JP3394236B2 - 建築物解体工法 - Google Patents

建築物解体工法

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JP3394236B2 JP2000233326A JP2000233326A JP3394236B2 JP 3394236 B2 JP3394236 B2 JP 3394236B2 JP 2000233326 A JP2000233326 A JP 2000233326A JP 2000233326 A JP2000233326 A JP 2000233326A JP 3394236 B2 JP3394236 B2 JP 3394236B2
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【発明の詳細な説明】 【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、既設の建築物を撤
去あるいは改造するために解体する際の解体工法に関す
る。 【0002】 【従来の技術】既設の建築物を撤去あるいは改造するた
めに解体する場合、その周りが開放されたままの状態で
解体工事を行うと、工事中に発生する大量の粉塵が飛散
して周囲の環境に悪影響を与えたり、ガラス破片などの
破砕された建築部材が周辺に落下して人的、物的被害を
生じたりする。そこで、解体する建築物の周りを足場と
シートで囲んで粉塵の飛散や部材の落下を防ぐととも
に、解体中の建築物や作業空間に散水して粉塵の飛散を
抑えながら解体工事を行うことが一般的に行われてい
る。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】従来の解体工法の場
合、建築物の周りは足場とシートで囲まれているが、建
築物の上方は開放状態であるため、風に乗って上昇しや
すい微細な粉塵などの飛散を止めることはできない。 【0004】また、粉塵の飛散を抑えるために解体工事
中は頻繁に散水する必要があるため大量の水が必要であ
り、撒かれた水が隣接地や道路などに流出して悪影響を
与えることがないように排水対策を講じる必要がある。 【0005】さらに、アスベストなどの有害資材が使用
された古い建築物や、ごみ焼却炉などのように焼却灰に
含まれていた有害物質が残留している可能性のある建築
物などを解体する場合、従来の解体工法では、有害物質
が飛散して環境汚染を引き起こすおそれがある。 【0006】本発明が解決しようとする課題は、解体工
事中の散水が不要で、粉塵や有害物質が飛散するおそれ
がない建築物解体工法を実現することにある。 【0007】 【課題を解決するための手段】本発明の建築物解体工法
は、被解体物である建築物の周囲をシートで包囲して外
気と遮断した工事用空間を形成し、前記工事用空間内の
気圧を大気圧より低く保持した状態で、前記建築物を解
体することを特徴とする。このような工法とすることに
より、外気と遮断された工事用空間は常に負圧に保た
れ、工事用空間内の空気が外部に拡散しないようにして
解体工事を行うことができる。これにより、工事中に発
生した粉塵や残留有害物質などが工事用空間から外へ飛
散することがなく、解体工事中の散水も不要となる。 【0008】工事用空間内の気圧を大気圧より低く保持
するためには、エアポンプにより工事用空間内の空気を
吸引する。エアポンプによる吸引は連続的でも間欠的で
もよく、これにより工事用空間内を負圧にすることがで
きる。工事用空間内を負圧に保持することにより、シー
トによる外気との遮断に不完全な部分があっても、工事
用空間内の空気が外部に洩れることはなく、逆に外気が
導入されることになり、工事用空間内の空気の入れ替え
が行われることになる。 【0009】また、工事用空間への出入り用通路を設
け、この通路の前部と後部に開閉扉を設けて通路を外気
と遮断することにより、工事用空間内への作業員の出入
り、工事用車両や機械の出し入れ、解体後の廃材の搬出
などは、工事用空間内の気圧の増加を招くことなく、こ
の通路を経由して行うことができる。 【0010】さらに、工事用空間内から吸引した空気を
フィルタで濾過するなどして吸引空気中の浮遊物を集塵
して回収することにより、解体作業中に発生する粉塵や
有害物質などを回収除去できるようになるため、エアポ
ンプからの排気による環境汚染を防止することができ
る。 【0011】建築物の周囲を包囲するシートとしては、
帆木綿、合成樹脂シートを用いれば、これらの素材は気
密性、強度、耐候性、耐久性などに優れているため、太
陽光線、気温変化、風雨や氷雪などによって容易に破壊
されることのない、工事用空間を形成することができ
る。なお、シートとして紫外線や赤外線などを遮蔽する
機能を有するものを用いれば、工事用空間内への紫外線
侵入を防止したり、温度上昇を抑制することが可能とな
るので、工事用空間内の空気とともに粉塵や残留有害物
質をエアポンプにより吸引することとあわせて、防護服
や防塵マスクを身に着けての作業環境を向上することが
できる。 【0012】 【発明の実施の形態】図1は本発明の建築物解体工法の
実施形態における建築物周囲の遮蔽状況を示す図であ
り、図2は図1におけるA−A線における断面図、図3
は図1の出入り用通路の開閉扉の説明図、図4はエアポ
ンプによる吸引装置の概略図である。 【0013】本実施形態では、図1に示すように、支柱
10およびワイヤ11を用いて、解体すべき建築物12
の四面と上面を含む周囲にテントなどに使用される合成
樹脂製のシート13を張設して、建築物12の周囲を包
囲するとともに、シート13の下縁部分をコンクリート
ブロック15で押さえて地面16に固定することによっ
て、外気から遮断された工事用空間14を形成してい
る。 【0014】工事用空間14の前面には、外部に通じる
通路17が設けられ、通路17の前部すなわち外部との
境界部、および通路17の後部すなわち工事用空間14
との境界部に、それぞれ開閉扉18a,18bが設けら
れている。開閉扉18a,18bは、常時は閉め切って
おり、人や車両が出入りするときのみ前部から後部、ま
たは後部から前部の順に開閉するものである。本実施形
態では、開閉扉18a,18bはオーバースレイダー方
式のシャッターを用いているが、扉の構造はこれに限定
されるものではない。また扉の開閉は電動式でも手動式
でもよい。 【0015】また、工事用空間14の一方の側面後方に
は、工事用空間14内の空気を吸引する吸引装置20
と、工事用空間14と吸引装置20とを連通するダクト
24が配置されている。吸引装置20は、エアポンプ2
1と、エアポンプ21を駆動するモータ22と、ダクト
24を経由して吸引した空気中の浮遊物を回収除去する
ための集塵装置23などで構成されている。エアポンプ
21や集塵装置23は従来公知の装置を利用することが
できる。 【0016】このような構成として、モータ22を作動
させるとエアポンプ21が工事用空間14内の空気を吸
引するので、工事用空間14内は常に負圧に保たれた状
態となる。工事用空間14内では従来どおり建築物12
の解体作業を行うことができ、解体作業中に発生した粉
塵や有害物質などが工事用空間14から外へ飛散するこ
とがなく、解体作業中の散水も不要である。 【0017】エアポンプ21は、解体作業を行っている
ときは連続的に運転し、作業休止中は間欠的に運転する
ことで、工事用空間14内を負圧に保つことができる。
工事用空間14内の空気がエアポンプ21で吸引される
ことによって、シート13の継ぎ目の僅かな隙間や開閉
扉18a,18bの僅かな隙間を通じて外気が工事用空
間14内へ導入されて空気の入れ替えが行われるため、
工事用空間14内は作業に適した状態に維持することが
できる。 【0018】解体作業中における工事用空間14内への
作業員の出入り、工事用車両や機械の出し入れ、解体後
の廃材の搬出などは、工事用空間14内の気圧の増加を
招くことなく、通路17を経由して行うことができる。 【0019】さらに、吸引装置20には、工事用空間1
4内からエアポンプ21で吸引した空気中の浮遊物を除
去するための集塵装置23を設けているため、解体作業
中に発生する粉塵や有害物質などを回収除去することが
でき、エアポンプ21からの排気による環境汚染を防止
することができる。したがって、アスベストなどの有害
な建設資材が使用された古い建築物、あるいは有害物質
が残留している可能性のあるごみ焼却炉などを解体する
場合も、環境汚染を引き起こす有害物質を飛散させるこ
となく解体作業を行うことができる。 【0020】次に図5を参照して、工事用空間を形成す
る施工手順について説明する。まず、図5(a)に示す
ように、解体すべき建築物12の周囲に複数の支柱10
を立設する。支柱10の高さ、本数、立設間隔などは、
建築物12の大きさや敷地の広さなどを考慮して定め
る。次いで同図(b)に示すように、支柱10を繋ぐよ
うにワイヤ11を張設した後、同図(c)に示すよう
に、ワイヤ11を介してシート13を張設するととも
に、シート13の下縁部分をコンクリートブロック15
で押さえて地面に固定し、工事用空間14を形成する。 【0021】次ぎに、工事用空間14の前方に通路17
を設け、工事用空間14の側面後方にダクト24および
吸引装置20を設置すれば、工事用空間14が完成す
る。この後は、前述したように建築物12の解体作業を
開始することができる。また、解体作業が終了したら、
前述と逆の手順をとることにより、工事用空間14を構
成する資材は容易に撤去することができる。 【0022】 【発明の効果】本発明により、以下に示す効果を奏す
る。 【0023】(1)被解体物である建築物の周囲をシー
トで包囲して外気と遮断した工事用空間を形成し、工事
用空間内の気圧を大気圧より低く保持した状態で建築物
を解体することにより、外気と遮断された工事用空間は
常に負圧に保たれ、工事用空間内の空気が外部に拡散し
ないようにして解体工事を行うことができる。これによ
り、工事中に発生した粉塵や残留有害物質などが工事用
空間から外へ飛散することがなく、解体工事中の散水も
不要となる。 【0024】(2)エアポンプにより工事用空間内の空
気を吸引することにより工事用空間内を負圧に保持する
ことができ、これによりシートによる外気との遮断に不
完全な部分があっても、工事用空間内の空気が外部に洩
れることはなく、逆に外気が導入されて工事用空間内の
空気の入れ替えが行われて、工事用空間内を作業に適し
た状態に維持することができる。 【0025】(3)工事用空間への出入り用通路を設
け、この通路の前部と後部に開閉扉を設けて通路を外気
と遮断することにより、工事用空間内への作業員の出入
り、工事用車両や機械の出し入れ、解体後の廃材の搬出
などは、工事用空間内の気圧の増加を招くことなく、こ
の通路を経由して行うことができる。 【0026】(4)工事用空間内から吸引した空気中の
浮遊物を回収することにより、解体作業中に発生する粉
塵や有害物質などを回収除去できるようになるため、エ
アポンプからの排気による環境汚染を防止することがで
きる。
【図面の簡単な説明】 【図1】 実施形態における建築物周囲の遮蔽状況を示
す図である。 【図2】 図1のA−A線における断面を示す図であ
る。 【図3】 図1の出入り用通路の開閉扉の説明図であ
る。 【図4】 エアポンプによる吸引装置の概略図である。 【図5】 工事用空間を形成する施工手順を示す図であ
る。 【符号の説明】 10 支柱 11 ワイヤ 12 建築物 13 シート 14 工事用空間 15 コンクリートブロック 16 地面 17 通路 18a,18b 開閉扉 20 吸引装置 21 エアポンプ 22 モータ 23 集塵装置 24 ダクト

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】 被解体物である建築物の周囲を紫外線お
    よび赤外線を遮蔽する機能を有するシートで包囲して外
    気と遮断した工事用空間を形成し、前記工事用空間への
    出入り用通路を設け、同通路と外部との境界部および同
    通路と前記工事用空間との境界部に開閉扉を設けて前記
    通路と外気とを遮断し、前記工事用空間内の空気をエア
    ポンプにより吸引して前記工事用空間内の気圧を大気圧
    より低く保持した状態で、前記建築物を解体することを
    特徴とする建築物解体工法。
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