アドレスを決めることができるので、これら照明柱21
に内蔵されるセンサ部2の設置工事においても面倒な設
定作業を省略できるので、設置工事の時間短縮と低廉化
が可能であるという効果がある。
【0125】また、各ローカルアダプタ2hの間は光フ
ァイバ2aで接続されるようにしたので、落雷などの天
候や違法無線や他の電子機器による不要輻射などによる
電波障害を受けにくくし、かつ長距離にわたっても劣化
のない安定したデータ転送が可能にできるという効果が
ある。
【0126】また、このデータ転送のレートも307k
bpsと高速としたことにより、停電時においても電源
回路2bに係合したコンデンサ32に蓄えられている電
荷のみで全てのデータを送出できるので、停電直前のデ
ータも損われることなく、かつデータ保持のための高価
なバックアップ電源や不揮発性RAMなどを設ける必要
がないので、安価なうえに迅速な異常状態への対応が可
能となるという効果がある。
【0127】また、電流センサ2c〜2gの出力は、ピ
ーク検波回路55と平均化回路56で各々ピーク値と平
均値を求めるよう構成したことにより、過渡時における
電流波形の時間変化を検出することができるので、この
時間変化の度合によって照明灯11や12の球切れを未
然に検知することができるという効果がある。
【0128】また、伝送部3は、監視情報入力ユニット
101a〜101nと監視情報出力ユニット102を備
え、監視情報入力ユニット101a〜101nでは、照
明柱21の各電源系統ごとに設けられ、各系統単位で部
分的なデータの集計と瞬間的な異常の検出を行って、そ
の発生回数も送出し、監視情報出力ユニット102で
は、これら複数の監視情報入力ユニット101a〜10
1nの送出する監視データを統計処理し、かつ球切れや
漏電などの異常状態を判断・検出して記憶し、情報処理
部4へ伝送するので、伝送すべきデータ量が小さくて済
み、LANにおける転送速度を上げる必要が小さくな
り、回路的な負担を軽減することができるという効果が
ある。これにより、回線にたとえばISDNなどの通信
料金が高い回線を利用する必要がなくなり、維持コスト
の低減が図れるという効果もある。
【0129】また、照明灯11と12の電源ピーク値と
平均値が時間的に変化する割合が所定の値を越えたこと
によって照明灯11と12の球切れを未然に検知するこ
とにより、間接的に照度の劣化を検出できるので、道路
の交通安全がより確保されるという効果がある。また、
球切れ交換の時期を予測して素速い安全対策が可能とな
るという効果もある。
【0130】また、情報処理部4は、監視情報通信装置
42において、監視情報出力ユニット102が処理した
データや通報を、系統や電気室ごとに整理分類して蓄
え、表示することができ、パーソナルコンピュータ41
は、これらをキーボード4dによって操作して常時監視
や設定条件の変更ができるので、例えば照明灯11、1
2や安定器13の種類やメーカが変更になっても、これ
らを設置した管理センター23に居ながらにして警報な
どの判定条件を変更できるので、保守管理が一元化され
るうえに極めて容易となるという効果がある。
【0131】なお、以上の実施例では、高速道路への応
用について述べたが、一般道の街灯や貸しオフィースな
どを収めるインテリジェント・ビルディング、さらに学
校・病院・官公庁などの公共的建物などにおける照明器
具についても、たとえばセンサ部2を変更するなどすれ
ば容易に応用可能である。
【0132】また、安定器13aと13bの流入電流の
平均値とピーク値を検出しているので、安定器13aや
13bの経時変化による劣化も未然に検出することが原
理的に可能である。また、センサ部2から伝送部3への
測定データの送信、および伝送部3と情報処理部との間
の通信は連続的としたが、所定間隔で断続的に行っても
よい。
【0133】また、請求項中の構成要件と、上述の実施
例中の技術的手段との対応関係は、以下の通りである。
検知手段はセンサ部2が、伝送手段は伝送部3が、管理
手段は情報処理部4が対応する。また、第1の検出手段
は電源導通時の電流センサ2c〜2fが、第2の検出手
段は電源遮断時の電流センサ2e〜2gが、ステータス
情報形成手段はローカルアダプタ2hが対応する。ま
た、送信手段と受信手段は光ファイバアダプタ59が対
応する。また、集計手段は監視情報入力ユニット101
a〜101nが、変換手段は監視情報出力ユニット10
2が対応する。また、表示と印刷を行う手段は監視情報
通信装置42が、記録保存する手段と変更する手段はパ
ーソナルコンピュータ41が対応する。また、本発明
は、要旨を変えない範囲で種々変形実施可能なことは、
勿論である。
【0134】
【発明の効果】以上のように本発明の照明器具の監視装
置によれば、各請求項について、以下の効果が得られる
ものである。
【0135】請求項1によれば、検出手段で検知した照
明器具のステータス情報を、伝送手段で一旦中継伝送
し、これを受ける管理手段によって集中管理することに
より、照明柱などにおける不点や劣化などのステータス
を一元的に集中管理できるという効果がある。またこれ
によって、劣化した照明器具を予め捕捉し、その異常な
ステータスの発生原因や発生場所まで特定できるので、
人が点検に出向く必要がなくなるという効果がある。
た、複数の照明器具にそれぞれ独立に設けられた検知手
段では、第1の検知手段が照明器具が点灯時に流れる電
流(例えば照明灯の電流や安定器の流入電流)を検出し
て第1の検出信号として出力し、第2の検知手段が照明
器具が非点灯時に流れる電流(例えば漏電電流)を検出
して第2の検出信号として出力し、これら第1の検出信
号と第2の検出信号をステータス情報形成手段において
合成して伝送手段に送る伝送信号を生成するので、多種
多様なステータス情報を少ない信号線で送れるため、伝
送線の埋設工事や架設工事が必要な、車が通行中の道路
などにおいても設置が容易となり、また工事費用なども
安価となるという効果がある。また、ステータス情報形
成手段は、伝送信号に番地情報を加えて送信する送信手
段と、他のステータス情報形成手段からの伝送信号を受
信する受信手段とを含み、電源投入時においてはこの送
信手段が伝送信号を所定の値に置換して送信している時
を同期確立のモードと定義し、受信手段はこの時に受信
した他のステータス情報形成手段からの伝送信号に含ま
れる番地情報のうち最大値に1だけ足して自らの番地の
値とすることにより、最端末のステータス情報形成手段
から順次番地を自動的に決定するので、ステータス情報
形成手段を含めた検知手段の照明柱などへの設置工事に
おいても面倒な番地設定作業を省略できるため、設置工
事の時間短縮と低廉化が可能であり、また作業ミスを未
然に防止できるという効果がある。
【0136】
【0137】
【0138】また、請求項では、ステータス情報形成
手段は、他のステータス情報形成手段との間を光ファイ
バによって結び、伝送信号を伝送するので、落雷などの
天候や違法無線や他の電子機器の不要輻射などによる電
波障害を受けにくくなり、かつ長距離にわたっても劣化
のない安定したデータ転送を可能にするという効果があ
る。
【0139】また、請求項では、伝送手段は、停電時
には伝送信号を電源が所定の電位に降下するまでの時間
内に送信を終えるので、停電直前の情報が損なわれるこ
となく、かつデータ保持のための高価なバックアップ電
源や不揮発性RAMなどを設ける必要がなくなり、安価
で迅速に異常なステータスへの対応が可能となるという
効果がある。また、事故などによって異常なステータス
が発生した照明器具の位置とその発生原因を速やかに同
定することができるという効果もある。
【0140】また、請求項では、第1の検出手段と第
2の検出手段は、それぞれ検出した電流値のピーク値と
平均値を求めるので、点灯開始などの過渡時における電
流波形の時間変化を検出することができ、この時間変化
の度合によって照明器具の異常なステータスを未然に検
知できるという効果がある。
【0141】また、請求項では、第1の検出信号は、
照明器具の電流値によって求められ、かつ第2の検出信
号は、照明器具に係合した安定器へ流入する電流値によ
って求められるので、照明器具で用いる全ての電流の異
常なステータスを完全に把握できるという効果がある。
【0142】また、請求項では、伝送手段は、集計手
段によって伝送信号に含まれる第1の検出信号と第2の
検出信号の値を平均化して集計し、変換手段によってこ
の集計手段の出力を演算処理して所定の数値情報と所定
の通報情報に変換するので、伝送すべき情報のデータ量
が小さくて済み、伝送経路における転送速度を上げる必
要が小さくなり、回路的な負担を軽減することができる
という効果と、これにより回線を例えばISDNなどの
通信料金が高い回線を利用する必要がなくなり、維持コ
ストの低減が図れるという効果がある。
【0143】また、請求項では、変換手段は、集計手
段からの数値情報を所定の値と比較して照明器具の異常
なステータスを未然に示す通報情報とするので、道路な
どへの応用では交通安全がより確保され易くなるうえ
に、球切れ交換の時期を予測して素速い安全対策が可能
となるという効果がある。
【0144】また、請求項では、管理手段は通報情報
に応じて照明器具における異常なステータスを記憶し、
この異常なステータスの表示と印刷を行い、しかも数値
情報を所定の様式で整理して記録保存し、また必要に応
じて通報情報の設定条件を変更できるので、例えば照明
器具の種類やメーカが変更となっても、これらを設置し
た管理センターに居ながらにして通報や警報などの判定
条件を変更できることになり、保守管理が一元化される
うえに極めて容易となるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施例における照明器具の監視装
置のシステム構成の概略を示すブロック略図である。
【図2】 同実施例における照明器具の監視装置の設置
例を示すイメージ図である。
【図3】 同実施例における照明器具とセンサ部の構成
を示すブロック図である。
【図4】 同実施例におけるセンサ部の照明柱内への設
置方法を示す図である。
【図5】 同実施例における電流センサの取付位置を示
す図である。
【図6】 同実施例におけるセンサ部内のローカルアダ
プタの具体的構成を示すブロック図である。
【図7】 同実施例におけるセンサ部の主要部位におけ
る動作波形図である。
【図8】 同実施例におけるセンサ部から伝送部への通
信フレームの構造を示す図である。
【図9】 同実施例におけるセンサ部に設けられた電源
回路の構成を示すブロック図である。
【図10】 同実施例における伝送部の構成を示すブロ
ック略図である。
【図11】 同実施例における伝送部内の監視情報入力
ユニットの動作を示す第1の流れ図である。
【図12】 同実施例における伝送部内の監視情報入力
ユニットの動作を示す第2の流れ図である。
【図13】 同実施例における伝送部内の監視情報入力
ユニットと監視情報出力ユニットにおける監視データの
構造を示すブロック図である。
【図14】 同実施例における伝送部内の監視情報出力
ユニットの動作を示す第1の流れ図である。
【図15】 同実施例における伝送部内の監視情報出力
ユニットの動作を示す第2の流れ図である。
【図16】 同実施例における伝送部内の監視情報出力
ユニットの動作を示す第3の流れ図である。
【図17】 同実施例における伝送部内の監視情報出力
ユニットの動作を示す第4の流れ図である。
【図18】 同実施例における伝送部内の監視情報出力
ユニットの動作を示す第5の流れ図である。
【図19】 同実施例におけるセンサ部から伝送部への
通信データの構造を示す図である。
【図20】 同実施例における照明灯の電流波形図であ
る。
【図21】 同実施例における伝送部から情報処理部へ
の通信データの構造を示す図である。
【図22】 同実施例における情報処理部の構成を示す
ブロック略図である。
【図23】 同実施例における情報処理部内の監視情報
通信装置の動作を示す第1の流れ図である。
【図24】 同実施例における情報処理部内の監視情報
通信装置の動作を示す第2の流れ図である。
【図25】 同実施例における情報処理部内の監視情報
通信装置のデータ保存のディレクトリ構造を示す図であ
る。
【図26】 同実施例における情報処理部内のパーソナ
ルコンピュータのファイル管理の構造を示す図である。
【図27】 同実施例における情報処理部内のパーソナ
ルコンピュータの管理テーブル変更の方法を示す流れ図
である。
【図28】 同実施例における情報処理部内のパーソナ
ルコンピュータが送信するマスタファイル変更指示ファ
イルの構造を示す図である。
【符号の説明】
1 照明器具 2 センサ部 3 伝送部 4 情報処理部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI H05B 37/03 H05B 37/03 Z (56)参考文献 特開 平4−190589(JP,A) 特開 平3−228497(JP,A) 実開 昭57−25499(JP,U) 実開 平5−78082(JP,U) 実開 平5−78084(JP,U) 特表 平6−508234(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01R 31/00 G01R 31/08 G08B 25/04 G08C 15/00 H04Q 9/00 311 H05B 37/03

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】複数の照明器具にそれぞれ独立に設けら
    れ、それらの照明器具のステータスを検知する複数の検
    知手段と、この複数の検知手段で検知されたステータス
    情報を片方向に中継伝送する伝送手段と、この伝送手段
    から上記ステータス情報を受信して集中管理する管理手
    段とを備える照明器具の監視装置であって、 上記検知手段が、上記照明器具の点灯時に流れる電流を
    検出して第1の検出信号を出力する第1の検出手段と、
    上記照明器具の非点灯時に流れる電流を検出して第2の
    検出信号を出力する第2の検出手段と、この第2の検出
    信号と上記第1の検出信号とを合成して上記伝送手段に
    送る伝送信号を生成するステータス情報形成手段とから
    成る照明器具の監視装置において、 上記ステータス情報形成手段は、 上記伝送信号に番地情報を加えて送信する送信手段と、 他のステータス情報形成手段からの上記伝送信号と番地
    情報を受信する受信手段と、 を含み、電源投入時においては、全データを0とした信
    号を発生し、各検出手段の上記受信手段のうち伝送方向
    の最初に位置する検出手段の受信手段は番地情報を0の
    ままとし、その他の検知手段の上記受信手段は受信した
    他の検出手段の情報形成手段からの番地情報のうち最大
    値をインクリメントして自らの番地の値として設定する
    ことを特徴とする照明器具の監視装置。
  2. 【請求項2】 上記ステータス情報形成手段は、他のス
    テータス情報形成手段との間を光ファイバによって結び
    上記伝送信号を伝送することを特徴とする請求項に記
    載の照明器具の監視装置。
  3. 【請求項3】 上記伝送手段は、停電時には上記伝送信
    号を電源が所定の電位に降下するまでの時間内に送信を
    終えることを特徴とする請求項に記載の照明器具の監
    視装置。
  4. 【請求項4】 上記第1の検出手段と上記第2の検出手
    段は、それぞれ検出した電流値の平均値とピーク値を求
    めることを特徴とする請求項に記載の照明器具の監視
    装置。
  5. 【請求項5】 上記第1の検出信号は、上記照明器具の
    電流値によって求められ、かつ上記第2の検出信号は、
    上記照明器具に係合した安定器へ流入する電流値によっ
    て求められることを特徴とする請求項に記載の照明器
    具の監視装置。
  6. 【請求項6】 上記伝送手段は、 上記伝送信号に含まれる上記第1の検出信号と上記第1
    の検出信号の値を平均化して集計する集計手段と、 この集計手段の出力を演算処理して所定の数値情報と所
    定の通報情報に変換する変換手段と、 を備える請求項に記載の照明器具の監視装置。
  7. 【請求項7】 上記変換手段は、上記集計手段からの数
    値情報を所定の値と比較して上記照明器具の異常を未然
    に示す通報情報とすることを特徴とする請求項に記載
    の照明器具の監視装置。
  8. 【請求項8】 上記管理手段は、 上記通報情報に応じて上記照明器具における異常を記憶
    し、この異常状態の表示と印刷を行う手段と、 上記数値情報を所定の様式で整理して記録保存する手段
    と、 上記変換手段における上記通報情報の設定条件を変更す
    る手段と、 を含むことを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載
    の照明器具の監視装置。
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