JP3395144B2 - セルフチェック機能を有する無線装置 - Google Patents

セルフチェック機能を有する無線装置

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JP3395144B2
JP3395144B2 JP2000000115A JP2000000115A JP3395144B2 JP 3395144 B2 JP3395144 B2 JP 3395144B2 JP 2000000115 A JP2000000115 A JP 2000000115A JP 2000000115 A JP2000000115 A JP 2000000115A JP 3395144 B2 JP3395144 B2 JP 3395144B2
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transmission
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、移動通信システム
などに使用されるプログラマブルに特性を変更可能な無
線装置に関し、特にソフトウェアによって無線機能を実
現する無線装置に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、従来の無線装置は予め定められ
た変調方式および伝送レート専用に設計・製造されてい
たため、異なる変調方式や伝送レートに対応することは
できなかった。
【0003】ところが、近年の移動通信システムの急速
な発展に伴い、ユーザの利用形態も従来の音声通話から
メールやデータ・ファックス通信などと、多様性を帯び
てきている。このような利用形態の多様化に伴い、例え
ばPHSとPDCを一つの筐体に収めて、両方のシステ
ムを利用可能とするような、いわゆるマルチモード端末
が出現しつつある。
【0004】このようなマルチモード化へ対応するため
には、一つの無線機で複数の仕様が異なる複数の変復調
方式に対応した送受信を可能とする必要が生じる。しか
しながら従来の無線装置は、上述のようにある一つの変
復調方式や伝送レートに特化して作られていたため、異
なる変調方式の信号を発生させるためには複数の変復調
部やフィルタ部を用意し、それらを切換えて利用する必
要があった。
【0005】ところで、近年ソフトウェアによって無線
機能を実現する無線装置(以下、ソフトウェア無線機と
いう)が出現し、実用化されつつある。これは従来ハー
ドウェアによって実現されていた無線機能をDSP(Dig
ital Signal Processor)とそのDSP上で動作するソフ
トウェアによって実現するものである。言い換えれば、
与えられたソフトウェアに基づいてDSPにより送信部
及び受信部が実現される。
【0006】このソフトウェア無線機では、ソフトウェ
アを入れ替えるだけで、ハードウェアを変更することな
く無線機能の変更が可能である。このため、従来では複
数の変調方式に基づく無線機能を実現するために用いら
れていた複数のハードウェアはもはや必要なくなり、必
要なソフトウェアを用意してそれを実行するだけで、簡
単にマルチモードに対応する無線機を実現することが可
能となる。
【0007】このようなソフトウェア無線機は図9に示
すように、ソフトウェア101により動作するDSP部
102とアナログ部103で構成される。アナログ部1
03には、送受信信号を周波数変換する周波数変換部、
受信信号をディジタル信号に変換するA/D変換部及び
送信信号をアナログ信号に変換するD/A変換部などが
含まれる。DSP部102は、いわゆるディジタルシグ
ナルプロセッサと呼ばれるDSPのチップのみでなく、
入出力等を司る周辺回路を含めたものである。このソフ
トウェア無線機の動作は、次の通りである。
【0008】受信時には、図示しないアンテナから出力
される高周波の受信信号がアナログ部103に入力さ
れ、周波数変換及びA/D変換を含む処理が施された
後、DSP部102へ入力される。DSP部102にお
いては、受信信号に対しソフトウェア101に従って復
調操作等の信号処理が施され、受信データが再生され
る。
【0009】送信時には、送信データがDSP部102
によってソフトウェア101に従い変調操作を含む信号
処理を受けた後、アナログ部103へ入力され、D/A
変換及び周波数変換を含む処理が施されることにより、
高周波の送信信号が生成される。この送信信号が図示し
ないアンテナに供給され、送信される。
【0010】このようなソフトウェア無線機では、ソフ
トウェア101を入れ替えることによって変復調機能の
変更が可能となり、所望の無線特性に変更することが可
能である。
【0011】ところが、この従来のソフトウェア無線機
には、重大な欠陥がある。それはソフトウェア101を
入れ替えた際、そのソフトウェアによりDSP部102
が果たして正常に動作しているかどうかを確認する手段
が存在しない、という問題である。
【0012】ソフトウェア無線機以前のハードウェアに
よって成り立っていた無線機では、製造時等に特性を測
定することで正常動作の確認は可能であり、また一旦製
造した後は経年変化などの影響を除けば特性が変化する
ことはなかった。これに対して、ソフトウェア無線機で
はハードウェアとソフトウェアが基本的に別であり、同
じハードウェア上でさまざまなソフトウェアが動作する
という状態が想定されるため、ソフトウェアによって無
線機全体の動作が全く異なる。このため無線機の動作を
評価するためには、ソフトウェアを入れ替える度に測定
系を構築して無線機の特性を評価する必要があった。
【0013】しかしながら、無線機の特性をソフトウェ
アを入れ替える度に評価することは非効率的であり、ま
た無線機がユーザに渡った後のソフトウェアの入れ替え
による無線機性能の評価を行うことは事実上、不可能で
あった。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】上述したように、従来
の無線装置ではソフトウェアによって特性が全く異なる
ため、その正常動作の評価が不可能か、あるいは非常に
困難であるという大きな問題点を有していた。
【0015】本発明は、このような問題点を除去し、ソ
フトウェアに基づくDSP部の動作が正常か否かの確認
を装置自身で容易に可能としたセルフチェック機能を有
する無線装置を提供することを目的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
め、本発明はソフトウェアに基づいて送信部及び受信部
を実現しかつ該ソフトウェアの入れ替えによって変復調
機能の変更が可能なDSP部とアナログ部とを有し、送
信時にはDSP部で実現される送信部により生成された
送信信号をアナログ部でD/A変換及び周波数変換を含
む処理を施して送信し、受信時には受信信号をアナログ
部で周波数変換及びA/D変換を含む処理を施してDS
P部で実現される受信部に入力する無線装置において、
前記ソフトウェアがロードされる毎に、前記DSP部で
実現される送信部によって所定の送信データに基づき生
成される送信信号を前記DSP部で実現される受信部へ
折返すループバック部と、前記ループバック部により前
記DSP部で実現される受信部に折り返される送信信号
を受信して受信データを生成し、前記送信データと該受
信データを比較することによって、前記ソフトウェアに
基づく前記DSP部の動作が正常かどうかを確認する手
段とを備え、前記ループバック部は、前記DSP部で実
現される送信部によって生成された送信信号のフォーマ
ット及び速度を前記DSP部で実現される受信部で扱う
ことができる受信信号のフォーマット及び速度に変換す
る変換部を有することを特徴とする。
【0017】具体的には、DSP部で実現される送信部
によって生成された送信信号とループバック部によって
DSP部で実現される受信部へ折返された受信信号とを
比較して該受信信号のビット誤り率を測定し、該ビット
誤り率からソフトウェアに基づくDSP部の動作が正常
かどうかを確認することができる。ループバック部はア
ナログ部及びDSP部の外部に設けられていてもよい
し、アナログ部の内部、あるいはDSP部の内部に設け
られていてもよい。
【0018】ループバック部をアナログ部の内部に設け
る場合は、DSP部で実現される送信部によってベース
バンド信号として生成された送信信号をアナログ部の内
部でD/A変換器によってアナログ信号に変換し、かつ
送信用周波数変換器によって中間周波信号に周波数変換
した後、該中間周波数信号をループバック部によって受
信用周波数変換器に入力してベースバンド信号に変換
し、かつA/D変換器によりディジタル信号に変換した
後に、DSP部で実現される受信部へ折返す構成が好ま
しい。
【0019】すなわち、ループバックする信号の周波数
が高くなると、周囲環境の影響を受け易くなるため、高
周波抵抗分や不整合などによって、波形が歪みを受けて
しまうことがあるが、送信信号の搬送波周波数が低い中
間周波信号でループバックを行うことにより、このよう
な不都合を回避してソフトウェアによるDSP部の動作
確認をより高い信頼性をもって行うことができる。
【0020】一方、ループバック部をDSP部の内部に
設ける場合は、DSP部で実現される送信部によって生
成された送信信号をループバック部によりDSP部で実
現される受信部へアナログ部を介さずに折返すことにな
る。
【0021】この場合、ループバック部にDSP部で実
現される送信部によって生成された送信信号のフォーマ
ット及び速度をDSP部実現される受信部で扱うことが
できる受信信号のフォーマット及び速度に変換する変換
部を設けたことにより、DSP部から出力される送信信
号のフォーマットや速度とDSP部に入力される受信信
号のフォーマットや速度が一致しない場合においても、
ソフトウェアによるDSP部の動作確認を行うことが可
能となる。
【0022】このように本発明によると、ソフトウェア
によって無線機能を実現する無線装置において、ソフト
ウェアを入れ替えることでDSPの動作が異なる場合
に、その動作が正常か否かの確認を容易に可能とならし
めることができる。
【0023】
【発明の実施の形態】(第1の実施形態)以下、図面を
参照して本発明の実施形態について説明する。 (第1の実施形態)図1に、本発明の第1の実施形態に
係るセルフチェック機能を有する無線装置の構成を示
す。この無線装置は、ソフトウェア11により動作する
DSP部12とアナログ部13及びループバック部14
で構成される。
【0024】すなわち、本実施形態は図9に示した従来
のソフトウェア無線機と同様のソフトウェア11に基づ
いて動作するDSP部12とアナログ部13からなる無
線装置に対して、本発明に基づいてループバック部14
が追加された構成となっている。アナログ部13には、
周波数変換部やA/D変換部及びD/A変換部などが含
まれる。DSP部12は、DSPチップと入出力等を司
る周辺回路を含んで構成される。本実施形態の基本動作
は、従来のソフトウェア無線機と同様である。
【0025】すなわち、受信時には図示しないアンテナ
から出力される高周波(無線周波数帯)の受信信号がア
ナログ部13に入力され、周波数変換及びA/D変換を
含む処理を受け、DSP部12が取り扱える速度のディ
ジタル信号からなるベースバンド信号に変換された後、
DSP部12へ入力される。DSP部12では、入力さ
れたベースバンド信号に対しソフトウェア11に従って
復調操作を含む信号処理が施され、受信データが再生さ
れる。
【0026】一方、送信時には送信データがDSP部1
2によってソフトウェア11に基づいて変調操作を含む
信号処理が施された後、アナログ部13へ入力され、D
/A変換及び周波数変換を含む処理が施されることによ
り、高周波(無線周波数帯)の送信信号が生成される。
この送信信号が図示しないアンテナに供給され、送信さ
れる。
【0027】次に、新たに設けられたループバック部1
4について説明する。ループバック部14は送信信号を
受け取り、それを折り返して受信信号として供給するこ
とによって、ソフトウェア11によるDSP部12の動
作確認を可能とする。
【0028】すなわち、ソフトウェア11がDSP12
上で動作することによって被変調信号である送信データ
に対して変調処理を施して得られる送信信号は、ループ
バック部14によりそのまま無線装置内部で折返され
て、再び受信信号としてDSP12へループバックさ
れ、ソフトウェア11に従ってDSP12によって復調
処理されることにより、受信データとして再生される。
【0029】この再生された受信データと元の送信デー
タとを比較することによって、ソフトウェア11よるD
SP部12の動作確認を行うことができる。すなわち、
両データが一致すればソフトウェア11はDSP12上
で正常動作をしていることを確認することができ、不一
致の場合は正常動作をしていないことが分かる。
【0030】(第2の実施形態)図2は、本発明の第2
の実施形態に係るセルフチェック機能を有する無線措置
の構成を示している。ソフトウェア21、DSP部22
及びアナログ部23については、基本的に第1の実施形
態と同様であるが、アナログ部23内にループバック部
24が設けられている点が第1の実施形態と異なる。ル
ープバック部24は、アナログ部23内で送信信号を受
け取り、それを折り返して受信信号として出力する。
【0031】従って、本実施形態ではソフトウェア21
がDSP部22上で動作することによって被変調信号で
ある送信データに対して変調処理を施して得られる送信
信号の一部は、ループバック部24によりアナログ部2
3を経由して再び受信信号としてDSP部22へループ
バックされ、ソフトウェア21によって復調処理されて
受信データとして再生される。この再生された受信デー
タと元の送信データが一致することをもって、ソフトウ
ェア21に基づくDSP部22の正常動作を確認するこ
とができる。
【0032】ここで、ループバック部24はアナログ部
23で生成される高周波の送信信号を受け取り、それを
受信信号として折返す構成であってもよいが、直接高周
波信号を受け取って折返すのではなく、中間周波信号
(IF信号)を受け取り、それを受信信号として折り返
すように構成することによって、より本発明の有効性を
高めることが可能となる。その理由は、ループバックす
る信号の周波数が高くなればなる程、周囲環境の影響を
受け易くなるため、高周波抵抗分や不整合などによっ
て、波形が歪みを受けてしまうためである。本発明の趣
旨は、ソフトウェア21の正常動作を確認であることを
考慮すると、送信信号の搬送波周波数が低い中間周波信
号でループバックを行うことが好ましい。
【0033】図3に、このような考えに基づくアナログ
部23の内部構成を示す。この構成においては、アナロ
グ部23に3つの周波数変換器31,32,33が設け
られている。周波数変換器31は高周波信号と中間周波
信号との間の周波数変換を行うものであり、送信系の中
間周波信号を高周波信号(送信信号)に変換し、また受
信系の高周波信号(受信信号)を中間周波信号に変換し
たりする。
【0034】周波数変換器32は受信用であり、周波数
変換器31により中間周波信号に変換された受信信号を
ベースバンド信号へ変換する。周波数変換器33は送信
用であり、ベースバンド信号からなる送信信号を中間周
波信号へ変換する。局部発振器34は、周波数変換器3
2,33に対する周波数変換のためのローカル信号源と
して用いられる。
【0035】通常の送受信時には、図2中のDSP部2
2からアナログ部23に入力されたベースバンドの送信
信号は、周波数変換器33で中間周波信号(送信IF信
号)に変換された後、ループバック部24をそのまま通
過して周波数変換部31で高周波信号に変換される。ま
た、アナログ部23に入力された高周波の受信信号は、
周波数変換部31で中間周波信号(受信IF信号)に変
換された後、ループバック部24を通過して周波数変換
器32でベースバンド信号に変換され、図2中のDSP
部22に送られて復調処理される。
【0036】一方、ループバック時には、周波数変換器
33からの送信IF信号がループバック部24によって
受信IF信号の入力端である周波数変換器32に直接入
力され、この周波数変換器32でベースバンド信号に変
換された後、DSP部22に送られて復調処理され、ソ
フトウェア21によるDSP部22の動作確認、つまり
セルフチェックが行われる。
【0037】次に、本実施形態におけるセルフチェック
の手順について、図4に示すフローチャートを用いて説
明する。セルフチェック開始時には、まず必要なプログ
ラムがロードされる(ステップ41)。このプログラム
は受信プログラムと送信プログラムの両方のプログラム
であり、所望の伝送レートや変調方式に対応している。
勿論、これらのプログラムにはクロック同期やキャリア
同期、AFCやAGC、等化器などの変復調に付随する
様々な機能ブロックが含まれている場合もある。
【0038】次に、セルフチェックのための送信データ
となるテストデータがロードされる(ステップ42)。
このロードには、例えばDSP部22で利用されるメモ
リのデータ領域が用いられるが、これに限定されるもの
ではなく、DSP部22に対してテストデータをリアル
タイムで供給してもよい。
【0039】次に、アナログ部23内のループバック部
24を中間周波信号の段階で折返しして接続し、ループ
バック設定を行う(ステップ43)。すなわち、アナロ
グ部23においてループバック部24を介して周波数変
換器33の出力と周波数変換器32の入力を接続する。
【0040】次に、この状態でDSP部22によりテス
トデータを送信データとしてアナログ部23に送出して
テスト信号の送信を行い(ステップ44)、ループバッ
ク部24によって折返されてDSP部22に戻ってきた
テスト信号を受信して受信データを得る(ステップ4
5)。そして、DSP部22における送信データと受信
データを比較し、ビット誤り率(BER)を測定する
(ステップ46)。
【0041】このBERの値が0であれば(ステップ4
7でYES)、ソフトウェア21は正常に動作としてい
るとみなしてOKを発効し(ステップ48)、正常終了
する(END)。BERの値が0でなければ(ステップ
47でNO)、ソフトウェア21の動作に何らかの異常
があると判断してNGを発効し(ステップ49)、異常
終了する(ABEND)。
【0042】(第3の実施形態)図5に、本発明の第3
の実施形態に係るセルフチェック機能を有する無線措置
の構成を示す。ソフトウェア51、DSP部52及びア
ナログ部53の構成は第1の実施形態と同様であるが、
本実施形態ではDSP部52の内部にループバック部5
4が設けられている。ループバック部54は、DSP部
51内で送信データを受け取り、それを折り返して受信
データとする。
【0043】従って、本実施形態ではソフトウェア51
がDSP部52上で動作することによって被変調信号で
ある送信データに対して変調処理を施して得られる送信
信号の一部は、ループバック部54によりDSP部52
の内部で再び受信信号としてループバックされ、ソフト
ウェア51によって復調処理されて受信データとして再
生される。この再生された受信データと元の送信データ
が一致することをもって、ソフトウェア51の正常動作
を確認することができる。
【0044】第2の実施形態では、アナログ部23の内
部でループバック部24により折返していたのに対し
て、本実施形態ではこのようにDSP部52の内部でル
ープバック部54により折返しを行っている。
【0045】第2の実施形態では折返す信号がアナログ
信号であるため、単純にアナログ部23の送信部と受信
部を接続することによりループバックが実現できるが、
アナログ部23における信号の歪みの影響を受けて、ソ
フトウェアの正常動作の確認がアナログ部23の影響で
失敗する可能性がある。
【0046】一方、本実施形態のようにDSP部52の
内部でディジタル信号の送信データを折り返す場合、デ
ータやクロックの接続、データがシリアルデータの場合
のシリアル・パラレル変換といった複雑な回路を必要と
する反面、全てディジタル回路でループバックが実現で
きるため、アナログ的な歪等の影響を受けることがな
く、確実にソフトウェアに基づくDSP部52の動作確
認が可能となる。
【0047】このように前述した第2の実施形態と本実
施形態は、それぞれ一長一短があるので、これらのメリ
ットおよびデメリットを勘案して必要に応じて使い分け
ればよい。
【0048】(第4の実施形態)次に、本発明の第4の
実施形態として、第3の実施形態と同様にDSP部の内
部にループバック部を配置する場合のより好ましい態様
について説明する。図6は、本実施形態におけるDSP
部62の内部構成を示している。
【0049】図6に示すように、DSP部62にはソフ
トウェアに従って信号処理を行うDSP(チップ)63
と、ループバック部64と、受信インタフェース65及
び送信インタフェース66が設けられている。受信イン
タフェース65は、ディジタル信号に変換された受信信
号をDSP63へ受け渡す。送信インタフェース66
は、送信信号をアナログ部が受け取れる適正なフォーマ
ットへ変換する。
【0050】通常の送受信時には、DSP63から出力
される送信信号は送信インタフェース66でフォーマッ
ト変換された後、ループバック部64を通りバイパスし
て図示しないアナログ部へ入力される。図示しないアナ
ログ部からのディジタルの受信信号は、ループバック部
64を通過して受信インタフェース65でフォーマット
変換された後、DSP63に入力されて復調処理され
る。
【0051】一方、ループバック時には、DSP63か
ら出力される送信信号がループバック部64でDSP6
3の受信信号入力端に直接接続されることによって受信
部へ入力され、DSP63で復調処理される。
【0052】ここで、DSP63から出力されるディジ
タル送信信号のフォーマットや速度(ビットレート)
と、DSP63に入力されるディジタル受信信号のフォ
ーマットや速度は必ずしも一致しない。例えば送信信号
が10ビット、5Msample/sec、受信信号が16ビッ
ト、2Msample/secのように異なることがある。このよ
うな場合、ディジタル送信信号を受信信号入力端へ接続
すると、正常に復調動作を行うことができない。
【0053】図7は、このような点に対処可能としたル
ープバック部64の内部構成を示す図であり、ループバ
ック部64の内部にフォーマット/速度変換部71を備
えている。このフォーマット/速度変換部71では、送
信信号のフォーマットと受信信号のフォーマットに応じ
て適切なフォーマット及び速度の変換を行う。具体的
に、例えば図6のDSP63から送信インタフェース6
6を介して出力される送信信号は10ビットのオフセッ
トバイナリのフォーマットで速度が5Msample/secであ
り、アナログ部からの受信信号は16ビットの2の補数
のフォーマットで速度が2Msample/secの場合について
述べる。
【0054】この場合、DSP63から送信インタフェ
ース66を介してループバック部64に入力された送信
信号をまずフォーマット/速度変換部71でオフセット
バイナリから2の補数へ変換すると共に、その10ビッ
トを受信信号の上位10ビットに割り当てることでフォ
ーマット変換を行い、さらに5Msample/secの信号を2M
sample/secに速度変換して、図6の受信インタフェース
65へ接続する。
【0055】このように構成することで、たとえ送信デ
ータと受信データのフォーマットや速度が異なる場合に
も、適正な変換を行うことにより、正しくセルフチェッ
クを行うことが可能となる。
【0056】次に、本実施形態におけるセルフチェック
の手順について、図8に示すフローチャートを用いて説
明する。セルフチェック開始時には、まず必要なプログ
ラムがロードされる(ステップ81)。このプログラム
は受信プログラムと送信プログラムの両方のプログラム
であり、所望の伝送レートや変調方式に対応している。
勿論、これらのプログラムにはクロック同期やキャリア
同期、AFCやAGC、等化器などの変復調に付随する
様々な機能ブロックが含まれている場合もある。
【0057】次に、セルフチェックのための送信データ
となるテストデータがロードされる(ステップ82)。
このロードには、例えばDSP部62で利用されるメモ
リのデータ領域が用いられるが、これに限定されるもの
ではなく、DSP部62に対してテストデータをリアル
タイムで供給してもよい。
【0058】次に、DSP部62内のループバック部6
4を折返し接続し、ループバック設定を行う(ステップ
83)。すなわち、DSP部62内のDSP63から出
力される送信信号をDSP63の受信信号入力端に直接
接続する。そして、さらにフォーマット/速度変換部7
1を送信信号のフォーマット及び速度を受信信号のそれ
と整合するように変換する状態に設定する(ステップ8
4)。
【0059】次に、この状態でDSP63によりテスト
データを送信データとして送出してテスト信号の送信を
行い(ステップ85)、ループバック部64によって折
返されてDSP63に戻ってきたテスト信号を受信して
受信データを得る(ステップ86)。そして、DSP6
3における送信データと受信データを比較し、ビット誤
り率(BER)を測定する(ステップ87)。
【0060】このBERの値が0であれば(ステップ8
8でYES)、ソフトウェアは正常に動作としていると
みなしてOKを発効し(ステップ89)、正常終了する
(END)。BERの値が0でなければ(ステップ88
でNO)、ソフトウェアの動作に何らかの異常があると
判断してNGを発効し(ステップ90)、異常終了する
(ABEND)。
【0061】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば送
信信号を自分自身で受信することによって、送信データ
が正しく送信されていることが確認でき、ソフトウェア
の正常動作が容易に確認可能であるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態に係るセルフチェック
機能を有する無線装置の構成を示すブロック図
【図2】本発明の第2の実施形態に係るセルフチェック
機能を有する無線装置の構成を示すブロック図
【図3】同実施形態におけるアナログ部の内部構成を示
すブロック図
【図4】同実施形態におけるセルフチェックの手順を示
すフローチャート
【図5】本発明の第3の実施形態に係るセルフチェック
機能を有する無線装置の構成を示すブロック図
【図6】本発明の第4の実施形態に係るセルフチェック
機能を有する無線装置におけるDSP部の内部構成を示
すブロック図
【図7】同実施形態におけるループバック部の内部構成
を示すブロック図
【図8】同実施形態におけるセルフチェックの手順を示
すフローチャート
【図9】従来技術に基づくソフトウェア無線機の構成を
示すブロック図
【符号の説明】
11,21,51…ソフトウェア 12,22,52,62…DSP部 13,23,53…アナログ部 14,24,54,64…ループバック部 31,32,33…周波数変換器 34…局部発振器 63…DSP 65…受信インタフェース 66…送信インタフェース 71…フォーマット/速度変換器
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 原田 博司 神奈川県横須賀市光の丘3−4 郵政省 通信総合研究所横須賀無線通信研究セン ター内 (56)参考文献 特開 平8−274821(JP,A) 特開 平7−212267(JP,A) 特開 平5−145499(JP,A) 特開 平5−218940(JP,A) 特開 平7−162355(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H04B 17/00 H04B 1/40 H04B 7/26 H04M 1/24

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ソフトウェアに基づいて送信部及び受信部
    を実現しかつ該ソフトウェアの入れ替えによって変復調
    機能の変更が可能なDSP部とアナログ部とを有し、送
    信時にはDSP部で実現される送信部により生成された
    送信信号をアナログ部でD/A変換及び周波数変換を含
    む処理を施して送信し、受信時には受信信号をアナログ
    部で周波数変換及びA/D変換を含む処理を施してDS
    P部で実現される受信部に入力する無線装置において、 前記ソフトウェアがロードされる毎に、前記DSP部で
    実現される送信部によって所定の送信データに基づき生
    成される送信信号を前記DSP部で実現される受信部へ
    折返すループバック部と、 前記ループバック部により前記DSP部で実現される受
    信部に折り返される送信信号を受信して受信データを生
    成し、前記送信データと該受信データを比較することに
    よって、前記ソフトウェアに基づく前記DSP部の動作
    が正常かどうかを確認する手段とを備え、 前記ループバック部は、前記DSP部で実現される送信
    部によって生成された送信信号のフォーマット及び速度
    を前記DSP部で実現される受信部で扱うことができる
    受信信号のフォーマット及び速度に変換する変換部を有
    することを特徴とするセルフチェック機能を有する無線
    装置。
  2. 【請求項2】前記ソフトウェアに基づく前記DSP部の
    動作が正常かどうかを確認する手段は、前記送信データ
    と前記受信データを比較することによって該受信信号の
    ビット誤り率を測定し、該ビット誤り率から前記ソフト
    ウェアに基づく前記DSP部の動作が正常かどうかを確
    認することを特徴とする請求項1に記載のセルフチェッ
    ク機能を有する無線装置。
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