JP3408709B2 - 希釈槽及びこれを用いた希釈装置 - Google Patents

希釈槽及びこれを用いた希釈装置

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JP3408709B2 JP02379197A JP2379197A JP3408709B2 JP 3408709 B2 JP3408709 B2 JP 3408709B2 JP 02379197 A JP02379197 A JP 02379197A JP 2379197 A JP2379197 A JP 2379197A JP 3408709 B2 JP3408709 B2 JP 3408709B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、希釈槽及びこれを
用いた希釈装置に関する。本発明は、特に、一定量の試
料を採取し、これに所定量の希釈液を添加して希釈する
希釈槽に関する。本発明は、特に、水性の試料を所定量
採取し、これに純水又はイオン交換水を加えて希釈する
希釈装置に関する。
【0002】
【従来の技術】火力発電所及び原子力発電所において
は、循環水中の燐酸イオン、鉄イオン、及びシリカの濃
度を測定し、循環水の水質管理を行っている。
【0003】循環水等の試料に含まれる燐酸イオン等、
特定の成分の濃度を測定する際には、採取した試料を、
通常は、純水又はイオン交換水等で適当な倍率に希釈し
てから測定を行っている。
【0004】採取した試料を希釈し、特定の成分の濃度
を測定するのに、従来においては、例えば図15に示さ
れる希釈・測定装置が用いられていた。以下にこの装置
について説明する。
【0005】この装置は、図15に示されているよう
に、試料を設定された量になるように計量する第1計量
槽2’と、試料を希釈するのに用いられる純水を設定さ
れた量になるように計量する第2計量槽3’と、第1計
量槽2’で計量された試料と第2計量槽3’で計量され
た純水とを混合して希釈試料を調製する混合槽1’と、
希釈試料中に含まれる特定の成分の濃度を測定する測定
槽5’と、測定槽5’で前記成分の濃度を測定した後の
希釈試料を外部に排出するドレン排出管51’とを有し
ている。第1計量槽2’の底部及び第2計量槽3’の底
部には、計量した試料を混合槽1’に供給する試料供給
管21’、及び計量した純水を混合槽1’に供給する純
水供給管31’がそれぞれ接続されてなり、前記の試料
供給管21’及び純水供給管31’は、1本に合流して
混合槽1’に導かれている。尚、前記試料供給管21’
及び純水供給管31’は、何れも途中にそれぞれ弁V1
及びV2を有している。更に、混合槽1’の底部には、
希釈試料を排出する希釈試料排出管13’が接続されて
おり、この希釈試料排出管13’の他端は測定槽5’に
接続されている。測定槽5’には、更に、測定終了後の
希釈試料を排出するドレン排出管51’が接続されてい
る。尚、前記希釈試料排出管13’の途中には弁V3が
設けられている。又、前記ドレン排出管の途中にも弁V
4が設けられている。
【0006】火力発電所及び原子力発電所等における循
環水等の試料は、第1計量槽2’に導かれ、設定された
量になるように計量される。第1計量槽2’で試料が計
量されると、前記弁V1が開き、計量された試料は試料
供給管21’を通って混合槽1中に導入される。
【0007】一方、上記試料を希釈するのに用いられる
純水は、第2計量槽3’に導かれ、所定の量になるよう
に計量される。第2計量槽3’で純水が計量されると、
前記弁V2が開き、計量された純水は純水供給管31’
を通って混合槽1’中に導入される。
【0008】混合槽1’中に導入された試料及び純水
は、前記混合槽1’に設けられた図示されていない攪拌
手段によって攪拌及び混合され、これによって希釈試料
が調製される。更に、測定しようとする成分と反応して
発色する発色剤が、図示されていない定量ポンプを通し
て混合槽1’に注入される。
【0009】混合槽1’において希釈試料が調製され、
この希釈試料に前記発色剤が注入されると、弁V3が開
き、希釈試料は、希釈試料排出管13’を通って測定槽
5’に導入され、測定槽5’において、比色測定等の手
段によって前記成分の濃度が測定される。測定槽5’で
測定された後の希釈試料は、ドレン排出管51’を通っ
てドレンとして排出される。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】前記の装置において
は、上述のように、試料と純水とをそれぞれ定量槽で定
量した後に混合しているから、希釈試料の調製に時間が
長くかかるという問題があった。
【0011】又、試料及び純水を各計量槽から混合槽に
導入する際に、試料及び純水の一部が配管中に残留する
ことが多いので、第1計量槽及び第2計量槽で計量され
た量よりも少ない量の試料及び純水しか、混合槽に導入
されず、それ故に同一の試料を同じ倍率に希釈して希釈
試料を調製した筈であっても測定値が大きくばらつくこ
とが多かった。
【0012】更に、前記の装置においては、2つの計量
槽と1つの混合槽と1つの測定槽とが必要である故に、
装置が複雑且つ大型になるという問題もあった。
【0013】本発明は、従来の希釈・測定装置が有する
上記の問題点を解決した希釈槽及びこの希釈槽を用いた
希釈装置を提供することを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決すること
を目的とする手段は、 (1) 液体状の試料とこの試料を希釈する希釈液とを
混合する希釈室が内部に形成されてなる希釈槽本体と、
前記希釈室の底部から所定の高さに、下方を向いて開口
する試料排出口を有するサイフォン管である試料排出管
と、前記試料排出口からの試料の排出を停止する試料排
出停止手段とを備える希釈槽と、前記希釈室に試料を供
給する試料供給手段と、前記希釈室に設けられた試料排
出口よりも高い位置に、前記希釈室内の液面が所定の高
さに達したことを検出する液面検出手段と、前記試料供
給手段からの試料の供給を停止する試料供給停止手段
と、前記希釈室に希釈液を供給する希釈液供給手段と、
前記希釈液供給手段からの希釈液の供給を停止する希釈
液供給停止手段と、前記希釈室の底部に設けられてな
る、試料と希釈液とを混合して得られる希釈試料を排出
する希釈試料排出手段と、前記希釈試料排出手段からの
希釈試料の排出を停止する希釈試料排出停止手段とを備
え、前記希釈室の底部には、所定の内容積を有すると共
に上方に開口し、この開口の面積は、希釈室の水平方向
の断面積よりも小さい定容積室が設けられ、かつ試料排
出口は、定容積室の上端と実質的に同一の高さにあり、
前記試料供給手段により前記希釈槽本体に試料を供給
、試料排出手段から試料が排出されると試料排出停止
手段により試料排出手段からの試料の排出を停止すると
共に試料供給停止手段により試料の供給も停止し、次い
で希釈液供給手段により希釈槽本体内に希釈液を供給
し、前記希釈槽本体内の液面が所定の高さに達したこと
を液面検出手段が検出すると前記希釈液供給停止手段に
より希釈液の供給を停止するようにして成ることを特徴
とする希釈装置であり、 (2) 前記(1)において、前記液面検出手段は、前
記希釈室内の液面が所定の高さに達したことを検出する
と、前記希釈液供給停止手段を作動させて、希釈室への
希釈液の供給を停止させるように構成されてなる希釈装
置であり、 (3) 前記(2)において、前記液面検出手段は、光
学的に液面を検出する手段である希釈装置であり、 (4) 前記(1)において、前記試料排出停止手段、
試料供給停止手段、及び希釈液供給停止手段のいずれも
が電磁弁である希釈装置であり、 (5) 前記(1)において、前記試料供給停止手段が
三方弁であり、前記試料供給手段が、試料として採取し
ようとする液体が流れている配管に、試料を採取する試
料採取管及び試料を前記配管に戻す試料戻し管を設け、
希釈槽に試料を供給する試料供給管と前記試料採取管と
前記試料戻し管とを前記三方弁で接続し、試料採取管か
らの流路を、試料供給管に至る流路と、試料戻し管に至
る流路の2つの流路に切り替え可能に形成して成る希釈
装置であり、 (6) 前記(5)において、前記試料排出停止手段及
び希釈液供給停止手段のいずれもが電磁弁である希釈装
置である。
【0015】
【発明の実施の形態】図1は、本発明の希釈槽の一態様
を示す斜視図であり、図2は、図1に示された希釈槽を
平面A−Aに沿って切断した縦断面を示す断面図であ
る。
【0016】図1の希釈槽1において、希釈槽本体10
は、略円筒形の形状を有してなり、透明なアクリル樹脂
から形成されている。ここで、希釈槽本体10とは、希
釈槽の本体をなす部分であって、内部に後述する希釈室
11が形成されてなるとともに後述する試料排出管12
等が取り付けられてなる部分をいう。
【0017】希釈槽本体10の内部には、液体状の試料
と、その試料を希釈する希釈液とを混合する円筒形の希
釈室11が形成されている。
【0018】図1及び図2に示すように、希釈槽本体1
0の底部には、試料を排出する試料排出管12が貫通し
ており、この試料排出管12は、前記希釈室11の底部
から所定の高さhだけ突出し、その上端に、上方に向け
て試料排出口12aが開口している。試料排出管12の
途中には電磁弁SV4が設けられている。ここで、希釈
室11の底部とは、希釈室11の最も低い部分をいう。
【0019】又、希釈槽本体10の底部には、希釈室1
1で調製された希釈液を排出する希釈液排出管13が取
り付けられてなり、希釈液排出管13の途中には電磁弁
SV3が設けられている。
【0020】希釈槽本体10の底部には、更に、空気供
給管14が取り付けられてなり、その上端は空気噴出孔
14aとなっている。
【0021】希釈槽本体10の壁の上部には、試料供給
管21及び希釈液供給管31が貫通している。
【0022】図1及び図2に示された希釈槽1におい
て、希釈室11は、本発明の希釈槽における希釈室に対
応する。試料排出管12は、本発明の希釈槽における試
料排出手段に対応し、試料排出口12aは、本発明の希
釈槽における試料排出口に対応する。そして、SV4
は、本発明の希釈槽における試料排出停止手段に対応
し、空気供給管14及び空気噴出孔14aは、本発明の
希釈槽における攪拌手段に対応する。
【0023】図1及び図2に示された希釈槽1を用いて
希釈試料を調製する手順を以下に示す。
【0024】最初に、電磁弁SV3を閉じ電磁弁SV4
を開いた状態で、希釈室11に試料を供給する。希釈室
11の底部からの液面の高さが、前記試料排出管12が
希釈室11の底部から突出している高さhと等しくなる
までは、試料は、希釈室11内部に溜まるから、液面も
上昇する。そして、希釈室11内の液面の高さが前記高
さhに達すると、供給された試料は、試料排出口12a
から試料排出管12を通して外部に排出され、希釈室1
1内にはそれ以上の試料は溜まらない。したがって液面
の高さがhを越えることは無い。試料排出管12から試
料が排出され始めたら、試料の供給を停止し、電磁弁S
V4を閉じる。このときの試料の体積をVh とする。
【0025】次いで、希釈室11内に希釈液を供給し、
更に、必要に応じて測定しようとする成分と反応して発
色する発色剤を供給する。希釈室11内の液面の高さ
が、高さhよりも高い所定の高さHに達したら、希釈液
の供給を停止する。この時に希釈室11内に存在する液
体の体積をVとする。
【0026】希釈液の供給を停止したら、次に空気供給
管14を通して圧縮空気を供給し、空気噴射孔14aか
ら希釈室11内部にこの圧縮空気を噴出させ、希釈室1
1内部の試料及び希釈液を攪拌する。これによって、希
釈液によってもとの試料のVh /Vに希釈された希釈試
料が調製される。
【0027】最後に、電磁弁SV3を開け、調製された
希釈試料を希釈試料排出管13を通して取り出す。
【0028】以下、本発明の希釈槽の各構成部分につい
て詳細に説明する。
【0029】本発明の希釈槽において、希釈室は、希釈
槽本体内に形成された空間であって、液体状の試料と、
この試料を希釈する希釈液とは、希釈室内に導入され混
合される。ここで、希釈槽本体とは、上述したように、
希釈槽の本体をなす部分であって、内部に希釈室が形成
されてなるとともに試料排出手段等が取り付けられてな
る部分をいう。
【0030】図1及び図2に示された態様の希釈槽にお
いては、希釈室の形状は円筒形であるが、希釈室の形状
は、円筒形には限定されない。希釈室の形状としては、
円筒形の他には、例えば、下に凸の円錐形又は円錐台形
等がある。又、底部が下に凸の円錐面となっている円筒
形、角柱形、又は角錐台形等の形状も可能である。球
状、楕円体状等の形状、及び瓢箪型のような括れを有す
る形状も可能である。
【0031】更に、前記希釈室の一部が、所定の内容積
を有し、且つ上方に開口してなる定容積室であってもよ
い。尚、希釈室の一部に定容積室を設ける場合は、定容
積室は希釈室の底部に設けることが好ましく、前記定容
積室が有する開口部の面積は、前記希釈室が定容積室よ
りも上の部分において有する水平方向の断面積よりも小
さいことが好ましい。定容積室を上記のように構成すれ
ば、同一体積の希釈槽においてより高い希釈倍率が得ら
れる。又、定容積室の開口部の面積が小さければ液面の
揺れも小さくなるから、振動による定量誤差を減らすこ
とができる。
【0032】試料排出手段としては、所定量以上の試料
を外部に排出する試料排出管を用いることができる。試
料排出管としては、前記希釈槽の試料排出管のように、
希釈室の底部即ち最も低い部分から上方に突出する、上
方又は側方に向いた開口部を上端に有する管を用いるこ
とができる。ここで、側方に向いた開口部を上端に有す
る管としては、例えば、全体として逆L字型に湾曲した
管を挙げることができる。又、試料排出管としては、サ
イフォン管も用いることができる。特に試料排出管とし
てサイフォン管を用いた場合には、計量した試料が計量
完了後に試料排出管内を通って希釈槽外に流出すること
がないから、より高精度で希釈を行うことができる。こ
こでサイフォン管とは、全体として逆U字型又は逆J字
型に湾曲した管を挙げることができる。尚、希釈室の底
部即ち最も底の部分から上方に突出する、上方又は側方
に向いた開口部を上端に有する試料排出管を用いる場合
には、試料排出管に径の細い管を用いれば、試料排出管
に残った試料による誤差を減らすことができるから好ま
しい。
【0033】又、試料排出手段としては、前記希釈槽本
体の壁面に穿孔された試料排出孔も好ましい。前記試料
排出孔の希釈槽本体外側の開口部に樋又は管を接続し
て、前記開口部から溢れ出た試料が、希釈槽の外壁を伝
って流下しないようにしてもよい。
【0034】但し、これらの試料排出管においては、開
口部の高さhは、前記希釈室の高さよりも低くなくては
ならない。又、後述する試料供給管及び希釈液供給管が
希釈槽に設けられている場合は、前記開口部は、これら
の試料供給管及び希釈液供給管の開口部の何れと比較し
ても高さが低いことが好ましい。更に、前記希釈室の一
部が定容積室となっている場合は、開口部の高さは、前
記定容積室の上端の高さと同一であることが好ましい。
【0035】ここで、開口部の高さとは、試料排出手段
が試料排出管であって、この試料排出管の開口部が上方
又は下方に向いている場合は開口端そのもののの高さを
いい、試料排出管の開口部が側方を向いている場合は開
口部の最下端の高さをいう。又、試料排出手段が希釈槽
本体の壁面に穿孔された試料排出孔である場合は、希釈
室の内壁に開口した試料排出口の最下端の高さをいう。
【0036】試料排出手段として試料排出管を用いる場
合は、試料排出管の途中に試料排出停止手段として弁を
設けることができる。弁としては、各種の形式の弁を用
いることができ、このような弁としては、例えば止め
弁、仕切り弁、バタフライ弁、ボール弁、三方弁、及び
コック等が挙げられる。これらの弁は、手動式であって
も、電磁弁のように電磁力で作動する弁であっても、油
圧又は空気圧で作動する弁であってもよい。又、前記の
弁の代わりにピンチコックを用いてもよい。
【0037】一方、試料排出手段として試料排出孔を用
いる場合においては、試料排出停止手段としては、前記
希釈室の壁面に開口した試料排出口の近傍に取り付けら
れてなる、前記試料排出口を開閉する開閉板を用いるこ
とができる。更に、試料排出孔の外側に管を接続する場
合には、試料排出管の場合と同様、この管の途中に試料
排出停止手段として弁を挿入することができる。弁も試
料排出管の場合と同様の弁が用いられる。
【0038】希釈槽は、更に、各種の攪拌手段を有して
いてもよい。
【0039】このような攪拌手段としては、液体中に噴
射された気体の攪拌作用を利用する攪拌手段がある。こ
のような攪拌手段としては、例えば、図1及び図2に示
された攪拌手段のように、希釈室の底部に設けた気体噴
出口から希釈室内に空気等の気体を噴射することによっ
て希釈室内の試料及び希釈液を攪拌する攪拌手段があ
る。前記気体噴出口から噴射する気体は、試料及び希釈
液に実質的に溶解せず、且つ反応しない気体ならばどの
ような気体であってもよい。このような気体としては、
空気、並びに窒素ガス及びアルゴンガス等の不活性気体
が挙げられる。
【0040】攪拌手段としては、この他に、超音波を照
射して攪拌を行う攪拌手段も用いられる。このような攪
拌手段としては、例えば、希釈室の内壁上又は希釈槽本
体の表面上に超音波発振子を設けてなる攪拌手段があ
る。この攪拌手段においては、前記超音波発振子から照
射された超音波によって希釈室内の試料及び希釈液が攪
拌される。
【0041】更に、攪拌手段としては、プロペラ型攪拌
機、タービン型攪拌機、及び往復回転式攪拌機等の機械
的な攪拌手段も好ましく用いられる。
【0042】希釈槽本体の材質としては、精密加工が可
能であって、試料及び希釈液に侵されなければどのよう
な材質でも用いることができる。このような材質として
は、ステンレス鋼、燐青銅、アルミニウム青銅、ベリリ
ウム青銅、高ニッケル鋼、ニッケル基高耐食合金、セラ
ミックス、ガラス、及び各種合成樹脂等が挙げられる。
そして、希釈槽本体の底部と側面とで別の材質を用いて
もよい。但し、後述する液面検出手段として、光学的に
液面を検出する手段を用いる場合には、希釈槽本体の側
面を光が透過し得ることが好ましいから、少なくとも希
釈槽本体の側面は、ガラス類、アクリル樹脂、ポリカー
ボネート樹脂、及び硬質ポリ塩化ビニル樹脂等の透明な
材料で構成されていることが好ましい。
【0043】以下、本発明の希釈槽の別の例について説
明する。
【0044】図3は、試料排出手段が、希釈槽本体の壁
に穿孔した試料排出孔を有する希釈槽の一例を示す斜視
図であり、図4は、図3に示された希釈槽を平面A−A
に沿って切断した縦断面を示す断面図である。
【0045】図3の希釈槽1においても、希釈槽本体1
0は、略円筒形の形状を有してなり、透明なアクリル樹
脂から形成されている。そして、希釈槽本体10の内部
には、円筒形の希釈室11が形成されている。
【0046】希釈槽本体10の底部には、図1の希釈槽
と同様、希釈室11で調製された希釈液を排出する希釈
液排出管13が取り付けられてなり、希釈液排出管13
の途中には電磁弁SV3が設けられている。
【0047】希釈槽本体10の底部には、更に、空気供
給管14が取り付けられてなり、その上端は空気噴出孔
14aとなっている。
【0048】希釈槽本体10の壁の上部には、図1の希
釈槽と同様、試料供給管21及び希釈液供給管31が貫
通している。
【0049】希釈槽本体10の壁には、試料排出孔12
bが穿孔されてなり、試料排出孔12bの一端は、希釈
室11の壁面に開口した試料排出口12aとなってい
る。試料排出孔12bの他方の端には管12cが接続さ
れている。管12cの途中には電磁弁SV4が設けられ
ている。尚、希釈室11の底部から試料排出口12aの
最下端までの高さが所定の高さhとなるように、試料排
出孔12bは穿孔されている。
【0050】図3及び図4に示された希釈槽1におい
て、希釈室11は、本発明の希釈槽における希釈室に対
応する。試料排出孔12b及び管12cは、本発明の希
釈槽における試料排出手段に対応し、試料排出口12a
は、本発明の希釈槽における試料排出口に対応する。そ
して、SV4は、本発明の希釈槽における試料排出停止
手段に対応し、空気噴出孔14aは、本発明の希釈槽に
おける攪拌手段に対応する。
【0051】図3及び図4に示された希釈槽1を用いて
希釈試料を調製する手順を以下に示す。
【0052】最初に、電磁弁SV3を閉じ電磁弁SV4
を開いた状態で、希釈室11に試料を供給する。希釈室
11の底部から測った液面の高さが、試料排出口12a
の最下端の高さhと等しくなるまでは、試料は希釈室1
1内部に溜まるから液面も上昇する。そして、希釈室1
1内の液面の高さが前記高さhに達すると、供給された
試料は試料排出口12aから試料排出孔12b及び管1
2cを通して外部に排出され、希釈室10内には溜まら
ない。したがって液面の高さはhを越えることはない。
管12cから試料が排出され始めたら、試料の供給を停
止し、電磁弁SV4を閉じる。このときの試料の体積を
h とする。
【0053】次いで、希釈室11内に希釈液を供給し、
更に、必要に応じて測定しようとする成分と反応して発
色する発色剤を供給する。希釈室11内の液面の高さ
が、高さhよりも高い所定の高さHに達したら、希釈液
の供給を停止する。この時の希釈室11内に存在する液
体の体積をVとする。
【0054】希釈液の供給を停止したら、次に空気供給
管14を通して圧縮空気を供給し、空気噴射孔14aか
ら希釈室11内部にこの圧縮空気を噴出させ、希釈室1
1内部の試料及び希釈液を攪拌する。これによって、希
釈液によってもとの試料のVh /Vに希釈された希釈試
料が調製される。
【0055】最後に、電磁弁SV3を開け、調製された
希釈試料を希釈試料排出管13を通して取り出す。
【0056】図5は、希釈室の一部が定容積室である希
釈槽の一例を示す斜視図であり、図6は、図5に示され
た希釈槽を平面A−Aに沿って切断した縦断面を示す断
面図である。
【0057】希釈槽本体10の底部には、図1の希釈槽
と同様、希釈室11で調製された希釈液を排出する希釈
液排出管13が取り付けられてなり、希釈液排出管13
の途中には電磁弁SV3が設けられている。
【0058】希釈槽本体10の底部には、更に、空気供
給管14が取り付けられてなり、その上端は空気噴出孔
14aとなっている。
【0059】希釈槽本体10の壁の上部には、図1の希
釈槽と同様、試料供給管21及び希釈液供給管31が貫
通している。
【0060】図5に示される希釈槽1においても、希釈
槽本体10は、略円筒形の形状を有してなり、透明なア
クリル樹脂から形成されている。そして、希釈槽本体1
0の内部には、略円筒形の希釈室11が形成されてい
る。希釈室11の底部には、定容積室11aが形成され
ている。定容積室11aは、円筒状の形状を有し、直径
は希釈室11の上部の円筒状の部分よりも小さく、且つ
定容積室11aの底部即ち希釈室11の底部から定容積
室11aの上端までの高さはhである。定容積室11a
と、希釈室11の上部の円筒状の部分との間は、上方に
拡大する円錐面11bとなっている。
【0061】希釈槽本体10の底部には、試料を排出す
る試料排出管12が貫通している。そして、この試料排
出管12は、前記定容積室11aの底部から高さhだけ
突出し、その上端は定容積室11aの上端の高さと同一
である。試料排出管12の上端には、上方に向けて試料
排出口12aが開口している。試料排出管12の途中に
は電磁弁SV4が設けられている。
【0062】図5及び図6に示された希釈槽1を用いて
希釈試料を調製する手順を以下に示す。
【0063】最初に、電磁弁SV3を閉じ電磁弁SV4
を開いた状態で、希釈室11に試料を供給する。希釈室
11の底部から測った液面の高さが、定容積室11aの
高さhと等しくなるまでは、試料は希釈室11内部に溜
まるから液面も上昇する。そして、希釈室11内の液面
の高さが前記高さhに達すると、供給された試料は試料
排出口12aから試料排出管12を通して外部に排出さ
れ、希釈室10内には溜まらない。したがって液面の高
さは定容積室11aの高さhを越えることは無い。管1
2cから試料が排出され始めたら、試料の供給を停止
し、電磁弁SV4を閉じる。ここで定容積室11aの体
積をVh とすると、このときの試料の体積もVh とな
る。
【0064】次いで、希釈室11内に希釈液を供給し、
更に、必要に応じて測定しようとする成分と反応して発
色する発色剤を供給する。希釈室11内の液面の高さ
が。高さhよりも高い所定の高さHに達したら、希釈液
の供給を停止する。この時の希釈室11内に存在する液
体の体積をVとする。
【0065】希釈液の供給を停止したら、次に空気供給
管14を通して圧縮空気を供給し、空気噴射孔14aか
ら希釈室11内部にこの圧縮空気を噴出させ、希釈室1
1内部の試料及び希釈液を攪拌する。これによって、希
釈液によってもとの試料のVh /Vに希釈された希釈試
料が調製される。
【0066】最後に、電磁弁SV3を開け、調製された
希釈試料を希釈試料排出管13を通して取り出す。
【0067】図7は、図5及び図6に示された希釈槽に
おいて試料排出管12をサイフォン管とした希釈槽の一
例を示す斜視図であり、図8は図7に示された希釈槽を
平面A−Aに沿って切断した縦断面を示す断面図であ
る。
【0068】希釈槽本体10の底部には、図5及び図6
に示された希釈槽と同様、希釈室11で調製された希釈
液を排出する希釈液排出管13が取り付けられてなり、
希釈液排出管13の途中には電磁弁SV3が設けられて
いる。
【0069】希釈槽本体10の底部には、更に、空気供
給管14が取り付けられてなり、その上端は空気噴出孔
14aとなっている。
【0070】希釈槽本体10の壁の上部には、前記の希
釈槽と同様、試料供給管21及び希釈液供給管31が貫
通している。
【0071】図7の希釈槽1においても、希釈槽本体1
0及び希釈室11は、前記の希釈槽と同様の形状を有し
てなり、透明なアクリル樹脂から形成されている。そし
て、希釈室11の底部に定容積室11aが形成されてい
る点も同様である。更に、定容積室11aの形状、直
径、及び高さも、前記希釈槽における定容積室と同様で
ある。
【0072】前記円錐面11bから希釈槽本体10の壁
の内部に向かって、水平方向にサイフォン管12Aを取
り付けるサイフォン管取り付け孔12B1 が穿孔されて
いる。そして、希釈槽本体10の壁の内部に、上下方向
に、且つ前記サイフォン管取り付け孔12B1 と直角に
交わるように縦孔12B2 が穿孔されている。前記サイ
フォン管取り付け孔12B1 と縦孔12B2 とが交差す
る部分は、1辺の長さが、サイフォン管取り付け孔12
1 の直径及び縦孔12B2 の直径よりも大きな立方体
状の空間である交差部12B3 となっている。サイフォ
ン管12Aは、一端が、サイフォン管取り付け孔12B
1 に挿入されてなり、他端は下方に曲がってなる管であ
る。サイフォン管12Aの開口部12aは、サイフォン
管12Aの下方に曲がってなる方の端部に、下方を向い
て開口してなり、且つ定容積室11aの上端の高さと実
質的に同一の高さhを有する。縦孔12B2 には、外部
に試料を排出する排出管12Cが挿入され、排出管12
Cの途中には電磁弁SV4が設けられている。この希釈
槽においては、サイフォン管12A、サイフォン管取り
付け孔12B1 、縦孔12B2 、交差部12B3 、及び
排出管12Cが、試料排出管12に対応する。
【0073】本発明の希釈槽において希釈し得る液体状
の試料としては、例えば火力発電所及び原子力発電所に
おける循環水等が含まれるが、このような試料だけでは
なく、化学薬品製造工場、医薬品製造工場、及び食品製
造工場等でサンプリングによって得られる試料も含まれ
る。又、工場から排出される各種廃液、並びに炭化水素
系燃料油及び潤滑油等の非水性の試料も前記の液体状の
試料に含まれる。
【0074】希釈液としては、液体状の試料が水性であ
れば、水道水、純水及びイオン交換水が用いられ、液体
状の試料が非水性であれば、各種有機溶媒が用いられ
る。希釈液として用いられる有機溶媒は、試料の性状に
応じて、脂肪族炭化水素系溶媒、芳香族系炭化水素系溶
媒、ハロゲン化脂肪族炭化水素系溶媒、ハロゲン化芳香
族炭化水素系溶媒、アルコール系溶媒、エーテル系溶
媒、アミン系溶媒、ジメチルホルムアミド等のアミド系
溶媒、及びN−メチルピロリドン等のピロリドン系溶媒
等から選択することができる。
【0075】次に、本発明の希釈装置について説明す
る。
【0076】図9は、本発明の希釈装置の一例を示す配
管線図である。
【0077】図9に示された希釈装置においては、希釈
槽1は、図7及び図8に示された希釈槽1と同一の態様
を有する。即ち、希釈槽本体10は、全体がアクリル樹
脂から構成されてなり、希釈槽本体10内部に形成され
た希釈室11は、その一部が定容積室11aとなってい
る。そして、希釈槽本体10の下部には試料排出管12
が貫通している。試料排出管12はサイフォン管12A
を有してなり、サイフォン管12Aの開口部12aは実
質的に定容積室11aの上端と同一の高さを有してい
る。試料排出管12には電磁弁SV4が設けられてな
り、試料排出管12の電磁弁SV4の下流には、検出器
6が設けられてなる。この検出器6は、試料が試料供給
管12を通過したことを光学的に検出する検出器であ
る。検出器6は、試料排出管12から排出された試料を
検出すると、後述する試料供給管21に設けられた電磁
弁SV1を閉じるように電気的に接続されている。
【0078】希釈槽1の上部には、希釈室11に試料を
供給する試料供給管21と、希釈室11に希釈液を供給
する希釈液供給管31が設けられている。そして、試料
供給管21及び希釈液供給管31の他端は、それぞれ試
料貯留槽2及び希釈液貯留槽3に接続されている。ここ
で、試料貯留槽2は、採取された試料を一時貯留してお
く容器であり、希釈液貯留槽3は、希釈液を貯留する容
器である。試料供給管21及び希釈液供給管31には、
それぞれ途中に電磁弁SV1及びSV2が挿入されてい
る。尚、前記希釈液供給管31においては、電磁弁SV
2の下流から、希釈液供給管31と後述する希釈試料排
出管13とを短絡する短絡管32が分岐してなり、短絡
管32の途中には電磁弁SV6が設けられている。
【0079】前記希釈室11の底部には希釈試料排出管
13が接続されてなる。上記希釈室11内で調製された
希釈試料は、この希釈試料排出管13から取り出され
る。尚、希釈試料排出管13の途中には電磁弁SV3が
設けられている。
【0080】図9に示される希釈装置において、この希
釈試料排出管13は測定槽5に接続されてなり、測定槽
5において、上記希釈試料中の所定の成分、例えば燐酸
イオンの濃度が測定される。測定槽5は、図示されない
比色光度計の光路上に組み込まれている。比色光度計に
おいては、光源から発射された光線は測定槽5を通って
受光部で受光される。測定槽5には、更に、測定後の希
釈試料を希釈装置外部に排出するドレン排出管51が設
けられている。尚、ドレン排出管51の途中には電磁弁
SV7が設けられている。
【0081】希釈槽本体10の外側には、光源41及び
光源41からの光を検出する光検出器4が設けられてい
る。光検出器4は、希釈槽本体10を挟んで光源41の
反対側に設けられ、且つ、光源41から発射された光が
前記光検出器4の受光部に直接入射するように、前記光
検出器4の位置が調整されている。尚、光源41及び光
検出器4は、定容積室11aの底部からの高さHの位置
に光路Rが位置するように取り付けられている。光検出
器4と電磁弁SV2とは連動してなり、光源41からの
光が遮られて光検出器4からの光検出信号が0になると
電磁弁SV2が閉じるべく構成されている。
【0082】定容積室11aの底部には、更に、空気供
給管14が取り付けられてなり、この空気供給管14
は、圧縮空気タンク7に接続されている。空気供給管1
4の途中には電磁弁SV5が設けられている。
【0083】希釈槽1には、この他、測定しようとする
成分と反応して発色する発色剤、例えば前記成分が燐酸
イオンであればバナジン酸アンモニウム溶液及びモリブ
デン酸アンモニウム溶液を供給する配管が設けられてい
るが、この配管は図9においては図示されていない。
【0084】図9の希釈装置において、希釈槽1は、本
発明の希釈装置における希釈槽に対応する。試料貯留槽
2及び試料供給管21は本発明の希釈装置における試料
供給手段に対応し、SV1は、本発明の希釈装置におけ
る試料供給停止手段に対応する。そして、希釈液貯留槽
3及び希釈液供給管31は本発明の希釈装置における希
釈液供給手段31に対応し、V2は、本発明の希釈装置
における希釈液供給停止手段に対応する。希釈試料排出
管13及び電磁弁SV3は、それぞれ、本発明の希釈装
置における希釈試料排出手段及び希釈試料排出停止手段
に対応する。
【0085】以下、図9に示された希釈装置の動作につ
いて説明する。
【0086】図13は、図9に示された希釈装置の動作
の流れを示す流れ図である。 図9の希釈装置において
は、希釈開始前は、全ての電磁弁SV1〜SV7が閉じ
た状態にある。
【0087】先ず、最初に、試料供給管21上に設けら
れた電磁弁SV1及び試料排出管12上に設けられた電
磁弁SV4が開き、希釈槽1の定容量室11aに試料が
供給される。貯留槽2に貯留された試料は、試料供給管
21及び電磁弁SV1を通って定容積室11a中に流下
する。定容積室11a中の試料の液面が、高さhである
定容積室11aの上端に達すると、試料排出管12の開
口部12aとこの液面が接し、それ以降は、供給された
試料は試料供給管12を通して排出される。このときの
図9に示される希釈装置の状態を図10に示す。試料排
出管12に設けられた検出器6が排出された試料を検出
すると、検出器6からの信号によって先ず電磁弁SV1
が閉じ、次いで電磁弁SV4が閉じられ、これによっ
て、試料の供給が停止される。
【0088】試料の供給が停止されると、今度は希釈液
供給管31上に設けられた電磁弁SV2が開き、希釈室
11中に希釈液が供給される。希釈室11中の定容積室
11aの底部からの液面の高さがHに達すると、光源4
1と光検出器4との間の光路Rが、液面によって遮られ
る。よって、光検出器4の受光部には信号が届かなくな
るから、光検出器4からの光検出信号は0になる。これ
によって電磁弁SV2は閉じ、希釈液の供給は停止され
る。このときの図9に示される希釈装置の状態を図11
に示す。測定しようとする成分が燐酸イオン等のように
無色である場合は、この成分と反応して発色する発色剤
がこの時点で注入される。
【0089】希釈液及び必要に応じて発色剤が注入され
た後に、電磁弁SV5が開けられ、圧縮空気タンク7か
ら空気供給管14を通って空気噴出口14aから空気が
噴出し、この空気によって、試料、希釈液、及び必要に
応じて添加された発色剤が攪拌され、希釈試料が調製さ
れる。このときの図9に示される希釈装置の状態を図1
2に示す。
【0090】希釈試料調製後、電磁弁SV5が閉じら
れ、空気噴出口への空気の供給は停止され攪拌は終了す
る。
【0091】攪拌終了後、希釈試料排出管13に設けら
れた電磁弁SV3、及びドレン排出管51に設けられた
電磁弁SV7が開き、希釈室内部の希釈試料は測定槽5
に送られ、測定槽5内で目的とする成分の濃度が測定さ
れ、ドレン排出管51がら外部に排出される。
【0092】測定槽5での測定終了後、電磁弁SV2、
SV3、SV4、SV6、及びSV7が開き、希釈室1
1、定容積室11a、試料排出管12、希釈試料排出管
13、測定槽5、及びドレン排出管51に、希釈液貯留
槽3からの希釈液が供給され、これによって希釈室1
1、定容積室11a、試料排出管12、希釈試料排出管
13、測定槽5、及びドレン排出管51が洗浄される。
【0093】以下、本発明の希釈装置の各構成部分につ
いて詳細に説明する。
【0094】本発明の希釈装置において、希釈槽として
は、本発明に係るどのような希釈槽であっても用いるこ
とができる。このような希釈槽としては、例えば前記図
1〜8に示された希釈槽が挙げられる。
【0095】試料供給手段としては、図9〜図12に示
された希釈装置における試料供給手段のように、採取さ
れた試料を一時貯留する試料液貯留槽と、この試料液貯
留槽から希釈槽に試料を供給する管である試料供給管と
を有する試料供給手段を用いることができる。前記試料
供給管には、図9〜図12に示されたように、試料供給
停止手段として電磁弁を挿入することができる。試料供
給停止手段としては、この他、止め弁、仕切り弁、バタ
フライ弁、ボール弁、コック、及び三方弁等各種の弁を
用いることができる。これらの弁は、手動式であって
も、電磁弁のように電磁力で作動する弁であっても、又
は油圧もしくは空気圧で作動する弁であってもよい。
又、前記の弁の代わりにピンチコックを用いてもよい。
【0096】試料供給手段としては、この他に、火力発
電所又は原子力発電所における循環水の配管等の、試料
として採取しようとする液体が流れている配管に、試料
を採取する試料採取管及び試料を前記配管に戻す試料戻
し管を設け、試料供給管と、前記試料採取管と、試料戻
し管とを三方弁で接続し、試料採取管からの流路を、試
料供給管に至る流路と、試料戻し管に至る流路の2つの
流路に切替え可能としてもよい。この態様の試料供給手
段においては、前記三方弁が試料供給停止手段に対応す
る。
【0097】尚、上記図9〜図12の希釈装置のよう
に、希釈槽が試料排出管を有する場合には、試料排出管
に試料を検出する検出器を設け、試料排出管を試料が通
過したことをこの検出器が検出すると、この検出器から
の信号によって試料供給停止手段が作動し、試料の供給
を停止するように構成してもよい。
【0098】希釈液供給手段としては、前記実施例にお
ける希釈液供給手段のように、希釈液を貯留する希釈液
貯留槽と、この希釈液貯留槽と希釈槽とを繋ぐ管である
希釈液供給管とを有する希釈液供給手段を用いることが
できる。前記希釈液供給管には、上記実施例のように、
希釈液供給停止手段として電磁弁を挿入することができ
る。
【0099】本発明の希釈装置における希釈試料排出手
段としては、前記実施例における希釈試料排出手段のよ
うに、希釈槽本体の底部に設けた希釈液排出管を有する
態様が可能である。前記希釈液排出管には、途中に希釈
試料排出停止手段として電磁弁等各種の弁を設けること
ができる。このような弁としては、例えば、試料供給停
止手段及び希釈液供給停止手段で述べたのと同様に、電
磁弁を始めとする各種の弁を用いることができる。尚、
例えば、図9〜図12に示された希釈装置の例のよう
に、上記試料排出管は、希釈試料中における測定しよう
とする成分の濃度を測定する測定槽に接続することがで
きる。
【0100】本発明の希釈装置においては、更に希釈室
内の液面が所定の高さに達したことを検出する手段を設
けてもよい。このような手段としては、光学的に液面を
検出する装置、機械的に液面を検出する装置、及び電気
的に液面を検出する装置等を用いることができる。
【0101】光学的に液面を検出する装置としては、例
えば図9〜12にあるような、所定の高さに取り付けら
れた光源と、希釈槽本体を挟んで、前記光源と反対の側
に設けられた、光検出器とを有する装置が挙げられる。
この装置において、光源としては、白熱電球、蛍光灯、
キセノンランプ、発光ダイオード、及び各種レーザー発
振器等各種の光源が用いられる。光検出器としては、各
種受光素子又は光電管を利用した光検出器を用いること
ができる。このような光検出器においては光が当たって
いる間は電流が流れ、光が遮断されると電流が止まるか
ら、これによって液面を検出することができる。
【0102】機械的に液面を検出する装置としては、希
釈室内の液面に浮く小さな浮きと、この浮きに、押し棒
又はリンク等によって機械的に連結されたスイッチとを
有する装置等が挙げられる。この装置においては、浮き
が所定の位置まで上昇するとこの浮きに連結されたスイ
ッチが切れるか又は入るから、これによって液面を検出
できる。
【0103】この他には、希釈槽の下に設置したバネ
と、希釈槽の沈下量が所定の値になったときに切れるか
又は入るスイッチとを有する装置がある。この装置にお
いては、希釈槽の下にバネが設置してあるから、希釈室
に希釈液が供給され、希釈槽の重量が所定の重量に達す
ると、希釈槽の沈下量も所定の値に達するから、このと
きにスイッチが切れるか又は入り、これによって液面が
所定の高さに達したことを検出することができる。
【0104】電気的に液面を検出する装置としては、例
えば、希釈室内の所定の高さに設置された対向する2枚
の電極と、ある周波数の交流電流をこの電極に印加する
交流電源とを有する装置が挙げられる。この装置におい
ては、液面が所定の高さに達すると、前記2枚の電極は
液の中に没し、電極間の静電容量が変化する。これを検
出することによっても液面を検出することができる。
【0105】本発明の希釈装置においては、これらの液
面検出装置が液面を検出した旨の信号を発すると、希釈
液供給停止手段が作動して希釈液の供給が停止するよう
に構成することができる。このような装置としては、例
えば、希釈液供給停止手段として電磁弁を有する装置を
用い、この電磁弁と、液面検出装置とを電気的に結合し
ておき、液面検出装置が発した液面を検出した旨の電気
信号によって電磁弁が閉となるように構成した装置があ
る。
【0106】以下に、本発明の希釈装置の別の態様を示
す。
【0107】図14は、図9に示された希釈装置におい
て、試料供給手段として、試料を採取しようとする配管
から試料を採取する試料採取管と、前記配管に設けられ
た、採取した試料を前記配管に戻す試料戻し管と、希釈
槽の有する希釈室に試料を供給する試料供給管とを有
し、且つ前記試料採取管と、試料戻し管と、試料供給管
とが三方弁で接続されてなる試料供給装置が用いられて
いる希釈装置の一例を示す配管線図である。
【0108】図14に示された希釈装置においても、図
9に示された希釈装置と同様、希釈槽1は、図7及び図
8に示された希釈槽1と同一の態様を有する。即ち、希
釈槽本体10は、全体がアクリル樹脂から構成されてな
り、希釈槽本体10内部に形成された希釈室11は、そ
の一部が定容積室11aとなっている。
【0109】希釈槽1の上部には、希釈室11に試料を
供給する試料供給管21が設けられている。そして、試
料供給管21は、三方弁SVT1を介して試料採取管2
2及び試料戻し管23に接続されている。ここで、試料
採取管22は、試料として採取しようとする液体が流れ
ている配管24から分岐した、試料を採取する配管であ
り、試料戻し管23とは、試料採取管22から採取され
た試料を配管24に戻す配管である。三方弁SVT1
は、試料採取管22を、試料供給管21又は試料戻し管
23の何れか一方に接続し、配管24からの流路を、試
料採取管22から試料供給管21を通って希釈室11に
至る流路、又は試料採取管22から試料戻し管23を通
って配管24に戻る流路のいずれかの流路に切替える弁
である。尚、希釈室11には、図9の希釈装置と同様、
希釈液供給管31が設けられている。そして希釈液供給
管31の他端は希釈液貯留槽3に接続されている。希釈
液供給管31には、途中に電磁弁SV2が挿入されてい
る。尚、前記希釈液供給管31においては、電磁弁SV
2の下流から、希釈液供給管31と希釈試料排出管13
とを短絡する短絡管32が分岐してなり、短絡管32の
途中には電磁弁SV6が設けられている。
【0110】希釈槽本体10の底部には試料排出管12
が貫通しており、この試料排出管12はサイフォン管1
2Aを有している。サイフォン管12Aの開口部12a
は、定容積室11aの上面と実質的に同一の高さであ
る。試料排出管12には電磁弁SV4が設けられてな
り、試料排出管12の電磁弁SV4の下流には、検出器
6が設けられてなる。この検出器6は、試料が試料供給
管12を通過したことを光学的に検出する検出器であ
る。検出器6は、試料排出管12から排出された試料を
検出すると、ぞれまで試料供給管21に接続されていた
試料採取管22が試料戻し管23に接続されるように前
記三方弁SVT1を切替える。
【0111】前記希釈室11の底部には、図9に示され
た希釈装置と同様希釈試料排出管13が接続されてな
る。上記希釈室11内で調製された希釈試料は、この希
釈試料排出管13から取り出される。尚、希釈試料排出
管13の途中には電磁弁SV3が設けられている。
【0112】図9の希釈装置においては、この希釈試料
排出管13は測定槽5に接続されてなり、測定槽5にお
いて、上記希釈試料中の所定の成分、例えば燐酸イオン
の濃度が測定される。測定槽5は、図示されない比色光
度計の光路上に組み込まれている。比色光度計において
は、光源から発射された光線は測定槽5を通って受光部
で受光される。測定槽5には、更に、測定後の希釈試料
を希釈装置外部に排出するドレン排出管51が設けられ
ている。尚、ドレン排出管51の途中には電磁弁SV7
が設けられている。
【0113】希釈槽本体10の外側には、光源41及び
光検出器4が、定容積室11aの底面からの高さHの位
置に光路Rが位置するように取り付けられている。光検
出器4と電磁弁SV2とは連動してなり、光源41から
の光が遮られ光検出器4からの光検出信号が0になると
電磁弁SV2が閉じるべく構成されている。
【0114】定容積室11aの底部には、更に、空気供
給管14が取り付けられてなり、この空気供給管14
は、圧縮空気タンク7に接続されている。空気供給管1
4の途中には電磁弁SV5が設けられている。
【0115】希釈槽1には、この他、発色剤を供給する
配管が設けられているが、図14においてはこの配管は
図示されていない。
【0116】図14の希釈装置において、希釈槽1は、
本発明の希釈装置における希釈槽に対応する。配管24
と試料採取管22と試料供給管21とは本発明の希釈装
置における試料供給手段に対応し、三方弁SVT1は、
本発明の希釈装置における試料供給停止手段に対応す
る。そして、希釈液貯留槽3及び希釈液供給管31は本
発明の希釈装置における希釈液供給手段31に対応し、
V2は、本発明の希釈装置における試料供給停止手段及
び希釈液供給停止手段に対応する。希釈液排出管13及
びSV3は、それぞれ、本発明の希釈装置における希釈
試料排出手段及び希釈試料排出停止手段に対応する。
【0117】以下、図14に示された希釈装置の動作に
ついて説明する。
【0118】図14の希釈装置においては、希釈開始前
は、三方弁SVT1は、試料採取管22と試料戻し管2
3とが接続される位置にあり、電磁弁SV2〜SV7は
閉じた状態にある。
【0119】先ず、最初に、三方弁SVT1が、試料採
取管22と試料供給管21とが接続される位置に切り替
えられ、電磁弁SV4が開く。これによって、希釈槽1
の定容量室11aに試料が供給される。配管24を流れ
る試料は、試料採取管22、三方弁SVT1、及び試料
供給管21を通って定容積室11a中に流下する。定容
積室11a中の試料の液面が、高さhである定容積室1
1aの上端に達すると、試料排出管12の開口部12a
とこの液面が接し、それ以降は、供給された試料は試料
供給管12を通して排出される。試料排出管12に設け
られた検出器6が排出された試料を検出すると、検出器
6からの信号によって先ずSVT1が再び切り替えられ
試料採取管22と試料戻し管23とが接続された状態に
なり、試料採取管22と試料供給管21との接続が断た
れる。次いでSV4が閉じられ、これによって、試料の
供給が停止される。
【0120】試料の供給が停止されると、今度は希釈液
供給管31上に設けられた電磁弁SV2が開き、希釈室
11中に希釈液が供給される。希釈室11中の定容積室
11aの底面からの液面の高さがHに達すると、光源4
1と光検出器4とによって液面が検出され、電磁弁SV
2が閉じ、希釈液の供給は停止される。測定しようとす
る成分が燐酸イオン等のように無色である場合は、この
成分と反応して発色する発色剤がこの時点で注入され
る。
【0121】希釈液及び必要に応じて発色剤が注入され
た後に、電磁弁SV5が開けられ、圧縮空気タンク7か
ら空気供給管14を通って空気噴出口14aから空気が
噴出し、この空気によって、試料、希釈液、及び必要に
応じて添加された発色剤が攪拌され、希釈試料が調製さ
れる。
【0122】希釈試料調製後、電磁弁SV5が閉じら
れ、空気噴出口への空気の供給は停止され攪拌は終了す
る。
【0123】攪拌終了後、試料排出管13に設けられた
電磁弁SV3、及びドレン排出管51に設けられた電磁
弁SV7が開き、希釈室内部の希釈試料は測定槽5に送
られ、測定槽5内で目的とする成分の濃度が測定され、
ドレン排出管51から外部に排出される。
【0124】測定槽5での測定終了後、電磁弁SV2、
SV3、SV4、SV6、及びSV7が開き、希釈室1
1、定容積室11a、試料排出管12、希釈試料排出管
13、測定槽5、及びドレン排出管51に、希釈液貯留
槽3からの希釈液が供給され、これによって希釈室1
1、定容積室11a、試料排出管12、希釈試料排出管
13、測定槽5、及びトレン排出管51が洗浄される。
【0125】
【実施例】以下、本発明の希釈装置及びこれに接続され
た測定槽を用いて、燐酸イオンの希釈測定を行った例を
示す。
【0126】本実施例で用いた装置は、図9に示される
構成を有する希釈装置である。尚、希釈前の試料中の燐
酸イオンの濃度は10PPM、30PPM、50PP
M、70PPM、100PPMであった。燐酸イオンの
濃度は、モリブデン酸アンモニウム溶液を発色剤とし
て、アスコルビン酸を還元剤として用いた比色分析によ
って測定した。
【0127】本実施例においては、図9に示される構成
を有する希釈装置によって、それぞれの試料を比色分析
が行える状態まで希釈し、燐酸イオンの濃度を測定し
た。燐酸イオン濃度の測定は、各希釈試料について10
回づつ行い、最大値、最小値、平均値、標準偏差、及び
平均値に対する標準偏差の割合を求めた。結果を表1に
示す。
【0128】
【表1】
【0129】表1において、CvVALUEとは平均値
に対する標準偏差の割合を%で示した値である。
【0130】上記の結果からも明らかなように、本発明
の希釈装置を用いて燐酸イオンの希釈測定を行った結
果、フルスケールプラスマイナス2%と極めて高い繰り
返し再現性が得られた。
【0131】
【発明の効果】本発明の希釈槽及びそれを用いた希釈装
置においては、試料及び希釈液の計量と希釈とを1つの
希釈槽で行っている。よって従来の希釈・測定装置とは
異なり、試料及び希釈液のそれぞれに対応する定量槽が
不要になる故に、構造が単純化でき、又小型化も容易で
ある。又、本発明の希釈槽及びそれを用いた希釈装置に
おいては、試料と希釈液とを別々に計量することによっ
て生じる系統誤差は排除されるから、希釈測定におい
て、高い繰り返し再現性が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明の希釈槽の一態様を示す斜視図
である。
【図2】図2は、図1に示された希釈槽を平面A−Aに
沿って切断した縦断面を示す断面図である。
【図3】図3は、試料排出手段が、希釈槽本体の壁に穿
孔した試料排出孔を有する希釈槽の一例を示す斜視図で
ある。
【図4】図4は、図3に示された希釈槽を平面A−Aに
沿って切断した縦断面を示す断面図である。
【図5】図5は、希釈室の一部が定容積室である希釈槽
の一例を示す斜視図である。
【図6】図6は、図5に示された希釈槽を平面A−Aに
沿って切断した縦断面を示す断面図である。
【図7】図7は、図5及び図6に示された希釈槽におい
て試料排出管12をサイフォン管とした希釈槽の一例を
示す斜視図である。
【図8】図8は図7に示された希釈槽を平面A−Aに沿
って切断した縦断面を示す断面図である。
【図9】図9は、本発明の希釈装置の一例を示す配管線
図である。
【図10】図10は、図9に示された希釈装置におい
て、定容積室11a中の試料の液面が、高さhである定
容積室11aの上端に達し、供給された試料が試料供給
管12を通して排出される状態を示す配管線図である。
【図11】図11は、図9に示された希釈装置におい
て、希釈室11中の定容積室11aの底面からの液面の
高さがHに達し、希釈液の供給が停止された状態を示す
配管線図である。
【図12】図12は、図9に示された希釈装置におい
て、空気噴出口14aから空気が噴出し、この空気によ
って、試料及び希釈液等が攪拌される状態を示す配管線
図である。
【図13】図13は、図9に示された希釈装置の動作の
流れを示す流れ図である。
【図14】図14は、図9に示された希釈装置におい
て、試料供給手段として、試料を採取しようとする配管
から試料を採取する試料採取管と、前記配管に設けられ
た、採取した試料を前記配管に戻す試料戻し管と、希釈
槽の有する希釈室に試料を供給する試料供給管とを有
し、且つ前記試料採取管と、試料戻し管と、試料供給管
とが三方弁で接続されてなる試料供給装置が用いられて
いる希釈装置の一例を示す配管線図である。
【図15】図15は、従来の希釈・測定装置の一例を示
す配管線図である。
【符号の説明】
1・・・希釈槽、1’・・・混合槽、2’・・・第1計
量槽、3’・・・第2計量槽槽、4・・・光検出器、
5、5’・・・測定槽、6・・・検出器、10・・・希
釈槽本体、11・・・希釈室、11a・・・定容積室、
12・・・試料排出管、12a・・・試料排出口、12
b・・・試料排出孔、12c・・・管、12A・・・サ
イフォン管、12B1 ・・・サイフォン管取り付け孔、
12B2 ・・・縦孔、12B3 ・・・交差部、12C・
・・排出管、13、13’・・・希釈液排出管、14・
・・空気供給管、14a・・・空気噴出孔、21、2
1’・・・試料供給管、31・・・希釈液供給管、3
1’・・・純水供給管、41・・・光源、51、51’
・・・ドレン排出管、V1、V2、V3、V4・・・
弁、SV1、SV2、SV3、SV4、SV5、SV
6、SV7・・・電磁弁、SVT1・・・三方弁

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 液体状の試料とこの試料を希釈する希釈
    液とを混合する希釈室が内部に形成されてなる希釈槽本
    体と、前記希釈室の底部から所定の高さに、下方を向い
    て開口する試料排出口を有するサイフォン管である試料
    排出管と、前記試料排出口からの試料の排出を停止する
    試料排出停止手段とを備える希釈槽と、 前記希釈室に試料を供給する試料供給手段と、前記希釈
    室に設けられた試料排出口よりも高い位置に、前記希釈
    室内の液面が所定の高さに達したことを検出する液面検
    出手段と、前記試料供給手段からの試料の供給を停止す
    る試料供給停止手段と、前記希釈室に希釈液を供給する
    希釈液供給手段と、前記希釈液供給手段からの希釈液の
    供給を停止する希釈液供給停止手段と、前記希釈室の底
    部に設けられてなる、試料と希釈液とを混合して得られ
    る希釈試料を排出する希釈試料排出手段と、前記希釈試
    料排出手段からの希釈試料の排出を停止する希釈試料排
    出停止手段とを備え、 前記希釈室の底部には、所定の内容積を有すると共に上
    方に開口し、この開口の面積は、希釈室の水平方向の断
    面積よりも小さい定容積室が設けられ、かつ試料排出口
    は、定容積室の上端と実質的に同一の高さにあり、 前記試料供給手段により前記希釈槽本体に試料を供給
    し、試料排出手段から試料が排出されると試料排出停止
    手段により試料排出手段からの試料の排出を停止すると
    共に試料供給停止手段により試料の供給も停止し、次い
    で希釈液供給手段により希釈槽本体内に希釈液を供給
    し、前記希釈槽本体内の液面が所定の高さに達したこと
    を液面検出手段が検出すると前記希釈液供給停止手段に
    より希釈液の供給を停止するようにして成ることを特徴
    とする希釈装置。
  2. 【請求項2】 前記液面検出手段は、前記希釈室内の液
    面が所定の高さに達したことを検出すると、前記希釈液
    供給停止手段を作動させて、希釈室への希釈液の供給を
    停止させるように構成されてなる請求項1に記載の希釈
    装置。
  3. 【請求項3】 前記液面検出手段は、光学的に液面を検
    出する手段である請求項2に記載の希釈装置。
  4. 【請求項4】 前記試料排出停止手段、試料供給停止手
    段、及び希釈液供給停止手段のいずれもが電磁弁である
    前記請求項1に記載の希釈装置。
  5. 【請求項5】 前記試料供給停止手段が三方弁であり、
    前記試料供給手段が、試料として採取しようとする液体
    が流れている配管に、試料を採取する試料採取管及び試
    料を前記配管に戻す試料戻し管を設け、希釈槽に試料を
    供給する試料供給管と前記試料採取管と前記試料戻し管
    とを前記三方弁で接続し、試料採取管からの流路を、試
    料供給管に至る流路と、試料戻し管に至る流路の2つの
    流路に切り替え可能に形成して成る前記請求項1に記載
    の希釈装置。
  6. 【請求項6】 前記試料排出停止手段及び希釈液供給停
    止手段のいずれもが電磁弁である前記請求項5に記載の
    希釈装置。
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