JP3396384B2 - 液晶表示装置 - Google Patents

液晶表示装置

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JP3396384B2
JP3396384B2 JP31248396A JP31248396A JP3396384B2 JP 3396384 B2 JP3396384 B2 JP 3396384B2 JP 31248396 A JP31248396 A JP 31248396A JP 31248396 A JP31248396 A JP 31248396A JP 3396384 B2 JP3396384 B2 JP 3396384B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えばテレビジョ
ン装置、ゲーム機器、パーソナルコンピュータ、CAD
装置、医療用モニター装置および携帯情報端末などに使
用される立体感のある三次元画像を表示することが可能
な液晶表示装置に関する。
【0002】
【従来の技術】三次元画像あるいは立体画像を再現しよ
うとする試みは、非常に古くから行われている。それを
実現するための方式としては、レーザホログラム等を用
いる方法を含めると、極めて多種のものとなる。そのう
ち、三原色フルカラーで動画を表示することができる完
成度の高い立体画像表示方式としては、次の2つの方式
があげられる。いずれの方式も、右眼用と左眼用との画
像を個々に表示し、左右の像ずれに基づく両眼視差を利
用して、観察者に奥行き感を想起させるという原理に基
づいたものである。
【0003】第1の方式は、左右両眼用の画像を偏光方
向が互いに90°の角度をなす直線偏光にしておき、偏
光眼鏡を通して観察することにより、観察者に立体画像
を知覚させる偏光眼鏡方式である。この方式において、
投影表示を行う場合には、2台の偏光プロジェクタを用
い、スクリーン上で右眼用画像と左眼用画像とを重ね合
わせる。また、直視表示の場合には、2台の表示装置か
らの画像をハーフミラーあるいは偏光ミラーで合成す
る。
【0004】第2の方式は、1台の表示装置で左右両眼
用の画像を時分割で表示し、電気的なシャッター機能の
ある眼鏡を表示画像と同期して交互に開閉させることに
よって、立体画像表示を行うシャッター眼鏡方式であ
る。この方式は、投影表示にも直視表示にも適用するこ
とができる。
【0005】上述した各方式においては、右眼用画像お
よび左眼用画像は、ともに二次元画像として提示され
る。二次元画像の表示手段としては、用途に応じて、液
晶表示装置(LCD)、陰極線管(CRT)、プラズマ
ディスプレイ等が用いられる。
【0006】このうち、偏光眼鏡方式は、偏光軸の異な
る画像2枚を常に同時に映し出すために、2台の表示装
置や映写装置が必要となるため、高価で装置全体のサイ
ズが大きくなる。このため、家庭用には不向きであっ
た。
【0007】このような偏光眼鏡方式の問題を解決する
ために、例えば特開昭58−184929号公報におい
て、1台の表示装置を用いて三次元画像表示を行う方法
が提案されている。この方法では、隣接する画素間で偏
光軸が直交するモザイク状の偏光層を、1台の表示装置
(CRTあるいはLCD)の外部に密着させ、観察者
は、その表示装置によって提示された左右両眼用の二次
元画像を偏光眼鏡を通して観察する。これにより、観察
者は、立体画像を知覚することができる。ただし、特開
昭58−184929号公報には、表示装置としてLC
Dを用いた場合に、モザイク状の偏光層が設けられる位
置については、何ら具体的には明記されていない。した
がって、以下、偏光層は液晶表示装置の外面に設けられ
ているものとして特開昭58−184929号公報に示
されている方式を説明する。
【0008】図6は、特開昭58−184929号公報
で提案されている立体表示機能を有する液晶表示装置の
概念図である。
【0009】表示装置本体701は、右眼用画像および
左眼用画像をそれぞれが表示する右眼用画素706およ
び左眼用画素707を有している。画素706、707
によって表示画面が構成されており、この表示画面の前
面に、偏光軸が互いに直交する2種類の偏光層703、
704が交互に配置されている。すなわち、偏光層70
3、704は、右眼用画素706および左眼用画素70
7に対応するように配置されており、右眼用画像と左眼
用画像とを分離する。立体画像を観察する際には、観察
者は、右眼用画素706の前に配置された偏光層703
と偏光軸が一致する右眼用偏光板712bと、左眼用画
素707の前に配置された偏光層704と偏光軸が一致
する左眼用偏光板712aとを有する偏光眼鏡712を
装着する。これにより、観察者の右眼および左眼は、そ
れぞれに対応する画像のみを観察することができ、立体
感のある三次元画像をみることができる。
【0010】表示装置本体701は、液晶層705を挟
んで配置された一対のガラス基板702a、702bを
有している。一方(図6では左側)のガラス基板702
aの液晶層705側には、上述した右眼用画素706お
よび左眼用画素707が形成されており、その上には配
向膜710aが形成されている。ガラス基板702aの
液晶層705と反対側には、偏光板708が設けられて
いる。また、もう一方のガラス基板702bの液晶層7
05側には透明電極709b、配向膜710bがこの順
に形成されている。なお、液晶層705の周囲はシール
部材711によって封止されている。
【0011】しかしながら、このような構成を有する従
来の表示装置には、以下の問題があった。
【0012】表示装置本体701の右眼用画素706お
よび左眼用画素707と、右眼用偏光層703および左
眼用偏光層704との間には、図7に示すように、ガラ
ス基板702bが介在している。このため、図7におい
て一点鎖線にて示すように、観察者が正面方向から表示
画面を観察するときには、正常な立体画像を観察するこ
とができるが、破線にて示すように観察者の見る位置が
正面方向から上下に移動すると、右眼用画素706が左
眼用偏光層704を通して、また左眼用画素707が右
眼用偏光層703を通して観察される場合が生じる。こ
の場合、左右両眼用の画像がそれぞれ逆の眼に混入する
現象(クロストーク)が発生し、正常な立体画像は得ら
れなくなる。なお、図7においては、簡略化のために、
図6の表示装置本体701の構成要素の一部を省略して
いる。
【0013】このクロストークの問題を解決するため
に、特開昭62−135810号公報では、1台の透過
型液晶表示素子を用いた表示装置において、透過型液晶
表示素子を構成するガラス基板よりも内側に、部分的に
偏光方向が異なる偏光層を設置することが提案されてい
る。この表示装置では、透過型液晶表示素子の右眼用画
素および左眼用画素は、右眼用偏光層および左眼用偏光
層とそれぞれ隣接している。このため、観察者が表示画
面を観察する方向が、表示画面の正面方向から上下に移
動しても、上述したようなクロストークの発生はない。
したがって、立体画像を見ることができる範囲が制限さ
れることはなく、視野角の広い立体画像を表示可能な表
示装置を得ることができる。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、偏光眼
鏡方式の立体表示機能を有する液晶表示装置では、従来
から透過型液晶表示素子が用いられているので、液晶表
示素子を照明する光源(バックライト)が必要となり、
消費電力が増加する。このため、例えば携帯情報端末等
のバッテリーを使用する利用分野では、一回の充電で使
用することができる時間が限定されてしまうという問題
がある。また、透過型液晶表示素子では照明光源が必要
なために、表示装置の製造コストが上昇するという問題
もある。
【0015】本発明はこのような現状に鑑みてなされた
ものであり、その目的は、照明光源が不要で、低消費電
力の長時間使用可能な立体表示機能を有する薄型・軽量
の液晶表示装置であって、低コストで製造することがで
き、さらに三次元画像表示時に発生するクロストークを
なくし、広視野角で良好な表示を実現することにより利
用分野の拡大を図ることができる液晶表示装置を提供す
ることである。
【0016】
【課題を解決するための手段】本発明の液晶表示装置
は、複数の画素からなる表示画面を有する液晶表示装置
であって、該複数の画素は右眼用画素と左眼用画素とを
含んでおり、該装置は、スイッチング素子および配線
と、これらの上に設けられた層間絶縁膜と、該層間絶縁
膜上に設けられた画素電極とを有する素子側基板と、対
向電極および光反射層が設けられており、該対向電極が
該素子側基板の該画素電極と対向するように配置された
対向基板と、を備えており、該層間絶縁膜は、該右眼用
画素に対応するように配置されている第1の領域と、該
左眼用画素に対応するように配置されている第2の領域
とを有しており、該第1の領域において、第1の偏光が
選択的に透過され、該第2の領域において、該第1の偏
光とは異なる第2の偏光が選択的に透過され、そのこと
により上記目的を達成する。
【0017】ある実施形態においては、前記層間絶縁膜
は、偏光層および位相差層から構成されており、該偏光
層は、前記第1の領域において前記第1の偏光を選択的
に透過し、前記第2の領域において前記第2の偏光を選
択的に透過し、該位相差層は、該第1の領域においての
み位相差を与える。前記液晶表示装置は、前記素子側基
板および前記対向基板の間に挟まれている液晶層をさら
に備えており、前記偏光層を透過した前記第1の偏光
は、前記位相差層によって前記位相差を与えられて前記
第2の偏光に変換され、それにより該液晶層には、前記
表示画面全体にわたって該第2の偏光が入射してもよ
い。
【0018】他の実施形態においては、前記液晶表示装
置は、前記素子側基板および前記対向基板の間に挟まれ
ている液晶層をさらに備えており、該液晶層は、前記右
眼用画素に対応する第1の液晶層領域および前記左眼用
画素に対応する第2の液晶層領域を有しており、該第1
の液晶層領域の液晶分子は、前記第1の偏光を選択的に
光変調するように配向されており、該第2の液晶層領域
の液晶分子は、前記第2の偏光を選択的に光変調するよ
うに配向されている。
【0019】さらに他の実施形態においては、前記液晶
表示装置は、前記素子側基板および前記対向基板の間に
挟まれている液晶層をさらに備えており、前記層間絶縁
膜は、位相差層、および該位相差層よりも該液晶層に近
い側に配置された偏光層から構成されており、該位相差
層は、前記第1の領域において該偏光層からの前記第1
の直線偏光を第1の円偏光に変換し、前記第2の領域に
おいて該偏光層からの前記第2の直線偏光を、該第1の
円偏光とは異なる第2の円偏光に変換する。
【0020】本発明の他の液晶表示装置は、さらに他の
実施形態においては、複数の画素からなる表示画面を有
する液晶表示装置であって、該複数の画素は右眼用画素
と左眼用画素とを含んでおり、該装置は、スイッチング
素子および配線と、これらの上に設けられた層間絶縁膜
と、該層間絶縁膜上に設けられた画素電極とを有する素
子側基板と、対向電極および光反射層が設けられてお
り、該対向電極が該素子側基板の該画素電極と対向する
ように配置された対向基板と、該素子側基板および該対
向基板の間に挟まれた液晶層と、を備えており、該層間
絶縁膜は、該右眼用画素に対応するように配置されてい
る第1の領域と、該左眼用画素に対応するように配置さ
れている第2の領域とを有しており、該第1の領域にお
いて第1の偏光が選択的に透過され、該第2の領域にお
いて、該第1の偏光とは異なる第2の偏光が選択的に透
過され、該液晶層は、該層間絶縁膜から該液晶層に入射
される該第1の偏光および該第2の偏光の少なくとも一
方の透過量を変調し、そのことにより上記目的を達成す
る。
【0021】好ましくは、前記複数の画素は、同一の画
像を表示する少なくとも1つの画素からそれぞれが構成
されている複数の画素グループに分けられており、該複
数の画素グループは、右眼用画素のグループと左眼用画
素のグループとが隣り合うように配置されている。前記
複数の画素は、マトリクス状に配置されており、前記画
素グループのそれぞれは、横方向に並んだ1行分の画
素、または縦方向に並んだ1列分の画素から構成されて
いてもよい。
【0022】以下、本発明の液晶表示装置の作用を説明
する。
【0023】従来、液晶表示装置を構成する一対の基板
のうち、TFT等のスイッチング素子が形成される側の
基板(アクティブマトリクス基板)の内側に偏光層を作
製することは、TFT作製時のプロセス温度に耐え得る
偏光選択材料がないために不可能であった。これに対し
て本発明においては、アクティブマトリクス基板の内側
表面に設けられた層間絶縁膜に偏光選択機能を持たせる
ことで、TFT作製後にアクティブマトリクス基板の内
側に偏光層を形成することを可能にしている。これによ
り、偏光層の偏光選択機能の消失がなくなり、また、従
来発生していた三次元画像表示時のクロストークをもな
くすことが可能となる。したがって、視野角の広い画像
を得るとともに、表示品位の向上を図ることができる。
【0024】また、層間絶縁膜に偏光選択機能を付加す
るだけであるので、偏光層を別途アクティブマトリクス
基板の内側に形成する必要もなく、製造プロセスを短縮
することができる。
【0025】さらに、反射形液晶表示素子を用いた表示
装置で三次元画像を表示することができるようになるた
め、透過型液晶表示素子を用いた場合と比べて照明光源
が不要となり、薄型・軽量化および低消費電力化が可能
となる。したがって、立体画像を表示することのできる
表示装置の利用分野を拡大することができる。
【0026】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照しながら、本発
明の実施の形態を説明する。
【0027】(実施の形態1)本実施の形態1では、液
晶表示装置を構成する一対の基板のうちの対向基板の外
側表面に光反射層を設け、アクティブマトリクス基板の
内側表面に偏光層および位相差層を設けて反射型の液晶
表示装置とし、右眼用画素および左眼用画素に対応した
異なる偏光状態の光をアクティブマトリクス基板側から
出射させる。ここで、液晶表示装置の画素は、少なくと
も1つの画素を含む複数のグループに分けられており、
同一グループに属する画素は、同一の画像を表示するも
のとする。
【0028】図1は、本実施の形態の反射型液晶表示装
置100の概略構成を示す断面図である。
【0029】反射型液晶表示装置100は、アクティブ
マトリクス基板101、対向基板102、およびこれら
の間に挟まれた液晶層103を有している。アクティブ
マトリクス基板101は、透明絶縁性基板101aを有
しており、その内側表面、つまり液晶層103に隣接す
る表面上には、図1に示すように、ゲート信号配線10
4およびゲート絶縁膜105とが設けられている。ゲー
ト絶縁膜105上には、スイッチング素子であるTFT
および信号配線(いずれも図示せず)等が形成されてお
り、この上に、層間絶縁膜としても機能する偏光層10
6、107および位相差層108が設けられている。
【0030】偏光層106、107は、互いに直交する
偏光軸106a、107aをそれぞれ有しており、一方
が右眼用画素グループ、他方が左眼用画素グループに対
応するように配置されている。本実施の形態では、各画
素グループは、水平方向にのびている画素1行分(同一
のゲート信号配線に対応する画素)を含んでおり、画素
1行毎に右眼用と左眼用とに割り当てている。したがっ
て偏光層106、107もまた、画素1行毎に交互に配
置される。位相差層108は、入射してきた光に位相差
を付与しない領域109と位相差を付与する機能を有す
る領域110とからなり、図1に示すように、領域10
9は偏光層106と、領域110は偏光層107と対応
するように配置されている。したがって、領域109、
110もまた、画素1行毎に交互に配置されていること
になる。また、位相差付与機能を有する領域110は、
対応する偏光層107の偏光軸107aに対して45°
シフトした光学軸を有しており、半波長分の位相差を与
える。
【0031】位相差層108上には、マトリクス状に配
置された画素電極としての複数の透明電極112、およ
び液晶層103中の液晶分子の配向を規制する配向膜1
13aが設けられている。
【0032】一方、対向基板102は、その内側表面
(液晶層103に隣接する表面)上にカラーフィルタ1
20、対向電極122および配向膜113bがこの順に
設けられた透明絶縁性基板102aを有している。カラ
ーフィルタ120としては、反射型での画像表示に対応
して赤(R)、緑(G)、青(B)画素からなるカラー
フィルタや、シアン(C)、マゼンダ(M)、イエロー
(Y)画素からなるカラーフィルタ等を用途に応じて使
用することができる。
【0033】さらに、対向基板102は、基板102a
の外側表面に、例えばAl、Ag等の金属から形成され
た光反射層124を有している。またアクティブマトリ
クス基板101は、基板101aの外側表面に設けられ
た周囲光の写り込みを防止するための反射防止層111
とを有している。したがって、本実施の形態の反射型液
晶表示装置100では、光は、アクティブマトリクス基
板101側から入射し、液晶層103を経て対向基板1
02の外側表面の光反射層124によって反射された
後、液晶層103を再び通過してアクティブマトリクス
基板101から出射する。
【0034】液晶層103は、ゲスト・ホストモードの
ものを用いており、二色性色素としての黒色のp型色素
と、誘電異方性が正のネマティック液晶材料とを混合し
て使用している。ここで、液晶分子および二色性色素分
子の配向方向は、液晶分子および二色性色素分子が配向
したときの二色性色素分子の光吸収軸が偏光層および位
相差層を通過した光の偏光方向に対して平行になるよう
に、設定されている。これにより、TFT(図示せず)
がオフのとき、つまり液晶層103に電界が印加されて
いないときには、液晶層103に入射した偏光は二色性
色素分子によって吸収されるので、黒表示となる。これ
に対してTFTがオンのとき、つまり液晶層103に電
界が印加されているときには、電界によって液晶分子お
よび二色性色素分子の配向方向が変わり、液晶層103
に入射した偏光は、二色性色素分子によって吸収されず
に液晶層103を透過する。
【0035】次に、図1〜図3を参照しながら、本実施
の形態におけるアクティブマトリクス基板101の作製
方法の一例を説明する。図2は、アクティブマトリクス
基板101の平面図であり、図3は、図2のA−A’線
に沿った断面図である。なお、図2および図3では、簡
略化のために、アクティブマトリクス基板の1画素分に
相当する領域のみを示している。
【0036】まず、透明絶縁性基板101a上に、ゲー
ト信号配線104として用いられるTaあるいはAl等
の金属膜を例えばスパッタリングによって堆積し、これ
をパターニングしてゲート信号配線104を形成する。
ゲート信号配線104は、図2に示すように、各画素の
TFTのゲート電極として用いられる分岐部を有してい
る。なお、ゲート信号配線104とともに、それに平行
に配設されている付加容量用の電極117も形成されう
る。次いで、ゲート信号配線104を覆って、基板10
1a上の全面にゲート絶縁膜105を形成する。ゲート
絶縁膜105としては、SiNあるいはSiO2膜を用
いることができる。
【0037】続いて、ゲート絶縁膜105上に半導体層
130を形成し、所定の形状にパターニングした後、ゲ
ート電極の上方の半導体層130上に、例えばSiNか
らチャネル保護層131を形成する。その後、n+Si
層を形成し、チャネル保護層131の両端部および半導
体層130の一部を覆い、かつチャネル保護層45上で
分断された状態にパターニングして、ソース電極132
aおよびドレイン電極132bを形成する。
【0038】次に、ソース信号配線116を形成する。
図3に示すように、本実施の形態では、ソース信号配線
116は、ITO等の透明導電膜からなる下部配線11
6aと、TaあるいはAl等の金属材料からなる上部配
線116bとを含む二層構造であり、ソース信号配線1
16の一部は、ソース電極132aの端部に接触してい
る。また、ソース信号配線116の形成と同時に、ドレ
イン電極132bの端部に一部が接触するように、透明
導電膜118aおよび金属膜118bを形成する。この
うち、透明導電膜118aは、図2および図3に示すよ
うに、延長されてドレイン電極132bと画素電極11
2とを接続するとともに、付加容量の一方の電極119
となっている。
【0039】この状態の基板101a上に、偏光層10
6、107および位相差層108を形成する。偏光層1
06、107は、偏光軸の方向が異なっているのみであ
り、同様の工程によって作製することができる。光配向
性有機材料に二色性色素の染料または沃化物を混合した
材料を、所定の膜厚に基板101a上に塗布する。続い
て、その上に、画素形状にしたがった画素1行分に対応
する開口部と画素1行分に対応する遮光部とが交互に配
置されているマスクを重ねた状態で、直線偏光をもつ紫
外(UV)光を、開口部を通して露出している部分に照
射して、照射されたUV光の偏光軸に沿った偏光軸をも
つ偏光層を形成する。次に、UV光が照射されなかった
部分が開口部を通して露出されるようにマスクを配置し
て、先ほど照射されたUV光とは異なる偏光軸をもつ直
線偏光を含むUV光を照射する。これによって、先に形
成された偏光層とは偏光軸が異なる偏光層が形成され
る。この偏光層の作製には、特開平7−261024号
公報に示されているような光異性化反応をする高分子材
料(例えば、アゾベンゼンを側鎖としてもつ高分子)と
二色性色素とを用いることができる。
【0040】位相差層108、偏光層106、107と
ほぼ同様の手順で作製される。すなわち、まず位相差層
108の材料、例えば光重合性液晶材料を偏光層10
6、107を形成した基板101a上に塗布し、その上
に、上述したようなマスクを重ねて、直線偏光をもつU
V光を部分的に照射する。これにより、UV光が照射さ
れた領域が、照射された直線偏光の偏光軸に沿った光学
軸をもつ、半波長分の位相差を与える領域110とな
る。この位相差層の作製には、特開平8−29618号
公報に開示されている、室温でネマティック相を示す紫
外線硬化性液晶材料を用いることができる。
【0041】このようにして形成された偏光層106、
107および位相差層108は層間絶縁膜としても機能
する。これらの偏光層106、107および位相差層1
08には、図3に示すように、接続電極118まで達す
るコンタクトホール134が、例えばフォトリソグラフ
ィによって形成される。
【0042】続いて、位相差層108上に、透明導電膜
からなる画素電極112を形成する。上述したように偏
光層106、107および位相差層108が層間絶縁膜
として機能するため、画素電極112は、ゲート信号配
線104、ソース信号配線116、TFT114等の上
方にまで設けることができる。画素電極112は、図3
に示すように、TFT114のドレイン電極132bに
接続されている接続電極118にコンタクトホール13
4を通して接続される。
【0043】最後に、画素電極112を覆って配向膜1
13aを形成し、さらに基板101aの画素電極112
等が設けられている表面とは反対側の表面に、図1に示
すように、例えばMgF2等の誘電体を用いた単層膜あ
るいは多層膜から反射防止層111を形成して、アクテ
ィブマトリクス基板101が完成する。こうして得られ
たアクティブマトリクス基板101は、配向膜113a
と対向基板102上の配向膜113bとが向かい合うよ
うに対向基板102と貼り合わされる。これらの基板1
01、102の間には、ゲスト・ホストモードの液晶材
料が注入され、液晶層103を形成する。
【0044】本実施の形態1の反射型液晶表示装置10
0では、周囲からの光がアクティブマトリクス基板10
1に入射し、画素1行毎に交互に配置された偏光層10
6、107によって、偏光軸が直交する2種類の直線偏
光に変換される。その後、位相差層108を通過するこ
とによって、偏光軸は全て同一方向となり、その状態で
液晶層103に到達する。したがって、液晶層103に
含まれる液晶分子および二色性色素分子の配向方向を制
御することによって、光の透過量を画面全体で調整する
ことができる。具体的には、TFT114(図2および
図3参照)がオフ状態のときには、光は吸収され、黒表
示となる。これに対して、TFT114がオン状態のと
きには、光は、液晶層103、対向基板102の対向電
極122およびカラーフィルタ120を順に透過して、
光反射層124に到達する。
【0045】光反射層124で反射された光は、偏光方
向が保持されたまま、逆の光路をたどって、再度、位相
差層108に入射する。ここで、位相差層108の位相
差付与機能を持った領域110に入射した光は、半波長
分の位相差を与えられ、偏光方向が90°回転された光
となる。したがって、位相差層108からは、直交した
偏光軸をもつ直線偏光が画素1行毎に交互に出射される
ことになり、偏光層106、107にはそれぞれの偏光
軸と一致した偏光軸をもつ光が入射する。このようにし
て、アクティブマトリクス基板101からは、右眼用画
像に対応する光および左眼用画像に対応する光が、互い
に直交する偏光軸をもつ光として出射される。
【0046】以上述べたようにして、本実施の形態1の
反射型液晶表示装置100においても、画素1行毎に交
互に右眼用画像光と左眼用画像光とを出射させることが
できる。このような液晶表示装置100では、観察者
は、偏光層106、107の偏光軸に対応した偏光軸を
それぞれ有する偏光板からなる偏光眼鏡(図示せず)を
装着すれば、アクティブマトリクス基板101側から三
次元画像を観察することができる。また観察者は、偏光
眼鏡を装着していないときには、二次元画像を観察する
ことになる。
【0047】また、本実施の形態1の表示装置100
は、周囲光を利用する反射型であるので、照明光源(バ
ックライト)を用いる必要がなく、その結果、低消費電
力の立体画像表示装置を実現することができる。したが
って、立体画像表示装置の適用範囲を、例えばバッテリ
ーを用いる機器等にまで拡大することができる。さら
に、本実施の形態1の表示装置100では、アクティブ
マトリクス基板101の内側表面に形成された信号配線
およびTFT等と画素電極とを絶縁するための層間絶縁
膜に、偏光選択機能、および位相差付与機能の少なくと
も一方を持たせている。したがって、液晶表示装置の製
造工程全体にわたって考慮した場合の工程数および部品
点数を減らすことができる。
【0048】(実施の形態2)本実施の形態2では、対
向基板の内側表面上に光反射層が設けられており、アク
ティブマトリクス基板の内側表面上に偏光層が設けられ
ている。以下、図4および図5を参照しながら、本実施
の形態2の反射型液晶表示装置200を説明する。な
お、図4および図5において、図1〜図3に示されてい
る構成要素と同一の構成要素には、同一の参照符号を付
し、説明を省略する。
【0049】図4は、反射型液晶表示装置200の概略
構成を示す断面図である。
【0050】反射型液晶表示装置200は、アクティブ
マトリクス基板201、対向基板202、およびこれら
の間に挟まれた液晶層203を有している。アクティブ
マトリクス基板201は、透明絶縁性基板101aを有
しており、その内側表面、つまり液晶層203に隣接す
る表面上には、図4に示すように、ゲート信号配線10
4およびゲート絶縁膜105とが設けられている。ゲー
ト絶縁膜105上には、スイッチング素子であるTFT
および信号配線(いずれも図示せず)等が形成されてお
り、この上に、層間絶縁膜としても機能する偏光層10
6、107が設けられている。偏光層106、107
は、互いに直交する偏光軸106a、107aをそれぞ
れ有しており、一方は右眼用画素グループに、他方は左
眼用画素グループに対応している。本実施の形態では、
各画素グループは、水平方向に配列された1行分の画素
(同一のゲート信号配線に対応する画素)で構成されて
いる。したがって、偏光層106、107は、画素1行
毎に交互に配置されている。偏光層106、107上に
は、画素電極としての複数の透明電極112が設けられ
ている。偏光層106、107は、上記実施の形態1と
同様にして形成される。
【0051】さらにその上には、配向膜213が設けら
れている。配向膜213は、領域213aおよび領域2
13bを有しており、図4に示すように、これらが画素
1行毎に交互に配置されている。領域213a、213
bは、配向膜213に接触している液晶分子の配向方向
を領域213aと領域213bとで90°異ならせるよ
うに、配向処理が施されている。なお、アクティブマト
リクス基板201の外側表面には、上記実施の形態1と
同様に、反射防止膜111が形成され得る。
【0052】一方、対向基板202は、内側表面(液晶
層203に隣接する表面)上に光反射層224、カラー
フィルタ120および対向電極122がこの順に設けら
れた透明絶縁性基板102aを有している。光反射層2
24は、例えばAl、Ag等の金属から形成される。カ
ラーフィルタ120としては、反射型での画像表示に対
応して赤(R)、緑(G)、青(B)画素からなるカラ
ーフィルタや、シアン(C)、マゼンダ(M)、イエロ
ー(Y)画素からなるカラーフィルタ等を用途に応じて
使用することができる。
【0053】さらに対向電極122上には、互いに異な
る配向処理が施された領域214a、214bを有する
配向膜214が設けられている。領域214a、214
bは、配向膜214に接触している液晶分子の配向方向
を、領域214aと領域214bとで90°異ならせる
ような配向処理が施されており、図4に示すように画素
1行毎に交互に、領域214aは領域213aに対向
し、領域214bは領域213bに対向するように配置
されている。
【0054】液晶層203としては、上記実施の形態1
と同様に、ゲスト・ホストモードの液晶材料を用い、こ
こでは、二色性色素としての黒色のp型色素と正の誘電
異方性をもつネマティック液晶材料とを混合したものを
使用している。ここで、配向膜213の領域213aと
配向膜214の領域214aとで挟まれている液晶層2
03中の液晶分子203aの配向方向は、領域213a
と領域214aとで規制され、領域213bと領域21
4bとで挟まれている液晶層203中の液晶分子203
bの配向方向は、領域213bと領域214bとで規制
される。したがって、液晶分子203aと液晶分子20
3bとでは配向方向が直交することになり、表示画面全
体では、直交する配向方向を有する液晶層の領域が画素
1行毎に交互に形成される。これにより、液晶層203
に電界が印加されていない状態で、アクティブマトリク
ス基板201に入射して偏光層106、107を透過し
たときの光の偏光軸は、表示画面全体にわたって二色性
色素分子の吸収軸と平行になる。したがって、TFT
(図示せず)がオフのときには黒表示となり、TFTが
オンのときには、偏光層106、107から液晶層20
3に入射した光は、二色性色素分子によって吸収されず
に液晶層203を透過することができる。
【0055】配向膜213、214の配向処理法として
は、光配向法を用いた。配向材料として、例えば感光性
樹脂ポリビニルシンナメートをアクティブマトリクス基
板の201の基板101aおよび対向基板202の基板
102a上に所定の膜厚になるように塗布し、画素形状
にしたがって画素1行毎に開口部と遮光部とが交互に配
置されているマスクを、塗布された配向材料の上に重ね
て、直線偏光を持つ紫外(UV)光を垂直や斜めから照
射して、照射光の偏光軸に沿った配向方向をもつ領域2
13a、213b、214aおよび214bを形成し
た。
【0056】このような構成を有する反射型液晶表示装
置200では、アクティブマトリクス基板201から入
射した周囲からの光は、偏光層106、107を通過す
ることによって画素1行毎に交互に偏光軸が直交する直
線偏光に変換されて、配向膜213を通過して液晶層2
03に入射する。液晶層203の液晶分子の配向方向
は、偏光層106、107の偏光軸に対応するように画
素1行毎に交互に直交しているので、液晶分子および二
色性色素分子の配向方向を調整することによって、液晶
層203を透過する光量を画面全体で調整することがで
きる。具体的には、TFTがオフ状態のときには、光が
吸収されて黒表示となる。これに対して、TFTがオン
状態のときには、光は、液晶層203、配向膜214、
対向電極122およびカラーフィルタ120を順に透過
して、光反射層224に到達する。
【0057】光反射層224で反射された光は、偏光方
向が保持されたまま、逆の光路をたどって、再度、偏光
層106、107に入射する。したがって、偏光層10
6、107の偏光軸と、それぞれに入射した光の偏光方
向とは一致しており、偏光層106、107は入射した
光を透過させ、アクティブマトリクス基板201から出
射させる。このようにして、右眼用画像に対応する光お
よび左眼用画像に対応する光が、互いに直交する偏光軸
をもつ光として出射される。
【0058】このような液晶表示装置200では、観察
者は、偏光層106、107の偏光軸に対応した偏光軸
をそれぞれ有する偏光板からなる偏光眼鏡(図示せず)
を装着すれば、アクティブマトリクス基板201側から
三次元画像を観察することができる。また観察者は、偏
光眼鏡を装着していないときには、二次元画像を観察す
ることになる。
【0059】また、本実施の形態2の表示装置200
は、周囲光を利用する反射型であるので、照明光源(バ
ックライト)を用いる必要がなく、その結果、低消費電
力の立体画像表示装置を実現することができる。したが
って、立体画像表示装置の適用範囲を、例えばバッテリ
ーを用いる機器等にまで拡大することができる。さら
に、本実施の形態2の表示装置200では、対向基板2
02の内側表面に光反射層224を形成している。この
ため、透明絶縁性基板102aの厚みに起因する画素の
影による画素輪郭のぼけが生じなくなり、良好な表示品
位を得ることができる。
【0060】上記実施の形態1および2では、カラー画
像の表示を行う反射型液晶表示装置を説明した。しか
し、黒白表示を行う反射型液晶表示装置にも本発明を適
用することができる。この場合には、図5に示すよう
に、内側表面上に光反射層と対向電極とを兼用するAl
等の金属材料からなる光反射層324が形成された透明
絶縁性基板102aが、対向電極302として用いられ
得る。なお、この図では、配向膜を省略している。
【0061】また、液晶層の表示モードは、ゲスト・ホ
ストモードには限られない。例えば、R−OCB(Refl
ective-Optically Compensated Bend)モードやSTN
モード、TNモード等の偏光板を用いる反射型表示モー
ドの液晶表示装置であれば、本発明は適用可能である。
【0062】なお、本発明は、偏光層、または偏光層お
よび位相差層を素子側基板に配置する構成に限定される
ものではなく、例えば前記のSTNモードを用いた場合
には、2枚の偏光板を用いて反射モードを実現するた
め、素子側基板とともに対向基板にも偏光層を形成し、
2つの偏光層を透過した光が光反射層で反射される素子
構成とすることができる。
【0063】さらに、上記実施の形態1および2では、
各画素グループを水平方向に配列された1行分の画素か
ら構成しているが、本発明はこれには限らない。垂直方
向に配列された1列分の画素(つまり1本のソース信号
配線に接続された画素)で1つの画素グループを構成し
た場合にも、上で述べた効果を得ることができる。この
場合には、偏光層106、107、ならびに位相差層1
08の位相差付与機能がない領域109および位相差付
与機能を持つ領域110、あるいは配向膜213、21
4の領域213a、213b、214a、214bもま
た、画素1列毎に交互に配置される。あるいは、各画素
グループを1画素のみで構成し、右眼用画素と左眼用画
素とを、縦横1画素毎に振り分ける市松模様(チェッカ
ーフラッグ状)に配置してもよい。あるいは、各画素グ
ループを、複数行の画素または複数列の画素で構成して
もよい。この場合には、各画素グループを1行の画素ま
たは1列の画素で構成する場合と比べると、解像度が減
少する。
【0064】また、上記実施の形態1および2では、ア
クティブマトリクス基板から右眼用画素と左眼用画素と
で偏光方向の異なる直線偏光を出射させる構成としてい
る。しかし、直線偏光の代わりに円偏光を出射させても
よい。この場合には、アクティブマトリクス基板の内側
表面上に設けられた位相差層を、同じく内側表面上に設
けられた偏光層の光入射側に配置する。より具体的に述
べると、右眼用画素に対応する領域(以下、右眼用領域
とする)と左眼用画素に対応する領域(以下、左眼用領
域とする)とを含む位相差層を、右眼用領域が右眼用の
偏光層に対応し、左眼用領域が左眼用の偏光層に対応す
るように、偏光層の光入射側に配置する。このとき、位
相差層の右眼用領域における遅相軸は、右眼用偏光層の
偏光軸に対して所定の方向に45°傾けて配置され、左
眼用領域における遅相軸は、左眼用偏光層の偏光軸に対
して上記所定の方向とは逆方向に45°傾けて配置され
る。したがって、位相差層は、右眼用領域および左眼用
領域において、同一方向の遅相軸を持っていることにな
る。右眼用領域と左眼用領域との間の位相差は、1/4
波長分となるように調整される。
【0065】このような構成の反射型液晶表示装置で
は、対向基板上に設けられた光反射層によって反射さ
れ、液晶層を通過し、右眼用偏光層および左眼用偏光層
から出射される光は、偏光方向が直交している直線偏光
である。この光が、位相差層に入射し、右眼用領域およ
び左眼用領域において、それぞれ相反する回転方向を持
つ円偏光に変換される。このようにして、例えば、右眼
用領域からは右円偏光が、左眼用領域からは左円偏光が
出射されるようになり、これらの各領域の偏光状態に対
応した円偏光板を備えた偏光眼鏡を左右の眼に装着する
ことにより、観察者の左眼には左眼用画像のみが、右眼
には右眼用画像のみが入るようになる。この場合、観察
者が頭を上下に移動したり、斜めにした場合であって
も、両方の眼のそれぞれに対応する画像が入射する。こ
のため、画像が二重に見えるクロストークは発生せず、
いっそう表示品位が良好な立体画像を観察者に知覚させ
ることができる。
【0066】本発明の反射型液晶表示装置は、携帯情報
端末等の直視用途に限定されるものではなく、プロジェ
クターやOHP等の投影用途に用いることもできる。し
かし、本発明の反射型液晶表示装置は、例えば携帯情報
端末の表示部として用いた場合、表示された情報の秘守
性を高めることができるという点で非常に有利である。
なぜなら、秘守性が要求される情報は、立体画像として
表示すれば、偏光眼鏡を装着した観察者以外には観察す
ることができないからである。偏光眼鏡を装着していな
い観察者の眼には、立体画像は、単なる二重になったぼ
けた画像としてしか映らない。
【0067】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
層間絶縁膜に偏光選択機能を持たせることにより、三次
元画像表示時にクロストークをなくし、視野角の広い画
像を得ることができ、その結果、表示品位の向上を図る
ことができる。また、層間絶縁膜に偏光選択機能を付加
するので、偏光層を別途形成する場合に比べて、製造プ
ロセスを短縮することができ、コスト低減を図ることが
できる。
【0068】また、液晶表示装置の対向基板に光反射層
を設けることで、反射型液晶表示装置を用いた三次元画
像表示を実現している。このため、照明光源を設ける必
要がなくなり、薄型・軽量で低消費電力化が可能とな
る。したがって、三次元画像表示が可能な表示装置の利
用分野を、拡大することができる。
【0069】また、本発明の液晶表示装置においては、
層間絶縁膜は、少なくとも1つの画素からなる偏光選択
機能を有する領域が複数個集まって構成されており、こ
れらの領域は、隣り合う領域間で偏光軸方向が互いに異
なるように配置されている。
【0070】また、本発明の液晶表示装置は、反射型の
立体プロジェクタに用いることができる。つまり、本発
明の液晶表示装置は、直視用途にも投影用途にも用いる
ことができ、直視用途ではアクティブマトリクス基板側
が観察者側に位置するように配置され、投影用途では、
光源側に位置するように配置される。このように、本発
明によれば、立体画像表示機能を有する液晶表示装置の
利用分野をさらに拡大することができる。
【0071】さらに、この層間絶縁膜を、位相差を付与
する機能を有する位相差層と、偏光選択機能を有する偏
光層とから構成することにより、液晶表示装置からの出
射光を円偏光とすることができる。このため、偏光眼鏡
を装着した観察者が頭を斜めにした場合であっても、ク
ロストークは発生しない。したがって、三次元画像表示
時の表示品位をいっそう向上させることができる。
【0072】さらに、本発明の反射型液晶表示装置は、
偏光眼鏡の装着により観察者を限定することができるた
め、秘守性が要求される情報に対応する画像を表示する
のに適している。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態1の反射型液晶表示装置
の構成を示す断面図である。
【図2】 図1の反射型液晶表示装置におけるアクティ
ブマトリクス基板の1画素分の構成を示す平面図であ
る。
【図3】 図2のアクティブマトリクス基板のA−A’
線に沿った断面図である。
【図4】 本発明の実施の形態2の反射型液晶表示装置
の構成を示す断面図である。
【図5】 本発明の実施の形態2の反射型液晶表示装置
の対向基板の別の構成を示す断面図である。
【図6】 従来の偏光眼鏡を用いた立体表示機能を有す
る液晶表示装置の概念図である。
【図7】 図6の液晶表示装置において、クロストーク
の発生の様子を説明する図である。
【符号の説明】
100、200 反射型液晶表示装置 101、201 アクティブマトリクス基板 102、202、302 対向基板 101a、102a 透明絶縁性基板 103、203 液晶層 104 ゲート信号配線 105 ゲート絶縁膜 106、107 偏光層 108 位相差層 111 反射防止層 112 画素電極 113a、113b、213、214 配向膜 120 カラーフィルタ 122 対向電極 124、224、324 光反射層
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平7−270779(JP,A) 特開 平8−122768(JP,A) 特開 平6−289374(JP,A) 特開 平3−105318(JP,A) 特開 昭62−135810(JP,A) 特開 昭62−194233(JP,A) 特開 昭62−56984(JP,A) 特開 昭62−96905(JP,A) 特開 昭63−158525(JP,A) 特開 昭61−142642(JP,A) 特開 昭63−201626(JP,A) 特開 昭58−184929(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G02F 1/13 - 1/141

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 右眼用画素と左眼用画素とを含む複数の
    画素を有する表示画面が設けられた反射型の液晶表示装
    置であって、 透明絶縁基板上に設けられたスイッチング素子および配
    線と、これらの上に設けられた層間絶縁膜と、該層間絶
    縁膜上に設けられた画素電極とを有する素子側基板と、 絶縁基板上に設けられた対向電極および光反射層を有
    し、該対向電極が該素子側基板の該画素電極と対向する
    ように配置された対向基板と、 前記素子側基板および前記対向基板の間に挟まれている
    液晶層と、 前記素子側基板から入射されて該液晶層を通過した光を
    反射させて該素子側基板から出射させる反射手段とを備
    えており、 該層間絶縁膜は、該右眼用画素に対応するように配置さ
    れている第1の領域と、該左眼用画素に対応するように
    配置されている第2の領域とを有し、該第1の領域に、
    第1の偏光を選択的に透過させる第1の偏光層と、該第
    1の偏光層の透過光に位相差を与える第1位相差層とが
    設けられ、該第2の領域に、該第1の偏光とは異なる第
    2の偏光を選択的に透過する第2の偏光層と、該第2の
    偏光層の透過光に位相差を与える第2の位相差層とが設
    けられている、液晶表示装置。
  2. 【請求項2】 前記第1および第2の偏光層は、それぞ
    れ、第1および第2の各位相差層よりも前記液晶層に近
    い側に配置されている請求項1に記載の液晶表示装置。
  3. 【請求項3】 前記液晶層は、前記右眼用画素に対応す
    る第1の液晶層領域および前記左眼用画素に対応する第
    2の液晶層領域を有しており、 該第1の液晶層領域の液晶分子は、前記第1の偏光を選
    択的に光変調するように配向されており、該第2の液晶
    層領域の液晶分子は、前記第2の偏光を選択的に光変調
    するように配向されている、請求項1に記載の液晶表示
    装置。
  4. 【請求項4】 前記右眼用画素および左眼用画素は、そ
    れぞれ、1または複数の画素のグループになっており、
    右眼用画素のグループと左眼用画素のグループとが隣り
    合うように配置されている、請求項1からのいずれか
    1つに記載の液晶表示装置。
  5. 【請求項5】 前記複数の画素は、マトリクス状に配置
    されており、前記右眼用画素および左眼用画素のグルー
    プは、それぞれ、横方向に並んだ1行分の画素または縦
    方向に並んだ1列分の画素によって構成されている、請
    求項に記載の液晶表示装置。
  6. 【請求項6】 前記第1および第2の位相差層は、前記
    第1および第2の偏光層による直線偏光を、それぞれ異
    なる円偏光とする請求項2に記載の液晶表示装置。
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