JP3389773B2 - 画像表示装置 - Google Patents

画像表示装置

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JP3389773B2
JP3389773B2 JP06773896A JP6773896A JP3389773B2 JP 3389773 B2 JP3389773 B2 JP 3389773B2 JP 06773896 A JP06773896 A JP 06773896A JP 6773896 A JP6773896 A JP 6773896A JP 3389773 B2 JP3389773 B2 JP 3389773B2
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【発明の詳細な説明】 【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、画像信号を表示す
る装置に関する。特にプラズマディスプレイなど、輝度
特性の非直線性を補正したり、複数の信号方式に対応す
るために走査線変換を施して表示する画像表示装置に関
する。 【0002】 【従来の技術】従来の画像表示装置の一つとしてプラズ
マディスプレイ装置が知られており、そのプラズマティ
スプレイ装置の信号処理に関する部分の構成例を図面を
用いて簡単に説明する。図12において、101R、1
01G、101Bはそれぞれローパスフィルタ、102
R、102G、102Bはそれぞれ逆ガンマ補正回路、
103R、103G、103Bはそれぞれ直線性補正回
路、5は表示部であるプラズマディスプレイパネルであ
る。プラズマディスプレイ5は、与えられた信号に応じ
たガス放電によって発生した紫外線を蛍光体に照射する
ことで表示をおこなうものである。 【0003】プラズマディスプレイパネル5はパネル入
力信号r3に比例したパルス数の数だけ赤色の蛍光体が
発光し、赤色の発光LRが放出される。同様にパネル入
力信号g3、b3に比例したパルス数の数だけ緑色の発光
Gおよび青色の発光LBがなされる。このときのパルス
状の発光を時間的に平均した赤、緑および青の各色の平
均発光輝度は、パネル入力信号r3、g3およびb3にほ
ぼ比例して増加するが、蛍光体の特性等によっては、図
7(a)の例に示すように非線形部分があることが知ら
れている。図7(a)において横軸はプラズマディスプ
レイパネル5への信号入力、縦軸は発光輝度である。こ
の非線形特性を補正する手段として直線性補正回路10
3R、103G、103Bが設けられている。また入力
信号R、G、Bがテレビジョン信号の場合は通常、陰極
線管への表示を想定して、いわゆるガンマ特性処理が信
号自体に施されており、このような信号を陰極線管のよ
うな指数関数的な発光特性を持たないプラズマディスプ
レイを用いて自然な画像表示を行うためには、赤色の信
号r1に対して指数関数的な信号r2を出力する逆ガンマ
補正回路102Rを設けている。この指数関数として
は、たとえば入力をxとした場合、これを2乗したx2
を出力とする処理などをその例とすることができる。緑
色および青色に対しても同じ特性の逆ガンマ補正回路1
02G、102Bが設けられている。 【0004】入力信号R、GまたはBの帯域幅に対し
て、プラズマディスプレイパネル5を構成する画素数が
少ない場合にはサンプリング定理により明らかなよう
に、いわゆる折り返し成分が発生し、モアレ現象の発生
や、エッジ部分での着色といった不具合が発生すること
がある。たとえば画素配列が図3で示されるものは、い
わゆるDC方式プラズマディスプレイとして知られてお
り、図3から分かるように、緑色の画素(図3のG)の
密度は赤色(図3のR)または青色(図3のB)の画素
の密度とが異なる構造となっているため、正常に表示で
きる信号帯域は緑色で広く、赤または青とでは狭い帯域
となっている。このため、赤または青の信号に高周波成
分を多く含む信号、すなわち細かな絵柄や鋭いエッジを
もつ画像を入力した場合、モアレ現象が発生したり、エ
ッジ部分がイエローやマゼンタ色に着色するなどの現象
が発生することがあった。これを防ぐために、広帯域の
ローパスフィルタ101Gと、狭帯域のローパスフィル
タ101Rおよび101Bの2種類のローパスフィルタ
を用い、緑色の信号に比べて赤色や青色の信号の帯域を
制限して、正常に表示できる範囲の周波数成分のみを通
過させるようにしている。 【0005】このように従来、図3のような画素構造を
もったプラズマディスプレイパネル5に入力信号R、
G、Bを正しく表示するためには、図12に示すよう
に、ローパスフィルタ101R、101G、101Bに
よって、入力信号の信号帯域幅とプラズマディスプレイ
パネル5が有する画素数との整合を図り、さらに逆ガン
マ補正回路102R、102G、102Bによって、プ
ラズマディスプレイパネル5の発光特性が陰極線管と同
様の発光特性を持つようにし、さらにプラズマディスプ
レイパネル5自身が持つ非直線特性を補正する直線性補
正回路103R、103G、103Bを設けた構成とし
て、プラズマディスプレイパネル5に画像表示を行う処
理がなされていた。 【0006】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら、この従
来のプラズマディスプレイ装置では、逆ガンマ補正処理
より前段にローパスフィルタ処理があるため、表示され
る画像の平均レベルが期待されるものとは異なって表示
される場合があった。その第1の例として、図12、図
13および図14を用いて説明する。 【0007】ここでは赤色、緑色、および青色入力に対
して全く等しい高域成分を持った信号、たとえば赤色、
緑色、および青色入力に対して同一振幅のサイン波形を
従来のプラズマディスプレイ装置に入力して表示する場
合について説明する。なお、各部分の信号の値およびプ
ラズマディスプレイパネル5での各色の発光量は、それ
ぞれ最大値を1として正規化して表記している。 【0008】前述したように、緑色に対するローパスフ
ィルタは広帯域であり、緑色に対する信号はローパスフ
ィルタ101Gでは帯域制限を受けずに次段の逆ガンマ
補正回路102Gに供給され、指数関数的な変換を施さ
れる。さらに直線性補正回路103Gを経由してプラズ
マディスプレイパネル5の緑色信号入力端子GINに供給
され、緑色の発光LGが放出される。直線性補正回路1
02Gでプラズマディスプレイパネル5の非直線性を補
正しているため、g2に対して緑色の発光LGは比例する
ことになる。したがって図13(a)に示すサイン波入
力(図12のG)に対して、緑色の発光(図12の
G)は逆ガンマ補正回路102Gの非線形特性によ
り、図13(b)で示すようになる。したがって画面の
水平方向での緑色発光の平均輝度は、図13の一点鎖線
(c)で示すように約0.375となる。なお、図14
および図15での縦軸は発光量または信号レベルの最大
値で正規化したもの、横軸は時間または水平画面位置で
ある。 【0009】一方、赤色および青色に対する信号は緑色
の場合とは異なって、ローパスフィルタ101Rおよび
101Bによって帯域制限を受けるので、逆ガンマ補正
回路102Rおよび102Bへの入力はともに図14
(b)のようになり、緑色の場合と異なって振幅が小さ
くなる。これを逆ガンマ補正回路102Rおよび102
Bで二乗した信号は、ともに図14の点線(c)で示す
波形となり、プラズマディスプレイパネル5での赤色お
よび青色の発光量はLRまたはLBも図15(c)に比例
する。赤色および青色の平均発光量は図15に示すよう
に、約0.275となる。このように、平均発光量は緑
色の場合には約0.375であり、赤または青色の場合
(約0.275)とは異なることになる。これは画像の
高域成分、すなわち細かい絵柄の部分において、緑色と
それ以外の色では、入力信号の平均レベルが同一であっ
ても、発光量の平均のレベルが異なることになり、色バ
ランスが崩れることを意味している。 【0010】なお、図示していないが、入力信号として
サイン波形ではなく、赤、緑および青の各入力に同一レ
ベルの直流信号を入力した場合は、上記各ローパスフィ
ルタの周波数特性の違いがあっても上記各ローパスフィ
ルタ出力は全く同一レベルの信号になることは明らかで
あり、各色の平均発光量は当然同じとなる。これは画像
の平坦部分では色バランスが確保されて表示されるとい
うことを意味している。 【0011】このように、従来のプラズマディスプレイ
装置では、逆ガンマ補正処理より前段にローパスフィル
タ処理があるため、画像の平坦な部分で色バランスが確
保されていても、画像の高域成分、すなわち細かい絵柄
の部分では色バランスが崩れてしまうことを示してお
り、適切な画像表示ができないという課題を有してい
た。 【0012】また、入力信号源の有効走査線数の違いを
吸収したり、画面を拡大して表示したりする場合、プラ
ズマディスプレイパネルのようなマトリクスディスプレ
イでは、走査線変換などの信号処理を行う必要がある。
このような走査線間の演算を伴う処理においては走査線
の位置によって、演算の係数が異なり、結果としては走
査線位置、すなわち表示画面位置によって周波数特性が
異なる場合が発生する。これはたとえ赤色、緑色、青色
の各色の画素密度が同一の構造のプラズマディスプレイ
パネルの場合であっても、走査線変換を行うことによっ
て、走査線位置、すなわち表示画面位置によって周波数
特性が異なる場合が発生することを意味しており、細か
い横縞模様を走査線変換して表示する場合などに走査線
位置、すなわち画面位置によって平均輝度レベルが異な
って表示され、いわゆるモアレ現象の発生が強調される
という課題を有していた。 【0013】このように、従来の画像表示装置では、ロ
ーパスフィルタや走査線変換のような、表示色または表
示位置によって等価的な周波数特性が変化する処理の後
段に逆ガンマ補正処理を設けていたために、画像の高域
成分、すなわち細かい絵柄の部分では色バランスが崩れ
たり、走査線変換を行う際に、モアレ現象が強調される
という課題を有していた。 【0014】 【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
に、本発明の画像表示装置は、入力のレベルが小さい部
分に対する発光輝度特性がほぼ線形であり、前記入力の
他のレベルに対する発光輝度特性が非線形である部分を
有する表示装置と、入力信号に非線形演算を施す手段
と、周波数特性を変化させる手段と、前記表示装置の非
線形特性を補正する直線性補正手段とを備え、前記非線
形演算を施す手段は前記周波数特性を変化させる手段よ
り前段に設け、前記直線性補正手段は前記周波数特性を
変化させる手段より後段に設けたことを特徴とするもの
である。 【0015】本発明によれば、表示装置の画素の密度が
表示色によって異なる場合に、画像の平坦な部分と細か
い絵柄の部分のいずれにおいても良好な色バランスを確
保できる画像表示装置を提供することができる。 【0016】また、本発明によれば、複数の信号方式に
対応するために走査線変換を施して表示する際に、画像
の絵柄によらず画面の平均輝度を正しく再現できる画像
表示装置を提供することができる。 【0017】 【発明の実施の形態】本発明の請求項1に記載の画像表
示装置は、入力のレベルが小さい部分に対する発光輝度
特性はほぼ線形であり、前記入力の他のレベルに対する
発光輝度特性が非線形である部分を有する表示装置であ
って、前記表示装置の発光輝度特性の非線形特性を補正
する直線性補正手段を備え、入力信号に非線形演算を施
した後、周波数特性を変化させる演算を行った信号を、
前記直線性補正手段に入力するようにしている。すなわ
ち、入力信号に対して逆ガンマ補正のような非線形処理
をまず行い、続いて走査線変換処理や、二次元周波数フ
ィルタ等の周波数特性を変化させるような演算を施した
あと、表示装置の非線形を補正する処理を行うので、周
波数特性が変化する部分以降は信号レベルと発光輝度特
性の関係を線形とすることができるので、細かな絵柄を
入力した場合に、画面位置によって平均輝度レベルが本
来のレベルと異なって表示されることが防止できる。ま
た、表示色によって画素密度が異なる表示装置を用いた
場合においても、細かな部分での色バランスが崩れて着
色が発生することを防止することができる。 【0018】つぎに、本発明の請求項2に記載の画像表
示装置は、入力信号に非線形演算を施す手段は、指数関
数または折れ線関数で近似した演算であるので、陰極線
管への表示を想定してガンマ補正して伝送された通常の
テレビジョン信号などを逆ガンマ補正してプラズマディ
スプレイで適切に表示することができる。 【0019】つぎに、本発明の請求項3に記載の画像表
示装置は、周波数特性を変化させる演算は、表示装置の
画素構造に対応した1次元フィルタ演算または2次元フ
ィルタ演算であることを特徴とするので、表示色によっ
て画素数が異なる表示装置を用いた場合においても、エ
ッジ部分に不自然な着色現象を発生することなく画像表
示が可能となり、いわゆるDC型プラズマディスプレイ
のように表示色によって画素数が異なる画素構造を有し
た表示装置においても良好な画像表示を実現することが
できる。 【0020】つぎに、本発明の請求項4に記載の画像表
示装置は、周波数特性を変化させる演算が走査線補間演
算であるので、入力信号の有効ライン数と、表示装置の
ライン数が異なる場合においても、細かな画像を表示し
た場合であっても、平均輝度が本来のレベルと異なって
表示されることがなく、良好な画像表示を行うことがで
きる。 【0021】つぎに本発明の請求項5に記載の画像表示
装置は、直線性補正手段の入出力特性が、入力の小振幅
部分において入力および出力相互に1対1の対応関係に
ある線形特性であることを特徴としているので、直線性
補正手段の前段までの信号の小振幅特性を良好に保存す
ることができ、画像の低輝度部分において微妙な階調再
現を確保することができる。 【0022】(実施の形態1)以下に、本発明の請求項
第1の発明に記載された発明の実施の形態について図面
を用いて説明する。 【0023】図1において、1R、1G、1Bは逆ガン
マ補正回路、3R、3Bは狭帯域のローパスフィルタで
あり、周波数特性が図2(a)で示される特性のもので
ある。3Gは広帯域のローパスフィルタで、周波数特性
が図2(b)で示される特性のものである。4R、4
G、4Bは直線性補正回路、5は表示部であるプラズマ
ディスプレイパネルであり、図3に示すような画素構造
を有するものである。図1のR、GおよびBの各入力端
子には、図4(a)に示すような同一波形のサイン波を
入力するものとする。このように構成された本発明の実
施の形態について、以下その動作を説明する。 【0024】赤色に相当する入力信号Rを図4(a)と
する。逆ガンマ補正回路1Rは赤色に相当する入力信号
Rに対して逆ガンマ補正を行い、出力信号R1(図4
(b))を出力する。逆ガンマ補正回路1Rによって施
される演算は、例えばR1=R2 .2なる指数関数演算であ
り、これは従来、表示装置として広く用いられてきた陰
極線管自体の発光輝度特性に相当するものである。 【0025】次に、ローパスフィルタ3Rを用いて赤色
画素に対しては、図2(a)で示される特性をもつ狭帯
域のローパスフィルタ処理を施す。この結果、高域成分
が減衰するため、R3 は図4(c)のような波形とな
る。直線性補正回路4Rを介してプラズマディスプレイ
パネル5から放射される赤色の発光レベルはR3に比例
するため、この赤色の発光レベルの平均値を計算すると
約0.375となる。なお、青色についても赤色の場合
と同様であるので説明を省略する。 【0026】一方、緑色に対しては、ローパスフィルタ
の通過帯域が広く、G2≒G3であるので、G3はほぼ図
4(b)で示される波形となり、直線性補正回路4Gを
介してプラズマディスプレイパネル5から放射される緑
色の発光レベルはG3に比例する。なお、この緑色の発
光レベルの平均値を計算すると約0.375となり、赤
色および青色の場合の平均値と同じ値とにる。なお、
赤、緑、青の各色に直流信号、すなわち平坦な絵柄に相
当する信号を入力したときの各色の発光量が、各発光量
をそれぞれの最大値で正規化した表記で、1:1:1正
規化した値となることは明らかである。 【0027】したがって、逆ガンマ補正回路1R、1G
および1Bをそれぞれローパスフィルタ3R、3Gおよ
び3Bより前段に位置させることにより、各ローパスフ
ィルタの周波数特性が異なる場合においても、各色の平
均の発光量はいずれも等しくなり、サイン波形のような
高域成分をもった信号を入力した場合であっても平均発
光量のバランスが崩れることなく表示され、色バランス
が良好に保たれる。これは、前記した従来例(図13お
よび図14)との比較からも明らかである。 【0028】このように、表示色によって画素密度が異
なる表示装置を用いた場合においても、入力信号に非線
形演算を施した後、周波数特性を変化させる演算を行う
ようにしているため、画像の平坦な部分の色バランスを
確保し、かつ画像の細かな絵柄部分において色バランス
が崩れて着色が発生することを防止することができる。 【0029】(実施の形態2)以下に、本発明の請求項
4に記載された発明の実施の形態について図5および図
6を用いて説明する。なお、逆ガンマ補正回路1R、1
G、1Bおよび直線性補正回路4R、4G、4Bによる
処理は図1の場合と同様であるので説明を省略する。 【0030】図5において、2R、2G、2Bは走査線
変換回路であり、赤、緑、および青の各色に対する処理
は同様であるので、以下赤色に対する信号について説明
する。 【0031】走査線変換回路2Rにおいては、入力信号
の有効ライン数とプラズマディスプレイパネル5の表示
ライン数を整合させるため、いわゆる線形補間として知
られている方法を用いて走査線変換を行う。プラズマデ
ィスプレイ装置のようなマトリクス表示装置では、従来
の陰極線管のように、偏向回路の電圧波形を制御して画
面サイズを調節することができないため、有効走査線数
が異なる信号方式の映像を所定の画面サイズに合わせて
表示するためには、このような走査線変換が必要とな
る。図6は2Rで用いられている、線形補間として知ら
れている走査線変換の概念を表す図であり、変換前の5
本の走査線(図6(a)、S0〜S4)と変換後の7本
の走査線(図6(c)T0〜T6)との関係を示したも
のである。図6(b)において矢印は変換前の2本また
は1本の走査線から変換後の1本の走査線がどのように
作り出されるかの対応関係を示したものであり、1/
3、2/3などの数値は2本の走査線から1本の走査線
を新たに作り出す際の混合比率を示している。たとえば
変換前の走査線S0とS1の2本の走査線の信号を用い
て新たにT1なる走査線を作り出すわけであるが、S0
を1/3の割合で、S1を2/3の割合で混合して新た
な走査線T1が作り出されることを意味している。この
ように、走査線変換では、2本の走査線から新たに1本
の走査線を作り出すわけである。なお、自明のことであ
るが、変換前の走査線の信号が全ラインとも同一の輝
度、たとえば変換前の画像が全画面でグレイ一色のよう
な平坦な画像と仮定すると、変換後の画像も全く同一レ
ベルのグレイ一色の画像になり、各走査線の輝度もすべ
て同じとなることはいうまでも無い。すなわち、走査線
変換をおこなっても、画像の平坦な部分については、変
換前後において走査線の信号レベルは変化しないことを
意味している。 【0032】ここで、走査線変換前の画像が1ラインお
きの線、すなわち1ライン毎に白または黒のラインが繰
り返されるようなパターンを走査線変換して表示する場
合を考える。図6(d)のように、入力ラインは1
(白)または0(黒)の繰り返しとなる。これを逆ガン
マ補整した出力、図6(e)は同じく1(白)または0
(黒)の繰り返しとなる。さらに走査線変換を施すと図
6(a)〜(c)から明らかなように、T0はS0と同
じ値の1となり、T1はS0×1/3+S1×2/3=
1/3となる。同様にT2の値も1/3となる。以下こ
の繰り返しとなる。なお、同じような白または黒の線の
繰り返しであっても、その位相が異なる二つの場合を考
え、Aの場合、またはBの場合とする。 【0033】上記の例のように、1ライン毎に白または
黒のラインが繰り返されるようなパターンをそのまま表
示する場合と、走査線変換して表示する場合の2つの場
合について、特に画面の平均の輝度に着目して比較す
る。走査線変換せずにそのまま表示した場合の画面の平
均輝度は図6(d)のpまたはqから明らかなように白
レベル(1.0)と黒レベル(0)の中間のレベル
(0.5)となる。一方、走査線変換して表示した場
合、画面の平均輝度レベルの相対値は、図6(f)のr
で示すように、 (1+1/3+1/3)/3≒0.555 (Aの
場合) または図6(f)のsで示すように、 (1+2/3+2/3)/3≒0.444 (Bの
場合) のいずれかになり、A、Bを平均すると0.5となっ
て、走査線変換せずにそのまま表示する場合の画面の平
均輝度と全く同じとなる。このことは、細かい画像を走
査線変換した場合でも、平均輝度は正しく再現されるこ
とを意味している。なお図6(g)には、走査線変換の
処理を逆ガンマ補正の処理より前段で行った場合を比較
のために示しており、1ライン毎に白または黒のライン
が繰り返されるようなパターンを従来の方法によって走
査線変換して表示した場合、画面の平均輝度は、図6
(g)のtおよび図6(g)のuからわかるように、 (1+1/9+1/9)/3≒0.4074 (Aの場
合) または (0+4/9+4/9)/3≒0.2962 (Bの場
合) のいずれかになり、A、Bを平均した輝度は、約0.35と
なって走査線変換を行わない場合と比較して平均輝度が
大きく低下する。このことは、従来の方法では、走査線
変換して画像を表示した場合には、平坦な画像部分と細
かな絵柄の画像部分では、平均輝度が異なって表示され
ることを意味しており、自然な画像表示が行えないこと
を意味している。 【0034】このように、走査線を補間するための演算
を逆ガンマ補正手段より後段に設けることにより、細か
な画像を走査線変換して表示する際に、画面の平均輝度
を正しく再現することが可能になる。 【0035】なお、本発明の実施の形態の説明では非線
形演算として、指数関数の特性をもつ逆ガンマ補正を例
に説明したが、指数関数の代わりに折れ線近似とする等
の変形も可能である。また走査線変換の方法は説明に用
いた線形補間の方法に限定するものでなく、様々な方法
を用いても良いことは言うまでもない。 【0036】(実施の形態3)以下に、本発明の請求項
5に記載された発明の実施の形態について図1、図7〜
図11を用いて説明する。本実施の形態では図1に示さ
れる画像表示装置において、特に直線性補正回路4Rの
構成方法に特徴があるので、この部分について詳しく説
明する。 【0037】プラズマディスプレイパネル5の特性はた
とえば図7(a)のように、不連続な特性をもっている
とする。このため前段に直線性補正回路4Rを設けて、
この直線性補正回路の入力R3に対して赤色の発光輝度
Rが図7(b)のようになるように、直線性補正回路
R4で変換する。このとき、図8(b)に示すように、
直線性補正手段の入出力特性は、入力の小振幅部分にお
いて入力および出力相互に1対1に対応している。図1
0は図8の原点付近を拡大したもので、この図からわか
るように、直線性補正回路4Rの入出力特性は、0の入
力に対して出力が0、1の入力に対して出力が1、2の
入力に対して出力が2、3の入力に対して出力が3、と
なるように意図されており、入力の小振幅部分におい
て、入力と出力は1:1の対応関係がある。 【0038】本発明の請求項1のプラズマディスプレイ
では、画像の細かな絵柄の部分においても良好に色バラ
ンスを保つ目的で、逆ガンマ補正処理を直線性補正手段
より前段に位置させており、この逆ガンマ補正処理系以
降の処理は通常ディジタル処理で行われている。そのた
め低輝度の画像部分では、逆ガンマ補正処理の出力が1
以下の数、すなわち限られたビット数の表現では暗い画
像部分では逆ガンマ補正処理の出力が圧縮され、0とな
ってしまう傾向があり、画像の暗い部分での微妙な階調
の差を確保するには、逆ガンマ補正処理より後段の各部
分においては低輝度の直線性が特に重視されることにな
る。本発明の実施の形態によれば、直線性補正回路の特
性は、特に低輝度部分において完全に入力と出力の直線
性が確保されており、画像の低輝度部分での階調性を良
好に保つことができるという大きな効果が得られる。 【0039】なお、プラズマディスプレイパネル5の特
性は前述の図7(a)のように、非線形の特性のものを
仮定している。これを図7(c)の特性となるように、
入力の最大値(図7のdmax)に対して発光輝度の最大
値(図7のLmax)が得られるような、単純な直線特性
に補正しようとすれば、図から明らかなように、直線性
補正回路の入出力特性は、入力の小振幅部分において、
入力に対して出力の傾斜が1以下となる。これはもとも
とのプラズマディスプレイパネル5の発光特性が低輝度
部分で図7(a)の部分の傾斜であるのに対し、補正後
の発光特性が(a)の傾斜より小さい(c)の傾斜とな
るようにするためである。したがって、本発明の実施の
形態の(b)のような特性とせず、図7(a)の特性を
図7(c)の特性となるように単純に補正した場合、直
線性補正手段の入出力特性はたとえば図9(c)に示す
ようになり、入力の小振幅部分において入力および出力
の関係は完全には1:1とはならず、切り捨ての影響に
より、たとえば、0の入力に対して出力が0、1の入力
に対して出力が0、2の入力に対して出力が1、3の入
力に対して出力が2、のような関係となる。 【0040】これは図9の原点付近を拡大した図11か
らも明らかである。この例のように、入力の0および入
力の1のいずれもにおいても出力は0となって発光輝度
差が失われてしまい、結果的には入力画像の低輝度部分
で発光輝度が急激に0となってしまい、画像の暗い部分
での階調特性が不十分となり、従来の方法では、本発明
の実施の形態による構成と比較して画質が低下するとい
う課題がある。 【0041】このように、直線性補正手段の入出力特性
は、入力の小振幅部分において入力および出力相互に1
対1の対応関係にある線形特性であることを特徴として
おり、直線性補正回路の特性は、特に低輝度部分におい
て完全に入力と出力の直線性が確保されているため、画
像の低輝度部分での階調性を良好に保つことができると
いう大きな効果が得られる。 【0042】 【発明の効果】以上説明したように、本発明の画像表示
装置によれば、次のような効果を奏することができる。 【0043】(1)本発明の請求項1に基づく画像表示
装置によれば、周波数特性が変化する演算が必要となる
表示装置において、表示装置の発光輝度特性の非線形を
補正して、かつ画像の細かな絵柄の部分と画像の平坦な
部分のいずれにおいても色バランスを保ち、平均輝度を
正しく再現して表示できる画像表示装置を提供すること
ができる。 【0044】(2)本発明の請求項2に基づく画像表示
装置によれば、直線性補正手段の入出力特性と表示装置
の発光輝度特性を総合した特性が指数関数または対数関
数で近似される特性となるようにしているので、直線性
補正手段の前段までの信号処理における指数関数演算と
組み合わせた総合発光輝度特性が、ほぼ等価的に指数関
数となり、映像信号のガンマ補正処理として用いること
ができる。 【0045】(3)本発明の請求項3に基づく画像表示
装置によれば、周波数特性を変化させる演算は、表示装
置の画素構造に対応した2次元フィルタまたは1次元フ
ィルタ演算であることを特徴とするので、表示色によっ
て画素数が異なる表示装置を用いた場合においても、エ
ッジ部分に不自然な着色現象を発生することなく、また
絵柄によって色バランスが崩れたりすることのない画像
表示が可能となり、いわゆるDC型プラズマディスプレ
イのように、表示色によって画素数が異なる表示装置に
おいても良好な画像表示が可能となる手段を提供するこ
とができる。 【0046】(4)本発明の請求項4に基づく画像表示
装置によれば、周波数特性を変化させる演算が走査線補
間演算であるので、入力信号の有効ライン数と、表示装
置のライン数が異なる場合においても、画像の絵柄に関
係なく画面の平均輝度が正しく再現されるため、ある決
まった画素数のパネルを用いて、有効走査線数が異なる
様々な方式の信号を表示するための有効な手段を提供で
きる。 【0047】(5)本発明の請求項5に基づく画像表示
装置によれば、直線性補正手段の入出力特性が、入力の
小振幅部分において入力および出力相互に1対1の対応
関係にある線形特性であることを特徴としているので、
直線性補正手段の前段までの信号の小振幅特性を良好に
保存することができ、画像の低輝度部分の微妙な階調再
現を確保することができる。
【図面の簡単な説明】 【図1】本発明の実施の形態1における画像表示装置の
構成図 【図2】本発明の実施の形態1におけるローパスフィル
タの周波数特性例を示す図 【図3】本発明の実施の形態1における表示装置の画素
配置例を示す図 【図4】本発明の実施の形態1における各部の波形を示
す図 【図5】本発明の実施の形態2における画像表示装置の
構成図 【図6】本発明の実施の形態2における走査変換の概念
説明図 【図7】本発明の実施の形態3における発光輝度特性例
を示す図 【図8】本発明の実施の形態3における直線性補正回路
の特性例を示す図 【図9】従来の画像表示装置における直線性補正回路の
特性例を示す図 【図10】図8の一部拡大図 【図11】図9の一部拡大図 【図12】従来の画像表示装置の構成図例を示す図 【図13】従来の画像表示装置における緑色に対する入
力信号レベルと発光輝度レベルを示す図 【図14】従来の画像表示装置における赤色および青色
に対する入力信号レベルと発光輝度レベルを示す図 【符号の説明】 1R,1G,1B ガンマ補正回路 2R,2G,2B 走査線変換回路 3R,3G,3B ローパスフィルタ 4R,4G,4B 直線性補正回路 5 プラズマディスプレイパネル
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI G09G 3/282 G09G 3/28 K H04N 5/66 101 F (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G09G 3/20 641 G09G 3/20 632 G09G 3/20 642 G09G 3/28 G09G 3/282 H04N 5/66 101

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】 表示色によって画素密度が異なる表示手
    段と、入力信号に非線形演算を施す入力変換手段と、表
    示色によって異なる周波数特性を有する周波数特性変化
    手段と、前記表示手段が有する発光輝度特性の非線形性
    を補正する直線性補正手段とを備え、前記入力非線形演
    算手段は前記周波数特性変化手段より前段に設け、前記
    直線性補正手段は前記周波数特性変化手段において周波
    数特性が変化された信号を補正して前記表示手段に出力
    することを特徴とする画像表示装置。
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