JP3407000B2 - 熱画像による構造物内部の空隙形状の推定システム及び推定方法 - Google Patents

熱画像による構造物内部の空隙形状の推定システム及び推定方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、熱画像による構造
物内部の空隙形状の推定システム及び推定方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】構造物表層に存在する、剥離等の内部空
隙の補修に際しては、面積や掘削深度等の補修工事の数
量を算出する上で、その平面分布範囲、深さが重要な情
報となる。また、空隙の厚さ(剥離の程度)は、剥落の
危険性や補修に必要となる充填材料の数量(体積)と関
連しており、補修の優先度等を評価し補修を計画的に行
っていく上で重要な情報となる。したがって、空隙の三
次元形状を定量的に把握することは、表層劣化の計画的
補修、ひいては土木構造物の維持管理に際して重要な要
素であるといえる。この空隙の三次元形状の把握に対し
て、客観的で定量的な各種の非破壊検査方法への期待が
高まっている。とくに遠隔地点から非接触で面的に点検
が行えるなど多くの利点を持つ、熱画像による方法に大
きな期待が寄せられている。
【0003】熱画像による空隙形状の推定に関しては、
さまざまな試みがなされてきた。とくに、1画素単位の
単一時刻における温度値、または2時刻間の温度差を用
いて、空隙の平面分布把握を試みた例が多くみられる
(日本道路会議論文集,Vol.18th,No.特定
課題,pp.288−290、日本リモートセンシング
学会第16回学術講演会論文集,pp.117−12
0,1994参照)。また、温度分布パターンの特徴を
用いて空隙の判別を検討した例もみられ、表面状態の差
によるノイズを除去して、空隙の分布を識別できている
(日本機械学会第72期全国大会講演論文集(1)p
p.53−55,1994参照)。
【0004】一方、温度分布の時系列変化を用いて、空
隙の形状(深さ、厚さ)の推定を試みた例もいくつかみ
られる(Revue General de Ther
mique,Vol.34,No.397,pp.17
S−27S,1995参照)。ニューラルネットワーク
を用いることにより、空隙の深さが精度よく推定できる
結果が得られている。
【0005】また、数値解析により熱の流れを解き表面
温度分布を推定する熱収支モデルを用い、その推定値が
熱画像観測値に整合するよう、多数点の温度値(温度分
布パターン)を用いてモデルパラメータの最適化を図
り、空隙の三次元形状を推定する逆解析方法が検討され
ている(セメント・コンクリート論文集,No.51,
pp.228−233,1997参照)。
【0006】さらに、熱画像のパターン解析により、空
隙境界上の特定点において、空隙の深さ、厚さが推定で
きる可能性を示した例もみられる(日本写真測量学会平
成11年度年次学術講演会発表論文集,pp.445−
448,1999、および日本写真測量学会平成11年
度秋季学術講演会発表論文集,pp.153−158,
1999参照)。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかし、これらの研究
では次の点で問題が残されている。例えば、1画素単位
の単一時刻における温度値、または2時刻間の温度差を
用いて、空隙の平面分布把握を試みた例では、次の点で
課題がある。
【0008】温度分布のパターンや時系列変化を考慮
していないので、1画素単位の空隙の有無を判定する程
度に止まり、空隙の形状を精度良く把握するには至って
いない 対象とされているのはあくまで平面分布であり、空隙
の厚さ、深さなど三次元形状を推定するには至っていな
い 前述の熱収支モデルのような、定量的な判断基準が組
み込まれていないため、診断結果の客観性や定量性に問
題が多いまた、温度分布パターンの特徴を用いて空隙の
判別を検討した例では、ノイズを除去して空隙を正しく
識別できているが、平面分布の判別に止まっており、三
次元形状を識別するには至っていない。また、室内環境
下での材料検査を対象としており、屋外での構造物とは
加熱のメカニズムが異なるなど、構造物に適用できる方
法とはなっていない。
【0009】一方、温度分布の時系列変化を用いて、空
隙の形状(深さ、厚さ)の推定を試みた例は、室内環境
下での材料検査を対象としており、安定した環境条件下
での人工加熱による、短時間の時系列温度変化パターン
を用いている。したがって、気象条件等の変化により、
長時間をかけて温度変化が徐々に起こる屋外構造物への
適用は困難である。また、空隙の厚さの推定精度が十分
でない結果となっている。時系列変化を用いず、単一時
刻の熱画像から空隙の形状を精度よく推定できる方法が
望まれる。
【0010】また、多数点の温度値(温度分布パター
ン)を用いてモデルパラメータの最適化を図る逆解析方
法では、全面の温度分布データを用いているので収束に
膨大な計算を要し、大量の熱画像解析が想定される構造
物診断に対しては、効率性に大きな問題が生じる。ま
た、前述の例では、解の安定性に欠ける、推定精度が不
十分などの結果が示されている。さらに、前述の例では
空隙の平面形状を正方形とするなど単純化し、形状を表
現するパラメータの数を少数に限定している。しかし、
構造物の空隙の平面形状は一般に不定形であり、形状を
表現するパラメータの数が増加し、その組み合わせによ
る計算ケース数も増加するので、収束にさらに膨大な計
算を要することになる。これらの逆解析方法は、これま
で、主として材料検査や設備診断など、屋内での静的な
条件や対象の形状を限定した条件で検討されており、屋
外の多様で複雑な気象条件や空隙形状に対応する方法
は、十分検討されていないのが現状といえる。
【0011】さらに、熱画像のパターン解析による方法
では、実験データ等により空隙の深さ、厚さが推定でき
る可能性があることは示されているが、空隙形状の推定
の根幹に関わる、具体的で正確な原理や処理方法(数式
等)は示されておらず、さまざまな条件を有する実際の
空隙に対応できる、実用可能な技術および方法を提示す
るには至っていない。また、既往例で推定の対象として
いるのは、空隙境界上の特定点における深さ、厚さであ
り、面的に広がる三次元形状を持つ実際の空隙の形状推
定に対応できる方法や手順はまったく提示されていな
い。
【0012】このように、屋外環境下における構造物内
部の空隙を対象とした、三次元形状の推定の方法は、現
時点では確立されていない。したがって、熱収支モデル
(例えば特開平11−258188号公報参照)などの
定量的な診断基準に基づき、単一時刻の熱画像により空
隙の三次元形状を簡易に推定できる、客観性、定量性、
効率性に優れた方法の確立が課題であると考えられる。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記課題を解
決するものであって、熱収支モデルによる温度推定値と
熱画像のエッジパターン解析を併用し、構造物表層の空
隙の三次元形状を、精度よく推定することを可能とする
ものである。
【0014】そのために本発明に係る熱画像による構造
物内部の空隙形状の推定システムは、構造物表面の温度
分布を表す熱画像観測データより前記構造物内部の空隙
を表すエッジパターンを抽出して空隙の深さ、厚さを表
す計測値を求めるエッジパターン解析手段と、前記エッ
ジパターン解析手段により求めた空隙の深さ、厚さを表
す計測値を熱収支モデルの解析により得られる空隙の深
さ、厚さの推定式に代入して空隙境界部の空隙の深さ、
厚さを推定する推定手段とを備え、構造物内部の空隙形
状の推定を行うことを特徴とするものである。
【0015】さらに、前記推定手段により推定された空
隙の深さ、厚さの推定値の補間により空隙の三次元形状
を算出する三次元形状算出手段、構造物の状況や環境条
件に関するデータを含む環境要素データと内部空隙の状
況に関するデータを含む変状要素データを熱収支モデル
に与えて空隙の深さ、厚さを変えた場合の構造物の表面
温度分布パターンを解析する熱収支解析手段と、前記熱
収支解析手段により空隙の深さ、厚さを変えて解析され
た構造物の表面温度分布パターンの推定データより構造
物内部の空隙を表すエッジパターンを抽出して空隙の深
さ、厚さを表す計測値を求め、前記空隙の深さ、厚さと
前記計測値との相関解析により空隙の深さ、厚さの推定
式を導出する空隙の深さ、厚さ推定式導出手段とを備
え、構造物表面の温度分布を表す熱画像観測データより
前記構造物内部の空隙を表すエッジパターンを抽出して
空隙の深さ、厚さを表す計測値を求め、前記熱画像観測
データより求めた空隙の深さ、厚さを表す計測値を前記
空隙の深さ、厚さ推定式導出手段により導出された空隙
の深さ、厚さの推定式に代入して空隙境界部の空隙の深
さ、厚さを推定することを特徴とするものである。
【0016】前記空隙の深さを表す計測値は、エッジパ
ターンの線ひろがり関数の半値幅とし、前記空隙の厚さ
を表す計測値は、エッジパターンの線ひろがり関数をフ
ーリエ変換して得られる位相値とすることを特徴とする
ものである。
【0017】また、熱画像による構造物内部の空隙形状
の推定方法は、構造物の状況や環境条件に関するデータ
を含む環境要素データと内部空隙の状況に関するデータ
を含む変状要素データを熱収支モデルに与えて空隙の深
さ、厚さを変えた場合の構造物の表面温度分布パターン
を解析し、前記熱収支モデルにより空隙の深さ、厚さを
変えて解析された構造物の表面温度分布パターンの推定
データより構造物内部の空隙を表すエッジパターンを抽
出して空隙の深さ、厚さを表す計測値を求め、前記空隙
の深さ、厚さと前記計測値との相関解析により空隙の深
さ、厚さの推定式を導出し、構造物表面の温度分布を表
す熱画像観測データより前記構造物内部の空隙を表すエ
ッジパターンを抽出して空隙の深さ、厚さを表す計測値
を求め、前記熱画像観測データより求めた空隙の深さ、
厚さを表す計測値を前記空隙の深さ、厚さの推定式に代
入して空隙境界部の空隙の深さ、厚さを推定し、前記推
定された空隙境界部の空隙の深さ、厚さの推定値の補間
により空隙の三次元形状を算出して構造物内部の空隙形
状の推定を行うことを特徴とするものである。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
を参照しつつ説明する。図1は本発明に係る熱画像によ
る構造物内部の空隙形状の推定システムの実施の形態を
説明するための図であり、1は環境要素データ、2は変
状要素データ、3は熱画像観測データ、4は熱収支解析
部、5、7はエッジパターン解析部、6は空隙の深さ・
厚さ推定式導出部、8は空隙の深さ・厚さ推定部、9は
空隙の三次元形状の導出部を示す。
【0019】本発明に係る熱画像による構造物内部の空
隙形状の推定システムは、図1に示すように環境要素デ
ータ1と変状要素データ2、及び熱画像観測データ3か
ら熱画像のエッジパターンを解析し空隙の三次元形状の
算出を行うものである。そのうち、環境要素データ1
は、構造物の状況や環境条件(気温、日射等)に関する
データであり、構造物の形状(内部構造)、材料の熱特
性、表面の分光特性などの構造物自体の状況に関する環
境要素、日射の入射角や日射エネルギー、影の分布など
の構造物表面温度に影響の大きい日射条件に関する環境
要素、さらに、外気との熱伝達、熱輻射のような日射以
外の表面熱収支に関する環境要素のデータである。変状
要素データは、内部空隙の状況に関するデータであり、
空隙部の熱特性、構造物との熱伝達、熱輻射などの空隙
部の物性、熱収支に関する要素、平面形状や断面形状、
深さなどの空隙部の規模および位置に関する要素のデー
タである。熱画像観測データ3は、熱画像観測装置によ
り得られる、構造物表面の温度分布を表す画像データで
ある。
【0020】熱収支解析部4は、熱収支解析モデルに環
境要素データ1および変状要素データ2を与え、空隙の
深さ、厚さを変えた場合の構造物の表面温度分布パター
ンを解析予測するものである。エッジパターン解析部5
は、熱収支解析モデルによる、空隙の深さ、厚さを変え
た表面温度分布パターンの推定データから、空隙部を表
す範囲のエッジ部において温度分布のエッジパターンを
抽出し、空隙の深さ、厚さを表す計測値を得るものであ
る。空隙の深さ・厚さ准定式導出部6は、エッジパター
ン解析部5で得られる空隙の深さ、厚さを表す計測値
と、深さ、厚さの値との相関解析により、空隙の深さ、
厚さの推定式を導出するものである。
【0021】一方、エッジパターン解析部7は、エッジ
パターン解析部5と同様の方法で、熱画像観測データ3
より空隙を表すパターンのエッジ上の多数点において実
測エッジパターンを抽出し、空隙の深さ、厚さを表す計
測値を得るものである。そして、空隙の深さ・厚さ推定
部8は、熱収支モデルの解析により得られている、空隙
の深さ、厚さの推定式に、熱画像観測データ3から得ら
れている空隙の深さ、厚さを表す計測値を代入し、空隙
境界部の深さ、厚さを多数点について推定するものであ
る。空隙の三次元形状の算出部9は、空隙の深さ・厚さ
推定部8で得られた、空隙境界部の深さ、厚さの推定値
の補間により、空隙の上面、底面の形状を求め、空隙の
三次元形状を算出するものである。
【0022】さらに、本発明に係る熱画像による構造物
内部の空隙形状の推定の原理及び空隙の三次元形状の推
定方法について詳述する。 (A)原理 (1)空隙の深さ・厚さと表面温度分布パターンとの関
係 図2は空隙の深さ・厚さと内部熱伝導の関係を説明する
ための図、図3は空隙の深さ・厚さと表面温度分布パタ
ーンの関係を説明するための図である。まず、内部空隙
の形状と、空隙のエッジ部における表面温度分布パター
ンの関係を概念的に示す。ここでは、図2(A)に示す
ように、内部空隙を有する物体表面に、内部に向かう熱
流束(日射等)が与えられた条件を考える。内部空隙で
は熱の流れが遮断されるため、熱エネルギーは空隙上部
および側方に蓄積されるとともに、側方、上方、下方に
拡散しながら伝導される。このため、空隙上部が高温で
周囲に向かい相対的に低温となる温度分布パターンが形
成される。
【0023】このとき、図2(B)に示すように空隙が
相対的に深い位置にある場合、空隙上部のある点に蓄積
された熱エネルギーは浅い場合に比べて広範囲に拡散し
て伝導される。したがって、空隙が深くなると表面に伝
達される熱エネルギーは広範囲に拡散し、なだらかな形
状の温度分布パターンを形成することになる。
【0024】一方、図2(C)に示すように、空隙側方
のある点に蓄積された熱エネルギーは、空隙側への熱の
流れが遮断されるため、空隙と逆方向に偏って拡散し伝
導される。この熱伝導特性により、空隙側方に蓄積され
た熱エネルギーの流れは、空隙と逆方向に偏って拡散し
た温度分布パターンを形成することがわかる。また、空
隙が厚くなると空隙側への熱の流れの遮断効果がより大
きくなると同時に、空隙測方の温度勾配が緩やかになり
下方に向かう熱の流れが小さくなるため、空隙と逆方向
への熱拡散が卓越し、その方向に位置がシフトした温度
分布パターンを形成することになる。
【0025】空隙上部の表面温度分布パターンは、これ
らの各点からの熱拡散エネルギーの積分により形成され
るので、とくにエッジ部の表面温度分布パターンに、空
隙の深さ、厚さによる差異が反映されることになる。空
隙の深さ、厚さと表面温度分布パターンの関係の模式図
を図3に示すが、空隙の深さは温度分布エッジパターン
の拡散状況に、空隙の厚さは温度分布エッジパターンの
側方への位置シフト状況に表されることになる。
【0026】(2)空隙の深さ・厚さの推定の手順 図4は空隙の深さ・厚さの推定の手順を説明するための
図である。前述のように、空隙の深さ、厚さは表面温度
分布のエッジパターンに表わされているので、このパタ
ーンから深さ、厚さを表わす計測値を抽出し、空隙形状
を推定する関数を求めることを考える。また、前述のと
おり、表面温度分布のエッジパターンは、図3(A)〜
(C)に示すように空隙境界の各点からの熱拡散パター
ンの積分により形成されている。そして、この各点から
の熱拡散パターンが、空隙の深さ、厚さをよく表してい
るので、表面温度分布からこの熱拡散パターンを抽出
し、深さ、厚さを表す計測値を得る。
【0027】ここでは、図3(E)に示す空隙上部の温
度分布パターンを画像のエッジパターンと見なし、光学
系や信号伝送系の解析や評価などに用いられているひろ
がり関数や伝達関数の考え方を導入し、これらの関数か
ら熱拡散パターンの特徴を表す計測値を抽出し、その計
測値から相関解析により空隙の深さ、厚さを推定する式
を求めることとした。
【0028】ここで、空隙の深さはエッジパターンのぼ
け特性、すなわち、線ひろがり関数パターンの拡散程度
に表されているので、これらと関係の深い、半値幅を計
測値として採用した。また、空隙の厚さはエッジパター
ンの位置シフト特性、ないしは線ひろがり関数パターン
の非対称性に表されているので、これらと関係の深い線
ひろがり関数をフーリエ変換して得られる位相値を計測
値として採用した。
【0029】空隙の深さ、厚さの推定の具体的な手順
は、図4のように考える。まず、温度はエネルギーの4
乗根であり、非線形となることから、線形解析方法を適
用できるよう放射エネルギー量に変換する(図4)。
【0030】次に、放射エネルギー分布のエッジパター
ンを微分することにより線ひろがり関数を求め、その形
状に含まれている計測値を抽出する。ここで、空隙の深
さを表す計測値として、前述のとおり線ひろがり関数の
半値幅を抽出する(図4)。また、空隙の厚さを表す
計測値については、前述のとおり線ひろがり関数をフー
リエ変換して位相成分を求め、適切な周波数(波長)の
位相値を抽出する(図4)。
【0031】熱収支モデルを用いたシミュレーションに
より空隙の深さ、厚さを変化させたときの、エッジ部の
温度分布パターンを求め、上述の計測値を抽出して深
さ、厚さの値と相関解析を行い、空隙の深さ、厚さを推
定する式を求める(図4)。そして、実測熱画像のエ
ッジパターンから同様に計測値を抽出し、この推定式に
入力することにより、空隙の深さ、厚さが推定できるよ
うになる。
【0032】(3)空隙の三次元形状の推定手順 図5は空隙の三次元形状の推定方法を説明するための図
である。(2)では、エッジ上の単一点における深さ、
厚さの推定方法を説明したが、三次元形状を推定するに
はこれを面的に拡張する必要がある。したがって、熱画
像上で空隙を表わす領域のエッジ部において、多数点に
おけるエッジパターンを抽出して空隙の深さ、厚さを多
数点に対して推定し、補間により三次元形状を算出する
ことを考える。
【0033】空隙の三次元形状の推定手順は、図5
(A)に示すようにまず、エッジ上の多数の推定点にお
いてエッジラインに対する垂直線を設定し、その線沿い
にエッジパターンを抽出するものとする。抽出されたエ
ッジパターンから、(2)で説明した方法で深さ、厚さ
推定に用いる線ひろがり関数の半値幅、位相を求める。
【0034】次に、熱画像観測と同時に得られる気象デ
ータを用い、(2)で説明した方法で、熱収支モデルの
シミュレーションにより、図5(B)に示す空隙の深
さ、厚さの推定式を求める。この式に、エッジ上の各点
で得られた半値幅、位相値を代入し、各点における空隙
の深さ、厚さを推定する(図5(C))。なお、空隙は
上面、底面(および側面)から構成されるが、空隙の深
さにより上面の外形を、空隙の深さに厚さを加算するこ
とにより底面の外形が推定できる。これにより、空隙部
の外形線を表わす三次元データが得られる。
【0035】ここまでに得られているのは上面と底面の
境界線に対する三次元データであり、補修設計に用いる
体積等を算出する上で、境界線内部の三次元データを得
る必要がある。そこで、空隙の境界線に対して得られて
いる三次元データを補間することにより、図5(D)に
示すように、上面と底面の三次元形状を求める方法を採
用する。空隙の上面、底面内の各点について、空隙境界
上の既知点との距離荷重平均により表面からの深さを算
出し、空隙表面の三次元形状を求める。
【0036】(B) 空隙の三次元形状の推定方法 図6は熱画像による構造物内部の空隙の三次元形状の推
定手順を説明するための図である。まず熱収支モデルに
想定環境条件を与えた事前検討を行い、実際の観測を行
う上での適正条件を把握する。次に、実際に熱画像と環
境条件の観測を行い、空隙の深さ、厚さを変えた熱収支
モデルに環境条件の観測データを与えて温度分布パター
ンを推定し、空隙を表す領域のエッジパターンから空隙
の深さ、厚さを表す計測値を抽出し、計測値から相関解
析により空隙の深さ、厚さの推定式を導出する。そし
て、観測された熱画像の空隙を表す領域のエッジパター
ンより空隙の深さ、厚さを表す計測値を抽出し、空隙の
深さ、厚さの推定式に代入して空隙境界部の深さ、厚さ
を推定し、補間により空隙の三次元形状を算出する。診
断の流れの詳細は次のとおりである。
【0037】ステップS1:熱収支モデルによる適正観
測条件の事前検討 解析に先立ち、現地予察または資料調査により、対象と
なる構造物の状況を把握する。その結果に基づき、想定
環境要素データおよび変状要素データを与えて、熱収支
モデルによる予備解析を行い、対象となる構造物および
気象、観測時期において、適正な観測条件(時間帯)を
把握する。
【0038】ステップS2:現地観測による熱画像と気
象観測データの取得 上記ステップS1で把握した適切な観測条件下において
現地観測を行い、熱画像および気象観測データ等を取得
する。また、現地測定値や既往測定データ、あるいは文
献値等により、熱収支モデルの解析に用いる物性値等の
パラメータを取得する。
【0039】ステップS3:熱収支モデルによる温度推
定 現地観測で得られた気象観測データ(および物性値等の
パラメータ)を熱収支モデルに与え、熱画像を観測した
時間帯における、空隙上部の温度分布パターンを推定す
る。この際、空隙の深さ、厚さを体系的に変化させた有
限要素モデルを用意し、深さ、厚さ別の温度分布パター
ンの推定データを得る。
【0040】ステップS4:温度推定データからのエッ
ジパターン抽出 熱収支モデルを用いて推定された温度分布データより、
空隙上部を横切る側線上の温度プロファイルデータを、
エッジパターンとして抽出する。得られるエッジパター
ンは温度値でエネルギーの4乗根であり、非線形となる
ため、線形解析方法を適用できるよう放射エネルギー量
に変換する。
【0041】ステップS5:温度推定データからの計測
値の抽出 抽出されたエッジパターンより、前述の空隙の深さ、厚
さを表す計測値(線ひろがり関数の半値幅、位相値)を
抽出する。深さ、厚さを体系的に変化させた各ケースに
ついて抽出する。
【0042】ステップS6:相関解析による空隙の深
さ、厚さの推定式の導出 上記ステップS5により得られた空隙の深さ、厚さ別の
計測値と、空隙の深さ、厚さの値を用いて相関解析を行
い、空隙の深さ、厚さを推定する回帰式を導出する。
【0043】ステップS7:熟画像による空隙部を表す
領域(パターン)の抽出 観測された熱画像より空隙部を表す領域(パターン)を
抽出する。具体的には、周囲の健全部に比べて相対的に
高温または低温を示し明瞭に区別される領域を、熱画像
に対する画像解析(パターン解析、統計解析等)、画像
判読等により抽出する。この際、熱収支モデルによる温
度推定結果に基づく、空隙部の温度傾向を参考にしなが
ら、領域抽出を行う。
【0044】ステップS8:領域境界のエッジパターン
の抽出 抽出された空隙部を表す温度分布パターンのエッジ上の
多数点において、エッジパターンを抽出する。この際、
エッジラインの方向を画像パターン解析により求め、エ
ッジラインと垂直な方向のエッジパターンを抽出する。
なお、エッジラインの位置は、エッジ部において熱画像
によるXY方向の温度勾配が最大になる地点、エッジラ
インに垂直な方向は、その地点における温度勾配が最大
となる方向(XY方向の偏微分係数の逆正接)として定
義する。
【0045】ステップS9:計測値の抽出 抽出されたエッジパターンに対して、空隙の深さ、厚さ
を表す成分をよく抽出できるよう、機器(熱画像セン
サ)や構造物表面の汚れ等に起因するノイズパターンを
フィルター処理等により除去する。その上で、前述と同
様の処理により、各点のエッジパターンについて、空隙
の深さ、厚さを表す計測値(線ひろがり関数の半値幅、
位相)を抽出する。
【0046】ステップS10:空隙境界部の深さ、厚さ
の推定 抽出された各点の計測値を、熱収支シミュレーションに
より得られている空隙の深さ,厚さの推定式に代入し、
各点の空隙の深さ、厚さを求める。なお、空隙は上面、
底面(および側面)から構成されるので、各点の空隙の
深さ推定値を連結することにより、空隙の上面の外形線
を求める。また、各点の空隙の深さ推定値に厚さ推定値
を加算し連結することにより、空隙の底面の外形線を求
める。これにより、空隙の外形線を表す三次元データが
得られる。
【0047】ステップS11:補間による空隙の三次元
形状の推定 補修設計等で用いる空隙の体積等を算出するため、空隙
上面、底面表面の三次元形状を算出する。上記ステップ
S10で得られている上面、底面の外形線の三次元デー
タを補間することにより、上面、底面表面の三次元形状
を求める。空隙上面、底面内の各点について、外形線上
の推定点との距離を求め、深さ推定値との距離加重平均
値を求めて、空隙表面の三次元形状を求める。以上によ
り、空隙の三次元形状を表す最終的なデータが得られ
る。
【0048】なお、本発明は、上記実施の形態に限定さ
れるものではなく、種々の変形が可能である。例えば、
日射エネルギーを加熱ランプ等による入射エネルギーに
置き換え、物性値等を対象とする材料等の値に置き換え
て熱収支モデルによる温度推定を行うことにより、屋内
の人工環境下での製品、材料の空隙検査等にも十分適用
できる。これにより、時系列観測と解析を前提としてい
た従来の熱画像による方法に代わり、屋内環境下での製
品、材料の空隙形状の推定をより効率的かつ正確に行う
ことが可能となる。また、対象とする屋外の物体も、土
木構造物に限定されるものではなく、建物、文化財、岩
盤斜面など種々の屋外の対象物への適用が可能である。
さらに、空隙のみならず、内部に異物が充填された部分
(例えば構造物表層での滞水、遺物の埋没等)の形状推
定に対しても、物性を変更して熱収支シミュレーション
を行うことにより、適用が可能である。
【0049】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
に係る熱画像による構造物内部の空隙形状の推定システ
ムおよび推定方法は、従来の方法に対して、次のような
利点、効果をもっている。
【0050】1)熱収支モデルにより得られる温度推定
値を、実際の熱画像解析に対して基準値として適用する
ことにより、定量的、客観的に空隙形状が推定できる。
【0051】2)従来の製品検査等で検討されていた方
法のような、時系列観測および処理が不要で、単一時刻
の熱画像のみにより、空隙の三次元形状が精度よく推定
でき、屋外環境下での効率的な診断への適用性に優れて
いる。
【0052】3)観測に不適切な時間帯(健全部と空隙
部の温度差が無くなる、朝方、夕方等)を除けば、時
間、季節によらずほぼ一定のよい精度で空隙形状が推定
でき、屋外構造物の診断への適用性に優れている。
【0053】4)空隙上部の多数点(全面)の温度デー
タを用いる、パラメータ最適化等の従来の逆解析方法の
ように、空隙の平面形状をパラメータ化して規定する必
要がないので、不定形の平面形状をもつ実際の空隙に容
易に適用できる。
【0054】5)従来の逆解析方法のような多数回の絞
り返し計算が不要で、不定形の平面形状の空隙に対応す
る場合でも計算量が増加しないので、従来の逆解析方法
に比べて計算量が格段に少なく、大量の空隙形状推定を
効率的に行える。
【0055】図7は従来の逆解析方法の課題と本発明の
エッジ解析方法の利点を説明するための図であり、上記
4)、5)で説明した、従来の逆解析方法の課題と本発
明のエッジ解析方法の利点をさらに具体的に説明する。
従来の逆解析方法では、空隙形状をパラメータ化して規
定し、そのさまざまな組み合わせに対して熱収支シミュ
レーションによる温度分布の推定を繰り返し、実測温度
分布と整合する最適な組み合わせを求めていく。この
際、単純な正方形の平面形状をもつ空隙であれば、図7
(A)に示すようにその形状を深さ、大きさ、厚さの3
つのパラメータで表現できる。しかし、その一部が欠損
しただけの場合でも、図7(B)に示すように形状を表
すパラメータは5つとなり、パラメータの定義が複雑に
なるとともに、組み合わせケース数(すなわち収束に要
する計算量)は飛躍的に増加することになる。実際の不
定形の平面形状をもつ空隙に対応する場合は、形状パラ
メータの組み合わせ数はさらに増加し、計算量は膨大と
なるため、事実上適用は不可能であると考えられる。
【0056】一方、本発明に係る熱画像による構造物内
部の空隙形状の推定システム及び推定方法で採用したエ
ッジ解析方法は、不定形の平面形状をもつ空隙に対する
場合でも、計算量は増加しないので、実際の構造物に存
在する空隙への適用性に優れている。また、本発明のエ
ッジ解析方法では、熱収支シミュレーションによる温度
推定は1回行うのみであり、従来の逆解析方法のように
何回も推定を繰り返す必要が無いので、計算量が格段に
少なく、効率性にきわめて優れている。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る熱画像による構造物内部の空隙
形状の推定システムの実施の形態を説明するための図で
ある。
【図2】 空隙の深さ・厚さと内部熱伝導の関係を説明
するための図である。
【図3】 は空隙の深さ・厚さと表面温度分布パターン
の関係を説明するための図である。
【図4】 空隙の深さ・厚さの推定の手順を説明するた
めの図である。
【図5】 空隙の三次元形状の推定方法を説明するため
の図である。
【図6】 熱画像による構造物内部の空隙の三次元形状
の推定手順を説明するための図である。
【図7】 従来の逆解析方法の課題と本発明のエッジ解
析方法の利点を説明するための図である。
【符号の説明】
1…環境要素データ、2…変状要素データ、3…熱画像
観測データ、4…熱収支解析部、5、7…エッジパター
ン解析部、6…空隙の深さ・厚さ推定式導出部、8…空
隙の深さ・厚さ推定部、9…空隙の三次元形状の導出部
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01N 25/72 G06T 1/00 300

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 構造物表面の温度分布を表す熱画像観測
    データより前記構造物内部の空隙を表すエッジパターン
    を抽出して空隙の深さ、厚さを表す計測値を求めるエッ
    ジパターン解析手段と、前記エッジパターン解析手段に
    より求めた空隙の深さ、厚さを表す計測値を熱収支モデ
    ルの解析により得られる空隙の深さ、厚さの推定式に代
    入して空隙境界部の空隙の深さ、厚さを推定する推定手
    段とを備え、構造物内部の空隙形状の推定を行うことを
    特徴とする熱画像による構造物内部の空隙形状の推定シ
    ステム。
  2. 【請求項2】 構造物表面の温度分布を表す熱画像観測
    データより前記構造物内部の空隙を表すエッジパターン
    を抽出して空隙の深さ、厚さを表す計測値を求めるエッ
    ジパターン解析手段と、前記エッジパターン解析手段に
    より求めた空隙の深さ、厚さを表す計測値を熱収支モデ
    ルの解析により得られる空隙の深さ、厚さの推定式に代
    入して空隙境界部の空隙の深さ、厚さを推定する推定手
    段と、前記推定手段により推定された空隙の深さ、厚さ
    の推定値の補間により空隙の三次元形状を算出する三次
    元形状算出手段とを備え、構造物内部の空隙形状の推定
    を行うことを特徴とする熱画像による構造物内部の空隙
    形状の推定システム。
  3. 【請求項3】 構造物の状況や環境条件に関するデータ
    を含む環境要素データと内部空隙の状況に関するデータ
    を含む変状要素データを熱収支モデルに与えて空隙の深
    さ、厚さを変えた場合の構造物の表面温度分布パターン
    を解析する熱収支解析手段と、前記熱収支解析手段によ
    り空隙の深さ、厚さを変えて解析された構造物の表面温
    度分布パターンの推定データより構造物内部の空隙を表
    すエッジパターンを抽出して空隙の深さ、厚さを表す計
    測値を求め、前記空隙の深さ、厚さと前記計測値との相
    関解析により空隙の深さ、厚さの推定式を導出する空隙
    の深さ、厚さ推定式導出手段とを備え、構造物表面の温
    度分布を表す熱画像観測データより前記構造物内部の空
    隙を表すエッジパターンを抽出して空隙の深さ、厚さを
    表す計測値を求め、前記熱画像観測データより求めた空
    隙の深さ、厚さを表す計測値を前記空隙の深さ、厚さ推
    定式導出手段により導出された空隙の深さ、厚さの推定
    式に代入して空隙境界部の空隙の深さ、厚さを推定する
    ことを特徴とする熱画像による構造物内部の空隙形状の
    推定システム。
  4. 【請求項4】 前記空隙の深さを表す計測値は、エッジ
    パターンの線ひろがり関数の半値幅とすることを特徴と
    する請求項1乃至3のいずれかに記載の熱画像による構
    造物内部の空隙形状の推定システム。
  5. 【請求項5】 前記空隙の厚さを表す計測値は、エッジ
    パターンの線ひろがり関数をフーリエ変換して得られる
    位相値とすることを特徴とする請求項1乃至3のいずれ
    かに記載の熱画像による構造物内部の空隙形状の推定シ
    ステム。
  6. 【請求項6】 構造物の状況や環境条件に関するデータ
    を含む環境要素データと内部空隙の状況に関するデータ
    を含む変状要素データを熱収支モデルに与えて空隙の深
    さ、厚さを変えた場合の構造物の表面温度分布パターン
    を解析し、前記熱収支モデルにより空隙の深さ、厚さを
    変えて解析された構造物の表面温度分布パターンの推定
    データより構造物内部の空隙を表すエッジパターンを抽
    出して空隙の深さ、厚さを表す計測値を求め、前記空隙
    の深さ、厚さと前記計測値との相関解析により空隙の深
    さ、厚さの推定式を導出し、構造物表面の温度分布を表
    す熱画像観測データより前記構造物内部の空隙を表すエ
    ッジパターンを抽出して空隙の深さ、厚さを表す計測値
    を求め、前記熱画像観測データより求めた空隙の深さ、
    厚さを表す計測値を前記空隙の深さ、厚さの推定式に代
    入して空隙境界部の空隙の深さ、厚さを推定し、前記推
    定された空隙の深さ、厚さの推定値の補間により空隙の
    三次元形状を算出して構造物内部の空隙形状の推定を行
    うことを特徴とする熱画像による構造物内部の空隙形状
    の推定方法。
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