JP3395849B2 - 核酸プローブアッセイ法及びそのための組成物 - Google Patents

核酸プローブアッセイ法及びそのための組成物

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は核酸プローブアッセイ法
およびそのための組成物に関し、さらに詳細には標識核
酸の固相への非特異的吸着を防ぐ核酸プローブアッセイ
法およびそのための試薬を提供するものである。
【0002】
【従来技術】近年、体液などの試料中の核酸の特定配列
を検出する核酸プローブアッセイ法は、遺伝病、癌、感
染症等の診断のために有効な手段として汎用されるよう
になってきている。このアッセイ法は、一本鎖に変性さ
れた核酸が適当な条件下で相補的な核酸配列をもつ核酸
と水素結合を介してハイブリダイズすることを利用した
ものである。核酸プローブアッセイ法には、試料中の検
出しようとする核酸(以下、被分析核酸と呼ぶ)を直接
固相に結合させ、標識したプローブと反応させる方法、
または捕捉プローブをあらかじめ固相に結合させてお
き、被分析核酸を該捕捉プローブにより捕捉する方法が
ある。後者の場合、被分析核酸を標識する方法(特開昭
62−265999号公報)、標識した第二のプローブ
を用いるサンドイッチアッセイ法(特開昭58−501
703号公報)、液相で標識プローブ及び捕捉されうる
形のプローブを反応させてサンドイッチ状のコンジュゲ
ートを形成させた後、捕捉されうる形のプローブを第三
の捕捉プローブにより固相に捕捉する方法(特開平1−
104200号公報)などが知られている。
【0003】これらの方法では固相に捕捉プローブまた
は被分析核酸を固定した後、標識した被分析核酸または
標識プローブが結合した被分析核酸、または標識プロー
ブ(以下、標識した被分析核酸または標識プローブが結
合した被分析核酸および標識プローブをまとめて標識核
酸と呼ぶ)を反応させ、しかる後、過剰の標識核酸を除
去する必要がある。この場合、標識核酸が非特異的に固
相に結合することを防ぐために、牛血清アルブミンやサ
ケ精子DNA等でブロックする方法(Molecular Clonin
g,1982)が一般的に行われている。これらの方法ではブ
ロックを確実にして特異的な反応を制御することなく非
特異的な標識核酸の結合を抑え、ノイズを低下させるこ
とにより高感度が達成される。一方、ランダムオリゴヌ
クレオチドを用いて非特異的な標識核酸の結合を抑える
ことも知られている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし核酸プローブア
ッセイ法において、標識核酸の固相への非特異的吸着を
防ぐために用いられている牛血清アルブミンやサケ精子
DNAなどでは、その純度を一定に保つことが困難であ
り、またロット間の差が大きいことが知られている。ラ
ンダムオリゴヌクレオチドは合成により調製するためコ
ストアップにつながるという短所がある。したがって本
発明ではこのような状況を解決すべく行われたものであ
る。すなわち、本発明の目的は被分析核酸を高感度で検
出するため、標的核酸の固相への非特異的吸着を防ぐ核
酸プローブアッセイ法およびそのための安価で安定した
非特異的吸着ブロック試薬を提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】すなわち本発明は捕捉プ
ローブをあらかじめ固相に結合させ、試料中の被分析核
酸を該捕捉プローブにより捕捉することにより被分析核
酸を検出する方法において、捕捉プローブを結合させた
固相をモノヌクレオチドおよび/またはモノヌクレオシ
ドを含む試薬で処理することを特徴とする核酸プローブ
アッセイ法である。
【0006】また本発明は試料中の被分析核酸を固相に
結合させ、標識プローブにより被分析核酸を検出する方
法において、被分析核酸を結合させた固相をモノヌクレ
オチドおよび/またはモノヌクレオシドを含む試薬で処
理した後、標識プローブを反応させることを特徴とする
核酸プローブアッセイ法である。
【0007】さらに本発明はモノヌクレオチドおよび/
またはモノヌクレオシドを含む試薬を含有することを特
徴とする核酸プローブアッセイ用組成物である。
【0008】本発明の捕捉プローブをあらかじめ固相に
結合させ、試料中の被分析核酸を該捕捉プローブにより
捕捉することにより被分析核酸を検出する方法として
は、被分析核酸を標識する方法(特開昭62−2659
99号公報)、標識した第二のプローブを用いるサンド
イッチアッセイ法(特開昭58−501703号公
報)、液相で標識プローブ及び捕捉されうる形のプロー
ブを反応させてサンドイッチ状のコンジュゲートを形成
させた後、捕捉されうる形のプローブを第三の捕捉プロ
ーブにより固相に捕捉する方法(特開平1−10420
0号公報)などがある。
【0009】本発明では上記方法における捕捉プローブ
を結合させた固相をモノヌクレオチドおよび/またはモ
ノヌクレオシドを含む試薬で処理する。
【0010】使用するモノヌクレオチドおよび/または
モノヌクレオシドとは、窒素を含む有機塩基と糖の還元
基とがグリコシド結合した配糖体化合物および/または
該化合物の糖部分がリン酸とエステルを作っている化合
物の単量体である。またその有機塩基部分はチミン、ア
デニン、シトシン、グアニンのいずれでも良い。具体的
にはチミジン−3−リン酸、アデノシン−3−リン酸、
シチジン−3−リン酸またはグアニジン−3−リン酸、
チミジン、アデノシン、グアニジンである。また塩基が
メチル化、デアザなど修飾された物も用いられる。また
それらの混合物でもかまわない。これらの試薬は市販さ
れており(東洋紡績、ファルマシア社等)購入後、精製
等の操作は不必要であって、目的濃度に希釈するだけで
使用することができる。
【0011】本発明ではモノヌクレオチドおよび/また
はモノヌクレオシドをハイブリダイッゼーションに供す
ることのできる緩衝液に溶解してブロックバッファーと
する。その濃度は1nM〜1mMである。該緩衝液は、
例えばクエン酸ナトリウムおび塩化ナトリウムなどを含
む。その濃度はそれぞれ約75mM、約750mMであ
り、pHは7.0である。モノヌクレオチドおよび/ま
たはモノヌクレオシドを含む試薬の一例としては、ブロ
ックバッファー[1×10-7M dNTP(ファルマシア社),
0.5% ポリビニルピロリドン K-30, 5×SSC ]またはブ
ロックバッファー[1 ×10-7M アデノシン(ナカライテ
スク社)、0.5%ポリビニルピロリドン K-30,1%ラウリル
硫酸ナトリウム,5×SSC]などが挙げられる。なお、5×
ssc とは0.3Mクエン酸ナトリウムおよび3.0M NaCl 混合
液の20/5倍希釈液を表す。
【0012】固相としてはナイロン膜、ニトロセルロー
ス膜などの膜状担体、ポリエチレン、ポリスチレン、ポ
リプロピレン、ポリカーボネートなどのラテックスビー
ズ、マイクロプレート、磁性ビーズなど一般に核酸ハイ
ブリダイゼーションに用いられるものなら何でもよい。
【0013】本発明では、モノヌクレオチドおよび/ま
たはモノヌクレオシドを含む試薬を固相と反応させて固
相に結合させる。結合の方法は共有結合、イオン的な結
合、水素結合、疎水結合などいかなる方法でもよい。反
応時間は、一般に約1〜6時間程度でよい。好ましくは
約2〜3時間行うことが望ましい。また被分析核酸、捕
捉用核酸プローブの結合の後に固相と結合することが好
ましい。
【0014】捕捉プローブとは、被分析核酸とハイブリ
ダイズするものであればよく、必要な配列を保持したプ
ラスミドDNA、合成オリゴヌクレオチドなどの核酸を
用いることができる。その調製法としては、ホスホアミ
ダイト法、バクテリアなどのプラスミドを保持させ、増
殖後回収して制限酵素などの各種修飾酵素を用いて処理
する方法などを利用することができる。捕捉プローブの
固相への結合は従来公知の方法に従う。
【0015】核酸プローブを含む試薬とは、ハイブリダ
イゼーションが可能となる組成をもった緩衝液中に標識
核酸が存在すればよく、具体的には標識核酸を例えばハ
イブリダイゼーションバッファー(5×SSC,0.5%ポリビニ
ルピロリドンK-30, 1%ラウリル硫酸ナトリウム) に溶解
したものなどが挙げられる。また核酸プローブの調製法
としては捕捉プローブと同様にホスホアミダイト法など
の合成法やプラスミドを増殖後回収、処理する方法など
が利用することができる。
【0016】核酸の標識物質としては、放射性同位元
素、酵素、蛍光物質、発光物質などが利用できる。また
標識方法としては、放射性同位元素を用いてラベルする
方法(Richardson, Proceedings of the National Acade
my of Sciences of U.S.A.vol.54, p.158, 1968 、Rigb
y et al., Journal of Molecular Biology, vol.113,
p.237-251, 1977) 、酵素を標識する方法 (特開昭60-93
355号公報) などが挙げられる。また被測定物質を調製
する際に、被測定物質中に直接標識を挿入する方法も利
用できる。具体的には遺伝子増幅法の一つであるPCR
法 (Saiki et al.,Science, vol.230, p.1350-1354, 19
85)を行う際にビオチンなどの標識をもったヌクレオチ
ドを含有させ、これを取り込ませることにより標識する
方法などが挙げられる。
【0017】固相に結合された捕捉プローブと液相にあ
る核酸とのバイブリダイゼーションの条件は、一般的に
行われる方法 (T.Maniatis et al., Molecular Clonin
g, 1989, Ranki et al., Gene, vol.22, p.77-85, 1983
および特開昭62-205800 号公報) に従う。その処理温
度は4℃〜80℃、好ましくは20℃〜40℃であり、
処理時間は0.5〜24時間、好ましくは1時間〜5時
間である。溶媒はSSC(塩化ナトリウムを含むクエン
酸ナトリウム溶液)、SSPE(塩化ナトリウム、ED
TAを含むリン酸緩衝液)など核酸ハイブリダイゼ−シ
ョン反応等に使用される溶液が好ましいがこれに限定さ
れるものではない。
【0018】サンドイッチハイブリダイゼーション法に
よる標的核酸の検出方法は、固相上に第一のプローブ
(捕捉プローブ)を固定し、特定配列をもった標的核酸
とハイブリダイズさせ、さらに該標的核酸の別の配列部
分とハイブリダイズ可能な検出用第二プローブを加えて
反応させることからなる。
【0019】本発明は試料中の被分析核酸を固相に結合
させ、標識プローブにより被分析核酸を検出する方法に
おいて、被分析核酸を結合させた固相をモノヌクレオチ
ドおよび/またはモノヌクレオシドを含む試薬で処理し
た後、標識プローブを反応させることを特徴とする核酸
プローブアッセイ法でもある。被分析核酸を固相に結合
させる方法としては、従来公知の方法に従う。被分析核
酸を結合させた固相をモノヌクレオチドおよび/または
モノヌクレオシドを含む試薬で処理する方法は上述した
方法が採用できる。また検出方法も上記方法と同様であ
る。
【0020】本発明の核酸プローブアッセイ用組成物と
は、モノヌクレオチドおよび/またはモノヌクレオシド
を含む試薬、すなわちモノヌクレオチドおよび/または
モノヌクレオシドをハイブリダイッゼーションに供する
ことのできる緩衝液に溶解してブロックバッファーを含
有するものである。モノヌクレオチドおよび/またはモ
ノヌクレオシドの濃度は1nM〜1mMである。該緩衝
液は、例えばクエン酸ナトリウムおび塩化ナトリウムな
どを含む。モノヌクレオチドおよび/またはモノヌクレ
オシドを含む試薬の一例としては、ブロックバッファー
[1×10-7M dNTP(ファルマシア社),0.5% ポリビニル
ピロリドン K-30, 5×SSC ]またはブロックバッファー
[1 ×10-7M アデノシン(ナカライテスク社)、0.5%ポ
リビニルピロリドン K-30,1%ラウリル硫酸ナトリウム,5
×SSC]などが挙げられる。本発明の組成物はさらに標識
プローブおよび標識検出用物質を含む。
【0021】
【発明の効果】本発明の核酸プローブアッセイ法では、
モノヌクレオチドおよび/またはモノヌクレオシドを含
む試薬で固相を処理することにより、従来の検出方法に
比較して固相への標識核酸の非特異的吸着が著しく減少
し、測定感度の上昇が可能となる。
【0022】
【実施例】次に、実施例及び比較例を例示することによ
って、本発明をより一層明確なものとする。尚、実施例
中“n ×SSC ”は 0.3M クエン酸ナトリウムおよび 3.0
M NaCl混合液の(20/n)倍希釈液を表す。
【0023】参考例1 〔腸炎ビブリオ検出用捕捉プローブおよび標識プローブ
の合成〕捕捉プローブおよび標識プローブは、DNA合
成機391型(アプライド バイオシステムズ社)を用
いて、ホスホアミダイド法により合成した。捕捉プロー
ブの塩基配列は5-CGGTCATTCTGCTGTGTTCGTAAAAT-3であ
る。標識プローブの塩基配列は5-CCCCGGTTCTGAXAGATATT
GTT-3 である。配列中、Xは5位にリンカーアームを有
するウリジンを示す。この標識プローブは特開平4-2029
9 号公報に開示されたものである。
【0024】参考例2 〔標識プローブの酵素・アルカリ性ホスファターゼによ
る標識〕参考例1で合成した標識プローブと、そのリン
カーアームを介してのアルカリ性ホスファターゼとの結
合を文献(Nucleic Acids Research,14,6155,1986)に従
って行った。リンカーオリゴヌクレオチド(標識プロー
ブ)1.0 A260を 0.2M NaHCO3 60 μl に溶解し、ここへ
スベリン酸ジスクシニミジル(DSS)1.25mgを加えて
室温、2分間反応させた。反応液を1mM CH3COONa (pH
5.0) で平衡化したSephadex G-25 (ファルマシア社)
カラム(1cmφ×30cm) でゲル濾過して過剰のDSSを
除去した。末端のアミノ基が活性化されたリンカーオリ
ゴヌクレオチドを、更にモル比で2倍等量のアルカリ性
ホスファタ−ゼ(ベーリンガーマンハイム社)(100mM
NaHCO3, 3M NaClに溶解したもの。)と室温、16時間反
応させることでアルカリ性ホスファターゼ標識核酸プロ
ーブを得た。得られた標識プローブは、陰性イオン交換
高速液体クロマトグラフィーMono-QFPLC(ファルマシア
社)を用いて精製した。標識プローブを含む画分を集
め、セントリコン30K(アミコン社)を用いて限外濾過
法により濃縮した。
【0025】参考例3 〔腸炎ビブリオ遺伝子の調製〕TDH産生腸炎ビブリオ
菌株を3%NaClを含むブレインハートインヒュージョン
培地(Brain Heart Infusion Agar )に接種し、37℃で
一晩培養した。生育したコロニーをそれぞれ1.5ml のエ
ッペンドルフチューブにかきとり、希釈緩衝液(0.1M N
aH2PO4,pH7.0)300 μl に懸濁した。さらにここへプロ
テイナーゼK(ナカライテスク社)0.6mg 、溶菌液(8M
尿素、0.25%ドデシル硫酸ナトリウム、0.25%ラウリ
ルサルコシンナトリウム、50mM EDTA 、pH7.6 )600 μ
lを加えて撹拌し、60℃で30分間インキュベートした。
得られた溶解液をフェノールで2回、クロロホルムで1
回抽出後、エタノール沈殿し、核酸を得た。
【0026】実施例1 〔捕捉プローブの固相への結合法〕固相はポリスチレン
製のマイクロタイタープレート(マイクロライト2、ダ
イナテック社)を用いた。参考例1で得られた捕捉プロ
ーブをマイクロタイタープレートのウェルに100 μl ず
つ分注し、25℃で一夜インキュベートし、捕捉プローブ
をプレートに結合させた。
【0027】〔捕捉プローブ結合プレートのブロック
法〕捕捉プローブ結合プレートにブロックバッファー
[1×10-7M dNTP(ファルマシア社),0.5% ポリビニル
ピロリドン K-30, 5×SSC ]を各ウェルに150 μl ずつ
分注し、室温で2時間放置しブロック反応を行った。比
較例として捕捉プローブ結合プレートをdNTPの代りに表
1に示した物質をそれぞれの濃度で添加したブロックバ
ッファーでブロックした。
【0028】〔サンドイッチハイブリダイゼxション法
による腸炎ビブリオ遺伝子の検出〕以上の方法で調製し
た試薬および試料を用いて、腸炎ビブリオ遺伝子の検出
を以下に述べる方法で行った。腸炎ビブリオ遺伝子は等
量の0.6N NaOH を加え、室温で15分処理し変性させた。
対照としてヒト胎盤由来のDNA(シグマ社)1μg/μl
を同じ方法で変性させたものを用いた。上記のプレート
に変性させた試料を2μl、ハイブリダイゼーションバ
ッファー(5×SSC,0.5% ポリビニルピロリドン 30-K,
1.0% ラウリル硫酸ナトリウム)100 μlを加え50℃で
60分間ハイブリダイゼーションを行った。液をウェルか
ら除き洗浄液−1(2 ×SSC,1% ラウリル硫酸ナトリウ
ム)200μlで洗浄した後、アルカリ性ホスファターゼ
標識プローブ溶液100 μlを加え、50℃で60分間ハイブ
リダイゼーションを行った。プローブ溶液をウェルから
除いた後、洗浄液−1 200 μlを加え50℃で10分間洗浄
し、次に洗浄液−2(1×SSC,0.5%トリトン X-100)を
200 μl加え室温で10分間洗浄した後、アルカリ性ホス
ファターゼの基質であるLumiphos 480(和光純薬社)を
100 μl加え、37℃で15分間酵素反応を行った後、発光
量をマイクロライト1000(ダイナテック社)で測定し
た。その結果を表1に示す。
【0029】
【表1】 表1からdNTPは他のブロック試薬と比較して、特異
反応を阻害せず非特異反応を抑えていることがわかる。
【0030】実施例2 〔捕捉プローブの固相への結合法〕固相は磁性ビーズ
(ダイナル社;ダイナビーズM-280 Tosyl Activated)
を用いた。活性ビーズの1mM HCl 懸濁液を滅菌蒸留水で
1回洗浄した。参考例1で得られた捕捉プローブを等容
量の活性ビーズ懸濁液に加え、ゆっくり撹拌しながら37
℃で3 時間インキュベートし捕捉プローブをビーズに結
合させた。
【0031】〔捕捉プローブ結合ビーズのブロック法〕
捕捉プローブ結合ビーズを磁石で集め上清を除いた後、
滅菌水で2回洗浄した。洗浄後滅菌水を除きブロックバ
ッファー[1×10-7M アデノシン(ナカライテスク
社)、0.5%ポリビニルピロリドン K-30,1%ラウリル硫酸
ナトリウム,5×SSC]を等容量加え、37℃で3時間放置
しブロック反応を行った。比較例として捕捉プローブ結
合ビーズをdNTPの代りに表2に示した物質をそれぞれの
濃度で添加したブロックバッファーでブロックした。
【0032】〔サンドイッチハイブリダイゼーション法
による腸炎ビブリオ遺伝子の検出〕上記方法で調製した
試薬および参考例で調製した試料を用いて腸炎ビブリオ
遺伝子の検出を以下に述べる方法で行った。試料は等量
の0.6N NaOH を加え、室温で15分処理し変性させた。対
照としてヒト胎盤由来のDNA(シグマ社)1μg /μl を
同じ方法で変性させたものを用いた。捕捉プローブを結
合させた後、ブロックした磁性ビーズ懸濁液50μl をエ
ッペンドルフチューブに分注し、ビーズを磁石で集めて
ブロックバッファーを除き、変性させた試料2μl と、
アルカリ性ホスファターゼ標識プローブ溶液100 μlを
加え、振盪させながら50℃で60分間ハイブリダイゼーシ
ョンを行った。ビーズを磁石で集めた後プローブ溶液を
除き、洗浄液−1(2×SSC,1% ラウリル硫酸ナトリウ
ム)を150 μl 加え洗浄した後、1×SSC を150 μl 加
えビーズ懸濁し全量をマイクロプレートのウェルに分注
した。ビーズを磁石で集めSSC をのぞいた後、アルカリ
性ホスファターゼの基質であるLumiphos 480(和光純薬
社)を100 μl 加え、37℃、15分間酵素反応を行った後
発光量をマイクロライト1000(ダイナテック社)で測定
した。その結果、アデノシンでは特異的反応を阻害する
ことなく非特異的な吸着が妨げられていることが証明さ
れた。一方比較例として用いた試薬は非特異的吸着を抑
えるのみでなく、特異的反応をも阻害していることがわ
かる。
【0033】
【表2】
【0034】実施例3 〔腸炎ビブリオ遺伝子の固相への結合方法〕固相はナイ
ロン膜(ハイボンドN+;アマシャム社)を用いた。膜
は核酸を固定する前に5×SSC で軽くすすいだ。参考例
3で得られた腸炎ビブリオ核酸を滅菌水で1μl/50μl
の濃度に希釈した。核酸水溶液に等容量の0.3N NaOH を
加え室温で15分間処理し変性した。変性後ドットブロッ
ター(BRL社)を用いてナイロン膜上に100 μl ずつ
添加しゆっくりと吸引した。溶液がすべて吸引された
後、5 ×SSC を100 μl ずつ添加、吸引し膜をドットブ
ロッターからはずして5×SSC で軽くすすぎ、ろ紙で膜
の水分をとり乾燥させた。
【0035】〔腸炎ビブリオ遺伝子固定化膜のブロック
および腸炎ビブリオ遺伝子検出法〕核酸を固定化した膜
をハイブリバッグ(BRL社)に入れ、ブロックバッフ
ァー[1×10-7M dNTP(ファルマシア社),1×10-7M ア
デノシン(ナカライテスク社)0.5%ポリビニルピロリド
ン K-30,1%ラウリル硫酸ナトリウム,5×SSC ]を加えポ
リシーラーでシールし、振盪させながら50℃で15分間ブ
ロックした。ハイブリバッグからブロックバッファーを
除き、アルカリ性ホスファターゼ標識プローブ溶液を加
え、振盪させながら50℃で15分間ハイブリダイゼ−ショ
ンを行った。膜をハイブリバッグから出し、洗浄液−1
(2×SSC,1% ラウリル硫酸ナトリウム)を入れたバッ
トに移し振盪させながら50℃で10分間洗浄した。次に洗
浄液−2(1×SSC,0.5%トリトン X-100)のバットにう
つし振盪させながら室温で10分間洗浄した。洗浄が終了
した膜をハイブリバッグに入れ、ニトロブルーテトラゾ
リウムならびに、5−ブロモ−4−クロロ−3−インド
リルフォスフェートを含むアルカリ性ホスファターゼの
基質溶液を加えシールし37℃、1 時間暗所にて反応させ
た。発色後膜を蒸留水で洗浄し乾燥させ、発色を色彩色
差計CR−221(ミノルタカメラ社)にて測定した。
測定にはΔL*a*b*モ−ドを用いた。
【0036】比較例として上記の方法で核酸を固定化し
た膜をブロック処理せず標識プローブ溶液とハイブリダ
イゼーションさせ、洗浄後発色、発色を測定した。結果
を表3に示した。ブロック処理なしでは膜上の核酸の固
定されていない場所にも発色がみられ、モノヌクレオチ
ドおよびモノヌクレオシドでのブロック効果が確認され
た。
【0037】
【表3】
【0038】
【配列表】
配列番号:1 配列の長さ:26 配列の型:核酸 トポロジ−:一本鎖 配列の種類:他の核酸合成DNA 配列の特徴 存在位置:1..26 特徴を決定した方法:S 他の特徴:腸炎ビブリオTDH(Thermostable Direct
Haemolysin)遺伝子の339 番目から364番目のヌクレオ
チド配列と相同的な配列を有する。 配列 CGGTCATTCT GCTGTGTTCG TAAAAT 26
【0039】配列番号:2 配列の長さ:24 配列の型:核酸 トポロジ−:一本鎖 配列の種類:他の核酸合成DNA 配列の特徴 存在位置:1..24 特徴を決定した方法:S 他の特徴:腸炎ビブリオTDH(Thermostable Direct
Haemolysin)遺伝子の102 番目から125 番目のヌクレオ
チド配列と相同的な配列を有する。 配列 CCCCGGTTCT GAATAGATAT TGTT 24
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特表 平4−504058(JP,A) Analytical Bioche mistry,1992年,Vol.207, No.2,p.298−303 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C12Q 1/68 CA(STN) JICSTファイル(JOIS) REGISTRY(STN) BIOSIS/WPI(DIALOG)

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】捕捉プローブをあらかじめ固相に結合さ
    せ、試料中の被分析核酸を該捕捉プローブにより捕捉す
    ることにより被分析核酸を検出する方法において、捕捉
    プローブを結合させた固相にモノヌクレオチド、モノヌ
    クレオシドのうち少なくとも一方、あるいは、その両方
    を含む試薬を添加してブロック反応を行う工程を含む
    とを特徴とする核酸プローブアッセイ法。
  2. 【請求項2】 試料中の被分析核酸を固相に結合させ、
    標識プローブにより被分析核酸を検出する方法におい
    て、被分析核酸を結合させた固相にモノヌクレオチド、
    モノヌクレオシドのうち少なくとも一方、あるいは、そ
    の両方を含む試薬を添加してブロック反応を行い、次い
    で該試薬を除いた後、標識プローブを反応させることを
    特徴とする核酸プローブアッセイ法。
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