JP3401043B2 - オレフィン重合用触媒 - Google Patents
オレフィン重合用触媒Info
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Description
【発明の詳細な説明】
【0001】〔発明の背景〕
【産業上の利用分野】本発明は、オレフィン重合用触媒
に関するものである。さらに具体的には、本発明は、炭
素数3以上のオレフィンの重合に適用した場合に、高活
性で、しかも分子量の小さい重合体(すなわち、MFR
の大きい重合体、例えばMFRで50以上のもの)を与
える重合条件で製造した重合体であっても高立体規則性
を有するものであるようにした触媒に関するものであ
る。 【0002】 【従来の技術】従来、チタン、マグネシウム、ハロゲン
および必要に応じて電子供与性化合物を含有する固体成
分と、有機アルミニウム化合物および必要に応じて電子
供与性化合物から成るオレフィン重合用触媒により、高
収率で(すなわち、触媒活性が高い)、高立体規則性を
有する重合体を製造することができることが知られてい
る。 【0003】最近、ポリオレフィン重合体を成型すると
きには、経済性の観点から成型サイクルの向上のため成
型スピードの向上が要求されている。そのためには、重
合体の分子量が小さいことが必要となるが、その分子量
が小さいときでも従来通りの高立体規則性が必要とな
る。高立体規則性のポリオレフィン重合体でないと、成
形材料として必要な充分な性能、例えば剛性が得られ難
いからである。 【0004】しかしながら、従来知られている触媒で
は、分子量の比較的大きい(例えば、MFR=1)重合
体の製造のときは高立体規則性を有する重合体が得られ
るが、分子量の小さい(例えばMFR=50)ものを製
造する条件では、高立体規則性重合体を得ることが困難
な場合が多い。 【0005】そこで、上記問題点を解決するために、例
えば外部ドナーとしての電子供与性化合物を多量に使用
する方法が考えられるが、その場合は、活性の大巾低下
や触媒のコスト上昇等の問題点が避け難い。 【0006】 【発明が解決しようとする課題】本発明が解決しようと
する課題は、前述の問題点を解決することにあり、本発
明は、生成重合体の分子量の比較的小さいところで高活
性でしかも高立体規則性を有する重合体の得られる触媒
を提供するものである。 【0007】 【課題を解決するための手段】 〔発明の概要〕 <要旨>本発明者らは、特定の触媒を使用することによ
り、前述の問題点を解決できることを見出して本発明に
到達した。 【0008】すなわち、本発明によるオレフィン重合用
触媒は、下記の成分(A)および成分(B)よりなるこ
と、を特徴とするものである。 成分(A):チタン、マグネシウムおよびハロゲンを必
須成分として含有し、かつ下記の一般式で表わされるケ
イ素化合物を含有してなるオレフィンの立体規則性重合
用固体触媒成分 一般式 R1R2 3-n Si(OR3)n (ここで、R1は分岐脂肪族炭化水素残基または脂環式
炭化水素残基を、R2は炭素数1〜20の炭化水素残基
を、R3は炭化水素残基を、nは1≦n≦3の数を、そ
れぞれ示す) 成分(B):下記の成分(B1 )および(B2 )の組合
せよりなる有機アルミニウム化合物 成分(B1 ):下記の一般式で表わされる有機アルミニ
ウム化合物 一般式 R4 3-m AlXm (ここで、R4は炭素数1〜20の炭化水素残基を、X
は水素またはハロゲンを、mは0≦m≦2の数を、それ
ぞれ示す) 成分(B2 ):下記の一般式で表わされる有機アルミニ
ウム化合物 【0009】 【化2】 (ここで、R5〜R8はそれぞれ同一もしくは異なる炭
素数1〜10の炭化水素残基を、R9は炭素数1〜20
の2価の炭化水素基を、それぞれ示す)。 <効果> 本発明による触媒を使用すると、高活性でしかも比較的
重合体の分子量の小さいところで立体規則性の高い重合
体を得ることができる。 【0010】このような効果が発現する理由は、現在の
ところ不明であるが、特定の成分を有する固体成分を使
用すること、および有機アルミニウム化合物成分として
特定の有機アルミニウムの組合せ物を使用する点にある
と、本発明者は考えている。 〔発明の具体的説明〕 <<オレフィン重合用触媒>>本発明によるオレフィン
重合用触媒は、特定の成分(A)および成分(B)より
なるものである。ここで「よりなる」ということは、成
分が挙示のもの(すなわち、(A)および(B))のみ
であるということを意味するものではなく、合目的的な
第三成分の共存を排除しない。 <成分(A)>本発明で使用する成分(A)は、チタ
ン、マグネシウムおよびハロゲンを必須成分として含有
し、かつ下記の一般式で表わされるケイ素化合物を実質
的にその形で含有してなる固体触媒成分である。 【0011】一般式 R1R2 3-n Si(OR3)n (ここで、R1は分岐脂肪族炭化水素残基または脂環式
炭化水素残基を、R2は炭素数1〜20の炭化水素残基
を、R3は炭化水素残基を、nは1≦n≦3の数を、そ
れぞれ示す)先ず、ここでTi、Mgおよびハロゲンに
関してこれを「必須成分として含有し」ということは、
挙示の三成分の外に合目的的な他元素を含んでいてもよ
いこと、これらの元素はそれぞれが合目的的な任意の化
合物として存在してもよいこと、ならびにこれら元素は
相互に結合したものとして存在してもよいこと、を示す
ものである。チタン、マグネシウムおよびハロゲンを含
む固体成分そのものは公知のものである。例えば、特開
昭53−45688号、同54−3894号、同54−
31092号、同54−39483号、同54−945
91号、同54−118484号、同54−13158
9号、同55−75411号、同55−90510号、
同55−90511号、同55−127405号、同5
5−147507号、同55−155003号、同56
−18609号、同56−70005号、同56−72
001号、同56−86905号、同56−90807
号、同56−155206号、同57−3803号、同
57−34103号、同57−92007号、同57−
121003号、同58−5309号、同58−531
0号、同58−5311号、同58−8706号、同5
8−27732号、同58−32604号、同58−3
2605号、同58−67703号、同58−1172
06号、同58−127708号、同58−18370
8号、同58−183709号、同59−149905
号、同59−149906号各公報等に記載のものが使
用される。 【0012】本発明において使用されるマグネシウム源
となるマグネシウム化合物としては、マグネシウムジハ
ライド、ジアルコキシマグネシウム、アルコキシマグネ
シウムハライド、マグネシウムオキシハライド、ジアル
キルマグネシウム、酸化マグネシウム、水酸化マグネシ
ウム、マグネシウムのカルボン酸塩等があげられる。こ
れらの中でもマグネシウムジハライドが好ましい。 【0013】また、チタン源となるチタン化合物は、一
般式Ti(OR10)4-p Xp(ここで、R10は炭化水素
残基、好ましくは炭素数1〜10程度のもの、であり、
Xはハロゲンを示し、pは0≦p≦4の数を示す)で表
わされる化合物があげられる。具体例としては、TiC
l4、TiBr4、Ti(OC2H5)Cl3、Ti
(OC2H5)2Cl2、Ti(OC2H5)3Cl、
Ti(O−iC3H7)Cl3、Ti(O−nC
4H9)Cl3、Ti(O−nC4H9)2Cl2、T
i(OC2H5)Br3、Ti(OC2H5)(OC4
H9)2Cl、Ti(O−nC4H9)3Cl、Ti
(O−C6H5)Cl3、Ti(O−iC4H9)2C
l2、Ti(OC5H11)Cl3、Ti(OC6H
13)Cl3、Ti(OC2H5)4、Ti(O−nC
3H7)4、Ti(O−nC4H9)4、Ti(O−i
C4H9)4、Ti(O−nC6H13)4、Ti(O
−nC8H17)4、Ti〔OCH2CH(C2H5)
C4H9〕4などが挙げられる。 【0014】また、TiX′4(ここで、X′はハロゲ
ンを示す)に後述する電子供与体を反応させた分子化合
物をチタン源として用いることもできる。そのような分
子化合物の具体例としては、TiCl4・CH3COC
2H5、TiCl4・CH3CO2C2H5、TiCl
4・C6H5NO2、TiCl4・CH3COCl、T
iCl4・C6H5COCl、TiCl4・C6H5C
O2C2H5、TiCl4・ClCOC2H5、TiC
l4・C4H4O等が挙げられる。 【0015】また、TiCl3(TiCl4をH2で還
元したもの、Al金属で還元したもの、あるいは有機金
属化合物で還元したもの等を含む)、TiBr3、Ti
(OC2H5)Cl2、TiCl2、ジシクロペンタジ
エニルチタニウムジクロライド等のチタン化合物の使用
も可能である。 【0016】これらのチタン化合物の中でもTiC
l4、Ti(OC4H9)4、Ti(OC2H5)Cl
3等が好ましい。 【0017】ハロゲンは、上述のマグネシウムおよび
(または)チタンのハロゲン化合物から供給されるのが
普通であるが、他のハロゲン源、たとえばアルミニウム
のハロゲン化物やケイ素のハロゲン化物、リンのハロゲ
ン化物といった公知のハロゲン化剤から供給することも
できる。 【0018】触媒成分中に含まれるハロゲンは、フッ
素、塩素、臭素、ヨウ素またはこれらの混合物であって
もよく、特に塩素が好ましい。 【0019】本発明に用いる固体成分は、上記必須成分
の他にAl(O−iC3H7)3、AlCl3、AlB
r3、Al(OC2H5)3、Al(OCH3)2Cl
等のアルミニウム化合物およびB(OCH3)3、B
(OC2H5)3、B(OC6H5)3等のホウ素化合
物、WCl6、MoCl5等の他成分の使用も可能であ
り、これらがアルミニウムおよびホウ素等の成分として
固体成分中に残存することは差支えない。 【0020】さらに、この固体成分を製造する場合に、
電子供与体を内部ドナーとして使用して製造することも
できる。 【0021】この固体成分の製造に利用できる電子供与
体(内部ドナー)としては、アルコール類、フェノール
類、ケトン類、アルデヒド類、カルボン酸類、有機酸の
エステル類、エーテル類、酸アミド類、酸無水物類のよ
うな含酸素電子供与体、アンモニア、アミン、ニトリ
ル、イソシアネートのような含窒素電子供与体などを例
示することができる。 【0022】より具体的には、(イ)メタノール、エタ
ノール、プロパノール、ペンタノール、ヘキサノール、
オクタノール、ドデカノール、オクタデシルアルコー
ル、ベンジルアルコール、フェニルエチルアルコール、
イソプロピルベンジルアルコールなどの炭素数1ないし
18のアルコール類、(ロ)フェノール、クレゾール、
キシレノール、エチルフェノール、プロピルフェノー
ル、イソプロピルフェノール、ノニルフェノール、ナフ
トールなどのアルキル基を有してよい炭素数6ないし2
5のフェノール類、(ハ)アセトン、メチルエチルケト
ン、メチルイソブチルケトン、アセトフェノン、ベンゾ
フェノンなどの炭素数3ないし15のケトン類、(ニ)
アセトアルデヒド、プロピオンアルデヒド、オクチルア
ルデヒド、ベンズアルデヒド、トルアルデヒド、ナフト
アルデヒドなどの炭素数2ないし15のアルデヒド類、
(ホ)ギ酸メチル、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ビニ
ル、酢酸プロピル、酢酸オクチル、酢酸シクロヘキシ
ル、酢酸セロソルブ、プロピオン酸エチル、酪酸メチ
ル、吉草酸エチル、ステアリン酸エチル、クロル酢酸メ
チル、ジクロル酢酸エチル、メタクリル酸メチル、クロ
トン酸エチル、シクロヘキサン、カルボン酸エチル、安
息香酸メチル、安息香酸エチル、安息香酸プロピル、安
息香酸ブチル、安息香酸オクチル、安息香酸シクロヘキ
シル、安息香酸フェニル、安息香酸ベンジル、安息香酸
セロソルブ、トルイル酸メチル、トルイル酸エチル、ト
ルイル酸アミル、エチル安息香酸エチル、アニス酸メチ
ル、アニス酸エチル、エトキシ安息香酸エチル、フタル
酸ジエチル、フタル酸ジブチル、フタル酸ジヘプチル、
γ‐ブチロラクトン、α‐バレロラクトン、クマリン、
フタリド、炭酸エチレンなどの炭素数2ないし20の有
機酸エステル類、(ヘ)アセチルクロリド、ベンゾイル
クロリド、トルイル酸クロリド、アニス酸クロリド、塩
化フタロイル、イソ塩化フタロイルなどの炭素数2ない
し15の酸ハライド類、(ト)メチルエーテル、エチル
エーテル、イソプロピルエーテル、ブチルエーテル、ア
ミルエーテル、テトラヒドロフラン、アニソール、ジフ
ェニルエーテルなどの炭素数2ないし20のエーテル
類、(チ)酢酸アミド、安息香酸アミド、トルイル酸ア
ミドなどの酸アミド類、(リ)メチルアミン、エチルア
ミン、ジエチルアミン、トリブチルアミン、ピペリジ
ン、トリベンジルアミン、アニリン、ピリジン、ピコリ
ン、テトラメチルエチレンジアミンなどのアミン類、
(ヌ)アセトニトリル、ベンゾニトリル、トルニトリル
などのニトリル類、などを挙げることができる。これら
の電子供与体は、二種以上用いることができる。これら
の中で好ましいのは有機酸エステルおよび酸ハライドで
あり、特に好ましいのはフタル酸エステル、酢酸セロソ
ルブエステルおよびフタル酸ハライドである。 【0023】そして、本発明による成分(A)は、特定
の一般式で表わされるケイ素化合物をも実質的にその形
で含有してなるものである。ここで、「実質的にその形
で含有してなる」ということは、成分(A)をガスクロ
マトグラフィで分析すればそこに含まれているケイ素化
合物が実質的に当該一般式で示される構造のものである
ことが確認できるということを意味する。 【0024】さて、本発明で成分(A)を製造するため
に使用するケイ素化合物は、 一般式 R1R2 3-n Si(OR3)n (ここで、R1は分岐脂肪族炭化水素残基または脂環式
炭化水素残基を、R2は炭素数1〜20の炭化水素残基
を、R3は炭化水素残基を、nは1≦n≦3の数を、そ
れぞれ示す)で表わされるものである。このケイ素化合
物は、本式の化合物の複数種の混合物であってもよい。 【0025】ここで、R1が分岐脂肪族炭化水素残基で
ある場合は、ケイ素原子に隣接する炭素原子から分岐し
ているものが好ましい。その場合の分岐基は、アルキル
基、シクロアルキル基またはアリール基(たとえば、フ
ェニル基またはメチル置換フェニル基)であることが好
ましい。さらに好ましいR1は、ケイ素原子に隣接する
炭素原子、すなわちα‐位炭素原子、が2級または3級
の炭素原子であるものである。とりわけ、ケイ素原子に
結合している炭素原子が3級のものが好ましい。R1が
分岐脂肪族炭化水素残基である場合の炭素数は通常3〜
20、好ましくは4〜10、である。また、R1が脂環
式炭化水素残基である場合の炭素数は通常5〜20、好
ましくは5〜10である。 【0026】R2は、炭素数1〜20、好ましくは1〜
10、の分岐または直鎖状の飽和脂肪族炭化水素残基で
あることがふつうである。R3は脂肪族炭化水素残基、
好ましくは炭素数1〜10の脂肪族炭化水素残基、であ
ることがふつうである。 【0027】本発明で使用できるケイ素化合物の具体例
は、下記の通りである。(CH3)3CSi(CH3)
(OCH3)2、(CH3)3CSi(CH(CH3)
2)(OCH3)2、(CH3)3CSi(CH3)
(OC2H5)2、(C2H5)3CSi(CH3)
(OCH3)2、(CH3)(C2H5)CHSi(C
H3)(OCH3)2、((CH3)2CHCH2)2
Si(OCH3)2、(C2H5)(CH3)2CSi
(CH3)(OCH3)2、(C2H5)(CH3)2
CSi(CH3)(OC2H5)2、(CH3)3CS
i(OCH3)3、(CH3)3CSi(OC2H5)
3、(C2H5)3CSi(OC2H5)3、(C
H3)(C2H5)CHSi(OCH3)3、(C
H3)2CH(CH3)2CSi(CH3)(OC
H3)2、((CH3)3C)2Si(OCH3)2、
(C2H5)(CH3)2CSi(OCH3)3、(C
2H5)(CH3)2CSi(OC2H5)3、(CH
3)3CSi(O−tC4H9)(OCH3)2、(i
C3H7)2Si(OCH3)2、(iC3H7)2S
i(OC2H5)2、(iC4H9)2Si(OC
H3)2、(C5H9)2Si(OCH3)2、(C5
H9)2Si(OC2H5)2、(C5H9)(C
H3)Si(OCH3)2、(C5H9)(iC
4H9)Si(OCH3)2、(C6H11)Si(CH
3)(OCH3)2、(C6H11)2Si(OCH3)
2、(C6H11)(iC4H9)Si(OCH3)2、
(iC4H9)(secC4H9)Si(OC
H3)2、(iC4H9)(iC3H7)Si(OC5
H11)2、HC(CH3)2C(CH3)2Si(CH
3)(OCH3)2HC(CH3)2C(CH3)2S
i(OCH3)3 HC(CH3)2C(CH3)2Si(OC2H5)3 【0028】 【化3】 本発明の成分(A)は、上記の必須成分のほかに必要に
応じて任意成分を含んでなることは前記の通りである
が、そのような任意成分として適用なものとしては以下
の化合物をあげることができる。 【0029】(イ) ビニルシラン化合物 ビニルシラン化合物としては、モノシラン(SiH4)
中の少なくとも1つの水素原子がビニル(CH2=CH
−)に置き換えられ、そして残りの水素原子のうちのい
くつかが、ハロゲン(好ましくはCl)、アルキル(好
ましくは炭素数1〜12のもの)、アリール(好ましく
はフェニル)、その他、で置き換えられた構造を示すも
の、より具体的には、CH2=CH−SiH3、CH2
=CH−SiH2(CH3)、CH2=CH−SiH
(CH3)2、CH2=CH−Si(CH3)3、CH
2=CH−SiCl3、CH2=CH−SiCl2(C
H3)、CH2=CH−SiCl(CH3)H、CH2
=CH−SiCl(C2H5)2、CH2=CH−Si
(C2H5)3、CH2=CH−Si(CH3)(C2
H5)2、CH2=CH−Si(C6H5)(CH3)
2、CH2=CH−Si(CH3)2(C6H4C
H3)、(CH2=CH)(CH3)2−Si−O−S
i(CH3)2(CH=CH2)、(CH2=CH)2
SiCl2、(CH2=CH)2Si(CH3)2等、
を例示することができる。これらのうちでは、酸素を含
有しないビニルシランが好ましい。 【0030】(ロ) 周期律表第I〜III 族金属の有機
金属化合物 周期律表第I〜III 族金属の有機金属化合物としては、
少なくとも一つの有機基−金属結合を持つ。その場合の
有機基としては、炭素数1〜10程度、好ましくは1〜
6程度、のヒドロカルビル基が代表的である。 【0031】原子価の少なくとも1つが有機基で充足さ
れている有機金属化合物の金属の残りの原子価(もしそ
れがあれば)は、水素原子、ハロゲン原子、ヒドロカル
ビルオキシ基(ヒドロカルビル基は、炭素数1〜10程
度、好ましくは1〜6程度)、あるいは酸素原子を介し
た当該金属(具体的には、メチルアルモキサンの場合の 【0032】 【化4】 その他で充足される。 【0033】このような有機金属化合物の具体例を挙げ
れば、(イ)メチルリチウム、n−ブチルリチウム、第
三ブチルリチウム等の有機リチウム化合物、(ロ)ブチ
ルエチルマグネシウム、ジブチルマグネシウム、ヘキシ
ルエチルマグネシウム、ブチルマグネシウムクロリド、
第三ブチルマグネシウムブロミド等の有機マグネシウム
化合物、(ハ)ジエチル亜鉛、ジブチル亜鉛等の有機亜
鉛化合物、(ニ)トリメチルアルミニウム、トリエチル
アルミニウム、トリイソブチルアルミニウム、トリn−
ヘキシルアルミニウム、ジエチルアルミニウムクロリ
ド、ジエチルアルミニウムヒドリド、ジエチルアルミニ
ウムエトキシド、エチルアルミニウムセスキクロリド、
エチルアルミニウムジクロリド、メチルアルミノキサン
等の有機アルミニウム化合物があげられる。このうちで
は、有機アルミニウム化合物が、特に、トリアルキルア
ルミニウム化合物が好ましい。 【0034】上記任意成分(イ)及び(ロ)は、1種又
は2種以上を組合せて使用することができる。これらの
任意成分を使用すると、本発明の効果はより大きくな
る。成分(A)の製造 成分(A)は、成分(A)を構成する各成分を、又は必
要により上記任意成分を段階的にあるいは一時に相互に
接触させ、その中間および(または)最後に有機溶媒、
たとえば炭化水素またはハロ炭化水素で洗浄することに
よって製造することができる。 【0035】その場合に、Ti、Mgおよびハロゲンを
必須成分とする固体生成物を先ず製造し、それを前記一
般式のケイ素化合物と接触させる方式(いわば二段法)
によることもできるし、Ti、Mgおよびハロゲンを必
須成分とする固体生成物をつくる過程で既にこのケイ素
化合物を存在させることによって一挙に成分(A)を製
造する方式(いわば一段法)によることも可能である。
好ましい方式は前者である。 【0036】なお、成分(A)は必須成分であるTi、
Mgおよびハロゲンならびに特定のケイ素化合物の外に
各種の化合物を任意成分として含有してもよいことは本
願明細書中で明らかにしてあるところであるが、そのよ
うな任意成分として 一般式 RaHSi(ORb)2 (ここで、Raは炭素数3以上の分岐炭化水素残基また
は脂環式炭化水素残基を示し、Rbは炭素数1〜10の
炭化水素残基を示す)を使用する場合を包含しないもの
とする。 【0037】上述の成分(A)を構成する各成分の接触
条件は、本発明の効果が認められるかぎり任意のもので
ありうるが、一般的には次の条件が好ましい。接触温度
は、−50〜200℃程度、好ましくは0〜100℃、
である。接触方法としては、回転ボールミル、振動ミ
ル、ジェットミル、媒体撹拌粉砕機などによる機械的な
方法、不活性希釈剤の存在下に撹拌により接触させる方
法などがあげられる。このとき使用する不活性希釈剤と
しては、脂肪族または芳香族の炭化水素およびハロ炭化
水素、ポリシロキサン等があげられる。 【0038】成分(A)を構成する各成分の使用量は本
発明の効果が認められるかぎり任意のものであるうる
が、一般的には次の範囲内が好ましい。 【0039】チタン化合物の使用量は、使用するマグネ
シウム化合物の使用量に対してモル比で1×10-4〜1
000の範囲内がよく、好ましくは0.01〜10の範
囲内である。ハロゲン源としてそのための化合物を使用
する場合は、その使用量はチタン化合物および(また
は)マグネシウム化合物がハロゲンを含む、含まないに
かかわらず、使用するマグネシウムの使用量に対してモ
ル比で1×10-2〜1000の範囲内がよく、好ましく
は0.1〜100の範囲内である。 【0040】ケイ素化合物の使用量は、成分(A)を構
成するチタン成分に対するケイ素の原子比(ケイ素/チ
タン)で0.01〜1000、好ましくは0.1〜10
0、の範囲内である。 【0041】ビニルシラン化合物を使用するときのその
使用量は、成分(A)を構成するチタン成分に対するモ
ル比で0.001〜1000の範囲内がよく、さらに好
ましくは0.01〜100の範囲内である。 【0042】アルミニウムおよびホウ素化合物を使用す
るときのその使用量は、上記のマグネシウム化合物の使
用量に対してモル比で1×10-3〜100の範囲内がよ
く、好ましくは0.01〜1の範囲内である。 【0043】電子供与性化合物を使用するときのその使
用量は、上記のマグネシウム化合物の使用量に対してモ
ル比で1×10-3〜10の範囲内がよく、好ましくは
0.01〜5の範囲内である。 <成分(B)>本発明で使用する成分(B)は、下記の
成分(B1 )および(B2 )の組合せよりなる有機アル
ミニウム化合物である。 【0044】ここで、「組合せよりなる」ということ
は、両成分の全量が同時に重合系に存在する場合の外
に、両者の量比が重合過程で経時的に変化してもよいこ
と、就中、重合初期に成分(B1 )に対して成分
(B2 )を過剰量使用してもよいこと、を意味するもの
である。 成分(B1 ) 成分(B1 )は、下記の一般式で表わされる有機アルミ
ニウム化合物である。 【0045】R4 3-m AlXm (ここで、R4は炭素数1〜20の炭化水素残基を、X
は水素またはハロゲンを、mは0≦m≦2の数を、それ
ぞれ示す)このような化合物の具体例としては、(イ)
トリメチルアルミニウム、トリエチルアルミニウム、ト
リイソブチルアルミニウム、トリヘキシルアルミニウ
ム、トリオクチルアルミニウム、トリデシルアルミニウ
ム、などのトリアルキルアルミニウム、(ロ)ジエチル
アルミニウムモノクロライド、ジイソブチルアルミニウ
ムモノクロライド、エチルアルミニウムセスキクロライ
ド、エチルアルミニウムジクロライド、などのアルキル
アルミニウムハライド、(ハ)ジエチルアルミニウムハ
イドライド、ジイソブチルアルミニウムハイドライド、
(ニ)ジエチルアルミニウムエトキシド、ジエチルアル
ミニウムフェノキシドなどのアルミニウムアルコキシド
などがある。 【0046】これら(イ)〜(ハ)の有機アルミニウム
化合物に他の有機金属化合物、たとえばR11 3-q Al
(OR12)q(ここで、1≦q≦3、R11およびR12は
同一または異なってもよい炭素数1〜20程度の炭化水
素残基である)で表わされるアルキルアルミニウムアル
コキシドを併用することもできる。 【0047】たとえば、トリエチルアルミニウムとジエ
チルアルミニウムエトキシドとの併用、ジエチルアルミ
ニウムモノクロライドとジエチルアルミニウムエトキシ
ドとの併用、エチルアルミニウムジクロライドとエチル
アルミニウムジエトキシドとの併用、トリエチルアルミ
ニウムとジエチルアルミニウムエトキシドとジエチルア
ルミニウムクロライドとの併用があげられる。 【0048】成分(B2 ) 本発明で使用する成分(B2 )は、下記の一般式で表わ
される有機アルミニウム化合物である。 【0049】 【化5】 (ここで、R5〜R8はそれぞれ同一もしくは異なる炭
素数1〜10の炭化水素残基を、R9は炭素数1〜2
0、好ましくは1〜10、の2価の炭化水素基を、それ
ぞれ示す)このような化合物の具体例としては、 【0050】 【化6】 【0051】 【化7】 【0052】 【化8】 【0053】 【化9】 等がある。成分(B)の形成/使用量 成分(B)において、成分(B1 )と成分(B2 )との
使用量比は、本発明の効果が認められるかぎり任意のも
のでありうるが、一般的には次の範囲内が好ましい。成
分(B1 )に対する成分(B2 )の重量比で0.01〜
100の範囲内、好ましくは0.1〜10の範囲内、で
ある。 【0054】成分(B)の使用量は、重量比で成分
(B)/成分(A)が0.1〜1000、好ましくは1
〜100、の範囲内である。 <<触媒の使用/重合>>本発明による触媒は、通常の
スラリー重合に適用されるのはもちろんであるが、実質
的に溶媒を用いない液相無溶媒重合、溶液重合または気
相重合法にも適用される。また、連続重合、回分式重合
または予備重合を行なう方式にも適用される。スラリー
重合の場合の重合溶媒としては、ヘキサン、ヘプタン、
ペンタン、シクロヘキサン、ベンゼン、トルエン等の飽
和脂肪族または芳香族炭化水素の単独あるいは混合物が
用いられる。重合温度は室温から150℃程度、好まし
くは50〜100℃であり、重合圧力は大気圧〜300
kg/cm2 程度、好ましくは大気圧〜50kg/cm2 であ
り、そのときの分子量調節剤として補助的に水素を用い
ることができる。 【0055】また、得られる重合体の立体規則性を制御
するために重合時に第三成分として、公知のエステル、
エーテル、アミン等の電子供与性化合物を使用すること
もできる。 【0056】スラリー重合の場合は、成分(A)の使用
量は、0.001〜0.1グラム、成分(A)/リット
ル溶剤の範囲が好ましい。 【0057】本発明の触媒系で重合するα‐オレフィン
類は、一般式R−CH=CH2(ここで、Rは炭素数1
〜10の炭化水素残基であり、分枝基を有してもよい)
で表わされるものである。具体的には、エチレン、プロ
ピレン、ブテン‐1、ペンテン‐1、ヘキセン‐1、4
‐メチルペンテン‐1などのオレフィン類がある。好ま
しいのはエチレンおよびプロピレンである。これらのα
‐オレフィンの単独重合のほかに、共重合、たとえばプ
ロピレンとプロピレンに対して30重量%までの上記オ
レフィン、特にエチレン、との共重合を行なうことがで
きる。その他の共重合性モノマー(たとえば酢酸ビニ
ル、ジオレフィン等)との共重合を行なうこともでき
る。 【0058】 【実施例】 実施例−1 〔成分(A)の製造〕充分に窒素置換したフラスコに、
脱水および脱酸素したn‐ヘプタン200ミリリットル
を導入し、次いでMgCl2を0.4モルおよびTi
(O−nC4H9)4を0.8モル導入し、95℃で2
時間反応させた。反応終了後、40℃に温度を下げ、次
いでメチルヒドロポリシロキサン(20センチストーク
スのもの)を48ミリリットル導入し、3時間反応させ
た。生成した固体成分をn‐ヘプタンで洗浄した。 【0059】ついで充分に窒素置換したフラスコに、上
記と同様に精製したn‐ヘプタンを50ミリリットル導
入し、上記で合成した固体成分をMg原子換算で0.2
4モル導入した。ついでn‐ヘプタン25ミリリットル
にSiCl4 0.4モルを混合して30℃、30分間
でフラスコへ導入し、70℃で3時間反応させた。反応
終了後、n‐ヘプタンで洗浄した。次いでn‐ヘプタン
25ミリリットルにフタル酸クロライド0.024モル
を混合して、70℃、30分間でフラスコへ導入し、9
0℃で1時間反応させた。 【0060】反応終了後、n‐ヘプタンで洗浄した。次
いでSiCl4 10ミリリットルを導入して80℃で
6時間反応させた。反応終了後、n‐ヘプタンで充分に
洗浄して成分(A)を製造するための固体成分とした。
このもののチタン含量は、1.24重量%であった。 【0061】充分に窒素置換したフラスコに、充分に精
製したn‐ヘプタンを50ミリリットル導入し、次いで
上記で得た固体成分を5グラム導入し、任意成分として
ビニルトリメチルシランを0.5ミリリットル、ケイ素
化合物として(t−C4H9)(nC3H7)Si(O
CH3)2を1.2ミリリットル、Al(C2H5)3
を1.7gそれぞれ導入し、90℃で2時間接触させ
た。接触終了後、n‐ヘプタンで充分に洗浄して成分
(A)とした。その一部をとり出して組成分析したとこ
ろ、チタン含量=1.54wt%、(t−C4H9)
(nC3H7)Si(OCH3)2含量=11.6wt
%であった。 〔プロピレンの重合〕撹拌および温度制御装置を有する
内容積1.5リットルのステンレス鋼製オートクレーブ
に、充分に脱水および脱酸素したn‐ヘプタンを500
ミリリットル、トリエチルアルミニウム(成分
(B1 ))50ミリグラムと(C2H5)2Al−OC
H2CH2CH2OAl(C2H5)2(成分
(B2 ))150ミリグラムの混合物(成分(B))お
よび上記で製造した成分(A)を15ミリグラム、次い
で、水素を400ミリリットル導入し、昇温昇圧し、重
合圧力=5kg/cm2 G、重合温度=75℃、重合時間=
2時間の条件で重合操作を行なった。重合終了後、得ら
れたポリマースラリーを濾過により分離し、ポリマーを
乾燥させた。その結果、213.6グラムのポリマーが
得られた。 【0062】また、濾過液からは、0.14グラムのポ
リマーが得られた。沸騰ヘプタン抽出試験より、全製品
I.I(以下T−I.Iと略す)は、99.3重量パー
セントであった。MFR=52.1g/10分、ポリマ
ー嵩比重=0.48g/ccであった。 実施例−2 〔成分(A)の製造〕充分に精製した窒素で置換した5
00ミリリットルのフラスコに、Mg(OC2H5)2
を20グラム、精製したトルエンを100ミリリット
ル、次いでTiCl4 60ミリリットルを導入し、7
0℃に昇温し、次いで酢酸セルソルブを8.6ミリリッ
ル導入し、100℃に昇温して3時間反応させた。反応
終了後、反応物をn‐ヘプタンで充分に洗浄した。その
後、さらにTiCl4 100ミリリットルを導入し、
110℃で3時間反応させた。反応終了後、n‐ヘプタ
ンで充分に洗浄して、成分(A)を製造するための固体
成分とした。 【0063】実施例−1の成分(A)の合成と同様に、
充分に精製したフラスコにn‐ヘプタンを50ミリリッ
トル、次いで上記で得た固体成分を5グラム導入し、次
いでケイ素化合物として(t−C4H9)(C2H5)
Si(OCH3)2を2.2ミリリットルを導入し、さ
らにAl(n−C6H13)31.9グラムをそれぞれ導
入し、90℃で2時間接触させた。接触終了後、生成物
をn‐ヘプタンを充分に洗浄して成分(A)とした。こ
れを組成分析したところ、チタン含量=2.6wt%、
(t−C4H9)(C2H5)Si(OCH3)2含量
=13.6wt%であった。 〔プロピレンの重合〕実施例−1の重合条件において、
成分(B2 )として(iC4H9)2AlOCH2CH
2OAl(iC4H9)2を175ミリグラム使用した
以外は、全く同様に行なった。その結果、143.8グ
ラムのポリマーが得られ、T−I.I=98.1重量パ
ーセント、MFR=56.7g/10分、ポリマー嵩比
重=0.43(g/cc)であった。 実施例−3〜4 実施例−1の重合条件において、使用する水素量を表1
に示すように変更した以外は、全く同様に重合操作を行
なった。その結果を表1に示す。 比較例−1〜3 実施例−1および−3〜4の重合条件において、成分
(B1 )の(C2H5)2AlOCH2CH2CH2O
Al(C2H5)2を使用しなかった以外は、全く同様
に重合操作を行なった。その結果を表1に示す。 実施例−5 〔成分(A)の製造〕充分に窒素置換した内容積0.4
リットルのボールミルに、内径1.6mmのスチール製ボ
ールを23個導入し、無水MgCl2を20グラム、
(t−C4H9)(CH3)Si(OCH3)2を3.
2ミリリットルおよびTiCl4を1.5ミリリットル
それぞれ導入し、20℃の雰囲気で48時間粉砕した。
粉砕終了後、ミルより取り出して成分(A)を製造する
ための固体成分とした。 【0064】次いで、充分に精製した窒素で置換した5
00ミリリットルのフラスコに、充分に精製したn‐ヘ
プタンを100ミリリットル、上記の固体成分を5グラ
ムおよびビニルトリクロロシランを0.5ミリリットル
導入し、50℃で2時間接触させた。接触終了後、n‐
ヘプタンで接触物を充分に洗浄して成分(A)とした。
これを組成分析したところ、チタン含量=2.2wt
%、(t−C4H9)(CH3)Si(OCH3)2含
量=8.3wt%であった。 〔プロピレンの重合〕実施例−1の重合条件において、
成分(B1 )としてトリイソブチルアルミニウム25ミ
リグラムを使用し、重合温度を65℃にし、水素の導入
量を550ミリリットルに変更した以外は、全く同様に
重合操作を行なった。その結果、76.3グラムのポリ
マーが得られ、T−I.I=97.9wt%、MFR=
27.8g/10分、ポリマー嵩比重=0.43(g/
cc)であった。 比較例−4 実施例−5において、成分(B2 )としての(C
2H5)2AlOCH2CH2CH2OAl(C
2H5)2を使用しなかったこと以外は、実施例−5と
同様に成分(A)の製造及びプロピレンの重合を行っ
た。その結果、59.5グラムのポリマーが得られ、T
−I.I=95.5wt%、MFR=29.1g/10
分、ポリマー嵩比重=0.43g/ccであった。 実施例−6〜10 〔成分(A)の製造〕実施例−1の成分において、成分
(A)を構成するケイ素化合物を表2に示すように変更
した以外は、全く同様にして成分(A)を製造した。 〔プロピレンの重合〕実施例−1の重合条件において、
成分(B)の種類および使用量を表2に示すようにした
以外は全く同様に重合操作を行なった。その結果を表2
に示す。 【0065】 【表1】【0066】 【表2】 【0067】 【発明の効果】本発明による触媒を使用すると、高活性
でしかも比較的重合体の分子量の小さいところで立体規
則性の高い重合体を得ることができることは、「発明の
概要」の項において前記したところである。
に関するものである。さらに具体的には、本発明は、炭
素数3以上のオレフィンの重合に適用した場合に、高活
性で、しかも分子量の小さい重合体(すなわち、MFR
の大きい重合体、例えばMFRで50以上のもの)を与
える重合条件で製造した重合体であっても高立体規則性
を有するものであるようにした触媒に関するものであ
る。 【0002】 【従来の技術】従来、チタン、マグネシウム、ハロゲン
および必要に応じて電子供与性化合物を含有する固体成
分と、有機アルミニウム化合物および必要に応じて電子
供与性化合物から成るオレフィン重合用触媒により、高
収率で(すなわち、触媒活性が高い)、高立体規則性を
有する重合体を製造することができることが知られてい
る。 【0003】最近、ポリオレフィン重合体を成型すると
きには、経済性の観点から成型サイクルの向上のため成
型スピードの向上が要求されている。そのためには、重
合体の分子量が小さいことが必要となるが、その分子量
が小さいときでも従来通りの高立体規則性が必要とな
る。高立体規則性のポリオレフィン重合体でないと、成
形材料として必要な充分な性能、例えば剛性が得られ難
いからである。 【0004】しかしながら、従来知られている触媒で
は、分子量の比較的大きい(例えば、MFR=1)重合
体の製造のときは高立体規則性を有する重合体が得られ
るが、分子量の小さい(例えばMFR=50)ものを製
造する条件では、高立体規則性重合体を得ることが困難
な場合が多い。 【0005】そこで、上記問題点を解決するために、例
えば外部ドナーとしての電子供与性化合物を多量に使用
する方法が考えられるが、その場合は、活性の大巾低下
や触媒のコスト上昇等の問題点が避け難い。 【0006】 【発明が解決しようとする課題】本発明が解決しようと
する課題は、前述の問題点を解決することにあり、本発
明は、生成重合体の分子量の比較的小さいところで高活
性でしかも高立体規則性を有する重合体の得られる触媒
を提供するものである。 【0007】 【課題を解決するための手段】 〔発明の概要〕 <要旨>本発明者らは、特定の触媒を使用することによ
り、前述の問題点を解決できることを見出して本発明に
到達した。 【0008】すなわち、本発明によるオレフィン重合用
触媒は、下記の成分(A)および成分(B)よりなるこ
と、を特徴とするものである。 成分(A):チタン、マグネシウムおよびハロゲンを必
須成分として含有し、かつ下記の一般式で表わされるケ
イ素化合物を含有してなるオレフィンの立体規則性重合
用固体触媒成分 一般式 R1R2 3-n Si(OR3)n (ここで、R1は分岐脂肪族炭化水素残基または脂環式
炭化水素残基を、R2は炭素数1〜20の炭化水素残基
を、R3は炭化水素残基を、nは1≦n≦3の数を、そ
れぞれ示す) 成分(B):下記の成分(B1 )および(B2 )の組合
せよりなる有機アルミニウム化合物 成分(B1 ):下記の一般式で表わされる有機アルミニ
ウム化合物 一般式 R4 3-m AlXm (ここで、R4は炭素数1〜20の炭化水素残基を、X
は水素またはハロゲンを、mは0≦m≦2の数を、それ
ぞれ示す) 成分(B2 ):下記の一般式で表わされる有機アルミニ
ウム化合物 【0009】 【化2】 (ここで、R5〜R8はそれぞれ同一もしくは異なる炭
素数1〜10の炭化水素残基を、R9は炭素数1〜20
の2価の炭化水素基を、それぞれ示す)。 <効果> 本発明による触媒を使用すると、高活性でしかも比較的
重合体の分子量の小さいところで立体規則性の高い重合
体を得ることができる。 【0010】このような効果が発現する理由は、現在の
ところ不明であるが、特定の成分を有する固体成分を使
用すること、および有機アルミニウム化合物成分として
特定の有機アルミニウムの組合せ物を使用する点にある
と、本発明者は考えている。 〔発明の具体的説明〕 <<オレフィン重合用触媒>>本発明によるオレフィン
重合用触媒は、特定の成分(A)および成分(B)より
なるものである。ここで「よりなる」ということは、成
分が挙示のもの(すなわち、(A)および(B))のみ
であるということを意味するものではなく、合目的的な
第三成分の共存を排除しない。 <成分(A)>本発明で使用する成分(A)は、チタ
ン、マグネシウムおよびハロゲンを必須成分として含有
し、かつ下記の一般式で表わされるケイ素化合物を実質
的にその形で含有してなる固体触媒成分である。 【0011】一般式 R1R2 3-n Si(OR3)n (ここで、R1は分岐脂肪族炭化水素残基または脂環式
炭化水素残基を、R2は炭素数1〜20の炭化水素残基
を、R3は炭化水素残基を、nは1≦n≦3の数を、そ
れぞれ示す)先ず、ここでTi、Mgおよびハロゲンに
関してこれを「必須成分として含有し」ということは、
挙示の三成分の外に合目的的な他元素を含んでいてもよ
いこと、これらの元素はそれぞれが合目的的な任意の化
合物として存在してもよいこと、ならびにこれら元素は
相互に結合したものとして存在してもよいこと、を示す
ものである。チタン、マグネシウムおよびハロゲンを含
む固体成分そのものは公知のものである。例えば、特開
昭53−45688号、同54−3894号、同54−
31092号、同54−39483号、同54−945
91号、同54−118484号、同54−13158
9号、同55−75411号、同55−90510号、
同55−90511号、同55−127405号、同5
5−147507号、同55−155003号、同56
−18609号、同56−70005号、同56−72
001号、同56−86905号、同56−90807
号、同56−155206号、同57−3803号、同
57−34103号、同57−92007号、同57−
121003号、同58−5309号、同58−531
0号、同58−5311号、同58−8706号、同5
8−27732号、同58−32604号、同58−3
2605号、同58−67703号、同58−1172
06号、同58−127708号、同58−18370
8号、同58−183709号、同59−149905
号、同59−149906号各公報等に記載のものが使
用される。 【0012】本発明において使用されるマグネシウム源
となるマグネシウム化合物としては、マグネシウムジハ
ライド、ジアルコキシマグネシウム、アルコキシマグネ
シウムハライド、マグネシウムオキシハライド、ジアル
キルマグネシウム、酸化マグネシウム、水酸化マグネシ
ウム、マグネシウムのカルボン酸塩等があげられる。こ
れらの中でもマグネシウムジハライドが好ましい。 【0013】また、チタン源となるチタン化合物は、一
般式Ti(OR10)4-p Xp(ここで、R10は炭化水素
残基、好ましくは炭素数1〜10程度のもの、であり、
Xはハロゲンを示し、pは0≦p≦4の数を示す)で表
わされる化合物があげられる。具体例としては、TiC
l4、TiBr4、Ti(OC2H5)Cl3、Ti
(OC2H5)2Cl2、Ti(OC2H5)3Cl、
Ti(O−iC3H7)Cl3、Ti(O−nC
4H9)Cl3、Ti(O−nC4H9)2Cl2、T
i(OC2H5)Br3、Ti(OC2H5)(OC4
H9)2Cl、Ti(O−nC4H9)3Cl、Ti
(O−C6H5)Cl3、Ti(O−iC4H9)2C
l2、Ti(OC5H11)Cl3、Ti(OC6H
13)Cl3、Ti(OC2H5)4、Ti(O−nC
3H7)4、Ti(O−nC4H9)4、Ti(O−i
C4H9)4、Ti(O−nC6H13)4、Ti(O
−nC8H17)4、Ti〔OCH2CH(C2H5)
C4H9〕4などが挙げられる。 【0014】また、TiX′4(ここで、X′はハロゲ
ンを示す)に後述する電子供与体を反応させた分子化合
物をチタン源として用いることもできる。そのような分
子化合物の具体例としては、TiCl4・CH3COC
2H5、TiCl4・CH3CO2C2H5、TiCl
4・C6H5NO2、TiCl4・CH3COCl、T
iCl4・C6H5COCl、TiCl4・C6H5C
O2C2H5、TiCl4・ClCOC2H5、TiC
l4・C4H4O等が挙げられる。 【0015】また、TiCl3(TiCl4をH2で還
元したもの、Al金属で還元したもの、あるいは有機金
属化合物で還元したもの等を含む)、TiBr3、Ti
(OC2H5)Cl2、TiCl2、ジシクロペンタジ
エニルチタニウムジクロライド等のチタン化合物の使用
も可能である。 【0016】これらのチタン化合物の中でもTiC
l4、Ti(OC4H9)4、Ti(OC2H5)Cl
3等が好ましい。 【0017】ハロゲンは、上述のマグネシウムおよび
(または)チタンのハロゲン化合物から供給されるのが
普通であるが、他のハロゲン源、たとえばアルミニウム
のハロゲン化物やケイ素のハロゲン化物、リンのハロゲ
ン化物といった公知のハロゲン化剤から供給することも
できる。 【0018】触媒成分中に含まれるハロゲンは、フッ
素、塩素、臭素、ヨウ素またはこれらの混合物であって
もよく、特に塩素が好ましい。 【0019】本発明に用いる固体成分は、上記必須成分
の他にAl(O−iC3H7)3、AlCl3、AlB
r3、Al(OC2H5)3、Al(OCH3)2Cl
等のアルミニウム化合物およびB(OCH3)3、B
(OC2H5)3、B(OC6H5)3等のホウ素化合
物、WCl6、MoCl5等の他成分の使用も可能であ
り、これらがアルミニウムおよびホウ素等の成分として
固体成分中に残存することは差支えない。 【0020】さらに、この固体成分を製造する場合に、
電子供与体を内部ドナーとして使用して製造することも
できる。 【0021】この固体成分の製造に利用できる電子供与
体(内部ドナー)としては、アルコール類、フェノール
類、ケトン類、アルデヒド類、カルボン酸類、有機酸の
エステル類、エーテル類、酸アミド類、酸無水物類のよ
うな含酸素電子供与体、アンモニア、アミン、ニトリ
ル、イソシアネートのような含窒素電子供与体などを例
示することができる。 【0022】より具体的には、(イ)メタノール、エタ
ノール、プロパノール、ペンタノール、ヘキサノール、
オクタノール、ドデカノール、オクタデシルアルコー
ル、ベンジルアルコール、フェニルエチルアルコール、
イソプロピルベンジルアルコールなどの炭素数1ないし
18のアルコール類、(ロ)フェノール、クレゾール、
キシレノール、エチルフェノール、プロピルフェノー
ル、イソプロピルフェノール、ノニルフェノール、ナフ
トールなどのアルキル基を有してよい炭素数6ないし2
5のフェノール類、(ハ)アセトン、メチルエチルケト
ン、メチルイソブチルケトン、アセトフェノン、ベンゾ
フェノンなどの炭素数3ないし15のケトン類、(ニ)
アセトアルデヒド、プロピオンアルデヒド、オクチルア
ルデヒド、ベンズアルデヒド、トルアルデヒド、ナフト
アルデヒドなどの炭素数2ないし15のアルデヒド類、
(ホ)ギ酸メチル、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ビニ
ル、酢酸プロピル、酢酸オクチル、酢酸シクロヘキシ
ル、酢酸セロソルブ、プロピオン酸エチル、酪酸メチ
ル、吉草酸エチル、ステアリン酸エチル、クロル酢酸メ
チル、ジクロル酢酸エチル、メタクリル酸メチル、クロ
トン酸エチル、シクロヘキサン、カルボン酸エチル、安
息香酸メチル、安息香酸エチル、安息香酸プロピル、安
息香酸ブチル、安息香酸オクチル、安息香酸シクロヘキ
シル、安息香酸フェニル、安息香酸ベンジル、安息香酸
セロソルブ、トルイル酸メチル、トルイル酸エチル、ト
ルイル酸アミル、エチル安息香酸エチル、アニス酸メチ
ル、アニス酸エチル、エトキシ安息香酸エチル、フタル
酸ジエチル、フタル酸ジブチル、フタル酸ジヘプチル、
γ‐ブチロラクトン、α‐バレロラクトン、クマリン、
フタリド、炭酸エチレンなどの炭素数2ないし20の有
機酸エステル類、(ヘ)アセチルクロリド、ベンゾイル
クロリド、トルイル酸クロリド、アニス酸クロリド、塩
化フタロイル、イソ塩化フタロイルなどの炭素数2ない
し15の酸ハライド類、(ト)メチルエーテル、エチル
エーテル、イソプロピルエーテル、ブチルエーテル、ア
ミルエーテル、テトラヒドロフラン、アニソール、ジフ
ェニルエーテルなどの炭素数2ないし20のエーテル
類、(チ)酢酸アミド、安息香酸アミド、トルイル酸ア
ミドなどの酸アミド類、(リ)メチルアミン、エチルア
ミン、ジエチルアミン、トリブチルアミン、ピペリジ
ン、トリベンジルアミン、アニリン、ピリジン、ピコリ
ン、テトラメチルエチレンジアミンなどのアミン類、
(ヌ)アセトニトリル、ベンゾニトリル、トルニトリル
などのニトリル類、などを挙げることができる。これら
の電子供与体は、二種以上用いることができる。これら
の中で好ましいのは有機酸エステルおよび酸ハライドで
あり、特に好ましいのはフタル酸エステル、酢酸セロソ
ルブエステルおよびフタル酸ハライドである。 【0023】そして、本発明による成分(A)は、特定
の一般式で表わされるケイ素化合物をも実質的にその形
で含有してなるものである。ここで、「実質的にその形
で含有してなる」ということは、成分(A)をガスクロ
マトグラフィで分析すればそこに含まれているケイ素化
合物が実質的に当該一般式で示される構造のものである
ことが確認できるということを意味する。 【0024】さて、本発明で成分(A)を製造するため
に使用するケイ素化合物は、 一般式 R1R2 3-n Si(OR3)n (ここで、R1は分岐脂肪族炭化水素残基または脂環式
炭化水素残基を、R2は炭素数1〜20の炭化水素残基
を、R3は炭化水素残基を、nは1≦n≦3の数を、そ
れぞれ示す)で表わされるものである。このケイ素化合
物は、本式の化合物の複数種の混合物であってもよい。 【0025】ここで、R1が分岐脂肪族炭化水素残基で
ある場合は、ケイ素原子に隣接する炭素原子から分岐し
ているものが好ましい。その場合の分岐基は、アルキル
基、シクロアルキル基またはアリール基(たとえば、フ
ェニル基またはメチル置換フェニル基)であることが好
ましい。さらに好ましいR1は、ケイ素原子に隣接する
炭素原子、すなわちα‐位炭素原子、が2級または3級
の炭素原子であるものである。とりわけ、ケイ素原子に
結合している炭素原子が3級のものが好ましい。R1が
分岐脂肪族炭化水素残基である場合の炭素数は通常3〜
20、好ましくは4〜10、である。また、R1が脂環
式炭化水素残基である場合の炭素数は通常5〜20、好
ましくは5〜10である。 【0026】R2は、炭素数1〜20、好ましくは1〜
10、の分岐または直鎖状の飽和脂肪族炭化水素残基で
あることがふつうである。R3は脂肪族炭化水素残基、
好ましくは炭素数1〜10の脂肪族炭化水素残基、であ
ることがふつうである。 【0027】本発明で使用できるケイ素化合物の具体例
は、下記の通りである。(CH3)3CSi(CH3)
(OCH3)2、(CH3)3CSi(CH(CH3)
2)(OCH3)2、(CH3)3CSi(CH3)
(OC2H5)2、(C2H5)3CSi(CH3)
(OCH3)2、(CH3)(C2H5)CHSi(C
H3)(OCH3)2、((CH3)2CHCH2)2
Si(OCH3)2、(C2H5)(CH3)2CSi
(CH3)(OCH3)2、(C2H5)(CH3)2
CSi(CH3)(OC2H5)2、(CH3)3CS
i(OCH3)3、(CH3)3CSi(OC2H5)
3、(C2H5)3CSi(OC2H5)3、(C
H3)(C2H5)CHSi(OCH3)3、(C
H3)2CH(CH3)2CSi(CH3)(OC
H3)2、((CH3)3C)2Si(OCH3)2、
(C2H5)(CH3)2CSi(OCH3)3、(C
2H5)(CH3)2CSi(OC2H5)3、(CH
3)3CSi(O−tC4H9)(OCH3)2、(i
C3H7)2Si(OCH3)2、(iC3H7)2S
i(OC2H5)2、(iC4H9)2Si(OC
H3)2、(C5H9)2Si(OCH3)2、(C5
H9)2Si(OC2H5)2、(C5H9)(C
H3)Si(OCH3)2、(C5H9)(iC
4H9)Si(OCH3)2、(C6H11)Si(CH
3)(OCH3)2、(C6H11)2Si(OCH3)
2、(C6H11)(iC4H9)Si(OCH3)2、
(iC4H9)(secC4H9)Si(OC
H3)2、(iC4H9)(iC3H7)Si(OC5
H11)2、HC(CH3)2C(CH3)2Si(CH
3)(OCH3)2HC(CH3)2C(CH3)2S
i(OCH3)3 HC(CH3)2C(CH3)2Si(OC2H5)3 【0028】 【化3】 本発明の成分(A)は、上記の必須成分のほかに必要に
応じて任意成分を含んでなることは前記の通りである
が、そのような任意成分として適用なものとしては以下
の化合物をあげることができる。 【0029】(イ) ビニルシラン化合物 ビニルシラン化合物としては、モノシラン(SiH4)
中の少なくとも1つの水素原子がビニル(CH2=CH
−)に置き換えられ、そして残りの水素原子のうちのい
くつかが、ハロゲン(好ましくはCl)、アルキル(好
ましくは炭素数1〜12のもの)、アリール(好ましく
はフェニル)、その他、で置き換えられた構造を示すも
の、より具体的には、CH2=CH−SiH3、CH2
=CH−SiH2(CH3)、CH2=CH−SiH
(CH3)2、CH2=CH−Si(CH3)3、CH
2=CH−SiCl3、CH2=CH−SiCl2(C
H3)、CH2=CH−SiCl(CH3)H、CH2
=CH−SiCl(C2H5)2、CH2=CH−Si
(C2H5)3、CH2=CH−Si(CH3)(C2
H5)2、CH2=CH−Si(C6H5)(CH3)
2、CH2=CH−Si(CH3)2(C6H4C
H3)、(CH2=CH)(CH3)2−Si−O−S
i(CH3)2(CH=CH2)、(CH2=CH)2
SiCl2、(CH2=CH)2Si(CH3)2等、
を例示することができる。これらのうちでは、酸素を含
有しないビニルシランが好ましい。 【0030】(ロ) 周期律表第I〜III 族金属の有機
金属化合物 周期律表第I〜III 族金属の有機金属化合物としては、
少なくとも一つの有機基−金属結合を持つ。その場合の
有機基としては、炭素数1〜10程度、好ましくは1〜
6程度、のヒドロカルビル基が代表的である。 【0031】原子価の少なくとも1つが有機基で充足さ
れている有機金属化合物の金属の残りの原子価(もしそ
れがあれば)は、水素原子、ハロゲン原子、ヒドロカル
ビルオキシ基(ヒドロカルビル基は、炭素数1〜10程
度、好ましくは1〜6程度)、あるいは酸素原子を介し
た当該金属(具体的には、メチルアルモキサンの場合の 【0032】 【化4】 その他で充足される。 【0033】このような有機金属化合物の具体例を挙げ
れば、(イ)メチルリチウム、n−ブチルリチウム、第
三ブチルリチウム等の有機リチウム化合物、(ロ)ブチ
ルエチルマグネシウム、ジブチルマグネシウム、ヘキシ
ルエチルマグネシウム、ブチルマグネシウムクロリド、
第三ブチルマグネシウムブロミド等の有機マグネシウム
化合物、(ハ)ジエチル亜鉛、ジブチル亜鉛等の有機亜
鉛化合物、(ニ)トリメチルアルミニウム、トリエチル
アルミニウム、トリイソブチルアルミニウム、トリn−
ヘキシルアルミニウム、ジエチルアルミニウムクロリ
ド、ジエチルアルミニウムヒドリド、ジエチルアルミニ
ウムエトキシド、エチルアルミニウムセスキクロリド、
エチルアルミニウムジクロリド、メチルアルミノキサン
等の有機アルミニウム化合物があげられる。このうちで
は、有機アルミニウム化合物が、特に、トリアルキルア
ルミニウム化合物が好ましい。 【0034】上記任意成分(イ)及び(ロ)は、1種又
は2種以上を組合せて使用することができる。これらの
任意成分を使用すると、本発明の効果はより大きくな
る。成分(A)の製造 成分(A)は、成分(A)を構成する各成分を、又は必
要により上記任意成分を段階的にあるいは一時に相互に
接触させ、その中間および(または)最後に有機溶媒、
たとえば炭化水素またはハロ炭化水素で洗浄することに
よって製造することができる。 【0035】その場合に、Ti、Mgおよびハロゲンを
必須成分とする固体生成物を先ず製造し、それを前記一
般式のケイ素化合物と接触させる方式(いわば二段法)
によることもできるし、Ti、Mgおよびハロゲンを必
須成分とする固体生成物をつくる過程で既にこのケイ素
化合物を存在させることによって一挙に成分(A)を製
造する方式(いわば一段法)によることも可能である。
好ましい方式は前者である。 【0036】なお、成分(A)は必須成分であるTi、
Mgおよびハロゲンならびに特定のケイ素化合物の外に
各種の化合物を任意成分として含有してもよいことは本
願明細書中で明らかにしてあるところであるが、そのよ
うな任意成分として 一般式 RaHSi(ORb)2 (ここで、Raは炭素数3以上の分岐炭化水素残基また
は脂環式炭化水素残基を示し、Rbは炭素数1〜10の
炭化水素残基を示す)を使用する場合を包含しないもの
とする。 【0037】上述の成分(A)を構成する各成分の接触
条件は、本発明の効果が認められるかぎり任意のもので
ありうるが、一般的には次の条件が好ましい。接触温度
は、−50〜200℃程度、好ましくは0〜100℃、
である。接触方法としては、回転ボールミル、振動ミ
ル、ジェットミル、媒体撹拌粉砕機などによる機械的な
方法、不活性希釈剤の存在下に撹拌により接触させる方
法などがあげられる。このとき使用する不活性希釈剤と
しては、脂肪族または芳香族の炭化水素およびハロ炭化
水素、ポリシロキサン等があげられる。 【0038】成分(A)を構成する各成分の使用量は本
発明の効果が認められるかぎり任意のものであるうる
が、一般的には次の範囲内が好ましい。 【0039】チタン化合物の使用量は、使用するマグネ
シウム化合物の使用量に対してモル比で1×10-4〜1
000の範囲内がよく、好ましくは0.01〜10の範
囲内である。ハロゲン源としてそのための化合物を使用
する場合は、その使用量はチタン化合物および(また
は)マグネシウム化合物がハロゲンを含む、含まないに
かかわらず、使用するマグネシウムの使用量に対してモ
ル比で1×10-2〜1000の範囲内がよく、好ましく
は0.1〜100の範囲内である。 【0040】ケイ素化合物の使用量は、成分(A)を構
成するチタン成分に対するケイ素の原子比(ケイ素/チ
タン)で0.01〜1000、好ましくは0.1〜10
0、の範囲内である。 【0041】ビニルシラン化合物を使用するときのその
使用量は、成分(A)を構成するチタン成分に対するモ
ル比で0.001〜1000の範囲内がよく、さらに好
ましくは0.01〜100の範囲内である。 【0042】アルミニウムおよびホウ素化合物を使用す
るときのその使用量は、上記のマグネシウム化合物の使
用量に対してモル比で1×10-3〜100の範囲内がよ
く、好ましくは0.01〜1の範囲内である。 【0043】電子供与性化合物を使用するときのその使
用量は、上記のマグネシウム化合物の使用量に対してモ
ル比で1×10-3〜10の範囲内がよく、好ましくは
0.01〜5の範囲内である。 <成分(B)>本発明で使用する成分(B)は、下記の
成分(B1 )および(B2 )の組合せよりなる有機アル
ミニウム化合物である。 【0044】ここで、「組合せよりなる」ということ
は、両成分の全量が同時に重合系に存在する場合の外
に、両者の量比が重合過程で経時的に変化してもよいこ
と、就中、重合初期に成分(B1 )に対して成分
(B2 )を過剰量使用してもよいこと、を意味するもの
である。 成分(B1 ) 成分(B1 )は、下記の一般式で表わされる有機アルミ
ニウム化合物である。 【0045】R4 3-m AlXm (ここで、R4は炭素数1〜20の炭化水素残基を、X
は水素またはハロゲンを、mは0≦m≦2の数を、それ
ぞれ示す)このような化合物の具体例としては、(イ)
トリメチルアルミニウム、トリエチルアルミニウム、ト
リイソブチルアルミニウム、トリヘキシルアルミニウ
ム、トリオクチルアルミニウム、トリデシルアルミニウ
ム、などのトリアルキルアルミニウム、(ロ)ジエチル
アルミニウムモノクロライド、ジイソブチルアルミニウ
ムモノクロライド、エチルアルミニウムセスキクロライ
ド、エチルアルミニウムジクロライド、などのアルキル
アルミニウムハライド、(ハ)ジエチルアルミニウムハ
イドライド、ジイソブチルアルミニウムハイドライド、
(ニ)ジエチルアルミニウムエトキシド、ジエチルアル
ミニウムフェノキシドなどのアルミニウムアルコキシド
などがある。 【0046】これら(イ)〜(ハ)の有機アルミニウム
化合物に他の有機金属化合物、たとえばR11 3-q Al
(OR12)q(ここで、1≦q≦3、R11およびR12は
同一または異なってもよい炭素数1〜20程度の炭化水
素残基である)で表わされるアルキルアルミニウムアル
コキシドを併用することもできる。 【0047】たとえば、トリエチルアルミニウムとジエ
チルアルミニウムエトキシドとの併用、ジエチルアルミ
ニウムモノクロライドとジエチルアルミニウムエトキシ
ドとの併用、エチルアルミニウムジクロライドとエチル
アルミニウムジエトキシドとの併用、トリエチルアルミ
ニウムとジエチルアルミニウムエトキシドとジエチルア
ルミニウムクロライドとの併用があげられる。 【0048】成分(B2 ) 本発明で使用する成分(B2 )は、下記の一般式で表わ
される有機アルミニウム化合物である。 【0049】 【化5】 (ここで、R5〜R8はそれぞれ同一もしくは異なる炭
素数1〜10の炭化水素残基を、R9は炭素数1〜2
0、好ましくは1〜10、の2価の炭化水素基を、それ
ぞれ示す)このような化合物の具体例としては、 【0050】 【化6】 【0051】 【化7】 【0052】 【化8】 【0053】 【化9】 等がある。成分(B)の形成/使用量 成分(B)において、成分(B1 )と成分(B2 )との
使用量比は、本発明の効果が認められるかぎり任意のも
のでありうるが、一般的には次の範囲内が好ましい。成
分(B1 )に対する成分(B2 )の重量比で0.01〜
100の範囲内、好ましくは0.1〜10の範囲内、で
ある。 【0054】成分(B)の使用量は、重量比で成分
(B)/成分(A)が0.1〜1000、好ましくは1
〜100、の範囲内である。 <<触媒の使用/重合>>本発明による触媒は、通常の
スラリー重合に適用されるのはもちろんであるが、実質
的に溶媒を用いない液相無溶媒重合、溶液重合または気
相重合法にも適用される。また、連続重合、回分式重合
または予備重合を行なう方式にも適用される。スラリー
重合の場合の重合溶媒としては、ヘキサン、ヘプタン、
ペンタン、シクロヘキサン、ベンゼン、トルエン等の飽
和脂肪族または芳香族炭化水素の単独あるいは混合物が
用いられる。重合温度は室温から150℃程度、好まし
くは50〜100℃であり、重合圧力は大気圧〜300
kg/cm2 程度、好ましくは大気圧〜50kg/cm2 であ
り、そのときの分子量調節剤として補助的に水素を用い
ることができる。 【0055】また、得られる重合体の立体規則性を制御
するために重合時に第三成分として、公知のエステル、
エーテル、アミン等の電子供与性化合物を使用すること
もできる。 【0056】スラリー重合の場合は、成分(A)の使用
量は、0.001〜0.1グラム、成分(A)/リット
ル溶剤の範囲が好ましい。 【0057】本発明の触媒系で重合するα‐オレフィン
類は、一般式R−CH=CH2(ここで、Rは炭素数1
〜10の炭化水素残基であり、分枝基を有してもよい)
で表わされるものである。具体的には、エチレン、プロ
ピレン、ブテン‐1、ペンテン‐1、ヘキセン‐1、4
‐メチルペンテン‐1などのオレフィン類がある。好ま
しいのはエチレンおよびプロピレンである。これらのα
‐オレフィンの単独重合のほかに、共重合、たとえばプ
ロピレンとプロピレンに対して30重量%までの上記オ
レフィン、特にエチレン、との共重合を行なうことがで
きる。その他の共重合性モノマー(たとえば酢酸ビニ
ル、ジオレフィン等)との共重合を行なうこともでき
る。 【0058】 【実施例】 実施例−1 〔成分(A)の製造〕充分に窒素置換したフラスコに、
脱水および脱酸素したn‐ヘプタン200ミリリットル
を導入し、次いでMgCl2を0.4モルおよびTi
(O−nC4H9)4を0.8モル導入し、95℃で2
時間反応させた。反応終了後、40℃に温度を下げ、次
いでメチルヒドロポリシロキサン(20センチストーク
スのもの)を48ミリリットル導入し、3時間反応させ
た。生成した固体成分をn‐ヘプタンで洗浄した。 【0059】ついで充分に窒素置換したフラスコに、上
記と同様に精製したn‐ヘプタンを50ミリリットル導
入し、上記で合成した固体成分をMg原子換算で0.2
4モル導入した。ついでn‐ヘプタン25ミリリットル
にSiCl4 0.4モルを混合して30℃、30分間
でフラスコへ導入し、70℃で3時間反応させた。反応
終了後、n‐ヘプタンで洗浄した。次いでn‐ヘプタン
25ミリリットルにフタル酸クロライド0.024モル
を混合して、70℃、30分間でフラスコへ導入し、9
0℃で1時間反応させた。 【0060】反応終了後、n‐ヘプタンで洗浄した。次
いでSiCl4 10ミリリットルを導入して80℃で
6時間反応させた。反応終了後、n‐ヘプタンで充分に
洗浄して成分(A)を製造するための固体成分とした。
このもののチタン含量は、1.24重量%であった。 【0061】充分に窒素置換したフラスコに、充分に精
製したn‐ヘプタンを50ミリリットル導入し、次いで
上記で得た固体成分を5グラム導入し、任意成分として
ビニルトリメチルシランを0.5ミリリットル、ケイ素
化合物として(t−C4H9)(nC3H7)Si(O
CH3)2を1.2ミリリットル、Al(C2H5)3
を1.7gそれぞれ導入し、90℃で2時間接触させ
た。接触終了後、n‐ヘプタンで充分に洗浄して成分
(A)とした。その一部をとり出して組成分析したとこ
ろ、チタン含量=1.54wt%、(t−C4H9)
(nC3H7)Si(OCH3)2含量=11.6wt
%であった。 〔プロピレンの重合〕撹拌および温度制御装置を有する
内容積1.5リットルのステンレス鋼製オートクレーブ
に、充分に脱水および脱酸素したn‐ヘプタンを500
ミリリットル、トリエチルアルミニウム(成分
(B1 ))50ミリグラムと(C2H5)2Al−OC
H2CH2CH2OAl(C2H5)2(成分
(B2 ))150ミリグラムの混合物(成分(B))お
よび上記で製造した成分(A)を15ミリグラム、次い
で、水素を400ミリリットル導入し、昇温昇圧し、重
合圧力=5kg/cm2 G、重合温度=75℃、重合時間=
2時間の条件で重合操作を行なった。重合終了後、得ら
れたポリマースラリーを濾過により分離し、ポリマーを
乾燥させた。その結果、213.6グラムのポリマーが
得られた。 【0062】また、濾過液からは、0.14グラムのポ
リマーが得られた。沸騰ヘプタン抽出試験より、全製品
I.I(以下T−I.Iと略す)は、99.3重量パー
セントであった。MFR=52.1g/10分、ポリマ
ー嵩比重=0.48g/ccであった。 実施例−2 〔成分(A)の製造〕充分に精製した窒素で置換した5
00ミリリットルのフラスコに、Mg(OC2H5)2
を20グラム、精製したトルエンを100ミリリット
ル、次いでTiCl4 60ミリリットルを導入し、7
0℃に昇温し、次いで酢酸セルソルブを8.6ミリリッ
ル導入し、100℃に昇温して3時間反応させた。反応
終了後、反応物をn‐ヘプタンで充分に洗浄した。その
後、さらにTiCl4 100ミリリットルを導入し、
110℃で3時間反応させた。反応終了後、n‐ヘプタ
ンで充分に洗浄して、成分(A)を製造するための固体
成分とした。 【0063】実施例−1の成分(A)の合成と同様に、
充分に精製したフラスコにn‐ヘプタンを50ミリリッ
トル、次いで上記で得た固体成分を5グラム導入し、次
いでケイ素化合物として(t−C4H9)(C2H5)
Si(OCH3)2を2.2ミリリットルを導入し、さ
らにAl(n−C6H13)31.9グラムをそれぞれ導
入し、90℃で2時間接触させた。接触終了後、生成物
をn‐ヘプタンを充分に洗浄して成分(A)とした。こ
れを組成分析したところ、チタン含量=2.6wt%、
(t−C4H9)(C2H5)Si(OCH3)2含量
=13.6wt%であった。 〔プロピレンの重合〕実施例−1の重合条件において、
成分(B2 )として(iC4H9)2AlOCH2CH
2OAl(iC4H9)2を175ミリグラム使用した
以外は、全く同様に行なった。その結果、143.8グ
ラムのポリマーが得られ、T−I.I=98.1重量パ
ーセント、MFR=56.7g/10分、ポリマー嵩比
重=0.43(g/cc)であった。 実施例−3〜4 実施例−1の重合条件において、使用する水素量を表1
に示すように変更した以外は、全く同様に重合操作を行
なった。その結果を表1に示す。 比較例−1〜3 実施例−1および−3〜4の重合条件において、成分
(B1 )の(C2H5)2AlOCH2CH2CH2O
Al(C2H5)2を使用しなかった以外は、全く同様
に重合操作を行なった。その結果を表1に示す。 実施例−5 〔成分(A)の製造〕充分に窒素置換した内容積0.4
リットルのボールミルに、内径1.6mmのスチール製ボ
ールを23個導入し、無水MgCl2を20グラム、
(t−C4H9)(CH3)Si(OCH3)2を3.
2ミリリットルおよびTiCl4を1.5ミリリットル
それぞれ導入し、20℃の雰囲気で48時間粉砕した。
粉砕終了後、ミルより取り出して成分(A)を製造する
ための固体成分とした。 【0064】次いで、充分に精製した窒素で置換した5
00ミリリットルのフラスコに、充分に精製したn‐ヘ
プタンを100ミリリットル、上記の固体成分を5グラ
ムおよびビニルトリクロロシランを0.5ミリリットル
導入し、50℃で2時間接触させた。接触終了後、n‐
ヘプタンで接触物を充分に洗浄して成分(A)とした。
これを組成分析したところ、チタン含量=2.2wt
%、(t−C4H9)(CH3)Si(OCH3)2含
量=8.3wt%であった。 〔プロピレンの重合〕実施例−1の重合条件において、
成分(B1 )としてトリイソブチルアルミニウム25ミ
リグラムを使用し、重合温度を65℃にし、水素の導入
量を550ミリリットルに変更した以外は、全く同様に
重合操作を行なった。その結果、76.3グラムのポリ
マーが得られ、T−I.I=97.9wt%、MFR=
27.8g/10分、ポリマー嵩比重=0.43(g/
cc)であった。 比較例−4 実施例−5において、成分(B2 )としての(C
2H5)2AlOCH2CH2CH2OAl(C
2H5)2を使用しなかったこと以外は、実施例−5と
同様に成分(A)の製造及びプロピレンの重合を行っ
た。その結果、59.5グラムのポリマーが得られ、T
−I.I=95.5wt%、MFR=29.1g/10
分、ポリマー嵩比重=0.43g/ccであった。 実施例−6〜10 〔成分(A)の製造〕実施例−1の成分において、成分
(A)を構成するケイ素化合物を表2に示すように変更
した以外は、全く同様にして成分(A)を製造した。 〔プロピレンの重合〕実施例−1の重合条件において、
成分(B)の種類および使用量を表2に示すようにした
以外は全く同様に重合操作を行なった。その結果を表2
に示す。 【0065】 【表1】【0066】 【表2】 【0067】 【発明の効果】本発明による触媒を使用すると、高活性
でしかも比較的重合体の分子量の小さいところで立体規
則性の高い重合体を得ることができることは、「発明の
概要」の項において前記したところである。
Claims (1)
- (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】下記の成分(A)および(B)よりなるこ
とを特徴とする、オレフィン重合用触媒。 成分(A):チタン、マグネシウムおよびハロゲンを必
須成分として含有し、かつ下記の一般式で表わされるケ
イ素化合物を含有してなるオレフィンの立体規則性重合
用固体触媒成分 一般式 R1R2 3-n Si(OR3)n (ここで、R1は分岐脂肪族炭化水素残基または脂環式
炭化水素残基を、R2は炭素数1〜20の炭化水素残基
を、R3は炭化水素残基を、nは1≦n≦3の数を、そ
れぞれ示す) 成分(B):下記の成分(B1 )および(B2 )の組合
せよりなる有機アルミニウム化合物 成分(B1 ):下記の一般式で表わされる有機アルミニ
ウム化合物 一般式 R4 3-m AlXm (ここで、R4は炭素数1〜20の炭化水素残基を、X
は水素またはハロゲンを、mは0≦m≦2の数を、それ
ぞれ示す) 成分(B2 ):下記の一般式で表わされる有機アルミニ
ウム化合物 【化1】 (ここで、R5〜R8はそれぞれ同一もしくは異なる炭
素数1〜10の炭化水素残基を、R9は炭素数1〜20
の2価の炭化水素基を、それぞれ示す)。
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JP09619393A JP3401043B2 (ja) | 1993-04-22 | 1993-04-22 | オレフィン重合用触媒 |
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-
1993
- 1993-04-22 JP JP09619393A patent/JP3401043B2/ja not_active Expired - Fee Related
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