JP3391483B2 - ライトボックス - Google Patents

ライトボックス

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JP3391483B2
JP3391483B2 JP31206692A JP31206692A JP3391483B2 JP 3391483 B2 JP3391483 B2 JP 3391483B2 JP 31206692 A JP31206692 A JP 31206692A JP 31206692 A JP31206692 A JP 31206692A JP 3391483 B2 JP3391483 B2 JP 3391483B2
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和彦 豊岡
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ミネソタ マイニング アンド マニュファクチャリング カンパニー
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、屋内外用看板バックラ
イト、インテリア、エクステリア等の環境照明、液晶表
示装置のバックライト等に用いられる薄型ライトボック
スに関する。
【0002】
【従来の技術】ライトボックスとしては、特開平4−6
17101等に記載されているライティングカーテンを
用いるもの、特開平3−190004、特開平3−20
1304等に記載されているような導光板を用いるも
の、光源(蛍光灯)に加工を施したもの等が知られてい
るが、ボックスの厚みが大きく、重量も大きい等種々の
問題点が存在する。
【0003】これらの問題点を解決したライトボックス
として、導光空間を形成するように平行に配置された発
光板及び背面板、並びに該導光空間の一端に配置された
棒状光源を有し、該発光板及び背面板に、一面が平坦で
他面に多数の平行なプリズム形状が形成されている透光
性フィルムが積層されているライトボックスが知られて
いる。発光板に積層された透光性フィルムのプリズム形
状は前記光源からの光の入射方向に対して平行に配置さ
れており、そして前記導光空間の外側に向けられてお
り、他方前記背面板に積層される透光性フィルムのプリ
ズム形状は前記光源からの光の入射方向に対して平行に
配置されており、そして前記導光空間の外側に向けられ
ている。このライトボックスにおいては、光源から離れ
るに従って発光面から放射される光の照度が低下する傾
向を矯正するため、背面側の透光性フィルムの平滑面上
に、光源から離れるに従って幅が広くなる鋸歯状のエク
ストラクターが配置されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、従来技術の
ライトボックスが有する、厚さ、重さ等の種々の問題点
を解決するために、一面が平坦で他面に多数の平行なプ
リズム形状を有する透光性フィルムを用い、且つエクス
トラクターを必要とせず、そのために設計及び製作が非
常に容易で安価なライトボックスを提供しようとするも
のである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上記の課題
を解決すべく種々検討した結果、一面が平坦で他面に多
数の平行なプリズム形状を有する透光性フィルムを用い
るライトボックスにおいて、該ライトボックスの片端も
しくは、両端のいずれか又は中央に1又は2個の光源を
設置し、発光面側の透光性フィルムのプリズム形状を、
光源からの光の入射方向に対して垂直に、且つ導光空間
の内側に向けて配置し、そして背面側の透光性フィルム
のプリズム形状を光源からの光の入射角に対して平行
に、且つ導光空間の内側に向けて配置し、上記2種のプ
リズム形状が直交することでプリズム同士が相関しあっ
て面発光の均一性を高め、エクストラクターを用いるこ
となく、発行面上に均一な照度が得られることを見出
し、本発明を完成した。
【0006】すなわち、光源から発せられた光のうち、
一部は、入射光と概ね90°の角度をなす、発光面側の
透光性フィルムのプリズムを通して、発光面から、外部
に発せられることになる。ここで、従来、透光性フィル
ムを用いたライトボックス、例えばOLF(米国3M
製)を用いた場合のプリズムは導光空間の外側を向いて
いたが、光源からの直接光を外部に直接発光するために
は、内側に向けた方が、光量が多く、明るいことが判明
し、本発明においては、プリズムを導光空間の内側に向
けたものである。
【0007】なお、従来、透光性フィルムのプリズムを
内側に向けると、発光のむらが生じやすいという問題が
あったが、本発明においては、背面板の透光性フィルム
のプリズムも内側に向けることにより、かかる問題が解
決できることを見出だした。また、本発明において、背
面板側の透光性フィルムは、プリズムが光源からの光の
入射角に対して平行にかつプリズムが導光空間の内側を
向いていることを特徴としている。
【0008】ここで、光の入射角に対してプリズムが平
行としているのは、光源からの光を有効に、遠方に伝え
るためであり、また、プリズムが導光空間の内側を向い
ているのは、発行面側のプリズムと相関し、ムラなく、
均一な発光を可能とするためである。従って本発明は、
中空の導光空間をその間に形成するように平行に配置さ
れた発光板及び背面板、並びに該導光空間の片端または
両端に配置された少なくとも1個の光源を有し、該発光
板は、一面が平坦で多面に多数の平行なプリズム形状を
有する透光性フィルムを含んでなり、且つ該透光性フィ
ルムのプリズム形状が前記光源からの光の入射方向に対
して垂直であり且つ前記導光空間の内側に向けられてお
り、そして前記背面板は、一面が平坦で他面に多数の平
行なプリズム形状を有する透光性フィルムを含んでな
り、且つ該透光性フィルムのプリズム形状が、前記光源
からの光の入射方向に対して平行であり且つ前記導光空
間の内側に向けられており、さらに前記発光板に含まれ
る透光性フィルムのプリズム形状と直交することで、プ
リズム同士が相関しあって面発光の均一性を高めること
を特徴とするライトボックスを提供する。本発明はま
た、中空の導光空間をその間に形成するように平行に配
置された発光板及び背面板、並びに該導光空間の中央に
配置された少なくとも1個の棒状光源を有し、該発光板
は、一面が平坦で多面に多数の平行なプリズム形状を有
する透光性フィルムを含んでなり、且つ該透光性フィル
ムのプリズム形状が前記光源の長さ方向に対して平行で
あり且つ前記導光空間の内側に向けられており、そして
前記背面板は、一面が平坦で他面に多数の平行なプリズ
ム形状を有する透光性フィルムを含んでなり、且つ該透
光性フィルムのプリズム形状が前記光源の長さ方向に対
して垂直であり且つ前記導光空間の内側に向けられてお
り、さらに前記発光板に含まれる透光性フィルムのプリ
ズム形状と直交することで、プリズム同士が相関しあっ
て面発光の均一性を高めることを特徴とするライトボッ
クスを提供する。
【0009】
【実施例】本発明ライトボックスは、基本構造として、
一面が平坦であり他面に多数の平行なプリズム形状を有
する透光性フィルムが積層された発光板6、背面板2及
びその上に積層された一面が平坦であり他面に多数の平
行なプリズム形状を有する透光性フィルム3、並びに片
端、両端又は中央の少なくとも1個の光源4を有する。
そして、プリズム形状を有する透光性フィルム1と3と
の間には導光空間5が形成されている。この発光板6
は、それに所望の文字その他のパターンを施すことによ
りディスプレー板としても機能することができる。背面
板としては通常乳白色の非透光性板が使用される。
【0010】光源4としては棒状、球状等の光源が使用
され、便利には常用の蛍光灯が使用される。蛍光灯の外
側には、導光空間5への光をAの方向に向けるため凹状
の反射鏡7が設けられ、さらにその外側には光源保護カ
バー8が設けられる。プリズム形状を有する透光性フィ
ルム1と3との間に形成される導光空間5の縁部は、わ
く9により包囲される。わく9の光源4に近接する壁1
0及び11は、光源4からの光Aを透過させるため透明
である。あるいは、わく9とカバー8を1体の1個の箱
として構成し、その内側の両端に2個の光源4を配置し
てもよい。この場合、壁10及び11は存在しなくても
よい。
【0011】本発明のライトボックスにおいては、発光
側及び背面側の両方に、一面が平坦で他面に多数のプリ
ズム形状を有する透光性フィルム1及び3が配置されて
おり、そして発光側のフィルム1のプリズム形状が光源
からの入射光の方向Aに対して垂直方向であって、且つ
導光空間5の内側に向けられており、そして背面側のフ
ィルム3のプリズム形状が光源からの入射光の方向Aに
対して平行であって、且つ導光空間5の内側に向けられ
ていることを特徴とする。プリズム形状を有する透光性
フィルム1及び3をこのように関連ずけることにより、
エクストラクターを使用することなく、発光面から出る
光Bの照度を発光面全体にわたって均一にすることがで
きる。
【0012】一面が平坦で他方に多数の平行なプリズム
形状が形成されている透光性フィルム1及び3として
は、例えばミネソタ・マイニング・アンド・マニュファ
クチャリング・カンパニー(3M)製のOLF(商標)
を用いることができる。所望により存在する保護板6は
光透過性の任意の材料から作ることができ、これには任
意のパターンや装飾を施すことができ、例えばポリアク
リル樹脂、ポリカーボネート、ポリエステル樹脂等から
作られる。導光空間5を包囲するわく9が用いられる場
合、少なくともその光源4に近接する壁10及び11は
透明材料から作られなければならない。しかし、わく9
とカバー8とが一体として、1個の箱として作られる場
合、その材料は透明である必要はなく、例えば不透明な
合成樹脂板、又はアルミニウム板等の金属板から作るこ
とができる。
【0013】1例として、長辺490mm、短辺365m
m、厚さ50mmのアルミニウム製の中容ボックスの上面
に、長辺360mm×短辺270mmの切りぬきを、該上面
のほぼ中央であって、但し該アルミニウム製ボックスの
上面の長辺の一方に接するように形成し、この切ぬき窓
に乳白色のアクリル板をはって発光面を形成した。アル
ミニウム製ボックス内に、その両短辺の各々に近接して
それに平行に、2本の蛍光灯を設置して光源とした。こ
の発光面に、一面が平坦で他面に多数の平行なプリズム
形状を有する透光性フィルム(OLF,3M社製)を、
そのプリズム型状が前記光源からの光の入射光の方向に
対して垂直に(すなわち、該プリズム形状が蛍光灯と平
行になるように)、且つそのプリズム形状がアルミボッ
クスの内側に向くように、積層した。他方、別のOLF
を、そのプリズム形状の方向が前記OLFのプリズム形
状の方向に対して垂直になるように、且つ前記アルミボ
ックスの内側に向くように、アルミニウムボックスの底
面に貼付した。
【0014】この様にして作製した本発明のライトボッ
クスの発光面上に、3cm間隔で格子状に測定点を設け、
発光面に対して垂直方向から輝度を測定した。比較のた
め、従来の技術の項で記載した、一面が平坦で他面に多
数の平行なプリズム形状を有する透光性フィルム2枚と
エクストラクター1枚を有するライトボックスと比較し
た。この結果を表1(本発明)及び表2(従来技術)に
示す。
【0015】
【表1】
【0016】
【表2】
【0017】これらの表を比較すれば明らかなように、
本発明のライトボックスによれば発光板全面にわたって
均一な輝度が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は本発明のライトボックスの一態様を、分
解して示した図である。
【符号の説明】 1…一面が平坦で他面に多数の平行なプリズム形状を有
する透光性フィルム 2…背面板 3…一面が平坦で他面に多数の平行なプリズム形状を有
する透光性フィルム 4…光源 5…導光空間 6…発光板 7…反射鏡
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G09F 13/04 F21V 8/00

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 中空の導光空間をその間に形成するよう
    に平行に配置された発光板及び背面板、並びに該導光空
    間の片端または端に配置された少なくとも1個の光源
    を有し、該発光板、一面が平坦で多面に多数の平行な
    プリズム形状を有する透光性フィルムを含んでなり、且
    つ該透光性フィルムのプリズム形状が前記光源からの光
    の入射方向に対して垂直であり且つ前記導光空間の内側
    に向けられており、そして前記背面板、一面が平坦で
    他面に多数の平行なプリズム形状を有する透光性フィル
    ムを含んでなり、且つ該透光性フィルムのプリズム形状
    が、前記光源からの光の入射方向に対して平行であり且
    つ前記導光空間の内側に向けられており、さらに前記発
    光板に含まれる透光性フィルムのプリズム形状と直交す
    ることで、プリズム同士が相関しあって面発光の均一性
    を高めることを特徴とするライトボックス。
  2. 【請求項2】 中空の導光空間をその間に形成するよう
    に平行に配置された発光板及び背面板、並びに該導光空
    間の中央に配置された少なくとも1個の棒状光源を有
    し、該発光板は、一面が平坦で多面に多数の平行なプリ
    ズム形状を有する透光性フィルムを含んでなり、且つ該
    透光性フィルムのプリズム形状が前記光源の長さ方向に
    対して平行であり且つ前記導光空間の内側に向けられて
    おり、そして前記背面板は、一面が平坦で他面に多数の
    平行なプリズム形状を有する透光性フィルムを含んでな
    り、且つ該透光性フィルムのプリズム形状が前記光源の
    長さ方向に対して垂直であり且つ前記導光空間の内側に
    向けられており、さらに前記発光板に含まれる透光性フ
    ィルムのプリズム形状と直交することで、プリズム同士
    が相関しあって面発光の均一性を高めることを特徴とす
    るライトボックス。
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