JP3400093B2 - 自動車の走行路推定装置 - Google Patents

自動車の走行路推定装置

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JP3400093B2
JP3400093B2 JP10242294A JP10242294A JP3400093B2 JP 3400093 B2 JP3400093 B2 JP 3400093B2 JP 10242294 A JP10242294 A JP 10242294A JP 10242294 A JP10242294 A JP 10242294A JP 3400093 B2 JP3400093 B2 JP 3400093B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、自車が今後走行すると
予想される走行路を推定する自動車の走行路推定装置に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、自車の操舵角、車速等の走行状態
から自車が今後走行すると予測される走行路を推定する
走行路推定手段を備え、レーダ装置の広範囲の走査で得
られる情報の中から、上記走行路推定手段で予測される
走行路に沿った領域内のもののみをピックアップし、自
車と障害物とが接触する可能性を判断するものが知られ
ている。
【0003】そのような走行路を推定する手段として
は、例えば特開平4−137014号公報に記載される
ように、ビデオカメラ等にて入力された画像情報から、
輝度情報及び分散情報を抽出し、それらに基づいて、走
行路上の白線を検出して走行路を推定するものが知られ
ている。また、例えば特公昭51−7892号公報に記
載されるように、舵角、車速、ヨーレート等の車両状態
量により進行路(走行路)を推定するものも知られてい
る。
【0004】そして、画像処理によるものでは、通常、
道路の左右両端に引かれた白線を検出し、走行路端を認
識することになるので、推定できる走行路の範囲が広
く、車両状態量によるものよりも、上述した自車と接触
する可能性がある障害物を検出するための領域の設定に
は有利である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところが、そのような
画像処理によるものを用いる場合には、コーナ部におい
ては、左右の白線が湾曲しているため、コーナ部までの
直線部分とコーナ部の湾曲部分が互いに影響し合って、
走行路の推定の信頼度が低くなる。また、小さいコーナ
部や、複数のコーナ部が組合わせてなる走行路等の場合
も、推定が困難であり、さらに、道路上の白線状態が著
しく悪い場合や、もともと白線がない場合等にも走行路
の推定が困難であり、コーナ部等での走行路の信頼性を
高めたいという要求がある。
【0006】本発明は、コーナ部等での走行路推定の信
頼性を高めた自動車の走行路推定装置を提供するもので
ある。
【0007】
【課題を解決するための手段】請求項1及び請求項
係る発明は、画像処理に基づき路面上の左右の白線を構
成すると推測される白線候補点を検出し、該白線候補点
に基づき左右の白線を推定し、その左右白線に基づき自
車が今後走行すると予想される走行路を推定する走行路
推定手段を備える自動車の走行路推定装置を前提とす
る。
【0008】そして、請求項1に係る発明は、舵角、車
速、ヨーレート等の車両状態量に基づき自車が今後走行
すると予想される進行路を推定する進行路推定手段と、
上記走行路推定手段及び進行路推定手段の出力を受け、
走行路推定手段より推定された走行路が、進行路推定手
段により推定された進行路と異なるとき、自車両の前方
に白線を延長した仮想直線を設定する仮想直線設定手段
と、上記走行路推定手段及び仮想直線設定手段の出力を
受け、仮想直線と白線候補点との横方向の偏差を演算す
る偏差演算手段と、上記走行路推定手段、進行路推定手
段及び偏差演算手段の出力を受け、偏差が設定値を越え
るまでは仮想直線設定手段による仮想直線に基づいて白
線を推定する一方、偏差が設定値を越えると走行路推定
手段による白線候補点に基づいて曲線近似して白線を推
定し、走行路を決定する走行領域推定手段とを備える構
成とする。
【0009】また、請求項2に係る発明は、舵角、車
速、ヨーレート等の車両状態量に基づき自車が今後走行
すると予想される進行路を推定する進行路推定手段と、
上記走行路推定手段及び進行路推定手段の出力を受け、
走行路推定手段より推定された走行路が、進行路推定手
段により推定された進行路と異なるとき、所定の車速で
停止できる停止距離を演算する停止距離演算手段と、上
記走行路推定手段の出力を受け、白線候補点を検出でき
る最遠距離を演算する最遠距離演算手段と、上記停止距
離演算手段及び最遠距離演算手段の出力を受け、最遠距
離が停止距離より大きいときは、停止距離まで走行路を
決定する走行領域推定手段とを備える構成とする。
【0010】
【作用】請求項1に係る発明によれば、走行路推定手段
より推定された走行路が、進行路推定手段により推定さ
れた進行路と異なるとき、コーナ部であると考えられる
ので、仮想直線設定手段によって自車両の前方に白線を
延長した仮想直線が設定され、この仮想直線と走行路推
定に用いる白線候補点との横方向の偏差が偏差演算手段
によって演算され、その結果に基づき、走行領域推定手
段によって、偏差が設定値を越えるまでは仮想直線に基
づいて白線が推定される一方、偏差が設定値を越えると
白線候補点に基づいて曲線近似して白線が推定され、そ
れらによって自車前方の走行路が決定される。
【0011】請求項2に係る発明によれば、走行路推定
手段より推定された走行路が、進行路推定手段により推
定された進行路と異なるとき、停止距離演算手段によっ
て所定の車速で停止できる停止距離が演算される一方、
最遠距離演算手段によって走行路推定に用いる白線候補
点を検出できる最遠距離が演算され、それから、最遠距
離が停止距離より大きいときには、走行領域推定手段に
よって、停止距離まで走行路が決定される。
【0012】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。本例は、本発明に係る自動車の走行路推定装置を
障害物検知装置に適用された例である。
【0013】実施例1 自動車の全体を示す図1において、1は自動車で、その
車体2の前部に距離センサ3が設けられている。この距
離センサ3は、走行路上の障害物までの距離を計測する
もので、レーダ波としてのパルスレーザ光を発信部から
自車の前方に向けて発信すると共に、前方に存在する先
行車等の障害物に当たって反射してくる反射波を受信部
で受信するレーダヘッドユニットで構成されている。ま
た、距離センサ3は、その発信部から発信する、縦に細
く垂直方向に扇状に拡がったパルスレーザ光(ビーム)
を水平方向に比較的広角度で走査させるスキャン式のも
のである。
【0014】4は車室内上部に配設されたCCDカメラ
で、自車前方の情景(走行路)を所定範囲内で写し出す
ものであり、該カメラ4で写し出された自車前方の情景
は、画像処理ユニット5に入力されて画像処理され、コ
ントロールユニット6において道路の白線に基づき走行
路が推定されるようになっている。
【0015】また、コントロールユニット6には、図2
に示すように、上記CCDカメラ4からの信号のほか
に、レーザユニット3からの信号と共に、自車の車速を
検出する車速センサ7、ステアリングハンドル8aの操
舵角を検出する舵角センサ8及び自車が発生するヨーレ
ートを検出するヨーレートセンサ9からの信号も入力さ
れ、それらの信号に基づいて、走行路の状態がヘッドア
ップディスプレイ10に表示され、自車前方の障害物を
検知すると、警報手段11が作動すると共に、車両制御
装置12がブレーキ12aを作動させて各車輪13,…
に制動力を自動的に付与するようになっている。
【0016】具体的には、図3に示すように、この距離
センサ3の信号は、コントロールユニット6の信号処理
部21を通じて演算部22に入力され、該演算部22に
おいて、レーザ受信光の発信時点からの遅れ時間によっ
て走査範囲内に存在する各障害物と自車との間の距離、
相対速度及び障害物の自車に対する方向を演算するよう
に構成されている。そして、信号処理部2及び演算部3
により自車前方の所定領域内に存在する障害物を検出す
る障害物検出手段6Aが構成されている。
【0017】上記センサ7,8の検出信号は第1進行路
推定手段23に入力され、該第1進行路推定手段23
は、自車のステアリング舵角及び車速から自車が今後走
行する予測される進行路を推定するようになっている。
また、上記センサ7,8,9の検出信号は第2進行路推
定手段24に入力され、該第2進行路推定手段24は、
自車のステアリング舵角、車速及びヨーレートから自車
が今後走行する予測される進行路を推定するようになっ
ている。この第1及び第2進行路推定手段23,24
が、車両状態量に基づいて進行路(具体的にはその曲率
半径)を推定する進行路推定手段6Bを構成している。
【0018】また、画像処理ユニット5からの信号は、
自車前方の情景から自車が走行する道路(走行路)の左
右の白線を抽出して左右の白線を推定する左白線推定手
段25及び右白線推定手段26に入力され、それぞれ左
白線及び右白線(具体的にはそれらの曲率半径)が推定
される。
【0019】左白線及び右白線推定手段25,26によ
り、画像処理に基づいて走行路を推定する走行路推定手
段6Cが構成されている。各推定手段25,26は、白
線部の推定に際し、必要に応じて、画像処理ユニット5
からの、白線を構成すると推測される白線候補点に加え
て、自車の後方に白線1本に対し初期設定された少なく
とも2個の仮想白線候補点に基づき、左右の白線が推定
されるようになっている。
【0020】そして、上記進行路推定手段23,24及
び白線推定手段25,26からの信号が仮想直線設定手
段27に入力され、該仮想直線設定手段27において、
走行路推定手段6Cより推定された走行路が、進行路推
定手段6Bにより推定された進行路と異なるとき、自車
両の前方に白線を延長した仮想直線を設定するようにな
っている。
【0021】それから、走行路推定手段6C及び仮想直
線設定手段27の出力を偏差演算手段28が受け、該偏
差演算手段28において、仮想直線と白線候補点との横
方向の偏差を演算するようになっている。偏差演算手段
28からの信号を受けた走行領域設定手段29は、偏差
が設定値を越えるまでは仮想直線に基づいて白線を推定
する一方、偏差が設定値を越えると白線候補点に基づい
て曲線近似して白線を推定し、走行領域(障害物判断を
行う障害物判断領域に相当する)を設定するようになっ
ている。
【0022】また、上記演算部22からの障害物情報及
び走行領域設定手段29からの障害物判断領域情報が障
害物判定手段30に入力され、該障害物判定手段30に
おいて、距離センサ3で検出された障害物の回避必要度
を、走行領域設定手段29によって設定された障害物判
断領域において障害物判断を行い、回避の必要があると
判断されれば、ヘッドアップディスプレイ10に表示さ
れると共に、警報装置11により警報が発せられた後、
車両制御装置12のブレーキ装置12aが自動的に作動
するようになっている。
【0023】−障害物検知装置による障害物検知の基本
制御− 以下、上記走行路推定装置が用いられる障害物検知装置
による障害物検知の基本制御について説明する。
【0024】図4において、スタートすると、先ず、ス
テップS1 で、車両状態量による第1及び第2進行路推
定手段23,24により進行路の推定が行われ、それか
ら、ステップS2 で、画像処理による左白線及び右白線
推定手段25,26により左右の白線を推定して、左右
の白線に基づき走行路が推定される。その後、ステップ
S3 でレーダヘッドユニット3により自車前方を認識
し、障害物と推定されるもの(障害物情報)を検出す
る。
【0025】続いて、ステップS4 で、ステップS1 に
おいて推定された進行路に基づき障害物を検出する必要
がある第1障害物検出領域、及びステップS2 において
推定された走行路に基づき第2障害物検出領域が設定さ
れ、上記両障害物検出領域に基づいて、領域設定手段3
0により、障害物となるか否かの判断を行う障害物判定
領域(走行領域)が決定される。
【0026】それから、ステップS5 で上記障害物判定
領域に基づいて障害物情報のマスキングを行い、ステッ
プS6 で障害物判断を行う。上記ステップS4 〜S6 の
実行は、障害物判定手段31で行われる。
【0027】その後、ステップS7 で必要であれば障害
物回避制御を行い、リターンする。障害物回避制御は、
例えば警報装置による警報、車両制御装置12のブレー
キ12aで行われるが、具体的に図示していないが、自
動操舵装置等によって行うようにしてもよい。
【0028】−進行路推定手段6Bによる走行路推定制
御− 上記ステップS1 での進行路の推定は、進行路推定手段
6Bにおいて、図5に示すサブルーチンに従って行われ
る。即ち、ステップS11で舵角センサ5、車速センサ6
及びヨーレートセンサ7からの各信号を読込んだ後、ス
テップS12でステアリング舵角θH と車速V0 とに基づ
いた第1の予測方法により自車の進行路を予測する。具
体的には、進行路についての推定値、即ち曲率半径R01
及び自車の横すべり角β01を、下記の式により算出す
る。
【0029】
【数1】
【0030】続いて、ステップS13でヨーレートγと車
速V0 とに基づいた第2の予測方法により自車両の進行
路を予測する。具体的には、進行路についての推定値、
即ち曲率半径R02及び自車の横すべり角β02を、下記の
式により算出する。
【0031】
【数2】
【0032】その後、ステップS14でステアリング舵角
θH の絶対値が所定角度θc よりも小さいか否かを判定
する。この判定がYESのときには、ステップS16で第
2の予測方法により予測された進行路を選択し、進行路
の曲率半径R11に推定値R02を設定すると共に、車両の
横すべり角β11に推定値β02を設定して、リターンす
る。
【0033】一方、上記ステップS14の判定がNOのと
き、つまりステアリング舵角θH が所定角度θc より大
きいときには、更にステップS15で第1の予測方法によ
り予測された進行路の曲率半径R01の絶対値と第2の予
測方法により予測された進行路の曲率半径R02の絶対値
との大小を比較する。そして、第1の予測方法により予
測された進行路の曲率半径R01の方が小さいときには、
ステップS17へ移行して、進行路の曲率半径R11に推定
値R01を設定すると共に、車両の横すべり角β11にβ01
を設定する一方、第2の予測方法により予測された進行
路の曲率半径R02の方が小さいときには、ステップS16
へ移行して、進行路の曲率半径R11に推定値R02を設定
すると共に、車両の横すべり角β11に推定値β02を設定
する。つまり、曲率半径の小さい方を進行路と選択す
る。
【0034】また、進行路推定手段6Bは、ステアリン
グ舵角θH と車速V0 とに基づいた進行路の推定と、ヨ
ーレートγと車速V0 とに基づいた進行路の推定とを共
に行い、自車の走行状態に応じて、いずれか一方の推定
を用いるようになっているので、進行路推定を適切に行
うことができる。即ち、自車がカントを有する曲線道路
上を旋回走行するときには、ステアリングハンドルを大
きく操舵しなくても自車はカントにより旋回運動をする
ことから、ヨーレートγに基づいて予測された進行路の
曲率半径R02が、ステアリング舵角θH に基づいて予測
された進行路の曲率半径R01よりも小さくなる。このと
き、進行路推定手段6Bは、ヨーレートγに基づいて予
測された進行路の曲率半径R02を採用するので、カント
に影響されることなく、進行路を適切に推定することが
できる。また、自車が急激な旋回走行をするとき、進行
路推定手段6Bは、大きな値となるステアリング舵角θ
Hに対応して、進行路が曲率半径R01の小さいものと推
定することなり、急激な旋回運転にも充分に対応して進
行路の推定を適切に行うことができる。
【0035】−走行路推定手段6Cによる走行路推定の
基本制御−上記ステップS2 での走行路の推定は、左右
白線推定手段25,26において、図6に示すサブルー
チンに従って行われる。尚、前提条件として、直線路で
は横すべり角が発生しないこと、直線路では白線に対す
る車体姿勢角は微小であること、曲線路では走行軌跡は
車線を平行移動したものと考える。また、座標は、道路
面上の車両を原点とし、車両の前後方向をy 軸、左右方
向をx 軸としたものを考える。
【0036】具体的には、図6において、スタートする
と、まず、画像データが取り込まれ(ステップS21)、
二値化のしきい値が設定され(ステップS22)、それか
ら各画素の輝度がしきい値を越えるか否かで1又は0の
二値化処理される(ステップS23)。
【0037】それから、左右の白線に対応するように左
右のスキャンウインドウが設定され(ステップS24)、
それに続いて、自動車の前後方向のスキャンピッチが設
定され(ステップS25)、スキャンウインドウ内をスキ
ャンピッチに従って走査し白線候補点(即ち二値化処理
で1とされた点)が検出され(ステップS26)、逆透視
変換により平面座標への変換される(ステップS27)。
【0038】それから、白線候補点に、仮想候補点を加
えて左右白線に基づき走行路が推定され、その走行路に
基づいて障害物判定領域が設定され(ステップS28)、
リターンする。
【0039】障害物判定領域の設定は、白線候補点、仮
想候補点を用いて左右の白線について最小二乗法による
近似曲線(y=ax2+bx+c)、具体的には左白線
についての2次曲線の係数aL,bL,cL、右白線に
ついての2次曲線の係数aR,bR,cRが算出され
る。ここで、路上障害物検出のため、より前方まで検出
しないといけないという要求から、2次曲線(y=ax
2+bx+c)により近似しており、係数aL,aR
は、2次近似曲線の曲率半径をRl (Rr )とすると、
a=1/2Rl (1/2Rr )となり、係数bL,bR
は白線に対する車体姿勢角あるいは横すべり角、係数c
L,cRは車両中心から白線までの横偏差量を表わすこ
とになる。
【0040】続いて、走行路のコーナ部における制御に
ついて説明する。尚、本実施例においては、画像による
走行路推定において、白線候補点と仮想直線の差が設定
値以上となるまでは直線とし、それ以降では二次近似に
よる走行路推定を行うものである。
【0041】図7に示すように、スタートすると、ま
ず、推定された走行路の左右白線についての推定値Rl
,Rr (曲率半径)が等しく、それらが進行路につい
ての推定値R11(曲率半径)に等しくない状態であるか
否かが判定され(ステップS31)、YESであれば、コ
ーナ部であると考えられるので、ステップS32に移行す
る一方、NOであれば、そのままリターンする。ここ
で、推定値(曲率半径)が等しいとは、完全に等しいこ
とを意味するのではなく、比較する2つの推定値(曲率
半径)の差があるしきい値以下であることを意味し、そ
のしきい値も推定値(曲率半径)が大きいほど大きい値
とすることができる。
【0042】ステップS32では、自車両の側方における
仮想候補点に基づき自車両前方に白線を延長してなる仮
想直線を設定し、自車に近い方から仮想直線と白線候補
点との横方向の距離(偏差)Δiを順次一定間隔で算出
し(ステップS33)、その距離Δiが設定値Dを越える
か否かが判定される(ステップS34)。
【0043】設定値Dを越える距離Δiがあれば、その
地点までは白線は直線状態であると推定してもよいと考
えられるので、仮想直線を用いて走行路の白線を設定
し、それ以降は白線候補点を二次近似して、仮想直線に
よる直線走行路の白線に連続する曲線走行路の白線を推
定し(ステップS35)、リターンする一方、設定値Dを
越える距離Δiがなければ、曲線走行路になっていると
は考えられないので、ステップS33にリターンする。
【0044】従って、図8に示すように、通常のスキャ
ンウインドウ(ウインドエリア)W1 を用い、自車V前
方の走行路X1 の白線についての白線候補点すべてに基
づいて二次近似して走行路X2 を推定する場合、誤って
認識された白線候補点の影響を強く受け、それらのずれ
が大きくなるが、上記のようにすれば、図9に示すよう
に、自車V前方の走行路について、スキャンウインドウ
W2 を小さくして少し離れた位置に配置し、自車直前の
仮想直線X3 とそれより前方の二次近似曲線X4 との組
合せで走行路を推定するようにすれば、コーナ部Cの入
口部分C1 での走行路の推定を精度よく行うことが可能
となり、信頼性が著しく向上する。
【0045】実施例2 本例は、画像により推定された走行路の白線部について
の推定値(曲率半径)の大きさに応じて、走行路のマ
キング範囲を設定するものである。
【0046】制御系は、図10に示すように構成されて
いる。尚、実施例1と同一の構成要素については同一の
符号を用い、その詳細な説明を省略する。
【0047】上記進行路推定手段6B及び走行路推定手
段6Cの出力は、まず、停止距離演算手段31に入力さ
れ、走行路推定手段6Cより推定された走行路が、進行
路推定手段6Bにより推定された進行路と異なるときに
は、コーナ部であると判断されるので、そのコーナ部を
安定して走行できる所定の車速での走行中に、障害物を
自車前方に発見したときに確実に停止できる停止距離が
演算される。それと共に、走行路推定手段6Cの出力が
最遠距離演算手段32に入力され、走行中の走行路につ
いての白線候補点を検出できる最遠距離が演算される。
【0048】上記停止距離演算手段31及び最遠距離演
算手段32の出力は、上記走行路推定手段6C及び進行
路推定手段6Bの出力と共に走行領域設定手段33に入
力され、上記最遠距離が上記停止距離より大きいとき
は、停止距離を越える部分まで走行路を推定する必要が
ないので、停止距離まで走行領域が推定されるようにな
っている。
【0049】具体的な制御の流れは、図11に示され
る。
【0050】スタートすると、まず、推定された走行路
の左右白線についていの推定値(曲率半径)Rl ,Rr
が等しく、それらが進行路についての推定値(曲率半
径)R11に等しくない状態であるか否かが判定され(ス
テップS41)、YESであれば、コーナ部が車両前方に
あると考えられ、ステップS42に移行する一方、NOで
あれば、そのままリターンする。
【0051】ステップS42では、画面内において認識で
きる最も遠い位置にある白線候補点Pと自車との距離で
ある最遠距離HLmax を算出し(図12参照)、それか
ら推定値(曲率半径)Rr (又はRl )の走行路(コー
ナ部)を、横Gが0.3で走行できる車速を計算し(ス
テップS43)、そのときの車速V0.3 で、障害物を自車
前方に発見したときに確実に停止することができる停止
距離L1 を算出する(ステップS44)。従って、推定値
(曲率半径)Rl (Rr)と停止距離L1 との関係は図1
3のようになる。
【0052】それから、最遠距離HLmax が停止距離L
1 よりも大きいか否かが判定され(ステップS45)、大
きければ、自車前方について停止距離L1 まで走行路を
推定する(ステップS46)一方、大きくなければ、自車
前方について最遠距離HLmax まで走行路を推定し(ス
テップS47)、リターンする。
【0053】このようにすれば、小コーナ部、複合コー
ナ部を有する走行路の場合であっても、走行路推定の信
頼性が高まり、誤動作を防止することができる。即ち、
小コーナ部等においては、自車前方の離れた位置にある
白線候補点はそもそも検出することができないので、図
14に示すように、自車が走行している実際の走行路4
1が、誤って推定されて、白線候補点に基づいて推定さ
れた走行路42と大幅に異なることになるおそれがなく
なる。
【0054】
【発明の効果】請求項1に係る発明は、上記のように、
推定された走行路が推定された進行路と異なるとき、自
車の前方に白線を延長した仮想直線を設定し、この仮想
直線と走行路推定に用いる白線候補点との横方向の偏差
を演算し、偏差が設定値を越えるまでは仮想直線に基づ
いて白線を、偏差が設定値を越えると白線候補点に基づ
いて曲線近似して白線を推定し、自車前方の走行路を決
定するようにしているので、コーナ部の入口部分におい
て、直線路から曲線路への変化が的確に推定され、走行
路推定の信頼性を向上させることができる。
【0055】請求項2に係る発明は、推定された走行路
が推定された進行路と異なるとき、所定の車速で停止で
きる停止距離、白線候補点を検出できる最遠距離をそれ
ぞれ演算し、最遠距離が停止距離より大きいときに停止
距離まで走行路を決定するようにしているので、小コー
ナ部や、複数のコーナ部が組合わさった走行路等におけ
る走行路推定の信頼性が高まり、走行路推定の誤りを防
止することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】自動車の斜視図である。
【図2】制御系のブロック図である。
【図3】実施例1のコントロールユニットのブロック図
である。
【図4】障害物検知の処理の流れを示す流れ図である。
【図5】進行路推定のサブルーチンを示す流れ図であ
る。
【図6】走行路推定のサブルーチンを示す流れ図であ
る。
【図7】走行路推定のサブルーチンを示す流れ図であ
る。
【図8】コーナ部の作用説明図である。
【図9】コーナ部の作用説明図である。
【図10】実施例2のコントロールユニットのブロック
図である。
【図11】走行路推定のサブルーチンを示す流れ図であ
る。
【図12】白線候補点の最遠距離の説明図である。
【図13】走行路のコーナ部における曲率半径と停止距
離との関係を示す図である。
【図14】コーナ部の走行路推定の誤動作の説明図であ
る。
【符号の説明】
1 自動車 6 コントロールユニット 6A 障害物検出手段 6B 進行路推定手段 6C 走行路推定手段 7 車速センサ 8 舵角センサ 9 ヨーレートセンサ 27 仮想直線設定手段 28 偏差演算手段 29 走行領域設定手段 31 停止距離演算手段 32 最遠距離演算手段 33 走行領域設定手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI G05D 1/02 G01S 17/88 A (72)発明者 足立 智彦 広島県安芸郡府中町新地3番1号 マツ ダ株式会社内 (72)発明者 中植 宏志 広島県安芸郡府中町新地3番1号 マツ ダ株式会社内 (56)参考文献 特開 平4−278607(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G08G 1/16 B60R 21/00 G01S 17/93 G05D 1/02

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 画像処理に基づき路面上の左右の白線を
    構成すると推測される白線候補点を検出し、該白線候補
    点に基づき左右の白線を推定し、その左右白線に基づき
    自車が今後走行すると予想される走行路を推定する走行
    路推定手段を備える自動車の走行路推定装置において、 舵角、車速、ヨーレート等の車両状態量に基づき自車が
    今後走行すると予想される進行路を推定する進行路推定
    手段と、 上記走行路推定手段及び進行路推定手段の出力を受け、
    走行路推定手段より推定された走行路が、進行路推定手
    段により推定された進行路と異なるとき、自車両の前方
    に白線を延長した仮想直線を設定する仮想直線設定手段
    と、 上記走行路推定手段及び仮想直線設定手段の出力を受
    け、仮想直線と白線候補点との横方向の偏差を演算する
    偏差演算手段と、 上記走行路推定手段、進行路推定手段及び偏差演算手段
    の出力を受け、偏差が設定値を越えるまでは仮想直線設
    定手段による仮想直線に基づいて白線を推定する一方、
    偏差が設定値を越えると走行路推定手段による白線候補
    点に基づいて曲線近似して白線を推定し、走行路を決定
    する走行領域推定手段とを備えることを特徴とする自動
    車の走行路推定装置。
  2. 【請求項2】 画像処理に基づき路面上の左右の白線を
    構成すると推測される白線候補点を検出し、該白線候補
    点に基づき左右の白線を推定し、その左右白線に基づき
    自車が今後走行すると予想される走行路を推定する走行
    路推定手段を備える自動車の走行路推定装置において、 舵角、車速、ヨーレート等の車両状態量に基づき自車が
    今後走行すると予想される進行路を推定する進行路推定
    手段と、 上記走行路推定手段及び進行路推定手段の出力を受け、
    走行路推定手段より推定された走行路が、進行路推定手
    段により推定された進行路と異なるとき、所定の車速で
    停止できる停止距離を演算する停止距離演算手段と、 上記走行路推定手段の出力を受け、白線候補点を検出で
    きる最遠距離を演算する最遠距離演算手段と、 上記停止距離演算手段及び最遠距離演算手段の出力を受
    け、最遠距離が停止距離より大きいときは、停止距離ま
    で走行路を決定する走行領域推定手段とを備えることを
    特徴とする自動車の走行路推定装置。
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