JP3392958B2 - マスク欠陥の修正方法 - Google Patents
マスク欠陥の修正方法Info
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、微細パターンを形成す
るために用いるマスクに発生した残渣による欠陥を、F
IB(フォーカストイオンビーム)を用いて修正を行う
方法に関するものである。
るために用いるマスクに発生した残渣による欠陥を、F
IB(フォーカストイオンビーム)を用いて修正を行う
方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、マスクの欠陥の修正に用いられる
FIBでの修正方法においては、図4に示すように、予
め欠陥検査装置によって、遮光パターン2を形成したマ
スク基板1に発生した欠陥3を検出し、マスク上での座
標位置及び欠陥寸法、種類に関する情報が得られる。し
かる後に、この欠陥3を修正するために、図4に示すよ
うに、FIB装置にローディングして、マスク基板1上
で、ガン4からGa等のイオンを加速したイオンビーム
の焦点合わせを行って、欠陥3をスキャン照射して欠陥
3を除去することで修正を行う。
FIBでの修正方法においては、図4に示すように、予
め欠陥検査装置によって、遮光パターン2を形成したマ
スク基板1に発生した欠陥3を検出し、マスク上での座
標位置及び欠陥寸法、種類に関する情報が得られる。し
かる後に、この欠陥3を修正するために、図4に示すよ
うに、FIB装置にローディングして、マスク基板1上
で、ガン4からGa等のイオンを加速したイオンビーム
の焦点合わせを行って、欠陥3をスキャン照射して欠陥
3を除去することで修正を行う。
【0003】この修正に際しては、遮光膜残渣による欠
陥に対するイオンビーム照射によって発生する反射イオ
ン6を、逐時反射イオン検出器7によってモニタする。
反射イオン検出器7からの信号は、照射部の材質、材料
によって変化することを用いて、加工深さの終点検出を
行うことで、遮光膜残渣の欠陥3を除去し、更に、修正
部等のGaイオンが注入された領域をXeF2 ガス雰囲
気を導入して除去して修正を行う。
陥に対するイオンビーム照射によって発生する反射イオ
ン6を、逐時反射イオン検出器7によってモニタする。
反射イオン検出器7からの信号は、照射部の材質、材料
によって変化することを用いて、加工深さの終点検出を
行うことで、遮光膜残渣の欠陥3を除去し、更に、修正
部等のGaイオンが注入された領域をXeF2 ガス雰囲
気を導入して除去して修正を行う。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、図5に
示すように、遮光パターン12を形成したマスク基板1
1上での、Gaイオン注入領域のXeF2 ガス雰囲気中
での除去に際しては、Ga注入除去部13、つまり、欠
陥部のみでなくその周辺の無欠陥部のマスク基板露出部
でもエッチングが生じたり、また、図6に示すように、
遮光パターン22を形成したマスク基板21をエッチン
グして、位相差を発生させる位相差マスクで、位相シフ
タ部23に発生した残渣欠陥24の修正では、残渣部の
膜厚が不明であり、終点検出を行う手段がないため、修
正が不可能である。
示すように、遮光パターン12を形成したマスク基板1
1上での、Gaイオン注入領域のXeF2 ガス雰囲気中
での除去に際しては、Ga注入除去部13、つまり、欠
陥部のみでなくその周辺の無欠陥部のマスク基板露出部
でもエッチングが生じたり、また、図6に示すように、
遮光パターン22を形成したマスク基板21をエッチン
グして、位相差を発生させる位相差マスクで、位相シフ
タ部23に発生した残渣欠陥24の修正では、残渣部の
膜厚が不明であり、終点検出を行う手段がないため、修
正が不可能である。
【0005】また、図7に示すように、修正を行う前に
修正部分の確認を行うためのパターン画像の取り込みに
際して行うイオンビームのスキャン時に、遮光パターン
32を形成したマスク基板31の露出部のイオン注入部
33にイオンが注入された層が形成され、このイオン注
入層が光の透過率を低下させる問題点があった。
修正部分の確認を行うためのパターン画像の取り込みに
際して行うイオンビームのスキャン時に、遮光パターン
32を形成したマスク基板31の露出部のイオン注入部
33にイオンが注入された層が形成され、このイオン注
入層が光の透過率を低下させる問題点があった。
【0006】本発明は、上記問題点を除去し、修正加工
部以外がイオンビームに晒されることがなく、マスク基
板の露出部及び遮光膜パターン部へのイオン注入や、エ
ッチングによるダメージを防ぐことができるマスク欠陥
の修正方法を提供することを目的とする。
部以外がイオンビームに晒されることがなく、マスク基
板の露出部及び遮光膜パターン部へのイオン注入や、エ
ッチングによるダメージを防ぐことができるマスク欠陥
の修正方法を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記目的を達
成するために、 (1)FIB(フォーカスト・イオンビーム)を用いて
マスクに発生した孤立の残渣によるパターン欠陥の修正
を行う方法において、修正前にマスク全面あるいは加工
部周辺に平坦な面を有するコート膜を形成する工程と、
残渣欠陥部の上部のコート膜と前記残渣欠陥部の周辺部
分のコート膜の上方部分を除去し、欠陥の修正加工を行
う領域を確認した後、修正加工を開始する工程と、前記
残渣欠陥部上面とコート膜の境界を検出し、前記残渣欠
陥部の周辺部分のコート膜は残したまま残渣欠陥部のみ
を修正加工する工程と、修正加工後、前記コート膜を除
去する工程とを有する。
成するために、 (1)FIB(フォーカスト・イオンビーム)を用いて
マスクに発生した孤立の残渣によるパターン欠陥の修正
を行う方法において、修正前にマスク全面あるいは加工
部周辺に平坦な面を有するコート膜を形成する工程と、
残渣欠陥部の上部のコート膜と前記残渣欠陥部の周辺部
分のコート膜の上方部分を除去し、欠陥の修正加工を行
う領域を確認した後、修正加工を開始する工程と、前記
残渣欠陥部上面とコート膜の境界を検出し、前記残渣欠
陥部の周辺部分のコート膜は残したまま残渣欠陥部のみ
を修正加工する工程と、修正加工後、前記コート膜を除
去する工程とを有する。
【0008】(2)上記(1)記載のマスク欠陥の修正
方法において、前記コート膜はビームスキャン時に反射
イオンの信号が遮光膜、マスク基板もしくは位相シフタ
膜の少なくとも1つ以上と異なる反射イオン信号または
ピーク値が出力される材質を用いる。
方法において、前記コート膜はビームスキャン時に反射
イオンの信号が遮光膜、マスク基板もしくは位相シフタ
膜の少なくとも1つ以上と異なる反射イオン信号または
ピーク値が出力される材質を用いる。
【0009】(3)上記(1)記載のマスク欠陥の修正
方法において、前記コート膜はマスク上に設けられた遮
光膜パターンまたは位相シフタ層によって形成された段
差よりも1.2倍以上の膜厚を有する。
方法において、前記コート膜はマスク上に設けられた遮
光膜パターンまたは位相シフタ層によって形成された段
差よりも1.2倍以上の膜厚を有する。
【0010】(4)上記(1)記載のマスク欠陥の修正
方法において、残渣欠陥部の露出までのコート膜の除去
及び欠陥部とコート膜との境界の検出は、残渣欠陥部と
コート膜との反射イオンの信号あるいはピークの少なく
ともどちらか1つを含む検出により求める。
方法において、残渣欠陥部の露出までのコート膜の除去
及び欠陥部とコート膜との境界の検出は、残渣欠陥部と
コート膜との反射イオンの信号あるいはピークの少なく
ともどちらか1つを含む検出により求める。
【0011】(5)上記(1)記載のマスク欠陥の修正
方法において、残渣欠陥部の加工終了後に、引き続きF
IBによって修正加工境界部のコート膜を50Å以上除
去する。
方法において、残渣欠陥部の加工終了後に、引き続きF
IBによって修正加工境界部のコート膜を50Å以上除
去する。
【0012】
【作用】(1)上記(1)記載の発明によれば、FIB
による修正加工前にマスク全面、あるいは加工部周辺に
コート膜(保護膜)を設けるようにしたので、修正加工
部以外がイオンビームに晒されることがないために、マ
スク基板の露出部及び遮光膜パターン部へのイオン注入
や、エッチングによるダメージを防ぐことができる。
による修正加工前にマスク全面、あるいは加工部周辺に
コート膜(保護膜)を設けるようにしたので、修正加工
部以外がイオンビームに晒されることがないために、マ
スク基板の露出部及び遮光膜パターン部へのイオン注入
や、エッチングによるダメージを防ぐことができる。
【0013】また、欠陥の修正加工を行うに際して、ま
ず欠陥部より広い領域のコート膜を除去して、欠陥部表
面を露出させた時点で、修正加工部の形状、位置、材質
を確認した後に、修正加工を開始することによって修正
加工部の誤認を防ぎ、かつ修正加工を高精度で行うこと
ができる。
ず欠陥部より広い領域のコート膜を除去して、欠陥部表
面を露出させた時点で、修正加工部の形状、位置、材質
を確認した後に、修正加工を開始することによって修正
加工部の誤認を防ぎ、かつ修正加工を高精度で行うこと
ができる。
【0014】更に、欠陥部以外の周辺部には、コート膜
を残したままで、欠陥部のみを加工することで、欠陥部
以外がイオンビームに晒されることなく加工を終了する
ために、加工部周辺へのダメージを生じさせないで、修
正加工をすることができる。
を残したままで、欠陥部のみを加工することで、欠陥部
以外がイオンビームに晒されることなく加工を終了する
ために、加工部周辺へのダメージを生じさせないで、修
正加工をすることができる。
【0015】また、ダメージを受けたコート膜は、全て
修正後に洗浄加工で除去することにより、マスク基板に
ダメージを与えずに修正を行うことができる。
修正後に洗浄加工で除去することにより、マスク基板に
ダメージを与えずに修正を行うことができる。
【0016】(2)上記(2)記載の発明によれば、コ
ート膜はマスク基板もしくは位相シフタ膜の少なくとも
1つ以上と異なる反射イオン信号もしくはピーク値が出
力される材料としたので、加工部の材質が加工時に逐次
検出することが可能となるため、加工の終点検出や加工
領域の選択ができる。
ート膜はマスク基板もしくは位相シフタ膜の少なくとも
1つ以上と異なる反射イオン信号もしくはピーク値が出
力される材料としたので、加工部の材質が加工時に逐次
検出することが可能となるため、加工の終点検出や加工
領域の選択ができる。
【0017】(3)上記(3)記載の発明によれば、コ
ート膜の厚さをマスク上のパターンによる最大段差の
1.2倍以上の膜厚で設けるようにしたので、加工時に
生じる散乱イオン等による加工部以外に対して生じるダ
メージに対して、非加工部の領域を保護することができ
る。
ート膜の厚さをマスク上のパターンによる最大段差の
1.2倍以上の膜厚で設けるようにしたので、加工時に
生じる散乱イオン等による加工部以外に対して生じるダ
メージに対して、非加工部の領域を保護することができ
る。
【0018】(4)上記(4)記載の発明によれば、反
射イオンの信号もしくはピークを加工時に逐次検出する
ことによって、欠陥部と周辺部及びマスク基板との境界
を検出することにより、所望の加工部を高精度で選択し
て加工を行うことができる。
射イオンの信号もしくはピークを加工時に逐次検出する
ことによって、欠陥部と周辺部及びマスク基板との境界
を検出することにより、所望の加工部を高精度で選択し
て加工を行うことができる。
【0019】(5)上記(5)記載の発明によれば、加
工部とコート膜保存領域を50Å以上FIBで引き続き
除去することによって、洗浄工程でコート膜の除去に際
して、除去が不可能となる部分が発生することを防い
で、高い清浄度のマスク洗浄を行うことができる。
工部とコート膜保存領域を50Å以上FIBで引き続き
除去することによって、洗浄工程でコート膜の除去に際
して、除去が不可能となる部分が発生することを防い
で、高い清浄度のマスク洗浄を行うことができる。
【0020】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面を参照しながら
説明する。
説明する。
【0021】図1は本発明の第1実施例を示すマスク欠
陥の修正工程図(その1)、図2はそのマスク欠陥の修
正工程図(その2)である。
陥の修正工程図(その1)、図2はそのマスク欠陥の修
正工程図(その2)である。
【0022】まず、図1(a)に示すように、遮光パタ
ーン42が形成されたマスク基板41上には、遮光膜
(Cr)残渣欠陥43が生じており、欠陥検査装置によ
って検出された遮光膜残渣欠陥43の修正に際して、マ
スク基板41上の基板露出部及び遮光パターン42上を
全て覆う、表面の平坦な層からなる保護(コート)膜4
4を、例えば、スピンコート法等で形成する。
ーン42が形成されたマスク基板41上には、遮光膜
(Cr)残渣欠陥43が生じており、欠陥検査装置によ
って検出された遮光膜残渣欠陥43の修正に際して、マ
スク基板41上の基板露出部及び遮光パターン42上を
全て覆う、表面の平坦な層からなる保護(コート)膜4
4を、例えば、スピンコート法等で形成する。
【0023】次いで、そのコート膜44を形成したマス
ク基板41上の遮光膜残渣欠陥43をFIB修正装置に
ロードして欠陥の修正を行う。修正に際しては、欠陥検
査装置によって得られたマスクの欠陥位置座標をもと
に、マスク基板41をFIB装置のイオンビームスキャ
ンが可能な位置に移動させる。
ク基板41上の遮光膜残渣欠陥43をFIB修正装置に
ロードして欠陥の修正を行う。修正に際しては、欠陥検
査装置によって得られたマスクの欠陥位置座標をもと
に、マスク基板41をFIB装置のイオンビームスキャ
ンが可能な位置に移動させる。
【0024】そこで、図1(b)に示すように、遮光膜
残渣欠陥43の修正を行うために、まずマスク基板41
を覆っているコート膜44を、欠陥検査装置で検出され
た遮光膜残渣欠陥43の欠陥寸法d1 の大きさよりも広
い領域d2 のビームスキャンを行って、表面を覆ってい
るコート膜44の除去を開始する。
残渣欠陥43の修正を行うために、まずマスク基板41
を覆っているコート膜44を、欠陥検査装置で検出され
た遮光膜残渣欠陥43の欠陥寸法d1 の大きさよりも広
い領域d2 のビームスキャンを行って、表面を覆ってい
るコート膜44の除去を開始する。
【0025】ここで、孤立した遮光パターン42の残渣
欠陥の修正に対しては、Gaイオンのみ、もしくはXe
F2 ガス雰囲気中で、FIBのビームをスキャン領域の
表面が平坦に保たれるようにスキャンを行って、コート
膜44の除去を進めると、図1(b)に示すように、遮
光膜残渣欠陥43が露出する。このビームのスキャンに
際しては、反射電子の検出を行いながら進めておくこと
により、遮光膜残渣欠陥43が露出したことを検出する
ことが可能である。
欠陥の修正に対しては、Gaイオンのみ、もしくはXe
F2 ガス雰囲気中で、FIBのビームをスキャン領域の
表面が平坦に保たれるようにスキャンを行って、コート
膜44の除去を進めると、図1(b)に示すように、遮
光膜残渣欠陥43が露出する。このビームのスキャンに
際しては、反射電子の検出を行いながら進めておくこと
により、遮光膜残渣欠陥43が露出したことを検出する
ことが可能である。
【0026】次に、遮光膜残渣欠陥43の除去に際して
は、図1(c)に示すように、常時、反射イオンの検出
を行いながら、例えば、遮光膜残渣欠陥43の遮光膜の
エッジAよりスキャンを開始し、もう一端の遮光膜残渣
欠陥43のエッジBで反射イオンの検出値が変化する部
分までのスキャンを、遮光膜残渣欠陥43の全面に対し
て行い、遮光膜残渣欠陥部43のみの除去を進める。
は、図1(c)に示すように、常時、反射イオンの検出
を行いながら、例えば、遮光膜残渣欠陥43の遮光膜の
エッジAよりスキャンを開始し、もう一端の遮光膜残渣
欠陥43のエッジBで反射イオンの検出値が変化する部
分までのスキャンを、遮光膜残渣欠陥43の全面に対し
て行い、遮光膜残渣欠陥部43のみの除去を進める。
【0027】遮光膜残渣欠陥43の除去の進行によっ
て、遮光膜残渣欠陥43の除去が完了してマスク基板4
1が露出すると、反射イオンの検出値が変化することを
用いて、イオンビームによる除去の終点判定をすること
によって、図1(c)に示すように、散乱イオン及びラ
ジカル等によるマスク基板41へのダメージを、コート
膜44によって防いで、図2(a)に示すように、遮光
膜残渣欠陥43の除去を行うことができる。ここで、4
5は遮光膜残渣欠陥43が除去された痕跡である。
て、遮光膜残渣欠陥43の除去が完了してマスク基板4
1が露出すると、反射イオンの検出値が変化することを
用いて、イオンビームによる除去の終点判定をすること
によって、図1(c)に示すように、散乱イオン及びラ
ジカル等によるマスク基板41へのダメージを、コート
膜44によって防いで、図2(a)に示すように、遮光
膜残渣欠陥43の除去を行うことができる。ここで、4
5は遮光膜残渣欠陥43が除去された痕跡である。
【0028】次に、図2(b)に示すように、修正を完
了したマスクをFIB修正装置より取り出し、コート膜
44を除去し、洗浄を行うことによって、欠陥の修正を
完了する。
了したマスクをFIB修正装置より取り出し、コート膜
44を除去し、洗浄を行うことによって、欠陥の修正を
完了する。
【0029】前記FIB加工時に、欠陥発生部以外への
ダメージを防ぐために設けるコート膜は、表面を平坦に
形成する必要があり、また、修正加工後には、新たな欠
陥発生を防ぐために除去可能であることが必要である。
このための材料としては、ポジ型のホトレジスト等に用
いられているノボラック系樹脂や、水溶性のポリビニル
等の有機膜系の樹脂を用いれば、スピンコート法によっ
て平坦な表面の形成が可能である。
ダメージを防ぐために設けるコート膜は、表面を平坦に
形成する必要があり、また、修正加工後には、新たな欠
陥発生を防ぐために除去可能であることが必要である。
このための材料としては、ポジ型のホトレジスト等に用
いられているノボラック系樹脂や、水溶性のポリビニル
等の有機膜系の樹脂を用いれば、スピンコート法によっ
て平坦な表面の形成が可能である。
【0030】また、これらの樹脂をコーティングする際
には、このコート(保護)膜へのFIB加工のダメージ
を考慮して、遮光膜や位相シフタ層によるマスク上の最
大の段差の1.2倍以上の膜厚で形成することで、遮光
膜や位相シフタ層へのダメージを防ぐことが可能であ
る。
には、このコート(保護)膜へのFIB加工のダメージ
を考慮して、遮光膜や位相シフタ層によるマスク上の最
大の段差の1.2倍以上の膜厚で形成することで、遮光
膜や位相シフタ層へのダメージを防ぐことが可能であ
る。
【0031】更に、前記有機系樹脂は、FIB加工時の
反射イオン信号が、遮光膜に用いられている金属層、及
び位相シフタに用いられている、例えば、SOG(スピ
ンオングラス)やSiO2 と異なる値となるために、欠
陥部とコート(保護)膜及び欠陥部とマスク基板の境界
部を容易に検出することが可能である。
反射イオン信号が、遮光膜に用いられている金属層、及
び位相シフタに用いられている、例えば、SOG(スピ
ンオングラス)やSiO2 と異なる値となるために、欠
陥部とコート(保護)膜及び欠陥部とマスク基板の境界
部を容易に検出することが可能である。
【0032】FIBによる修正で、欠陥部が露出するま
で欠陥寸法より広い領域を加工することは、欠陥検査装
置とFIB修正装置との座標のズレやFIB修正装置の
座標精度内でのズレ等により、修正の際に、欠陥部の修
正残りやマスク基板へのダメージ加工を軽減もしくは防
ぐために、欠陥部自身の検出を行うことにより、マスク
基板を保護しながら、修正加工位置(加工部)を決定で
きる効果がある。
で欠陥寸法より広い領域を加工することは、欠陥検査装
置とFIB修正装置との座標のズレやFIB修正装置の
座標精度内でのズレ等により、修正の際に、欠陥部の修
正残りやマスク基板へのダメージ加工を軽減もしくは防
ぐために、欠陥部自身の検出を行うことにより、マスク
基板を保護しながら、修正加工位置(加工部)を決定で
きる効果がある。
【0033】図3は本発明の第2実施例を示すマスク欠
陥の要部修正工程図である。
陥の要部修正工程図である。
【0034】第1実施例における図2(a)の工程にお
ける前記の有機系樹脂からなるコート膜を用いた修正加
工においては、図3(a)及び図3(b)に示すよう
に、欠陥修正加工領域aとコート膜保存領域bの境界部
近傍のコート膜46は、欠陥修正の加工時の昇温等によ
って重合が進み、分子量が増大することや、遮光膜材料
の混入によって欠陥修正後の除去工程で、除去不可能と
なる場合がある。これを防ぐために、修正加工終了後
に、修正加工領域aとコート膜保存領域bの境界部近傍
のコート膜46を、図3(c)に示すように、引き続き
FIBによって除去する。したがって、コート膜の除去
工程における残渣を防ぐことが可能となる。なお、47
はコート膜除去部である。
ける前記の有機系樹脂からなるコート膜を用いた修正加
工においては、図3(a)及び図3(b)に示すよう
に、欠陥修正加工領域aとコート膜保存領域bの境界部
近傍のコート膜46は、欠陥修正の加工時の昇温等によ
って重合が進み、分子量が増大することや、遮光膜材料
の混入によって欠陥修正後の除去工程で、除去不可能と
なる場合がある。これを防ぐために、修正加工終了後
に、修正加工領域aとコート膜保存領域bの境界部近傍
のコート膜46を、図3(c)に示すように、引き続き
FIBによって除去する。したがって、コート膜の除去
工程における残渣を防ぐことが可能となる。なお、47
はコート膜除去部である。
【0035】次に、図3(d)に示すように、コート膜
44を除去して、遮光膜残渣欠陥の修正を完了する。
44を除去して、遮光膜残渣欠陥の修正を完了する。
【0036】上記実施例においては、遮光膜(Cr)残
渣欠陥について説明したが、位相シフタ(SOG)残り
欠陥や塵埃欠陥についても同様に除去することができ
る。
渣欠陥について説明したが、位相シフタ(SOG)残り
欠陥や塵埃欠陥についても同様に除去することができ
る。
【0037】また、通常は遮光膜としては、Crを用い
るが、WやMoであってもよい。
るが、WやMoであってもよい。
【0038】上記した遮光膜や位相シフタはシリコン基
板又はコート膜(ノボラック系樹脂や水溶性のポリビニ
ル等の有機膜系樹脂)とは明らかに材料が相違するの
で、確実な欠陥の終点検出や加工領域の選択ができる。
板又はコート膜(ノボラック系樹脂や水溶性のポリビニ
ル等の有機膜系樹脂)とは明らかに材料が相違するの
で、確実な欠陥の終点検出や加工領域の選択ができる。
【0039】なお、本発明は上記実施例に限定されるも
のではなく、本発明の趣旨に基づいて種々の変形が可能
であり、これらを本発明の範囲から排除するものではな
い。
のではなく、本発明の趣旨に基づいて種々の変形が可能
であり、これらを本発明の範囲から排除するものではな
い。
【0040】
【発明の効果】以上、詳細に説明したように、本発明に
よれば、以下のような効果を奏することができる。
よれば、以下のような効果を奏することができる。
【0041】(1)請求項1記載の発明によれば、FI
Bによる修正加工前にマスク全面、あるいは加工部周辺
にコート膜を設けるようにしたので、修正加工部以外が
イオンビームに晒されることがないために、マスク基板
の露出部及び遮光膜パターン部へのイオン注入やエッチ
ングによるダメージを防ぐことができる。
Bによる修正加工前にマスク全面、あるいは加工部周辺
にコート膜を設けるようにしたので、修正加工部以外が
イオンビームに晒されることがないために、マスク基板
の露出部及び遮光膜パターン部へのイオン注入やエッチ
ングによるダメージを防ぐことができる。
【0042】また、欠陥の修正加工を行うに際して、ま
ず欠陥部より広い領域のコート膜を除去して、欠陥部表
面を露出させた時点で、修正加工部の形状、位置、材質
を確認した後に、修正加工を開始することによって修正
加工部の誤認を防ぎ、かつ修正加工を高精度で行うこと
ができる。
ず欠陥部より広い領域のコート膜を除去して、欠陥部表
面を露出させた時点で、修正加工部の形状、位置、材質
を確認した後に、修正加工を開始することによって修正
加工部の誤認を防ぎ、かつ修正加工を高精度で行うこと
ができる。
【0043】更に、欠陥部以外の周辺部には、コート膜
を残したままで、欠陥部のみを加工することで、欠陥部
以外がイオンビームに晒されることなく加工を終了する
ために、加工部周辺へのダメージを生じさせないで、修
正加工をすることができる。また、ダメージを受けたコ
ート膜は、全て修正後に洗浄加工で除去することによ
り、マスク基板にダメージを与えずに修正を行うことが
できる。
を残したままで、欠陥部のみを加工することで、欠陥部
以外がイオンビームに晒されることなく加工を終了する
ために、加工部周辺へのダメージを生じさせないで、修
正加工をすることができる。また、ダメージを受けたコ
ート膜は、全て修正後に洗浄加工で除去することによ
り、マスク基板にダメージを与えずに修正を行うことが
できる。
【0044】(2)請求項2記載の発明によれば、コー
ト膜はマスク基板もしくは位相シフタ膜の少なくとも1
つ以上異なる反射イオン信号もしくはピーク値が出力さ
れる材料としたので、加工部の材質が加工時に逐次検出
することが可能となるため、加工の終点検出や加工領域
の選択ができる。
ト膜はマスク基板もしくは位相シフタ膜の少なくとも1
つ以上異なる反射イオン信号もしくはピーク値が出力さ
れる材料としたので、加工部の材質が加工時に逐次検出
することが可能となるため、加工の終点検出や加工領域
の選択ができる。
【0045】(3)請求項3記載の発明によれば、コー
ト膜の厚さをマスク上のパターンによる最大段差の1.
2倍以上の膜厚で設けるようにしたので、加工時に生じ
る散乱イオン等による加工部以外に対して生じるダメー
ジに対して、非加工部の領域を保護することができる。
ト膜の厚さをマスク上のパターンによる最大段差の1.
2倍以上の膜厚で設けるようにしたので、加工時に生じ
る散乱イオン等による加工部以外に対して生じるダメー
ジに対して、非加工部の領域を保護することができる。
【0046】(4)請求項4記載の発明によれば、反射
イオンの信号もしくはピークを加工時に逐次検出するこ
とによって、欠陥部と周辺部及びマスク基板との境界を
検出することによって、所望の加工部を高精度で選択し
て加工を行うことができる。
イオンの信号もしくはピークを加工時に逐次検出するこ
とによって、欠陥部と周辺部及びマスク基板との境界を
検出することによって、所望の加工部を高精度で選択し
て加工を行うことができる。
【0047】(5)請求項5記載の発明によれば、加工
部とコート膜保存領域を50Å以上FIBで引き続き除
去することによって、洗浄工程で保護膜の除去に際し
て、除去が不可能となる部分が発生することを防いで、
高い清浄度のマスク洗浄を行うことができる。
部とコート膜保存領域を50Å以上FIBで引き続き除
去することによって、洗浄工程で保護膜の除去に際し
て、除去が不可能となる部分が発生することを防いで、
高い清浄度のマスク洗浄を行うことができる。
【図1】本発明の第1実施例を示すマスク欠陥の修正工
程図(その1)である。
程図(その1)である。
【図2】本発明の第1実施例を示すマスク欠陥の修正工
程図(その2)である。
程図(その2)である。
【図3】本発明の第2実施例を示すマスク欠陥の要部修
正工程図である。
正工程図である。
【図4】従来のマスク欠陥の修正方法の説明図である。
【図5】従来の第1のマスク欠陥の修正方法の説明図で
ある。
ある。
【図6】従来の第2のマスク欠陥の修正方法の説明図で
ある。
ある。
【図7】従来の第3のマスク欠陥の修正方法の説明図で
ある。
ある。
41 マスク基板
42 遮光パターン
43 遮光膜残渣欠陥
44 コート膜
46 欠陥修正加工領域とコート膜保存領域の境界部
近傍のコート膜 47 コート膜除去部
近傍のコート膜 47 コート膜除去部
フロントページの続き
(56)参考文献 特開 昭60−235422(JP,A)
特開 昭61−63029(JP,A)
特開 昭54−32978(JP,A)
特開 平5−142756(JP,A)
特開 平2−115842(JP,A)
(58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名)
G03F 1/00 - 1/16
H01L 21/027
Claims (5)
- 【請求項1】 FIB(フォーカスト・イオンビーム)
を用いてマスクに発生した孤立の残渣によるパターン欠
陥の修正を行う方法において、 (a)修正前にマスク全面あるいは加工部周辺に平坦な
面を有するコート膜を形成する工程と、 (b)残渣欠陥部の上部のコート膜と前記残渣欠陥部の
周辺部分のコート膜の上方部分を除去し、欠陥の修正加
工を行う領域を確認した後、修正加工を開始する工程
と、 (c)前記残渣欠陥部上面とコート膜の境界を検出し、
前記残渣欠陥部の周辺部分のコート膜は残したまま残渣
欠陥部のみを修正加工する工程と、 (d)修正加工後、前記コート膜を除去する工程とを有
することを特徴とするマスク欠陥の修正方法。 - 【請求項2】 請求項1記載のマスク欠陥の修正方法に
おいて、前記コート膜はビームスキャン時に反射イオン
の信号が遮光膜、マスク基板もしくは位相シフタ膜の少
なくとも1つ以上と異なる反射イオン信号あるいはピー
ク値が出力される材質を用いることを特徴とするマスク
欠陥の修正方法。 - 【請求項3】 請求項1記載のマスク欠陥の修正方法に
おいて、前記コート膜はマスク上に設けられた遮光膜パ
ターンまたは位相シフタ層によって形成された段差より
も1.2倍以上の膜厚を有することを特徴とするマスク
欠陥の修正方法。 - 【請求項4】 請求項1記載のマスク欠陥の修正方法に
おいて、残渣欠陥部の露出までのコート膜の除去及び欠
陥部とコート膜との境界の検出は、残渣欠陥部とコート
膜との反射イオンの信号あるいはピークの少なくともど
ちらか1つを含む検出により求めることを特徴とするマ
スク欠陥の修正方法。 - 【請求項5】 請求項1記載のマスク欠陥の修正方法に
おいて、残渣欠陥部の加工終了後に、引き続きFIBに
よって修正加工境界部のコート膜を50Å以上除去する
ことを特徴とするマスク欠陥の修正方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP26043094A JP3392958B2 (ja) | 1994-10-25 | 1994-10-25 | マスク欠陥の修正方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP26043094A JP3392958B2 (ja) | 1994-10-25 | 1994-10-25 | マスク欠陥の修正方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08123012A JPH08123012A (ja) | 1996-05-17 |
JP3392958B2 true JP3392958B2 (ja) | 2003-03-31 |
Family
ID=17347829
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP26043094A Expired - Fee Related JP3392958B2 (ja) | 1994-10-25 | 1994-10-25 | マスク欠陥の修正方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3392958B2 (ja) |
Families Citing this family (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100755077B1 (ko) * | 2006-06-29 | 2007-09-06 | 주식회사 하이닉스반도체 | 포토 마스크의 패턴 결함 수정 방법 |
CN102539448A (zh) * | 2010-12-08 | 2012-07-04 | 无锡华润上华科技有限公司 | 显影残留检测方法 |
CN107785282A (zh) * | 2016-08-30 | 2018-03-09 | 无锡华润上华科技有限公司 | 光刻残留物的检测方法、半导体器件制备方法 |
CN106571315A (zh) * | 2016-11-16 | 2017-04-19 | 上海华力微电子有限公司 | 光刻胶质量检测方法 |
DE102019133658A1 (de) * | 2019-12-10 | 2021-06-10 | Carl Zeiss Smt Gmbh | Vorrichtung und Verfahren zum Bearbeiten einer mikrostrukturierten Komponente |
-
1994
- 1994-10-25 JP JP26043094A patent/JP3392958B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Publication date |
---|---|
JPH08123012A (ja) | 1996-05-17 |
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