JP3392563B2 - 制御棒駆動系の循環昇温装置 - Google Patents

制御棒駆動系の循環昇温装置

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JP3392563B2
JP3392563B2 JP03320795A JP3320795A JP3392563B2 JP 3392563 B2 JP3392563 B2 JP 3392563B2 JP 03320795 A JP03320795 A JP 03320795A JP 3320795 A JP3320795 A JP 3320795A JP 3392563 B2 JP3392563 B2 JP 3392563B2
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    • Y02E30/30Nuclear fission reactors

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  • Structures Of Non-Positive Displacement Pumps (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は原子力発電プラントの制
御棒駆動系の循環昇温装置に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、原子力発電プラントには、原子
炉の出力調整や緊急停止の目的で原子炉内に制御棒を挿
入・引抜しており、この制御棒は制御棒駆動系(以下C
RD系という)によって操作されている。
【0003】このCRD系について図5を参照して説明
する。CRD系は、原子炉の出力調整を行うための制御
棒の位置調整を行うための系統であり、CRDポンプ
2、水圧制御ユニット9、制御棒駆動機構13等から構
成される。
【0004】このCRD系においては、通常運転中、制
御棒駆動機構13が制御棒(図示せず)を駆動して原子
炉の出力を調整するが、制御棒駆動機構13内部には原
子炉圧力容器14内の炉水が制御棒駆動機構13外に漏
洩しないように、シール材(図示せず)が設けられてい
る。そしてこのシール材の熱に対する保護のため、通常
運転時にはCRD系によって制御棒駆動機構13に冷却
水が供給されており、冷却水は制御棒駆動機構13内で
除熱した後、原子炉圧力容器14内に注入される。この
冷却水の温度は、シール材の保護、原子炉圧力容器14
内に注入されることから炉水との温度差による原子炉圧
力容器14の熱疲労防止、あるいは原子炉格納容器10
内に存在する冷却水の供給配管15の表面における結露
防止等の条件を満たす温度として約40℃に制御される
必要がある。
【0005】冷却水は復水貯蔵槽1等の水源からCRD
ポンプ2によって水圧制御ユニット9を介して制御棒駆
動機構13に供給される。このときCRDポンプ2の下
流側に設けられた流量調整弁11によって、冷却水流量
を制御し、また、圧力調整弁12によって冷却水圧力を
制御する。
【0006】次に、この冷却水の従来の循環水制御シス
テム及び昇温制御方法について、図6を参照して説明す
る。図6において、CRD系の通常運転時にはCRDポ
ンプ2により供給される冷却水の一部(以下循環水とい
う)は供給配管15から分岐する循環配管16を介して
再びCRDポンプ2の吸い込み側へ供給される。この循
環水はCRDポンプ2の吐出圧力で循環配管16に流入
し、オリフィス3で減圧した後、加熱器5によって所定
の温度に加熱されCRDポンプ2の吸い込み側へ循環さ
れる。この循環水の流量は絞り弁4によって調整され
る。ただし、循環のみによってもCRDポンプ2からの
入熱等によって循環水の温度は上昇するので、必要な昇
温の程度によっては加熱器5は必ずしも必要ではない。
【0007】また、循環水の温度が上昇し、所定の温度
以上になった場合には、温度スイッチ6によって、水源
移送配管17に設けられた弁7を開放して循環配管16
を流れる循環水の一部を復水貯蔵槽1へ移送する。この
ように復水貯蔵槽1へ循環水の一部を移送すれば、所定
の温度以上となった循環水のCRDポンプ2の吸い込み
側への流入量が減り、さらに復水貯蔵槽1からは低温の
冷却水が移送された量だけ増量されるので、全体として
の冷却水温度を低下させることができる。
【0008】このようにして、供給配管15に供給され
る冷却水の温度は所定の温度に制御される。図7はCR
Dポンプが2系列設けられている場合の従来例であり、
CRDポンプ2a,2bの吐出側に逆止弁18a,18
bを設けた後に供給配管15a,15bを合流させ、C
RDポンプ2a,2bの内1系統運転時に他の系統への
冷却水の逆流を防止する。そして、供給配管15a,1
5bの各々から循環配管16a,16bを分岐点22
a,22bにおいて分岐させ、その分岐点22a,22
b後の循環配管16a,16bの各々に逆止弁19a,
19bを設けることによって、1系統のCRDポンプの
運転中に他の循環配管に同様に冷却水が逆流しないよう
にしている。循環配管16a,16bは合流後、分岐点
21にて水源移送配管17が分岐する。水源移送配管1
7には弁7が、循環配管16には絞り弁4が図6と同様
に設けられている。2系列のCRDポンプ2a,2bが
設けられているのは、CRDポンプ2a,2bの単一故
障を考慮したものであり、通常は1系列による運転を行
っている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】上述の従来のCRD系
の循環水昇温システム及び昇温制御方法においては、循
環配管16の循環水流量を絞り弁4によって調整する
が、そのときの調整範囲は、上流側のオリフィス3の製
作誤差(通常20〜40kg/cm2 )を補う必要があ
り、実際の絞り弁4の使用状態は約30kg/cm2
度の高い差圧がかかる状態となる可能性があった。とこ
ろが、そのような場合には、絞り弁4における圧力回復
係数(=弁差圧÷(入口側絶対圧力−飽和水蒸気圧))
が0.65以上となってしまう可能性があった。この圧
力回復係数は一般的には0.65以下が好ましく、これ
以上の値ではキャビテーションが発生するという欠点を
有する。なお、キャビテーションは、弁の弁体直後で流
体の局所静圧が飽和水蒸気圧より低下し、蒸気泡を発生
する現象であり、エロージョンの原因ともなる。
【0010】ここで、図8に図6に示されるCRDポン
プ2の吸い込み側からオリフィス3及び絞り弁4を介し
て再びCRDポンプ2の吸い込み側に戻る循環配管16
内の圧力分布を示す。図8において、P1はCRDポン
プ2の入り口圧力、P2はオリフィス3の出口圧力、P
3はCRDポンプ2の出口圧力、Pvは飽和水蒸気圧
力、Pvcは絞り弁4内の最低圧力(局所静圧)を示
す。CRDポンプ2の吸い込み側でP1だった圧力は、
吐出側ではCRDポンプ2によってP3まで昇圧され、
オリフィス3によってP2まで減圧される。しかし、こ
のP2は前述のとおり、オリフィス3の製作精度によっ
て、変動する値である。図8においては、オリフィス3
の製作精度がよい場合を示しており、オリフィス3によ
って十分に減圧されているため、図中aで示される絞り
弁4の弁差圧(P2−P1)は図中bで示される(入口
側絶対圧力−飽和水蒸気圧)に対して0.65以上とな
っている。従って、キャビテーションが発生する可能性
が高い。
【0011】よって、絞り弁4においてキャビテーショ
ンの発生を防止するためにはオリフィス3において圧力
損失を大きくとる必要がある。一方、循環配管16内の
循環水の温度が所定の温度まで上昇して弁7を開放して
水源移送配管17への循環水の移送を行う場合について
考える。この場合、絞り弁4の差圧は、前述のとおり2
0〜40kg/cm2 程度の範囲でオリフィス3の製作
精度によって変化する。従って、オリフィス3の圧力損
失が大きい場合には、絞り弁4の差圧は低くして使用で
き、上述のとおりキャビテーションの発生という点では
好ましいが、この場合には循環配管16の分岐点21か
らの圧力損失が、水源移送配管17の圧力損失に比べ小
さくなり、水源移送配管17への循環水流量が少なくな
るので必要移送流量を確保できない可能性があった。
【0012】本発明は係る従来の事情に対処してなされ
たものであり、その目的は、キャビテーションの発生を
防止し、また、水源移送配管への移送流量を確保して制
御棒駆動系の循環昇温装置の保守性、運転性及び信頼性
を向上させることにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明の制御棒駆動系の循環昇温装置と昇温制御方
法においては、請求項1記載の発明では、原子炉出力を
制御する制御棒を挿入・引抜する制御棒駆動機構に必要
な冷却水を水源に接続されて供給する供給配管と、この
供給配管の途中に設けられ前記冷却水を昇圧する制御棒
駆動系ポンプと、前記供給配管の制御棒駆動系ポンプの
下流側から分岐され制御棒駆動系ポンプの上流側の供給
配管に接続される循環配管と、前記制御棒駆動系ポンプ
によって昇圧される流体の圧力を減圧する第1の圧力損
失要素と、前記流体の流量を調節する絞り弁と、前記循
環配管から分岐され前記水源に接続される水源移送配管
と、この水源移送配管に設けられた弁とを有する制御棒
駆動系の循環昇温装置において、前記絞り弁を前記第1
の圧力損失要素の上流に設け、前記水源移送配管との分
岐点より下流側の循環配管に第2の圧力損失要素を設け
ている。
【0014】また、請求項2記載の発明は、請求項1記
載の制御棒駆動系の循環昇温装置において第2の圧力損
失要素を、前記水源移送配管との分岐点から下流側の循
環配管の圧力損失が、前記水源移送配管に前記冷却水の
昇温防止上必要な流量の供給を可能となるように設定さ
れるものである。
【0015】さらに、請求項3記載の発明では、原子炉
出力を制御する制御棒を挿入・引抜する制御棒駆動機構
に必要な冷却水を水源に接続されて供給する2系統の供
給配管と、この2系統の供給配管の途中に設けられ前記
冷却水を昇圧する2系統の制御棒駆動系ポンプと、前記
供給配管の2系統の制御棒駆動系ポンプの下流側から各
々分岐され制御棒駆動系ポンプの上流側の供給配管に接
続される2系統の循環配管と、前記2系統の制御棒駆動
系ポンプによって昇圧される流体の圧力を減圧する第1
の圧力損失要素と、前記流体の流量を調節する絞り弁
と、前記2系統の循環配管から分岐され前記水源に接続
される水源移送配管と、この水源移送配管に設けられた
弁とを有する制御棒駆動系の循環昇温装置において、前
記第1の圧力損失要素を前記2系統の循環配管の各々に
設け、前記絞り弁を各々設けられた第1の圧力損失要素
の上流側に各々設け、前記水源移送配管との分岐点より
下流側の2系統の循環配管に第2の圧力損失要素を各々
設けるとともに、前記各々分岐される水源移送配管を分
岐点よりも下流側に逆止弁を有してこの逆止弁の下流側
で合流するように設けている。
【0016】請求項4記載の発明は、請求項3記載の発
明において、第2の圧力損失要素を、前記水源移送配管
との分岐点から下流側の2系統各々の循環配管の圧力損
失が、前記水源移送配管に前記冷却水の昇温防止上必要
な流量の供給を可能となるように設定されるものであ
る。
【0017】
【0018】
【作用】上記構成の制御棒駆動系の循環昇温装置におい
ては、絞り弁のキャビテーションを防止可能であり、さ
らに、請求項2及び請求項4記載の発明では循環水を水
源移送配管に移送する場合においても、第1の圧力損失
要素たるオリフィスの製作誤差を考慮しても確実に移送
流量を確保できる。
【0019】
【実施例】以下に本発明に係る制御棒駆動系の循環昇温
装置の第1の実施例を図1に基づき説明する。図1にお
いて、図4と構成が同一のものについては同一の符号を
付し、その構成の説明は省略する。図1において供給配
管15に供給される冷却水は、その一部を循環水として
循環配管16に導かれる。この循環水は、まず絞り弁4
によって所定の流量に調節される。その後、水源移送配
管17との分岐点21前に設けられたオリフィス3によ
って減圧され、さらに分岐点21後、別のオリフィス8
によって減圧される。このオリフィス8は予め水源移送
配管17の圧力損失分を考慮して設計されており、分岐
点21以下の圧力損失は循環水の移送時において水源移
送配管17側の圧力損失が過大にならないように設定さ
れている。
【0020】次に、本発明に係る制御棒駆動系の循環昇
温装置の第2の実施例について図2を用いて説明する。
図2は、CRDポンプ2が2系列設けられている場合の
実施例であり、CRDポンプ2a,2bの吐出側に逆止
弁18a,18bを設けた後に供給配管15a,15b
を合流させ、CRDポンプ2a,2bの内1系統運転時
に他の系統への冷却水の逆流を防止する。そして、供給
配管15a,15bの各々から循環配管16a,16b
を分岐点22a,22bにおいて分岐させ、その分岐点
22a,22b後の循環配管16a,16bの各々に逆
止弁19a,19bを設けることによって、1系統のC
RDポンプの運転中に他の循環配管に同様に冷却水が逆
流しないようにしている。
【0021】また、これらの循環配管16a,16bに
はそれぞれ絞り弁4a,4b及びオリフィス3a,3b
が設けられ、その後合流して分岐点21にて水源移送配
管17と分岐する。
【0022】さらに、循環配管16には第1の実施例と
同様にオリフィス8が設けられている。このように構成
された第1の実施例及び第2の実施例の制御棒駆動系の
循環昇温装置においては、絞り弁4,4a,4bがオリ
フィス3,3a,3bの上流に設けられているため、絞
り弁4,4a,4bの入口圧力はCRDポンプ2,2
a,2bの吐出圧力となり圧力回復係数の改善を図るこ
とができる。従って、絞り弁4,4a,4bでキャビテ
ーションの発生を抑制することが可能である。
【0023】ここで、絞り弁4,4a,4bでキャビテ
ーションの発生を抑制できることを図4を参照して説明
する。図4は図1あるいは図2に示されるCRDポンプ
2,2a,2bの吸い込み側から絞り弁4,4a,4
b、オリフィス3,3a,3b、オリフィス8を介して
再びCRDポンプ2,2a,2bの吸い込み側に戻る循
環配管16内の圧力分布を示す。図4において、P4は
絞り弁4,4a,4bの出口圧力を示す。また、その他
の符号の圧力については図8と同一の圧力を示すので説
明は省略する。
【0024】図4において、CRDポンプ2,2a,2
bの吸い込み側でP1だった圧力は、吐出側ではCRD
ポンプ2,2a,2bによってP3まで昇圧され、高圧
のまま絞り弁4,4a,4bによってP4まで減圧され
る。その後、オリフィス3によってP2まで減圧され、
さらにオリフィス8,8a,8bによってP1まで減圧
される。
【0025】オリフィス3,3a,3bの圧力損失はそ
の製作精度によって左右されるものの、絞り弁4,4
a,4bをオリフィス3,3a,3bの上流に設けるこ
とによって圧力回復係数の改善を図ることが可能であ
る。具体的には、図中aで示される絞り弁4,4a,4
bの弁差圧(P3−P4)は図中bで示される〔(入口
側絶対圧力−飽和水蒸気圧)=(P3−Pv)〕に対し
て0.65以下となっている。従って、キャビテーショ
ンの発生を抑制することが可能である。
【0026】一方、循環水の温度が上昇し、水源移送配
管17によって循環水の移送を行う場合には、オリフィ
ス8,8a,8bによって分岐点21より下流の循環配
管16と水源移送配管17の流量バランスが保たれるた
め水源移送配管17の流量が小さくなることはない。す
なわち、たとえオリフィス3,3a,3bの製作精度が
悪く、オリフィス3,3a,3bにおける圧力損失が大
きくとも、水源移送配管17の圧力損失よりも循環配管
16の圧力損失が大きくなるように固定されたオリフィ
ス8,8a,8bを有しているので流量バランスを維持
することが可能である。また、水源移送配管17に流入
する循環水の微量調整は絞り弁4,4a,4bによって
行うことができる。この微量調整はオリフィス8,8
a,8bによっては吸収できない微量の調整や循環水の
温度上昇の程度によって生じる移送流量の調整を意味す
る。このような微量調整を行っても分岐点21より下流
側では、それぞれの配管の圧力損失のバランスは一定で
あり、水源移送配管17に流入する循環水の流量が循環
配管16に比べて減少することはない。
【0027】従って、このような制御棒駆動系の循環昇
温装置の第1及び第2の実施例によれば、オリフィス
3,3a,3bの製作精度による圧力損失の変動に対し
て、絞り弁4,4a,4bにおけるキャビテーションの
発生を防止可能であると同時に、循環水の移送時におい
ても昇温防止上必要な流量を確保することができる。
【0028】次に本発明に係る制御棒駆動系の循環昇温
装置の第3の実施例について図3を用いて説明する。図
3においては、CRDポンプの2系列による並列運転時
でもそれぞれのCRDポンプの保護上必要な流量を確保
することができるものである。
【0029】CRDポンプ2a,2bの吐出側の逆止弁
18a,18bの上流側にそれぞれ循環配管16a,1
6bを分岐させて設けている。この循環配管16a,1
6bには、それぞれ第2の実施例の構成と同様に、逆止
弁19a,19b、絞り弁4a,4b、オリフィス3
a,3bが設けられている。ただし、それぞれの循環配
管16a,16bにオリフィス8a,8bが設けられ、
その下流側で循環配管16a,16bが合流している。
また、オリフィス3a,3bとオリフィス8a,8bの
間で、水源移送配管17a,17bがそれぞれ分岐し、
逆止弁20a,20bを介して水源移送配管17として
合流している。水源移送配管17には弁7が設けられて
いる。
【0030】このような第3の実施例の構成において
は、CRDポンプの万一の並列運転の場合におけるそれ
ぞれの循環配管16a,16bを流れる循環水流量は1
系列運転時の流量とほぼ同じである。これは、流量が圧
力バランスによって決定されるものであるからであり、
従って、循環水の流量としては、1系列の通常運転時の
2倍となる。第2の実施例のような構成であれば、2倍
の循環水流量は単一のオリフィス8を通過することにな
るのでオリフィス8における圧力損失は4倍となってし
まう。実際には、この圧力損失による影響で循環配管1
6全体の圧力損失が増えるので流量は減少してバランス
するが、それでも実施例2ではオリフィス8における圧
力損失が過大となってしまう可能性がある。従って、C
RDポンプ2a,2bにそれぞれ最小限必要とされる流
量を循環配管16に確保できない可能性がある。
【0031】しかし、第3の実施例のようにオリフィス
8a,8bを並列に設けておくと各々の流量に対して減
圧するのでそのような不都合はない。オリフィス8a,
8bの下流側では合流するが、循環配管16における圧
力損失はほとんど絞り弁4a,4b、オリフィス3a,
3b、オリフィス8a,8bによって生じるため合流後
に流量が通常運転時の2倍となっても全体としての圧力
損失にはほとんど影響はなくCRDポンプ2a,2bに
ポンプの保護上必要な流量は確保される。
【0032】また、絞り弁の圧力回復係数は第2の実施
例と同様に小さく抑えられ、絞り弁4a,4bのキャビ
テーションが防止され、弁のエロージョンの防止も可能
となる。
【0033】なお、逆止弁20a,20bはCRDポン
プ2a,2bの並列運転時のために設けられたものでは
なく、通常の1系列運転時に循環水が両方のオリフィス
8a,8bに分散されないために設けられたものであ
る。すなわち、循環水がオリフィス8a,8bに分散さ
れると1系列分の循環流量の半分の流量がそれぞれのオ
リフィス8a,8bに流入し、圧力損失は流量の2分の
1で効くので4分の1となってしまい、これでは循環配
管16a,16b全体の圧力損失が下がってしまう。循
環配管16a,16b全体の圧力損失が低下すると水源
移送配管17の圧力損失とのバランスの関係で、昇温防
止のための水源移送配管17への循環水移送が十分にで
きない可能性があるからである。
【0034】
【発明の効果】以上説明したように本発明の制御棒駆動
系の循環昇温装置においては、絞り弁の圧力回復係数を
小さく抑え、キャビテーションの発生を抑制することに
よってエロージョンの発生を防止する。また、第1の圧
力損失要素たるオリフィスの製作精度による水源移送流
量への影響を低下させ、循環水の昇温防止上必要な流量
を確実に確保することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る制御棒駆動系の循環昇温装置の第
1の実施例の系統構成図。
【図2】本発明に係る制御棒駆動系の循環昇温装置の第
2の実施例の系統構成図。
【図3】本発明に係る制御棒駆動系の循環昇温装置の第
3の実施例の系統構成図。
【図4】第1の実施例及び第2の実施例における循環配
管内の圧力分布を示す線図。
【図5】制御棒駆動系の構成図。
【図6】制御棒駆動系の循環昇温装置の従来例の系統構
成図。
【図7】制御棒駆動系の循環昇温装置の従来例の系統構
成図。
【図8】従来例における循環配管内の圧力分布を示す線
図。
【符号の説明】
1…復水貯蔵槽 2,2a,2b…CR
Dポンプ 3,3a,3b…オリフィス 4,4a,4b…絞り
弁 5…加熱器 6…温度スイッチ 7…弁 8…オリフィス 9…水圧制御ユニット 10…原子炉格納容器 11…流量調整弁 12…圧力調整弁 13…制御棒駆動機構 14…原子炉圧力容器 15,15a,15b…供給配管16,16a,16b
…循環配管 17…水源移送配管 18a,18b…逆止
弁 19a,19b…逆止弁 20a,20b…逆止
弁 21…分岐点 22a,22b…分岐
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G21C 7/16

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 原子炉出力を制御する制御棒を挿入・引
    抜する制御棒駆動機構に必要な冷却水を水源に接続され
    て供給する供給配管と、この供給配管の途中に設けられ
    前記冷却水を昇圧する制御棒駆動系ポンプと、前記供給
    配管の制御棒駆動系ポンプの下流側から分岐され制御棒
    駆動系ポンプの上流側の供給配管に接続される循環配管
    と、前記制御棒駆動系ポンプによって昇圧される流体の
    圧力を減圧する第1の圧力損失要素と、前記流体の流量
    を調節する絞り弁と、前記循環配管から分岐され前記水
    源に接続される水源移送配管と、この水源移送配管に設
    けられた弁とを有する制御棒駆動系の循環昇温装置にお
    いて、前記絞り弁は前記圧力損失要素の上流に設けら
    れ、前記水源移送配管との分岐点より下流側の循環配管
    に第2の圧力損失要素を設けることを特徴とする制御棒
    駆動系の循環昇温装置。
  2. 【請求項2】 前記第2の圧力損失要素は、前記水源移
    送配管との分岐点から下流側の循環配管の圧力損失を、
    前記水源移送配管に前記冷却水の昇温防止上必要な流量
    の供給を可能とするように設定されることを特徴とする
    請求項1記載の制御棒駆動系の循環昇温装置。
  3. 【請求項3】 原子炉出力を制御する制御棒を挿入・引
    抜する制御棒駆動機構に必要な冷却水を水源に接続され
    て供給する2系統の供給配管と、この2系統の供給配管
    の途中に設けられ前記冷却水を昇圧する2系統の制御棒
    駆動系ポンプと、前記供給配管の2系統の制御棒駆動系
    ポンプの下流側から各々分岐され制御棒駆動系ポンプの
    上流側の供給配管に接続される2系統の循環配管と、前
    記2系統の制御棒駆動系ポンプによって昇圧される流体
    の圧力を減圧する第1の圧力損失要素と、前記流体の流
    量を調節する絞り弁と、前記2系統の循環配管から分岐
    され前記水源に接続される水源移送配管と、この水源移
    送配管に設けられた弁とを有する制御棒駆動系の循環昇
    温装置において、 前記第1の圧力損失要素は前記2系統の循環配管に各々
    設けられ、前記絞り弁は各々設けられた第1の圧力損失
    要素の上流側に各々設けられ、前記水源移送配管との分
    岐点より下流側の2系統の循環配管に第2の圧力損失要
    素を各々設けるとともに、前記各々分岐される水源移送
    配管は分岐点よりも下流側に逆止弁を有してこの逆止弁
    の下流側で合流するように設けられたことを特徴とする
    制御棒駆動系の循環昇温装置。
  4. 【請求項4】 前記第2の圧力損失要素は、前記水源移
    送配管との分岐点から下流側の2系統各々の循環配管の
    圧力損失を、前記水源移送配管に前記冷却水の昇温防止
    上必要な流量の供給を可能とするように設定されること
    を特徴とする請求項3記載の制御棒駆動系の循環昇温装
    置。
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