JP3407019B2 - データ伝送方法およびデータ伝送システム - Google Patents

データ伝送方法およびデータ伝送システム

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JP3407019B2
JP3407019B2 JP33727797A JP33727797A JP3407019B2 JP 3407019 B2 JP3407019 B2 JP 3407019B2 JP 33727797 A JP33727797 A JP 33727797A JP 33727797 A JP33727797 A JP 33727797A JP 3407019 B2 JP3407019 B2 JP 3407019B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、データ伝送方法
およびデータ伝送システムに関するもので、例えば、プ
ラント制御監視システムにおいて、システムを構成する
制御装置、監視装置、保守装置、データ解析装置等の装
置間の伝送データの並びを自動決定するものである。
【0002】
【従来の技術】従来のこの種システムにおいては、各装
置間の伝送データの並びを決定するには、各装置の設計
とは別に、システム全体を考慮して伝送データの並びが
決定され、その並びに従い、各装置がデータ伝送をして
いた。また別の決定手段として、送信側装置又は受信側
装置の一方が、伝送データの並びを決定し、他方がその
並びに従って、データを送信又は受信していた。
【0003】図6において、従来のデータ伝送システム
の構成とデータフローを示す。図6において、12はプ
ラント監視を行う監視装置(ステーションNo.1とす
る。)、13はプラントデータを解析するデータ解析装
置(ステーションNo.10とする。)、14は保守装
置(ステーションNo.20とする。)、15と16は
プラント制御を行う制御装置(ステーションNo.11
およびNo.12とする。)である。
【0004】これらの各装置12〜16は、ネットワー
クでオンラインで結合されている。また、監視装置1
2、制御装置15,16は、通常、複数台数存在する。
これらの各装置間でやりとりされる信号は、ネットワー
クを介してデータ伝送される。
【0005】プラント監視・制御のネットワークでは、
一般にサイクリック伝送と呼ばれる通信方式、又は、ブ
ロードキャスト型メッセージ通信方式を採用し、周期的
(通常300msec〜1秒)に、特定量(プラントの
プロセス値等)のデータ伝送を行っている。このサイク
リック伝送、又は、ブロードキャスト型メッセージ通信
方式のデータの並びは共通情報として決定し、各装置の
送信・受信プログラム又はデータベースは、この決定さ
れた共通情報に基づき設計・製作される。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】従来の伝送データ方式
では、伝送データの並びに合わせて、各装置がプログラ
ム又はデータベースを設計・製作していたため、システ
ム設計においては、伝送データの並びを初めに決定する
ことが必要であり、各装置の設計・製作工程の制約とな
っていた。
【0007】また、伝送データの並びに変更が生じる
と、送信側装置、受信側装置のプログラム又はデータベ
ースの変更をしなければならず、また、伝送データの送
信側と受信側の不整合を防止するため、そのすべての変
更は、同時期に実施する必要があった。伝送データの送
信側と受信側の不整合とは、例えば、送信側の制御装置
の警報信号の並びと、受信側の監視装置の警報信号の並
びが合致しない場合を言い、この場合、誤警報が発生す
る可能性がある。
【0008】さらに、従来の方式では、送信側と受信側
の伝送データの並びに不整合がないかのチェックは、送
信側で、模擬データを設定し、受信側でデータの確認を
行うため、並びの不整合のチェックに多大な時間を必要
としていた。
【0009】この発明は上記のような課題を解決するた
めになされたものであり、送信側および受信側は、伝送
データの並びを意識することなく、送信データ(出力デ
ータ)の並び、受信データ(入力データ)の並びを自動
的に決定することができるようにし、また、送信側と受
信側の伝送データの不整合のチェックを不要とすること
を目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】(1)この発明に係るデ
ータ伝送方法は、互いにデータの授受を行う複数個のス
テーションで構成したデータ伝送システム上で、上記複
数個のステーション内の送信側ステーションが送信する
データのデータ名称をデータ送信順に配列した送信側配
列情報と、上記複数個のステーション内の受信側ステー
ションが受信するデータのデータ名称を配列した受信側
配列情報とを参照して、送信側のデータ名称と受信側の
データ名称とを対応付けしたアドレス変換マップを自動
的に生成しておき、上記受信側ステーションは送信側ス
テーションからの送信データが伝送されると、上記アド
レス変換マップを参照して、受信対象のデータを受信す
るものである。
【0011】(2)また、この発明に係るデータ伝送シ
ステムは、互いにデータの授受を行う複数個のステーシ
ョンと、これらのステーションを管理するサーバとを通
信ラインで接続して構成し、上記複数個のステーション
内の送信側ステーションは、送信するデータのデータ名
称をデータ送信順に配列した送信側配列情報を上記サー
バへ伝送すると共に、上記複数個のステーション内の
信側ステーションは、受信するデータのデータ名称を配
列した受信側配列情報を上記サーバへ伝送し、上記サー
バは伝送された上記送信側と受信側の配列情報を参照し
て、送信側のデータ名称と受信側のデータ名称とを対応
付けしたアドレス変換マップを自動的に生成して保存す
ると共に、上記受信側ステーションに伝送して保存して
おき、上記受信側ステーションは送信側ステーションか
らの送信データが伝送されると、上記アドレス変換マッ
プを参照して、受信対象のデータを受信するものであ
る。
【0012】(3)また、上記(2)のデータ伝送シス
テムにおいて、受信側ステーションにチェック機能を設
け、送信側ステーションは配列情報に変更があると、そ
の変更した配列情報とこの配列情報のバージョン情報と
をサーバへ伝送し、サーバは変更された配列情報からア
ドレス変換マップを更新し、この更新したアドレス変換
マップと上記変更された配列情報のバージョン情報と
を、アドレス変換マップ更新対象の受信側ステーション
に伝送して保存しておき、この受信側ステーションのチ
ェック機能で、上記保存したバージョン情報と、その後
受信されるバージョン情報または上記サーバが保存する
バージョン情報とを比較して、バージョンの一致を確認
するチェックを行うものである。
【0013】(4)また、上記(2)のデータ伝送シス
テムにおいて、受信側ステーションにチェック機能を設
け、各ステーションは配列情報に変更があると、その変
更した配列情報をサーバへ伝送し、サーバは現在保存し
ている配列情報と上記変更された配列情報とを比較し
て、その内容が不一致の場合は上記変更された配列情報
に基づいてアドレス変換マップを更新し、この更新した
アドレス変換マップと上記変更された配列情報のバージ
ョン情報とを、アドレス変換マップ更新対象の受信側ス
テーションに伝送して保存しておき、この受信側ステー
ションのチェック機能で、上記保存したバージョン情報
と、その後受信されるバージョン情報または上記サーバ
が保存するバージョン情報とを比較して、バージョンの
一致を確認するチェックを行うものである。
【0014】(5)また、上記(3)または(4)のデ
ータ伝送システムにおいて、バージョン情報をチェック
の結果、バージョン情報が一致しない場合は、サーバか
ら受信側ステーションへアドレス変換マップとバージョ
ン情報とを伝送して更新するものである。
【0015】(6)また、上記(2)〜(5)のいずれ
か1項のデータ伝送システムにおいて、送信側ステーシ
ョンから試験データを送信して、受信側ステーションで
受信し、上記送信した試験データと上記受信した試験デ
ータとを比較し、この比較結果に応じて正常な伝送か否
かを判定するものである。
【0016】(7)また、上記(2)〜(6)のいずれ
か1項のデータ伝送システムにおいて、上記データ伝送
システムの起動時、受信側ステーションの起動時、また
はデータ伝送のオンライン状態時に、サーバが保存する
アドレス変換マップ、またはアドレス変換マップとその
バーション情報を、受信側ステーションに送信して保存
するようにしたものである。
【0017】
【発明の実施の形態】実施の形態1.以下、この発明の
実施の形態1を図に基づいて説明する。図1はこの実施
の形態1のデータ伝送システムの構成を示す。図2は伝
送データデータベース(D/B)のデータ構成を示す。
【0018】図1において、11は伝送データアドレス
を管理するデータベースサーバ(統合D/Bサーバ)、
12はプラント監視を行う監視装置(ステーションN
o.1とする。)、13はプラントデータを解析するデ
ータ解析装置(ステーションNo.10とする。)、1
4は保守装置(ステーションNo.20とする。)、1
5と16はプラント制御を行う制御装置(ステーション
No.11および12とする。)である。
【0019】これらの12〜16は、ネットワークでオ
ンラインで統合されている。また、監視装置12、制御
装置15,16は、通常、複数台数存在する。各装置間
でやりとりされる信号は、ネットワークを介してデータ
伝送される。プラント監視・制御のネットワークでは、
一般にサイクリック伝送と呼ばれる通信方式、又は、ブ
ロードキャスト型メッセージ通信方式を採用し、周期的
(通常300msec〜1秒)に、特定量のデータ伝送
を行っている。
【0020】この実施の形態は上記説明したサイクリッ
ク伝送のデータの並びを各装置独自で任意に決定するこ
とを可能とし、任意に決定しても他装置の設計内容に伴
う変更(例えば、従来のようなサイクリック伝送の伝送
データの並びの変更に伴う各装置の送信・受信プログラ
ム又はデータベースの変更)を不要とする。
【0021】上記サイクリック伝送のデータの並びを説
明する。制御装置15,16では、送信する伝送データ
の区別をする出力タグNo(出力タグ名称)が、伝送す
る順番に配列された配列情報35および36として作成
される。この配列情報はアドレス(1,2,3,・・
・)順にメモリ・ハードディスク等に格納される。監視
装置12では、受信する伝送データの区別をする入力タ
グNo(入力タグ名称)が、配列情報31として作成さ
れる。この配列情報31はアドレス(1,2,3,・・
・)順にメモリ・ハードディスク等に格納される。
【0022】データ解析装置13では、送信と受信のデ
ータがあるので、入力タグNoの配列を示す配列情報3
2と、出力タグNoの配列を示す配列情報33が作成さ
れる。また、保守装置14では、入力タグNoの配列を
示す配列情報34が作成される。
【0023】なお、上記の各配列情報はそれぞれの装置
(ステーション)において個別に作成されるが、この作
成は人為的に作成しても、また、自動的(アルファベッ
トの昇順・降順、もしくは設定先順等)に作成してもよ
い。
【0024】図2は統合D/Bサーバ11内の伝送デー
タD/Bのデータ構造での一例を示すもので、「STN
1,STN2,・・・」はステーションNoを示し、各
ステーション毎に、「入力タグの配列情報」およびその
入力タグに対応する「アドレス変換マップ」と、「出力
タグの配列情報」とが格納されている。
【0025】データを受信する監視装置12、データ解
析装置13、保守装置14等の受信側(入力側)の装置
には、それぞれアドレス変換マップ17,18,19が
以下に説明するように自動作成される。
【0026】(1)伝送データを送受信する各装置(ス
テーション)12〜16は、アドレス上に配列情報とし
て作成した入力データ名称(入力タグNo)、および出
力データ名称(出力タグNo)を統合D/Bサーバ11
へ送信する。即ち、配列情報31、32、33、34、
35、36を統合D/Bサーバ11へ送信する。
【0027】(2)統合データベース(D/B)サーバ
11は、各装置(ステーション)の入力データ名称(入
力タグNo)、出力データ名称(出力タグNo)の配列
情報(どのデータ名称をどういう並びで出力又は入力す
るかという情報)を取得する。
【0028】(3)統合D/Bサーバ11は、この配列
情報から、各装置毎に、入力タグNo配列に対応したア
ドレス変換マップ17〜19を生成する。例えば、アド
レス変換マップ17は、監視装置12がネットワークか
ら入力するデータ名称が「TAG−1B,TAG−2
C,TAG−2D,・・・」であるため、これらのデー
タ名称を出力している装置のステーションNoと出力タ
グNoの配列のインデックスを用いて、「11−2,1
2−3,12−4,・・・・」となる。
【0029】詳細に説明すると、監視装置12の配列情
報31にある1番目のアドレスの「TAG−1B」に対
しては、制御装置15(ステーションNo.11)の配
列情報35の2番目のアドレスの「TAG−1B」から
の信号であるので、「11−2」がアドレス変換マップ
17の1番目の変換データとなる。
【0030】(4)次に統合D/Bサーバ11は、アド
レス変換マップ17,18,19を対応する装置(ステ
ーション)へ配送する。(5)上記対応する装置(ステ
ーション)では、自ステーションのアドレス変換マップ
を受信し、図1のようにそれぞれ格納する。
【0031】このようにして、アドレス変換マップを自
動生成することができる。送信側である制御装置15,
16、データ解析装置13のアドレスマップ35,3
6,33等の出力タグNoの配列情報が変更された場合
は、変更の都度、統合D/Bサーバ11へ伝送し、統合
D/Bサーバ11は変更に関連するアドレス変換マップ
を更新して、関連のステーションに伝送する。
【0032】次に通常のデータ伝送をする場合は、 (1)制御装置15から配列情報35に基づいて、 TAG−1A(アドレス11−1) TAG−1B(アドレス11−2) TAG−1C(アドレス11−3) の順にそのタグ名称のデータをネットワークに送信す
る。
【0033】(2)データ解析装置13は、アドレス変
換マップ18のアドレス1が「11−1であるので、制
御装置15(ステーションNo.11)からの信号の1
番目のデータ(データ名称TAG−1Aのデータ)を受
信する。
【0034】(3)また、制御装置15(ステーション
No.11)から送信されたアドレス2のデータ(TA
G−1B)は、監視装置17のアドレス変換マップ17
の1番目のアドレスが「11−2」であるので、監視装
置17に受信され、 (4)同時に、保守装置14のアドレス変換マップ19
のアドレス1も「11−1」であるので、保守装置14
に受信される。
【0035】(5)上記のように制御装置15の送信デ
ータが送信されると、次に、制御装置16の送信データ
を監視装置15のデータ伝送と同様にして送信され、次
に、データ解析装置13の送信データを送信する。この
ようにして通常の監視制御時の伝送データの送受信が行
われる。
【0036】以上のように、この実施の形態では、アド
レス変換マップを生成する統合D/Bサーバ11を用い
ることで、制御装置15,16や監視装置12,データ
解析装置13,保守装置14の各装置は、各々他の装置
とは切り離して入力、出力するデータ名称及び配列を決
定することができる。
【0037】また、制御装置15,16およびデータ解
析装置13の送信データの並び(出力タグNoの配列)
に変更があった場合でも、アドレス変換マップが自動的
に変更されるので、監視装置の受信データの並び(入力
タグNoの配列)に変更を与えないため、監視装置側の
受信プログラム又はデータベースの変更が生じない。
【0038】さらに、統合D/Bサーバがアドレス変換
マップを自動生成することで、伝送データの送信側と受
信側の不整合が生じなくなり、不整合のチェック作業が
不要となる。
【0039】なお、複数の送信側装置が配列情報を総合
データD/Bサーバ11へ伝送するとき、各送信側装置
は自分のステーションNoは伝送しない。このステーシ
ョンNoは、通常、システムのネットワークで一意に決
定されるものであり、総合データベースの1つのテーブ
ルとして管理・保存されているので、総合データD/B
サーバ11は、どの送信側装置(ステーションNo)か
らの配列情報であるかを装置名称(ステーション名)か
ら自動的に認識する。もし、自動的に認識しない場合
は、送信側装置は自己のステーションNoと配列情報と
を総合データD/Bサーバ11に対して伝送する。
【0040】また、送信側装置はデータ伝送する場合、
配列情報の並びでデータを伝送するが、自己のステーシ
ョンNoは伝送しない。ステーションNoの識別につい
ては、サイクリック伝送する場合、各送受信装置は所定
のサイズのサイクリックエリアを設定して周期的(30
0msec〜1秒)にデータを更新(サイクリックエリ
アは、常に同じデータ値に)しているが、このサイクリ
ックエリア内を各ステーション毎に分割して割り当てて
いるため、ステーションの識別が自動的に行われる。
【0041】このサイクリックエリアは、ネットワーク
の設計で各装置がどのエリアを送信エリアとするかを決
定しておく。受信側は送信エリアと同一のエリアを受信
エリアとして受信するので、受信エリアの定義は不要で
あり、受信エリアはサイクリックエリアの全エリアが用
いられる。例えば、64kByteのサイクリックエリ
アを割り当て、その内、0〜2kBはSTN1用送信エ
リア、2〜4kBはSTN2用送信エリア、・・・とし
て割り当て、この割り当てられた送信エリアからデータ
を送信し、各受信側装置は、0〜2kBエリアからはS
TN1用の送信データと認識してデータ受信し、2〜4
kBエリアからはSTN2用の送信データと認識してデ
ータ受信をする。
【0042】実施の形態2.実施の形態1では、制御装
置15,16およびデータ解析装置13の送信データの
並び(出力タグNoの配列)に変更があった場合につい
て説明したが、監視装置等の受信データの並び(入力タ
グNoの配列)に変更があった場合は、変更のあった監
視装置(受信側ステーション)のアドレス変換マップの
変更は、その監視装置内で行っても他の装置に影響を与
えない。
【0043】しかし、統合D/Bサーバに格納されてい
る変更のあった監視装置のアドレス変換マップが改訂さ
れないので、両者のアドレス変換マップは合致しない。
それ故、両者のアドレス変換マップは合致させておく方
が、統合D/Bサーバでの管理上好ましい。(合致させ
ないと、統合D/Bサーバ側で受信側装置のアドレス変
換マップがチェックできない。)
【0044】従って、変更のあった監視装置等の受信側
装置は変更された入力タグNoの配列情報を統合D/B
サーバへ送信し、統合D/Bサーバはその配列情報から
アドレス変換マップを改訂し、変更対象の受信側装置へ
送信して、その装置のアドレス変換マップを改訂する。
【0045】このようにしてこの実施の形態2は、受信
側装置での配列情報の変更に対しても対処することがで
きる。
【0046】実施の形態3.上記実施の形態1、実施の
形態2では、統合D/Bサーバ11により、各装置の入
出力タグNo配列からアドレス変換マップを生成し、こ
れにより、各装置の伝送データの並びを他装置に依存な
しに決定する場合について述べたが、この実施の形態は
図3に示すように、下記の2つを設ける。
【0047】(1)ネットワークから入力する装置(受
信側ステーション)には、マップバージョンテーブル2
1〜23を設ける。このマップバージョンテーブル21
〜23は、送信側装置毎の配列情報のバージョンをバー
ジョンNo(バージョン情報)で表わしたテーブルであ
る。
【0048】(2)ネットワークへ出力する装置(送信
側ステーション)には、送信データの並び(出力タグN
o配列情報)の一部に、配列情報のバージョンNo(図
5の41,42,43)を設ける。このバージョンNo
は、出力タグNoの配列情報が変更され、更新された場
合に変更(バージョンアップ)する。
【0049】マップバージョンテーブルの生成は次のよ
うにして行う。統合D/Bサーバ11は、送信側装置か
ら送信された配列情報から、アドレス変換マップを生成
するときに、配列情報のバージョンNoを用いて、マッ
プバージョンテーブル21,22,23を生成する。マ
ップバージョンテーブルは、STN(ステーションN
o)と、Ver.(配列情報のバージョンNo)で構成
される。
【0050】例えば、制御装置15の出力タグNo配列
を変更した場合に、配列情報のバージョンが「3」にな
ったとする。監視装置12のマップバージョンテーブル
21では、制御装置15のSTN(ステーションNo)
11に該当するバージョンNoは「3」であるため、バ
ージョンNoが合致し、この場合は現在のアドレス変換
マップが正しいので、通常のネットワークからのデータ
入力が行われる。もし、監視装置12のマップバージョ
ンテーブル21のステーションNo11のバージョンN
oが「2」のままであると、データ入力を中断する。
【0051】バージョンが不一致が生じるのは、例え
ば、プラントの定期点検中に制御装置を停止して改造す
る場合である。 (1)この改造をした場合に、ネットワークに出力(送
信)する信号の並びの追加・変更をした場合に、配列情
報のバージョンNoも更新する。 (2)この制御装置を改造後に起動して、配列情報と共
にバーションNoも総合データD/Bサーバ11に伝送
される。
【0052】(3)受信側装置は、その内部に格納して
いるマップバージョンテーブルと総合データD/Bサー
バ11が生成したマップバージョンテーブルとを比較す
ることにより、両者のテーブルの内容が不一致となる。 (4)不一致となると、受信側装置は総合データD/B
サーバ11からアドレス変換マップとマップバージョン
テーブルを入手し格納する。
【0053】これにより、送信側装置と受信側装置で整
合のとれたデータの授受が可能となる。更に、受信側装
置は、バージョンの不一致を検出すると、不一致となっ
た当該送信側装置からのデータ受信のみ中断する。この
ため、受信側装置が最新のアドレス変換マップを入手す
る前に、データを受信しても改造された送信側装置の不
整合データを入力することはない。
【0054】また、データ受信側の監視装置を改造する
ため停止した場合も、その停止中に送信側の制御装置の
配列情報の変更があると、監視装置を起動するときは、
その監視装置が内部に格納しているマップバージョンテ
ーブルと総合データD/Bサーバ11が格納しているマ
ップバージョンテーブルのバージョンNoが一致しなく
なる。総合データD/Bサーバ11が格納しているマッ
プバージョンテーブルを入手して、この両者のテーブル
を比較してチェックすることにより、監視装置のアドレ
ス変換マップの更新が必要か否か判断できる。
【0055】以上のように、装置の改造中に伝送データ
の不整合が生じる場合でも、信号データの不整合のまま
入力することが避けられる。従って、このマップバージ
ョンテーブルを用いるとシステムの稼動中に、他の装置
の状況を意識しないで装置の改造が可能となる。
【0056】実施の形態4.実施の形態3では、送信側
装置の出力タグの配列情報が変更されたとき、そのバー
ジョン情報(バージョンNo)を配列情報に付加して、
統合D/Bサーバでマップバージョンテーブルを作成し
たが、この実施の形態3は送信側装置でバーション情報
を付加しない形態を示す。
【0057】送信側装置は出力タグの配列情報を変更す
ると、配列情報のみ統合D/Bサーバ11へ伝送し、統
合D/Bサーバ11は、伝送された配列情報とサーバ内
の伝送データD/Bに格納されている配列情報とを比較
し、一致しておればマップバージョンテーブルのバージ
ョンNoは変更せず、一致しなければバージョンNoを
進めて、マップバージョンテーブルを変更し、関連する
受信側装置へ改訂されたアドレス変換マップと共に送信
する。
【0058】このようにすると統合D/Bサーバでの管
理業務は増加するが、送信側装置でのバージョン情報を
配列情報に付加する手段を省くことができる。
【0059】実施の形態5.上記実施の形態1では、統
合D/Bサーバ11が各装置の入出力タグNoのデータ
名称から、アドレス変換マップを生成し、各装置は、独
自に入力タグNo配列、出力タグNo配列を決定できる
が、実際に、プラントシステムに適用するには、制御装
置15,16から模擬データを入力し、それを監視装置
12等でデータ値を確認することが必要である。図4は
この実施の形態5で試験する場合の状態を示すものであ
る。
【0060】次に動作について説明する。 (1)統合D/Bサーバ11は試験データを生成し、こ
れを送信側装置である制御装置15、16、およびデー
タ解析装置13に送信する。 (2)送信側装置は、この試験データをネットワークに
出力する。
【0061】(3)監視装置12等の受信側装置は、入
力データを読み出し、これを統合D/Bサーバ11に送
信する。 (4)統合D/Bサーバ11では、監視装置12等から
送られてきたデータとその監視装置12のアドレス変換
マップ17を用いて、試験データと一致しているか照合
する。
【0062】例えば、監視装置12の入力データの先頭
は「1100002」のデータ値であるが、アドレス変
換マップ17より、これは、ステーションNo11の出
力データの先頭から2番目のデータであることが判明す
る。ステーション11の試験データの先頭から2番目
は、「1100002」のデータであり、一致している
ことになる。
【0063】また、データ解析装置13の入力データの
先頭は「1100002」のデータ値であるが、アドレ
ス変換マップ17より、これは、ステーションNo11
の出力データの先頭から1番目のデータであることが判
明する。ステーション11の試験データの先頭から1番
目は、「1100001」のデータであり、不一致とな
る。
【0064】以上のように、統合D/Bサーバ11に、
試験データ生成及び試験データ照合を行うことにより、
伝送データの並びのチェックを自動で行うことができ
る。即ち、実施の形態1の方法により、伝送データの並
びに不整合が生じないことをアルゴリズムで証明できる
が、本実施の形態では、これを具体的なデータを各装置
間に伝送することで、伝送データ試験の自動化を図り、
伝送データ試験時間の短縮を図るものである。
【0065】なお、試験データの照合結果が不一致とな
った場合は、不一致であった箇所の受信側ステーション
のアドレス変換マップを再度生成して、当該ステーショ
ンに再配送し、再シミュレーションする。
【0066】実施の形態6.上記実施の形態1,2で
は、統合D/Bサーバ11によりアドレス変換マップ及
びマップバージョンテーブルが生成され、これらのマッ
プ、テーブルが更新されれば、その都度、各装置に配送
することについて述べたが、この実施の形態は次の2つ
の機能を持つようにしたものである。
【0067】(1)図5に示すように、入力タグNoを
有する装置(受信側ステーション)の起動時、またはデ
ータ伝送システム全体の起動時に、アドレス変換マップ
及びマップバージョンテーブルを統合D/Bサーバから
ダウンロードする機能、この機能により受信側ステーシ
ョンのアドレス変換マップ及びマップバージョンテーブ
ルの内容はサーバと同一内容となり不一致が生じない。
【0068】(2)通常の伝送中、即ちオンライン状態
であっても、受信側装置はアドレス変換マップが統合D
/Bサーバ11より配送されれば、装置内のメモリ、ハ
ードディスク(HD)の内容をオンラインで更新する機
能、この機能によりデータ伝送を中断することなくオン
ライン状態でアドレス変換マップの更新ができる。
【0069】以上のように、起動時とオンライン状態で
対応するようにしたので、ネットワークの伝送データに
変更があった場合に、アドレス変換マップが自動的に更
新されるので、受信側ステーションは、プログラム変更
又は配列情報データベース変更が不要となり、また装置
の再起動も不要となる。このため、システムの改造が簡
単に行え、かつ、装置を中断(データ伝送の中止、電源
のリセット等)しないで変更を行うことができる。
【0070】実施の形態7.上記実施の形態では、ネッ
トワークを介して信号の授受を行ったが、光通信ライン
や無線の通信ラインを用いてもよい。
【0071】
【発明の効果】以上のようにこの発明によれば、アドレ
ス変換マップを自動生成するようにしたので、送信側お
よび受信側のステーションは、伝送データの並びを各々
独自に作成することができ、また、変更も容易にでき
る。また、送信側と受信側の伝送データの不整合のチェ
ックが不要となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施の形態1によるデータ伝送シ
ステムの構成図である。
【図2】 この発明の実施の形態1による伝送データD
/Bのデータ構成を示す図である。
【図3】 この発明の実施の形態3によるデータ伝送シ
ステムの構成図である。
【図4】 この発明の実施の形態5によるデータ伝送シ
ステムの構成図である。
【図5】 この発明の実施の形態6によるデータ伝送シ
ステムの構成図である。
【図6】 従来のデータ伝送システムの構成図である。
【符号の説明】
11 統合データデータベースサーバ(総合データD/
Bサーバ) 12 監視装置 13 データ解析
装置 14 保守装置 15,16 制御
装置 17,18,19 アドレス変換マップ 21,22,23 マップバージョンテーブル 31,32,33,34,35,36 配列情報

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 互いにデータの授受を行う複数個のステ
    ーションで構成したデータ伝送システム上で、上記複数
    個のステーション内の送信側ステーションが送信するデ
    ータのデータ名称をデータ送信順に配列した送信側配列
    情報と、上記複数個のステーション内の受信側ステーシ
    ョンが受信するデータのデータ名称を配列した受信側配
    列情報とを参照して、送信側のデータ名称と受信側のデ
    ータ名称とを対応付けしたアドレス変換マップを自動的
    に生成しておき、 上記受信側ステーションは送信側ステーションからの送
    信データが伝送されると、上記アドレス変換マップを参
    照して、受信対象のデータを受信することを特徴とする
    データ伝送方法。
  2. 【請求項2】 互いにデータの授受を行う複数個のステ
    ーションと、これらのステーションを管理するサーバと
    を通信ラインで接続して構成し、上記複数個のステーション内の 送信側ステーションは、
    送信するデータのデータ名称をデータ送信順に配列した
    送信側配列情報を上記サーバへ伝送すると共に、上記複
    数個のステーション内の受信側ステーションは、受信す
    るデータのデータ名称を配列した受信側配列情報を上記
    サーバへ伝送し、上記サーバは伝送された上記送信側と
    受信側の配列情報を参照して、送信側のデータ名称と受
    信側のデータ名称とを対応付けしたアドレス変換マップ
    自動的に生成して保存すると共に、上記受信側ステー
    ションに伝送して保存しておき、 上記受信側ステーションは送信側ステーションからの送
    信データが伝送されると、上記アドレス変換マップを参
    照して、受信対象のデータを受信することを特徴とする
    データ伝送システム。
  3. 【請求項3】 請求項2のデータ伝送システムにおい
    て、受信側ステーションにチェック機能を設け、送信側
    ステーションは配列情報に変更があると、その変更した
    配列情報とこの配列情報のバージョン情報とをサーバへ
    伝送し、サーバは変更された配列情報からアドレス変換
    マップを更新し、この更新したアドレス変換マップと上
    記変更された配列情報のバージョン情報とを、アドレス
    変換マップ更新対象の受信側ステーションに伝送して保
    存しておき、この受信側ステーションのチェック機能
    で、上記保存したバージョン情報と、その後受信される
    バージョン情報または上記サーバが保存するバージョン
    情報とを比較して、バージョンの一致を確認するチェッ
    クを行うことを特徴とするデータ伝送システム。
  4. 【請求項4】 請求項2のデータ伝送システムにおい
    て、受信側ステーションにチェック機能を設け、各ステ
    ーションは配列情報に変更があると、その変更した配列
    情報をサーバへ伝送し、サーバは現在保存している配列
    情報と上記変更された配列情報とを比較して、その内容
    が不一致の場合は上記変更された配列情報に基づいてア
    ドレス変換マップを更新し、この更新したアドレス変換
    マップと上記変更された配列情報のバージョン情報と
    を、アドレス変換マップ更新対象の受信側ステーション
    に伝送して保存しておき、この受信側ステーションのチ
    ェック機能で、上記保存したバージョン情報と、その後
    受信されるバージョン情報または上記サーバが保存する
    バージョン情報とを比較して、バージョンの一致を確認
    するチェックを行うことを特徴とするデータ伝送システ
    ム。
  5. 【請求項5】 請求項3または請求項4のデータ伝送シ
    ステムにおいて、バージョン情報をチェックの結果、バ
    ージョン情報が一致しない場合は、サーバから受信側ス
    テーションへアドレス変換マップとバージョン情報とを
    伝送して更新することを特徴とするデータ伝送システ
    ム。
  6. 【請求項6】 請求項2〜5のいずれか1項のデータ伝
    送システムにおいて、送信側ステーションから試験デー
    タを送信して、受信側ステーションで受信し、上記送信
    した試験データと上記受信した試験データとを比較し、
    この比較結果に応じて正常な伝送か否かを判定すること
    を特徴とするデータ伝送システム。
  7. 【請求項7】 請求項2〜6のいずれか1項のデータ伝
    送システムにおいて、上記データ伝送システムの起動
    時、受信側ステーションの起動時、またはデータ伝送の
    オンライン状態時に、サーバが保存するアドレス変換マ
    ップ、またはアドレス変換マップとそのバーション情報
    を、受信側ステーションに送信して保存するようにした
    ことを特徴とするデータ伝送システム。
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