JP3401178B2 - 光コネクタ - Google Patents

光コネクタ

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JP3401178B2
JP3401178B2 JP35374097A JP35374097A JP3401178B2 JP 3401178 B2 JP3401178 B2 JP 3401178B2 JP 35374097 A JP35374097 A JP 35374097A JP 35374097 A JP35374097 A JP 35374097A JP 3401178 B2 JP3401178 B2 JP 3401178B2
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housing
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optical connector
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邦彦 藤原
幸生 林
義和 野村
雅昭 高谷
真二 長沢
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Nippon Telegraph and Telephone Corp
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Fujikura Ltd
Nippon Telegraph and Telephone Corp
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光コネクタに係
り、特にハウジング本体と固定部品とによって前記バッ
クプレーンを表裏両側から挟み込んで組み立てられるバ
ックプレーンハウジングを具備する光コネクタに関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】プラグイン形式の光コネクタにあって
は、従来からいわゆるバックプレーンコネクタが提供さ
れている。図11はバックプレーンコネクタの一例を示
す。図11中符号1はプラグインユニット、2はプリン
トボード、3はバックプレーン、4a,4bはMPOコ
ネクタプラグ(以下「MPOプラグ」)、5はプリント
ボードハウジング、6はバックプレーンハウジングであ
る。このバックプレーンコネクタは、プリントボードハ
ウジング5を固定したプリントボード2をプラグインユ
ニット1に差し込むことで、プラグインユニット1側部
に配置したバックプレーン3に取り付けたバックプレー
ンハウジング6にプリントボードハウジング5が嵌合し
て組み立てられる。嵌合したプリントボードハウジング
5およびバックプレーンハウジング6は光コネクタアダ
プタ7を構成し、両側から差し込まれたMPOプラグ4
a,4b同士を接続する。プリントボードハウジング5
側から光コネクタアダプタ7に差し込むMPOプラグ4
aは予めプリントボードハウジング5に差し込んでお
き、プリントボード2をプラグインユニット1の所定位
置まで差し込むと同時にバックプレーンハウジング6に
差し込まれる。ハウジング本体8は内部ハウジング8a
を内部に具備し、該内部ハウジング8a内にてバックプ
レーンハウジング6側のMPOプラグ4bを支持する。
プラグインユニット1には複数枚のプリントボード2を
並列に高密度収納することができるので、このバックプ
レーンコネクタでは光コネクタアダプタ7を高密度実装
することができる。なお、MPOプラグ4a,4bと
は、JIS C 5981に制定される光コネクタフェ
ルール4cをプラスチック製ハウジングに支持した構成
の光コネクタである。
【0003】図12はバックプレーンハウジング6を示
す分解斜視図である。図12に示すように、バックプレ
ーンハウジング6は、バックプレーン3を介して両側に
対向配置したハウジング本体8と裏面ハウジング9とを
備えている。ハウジング本体8はプリントボード2側
(図12中左側)に配置し、裏面ハウジング9はバック
プレーン3を介してハウジング本体8と反対側に配置し
ている。ハウジング本体8にはピン10を突設し、バッ
クプレーン3に開口した取付穴11に前記ピン10を挿
入してバックプレーン3の反対側に突出させ、該ピン1
0の突出先端に裏面ハウジング9をネジ12により固定
している。
【0004】図13は取付穴11の一例を示す。図13
に示すように、取付穴11は長方形状であり、四隅に拡
張部13を有している。取付穴11の対角線に沿って対
向する一対の拡張部13,13には前記ピン10を収納
し、しかも、上下方向(図13中上下)にa=1.60
mm程度の隙間14を確保し、水平方向(図13中左
右)にもb=0.34mm程度の隙間15を確保してい
る。ハウジング本体8と裏面ハウジング9とは摺動可能
にバックプレーン3を挟み込んでいるので、バックプレ
ーンハウジング6は隙間14、15でのピン10、10
の可動範囲内で浮動可能である。これにより、図11に
示すように、プリントボードハウジング5をバックプレ
ーンハウジング6に嵌合する際の寸法交差をバックプレ
ーンハウジング6の浮動により吸収して嵌合作業性を向
上している。なお、バックプレーンコネクタでは、バッ
クプレーンハウジング6の浮動が重要であり、バックプ
レーンハウジング6の浮動を許容するための構成として
は、前記取付穴11の拡張部13以外にも各種構成の採
用が可能である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、前記の光コ
ネクタの場合、プリントボードハウジング5はプリント
ボード2に特殊品の小型のネジ(図示せず)を用いて固
定しているのが現状であり、ネジのコストが高く付くと
いった問題があった。すなわち、このネジは、プラグイ
ンユニット1におけるプリントボード2の実装密度を高
めることに鑑みて、プリントボード2からの突出寸法を
抑えるために特殊品の小型のものを使用するため、コス
トが高くなる。しかも、このネジのサイズが小さいこと
から、回転作業に手間がかかり作業性を向上できない
他、ネジを回転するための工具も特殊品となり、この面
からもコストが上昇する不満があった。このネジは、プ
リントボードハウジング5に形成したネジ穴にねじ込ん
で固定するため、プリントボードハウジング5にも特殊
サイズのネジ穴を形成することになり、ネジ穴の形成作
業に手間がかかるといった問題も生じる。また、対応心
数が多く大型のMPOプラグ4aをプリントボードハウ
ジング5に支持する時では、該プリントボードハウジン
グ5のサイズが大きくなり、プリントボードハウジング
5をバックプレーンハウジング6に嵌合したり離脱する
際の抵抗力が大きくなり、プリントボード2に対するプ
リントボードハウジング5の固定状態を安定にするため
に固定用のネジ本数を増大することになり、前記のコス
トや固定作業性の問題が一層顕著になる。
【0006】本発明は、前述の課題に鑑みてなされたも
ので、(1)リベット部品を使用することにより、プリ
ントボードに対するプリントボードハウジングの固定作
業性が向上する、(2)リベット部品を構成するリベッ
ト本体やリベットピン等の形状を調整するだけで、プリ
ントボード板厚やプリントボードハウジング形状に対し
て高い汎用性が得られる、(3)合成樹脂製のリベット
部品により、前記(2)の効果が容易に得られ、しか
も、低コスト化できる光コネクタを提供することを目的
とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明で
は、バックプレーン(3)の表裏両側に対向配置したハ
ウジング本体(21)および固定部品(22)によって
前記バックプレーンを挟み込むようにして組み立てられ
るバックプレーンハウジング(20)と、前記バックプ
レーンに対して進退自在に設けられたプリントボード
(2)に取り付けられ前記ハウジング本体に対して離脱
可能に嵌合するプリントボードハウジング(40、4
8)とを備え、前記バックプレーンハウジングを形成す
るハウジング本体に前記プリントボードハウジングを嵌
合することにより、前記バックプレーンに開口した取付
穴(30)を介して前記ハウジング本体に差し込まれた
光コネクタプラグ(4b)と前記プリントボードハウジ
ングに支持された別の光コネクタプラグ(4a)とが接
続されるようになっている光コネクタにおいて、プリン
トボードに貫通させたリベット穴(46、46a、46
b)と、前記プリントボードハウジングに形成したリベ
ット穴(47、48a、48b)とにリベット部品(4
5、49、50)を連通させて、該リベット部品の端部
を変形させることによって、前記プリントボードと前記
プリントボードハウジングとが固定されており、前記リ
ベット部品の端部は、該リベット部品の軸方向における
前記プリントボートハウジングの両端面をそれぞれ含む
2つの平面間に設けられた空間内で変形されていること
を特徴とする光コネクタを前記課題の解決手段とした。
この光コネクタでは、プリントボードに対するプリント
ボードハウジングの固定をリベット部品により行うこと
で、作業性を向上する。すなわち、リベット部品による
固定作業は、プリントボードとプリントボードハウジン
グとに連通させたリベット部品の端部を変形して固定す
るだけであるので、従来のネジ止めによる固定に比べて
作業が単純である。しかも、プリントボードハウジング
に形成するリベット穴は、リベット部品を挿通するため
のものであり、ネジ止めのためのネジ穴をプリントボー
ドハウジングに形成することに比べて、形成が容易であ
る。また、リベット部品は、プリントボードやプリント
ボードハウジングからの突出寸法を小さくすることが可
能であり、プラグインユニット内のプリントボードハウ
ジングの実装密度を高めることができる。この光コネク
タに適用するリベット部品としては、各種構成が採用可
能であり、例えば、一部品からなるリベット部品も採用
可能である。
【0008】例えば、請求項2記載のように、前記リベ
ット部品は、前記プリントボードのリベット穴およびプ
リントボードハウジングのリベット穴に連通される筒状
のリベット本体と、該リベット本体の軸方向一端部から
挿入され、当該リベット本体の軸方向他端部への押し込
み量が調整されることにより、前記リベット本体の軸方
向他端部に形成した変形部を変形させて外側へ押し広げ
るリベットピンとを備え、前記リベット本体の軸方向一
端部から突設した係止突起と、前記リベットピンによっ
て変形された前記変形部との間に、前記プリントボード
および前記プリントボードハウジングを挟み込むように
して固定するようになっている構成を採用すると、リベ
ットピンをリベット本体に挿入して変形部を変形させる
だけで、簡便に固定作業を行うことができ、作業性が一
段と向上する。しかも、このリベット部品では、リベッ
ト本体やリベットピン等の形状を調整するだけで、プリ
ントボード板厚やプリントボードハウジング形状に対し
て高い汎用性が得られる。汎用性の向上は、低コスト化
に寄与する。リベットピンを予め挿入しておいたリベッ
ト本体を、プリントボードのリベット穴およびプリント
ボードハウジングのリベット穴に連通させた後、前記リ
ベットピンの押し込み量を調整することでリベット本体
の変形部を変形させる構成も採用可能である。
【0009】また、前記リベット部品が合成樹脂からな
る構成を採用すると、リベット部品の成形が容易である
ため、プリントボードやプリントボードハウジングに形
成したリベット穴に対して適合する形状のリベット部品
が容易に得られ、プリントボードの板厚やプリントボー
ドハウジング形状に対して高い汎用性が得られるととも
に、安価な素材の使用を可能にして低コスト化にも寄与
する。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明の光コネクタの第1
実施形態を図1から図8を参照して説明する。なお、図
中、図11から図13と同一の構成部分には同一の符号
を付し、その説明を簡略化する。
【0011】図1に示すように、本実施形態の光コネク
タは、バックプレーン3に取り付けたバックプレーンハ
ウジング20と、プリントボード2に取り付けたプリン
トボードハウジング40とを備え、プリントボード2を
プラグインユニット1(図11参照)に差し込むことに
より前記プリントボードハウジング40が前記バックプ
レーンハウジング20に嵌合するようになっている。こ
の光コネクタでは、予めMPOプラグ4aを嵌合してお
いたプリントボードハウジング40を前記バックプレー
ンハウジング20に嵌合すると同時に、MPOプラグ4
aがバックプレーンハウジング20内の所定位置に位置
決めされ、反対側からバックプレーンハウジング20へ
挿入されたMPOプラグ4bと接続されるようになって
いる。
【0012】まず、この光コネクタに適用されるバック
プレーンハウジング20の一例を説明する。図1に示す
ように、ハウジング本体21はプラスチック等の合成樹
脂から筒状に形成され、バックプレーン3に開口した取
付穴30から差し込まれたMPOプラグ4bを挿抜可能
に収納するプラグ収納穴23を備えている。前記プラグ
収納穴23の反対側からは前記プリントボードハウジン
グ40に支持した光コネクタプラグ43(後述)が差し
込まれるようになっている。プラグ収納穴23内にはM
POプラグ4bを位置決めする図示しないキー溝を形成
しているので、該プラグ収納穴23内に差し込んだMP
Oプラグ4bは前記光コネクタプラグ43に対して突き
合わせ接続可能に位置決めされる。
【0013】図2は固定部品の一例を示す。固定部品2
2は全体がバネ材から形成され、長方形枠状の本体部2
4と、該本体部24の両側から突設した一対の弾性爪2
5,25とを備えている。これら弾性爪25,25の突
設位置はハウジング本体21の対向する両側に形成した
一対の係合部26,26(図1参照)と一致している。
また、弾性爪25,25先端には係合爪27を突設して
いる。図1において、両弾性爪25,25はバックプレ
ーン3の取付穴30に挿通し、バックプレーン3を介し
て反対側に設置したハウジング本体21の係合部26,
26にそれぞれ差し込んで係合される。
【0014】図3に示すように、取付穴30は長方形で
あり、バックプレーン3の上下に細長く延在している。
固定部品22の本体部24の外形は取付穴30よりも大
きく、本体部24中央部に開口したプラグ挿通穴29は
取付穴30よりも小さい。図1に示すように、両弾性爪
25,25をバックプレーン3の取付穴30に挿通して
ハウジング本体21の係合部26,26に係合すると、
前記プラグ挿通穴29は取付穴30に連通し、プラグ挿
通穴29から取付穴30に挿通したMPOプラグ4bを
ハウジング本体21に差し込むことができる。
【0015】また、図3に示すように、取付穴30に挿
入した弾性爪25,25の周囲にはクリアランスを確保
し、取付穴30内では前記クリアランスの範囲で弾性爪
25,25の変位を許容している。したがって、バック
プレーン3に取り付けたバックプレーンハウジング20
には、前記取付穴30内での弾性爪25,25の可動範
囲内で浮動を許容している。例えば、図4に示すよう
に、前記クリアランスは水平方向(図4中左右)にc=
0.34mm、垂直方向(図4中上下)にd=1.60
mm確保し、このクリアランスの範囲で弾性爪25,2
5が変位可能であり、バックプレーンハウジング20の
浮動範囲が設定される。これにより、プラグインユニッ
ト1(図11参照)にプリントボード2を差し込んでプ
リントボードハウジング40(図1参照)をバックプレ
ーンハウジング20に嵌合する際に、プリントボードハ
ウジング40とバックプレーンハウジング20との間の
位置ずれをバックプレーンハウジング20の浮動により
吸収できるので、嵌合作業性が向上する。
【0016】図2に示すように、プラグ挿通穴29の両
側の本体部24にはバネ部31,31を形成している。
図2において、バネ部31は本体部24からバックプレ
ーン3方向に突出する湾曲部であり、図5に示すよう
に、弾性爪25,25を取付穴30に差し込むとバック
プレーン3に当接される。したがって、弾性爪25,2
5を取付穴30に差し込んでハウジング本体21に係合
すると、ハウジング本体21とバネ部31との間にバッ
クプレーン3が挟み込まれる。組み立てられたバックプ
レーンハウジング20では、ハウジング本体21および
本体部24との間にバックプレーン3を摺動可能な程度
のクランプ力により軽く挟み込む。そして、バネ部31
の弾性変形範囲内にてバックプレーン3の厚さ寸法の公
差が吸収されるため、ハウジング本体21の取り付け状
態が安定し、しかも、ハウジング本体21に図4に示し
たクリアランスによる目的の浮動範囲が安定に得られる
ため、プリントボードハウジング40との嵌合作業性を
向上することができる。なお、バネ部形状は図示した湾
曲部に限定されず、屈曲部等、各種形状が採用可能であ
る。
【0017】図1において、プリントボードハウジング
40は全体がプラスチック等の合成樹脂からなり、バッ
クプレーン3に組み立てたバックプレーンハウジング2
0のハウジング本体21に離脱可能に嵌合するようにな
っている。
【0018】図6はプリントボードハウジング40を示
す斜視図である。図6において、プリントボードハウジ
ング40の両側部(図6中上下)からは、ハウジング本
体21(図1参照)に外側から係脱可能に係合する一対
の係脱爪41a、41bを突設している。また、図6に
示すように、プリントボードハウジング40の内部に
は、筒状の収納壁42を備えている。この収納壁42に
は、MPOプラグ4aが後方(図6中左奥側)から挿
入、嵌合されるようになっている。また、プリントボー
ドハウジング40の前記バックプレーンハウジング20
への差し込み方向先端(図6中右手前側)には、重合壁
43を突設している。図1中矢印に示すように、プリン
トボードハウジング40をバックプレーンハウジング2
0へ差し込むと、ハウジング本体21と該ハウジング本
体21内に収納した内部ハウジング21aとの間の隙間
に確保された図示しない挿入溝へ前記重合壁43が挿入
され、プリントボードハウジング40が前記バックプレ
ーンハウジング20に対して位置決めされる。また、こ
の時、重合壁43が内部ハウジング21a外面に重合し
て、内部ハウジング21aやハウジング本体21を補強
するようになっている。プリントボードハウジング40
をバックプレーンハウジング20へ差し込み、プリント
ボードハウジング40の収納壁42を内部ハウジング2
1aに当接させると、プリントボードハウジング40内
(収納壁42内)に収納支持したMPOプラグ4a先端
がハウジング本体21内の所定位置に差し込まれ、ハウ
ジング本体21に反対側(取付穴30側)から差し込ま
れたMPOプラグ4bと接続される。
【0019】図1に示すように、MPOプラグ4aは、
プリントボードハウジング40に挿入すると、カップリ
ング4dがプリントボードハウジング40に係脱可能に
係合する。また、MPOプラグ4aは、カップリング4
dの引き抜き操作によって、プリントボードハウジング
40から引き抜くことも可能である。MPOプラグ4b
もカップリング4dによってバックプレーンハウジング
20に対して係脱可能に係合する。
【0020】図7に示すように、プリントボードハウジ
ング40の収納壁42内にはキー溝44が形成されてお
り、このキー溝44にMPOプラグ4aのキー4e(図
1参照)が係合することによりプリントボードハウジン
グ40内の所定位置にMPOプラグ4aが位置決めされ
る。図1に示すように、バックプレーンハウジング20
側のMPOプラグ4bもキー4eを有し、このキー4e
が内部ハウジング21a内の図示しないキー溝に係合す
ることにより、バックプレーンハウジング20内の所定
位置に位置決めされる。そして、プリントボードハウジ
ング40をバックプレーンハウジング20へ嵌合する
と、MPOプラグ4a、4b同士が位置決めされ、これ
らMPOプラグ4a、4bの光コネクタフェルール4
c、4c同士が突き合わせ接続されるようになってい
る。なお、図7中符号44aは、MPOプラグ4aと係
脱可能に係合する係脱爪である。
【0021】MPOプラグ4a、4bは、光コネクタフ
ェルール4cを付勢するコイルスプリング等の付勢手段
(図示せず)を内蔵しており、MPOプラグ4a、4b
同士を接続した時には、これら付勢手段の付勢力が光コ
ネクタフェルール4c、4c同士の突き合わせ力として
作用する。この時、バックプレーンハウジング20とプ
リントボードハウジング40との嵌合力が前記付勢手段
の反力として作用するため、突き合わせ接続した光コネ
クタフェルール4c、4c間に前記突き合わせ力を効率
良く作用させることができる。
【0022】図6に示すように、プリントボードハウジ
ング40は、リベット部品45によってプリントボード
2と固定するようになっている。図6において、前記リ
ベット部品45は、プラスチック等の合成樹脂からなる
筒状のリベット本体45aと、該リベット部品45aに
挿入される合成樹脂製のリベットピン45bからなって
いる。そして、このリベット部品45は、図8に示すよ
うに、プリントボード2に開口したリベット穴46から
プリントボードハウジング40のリベット穴47に挿入
したリベット本体45aをプリントボードハウジング4
0内部の変形用空間40aに到達させた後、プリントボ
ード2側(リベット本体45aの軸方向一端部)からリ
ベット本体45aに圧入したリベットピン45bによ
り、リベット本体45aの軸方向他端部の変形部45c
を外側へ放射状に押し広げるようにして変形させること
により、リベット本体45aの軸方向一端部から突設し
た係止突起45f(フランジ部)と前記変形部45cと
の間にプリントボードハウジング40とプリントボード
2とを挟み込むようにして固定する。
【0023】具体的には、まず、リベット本体45aを
変形部45cからプリントボード2のリベット穴46に
挿入してプリントボードハウジング40のリベット穴4
7に連通させ、前記変形部45cを変形用空間40aに
到達させるとともに、係止突起45fをプリントボード
2に係止する。この時、プリントボードハウジング40
のリベット穴46の周囲に突設した係合フランジ40b
をプリントボード2のリベット穴46に嵌合させるの
で、プリントボードハウジング40側およびプリントボ
ード2側の両リベット穴46、47の連通状態が維持さ
れ、リベット本体45aの挿入作業は容易である。次
に、リベット本体45aにリベットピン45bを圧入す
ると、変形用空間40a内にて変形部45cの内面側に
突設された突起45dがリベットピン45bによって押
圧され、スリットによって複数に分割された変形部45
cの各部がそれぞれ外側へ放射状に押し開かれる。これ
により、変形部45cがプリントボードハウジング40
と係合し、前記係止突起45fと前記変形部45cとの
間にプリントボード2とプリントボードハウジング40
とが挟み込まれるようにして固定されるのである。リベ
ットピン45bを予めリベット本体45aに挿入してお
き、リベット穴46、47へリベット本体45aを連通
した後、リベットピン45bのプリントボードハウジン
グ40方向への押し込み量を増大することでも、プリン
トボード2とプリントボードハウジング40との固定を
行うことができる。この時、作業現場では、リベットピ
ン45bが挿入されたリベット部品45aを一部品の如
く取り扱えば良いので、固定作業性が向上する。なお、
リベット部品45の素材は樹脂に限定されず、素材の選
択の幅は広く、安価な素材の使用により低コスト化する
ことも容易である。
【0024】したがって、この光コネクタでは、プリン
トボードハウジング40のプリントボード2への固定を
リベット部品45により行うので、リベット本体45a
の挿入作業およびリベットピン45bの圧入作業のみよ
って固定作業を簡便に行うことができ、従来のネジを使
用する場合に比べて、作業能率が大幅に向上する。ま
た、従来のネジによる固定では、ネジが特殊品であるた
め低コスト化が困難である上、プリントボードハウジン
グ40の加工も特殊になり、光コネクタ全体の低コスト
化の妨げになっていたが、リベット部品45による固定
であれば、リベット部品45自体の低コスト化が容易で
ある上、プリントボードハウジング40の加工が単純で
済むため、光コネクタ全体の低コスト化が可能である。
しかも、リベット部品45は、リベット本体45aやリ
ベットピン45bの長さ寸法を変更するだけで、プリン
トボード2の板厚に容易に対応することができ、従来の
ネジに依る固定ではネジ溝の螺刻ピッチ等を変更する必
要があるのに比べて、高い汎用性が得られる。
【0025】以下、本発明の第2実施形態を図9および
図10を参照して説明する。図9および図10は、合計
4個のリベット穴48a、48bを有するプリントボー
ドハウジング48を示す。図9に示すように、プリント
ボード2にも、リベット穴46a、46bを合計4個形
成する。リベット穴48aの開口部の周囲には係合フラ
ンジ48cを突設しており、この係合フランジ48cを
プリントボード2のリベット穴46aに嵌合すること
で、プリントボードハウジング48をプリントボード2
の所定位置に位置決めすることができる。
【0026】図10に示すように、リベット穴46a、
48aに適用されるリベット部品49は、リベット穴4
6aおよび48aに連通させた筒状のリベット本体49
aと、該リベット本体49aにプリントボード2側(リ
ベット本体49aの軸方向一端部)から圧入されたリベ
ットピン49bとを備えている。前記リベット本体49
aの軸方向他端部に形成した変形部49cは、前記リベ
ット穴48aの前記係合フランジ48cとは反対側の端
部を拡張した形状の変形用空間48d(拡張部)内にて
前記リベットピン49bによって外側に押し広げるよう
に変形され、これによりプリントボードハウジング48
とプリントボード2とをリベット部品49によって挟み
込むようにして固定している。
【0027】リベット穴48bは、プリントボードハウ
ジング48から後側(図10中左側)へ突設した支圧フ
ランジ48eを貫通している。リベット穴46b、48
bに適用したリベット部品50は、リベット穴46b、
48bを連通する筒状のリベット本体50aと、該リベ
ット本体50aに圧入されるリベットピン50bとを備
えている。そして、プリントボード2側から挿入され支
圧フランジ48eのリベット穴48bを貫通して突出し
た変形部50cが前記リベット本体50aに圧入された
リベットピン50bによって外側に押し広げるようにし
て変形されることにより、プリントボードハウジング4
8とプリントボード2とがリベット部品50によって挟
み込むようにして固定されるようになっている。
【0028】ここで、図9に示すように、リベット穴4
8bはリベット穴48aよりも径が大きく、リベット穴
46b、48bに適用するリベット部品50は、リベッ
ト穴46a、48aに適用するリベット部品49よりも
外径が大きくなっている。また、リベット穴46b、4
8bに適用するリベット部品50は、リベット穴46
a、48aに適用するリベット部品49に対して長さ寸
法も大きい。このように、リベット部品49、50は、
リベット穴48a、48bの形状等に対応して、径寸法
や長さ寸法を適宜変更している。従来の特殊品のネジに
て径寸法や長さ寸法を変更すると、ネジ溝の形成等に手
間がかかるのに対して、リベット部品49、50は樹脂
から目的形状に成形するだけで容易に対応することがで
き、高い汎用性が得られ、低コスト化が可能である。し
かも、ネジを使用した場合ではプリントボードハウジン
グ48側に形成するネジ穴もネジ形状に対応して変更す
る必要があるため手間がかかるのに対し、リベット部品
49、50では、プリントボードハウジング48にリベ
ット部品49、50の挿通用のリベット穴48a、48
bを形成するだけで済むため、プリントボードハウジン
グ48の製造能率の向上も容易である。
【0029】また、支圧フランジ48eは、プリントボ
ードハウジング48の後部以外の位置に形成することも
可能であり、例えば、プリントボードハウジング48の
複数箇所に突設した支圧フランジのリベット穴に適用し
たリベット部品のみによってプリントボードハウジング
48をプリントボード2へ取り付けることも可能であ
る。この場合、プリントボードハウジング48内部を貫
通するリベット穴が不要になるため、プリントボードハ
ウジング48の設計が容易になる。また、支圧フランジ
にリベット穴を形成する場合には、リベット穴形状を揃
えることが容易になり、リベット部品も同一寸法のもの
を使用できるので、リベット穴の加工能率やリベット部
品の製造能率を向上でき、一層の低コスト化が可能にな
る。このように、プリントボードハウジング48は、当
該プリントボードハウジング48から突設した支圧フラ
ンジあるいはプリントボードハウジング48内部にリベ
ット穴を形成しさえすれば、リベット部品を利用してプ
リントボード2へ固定することが可能であり、高い汎用
性が得られる。
【0030】このプリントボードハウジング48を適用
した光コネクタでは、プリントボード2に対するプリン
トボードハウジング48の固定力を十分に確保できるの
で、プリントボードハウジング48とバックプレーンハ
ウジング20との嵌合作業あるいは離脱作業の際に生じ
る抵抗力が大きい場合であっても、プリントボードハウ
ジング48に位置ずれ等を生じる懸念は無い。このた
め、例えば、対応心数が多く、サイズの大きいMPOプ
ラグを接続するために、サイズを大きくしたプリントボ
ードハウジングやバックプレーンハウジングを採用した
時などのように、嵌合や離脱作業の際に大きい抵抗力が
生じることが予想される場合であっても、プリントボー
ドハウジングを所定位置に安定に支持することができ、
MPOプラグ同士の接続や接続解除等の作業をスムーズ
に行うことができる。
【0031】なお、プリントボードのリベット穴やプリ
ントボードハウジングのリベット穴の形成位置、大き
さ、形成数等や、リベットの変形部を変形するための変
形用空間の形状等は前述の実施の形態に示したものに限
定されず、適宜変更可能であることは言うまでも無い。
例えば、本発明の光コネクタにて適用されるプリントボ
ードハウジングやバックプレーンハウジングは、前述の
実施の形態に限定されるものでは無く、JISC 59
81に制定されない光コネクタフェルールや、簡易型の
MPOプラグ等の光コネクタプラグを支持する構成等、
各種構成の採用が可能である。
【0032】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1記載の光
コネクタによれば、(イ)リベット部品を使用して、プ
リントボードをプリントボードハウジングに対して固定
するので、リベットを変形するだけで短時間で簡便に固
定作業を行うことができ、作業性が向上する、(ロ)リ
ベット部品の使用により、プリントボードハウジングに
はリベット穴を形成すれば良く、ネジ穴等の加工を施す
必要が無くなるため、プリントボードハウジングの製造
能率の向上や低コスト化が可能になるといった優れた効
果を奏する。
【0033】請求項2記載の光コネクタによれば、
(ハ)リベット部品を構成するリベット本体やリベット
ピン等の形状を調整するだけで、プリントボード板厚や
プリントボードハウジング形状に対して高い汎用性が得
られる、(ニ)前記(ロ)の汎用性により、低コスト化
が可能になる、(ホ)プリントボードおよびプリントボ
ードハウジングを連通させたリベット本体に挿入したリ
ベットピンの押し込み量を調整して、リベット本体の変
形部を変形させるだけでプリントボードに対してプリン
トボードハウジングを簡便に固定することができ、固定
作業が一層簡便になるといった優れた効果を奏する。
【0034】また、(ヘ)リベット部品を合成樹脂製と
すれば、リベット部品の一層の汎用性の向上が図れ、低
コスト化が可能になる、(ト)安価な素材の使用が可能
になり、リベット部品の一層の低コスト化が可能である
といった優れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の光コネクタの第1実施形態を示す図
であって、バックプレーンハウジングおよびプリントボ
ードハウジングの近傍を示す正面図である。
【図2】 図1のバックプレーンハウジングに採用され
る固定部品を示す斜視図である。
【図3】 図1のバックプレーンハウジングを取り付け
る取付穴を示す正面図である。
【図4】 図3の取付穴内にて弾性爪の周囲に確保した
クリアランスを示す正面図である。
【図5】 図1の光コネクタに採用されるバックプレー
ンハウジングを示す正断面図である。
【図6】 図1の光コネクタのプリントボードハウジン
グを示す斜視図である。
【図7】 図6のプリントボードハウジングを重合壁側
から見た側面図である。
【図8】 図6のプリントボードハウジングのプリント
ボードへの取付状態を示す平面図である。
【図9】 本発明の光コネクタの第2実施形態を示す図
であって、4個のリベット穴を有するプリントボードハ
ウジングを示す斜視図である。
【図10】 図9のプリントボードハウジングのプリン
トボードへの取付状態を示す平面図である。
【図11】 従来例のバックプレーンコネクタを示す分
解斜視図である。
【図12】 図11のバックプレーンコネクタのバック
プレーンハウジングを示す分解斜視図である。
【図13】 図11のバックプレーンコネクタの取付穴
を示す正面図である。
【符号の説明】
2…プリントボード、3…バックプレーン、4a…光コ
ネクタプラグ(MPOプラグ)、4b…光コネクタプラ
グ(MPOプラグ)、20…バックプレーンハウジン
グ、21…ハウジング本体、22…固定部品、30…取
付穴、40…プリントボードハウジング、45…リベッ
ト部品、45a…リベット本体、45b…リベットピ
ン、45c…変形部、45f…係止突起(フランジ
部)、46,46a,46b…プリントボードのリベッ
ト穴、47,48a,48b…プリントボードハウジン
グのリベット穴、48…プリントボードハウジング、4
9…リベット部品、49a…リベット本体、49b…リ
ベットピン、49c…変形部、500…リベット部品、
50a…リベット本体、50b…リベットピン、50c
…変形部。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 野村 義和 千葉県佐倉市六崎1440番地 株式会社フ ジクラ佐倉工場内 (72)発明者 高谷 雅昭 東京都新宿区西新宿三丁目19番2号 日 本電信電話株式会社内 (72)発明者 長沢 真二 東京都新宿区西新宿三丁目19番2号 日 本電信電話株式会社内 (56)参考文献 実公 昭55−35446(JP,Y1) 林幸生、古川洋、野村義和,バックパ ネル形多心光コネクタの開発,電子情報 通信学会通信ソサイエティ大会講演論文 集,日本,社団法人電子情報通信学会, 1996年 8月30日,1996/Societ y B2,481頁 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G02B 6/38 JICSTファイル(JOIS)

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 バックプレーン(3)の表裏両側に対向
    配置したハウジング本体(21)および固定部品(2
    2)によって前記バックプレーンを挟み込むようにして
    組み立てられるバックプレーンハウジング(20)と、
    前記バックプレーンに対して進退自在に設けられたプリ
    ントボード(2)に取り付けられ前記ハウジング本体に
    対して離脱可能に嵌合するプリントボードハウジング
    (40、48)とを備え、前記バックプレーンハウジン
    グを形成するハウジング本体に前記プリントボードハウ
    ジングを嵌合することにより、前記バックプレーンに開
    口した取付穴(30)を介して前記ハウジング本体に差
    し込まれた光コネクタプラグ(4b)と前記プリントボ
    ードハウジングに支持された別の光コネクタプラグ(4
    a)とが接続されるようになっている光コネクタにおい
    て、 プリントボードに貫通させたリベット穴(46、46
    a、46b)と、前記プリントボードハウジングに形成
    したリベット穴(47、48a、48b)とにリベット
    部品(45、49、50)を連通させて、該リベット部
    品の端部を変形させることによって、前記プリントボー
    ドと前記プリントボードハウジングとが固定されてお
    り、 前記リベット部品の端部は、該リベット部品の軸方向に
    おける前記プリントボートハウジングの両端面をそれぞ
    れ含む2つの平面間に設けられた空間内で変形されてい
    ることを特徴とする光コネクタ。
  2. 【請求項2】 前記リベット部品は、前記プリントボー
    ドのリベット穴およびプリントボードハウジングのリベ
    ット穴に連通される筒状のリベット本体(45a、49
    a、50a)と、該リベット本体の軸方向一端部から挿
    入され、当該リベット本体の軸方向他端部への押し込み
    量が調整されることにより、前記リベット本体の軸方向
    他端部に形成した変形部(45c、49c、50c)を
    変形させて外側へ押し広げるリベットピン(45b、4
    9b、50b)とを備え、前記リベット本体の軸方向一
    端部から突設した係止突起(45f)と、前記リベット
    ピンによって変形された前記変形部との間に、前記プリ
    ントボードおよび前記プリントボードハウジングを挟み
    込むようにして固定するようになっていることを特徴と
    する請求項1に記載の光コネクタ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Title
林幸生、古川洋、野村義和,バックパネル形多心光コネクタの開発,電子情報通信学会通信ソサイエティ大会講演論文集,日本,社団法人電子情報通信学会,1996年 8月30日,1996/Society B2,481頁

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