JP3390343B2 - 振動成分検出方法および振動成分検出装置およびプログラム記憶媒体 - Google Patents

振動成分検出方法および振動成分検出装置およびプログラム記憶媒体

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JP3390343B2 JP18347798A JP18347798A JP3390343B2 JP 3390343 B2 JP3390343 B2 JP 3390343B2 JP 18347798 A JP18347798 A JP 18347798A JP 18347798 A JP18347798 A JP 18347798A JP 3390343 B2 JP3390343 B2 JP 3390343B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、計測された時系
列信号において、制御異常などを示す局所的な振動がい
つ発生したかを自動的に検出する振動成分検出方法およ
び振動成分検出装置およびプログラム記憶媒体に関す
る。
【0002】
【従来の技術】エネルギー消費と室内環境の観点から、
ビル内の空調状態を最適な状態に保つためには、その阻
害要因である空調システムの制御誤りを検知・診断する
必要がある。空調システムは、次に示す要因により、年
間を通して常に最適な状態に制御するということは大変
困難である。すなわち、空調システムには、それ自体の
複雑さや季節による負荷変動、あるいは、設備能力過
剰、一日一回は起動と停止が行われる不連続正、そし
て、熱源系,水搬送系,空気搬送系,居住空間という連
続プロセス間の相互干渉などの問題がある。そして、空
調システムには、様々な制御に関する誤り(誤制御)も
潜在化している可能性がある。
【0003】その誤制御の1つである空調機吸気温度制
御のハンチング現象は、空調機器の動作回数や動作時間
を増加させて機器寿命を短くしてしまい、加えて、エネ
ルギー効率を低下させたり、空調自体に悪影響を及ぼす
こともある。空調機器給気温度の制御系は、変風量(V
AV)制御による給気風量の変動、給気温度最適化(V
AT)制御による給気温度設定の変更、変流量(VW
V)制御による送水圧の変動、外気取り入れの影響など
により、プロセスゲインが大きく変動する。また、この
制御系は、遅れ時間,時定数も小さい系であり、制御系
の調整には特に注意を要する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ここで、ある東京近辺
の事務所ビルにおける空調給気温度データを1年間に渡
りサンプルとして測定調査したところ、負荷の小さい中
間期にハンチング現象の発生が確認されたが、常に発生
するわけではなく、その出現は不定期であった。このよ
うな誤制御(ハンチング)は、時系列信号として得られ
る制御状態をトレンドグラフなどにして視認可能とし、
これを人間が常時監視していれば、発見できるものであ
る。しかしながら、空調制御対象が大規模なビルになる
と、その監視対象の数は膨大になり、人による監視は現
実的ではない。すなわち、従来では、空調制御などにお
けるハンチング現象などの誤制御を、精度よく自動的に
検出できないという問題があった。
【0005】この発明は、以上のような問題点を解消す
るためになされたものであり、時系列信号として得られ
る制御状態の中より、異常な状態を精度よく検出できる
ようにすることを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】この発明の振動成分検出
方法は、所定時間の時系列信号をウエーブレット関数に
基づいてウエーブレット変換して時間と周波数との関係
を示す第1の分布に変換する第1のステップと、第1の
分布を時間と周波数とその強度との関係を示す第2の分
布に変換する第2のステップと、一定の間隔および一定
の振幅で関数値が変化する振動関数をウエーブレット関
数に基づいてウエーブレット変換し、この変換結果より
単位時間における周波数とその強度との関係を示す基準
周波数強度分布を求める第3のステップと、第2の分布
の所定間隔毎の時刻における周波数と強度との関係を示
す単位時間周波数強度分布と、基準周波数強度分布とを
比較してその差を求める第4のステップと、第4のステ
ップで求めた差が所定の値より小さい領域を抽出する第
5のステップとから構成した。すなわち、所定の振動関
数のウエーブレット変換結果を基準とし、これに近似す
る部分を時系列信号中の振動成分として抽出する。
【0007】また、この発明の振動成分検出方法は、所
定時間の時系列信号をウエーブレット関数に基づいてウ
エーブレット変換して時間と周波数との関係を示す第1
の分布に変換する第1のステップと、第1の分布を時間
と周波数とその強度との関係を示す第2の分布に変換す
る第2のステップと、第2の分布において時刻毎の周波
数強度分布のピークを検出する第3のステップと、一定
の間隔および一定の振幅で関数値が変化する振動関数を
ウエーブレット関数に基づいてウエーブレット変換し、
この変換結果より単位時間における周波数とその強度と
の関係を示す基準周波数強度分布を求める第4のステッ
プと、第2の分布の所定間隔毎の時刻における周波数と
強度との関係を示す単位時間周波数強度分布と基準周波
数強度分布とを、第3のステップでピークとして検出さ
れた領域において比較してその差を求める第5のステッ
プと、第5のステップで求めた差が所定の値より小さい
領域を抽出する第6のステップとから構成した。すなわ
ち、所定の振動関数のウエーブレット変換結果を基準と
し、時系列信号中のピークとして検出された領域の振動
成分判定をする。
【0008】一方、この発明の振動成分検出装置は、所
定時間の時系列信号をウエーブレット関数に基づいてウ
エーブレット変換して時間と周波数との関係を示す第1
の分布に変換するウエーブレット変換部と、第1の分布
を時間と周波数とその強度との関係を示す第2の分布に
変換する強度演算部と、一定の間隔および一定の振幅で
関数値が変化する振動関数をウエーブレット関数に基づ
いてウエーブレット変換し、この変換結果より単位時間
における周波数とその強度との関係を示す基準周波数強
度分布を求める基準強度分布演算部と、第2の分布の所
定間隔毎の時刻における周波数と強度との関係を示す単
位時間周波数強度分布と基準周波数強度分布とを比較し
てその差を求める強度分布比較部と、強度分布比較部で
求めた差が所定の値より小さい領域を抽出する判別部と
を備えるようにした。すなわち、所定の振動関数のウエ
ーブレット変換結果が基準とされ、これに近似する部分
が時系列信号中の振動成分として抽出される。
【0009】また、この発明の振動成分検出装置は、所
定時間の時系列信号をウエーブレット関数に基づいてウ
エーブレット変換して時間と周波数との関係を示す第1
の分布に変換するウエーブレット変換部と、第1の分布
を時間と周波数とその強度との関係を示す第2の分布に
変換する強度演算部と、第2の分布において時刻毎の周
波数強度分布のピークを検出するピーク検出部と、一定
の間隔および一定の振幅で関数値が変化する振動関数を
ウエーブレット関数に基づいてウエーブレット変換し、
この変換結果より単位時間における周波数とその強度と
の関係を示す基準周波数強度分布を求める基準強度分布
演算部と、第2の分布の所定間隔毎の時刻における周波
数と強度との関係を示す単位時間周波数強度分布と基準
周波数強度分布とを、ピーク検出部でピークとして検出
された領域において比較してその差を求める強度分布比
較部と、強度分布比較部で求めた差が所定の値より小さ
い領域を抽出する判別部とを備えるようにした。すなわ
ち、所定の振動関数のウエーブレット変換結果が基準と
され、時系列信号中のピークとして検出された領域が振
動成分判定される。
【0010】そして、この発明のプログラム記憶媒体
は、所定時間の時系列信号をウエーブレット関数に基づ
いてウエーブレット変換して時間と周波数との関係を示
す第1の分布に変換する第1のステップと、第1の分布
を時間と周波数とその強度との関係を示す第2の分布に
変換する第2のステップと、一定の間隔および一定の振
幅で関数値が変化する振動関数をウエーブレット関数に
基づいてウエーブレット変換し、この変換結果より単位
時間における周波数とその強度との関係を示す基準周波
数強度分布を求める第3のステップと、第2の分布の所
定間隔毎の時刻における周波数と強度との関係を示す単
位時間周波数強度分布と基準周波数強度分布とを比較し
てその差を求める第4のステップと、第4のステップで
求めた差が所定の値より小さい領域を抽出する第5のス
テップとから構成されたプログラムが記憶されている。
すなわち、このプログラムにより、所定の振動関数のウ
エーブレット変換結果を基準とし、これに近似する部分
を時系列信号中の振動成分として抽出する動作が行われ
る。
【0011】また、この発明のプログラム記憶媒体は、
所定時間の時系列信号をウエーブレット関数に基づいて
ウエーブレット変換して時間と周波数との関係を示す第
1の分布に変換する第1のステップと、第1の分布を時
間と周波数とその強度との関係を示す第2の分布に変換
する第2のステップと、第2の分布において時刻毎の周
波数強度分布のピークを検出する第3のステップと、一
定の間隔および一定の振幅で関数値が変化する振動関数
をウエーブレット関数に基づいてウエーブレット変換
し、この変換結果より単位時間における周波数とその強
度との関係を示す基準周波数強度分布を求める第4のス
テップと、第2の分布の所定間隔毎の時刻における周波
数と強度との関係を示す単位時間周波数強度分布と基準
周波数強度分布とを、第3のステップでピークとして検
出された領域において比較してその差を求める第5のス
テップと、第5のステップで求めた差が所定の値より小
さい領域を抽出する第6のステップとから構成されたプ
ログラムが記憶されている。すなわち、このプログラム
により、所定の振動関数のウエーブレット変換結果を基
準とし、時系列信号中のピークとして検出された領域の
振動成分判定をする動作が行われる。
【0012】
【発明の実施の形態】以下この発明の実施の形態を図を
参照して説明する。 実施の形態1 はじめに、この発明の第1の実施の形態について説明す
る。図1は、この実施の形態1における振動成分検出装
置の構成を示す構成図である。この振動成分検出装置
は、時間とともに値が変化する時系列信号を、変換部1
00で変換し、その変換した状態で元の時系列信号中の
振動成分を検出部110で検出するようにした。
【0013】その、変換部100では、まず、ウエーブ
レット変換部101で、入力した時系列信号を所定のウ
ェーブレット関数に基づいてウェーブレット変換し、時
間jと周波数との関係を示す第1の分布Wijに変換す
る。そして、強度演算部102において、その第1の分
布を、時間jと周波数とその強度との関係を示す第2の
分布Aijに変換する。なお、iはウエーブレット変換に
おけるスケールパラメータである。
【0014】また、検出部110では、まず、周期振動
単位時間周波数強度分布演算部(基準強度分布演算部)
111で、ウエーブレット変換部101におけるウエー
ブレット関数に基づいて周期振動をウエーブレット変換
してその強度を求めることにより、周期振動における単
位時間での周波数とその強度との関係を示す基準周波数
強度分布Si を求める。次いで、単位時間毎に、変換部
100で得られた第2の分布Aijと基準周波数強度分布
i とを単位時間周波数強度分布比較部112で比較す
る。つまり、第2の分布Aijの単位時間毎の分布(単位
時間周波数強度分布)と基準周波数強度分布Si とをそ
れぞれ比較する。そして、振動成分判別部113でその
比較結果を基に第2の分布Aijの中より振動成分を抽出
する。
【0015】周期振動は時系列信号として見ると、ある
周期毎に同じ現象を繰り返す信号である。従って、この
周期振動をウエーブレット変換することにより得られる
基準周波数強度分布Si をテンプレートとし、このテン
プレートと近い状態の部分を抽出すれば、それは第2の
分布Aijの中の振動成分であると判別できる。そして、
第2の分布Aijの振動成分の所が、入力した時系列信号
の中の振動成分と判定できる。
【0016】ここで、元の時系列信号において、振動成
分が常に振幅,周期ともにほぼ一定に近い状態となって
いれば、時系列信号上で単純にテンプレートとする周期
振動と比較していけば、その振動成分もある程度判別で
きる。しかしながら、通常、元の時系列信号における振
動成分は、振動や周期が変化しており、このような場合
では、時系列信号上で単純に周期振動と比較しても、そ
のハンチング部分は検出できない。しかしながら、この
実施の形態1では、ウエーブレット変換した強度の分布
とした上で判定するようにした。ウエーブレット変換す
ると、振動の振幅が周波数毎の強度分布が時間変化の中
で示されるようになるので、強度分布の比較により、様
々な状態の振動成分を検出できるようになる。
【0017】以下、より詳細に説明する。まず、ウェー
ブレット変換部101は、入力された時系列信号に対
し、あらかじめ設定された周波数に対応したスケールパ
ラメータを基に、ウェーブレット関数生成部で生成され
るウェーブレット関数を用いてウェーブレット変換を行
い、ウェーブレット変換の結果として表される時間−周
波数領域に展開されたウェーブレット変換信号W(a,
b)を生成する。この生成の際、ウェーブレット変換の
定義式とその条件は、次の数1で表される。この実施の
形態1では、数1の係数1/(√|a|)は、1/|a
|を使用した。
【0018】
【数1】
【0019】また、ウエーブレット変換部101では、
実際には、ウェーブレット変換信号W(a,b)を、以
下の数2に示すように、大きさI×Jの2次元配列Wij
として演算し、これをウエーブレット変換信号である第
1の分布Wijとして出力する。なお、Iはウエーブレッ
ト変換におけるスケールパラメータaの個数、Jはシフ
トパラメータbの個数(時系列信号点数に等しい)であ
る。
【0020】
【数2】
【0021】また、この実施の形態1では、ウェーブレ
ット関数Ψ(t)として、次の数3で定義されるガウス型
ウェーブレット関数を使用した。従って、この実施の形
態1では、複素数で表される時間−周波数領域に展開さ
れたウエーブレット変換信号が得られることになる。
【0022】
【数3】
【0023】次に、ウェーブレット強度演算部102
は、ウェーブレット変換部101の出力である第1の分
布Wijから、以下の数4に示すように、ウェーブレット
強度信号である第2の分布Aijを生成して出力する。す
なわち、ウエーブレット変換信号の絶対値を強度信号と
し、これを第2の分布Aijとする。
【0024】
【数4】
【0025】次に、周期振動単位時間周波数強度分布演
算部111は、所定の周期の周期振動を、前述の数1に
よりウェーブレット変換し、また数4により強度を求め
ることで、基準周波数分布Siを演算する。この実施の
形態1では、数3のウェーブレット関数を用い、周期振
動として周期μのcos(2πt/μ)をf(t)とし
て用いることで、数1より、以下の数5が導出され、こ
の数5により、ウェーブレット変換せずに基準周波数分
布Siを直接演算できる。なお、ai はスケールパラメ
ータである。
【0026】
【数5】
【0027】次に、単位時間周波数強度分布比較部11
2で、時刻j毎に、周期振動単位時間周波数強度分布演
算部111で得た基準周波数強度分布Si のμをa1
Iまで変化させて求めた周波数強度分布それぞれと、
第2の分布Aijの単位時間毎の周波数強度分布とから、
両者の近さを両者の近さを示す尺度Mijを以下の数6に
より演算する。
【0028】
【数6】
【0029】そして、そして、振動成分判別部113
で、以下の数7に示すように、単位時間周波数強度比較
部112で求めた尺度Mijの時刻j毎に、I個の尺度中
から最小値のものを選び出し(min)、この値があら
かじめ設定されたしきい値Tmより小さい(周期振動に
類似する)部分を振動成分として判別する。
【0030】
【数7】
【0031】なお、ウエーブレット関数として数3を用
いた場合、周期振動としてcosやsin(調和振動)
を用いると、基準周波数強度分布が数5のように式で示
せるため、ウエーブレット変換をせずとも数5により直
接に基準周波数強度分布を演算することが可能となり、
効率的である。三角波振動や矩形は振動などの周期振動
を基準として用いた場合、あるいは周期振動以外の振動
を基準として用いた場合、あるいは数3以外のウェーブ
レット関数を用いた場合などで、基準周波数強度分布を
数5のような式として直接導き出せない場合は、基準と
する振動をウェーブレット変換することで演算すればよ
い。
【0032】実施の形態2 次に、この発明の第2の実施の形態について説明する。
図2は、この実施の形態2における振動成分検出装置の
構成を示す構成図である。この振動成分検出装置は、時
間(時刻)とともに値が変化する時系列信号を、変換部
200で変換し、その変換した状態で元の時系列信号中
の振動成分を検出部210で検出するようにした。そ
の、変換部200では、まず、ウエーブレット変換部2
01で、入力した時系列信号を所定のウェーブレット関
数に基づいてウェーブレット変換し、時間jと周波数と
の関係を示す第1の分布Wijに変換する。そして、強度
演算部202において、その第1の分布を、時間jと周
波数とその強度との関係を示す第2の分布Aijに変換す
る。なお、iはウエーブレット変換におけるスケールパ
ラメータである。これらは、前述した実施の形態1と同
様である。そして、この実施の形態2では、ピーク検出
部203により、第2の分布Aijよりピークを検出する
ようにした。
【0033】また、検出部210では、まず、周期振動
単位時間周波数強度分布演算部211で、ウエーブレッ
ト変換部201におけるウエーブレット関数に基づいて
周期振動である正弦波をウエーブレット変換してその強
度を求めることにより、周期振動における単位時間と周
波数とその強度との関係を示す単位時間の基準周波数強
度分布Si を求める。次いで、単位時間毎に、変換部2
00で得られた第2の分布Aijとその基準周波数強度分
布Si とを、単位時間周波数強度分布比較部212で比
較する。ここで、この実施の形態2においては、ピーク
検出部203で検出したピーク位置においてのみ、それ
らの比較をするようにした。そして、振動成分判別部2
13でその比較結果を基に第2の分布Aijの中より振動
成分を抽出する。このように、この実施の形態2では、
ピーク検出部203で検出したピーク位置のみを比較す
るようにしたので、比較のための処理量を減らすことが
できる。
【0034】以下、より詳細に説明する。まず、ウェー
ブレット変換部201は、入力された時系列信号に対
し、あらかじめ設定された周波数に対応したスケールパ
ラメータを基に、ウェーブレット関数生成部で生成され
るウェーブレット関数を用いてウェーブレット変換を行
い、ウェーブレット変換の結果として表される時間−周
波数領域に展開されたウェーブレット変換信号W(a,
b)を生成する。この生成の際、ウェーブレット変換の
定義式とその条件は、前述した数1で表される。
【0035】また、ウエーブレット変換部201では、
ウェーブレット変換信号W(a,b)を、前述した数2
に示すように、大きさI×Jの2次元配列Wijとして演
算し、これをウエーブレット変換信号である第1の分布
ijとして出力する。なお、Iはウエーブレット変換に
おけるスケールパラメータaの個数、Jはシフトパラメ
ータbの個数(時系列信号点数に等しい)である。ま
た、この実施の形態2でも、ウェーブレット関数Ψ(t)
として、前述した数3で定義されるガウス型ウェーブレ
ット関数を使用した。
【0036】次に、ウェーブレット強度演算部202
は、ウェーブレット変換部201の出力である第1の分
布Wijから、前述した数4に示すように、ウェーブレッ
ト強度信号である第2の分布Aijを生成して出力する。
すなわち、ウエーブレット変換信号の絶対値を強度信号
とし、これを第2の分布Aijとする。そして、この実施
の形態2においては、強度演算部202から出力された
第2の分布Aijより、単位時間毎に周波数分布の極大値
(ピーク)を検出する。すなわち、変換部200の変換
結果であるウェーブレット強度信号の所定間隔の各時刻
における周波数分布に着目し、単位時間毎(所定の間隔
の時刻毎)にその時刻における周波数の強度分布のピー
ク(極大値)を検出する。
【0037】このピーク検出では、図3のフローチャー
トに示すように、まず、ステップS1で、iの最大値M
にスケールパラメータaの個数を設定する。すなわち、
ウェーブレット変換して得られた時間−周波数情報にお
ける周波数軸(スケール)の分割数を設定する。同様
に、jの最大値Nにシフトパラメータbの個数を設定す
る。すなわち、ウェーブレット変換して得られた時間−
周波数情報における、時間軸(シフト)の分割数を設定
する。そして、Thにしきい値を設定する。このしきい
値は、演算誤差などにより生じる無視しうる微小なピー
クを検出しないためのものであり、あらかじめ設定して
おく。
【0038】次いで、ステップS2で、jを1とし、ス
テップS3でiを1とする。次に、ステップS4で、i
が1より大きいかつiがMより小さいかどうかを判断す
る。ウェーブレット変換の結果得られた時間−周波数情
報においては、スケール(周波数)の最小値と最大値に
強度のピークはないとみなして、この判断でそれを除外
している。この判断により、iが1もしくはMのとき
は、ステップS5に移行し、P(i,j)=0とする。
すなわち、ピークではないとする。一方、iが1かつM
でないときは、ステップS6に移行する。
【0039】次に、ステップS6で、係る時刻の係る周
波数における強度A(i,j)が、まず、設定されてい
るしきい値Thより大きいかどうか判断する。加えて、
その強度A(i,j)が強度A(i−1,j)より大き
いかどうか判断する。さらに、その強度A(i,j)が
強度A(i+1,j)より大きいかどうか判断する。以
上の判断で、A(i,j)>ThかつA(i,j)>A
(i−1,j)かつA(i,j)>A(i+1,j)な
らば、その周波数(i)の強度Aはこの時刻(j)にお
いてピークを示しているものと判断する。そして、ステ
ップS7に移行して、P(i,j)=1とする。なお、
A(i,j)>ThかつA(i,j)>A(i−1,
j)かつA(i,j)> A(i+1,j)の外に、
「A(i,j)>ThかつA(i,j)>=A(i−
1,j)かつA(i,j)> A(i+1,j)」や
「A(i,j)>ThかつA(i,j)> A(i−
1,j)かつA(i,j)>= A(i+1,j)」で
判断するようにしても良い。
【0040】以上のことに対して、A(i,j)>Th
かつA(i,j)>A(i−1,j)かつA(i,j)
>A(i+1,j)でないならば、その周波数(i)の
強度Aはこの時刻(j)においてピークを示していない
ものと判断する。そして、ステップS5に移行して、P
(i,j)=0とする。次いで、ステップS8でiに1
を加え、ステップS9でそのiがMより大きいかどうか
判断する。ステップS9の判断でiがMより大きくない
場合、ステップS4〜8を繰り返す。一方、ステップS
9の判断で、iがMより大きい場合、ステップS10に
移行してjに1を加え、ステップS11でそのjがNよ
り大きいかどうか判断する。このステップS11の判断
で、jがNより大きくない場合、ステップS3〜ステッ
プS10を繰り返す。そして、ステップS11の判断
で、jがNより大きい場合、それらの処理を終了する。
【0041】以上に示したことにより、第2の分布Aij
の単位時間毎の周波数分布の全点において、ピークであ
れば1、そうでなければ0の2値としてピークを検出
し、周波数分布ピーク信号Pijを得る。そして、この、
実施の形態2の場合、単位時間周波数強度分布比較部2
12では、ピーク検出結果を基にピーク位置においての
み比較する。この場合は、ピーク位置の周期μから求め
た周期振動の基準周波数強度分布Si と単位時間毎の第
2の分布Aij(単位時間周波数強度分布)とから、両者
の近さの尺度Mijを、例えば以下の数8により演算す
る。
【0042】
【数8】
【0043】加えて、振動成分判別部213で、単位時
間周波数強度分布比較部212で求めた最小値の尺度M
ijを、前述した数7に示すように、あらかじめ設定され
たしきい値Tmにより判別し、しきい値Tmよりも小さ
い(正弦波に類似)部分を振動成分とする。この判定
は、前述した実施の形態1と同様である。
【0044】
【実施例】以下、この実施の形態2の振動成分検出装置
を用いた実施例について説明する。この実施例では、異
常検出例として空調機のハンチング検出に適用した例に
ついて空調機においては、設置時に設定した制御パラメ
ータが空調機能力の経時変化などにより不適当な値とな
ることがあり、その結果、制御が不安定となり、制御量
にハンチング等の不具合が発生する。このハンチングが
発生すると、エネルギーの無駄が発生したり、利用者に
不快感を与えることになり問題となる。この、ハンチン
グは、前述したように、給気温度測定結果に不定期な振
動成分として現れるが、従来の人が監視する方法では見
逃してしまうことや、機器が複数ある場合にはすべてを
監視することは現実的でない。
【0045】たとえば、図4に示すように、ある部屋の
給気ダクトより送風されている空調空気の温度に、ある
時間帯においてハンチングが発生している場合を対象と
する。この時系列信号である空調データは、ウエーブレ
ット変換部201および強度演算部202により、図5
に示すような、第2の分布Aijに変換される。図5で
は、ある時間(時刻)のある周期における強度が明暗で
表示され、白く明るいところほどウエーブレット変換の
結果の強度が高いことを示している。また、この第2の
分布Aijは、ピーク検出部203により、図6の白抜き
の箇所に示すような周波数分布ピーク信号が得られる。
ピーク検出部203により、単位時間の温度変化が所定
以上の箇所が抽出される。なお、これらの分布図では、
横軸が時間を示し、縦軸(スケール)は周波数を示して
いる。
【0046】そして、この図6に示されるピーク部分の
範囲において、単位時間周波数強度分布比較部212
は、周期振動単位時間周波数強度分布演算部211で求
めた基準周波数強度分布Si と、図5の第2の分布Aij
の単位時間毎の周波数強度分布とを比較する。ここで、
たとえば、図4において、ハンチングが発生している時
間200(min)の周期方向の強度分布は、図7の実
線で示されるようになる。一方、前述した数5のμを9
としたとき、その周期振動の周期方向の強度分布は、図
7の破線で示されるようになる。そして、図7から明ら
かなように、それらの間にはほとんど差がない。これに
対して、ハンチングが発生していない領域では、周期方
向の強度分布は図8の実線で示されるようになり、破線
で示すその最大値を示す周期12を数5のμとした周期
振動の周期方向の強度分布とは全く一致しない。なお、
図7,8では、強度に関してそれぞれの値を正規化して
示している。
【0047】以上の比較の結果、各時刻毎の周期方向の
強度分布が、周期振動の周期方向の強度分布に近似して
いる領域として、図9の白抜きの部分で示す箇所が抽出
される。すなわち、図10に示すように、時間が158
(min)から296(min)の領域がハンチング領
域として抽出され、実際にハンチングを起こしている領
域のみが、この実施の形態2の振動成分検出装置により
抽出されている。
【0048】ところで、上述した実施の形態1では、変
換部100と検出部111を備えるようにしたが、これ
らの動作をCPUで行うようにしてもよい。すなわち、
図11に示すように、入力された時系列信号をアナログ
・デジタル変換部1101によりデジタル信号に変換
し、この変換した信号をCPU1102により処理する
ようにしてもよい。このCPU1102では、まず、第
1のステップで所定時間の時系列信号をウエーブレット
関数に基づいてウエーブレット変換して時間と周波数と
の関係を示す第1の分布に変換し、第2のステップで、
第1の分布を時間と周波数とその強度との関係を示す第
2の分布に変換し、第3のステップで、一定の間隔およ
び一定の振幅で関数値が変化する振動関数をウエーブレ
ット関数に基づいてウエーブレット変換し、この変換結
果より単位時間における周波数とその強度との関係を示
す基準周波数強度分布を求め、第4のステップで、第2
の分布の所定間隔毎の時刻における周波数と強度との関
係を示す単位時間周波数強度分布と基準周波数強度分布
とを比較してその差を求め、そして、第5のステップ
で、第4のステップで求めた差が所定の値より小さい領
域を抽出する。
【0049】そして、そのCPU1102は、バス11
02aに接続されたメモリ1103に展開されたプログ
ラムにより、上述した一連の動作を行う。また、メモリ
1103に展開されるそのプログラムは、外部記憶装置
1104に格納されているものである。また、ウエーブ
レット変換に用いるウエーブレット関数も、その外部記
憶装置1104に用意しておけばよい。また、パラメー
タの設定やしきい値の設定は、キーボード1105によ
り入力すればよい。そして、図10に示した結果などが
モニタ1106に表示される。
【0050】ところで、上述した実施の形態において
は、数3に示す複素数形のガウス型ウェーブレット関数
を用いてウェーブレット変換を行うようにしたが、これ
に限るものではない。一般に、ウェーブレット変換は、
大きく分けて直交ウェーブレット変換と非直交ウェーブ
レット変換に分類できる。上述した実施の形態1,2で
用いたウェーブレット変換は、非直交であり、さらに、
複素数形ウェーブレット関数を用いている。非直交ウェ
ーブレット変換においては、前述したように複素数形ウ
ェーブレット関数を用いるものと、後述する実数形ウェ
ーブレット関数を用いるものとがある。
【0051】非直交ウェーブレット変換において、前述
の実施の形態1,2で用いたように複素数形ウェーブレ
ット関数を用いると、ウェーブレット変換結果に対して
絶対値を演算することにより強度(第2の分布)が得ら
れる。また、非直交ウェーブレット変換において、メキ
シカンハット関数,フレンチハット関数,もしくは,シ
ャノン(Shannon)関数などの実数形ウェーブレ
ット関数を用いると、ウェーブレット変換結果に対して
絶対値を演算しても、強度(第2の分布)は得られな
い。しかしながら、演算した絶対値に、ローパスフィル
タなどにより包絡線(エンベロープ)処理を施せば、強
度に相当する情報が得られるようになる。
【0052】一方、直交ウェーブレット変換では、実数
形ウェーブレット関数のみが用いられる。このウェーブ
レット関数としては、ダウベシイズ(Daubecie
s)関数,ハール(Harr)関数,メイヤー(Mey
er)関数,シムレット(Symlet)関数,スプラ
イン関数,または、コイフレット(Coiflet)関
数などがある。この直交ウェーブレット変換において
は、実数形ウェーブレット変換を用いた非直交ウェーブ
レット変換と同様に、演算した絶対値に、ローパスフィ
ルタなどにより包絡線(エンベロープ)処理を施せば、
強度に相当する情報が得られるようになる。
【0053】また、上記実施の形態1,2では、基準と
なる周期振動として正弦波を示す三角関数を用いるよう
にしたが、これに限るものではない。このような周期的
な振動には、振動が数学的に時間の関数として明確に記
述できる「決定論的振動」と、振動波形が不規則で確率
的な変数として取り扱われる「不規則振動」がある。前
者はさらに周期振動と非周期振動に分類できる。不規則
振動は主にノイズとして現れる振動である。振動の最も
基本的なものには、単振動または調和振動と呼ばれる波
形が時間tに関して正弦(余弦)曲線であるような振動
があり、振幅D、周期μ、位相φとすると、Dsin
(2πt/μ+φ)やDcos(2πt/T+φ)のよ
うに時間の関数として表される。前述では、これらを用
いるようにしている。
【0054】そして、正弦曲線に限らず三角波振動や矩
形波振動など、波形がある周期毎に同じ現象を繰り返す
時は周期振動と呼ばれ、この周期振動はいくつかの調和
振動の和として表されるので、調和振動の単位時間周波
数強度分布をテンプレートとすることで、振動関数とし
て正弦曲線以外にも対応させることが可能である。ま
た、周期性が時間的に変化する非周期振動を示す振動関
数でも、単位時間の周波数強度分布はテンプレートとし
て対応が可能となる。
【0055】
【発明の効果】以上説明したように、この発明では、所
定時間の時系列信号をウエーブレット関数に基づいてウ
エーブレット変換して時間と周波数との関係を示す第1
の分布に変換し、第1の分布を時間と周波数とその強度
との関係を示す第2の分布に変換し、一定の間隔および
一定の振幅で関数値が変化する振動関数をウエーブレッ
ト関数に基づいてウエーブレット変換してこの変換結果
より単位時間における周波数とその強度との関係を示す
基準周波数強度分布を求め、第2の分布の所定間隔毎の
時刻における周波数と強度との関係を示す単位時間周波
数強度分布と基準周波数強度分布とを比較してその差を
求め、その求めた差が所定の値より小さい領域を抽出す
るようにした。従って、所定の振動関数のウエーブレッ
ト変換結果を基準とし、これに近似する部分を時系列信
号中の振動成分として抽出できるので、精度よく自動的
に振動成分が抽出でき、時系列信号として得られる制御
状態の中より、ハンチングなどの異常な状態を、それが
いつ発生したかなど精度よく検出できるようになる。
【0056】また、所定時間の時系列信号をウエーブレ
ット関数に基づいてウエーブレット変換して時間と周波
数との関係を示す第1の分布に変換し、第1の分布を時
間と周波数とその強度との関係を示す第2の分布に変換
し、第2の分布において時刻毎の周波数強度分布のピー
クを検出し、一定の間隔および一定の振幅で関数値が変
化する振動関数をウエーブレット関数に基づいてウエー
ブレット変換してこの変換結果より単位時間における周
波数とその強度との関係を示す基準周波数強度分布を求
め、第2の分布の所定間隔毎の時刻における周波数と強
度との関係を示す単位時間周波数強度分布と基準周波数
強度分布とを、ピークとして検出された領域において比
較してその差を求め、その求めた差が所定の値より小さ
い領域を抽出するようにした。従って、所定の振動関数
のウエーブレット変換結果を基準とし、時系列信号中の
ピークとして検出された領域の振動成分判定ができるの
で、精度よく自動的に振動成分が抽出でき、時系列信号
として得られる制御状態の中より、ハンチングなどの異
常な状態を、それがいつ発生したかなど精度よく検出で
きるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の第1の実施の形態における振動成
分検出装置の構成を示す構成図である。
【図2】 この発明の第1の実施の形態における振動成
分検出装置の構成を示す構成図である。
【図3】 図2のピーク検出部203の動作を示すフロ
ーチャートである。
【図4】 給気温度の時間変化を示す特性図である。
【図5】 図4の時系列信号をウエーブレット変換した
結果を示す分布図である。
【図6】 図5の分布よりピークを検出した結果を示す
分布図である。
【図7】 周期方向の強度分布における時系列信号のデ
ータと正弦波との比較を示す分布図である。
【図8】 周期方向の強度分布における時系列信号のデ
ータと正弦波との比較を示す分布図である。
【図9】 振動成分の抽出結果を示す分布図である。
【図10】 振動成分の抽出結果をしめす特性図であ
る。
【図11】 この発明の他の例におけるデータ変換装置
の構成を示す構成図である。
【符号の説明】
100…変換部、101…ウエーブレット変換部、10
2…強度演算部、110…検出部、111…周期振動単
位時間周波数強度分布演算部(基準強度分布演算部)、
112…単位時間周波数強度分布比較部、113…振動
成分判別部。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01D 1/14 G06F 17/14

Claims (9)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 所定時間の時系列信号をウエーブレット
    関数に基づいてウエーブレット変換して時間と周波数と
    の関係を示す第1の分布に変換する第1のステップと、 前記第1の分布を前記時間と周波数とその強度との関係
    を示す第2の分布に変換する第2のステップと、 一定の間隔および一定の振幅で関数値が変化する振動関
    数を前記ウエーブレット関数に基づいてウエーブレット
    変換してこの変換結果より単位時間における周波数とそ
    の強度との関係を示す基準周波数強度分布を求める第3
    のステップと、 前記第2の分布の所定間隔毎の時刻における周波数と強
    度との関係を示す単位時間周波数強度分布と前記基準周
    波数強度分布とを比較してその差を求める第4のステッ
    プと、 前記第4のステップで求めた差が所定の値より小さい領
    域を抽出する第5のステップとから構成されたことを特
    徴とする振動成分検出方法。
  2. 【請求項2】 所定時間の時系列信号をウエーブレット
    関数に基づいてウエーブレット変換して時間と周波数と
    の関係を示す第1の分布に変換する第1のステップと、 前記第1の分布を前記時間と周波数とその強度との関係
    を示す第2の分布に変換する第2のステップと、 前記第2の分布において時刻毎の周波数強度分布のピー
    クを検出する第3のステップと、 一定の間隔および一定の振幅で関数値が変化する振動関
    数を前記ウエーブレット関数に基づいてウエーブレット
    変換してこの変換結果より単位時間における周波数とそ
    の強度との関係を示す基準周波数強度分布を求める第4
    のステップと、 前記第2の分布の所定間隔毎の時刻における周波数と強
    度との関係を示す単位時間周波数強度分布と前記基準周
    波数強度分布とを、前記第3のステップでピークとして
    検出された領域において比較してその差を求める第5の
    ステップと、 前記第5のステップで求めた差が所定の値より小さい領
    域を抽出する第6のステップとから構成されたことを特
    徴とする振動成分検出方法。
  3. 【請求項3】 請求項1または2記載の振動成分検出方
    法において、 前記振動関数は調和振動であることを特徴とする振動成
    分検出方法。
  4. 【請求項4】 所定時間の時系列信号をウエーブレット
    関数に基づいてウエーブレット変換して時間と周波数と
    の関係を示す第1の分布に変換するウエーブレット変換
    部と、 前記第1の分布を前記時間と周波数とその強度との関係
    を示す第2の分布に変換する強度演算部と、 一定の間隔および一定の振幅で関数値が変化する振動関
    数を前記ウエーブレット関数に基づいてウエーブレット
    変換してこの変換結果より単位時間における周波数とそ
    の強度との関係を示す基準周波数強度分布を求める基準
    強度分布演算部と、 前記第2の分布の所定間隔毎の時刻における周波数と強
    度との関係を示す単位時間周波数強度分布と前記基準周
    波数強度分布とを比較してその差を求める強度分布比較
    部と、 その強度分布比較部で求めた差が所定の値より小さい領
    域を抽出する判別部とを備えたことを特徴とする振動成
    分検出装置。
  5. 【請求項5】 所定時間の時系列信号をウエーブレット
    関数に基づいてウエーブレット変換して時間と周波数と
    の関係を示す第1の分布に変換するウエーブレット変換
    部と、 前記第1の分布を前記時間と周波数とその強度との関係
    を示す第2の分布に変換する強度演算部と、 前記第2の分布において時刻毎の周波数強度分布のピー
    クを検出するピーク検出部と、 一定の間隔および一定の振幅で関数値が変化する振動関
    数を前記ウエーブレット関数に基づいてウエーブレット
    変換してこの変換結果より単位時間における周波数とそ
    の強度との関係を示す基準周波数強度分布を求める基準
    強度分布演算部と、 前記第2の分布の所定間隔毎の時刻における周波数と強
    度との関係を示す単位時間周波数強度分布と前記基準周
    波数強度分布とを、前記ピーク検出部でピークとして検
    出された領域において比較してその差を求める強度分布
    比較部と、 その強度分布比較部で求めた差が所定の値より小さい領
    域を抽出する判別部とを備えたことを特徴とする振動成
    分検出装置。
  6. 【請求項6】 請求項4または5記載の振動成分検出装
    置において、 前記振動関数は調和振動であることを特徴とする振動成
    分検出装置。
  7. 【請求項7】 所定時間の時系列信号をウエーブレット
    関数に基づいてウエーブレット変換して時間と周波数と
    の関係を示す第1の分布に変換する第1のステップと、 前記第1の分布を前記時間と周波数とその強度との関係
    を示す第2の分布に変換する第2のステップと、 一定の間隔および一定の振幅で関数値が変化する振動関
    数を前記ウエーブレット関数に基づいてウエーブレット
    変換してこの変換結果より単位時間における周波数とそ
    の強度との関係を示す基準周波数強度分布を求める第3
    のステップと、 前記第2の分布の所定間隔毎の時刻における周波数と強
    度との関係を示す単位時間周波数強度分布と前記基準周
    波数強度分布とを比較してその差を求める第4のステッ
    プと、 前記第4のステップで求めた差が所定の値より小さい領
    域を抽出する第5のステップとから構成されたプログラ
    ムを記憶したプログラム記憶媒体。
  8. 【請求項8】 所定時間の時系列信号をウエーブレット
    関数に基づいてウエーブレット変換して時間と周波数と
    の関係を示す第1の分布に変換する第1のステップと、 前記第1の分布を前記時間と周波数とその強度との関係
    を示す第2の分布に変換する第2のステップと、 前記第2の分布において時刻毎の周波数強度分布のピー
    クを検出する第3のステップと、 一定の間隔および一定の振幅で関数値が変化する振動関
    数を前記ウエーブレット関数に基づいてウエーブレット
    変換してこの変換結果より単位時間における周波数とそ
    の強度との関係を示す基準周波数強度分布を求める第4
    のステップと、 前記第2の分布の所定間隔毎の時刻における周波数と強
    度との関係を示す単位時間周波数強度分布と前記基準周
    波数強度分布とを、前記第3のステップでピークとして
    検出された領域において比較してその差を求める第5の
    ステップと、 前記第5のステップで求めた差が所定の値より小さい領
    域を抽出する第6のステップとから構成されたプログラ
    ムを記憶したプログラム記憶媒体。
  9. 【請求項9】 請求項7または8記載のプログラム記憶
    媒体において、 前記振動関数は調和振動であることを特徴とするプログ
    ラム記憶媒体。
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