JP3408500B2 - コンクリート型枠のセパレーター止水用具 - Google Patents

コンクリート型枠のセパレーター止水用具

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はコンクリート型枠に
おけるセパレーター止水用具の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】各種コンクリート構造物を成形する型枠
の組立工事では、その型枠における堰板の向かい合う相
互間へ、金属棒から成るセパレーターの複数本を貫通横
架させて、そのセパレーターの両端ネジ部へ堰板の外側
からステーヘッドを螺合締結している通例であるが、上
記型枠の内部へ打設されたコンクリートは、その養生中
脱水沈降並びに収縮凝固するため、上記セパレーターと
打設コンクリートとの境界面に間隙が発生することを避
けられず、そうするとコンクリート構造物における漏水
の原因となり、殊更地下構造物や埋立地の構造物では致
命的な問題を惹起する。
【0003】このような問題の解決に役立つセパレータ
ー止水用具としては、本発明者から先に提案した特許第
2802490号と、同じく特許第2950507号の
図3、4に記載のそれが公知である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】前者の特許第2802
490号発明では、カプセル(10)がセパレーター
(22)の軸平面において2分割されており、その向か
い合う一対の分割体(10a)(10b)同志が開閉自
在に枢支又は係脱自在に係止されるようになっているた
め、使用上コンクリート型枠(M)のセパレーター(2
2)へ径方向からでも挟み付け得る利点がある。
【0005】ところが、上記カプセル(10)の内部へ
細かい粒状のベントナイト(11)を、その乾燥状態で
の直かに充填しなければならないので、その際にメッシ
ュカバー(18a)(18b)を一々開く必要があるこ
ととも相俟って、甚だ煩らわしく、そのベントナイト
(11)の充填作業を容易に便利良く行なうことができ
ない。
【0006】又、上記ベントナイト(11)の洩れ出し
落下することを防ぐためのメッシュカバー(18a)
(18b)が不可欠であって、その一対をカプセル(1
0)の分割面へ施蓋状態に安定良く取り付ける構造上も
複雑となり、この種の多量に使うセパレーター止水用具
として、安価に提供することが困難であり、量産効果に
劣る。
【0007】更に、カプセル(10)がコンクリート
(C)のアルカリ水により溶解し得る生分解性合成樹脂
から成るとしても、上記ベントナイト(11)の洩れ出
し落下することを防ぐため、その両分割体(10a)
(10b)のフラットな左右両側面(16a)(61
b)を言わば全閉状態に保って、セパレーター用挟持凹
溝(15a)(15b)を径小化する必要がある関係
上、コンクリート(C)のアルカリ水が内部のベントナ
イト(11)まで速やかに浸透し難く、その止水効果の
安定性に不安感を抱かせる。
【0008】他方、後者の特許第2950507号発明
に第2実施形態として開示されたセパレーター止水用具
の場合、その包袋(11)がチューブ形態に筒編みされ
ているため、これにベントナイトなどの粒状止水剤(1
0)をブロワーなどの風力により、便利良く充填作業で
きる利点がある。
【0009】しかし、その充填後の包袋(11)は開口
一端部(12a)と開口他端部(12b)との熱融着又
は接着により、最終的なドーナツ形態に捲き曲げられた
製品となっているため、その中心の通し込み口(16)
をコンクリート型枠(M)におけるセパレーター(1
5)の端部から、予じめ通し込まなければならず、甚だ
面倒であるほか、その型枠(M)の組立後にはもはやセ
パレーター(15)へ取り付け使用できない関係上、そ
の作業者の取り付け忘れがあっても放置せざるを得な
い。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明はこのような課題
の更なる改良を企図しており、そのための構成上吸水に
より膨潤ゲル化するベントナイトやセピオライト、その
他の粘土質乾燥粒子又は粉末から成る止水剤と、
【0011】コンクリートにおけるPH11以上の強い
アルカリ水に反応して溶解し得る生分解性合成繊維の編
糸から、上記止水剤の膨潤ゲル化に応じて自由自在に伸
張し得る可撓なチューブ形態に筒編みされた止水剤用包
袋と、
【0012】同じくコンクリートにおけるPH11以上
の強いアルカリ水に反応して溶解し得る生分解性合成樹
脂から、向かい合う断面ほぼU字型に形成された左右一
対のケースセグメント同志が、その薄肉又は軟質なヒン
ジを介して開閉自在に枢支されることにより、正面視の
全体的なドーナツ型となり、しかも両ケースセグメント
の円弧状胴面とフラットな前後両面には多数のアルカリ
水浸透孔が開口分布されているほか、そのフラットな前
後両面にはセパレーターの直径より大きな開口径となる
セパレーター用逃し凹溝の向かい合う一対づつも切り欠
かれた包袋用カバーケースとを備え、
【0013】上記止水剤が予じめ封入された包袋を、上
記カバーケースの内部へ詰め込みセットした状態のもと
で、そのカバーケースのケースセグメント同志を閉
ることにより、コンクリート型枠のセパレーターへ径方
向から脱落不能に挟み付け使用するように定めたことを
特徴とするものである。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、図面に基いて本発明の具体
的構成を詳述すると、図1〜7はその本発明の第1実施
形態に係るセパレーター止水用具(S)を示しており、
これは吸水により膨潤ゲル化する粘土質乾燥粒子又は粉
末の止水剤(1)と、その止水剤(1)を封入した包袋
(2)と、更にその包袋(2)を詰め込みセットした状
態のもとで、コンクリート型枠(M)のセパレーター
(3)へ取り付けるためのカバーケース(A)とから成
る製品である。
【0015】上記粘土質乾燥粒子又は粉末の止水剤
(1)としては、ベントナイト(Bentonite)やセピオラ
イト (Sepiolite)をその各別の単独に、又はベントナイ
トとセピオライトとの比率が約50:50〜約70:3
0のもとに混合して使用する。
【0016】その使用するベントナイトの物性と化学分
析値は下記の表1と表2に示す通りであり、これを止水
剤(1)として使用すれば、コンクリート(C)のアル
カリ水を吸収して膨潤ゲル化するため、コンクリート型
枠(M)のセパレーター(3)とその型枠(M)に打設
されたコンクリート(C)との境界面に生じる間隙を確
実に閉塞して、安定な止水効果を達成することができ
る。
【0017】
【表1】
【0018】
【表2】
【0019】又、セピオライト(例えば水澤化学工業株
式会社の商品名「エードプラス」)の物性と化学分析値
は下記の表3と表4に示す通りであり、これを止水剤
(1)として使用すれば、上記ベントナイトが吸収する
コンクリート(C)のアルカリ水のみならず、その三次
元的な鎖状のトンネル構造(結晶構造)によって、海水
(塩分)や油分なども吸収ゲル化し、乾燥固結するた
め、殊更海辺の埋立地を地盤とするコンクリート構造物
に有益である。
【0020】
【表3】
【0021】
【表4】
【0022】上記包袋(2)としては、PH7の中性の
水分では未だ溶解せず、PH11以上の強いアルカリ性
の水分により溶解される生分解性の合成繊維、好ましく
はポリ乳酸繊維(例えばカネボウ合繊株式会社の商品名
「ラクトロン」)を用いて、その編糸から適当な太さに
筒編み(たて編み・メリヤス編み)した後、コンクリー
ト型枠(M)のセパレーター(3)を包囲できる適当な
長さにカットすることにより、図3のようなチューブ形
態のシームレスな包袋(2)に仕上げる。
【0023】そして、その包袋(2)の開口一端部を先
に封止した上、残る開口他端部から上記止水剤(1)を
ほぼ満杯状態に充填し、最後にその開口他端部も封止す
るのである。その包袋(2)の封止手段としては熱融着
のほか、接着剤や結束線、止め金などの別個な固定具を
採用することができる。
【0024】又、上記止水剤(1)の充填方法としては
自由に選定し得るが、これが乾燥状態での粒子又は粉末
であることを利用して、例えばブロワーなどの風力によ
り包袋(2)の内部へ吹き入れることが、量産上好適で
あると言える。
【0025】何れにしても、上記止水剤用包袋(2)は
チューブ形態の編布から成るため、その編糸のループが
自由自在に変形作用し、その伸縮性と可撓性に富む結
果、無理なく捲き曲げてカバーケース(A)の内部へ詰
め込みセットすることができ、又その使用中にはセパレ
ーター(3)の周囲へ馴染み良く密着すると共に、上記
止水剤(1)の膨潤ゲル化に追従して伸張することにも
なり、その止水剤(1)の膨潤ゲル化を阻止するおそれ
がない。
【0026】更に、上記包袋用カバーケース(A)も包
袋(2)と同じく、PH11以上の強いアルカリ性の水
分を受けて溶解し得る生分解性の合成樹脂、望ましくは
脂肪族ポリエステルなどの乳酸系生分解性合成樹脂か
ら、コンクリート型枠(M)のセパレーター(3)へそ
の径方向からでも取り付け使用できる構成に作成する。
【0027】即ち、カバーケース(A)の構成として
は、セパレーター(3)の軸平面において2分割された
左右一対のケースセグメント(4)(5)同志が、その
薄肉又は軟質なヒンジ(6)を介して開閉自在に枢支さ
れることにより、正面視の全体的なドーナツ型となるよ
うに作成し、その向かい合う断面U字型として開口する
両ケースセグメント(4)(5)の内部へ、上記止水剤
(1)が予じめ封入された包袋(2)を詰め込みセット
できるように定めるのである。
【0028】この点、図1〜7に示した第1実施形態の
セパレーター止水用具(S)では、カバーケース(A)
をその直径(D)よりも奥行(L)の方が短小な輪型に
造形している。しかも、これを形作る左右一対のケース
セグメント(4)(5)が、その円弧状胴面(4a)
(5a)同志を枢支連続する薄肉又は軟質なヒンジ
(6)の廻りに開閉され、その両ケースセグメント
(4)(5)の内部へ跨がる状態に、1本の包袋(2)
を詰め込みセットできるようになっている。
【0029】(4b)は上記ヒンジ(6)と約180度
向かい合う位置関係として、左右何れか一方のケースセ
グメント(4)から張り出された係止爪、(5b)は同
じく他方のケースセグメント(5)から対応的に張り出
された係止爪であり、その雌雄一対の係止爪(4b)
(5b)が係脱自在に係止されることによって、両ケー
スセグメント(4)(5)の閉合状態を施錠し、カバー
ケース(A)を正面視の全体的なドーナツ型に保つ。
【0030】又、(4c)(4c)(5c)(5c)は
各ケースセグメント(4)(5)のフラットな前後両面
(4d)(4d)(5d)(5d)へ向かい合う一対づ
つとして、対応的な半円状に切り欠かれたセパレーター
用逃し凹溝であり、その両ケースセグメント(4)
(5)の閉合により区成されることとなる円形の開口径
(O)が、セパレーター(3)の直径(d)よりもかな
り大きく寸法化されており、ここからカバーケース
(A)の内部に向かって、コンクリート(C)のアルカ
リ水がすばやく円滑に浸透し得るようになっている。
【0031】粘土質乾燥粒子又は粉末の止水剤(1)は
予じめ包袋(2)に封入されており、その洩れ出し落下
するおそれがないため、このようなセパレーター(3)
の直径(d)よりも大きな開口径(O)のセパレーター
用逃し凹溝(4c)(4c)(5c)(5c)を設ける
ことができるわけである。
【0032】しかも、上記カバーケース(A)の全体は
メッシュ形態として、その両ケースセグメント(4)
(5)の円弧状胴面(4a)(5a)とフラットな前後
両面(4d)(4d)(5d)(5d)に、多数のアル
カリ水浸透孔(4e)(5e)が開口分布されており、
これらからもコンクリート(C)のアルカリ水がカバー
ケース(A)の内部へ、速やかに浸透するように設定さ
れている。
【0033】このような第1実施形態のセパレーター止
水用具(S)を使用するに当っては、そのカバーケース
(A)の両ケースセグメント(4)(5)を開放した状
態において、上記止水剤(1)が予じめ封入されている
包袋(2)の1本を、その両ケースセグメント(4)
(5)の断面ほぼU字型に開口する内部へ、図4のよう
な跨がる状態に詰め込みセットする。
【0034】そうすれば、上記止水剤(1)は粘土質乾
燥粒子又は粉末から成り、これを封入した包袋(2)も
可撓性と伸縮性に富む編布からのチューブ形態をなすた
め、両ケースセグメント(4)(5)の内部へ馴染み良
く落ち着くことになる。
【0035】そこで、上記カバーケース(A)の両ケー
スセグメント(4)(5)を開放した状態のままで、こ
れを次にコンクリート型枠(M)のセパレーター(3)
へ、その径方向から図5〜9のように差し込んだ上、両
ケースセグメント(4)(5)をヒンジ(6)の廻りに
閉合させて、その閉合状態を上記係止爪(4b)(5
b)の係止により施錠し、上記セパレーター(3)へ脱
落不能に挟み付けるのである。
【0036】そうすれば、上記コンクリート型枠(M)
の内部に打設されたコンクリート(C)の養生中、その
コンクリート(C)のアルカリ水により包袋(2)が経
時的 に溶解すると共に、その水分を吸収した止水剤
(1)が大きく膨潤ゲル化して、コンクリート(C)と
セパレーター(3)との境界面に生じる間隙を閉塞し、
その止水作用を完遂することになり、上記包袋(2)が
詰め込みセットされた状態にあるカバーケース(A)
も、コンクリート(C)のアルカリ水に反応して、経時
的に分解されるのである。
【0037】その場合、図1〜7の第1実施形態ではカ
バーケース(A)の両ケースセグメント(4)(5)
へ、1本の包袋(2)を跨がる状態に詰め込みセットし
ているが、これによりも短かいチューブ形態の包袋
(2)を各ケースセグメント(4)(5)へ別々に1本
づつ詰め込みセットしても良く、又カバーケース(A)
の上記奥行(L)を長く寸法化して、図10に示す如
く、その両ケースセグメント(4)(5)へ跨がる複数
本の包袋(2)や、各ケースセグメント(4)(5)へ
別々な複数本づつの包袋(2)を並列状態に詰め込みセ
ットすることにより、上記セパレーター(3)との接触
面積を増大させることも可能である。
【0038】尚、上記のようなセパレーター(3)に対
する止水用具(S)の取り付け作業は、コンクリート型
枠(M)の組立前のみならず、その組立後でもコンクリ
ート(C)の打設前であれば、所謂ワンタツチ操作式の
自由自在に行なえるため、その万一の取り付け忘れにも
対処することができる。図8の符号(7)は上記コンク
リート型枠(M)における向かい合う一対の堰板、
(8)はセパレーター(3)の両端ネジ部に螺合締結さ
れたステーヘッド、(9)はコーンを示している。
【0039】次に、図11〜14は本発明の第2実施形
態に係るセパレーター止水用具(S)を示しており、こ
れではカバーケース(A)をその直径(D)よりも奥行
(L)の方が長大な円筒型に造形して、その各ケースセ
グメント(4)(5)の断面ほぼU字型に開口する内部
へ、比較的太い包袋(2)の1本づつを別々に詰め込み
セットしている。
【0040】このような太い包袋(2)でも、伸縮性と
可撓性に富む編布から成るため、各 ケースセグメント
(4)(5)の内部へ支障なく詰め込みセットすること
ができ、そのセパレーター(3)の長手方向に沿う奥行
(L)が長く延在するので、セパレーター(3)との接
触面積を容易に増大させることができ、止水効果の向上
に役立つ。
【0041】その奥行(L)が長く寸法化されているこ
ととの関係上、両ケースセグメント(4)(5)を閉合
状態に施錠する雌雄一対の上記係止爪(4b)(5b)
としては、その設置組数を増加させることが好ましい。
又、第2実施形態の構成にあっても、そのカバーケース
(A)の各ケースセグメント(4)(5)内へ、比較的
細い包袋(2)の複数本づつを並列状態に詰め込みセッ
トすることができる。
【0042】尚、複数本づつの包袋(2)を並列状態と
して詰め込みセットする場合、その隣り合う相互を直接
密着させることが望ましいが、その相互間の仕切り壁
(図示省略)を上記カバーケース(A)の内部に設置し
てもさしつかえない。これもコンクリート(C)のアル
カリ水を受けて、経時的に溶解されてしまうことになる
からであり、このような構成は図1〜7の第1実施形態
についても同様に採用することができる。
【0043】尚、図11〜14の第2実施形態における
その他の構成は、図1〜7に示した第1実施形態と実質
的とに同一であるため、その図11〜14に図1〜7と
の対応符号を記入するにとどめて、その詳細な説明を省
略する。
【0044】
【発明の効果】以上のように、本発明に係るコンクリー
ト型枠のセパレーター止水用具(S)では、吸水により
膨潤ゲル化するベントナイトやセピオライト、その他の
粘土質乾燥粒子又は粉末から成る止水剤(1)と、
【0045】コンクリート(C)におけるPH11以上
の強いアルカリ水に反応して溶解し得る生分解性合成繊
維の編糸から、上記止水剤(1)の膨潤ゲル化に応じて
自由 自在に伸張し得る可撓なチューブ形態に筒編みされ
た止水剤用包袋(2)と、
【0046】同じくコンクリート(C)におけるPH1
1以上の強いアルカリ水に反応して溶解し得る生分解性
合成樹脂から、向かい合う断面ほぼU字型に形成された
左右一対のケースセグメント(4)(5)同志が、その
薄肉又は軟質なヒンジ(6)を介して開閉自在に枢支さ
れることにより、正面視の全体的なドーナツ型となり、
しかも両ケースセグメント(4)(5)の円弧状胴面
(4a)(5a)とフラットな前後両面(4d)(4
d)(5d)(5d)には多数のアルカリ水浸透孔(4
e)(5e)が開口分布されているほか、そのフラット
な前後両面(4d)(4d)(5d)(5d)にはセパ
レーター(3)の直径(d)より大きな開口径(O)と
なるセパレーター用逃し凹溝(4c)(4c)(5c)
(5c)の向かい合う一対づつも切り欠かれた包袋用カ
バーケース(A)とを備え、
【0047】上記止水剤(1)が予じめ封入された包袋
(2)を、上記カバーケース(A)の内部へ詰め込みセ
ットした状態のもとで、そのカバーケース(A)のケー
スセグメント(4)(5)同志を閉止することにより、
コンクリート型枠(M)のセパレーター(3)へ径方向
から脱落不能に挟み付け使用するように定めてあるた
め、冒頭に述べた従来技術の課題を完全に改良できる効
果がある。
【0048】即ち、本発明の上記構成によれば、包袋用
カバーケース(A)が向かい合う断面ほぼU字型に開口
する左右一対のケースセグメント(4)(5)から、そ
の薄肉又は軟質のヒンジ(6)を介して開閉自在に枢支
されることにより、正面視の全体的なドーナツ型に形作
られているため、そのケースセグメント(4)(5)同
志を開放した状態のもとで、コンクリート型枠(M)の
セパレーター(3)へ径方向から差し込んだ上、その閉
止によりセパレーター(3)へ脱落不能に挟み付けるこ
とができ、その取り付け作業上の利便性に優れる。
【0049】又、ベントナイトやセピオライトなどの粘
土質乾燥粒子又は粉末から成る止水剤(1)は、予じめ
編糸からのチューブ形態をなす包袋(2)に封入されて
おり 、その止水剤用包袋(2)が上記カバーケース
(A)の内部へ詰め込みセットされるようになっている
ため、その詰め込み作業も極めて容易に行なえ、上記止
水剤(1)の洩れ出すおそれがないこととも相俟って、
この種多量に使用するセパレーター止水用具(S)とし
ての量産効果を最大限に発揮させることができる。
【0050】しかも、上記止水剤用包袋(2)は生分解
性合成繊維の編糸から伸縮性と可撓性に富むチューブ形
態として筒編みされているため、これを無理なくカバー
ケース(A)の内部へ詰め込みセットできることは勿
論、その使用中にはセパレーター(3)の周囲へ馴染み
良く密着すると共に、上記止水剤(1)の吸水による膨
潤ゲル化に応じて、自由自在に伸張作用することとな
り、そのセパレーター(3)と打設コンクリート(C)
との境界面を確実に安定良く止水し得る効果がある。
【0051】そして、上記止水剤(1)を封入した包袋
(2)は生分解性合成繊維から成り、又これが詰め込み
セットされたカバーケース(A)も生分解性合成樹脂か
ら成り、その何れもコンクリート(C)におけるPH1
1以上の強いアルカリ水に反応して溶解し得るため、そ
の使用中の経時的な分解作用により、コンクリート構造
物における解体・廃棄処理上の環境問題を招来するおそ
れもない。
【0052】特に、上記包袋用カバーケース(A)を形
作る両ケースセグメント(4)(5)の円弧状胴面(4
a)(5a)とフラットな前後両面(4d)(4d)
(5d)(5d)には、多数のアルカリ水浸透孔(4
e)(5e)が開口分布されているほか、その前後両面
(4d)(4d)(5d)(5d)にはセパレーター
(3)の直径(d)より大きな開口径(O)となるセパ
レーター用逃し凹溝(4c)(4c)(5c)(5c)
の向かい合う一対づつが切り欠かれてもいるため、コン
クリート型枠(M)に打設されたコンクリート(C)の
アルカリ水は、そのカバーケース(A)の全体に開口分
布する多数のアルカリ水浸透孔(4e)(5e)や、同
じくカバーケース(A)の前後両面(4d)(4d)
(5d)(5d)にセパレーター(3)の直径(d)よ
りも大きな開口径(O)として切り欠かれ たセパレータ
ー用逃し凹溝(4c)(4c)(5c)(5c)を通じ
て、カバーケース(A)の内部へすばやく円滑に浸透
し、その内部の止水剤(1)を確実に膨潤ゲル化させる
ことになるため、上記セパレーター(3)の止水効果を
著しく昂めることができる。
【0053】更に、請求項2に記載の通り、カバーケー
ス(A)を輪型に造形しつつも、そのケースセグメント
(4)(5)の内部へ複数本の包袋(2)を詰め込みセ
ットしたり、又請求項3に記載の如く、カバーケース
(A)を円筒型として、そのケースセグメント(4)
(5)の内部へ包袋(2)を詰め込みセットしたりする
構成によれば、上記セパレーター(3)との接触面積を
一層増大させることができ、その止水効果の安定性と信
頼性が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るセパレーター止水用具の第1実施
形態を示す斜面図である。
【図2】図1のカバーケースを抽出して示す斜面図であ
る。
【図3】止水剤が封入された包袋を示す一部破断の正面
図である。
【図4】カバーケースに対する包袋の詰み込みセット状
態を示す断面図である。
【図5】セパレーターに対する止水用具の挟み付け作業
過程を示す断面図である。
【図6】図5に続く挟み付け状態を示す断面図である。
【図7】図6の7−7線に沿う断面図である。
【図8】本発明に係るセパレーター止水用具の使用状態
を示す断面図である。
【図9】図8の9−9線に沿う拡大断面図である。
【図10】図7に対応するカバーケースの変形実施形態
を示す断面図である。
【図11】本発明に係るセパレーター止水用具の第2実
施形態を示す斜面図である。
【図12】図11のカバーケースに対する包袋の詰め込
みセット状態を示す斜面図である。
【図13】図12の拡大断面図である。
【図14】図11の止水用具をセパレーターに挟み付け
た状態の斜面図である。
【符号の説明】
(1)・止水剤 (2)・包袋 (3)・セパレーター (4)(5)・ケースセグメント (4a)(5a)・胴面 (4b)(5b)・係止爪 (4c)(5c)・逃し凹溝 (4d)(5d)・前後両面 (4e)(5e)・アルカリ水浸透孔 (4f)(5f)・係止爪 (6)・ヒンジ (A)・カバーケース (C)・コンクリート (M)・コンクリート型枠 (S)・セパレーター止水用具 (D)・カバーケースの直径 (L)・カバーケースの奥行 (O)・逃し凹溝の開口径 (d)・セパレーターの直径

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】吸水により膨潤ゲル化するベントナイトや
    セピオライト、その他の粘土質乾燥粒子又は粉末から成
    る止水剤(1)と、 コンクリート(C)におけるPH11以上の強いアルカ
    水に反応して溶解し得る生分解性合成繊維の編糸か
    ら、上記止水剤(1)の膨潤ゲル化に応じて自由自在に
    伸張し得る可撓なチューブ形態に筒編みされた止水剤用
    包袋(2)と、 同じくコンクリート(C)におけるPH11以上の強い
    アルカリ水に反応して溶解し得る生分解性合成樹脂か
    ら、向かい合う断面ほぼU字型に形成された左右一対の
    ケースセグメント(4)(5)同志が、その薄肉又は軟
    質なヒンジ(6)を介して開閉自在に枢支されることに
    より、正面視の全体的なドーナツ型となり、しかも両ケ
    ースセグメント(4)(5)の円弧状胴面(4a)(5
    a)とフラットな前後両面(4d)(4d)(5d)
    (5d)には多数のアルカリ水浸透孔(4e)(5e)
    が開口分布されているほか、そのフラットな前後両面
    (4d)(4d)(5d)(5d)にはセパレーター
    (3)の直径(d)より大きな開口径(O)となるセパ
    レーター用逃し凹溝(4c)(4c)(5c)(5c)
    の向かい合う一対づつも切り欠かれた包袋用カバーケー
    ス(A)とを備え、 上記止水剤(1)が予じめ封入された包袋(2)を、上
    記カバーケース(A)の内部へ 詰め込みセットした状態
    のもとで、そのカバーケース(A)のケースセグメント
    (4)(5)同志を閉することにより、コンクリート
    型枠(M)のセパレーター(3)へ径方向から脱落不能
    に挟み付け使用するように定めたことを特徴とするコン
    クリート型枠のセパレーター止水用具。
  2. 【請求項2】包袋用カバーケース(A)をその直径
    (D)よりも奥行(L)の方が短小な輪型に造形して、
    予じめ止水剤(1)が封入された包袋(2)の1本若し
    くは複数本を、その両ケースセグメント(4)(5)の
    内部へ跨がる状態に詰め込みセットするか、又は予じめ
    止水剤(1)が封入された包袋(2)の1本づつ若しく
    複数本づつを、各ケースセグメント(4)(5)の内
    部へ別々に詰め込みセットしたことを特徴とする請求項
    1記載のコンクリート型枠のセパレーター止水用具。
  3. 【請求項3】包袋用カバーケース(A)をその直径
    (D)よりも奥行(L)の方が長大な円筒型に造形し
    て、予じめ止水剤(1)が封入された包袋(2)の1本
    づつ又は複数本づつを、各ケースセグメント(4)
    (5)の内部へ別々に詰め込みセットしたことを特徴と
    する請求項1記載のコンクリート型枠のセパレーター止
    水用具。
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