JP3394738B2 - ポリプロピレン繊維を用いたモルタル又はコンクリート構造物の施工方法 - Google Patents

ポリプロピレン繊維を用いたモルタル又はコンクリート構造物の施工方法

Info

Publication number
JP3394738B2
JP3394738B2 JP2000067435A JP2000067435A JP3394738B2 JP 3394738 B2 JP3394738 B2 JP 3394738B2 JP 2000067435 A JP2000067435 A JP 2000067435A JP 2000067435 A JP2000067435 A JP 2000067435A JP 3394738 B2 JP3394738 B2 JP 3394738B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
mortar
concrete
fiber
polypropylene
polypropylene fiber
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2000067435A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2001253737A (ja
Inventor
全布 坂本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Taisei Corp
Original Assignee
Taisei Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Taisei Corp filed Critical Taisei Corp
Priority to JP2000067435A priority Critical patent/JP3394738B2/ja
Publication of JP2001253737A publication Critical patent/JP2001253737A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3394738B2 publication Critical patent/JP3394738B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C04CEMENTS; CONCRETE; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES
    • C04BLIME, MAGNESIA; SLAG; CEMENTS; COMPOSITIONS THEREOF, e.g. MORTARS, CONCRETE OR LIKE BUILDING MATERIALS; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES; TREATMENT OF NATURAL STONE
    • C04B16/00Use of organic materials as fillers, e.g. pigments, for mortars, concrete or artificial stone; Treatment of organic materials specially adapted to enhance their filling properties in mortars, concrete or artificial stone
    • C04B16/04Macromolecular compounds
    • C04B16/06Macromolecular compounds fibrous
    • C04B16/0616Macromolecular compounds fibrous from polymers obtained by reactions only involving carbon-to-carbon unsaturated bonds
    • C04B16/0625Polyalkenes, e.g. polyethylene
    • C04B16/0633Polypropylene
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C04CEMENTS; CONCRETE; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES
    • C04BLIME, MAGNESIA; SLAG; CEMENTS; COMPOSITIONS THEREOF, e.g. MORTARS, CONCRETE OR LIKE BUILDING MATERIALS; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES; TREATMENT OF NATURAL STONE
    • C04B2103/00Function or property of ingredients for mortars, concrete or artificial stone
    • C04B2103/0045Polymers chosen for their physico-chemical characteristics
    • C04B2103/0051Water-absorbing polymers, hydrophilic polymers

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Ceramic Engineering (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Materials Engineering (AREA)
  • Structural Engineering (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Curing Cements, Concrete, And Artificial Stone (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【発明の属する技術分野】この発明は、ポリプロピレン
繊維を混入したモルタル又はコンクリート構造物の施工
方法に関する。 【0002】 【従来の技術】モルタルやコンクリートを用いた構造物
は、成形体としては比較的脆性が大であり、引張強度、
曲げ耐力、曲げタフネスなどの物性が充分でないと壁面
のひび割れによる水漏れや外壁の剥落事故などが生じる
危険性がある。このようなモルタル構造物やコンクリー
ト構造物の問題を解決するため、従来、モルタルやコン
クリート内に鋼材を混入する方法が行われているが、近
年では、鋼材と同じ機械的強度を得るために、スチール
ファイバーやビニロン繊維などがモルタルやコンクリー
トの中に混入されている。 【0003】また、モルタルやコンクリートの吹き付け
により薄層のモルタル層やコンクリート層を形成するシ
ョットクリート工法も知られているが、この工法を行う
場合に水漏れや剥落事故などの問題を解決する対策とし
て、モルタルやコンクリートに金網を埋設する方法が行
われている。しかし、モルタルやコンクリートに鋼材を
混入する方法は、(1)鋼材の比重が7.8と重いため
に材料の運搬や作業性などが劣り、(2)鋼材が錆びや
すく、腐食が進行して構造物の耐久性が低下しやすい、
などの欠点が指摘されている。 【0004】また、モルタルやコンクリートにスチール
ファイバーを混入する方法は、(1)鋼材と同様に腐食
が進行して構造物の耐久性が低下しやすく、(2)スチ
ールファイバーを混入したコンクリートを、道路のコン
クリート舗装用として使用すると、車両のパンクが発生
する危険性が大きく、(3)スチールファイバーは、モ
ルタルに混入するとファイバーボール(塊)が発生しや
すく、品質の均一性が劣る、などの欠点が指摘されてい
る。 【0005】また、モルタルやコンクリートにビニロン
繊維を混入する方法は、鋼材に比べて曲げじん性係数が
小さく、しかも、塩ビ系なので環境問題のダイオキシン
の面で課題がある。また、ショットクリート工法を行う
場合に金網を使用すると、表面から金網までのかぶりを
確保することが困難である。そして、若し、表面にひび
割れが発生してしまうと、金網が錆びて腐食が進行して
構造物の耐久性が低下しやすい。 【0006】また、スチールファイバーやビニロン繊維
を用いてショットクリート工法を行う場合もあるが、こ
の場合には、はね返り率が40〜50%と大きく材料の
ロスが大きい。これを処分するためには、スチールファ
イバーやビニロン繊維をモルタル又はコンクリートと分
離しなければならないが、この作業が極めて困難であ
る。 【0007】 【発明が解決しようとする課題】本発明は上記事情に鑑
みてなされたものであり、モルタル又はセメントに対す
る分散性や物理的結合が良好で、引張強度、曲げ強度、
曲げじん性、ひび割れ抵抗性が増大し、モルタル又はセ
メントの吹付け時のはね返り率を減少させ、作業性が良
く、品質が良好で経済的なポリプロピレン繊維を混入し
たモルタル又はコンクリート構造物の施工方法を提供す
ることを目的としている。 【0008】 【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、請求項1記載のポリプロピレン繊維を用いたモルタ
ル又はコンクリート構造物の施工方法は、ポリプロピレ
ン繊維をモルタル又はコンクリートに混入し、打設、塗
布及び吹き付けによりモルタル構造物又はコンクリート
構造物を構築する施工方法において、前記ポリプロピレ
ン繊維を、断面が偏平ではなく、長手方向に沿った表面
が部分的に絞られている形状とし、太さを10〜350
デニール、繊維長さを3〜12mmとして表面に親水性を
付加したものを用い、前記ポリプロピレン繊維を混入し
た前記モルタル又は前記コンクリートの曲げ強度を、
「鋼繊維補強コンクリートの曲げ強度および曲げタフネ
ス試験方法」(JSCE−G552−1983:土木学
会規準コンクリート標準示方書〔規準編〕)に基づき、
JIS−B−7733に規定した試験機を使用して3等
分点荷重による曲げ試験を行い、縦軸の荷重と横軸の中
央点の変位を測定してその曲線がスパンの1/150変
位までの値から求めた曲げじん性係数が、0.1N/mm
2 以上の値となるように設定するとともに、前記モルタ
ル又は前記コンクリートの凝結における始発の1時間前
から始発までの間に、0.005kgf/cm2 以上の押し力
をかけて前記モルタル又は前記コンクリートの表面を仕
上げる方法である。 【0009】 【0010】 【0011】 【0012】 【発明の実施の形態】以下、本発明のポリプロピレン繊
維を用いたモルタル又はコンクリート構造物の施工方法
に係る実施形態を説明する。ポリプロピレンは、耐酸
性、耐アルカリ性などの耐薬品性に優れ、ダイオキシン
も含まれていない素材である。また、錆びることが無
く、比重が0.91と極めて小さいなどの特徴を有した
素材である。 【0013】本実施形態のポリプロピレン繊維の形状
は、断面が偏平ではなく、長手方向に沿った表面を部分
的に絞った形状としているとともに、表面に親水性を付
加している。親水性の付加方法としては、例えば、アル
カリ系の親水を溜めた槽にポリプロピレン繊維を浸漬し
ている。また、本実施形態のポリプロピレン繊維の太さ
は、10〜350デニール(デニール:900m当たり
の質量をグラム数をもって表したもの)、繊維長さは3
〜12mmに設定されている。 【0014】太さが10デニールを下回り、繊維長さも
3mmを下回るポリプロピレン繊維では、セメントからの
抜けが生じて曲げじん性が得られず、逆に、太さが35
0デニールを超え(例えば6000デニール)、繊維長
さが12mmを超えると(例えば30mm)、ファイバーボ
ール(塊)が発生してポリプロピレン繊維の分散性が低
下する。また、太さが10デニールを下回り、繊維長さ
も12mmを超える場合にもファイバーボール(塊)が発
生しやすい。 【0015】ここで、打設、塗布により厚層(30mm以
上)のモルタル又はコンクリート構造物を施工する際に
は、太さが350デニール、繊維長さが6〜12mmのポ
リプロピレン繊維を混入すると、曲げじん性、乾燥時の
表面ひび割れの抵抗性が向上する。また、吹付けにより
薄層(30mm未満)のモルタル又はコンクリート構造物
を施工する際には、太さが10〜20デニール、繊維長
さが3〜12mmのポリプロピレン繊維を混入すると、吹
付け時のはね返り率、乾燥時の表面ひび割れの抵抗性が
向上する。 【0016】一方、ポリプロピレン繊維の混入方法は、
モルタル構造物を施工する際には、セメント、細骨材、
水、適量の混和材とともに同時、或いはモルタルが練り
上がった状態でポリプロピレン繊維を混入して攪拌す
る。また、コンクリート構造物を施工する際には、セメ
ント、細骨材、、粗骨材、水、適量の混和材とともに同
時、或いはコンクリートが練り上がった状態でポリプロ
ピレン繊維を混入して攪拌する。 【0017】そして、本実施形態では、モルタル又はコ
ンクリート構造物の表面仕上げとして、モルタル又はコ
ンクリートの凝固における始発の1時間前から始発まで
の間に、金コテや木コテを、モルタル又はコンクリート
の表面に押しつける方法を行っている。ここで、金コテ
や木コテをモルタル又はコンクリートの表面に押しつけ
る押し力は、0.005kgf/cm2 以上に設定している。 【0018】 【実施例】次に、以下に示す評価試験に基づいて、本発
明のポリプロピレン繊維を用いたモルタル又はコンクリ
ート構造物の施工方法の有効性を説明する。 (1)曲げ試験評価 図1は、「鋼繊維補強コンクリートの曲げ強度および曲
げタフネス試験方法」(JSCE−G552−198
3:土木学会規準コンクリート標準示方書〔規準編〕)
に準じた曲げ試験結果(荷重−たわみ曲線)であり、J
IS−B−7733に規定した試験機を使用して3等分
点荷重により曲げ試験を行った。 【0019】そして、供試体は、10cm×10cm×40
cmの寸法の直方体であり、表1に示す材料を有する本発
明のモルタル(以下、実施例1と称する)、従来のモル
タル(以下、比較例1と称する)、補強繊維を混入して
いないプレーンモルタル(以下、比較例2と称する)
と、金網を埋め込んだプレーンモルタル(以下、比較例
3と称する)からなる4種類の供試体とした。なお、表
1の比較例1の供試体において、ポリプロピレン繊維の
表面形状がストレートであると記載しているのは、表面
が部分的に絞られておらず、平滑であることを意味して
いる。 【0020】 【表1】 【0021】そして、図1の曲げ試験結果から、以下に
示す式を使用して各供試体の曲げじん性係数を比較し
た。 【0022】 【数1】【0023】図1において、比較例2の供試体は、最大
荷重に達すると変位が0.1mm程度で2分割された。こ
れは曲げじん性係数が0である。つまり粘りがなくもろ
くポキッと折れる。また、比較例2の供試体は、表面形
状が偏平なストレートのポリプロピレン繊維の抜けが早
く、曲げじん性係数が0.1N/mm2 未満である。これ
に対して、実施例1の供試体は、比較例3の供試体と同
様の変位曲線が得られ、供試体が2分割にならない。す
なわち、実施例1の供試体は、比較例3の供試体と同様
に、曲げじん性係数が0.8N/mm2 の数値となる。こ
のように、実施例1の供試体は、太さを350デニー
ル、繊維長さを12mmとして断面が偏平ではなく、表面
を部分的に絞って表面に親水性を付加したポリプロピレ
ン繊維を混入しているので、セメントとの付着力が増大
して曲げじん性係数が高い値(0.1N/mm2 以上)を
示し、ひび割れの抵抗性が増大する効果が確認された。
同時に、曲げ強度が比較例1や比較例2に比べて大きく
なるので、外的な荷重に対する抵抗性も大きくなる効果
も確認された。 【0024】なお、図1ではモルタルについて評価した
が、コンクリートであっても同様の効果が確認された。 (2)乾燥収縮試験評価 表2に、乾燥収縮ひび割れ試験体の形状を示す。この試
験方法は日本コンクリート工学協会の品質評価試験方法
研究委員会報告書(1998年12月) に規定される「
コンクリートの乾燥収縮ひび割れ試験方法」 である。 【0025】この試験は、補強繊維を混入していないプ
レーンモルタルからなる第1ケースと、金網(φ6.0
mm、50cm×50cm)を埋め込んだプレーンモルタルか
らなる第2ケースと、太さを10〜350デニール、繊
維長さを3〜12mmとして断面が偏平ではなく、長手方
向に沿った表面を部分的に絞り、表面に親水性を付加し
たポリプロピレン繊維を混入し、そのポリプロピレン繊
維の混入量を変化させたモルタルからなる第3ケース、
第4ケースとを比較した。なお、第3ケースでは、ポリ
プロピレン繊維の混入量を0.5容積%とし、第4ケー
スでは、ポリプロピレン繊維の混入量を1.0容積%と
した。 【0026】 【表2】 【0027】本発明に係る第3ケース、第4ケースのひ
び割れ発生日は、23日、31日であり、プレーンモル
タルからなる第1ケース、金網を埋め込んだプレーンモ
ルタルからなる第2ケースのひび割れ発生日は、14
日、17日である。この結果から明かなように、第3ケ
ース、第4ケースは、太さを10〜350デニール、繊
維長さを3〜12mmとして断面が偏平ではなく、長手方
向に沿った表面を部分的に絞り、表面に親水性を付加し
たポリプロピレン繊維を混入して曲げじん性係数が高い
値を示しているので、乾燥収縮時のひび割れ抵抗性が大
きくなる効果も確認された。 【0028】なお、表2ではモルタルについて評価した
が、コンクリートであっても同様の効果が確認された。 (3)表面ひび割れ防止の押し力試験評価 モルタルおよびコンクリートの表面には、セメントペー
ストが硬化するまでに、セメントと水の化学的な反応か
ら、極初期には自己収縮ひび割れやプラスチック収縮ひ
び割れが発生する。これを防ぐ有効な方法は、未だ確立
されていない。 【0029】これまでは、木コテ或いは金コテ仕上げを
実施してきたが、その時間とモルタルおよびコンクリー
トの表面を均す押し力が明かでなく、必ずしも有効な方
法と認識されてなく、かつ表面ひび割れをなくすことが
できていない。これは、セメントと水が反応し凝結する
時に水和反応によるプラスチック収縮ひび割れ( 自己収
縮ひび割れ、乾燥収縮ひび割れを含む) が化学的に発生
するためである。 【0030】そこで、プラスチック収縮ひび割れを、金
コテ仕上げおよび木コテ仕上げにより押し付けることに
より無くすため、その際の押し力と、その時期に着目し
て試験を実施した。その結果を表3に示す。 【0031】 【表3】 【0032】この結果から明らかなように、押し力をか
けても、その押し力をかける時期が早すぎると(始発の
2時間前から始発までの時間)、極表面に入ったポリプ
ロピレン繊維の収縮ひび割れが生じることで、表面ひび
割れが発生してしまう(ケース1、ケース2)。また、
押し力をかける時期が遅くても(始発の1時間前から始
発までの時間)、押し力が小さいと表面ひび割れが発生
してしまう(ケース3)。 したがって、ケース4から明
かなように、0.005kgf/cm 2 以上の押し力で、押し
力をかける時期を、始発の1時間前から始発までの間に
実施すると、極表面に入ったポリプロピレン繊維収縮を
無くす、即ち、表面ひび割れを無くすことができる。 【0033】なお、表3ではモルタルについて評価した
が、コンクリートであっても同様の効果が確認された。 (4)吹き付けコンクリートのはね返り試験評価太さが
10〜20デニール、繊維長さが3〜12mmであり、
面が偏平ではなく、長手方向に沿った表面を部分的に絞
り、表面に親水性を付加したポリプロピレン繊維を混入
した本発明に係るコンクリートと、スチールファイバー
を混入したコンクリートと、ビニロン繊維を混入したコ
ンクリートとからなる吹き付けコンクリートのはね返り
率を試験した。 【0034】その試験の結果、繊維そのもののはね返り
率は、スチールファイバーが50.5%、ビニロン繊維
が45.9%、本発明に係るポリプロピレン繊維が2
4.3%であった。また、繊維以外の材料を含めた全体
のはね返り率は、本発明に係るポリプロピレン繊維を混
入した吹き付けコンクリートが10.8%、スチールフ
ァイバーを混入した吹き付けコンクリートが34.7
%、ビニロン繊維を混入した吹き付けコンクリートが3
2.6%であった。なお、各繊維の混入率は1.0容積
%、模擬トンネル半径3m、セメント量は、400kg/m
3 である。 【0035】このように、太さが10〜20デニール、
繊維長さが3〜12mmであって、断面が偏平ではなく、
長手方向に沿った表面を部分的に絞り、表面に親水性を
付加したポリプロピレン繊維を混入した吹き付けコンク
リートのはね返り率が低いのは、ポリプロピレン繊維が
コンクリート中にファイバーボール(魂)が発生しにく
く、分散性が優れてコンクリート中に均一に混入されて
いるためである。 【0036】なお、この試験では吹き付けコンクリート
について評価したが、吹き付けモルタルであっても同様
の効果が確認された。 【0037】 【発明の効果】以上説明したように、請求項1記載のポ
リプロピレン繊維を用いたモルタル又はコンクリート構
造物の施工方法によると、断面が偏平ではなく、長手方
向に沿った表面が部分的に絞られた形状とし、太さを1
0〜350デニール、繊維長さを3〜12mmとして表面
に親水性を付加したポリプロピレン繊維は、モルタル又
はコンクリートへの物理的結合を著しく向上させ、モル
タル又はコンクリートに対する分離を防ぐので硬化後の
ポリプロピレン繊維の引き抜きが抑制でき、鋼材やスチ
ールファイバーと同程度の補強効果が期待できる。ま
た、ポリプロピレン繊維が錆びないため、モルタル又は
コンクリート構造物の耐久性が向上する。また、ポリプ
ロピレン繊維は比重が小さいので、運搬、投入などの作
業性を改善することができる。また、本発明のポリプロ
ピレン繊維を混入してなる吹付けモルタル又はコンクリ
ートを使用するとはね返り率を低減できる。これによ
り、吹き付け作業時間の短縮、はね返り材料のコストダ
ウンを図ることができる。そして、ポリプロピレン繊維
を混入したモルタル又はコンクリートが高い曲げじん性
を付与するので、荷重に対して有利でかつひび割れ抵抗
性を増大させることができる。また、本発明は、ひび割
れを防止するための金網を設置する作業を無くすことが
できるので、時間が短縮でき、さらに金網の材料・ 施
工費用に比べてコストダウンとなる。さらに、モルタル
又はコンクリートの凝結における始発の1時間前から始
発までの間に、0.005kgf/cm2 以上の押し力をかけ
てモルタル又はコンクリートの表面を仕上げることで、
モルタル構造物又はコンクリート構造物の表面のひび割
れを防止することができる。 【0038】 【0039】 【0040】
【図面の簡単な説明】 【図1】各種のモルタル供試体の曲げ試験結果を示した
図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C04B 16/06 C04B 20/10 C04B 20/12

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】 ポリプロピレン繊維をモルタル又はコン
    クリートに混入し、打設、塗布および吹付けによりモル
    タル構造物又はコンクリート構造物を構築する施工方法
    において、 前記ポリプロピレン繊維を、断面が偏平ではなく、長手
    方向に沿った表面が部分的に絞られている形状とし、太
    さを10〜350デニール、繊維長さを3〜12mmとし
    て表面に親水性を付加したものを用い、前記ポリプロピ
    レン繊維を混入した前記モルタル又は前記コンクリート
    の曲げ強度を、「鋼繊維補強コンクリートの曲げ強度お
    よび曲げタフネス試験方法」(JSCE−G552−1
    983:土木学会規準コンクリート標準示方書〔規準
    編〕)に基づき、JIS−B−7733に規定した試験
    機を使用して3等分点荷重による曲げ試験を行い、縦軸
    の荷重と横軸の中央点の変位を測定してその曲線がスパ
    ンの1/150変位までの値から求めた曲げじん性係数
    が、0.1N/mm2 以上の値となるように設定するとと
    もに、前記モルタル又は前記コンクリートの凝結におけ
    る始発の1時間前から始発までの間に、0.005kgf/
    cm2 以上の押し力をかけて前記モルタル又は前記コンク
    リートの表面を仕上げることを特徴とするポリプロピレ
    ン繊維を用いたモルタル又はコンクリート構造物の施工
    方法。
JP2000067435A 2000-03-10 2000-03-10 ポリプロピレン繊維を用いたモルタル又はコンクリート構造物の施工方法 Expired - Fee Related JP3394738B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000067435A JP3394738B2 (ja) 2000-03-10 2000-03-10 ポリプロピレン繊維を用いたモルタル又はコンクリート構造物の施工方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000067435A JP3394738B2 (ja) 2000-03-10 2000-03-10 ポリプロピレン繊維を用いたモルタル又はコンクリート構造物の施工方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2001253737A JP2001253737A (ja) 2001-09-18
JP3394738B2 true JP3394738B2 (ja) 2003-04-07

Family

ID=18586631

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000067435A Expired - Fee Related JP3394738B2 (ja) 2000-03-10 2000-03-10 ポリプロピレン繊維を用いたモルタル又はコンクリート構造物の施工方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3394738B2 (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US10131579B2 (en) 2015-12-30 2018-11-20 Exxonmobil Research And Engineering Company Polarity-enhanced ductile polymer fibers for concrete micro-reinforcement
US10717673B2 (en) 2015-12-30 2020-07-21 Exxonmobil Research And Engineering Company Polymer fibers for concrete reinforcement

Families Citing this family (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7168232B2 (en) * 2001-02-21 2007-01-30 Forta Corporation Fiber reinforcement material, products made thereform, and method for making the same
KR20040004938A (ko) * 2002-07-06 2004-01-16 하태욱 친수화 표면개질된 콘크리트/숏크리트용 폴리프로필렌보강섬유 및 그의 제조방법
FR2849064B1 (fr) * 2002-12-20 2006-11-03 Saint Gobain Mat Constr Sas Fibre de renforcement en polyolefine, utilisation et produits comprenant la fibre
JP4279016B2 (ja) * 2003-03-14 2009-06-17 鹿島建設株式会社 構造物からのコンクリート片の剥落防止法

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US10131579B2 (en) 2015-12-30 2018-11-20 Exxonmobil Research And Engineering Company Polarity-enhanced ductile polymer fibers for concrete micro-reinforcement
US10717673B2 (en) 2015-12-30 2020-07-21 Exxonmobil Research And Engineering Company Polymer fibers for concrete reinforcement

Also Published As

Publication number Publication date
JP2001253737A (ja) 2001-09-18

Similar Documents

Publication Publication Date Title
Kim et al. Mechanical performance of sprayed engineered cementitious composite using wet-mix shotcreting process for repair applications
JP5590492B2 (ja) セメント入りポリマー系塗膜防水剤及びその製造方法
JP2002509072A (ja) 正弦曲線状の改良された形状をもつ繊維、それにより強化されたコンクリート、及びそれに関係する方法。
US11465939B2 (en) Mortar repaired reinforced concrete structure
WO2006082665A1 (ja) 繊維補強コンクリートと繊維補強コンクリート部材の製造方法
Banthia et al. Steel-fiber-reinforced wet-mix shotcrete: comparisons with cast concrete
JP3394738B2 (ja) ポリプロピレン繊維を用いたモルタル又はコンクリート構造物の施工方法
JP3295408B2 (ja) 水中モルタル又は水中コンクリート構造物の施工方法
JP6591390B2 (ja) 路面舗装補修方法
CN113372075B (zh) 基于3d打印的混凝土及其制备方法、3d打印柱模板
WO2006038225A2 (en) A reinforcing fiber for concrete, a flexible concrete and a method to prepare the concrete
KR19990007369A (ko) 금속 스트라이프로 강화된 콘크리트 조성물, 이의 제조방법 및 이 조성물에서 얻어지는 부품
JP7208692B1 (ja) コンクリート構造材を踏段部分に備えた階段構造
KR100720108B1 (ko) 자기충전용 pva 섬유복합 모르타르의 제조방법
Vandewalle Hybrid fiber reinforced concrete
JP4476859B2 (ja) 乾式モルタル吹付け工法
JP2022141768A (ja) セメント硬化体の剥落防止用繊維、およびそれを含むセメント硬化体
JP3723385B2 (ja) 繊維補強ソイルセメント固化体
JP5997969B2 (ja) 側溝用蓋体及び側溝用蓋体の製造方法
JPH10249844A (ja) 繊維補強ポリマーセメント組成物とその形成方法
JP5743258B2 (ja) 鉄筋コンクリート構造体の製造方法および繊維補強コンクリート構造体の製造方法
JPS61266340A (ja) 石膏系流し延べ床材用組成物及びその施工法
KR19990015976A (ko) 철근 발청에 의한 콘크리트 균열의 보수공법
Safiuddin et al. Flexural and Impact Behaviors of Mortar Composite Including Carbon Fibers. Materials 2022, 15, 1657
JP2837177B2 (ja) モルタルの製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090131

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100131

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100131

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110131

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110131

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120131

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120131

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130131

Year of fee payment: 10

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140131

Year of fee payment: 11

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees