JP3389422B2 - 泥状地盤用搬送機およびボーリング装置の泥状地盤用搬送機 - Google Patents

泥状地盤用搬送機およびボーリング装置の泥状地盤用搬送機

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JP3389422B2
JP3389422B2 JP18419696A JP18419696A JP3389422B2 JP 3389422 B2 JP3389422 B2 JP 3389422B2 JP 18419696 A JP18419696 A JP 18419696A JP 18419696 A JP18419696 A JP 18419696A JP 3389422 B2 JP3389422 B2 JP 3389422B2
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俊次 椋木
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株式会社西日本地質調査所
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、超軟弱な泥状地盤
上での資材等の搬送に適した搬送機、および超軟弱な泥
状地盤上、あるいは浅海上でボーリング装置を搬送する
に適した搬送機に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、沿海等に外周護岸を行って内部に
はその辺を浚渫した土砂を投入しただけの人工島が設け
られ、一定期間経過した後、この人工島内のボーリング
調査や資材の搬入等を要請されることがある。このよう
な人工島では、比重の軽い汚泥状のものが上層部を形成
し、表面が極めて軟弱な状態となっており、このような
場合は、いくらクローラ等を使用しても旋回時にゴム履
帯がスリップしたり、あるいは、未だそのようなクロー
ラも使用できないような軟弱な場合もある。このような
場合は、護岸上の一点から目的地点まで発泡スチロール
と足場板を継ぎ足しながら桟橋を延ばしていき、この桟
橋を利用して資材搬入やボーリング調査等の目的を達成
することになる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、この目
的地点まで桟橋を延ばして行く方法では、超軟弱な泥状
地盤上であるから桟橋設営のための機械類の使用も制限
され、その設営に掛る日数は目的地点まで遠い程長く掛
かることになるし、費用もそれに比例して大きなものと
なっている。さらに、人工島内で複数個所に別れた地点
に資材を搬入したりボーリング調査を行うような場合で
は、この桟橋とボーリング装置の設営に対し、不安定な
場所にあって安全性を確保しながら何回も作業を行わな
ければならず、このため、大変な日数を要し極めて効率
の悪いものとなっていた。
【0004】本発明は、かかる従来の問題点を解決する
ためになされたものであって、その目的とするところ
は、人工島上層部が泥状で超軟弱な状態にあっても桟橋
等を必要とせず、資材搬送、またはボーリング調査のた
めの目的地点が離れて複数個所あっても、また、水が満
ちた人口島や浅海であっても、日数や人手、費用を多く
掛けず、コンパクトに形成できて移動も簡単にでき、経
済的で効率的に作業することができる泥状地盤用搬送機
およびボーリング装置の泥状地盤用搬送機を提供するこ
とにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
の手段として本発明請求項1記載の泥状地盤用搬送機で
は、水平に配置された荷台と;荷重を積載した前記荷台
を泥状地盤上に保持する第1浮力体と;前記荷台に対し
第1浮力体を昇降させる昇降手段と;前記荷台と共に昇
降し該荷台が第1浮力体に対し下降位置にあるとき前記
第1浮力体に代え泥状地盤に接地して荷台を保持する第
2浮力体と;前記荷台に対し第2浮力体を水平方向に往
復移動させる水平移動手段と;前記第2浮力体に対し前
記荷台を適宜角度水平回動させる回動手段と;前記第2
浮力体に設けられ該第2浮力体の泥状地盤に対するスリ
ップを阻止するスパイクと;を備えた構成とした。
【0006】この構成では、スタート地点で第1,第2
浮力体共接地状態にあり、前後進用スパイクと方向転換
用スパイク共上昇状態にあり、さらに第2浮力体が荷台
の後方に移動した状態にあるところから説明すると、ま
ず、荷台に対し第1浮力体を下降させることにより、第
1浮力体のみで荷台を泥状地盤上に支持させ、第2浮力
を泥状地盤から地切りさせる。この地切りした第2浮力
体を水平移動手段で荷台の前方側へ移動させ、その場で
第1浮力体を上昇させる。つまり、このとき第2浮力体
は荷台と共に下降しており、その下面が泥状地盤に接地
したとき第1浮力体に代え第2浮力体が荷台を泥状地盤
状で支持することになる。
【0007】この第2浮力体が荷台を泥状地盤上に支持
した後、水平移動手段で第2浮力体を荷台に対し水平移
動、つまり、相対的に荷台を前方側へ移動させる。この
繰り返しによって前方側へ歩行させ、資材等を目的地へ
向け搬送していくことができる。そして、このとき、装
置のコンパクト化のため第2浮力体の容積を小さくして
おくと、第2浮力体の泥状地盤内への沈み込みが大きく
なり、このため第1浮力体が泥状地盤上から十分地切り
できなくなって共に接地した状態となり走行時の抵抗体
となってしまう。このため、荷台が泥状地盤上に固着状
態となることから第2浮力体が泥状地盤上をスリップし
前進が困難となるが、この場合は第2浮力体に備えたス
パイクで該第2浮力体を泥状地盤に錨着し、スリップを
阻止することによって荷台を前進させることができる。
【0008】また、前記構成で進路を変更させる場合
は、泥状地盤用搬送機が前記前方側へ移動時であって第
2浮力体が泥状地盤に接地している時に、回動手段で荷
台を一方向へ適宜角度回転させることにより、第1浮力
体の方向を転換させ、その状態で荷台を下降、つまり第
1浮力体を接地させることで進行方向を変えていくこと
ができる。
【0009】そして、このとき、前記と同様に第2浮力
体が泥状地盤内への沈み込みが大きいと、第1浮力体が
泥状地盤上から十分地切りできなくて抵抗体となり第2
浮力体がスリップし方向転換が困難となるが、この場合
は第2浮力体に備えたスパイクで該第2浮力体を泥状地
盤上に錨着し、スリップを阻止することによって方向転
換させることができる。
【0010】請求項2記載の泥状地盤用搬送機では、請
求項1記載の泥状地盤用搬送機において、前記スパイク
は、垂直な平板面を有し、該平板面が前記第2浮力体の
移動方向に直交した状態で該第2浮力体に昇降自在に保
持され、かつ昇降手段で該第2浮力体の底面より下方ま
で打ち込まれる前後進用スパイクと;垂直な平板面を有
し、該平板面が前記第2浮力体の移動方向に平行した状
態で該第2浮力体に昇降自在に保持され、かつ昇降手段
で該第2浮力体の底面より下方まで打ち込まれる方向転
換用スパイクと;で形成されている構成とした。
【0011】この構成では、装置のコンパクト化のため
第2浮力体の容積を小さくしておくと、例えば泥状地盤
用搬送機の前進時、第2浮力体の泥状地盤内への沈み込
みが大きくなり、このため第1浮力体が泥状地盤上から
十分地切りできなくなって共に接地した状態となり、走
行時の抵抗体となってしまう。このため、第2浮力体が
泥状地盤上をスリップし前進が困難となるが、この場合
は、垂直平面板を有して第2浮力体に設けられた前後進
用スパイクで該第2浮力体を泥状地盤上に錨着すること
により、スリップを阻止し前進させることができる。ま
た、泥状地盤用搬送機の方向転換時においても、第2浮
力体の泥状地盤内への沈み込みが大きくなり、このため
第1浮力体が泥状地盤上から十分地切りできなくなって
共に接地した状態となり、走行時の抵抗体となってしま
う。このため、第2浮力体が泥状地盤上をスリップし方
向転換が困難となるが、この場合は、垂直平面板を有し
て第2浮力体に設けられた方向転換用スパイクで該第2
浮力体を泥状地盤上に錨着することにより、スリップを
阻止し方向転換させることができる。
【0012】請求項3記載の泥状地盤用搬送機では、請
求項1または2記載の泥状地盤用搬送機において、前記
第1および第2浮力体が荷重を積載した荷台を水上に保
持する浮力を有し、かつ前記荷台下方に水中推進器を備
えた構成とした。この構成では、人工島内等で使用中に
潮が満ちても、泥状地盤用搬送機全体を浮上させ、水中
推進器で次の目的地へ進めることができる。
【0013】請求項4記載の泥状地盤用搬送機では、請
求項1,2または3記載の泥状地盤用搬送機において、
前記第1,第2浮力体の下面に網状体を被覆させた構成
とした。この構成では、第1または第2浮力体下面が平
面状で泥状地盤に吸着していても、それを上昇させると
き、網状体が吸着面を破壊するから浮力体の地切りをス
ムーズに行わせることができる。
【0014】請求項5記載のボーリング装置の泥状地盤
用搬送機では、請求項1,2,3または4記載の泥状地
盤用搬送機の荷台に櫓,ボーリング機械等からなるボー
リング装置を設置した構成とした。この構成では、泥状
地盤上を目的地に向け方向を調整しながらボーリング装
置をスムーズに搬送させ、さらにその泥状地盤上で、し
かも精確な測定点をボーリング調査させることができ
る。
【0015】請求項6記載のボーリング装置の泥状地盤
用搬送機では、請求項5記載の泥状地盤用搬送機におけ
各第1浮力体の両端に配置され、昇降手段で下向きに
進出し地盤上に接地して荷台を水平に保持する脚部を備
えた構成とした。この構成では、測定点が浅海にあり、
その測定点回りの地盤が傾斜している場合、昇降手段で
各脚部を延設し荷台が水平となるまで伸ばし量を調整す
ることによってボーリング装置を浅海上に正確に設置す
ることができる。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明の第1の実施の形態
を図面に基づいて詳細に説明する。図1は本実施の形態
に係る泥状地盤用搬送機Aを示す平面図、図2,図3は
同上を示す背面図であり、両図は搬送時の浮力体の作動
状態を示している。また、図4は図3におけるM−M線
による断面図である。
【0017】図中1は荷台、1aは荷台フレーム、1b
は荷台フレームの上面を覆った床板であり、前記荷台フ
レーム1aは十分強度のある軽量形鋼で枠組みし、側方
四隅には、それぞれ水平な底板を有するブラケット2が
設けられ、かつ下面側には、右側ブラケット2,2同士
および左側ブラケット2,2同士をそれぞれ一列の組と
し、その列の内側寄りにそれぞれ略コ字状のガイドレー
ル(例えば溝形鋼)3,3が平行に、かつ後述する第1
浮力体4の前後幅よりやや短い範囲で設けられている。
【0018】4は発泡スチロールを主体とした第1浮力
体であり、荷台1に定格荷重を積載した総重量を水上で
十分支持可能な容量を等分にして長方形状となしたもの
がそれぞれ前記左右のブラケット2,2の中心位置に配
置されている。そして、その要部は鋼材で適宜補強さ
れ、少くとも低面部はエクスパンドメタルで被覆し泥状
地盤の吸着防止を兼ねる網状体5として設けられてい
る。尚、この網状体5としては魚網等も適している。4
aは前記第1浮力体4の端部同士を連結した連結枠であ
る。
【0019】6は油圧シリンダによる昇降手段であり、
一端側がそれぞれ前記ブラケット2の底板に固定され、
ロッド先端が前記第1浮力体4の補強部に連結されてい
る。この昇降手段6は第1浮力体4を、その下面が後述
する第2浮力体8の下面より上あるいは下位置となるま
で昇降させることができる。尚、この昇降手段としては
ねじ軸、ラック装置等も適している。7は荷台上に設置
した油圧発生装置である。
【0020】8は第1浮力体と同様に発泡スチロールを
主体とした第2浮力体であり、この場合、定格荷重を積
載した総重量を水上に支持するに十分な容量を1個で有
するように形成されており、荷台1の中央部下方であっ
て、前記第1浮力体4,4の間に配置されている。8a
は第2浮力体の固定フレームである。本実施の形態にお
ける第2浮力体8は、前記第1浮力体4の前後方向幅の
略2/3の幅に形成されると共に移動用フレーム9を有
し、この移動用フレーム9に対し前記固定フレーム8a
が水平回動自在に中央部分で軸支10されている。そし
て、この軸支10を通る水平線上で第2浮力体8の両辺
側にあって逆向き状に油圧シリンダがそれぞれ回動手段
11として配置されており、この油圧シリンダの一端側
が前記移動用フレーム9側に連結され、他端側が第2浮
力体の固定フレーム8a側に連結されている。11aは
荷台1のふらつきを防止するスリップ板である。尚、こ
の回動手段11として油圧シリンダの外、ラック、チェ
ン、ギヤ装置、ねじ軸、ワイヤ掛け等も適用できる。
【0021】そして、前記移動用フレーム9は対向する
両辺側にローラ12を有しており、このローラ12を前
記ガイドレール3,3に挿入することによって第2浮力
体8が荷台1内の下面側で水平方向に移動自在に装着さ
れている。
【0022】13は油圧シリンダによる水平移動手段で
あり、一端側が前記荷台フレーム1aの一端側に連結さ
れ、他端側が前記移動用フレーム9の先端側に連結され
ている。この水平移動手段としてはラック、ねじ軸、ワ
イヤー掛手等も適用できる。
【0023】また、14は前記第2浮力体8に昇降自在
に備えた前後進用スパイク、15は同じく方向転換用ス
パイクであり、いずれも丈夫な鉄板にて形成されてい
る。前記前後進用スパイク14は、平板面側が第2浮力
体の移動方向に直交して該第2浮力体の前面側に配置さ
れている。14aは油圧シリンダによる昇降手段であ
り、この昇降手段14aで第2浮力体より下方まで降下
する様に設けられている。従って、この前後進用スパイ
ク14は、第2浮力体8と共に降下した上で、更に降下
することが可能となる。
【0024】前記方向転換用スパイク15は、平板面側
が第2浮力体8の移動方向と平行して該第2浮力体8の
前面側中央内部に装着されている。15aは油圧シリン
ダによる昇降手段であり、前記同様第2浮力体8と共に
降下した上で、更にこの昇降手段15aで第2浮力体8
より降下することが可能となる。
【0025】次に、作用と使用状態を説明する。前記構
成では、資材等を積載した荷台1に対し第1浮力体4,
4はそれぞれ昇降手段6,6・・によって作用し、つま
り第2浮力体8との高低差によって第1浮力体4,4が
泥状地盤Gに対し接地した状態では荷台1を昇降させ、
泥状地盤Gに対し接地していない(つまり第2浮力体8
が接地している)状態では自ら昇降しているように作用
する。
【0026】また、第2浮力体8は水平移動手段によっ
て水平方向に向け作用し、つまり第1浮力体4との高低
差によって第2浮力体8が泥状地盤Gに対し接地した状
態では荷台1を進退させ、泥状地盤Gに対し接地してい
ない(つまり第1浮力体4が接地している)状態では自
ら進退しているように作用する。
【0027】そして、スタート地点で第1浮力体4,4
と第2浮力体8が両方共泥状地盤Gに対し接地した状態
にあり、さらに第2浮力体8が荷台1の後方に配置され
ているとする。この状態で、まず、第1浮力体4,4を
同時に昇降手段6,6・・で下降させることにより荷台
1を上昇させ、第2浮力体8を泥状地盤Gから地切りさ
せ荷台1を第1浮力体4,4のみで泥状地盤G上に支持
させる。この第2浮力体8の地切り時、この第2浮力体
8の下面は、網状体5が泥状地盤Gの吸着作用を弱体化
させるから、各部に過大な力を加えることなくスムーズ
に上昇させることができる。
【0028】第2浮力体8の地切り後、水平移動手段1
3によってこの第2浮力体8を荷台1の前方へ移動さ
せ、その場で第1浮力体4,4を上昇、つまり荷台1を
下降させる。これによって第2浮力体8が接地し第1浮
力体が地切りするが、このとき、泥状地盤用搬送機Aが
目的地へ向いていない、つまり第2浮力体8を装着した
ガイドレール3,3が目的地へ向いていない場合は、回
動手段11で荷台1、つまりガイドレール3,3が目的
地方向へ向くように回転させる。この回転時、泥状地盤
の支持力が弱く第2浮力体8の沈み込みで第1浮力体
4,4までが接地した状態(図2においてG’の状態)
となると、この第1浮力体4,4が抵抗体となって第2
浮力体8はスリップし回転不能の状態となるので、昇降
手段15aで方向転換用スパイク15を降下させ、泥状
地盤内に打ち込み状態とする。この状態では、前記方向
転換用スパイク15が大きな抵抗体となるので第2浮力
体8のスリップを阻止し、荷台1を回転させることがで
きる。
【0029】前記のような状態で水平移動手段13によ
り荷台1を前進させる。この前進時、泥状地盤の支持力
が弱く第2浮力体8の沈み込みで第1浮力体4,4まで
が接地した状態となっていると、この第1浮力体4,4
が抵抗体となって第2浮力体8はスリップし前進不能の
状態となるので、昇降手段14aで前後進用スパイク1
4を降下させ、泥状地盤内に打ち込み状態とする。この
状態では、前記前後進用スパイク14が大きな抵抗体と
なるので第2浮力体8のスリップを阻止し、荷台1を前
進させることができる。
【0030】前進終了後、今度は第1浮力体4,4を下
降して接地させ第2浮力体8を地切りさせる。そして、
この第2浮力体8の向きをガイドレール3,3方向に戻
すと共に荷台後方へ戻した後、前記工程を繰返すことに
より目的地へ向け正しく歩行させ、資材等を搬送させる
ことができる。
【0031】以上説明してきたように本第1実施の形態
に係る泥状地盤用搬送機Aでは、第1浮力体4,4と第
2浮力体8の順次接地および第2浮力体8の進退動作に
より、泥状地盤上を安定して歩行させ、資材等の荷を目
的地へ確実に搬送させることができる。第2浮力体8を
回動させることにより、向きの違う複数の目的地へも連
続して資材等を正しく搬送させることができる。第2浮
力体8の浮力が十分でなく泥状地盤への沈み込みがあっ
て前進時、あるいは方向転換時スリップ状態となって
も、前後進用スパイク14または方向転換用スパイク1
5を使用することによりスリップを阻止し、正常に動作
させることができる。このため、浮力体の容積を小さく
し全体をコンパクトに形成することができる。第1浮力
体4,4と第2浮力体8は泥状地盤G上で安定的に接地
させるために幅広い底面とし泥状地盤に吸着し易い形状
となっているが、網状体5が吸着作用を弱らせスムース
に地切りを行わせることができる。また、このため、各
部に過大な力を作用させることがない。
【0032】次に、図5に基づいて第2の実施の形態を
説明する。本実施の形態に係るボーリング装置の泥状地
盤用搬送機Bは、まず、ボーリング装置16をそのまま
使用可能な状態にして設置した荷台1を有することに特
徴がある。前記ボーリング装置16は櫓17を荷台1の
先端側に立設し、その下方にボーリング機械18を設置
している。また、荷台1には、ボーリングに必要な資材
一式(図示せず)を積載している。また、本ボーリング
装置の泥状地盤用搬送機Bは、水中推進器として、後方
の連結枠4aに油圧駆動のプロペラ装置19を有してい
ることに特徴がある。前記プロペラ装置19は引上げ式
とし、必要時に水中に没するまで下げて使用する。操舵
はこのプロペラ装置19の向きを変えて行うが、連結枠
4aの両端に分けてこのプロペラ装置をそれぞれ取付け
ておき、両方駆動して搬送時に片方のみを停止すること
により操舵するようにしてもよい。また、油圧駆動に代
えて一般の船外機を取付けてもよい。
【0033】また、本ボーリング装置の泥状地盤用搬送
機Bは、各第1浮力体4,4の両端に伸縮自在な脚部2
0を有していることに特徴がある。前記脚部20は、円
筒状ガイド20aと、これに一端側を摺動自在に挿入し
た伸縮脚20bと、円筒状ガイド20a内上方に装着さ
れた油圧シリンダによる昇降手段21とで形成されてい
る。また、前記伸縮脚20bの先端には十分に広い面積
を有する接地板22が設けられている。尚、その他の構
成は前記第1実施の形態と同一であるから、同一構成部
分には同一の符号を付してその説明は省略する。
【0034】本実施の形態によれば、ボーリング調査点
まで歩行させるだけで、かつ、回動手段11による搬送
方向の調整によって、ボーリング装置16をボーリング
調査点に正確に位置決めさせることができる。また、泥
状地盤上を搬送中に潮が満ちて第1,第2浮力体4,8
の接地が不可能となっても、該浮力体で浮上し、プロペ
ラ装置19を使用し水上を安定して目的地点まで搬送さ
せることができる。調査位置の地盤に高低差があったり
浅海上であっても、脚部20の高低差調整により、ボー
リングロッドや諸設備の鉛直度を簡単に出すと共に、4
点支持により不安定な泥状地盤上でも安全で正確にボー
リング調査を行うことができる。ボーリング調査点が複
数個所ある場合、櫓等を分解せずそのままの状態で一式
移動できるから、分解組立ての人手と時間が不要とな
り、大変効率的である。
【0035】以上、本発明の実施の形態を説明してきた
が、本発明の具体的な構成は本実施の形態に限定される
ものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更
等があっても本発明に含まれる。
【0036】例えば第1浮力体4,4と第2浮力体8を
使っての搬送は、シーケンス制御等によって自動で行う
こともできる。
【0037】浮力体4,8の材質や形状は任意であり、
軽金属で舟型のフロート等とすることもできる。
【0038】第2浮力体8は移動用フレーム9に対し回
動するとしたが、この部分は固定状態としてガイドレー
ル一式を荷台に対して回動させるようにしてもよい。
【0039】
【発明の効果】以上説明してきたように本発明請求項1
記載の泥状地盤用搬送機にあっては、前記構成としたた
め、第1浮力体と第2浮力体の泥状地盤上への接地と地
切りの順次動作、および第2浮力体の進退動作の繰返し
により、泥状地盤上でも安定して荷を搬送させることが
できる。また、第2浮力体を適宜角度回動させることに
より搬送方向を調整し、資材等の荷を目的地へ正確に搬
送させることができる。第2浮力体の浮力が十分でなく
泥状地盤への沈み込みがあって前進時、あるいは方向転
換時に第1浮力体が泥状地盤に接地し、荷台が泥状地盤
上に固着状態となって第2浮力体が泥状地盤上をスリッ
プし前進が困難となっても、第2浮力体に備えたスパイ
クで該第2浮力体を泥状地盤に錨着し、スリップを阻止
することによって荷台を前進、あるいは方向転換させる
ことができる。また、このため、浮力体の容積を小さく
し全体をコンパクトに形成することができる等の効果が
得られる。
【0040】請求項2記載の泥状地盤用搬送機にあって
は、前記構成としたため、第2浮力体の浮力が十分でな
く泥状地盤への沈み込みがあって前進時、あるいは方向
転換時に第1浮力体が泥状地盤に接地し、荷台が泥状地
盤上に固着状態となって第2浮力体が泥状地盤上をスリ
ップし前進が困難となっても、第2浮力体に備えた前後
進用スパイク、あるいは方向転換用スパイクで該第2浮
力体を泥状地盤に錨着し、スリップを阻止することによ
って荷台を前進、あるいは方向転換させることができ
る。また、このため、浮力体の容積を小さくし全体をコ
ンパクトに形成することができる等の効果が得られる。
【0041】請求項3記載の泥状地盤用搬送機にあって
は、前記構成としたため、人工島の泥状地盤上を搬送
中、潮が満ちて第1,第2浮力体が接地できなくても、
あるいは浅海上でも水上に浮上し、水中推進器によって
目的地まで安定して正確に荷を搬送させることができる
という効果が得られる。
【0042】請求項4記載の泥状地盤用搬送機にあって
は、前記構成としたため、泥状地盤上で安定的に接地さ
せるように幅広い底面を採用することにより泥状地盤に
吸着し易い形状となっても、網状体が吸着作用を弱らせ
スムーズに地切りを行わせることができる。また、この
ため、動力も大きくしなくて済むし各部に過大な力を作
用させることがない等の効果が得られる。
【0043】請求項5記載のボーリング装置の泥状地盤
用搬送機にあっては、前記構成としたため、泥状地盤上
を目的地に向け方向を調整しながらボーリング装置をス
ムーズに搬送させ、さらにその泥状地盤上で、しかも精
確な測定点をボーリング調査させることができるという
効果が得られる。
【0044】請求項6記載のボーリング装置の泥状地盤
用搬送機にあっては、前記構成としたため、測定点が浅
海にあり、その測定点回りの地盤が傾斜している場合、
昇降手段で各脚部を延設し荷台が水平となるまで伸ばし
量を調整することによってボーリング装置を浅海上に正
確に設置することができる。ボーリング調査点に搬送す
るだけで、かつ、不安定な泥状地盤上でも安全にボーリ
ング調査を行わせることができる。ボーリング調査点が
複数個所ある場合、櫓等を分解せずそのままの状態で一
式移動させることができるから、泥状地盤上での分解組
立ての人手と時間が不要となり、大変効率的である等の
効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明第1実施の形態に係る泥状地盤用搬送機
を示す平面図である。
【図2】同上の泥状地盤用搬送機であって第1浮力体が
上昇した状態を示す背面図である。
【図3】同上の泥状地盤用搬送機であって第1浮力体が
下降した状態を示す背面図である。
【図4】同上の図3におけるM−M線による断面図であ
る。
【図5】第2実施の形態に係る泥状地盤用搬送機を示す
説明図である。
【符号の説明】
A 泥状地盤用搬送機 B ボーリング装置の泥状地盤用搬送機 G 泥状地盤 1 荷台 3 ガイドレール 4 第1浮力体 5 網状体(エクスパンドメタル) 6 昇降手段(油圧シリンダ) 7 油圧発生装置 8 第2浮力体 10 軸支 11 回動手段(油圧シリンダ) 12 ローラ 13 水平移動手段(油圧シリンダ) 14 前後進用スパイク 14a 前後進用スパイクの昇降手段 15 方向転換用スパイク 15a 方向転換用スパイクの昇降手段 16 ボーリング装置 17 ボーリング装置の櫓 18 ボーリング機械 19 プロペラ装置(水中推進器) 20 脚部 21 脚部の昇降手段
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平5−168389(JP,A) 特開 昭59−179483(JP,A) 特開 平9−228772(JP,A) 実開 昭58−87693(JP,U) 実開 昭52−46434(JP,U) 特公 昭43−17761(JP,B1) 特公 昭50−20757(JP,B1) 実公 昭40−27874(JP,Y1) 実公 昭49−16073(JP,Y1) 実公 昭47−6613(JP,Y1) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B63B 35/00

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 水平に配置された荷台と;荷重を積載し
    た前記荷台を泥状地盤上に保持する第1浮力体と;前記
    荷台に対し第1浮力体を昇降させる昇降手段と;前記荷
    台と共に昇降し該荷台が第1浮力体に対し下降位置にあ
    るとき前記第1浮力体に代え泥状地盤に接地して荷台を
    保持する第2浮力体と;前記荷台に対し第2浮力体を水
    平方向に往復移動させる水平移動手段と;前記第2浮力
    体に対し前記荷台を適宜角度水平回動させる回動手段
    と;前記第2浮力体に設けられ該第2浮力体の泥状地盤
    に対するスリップを阻止するスパイクと;を備えたこと
    を特徴とする泥状地盤用搬送機。
  2. 【請求項2】 前記スパイクは、垂直な平板面を有し、
    該平板面が前記第2浮力体の移動方向に直交した状態で
    該第2浮力体に昇降自在に保持され、かつ昇降手段で該
    第2浮力体の底面より下方まで打ち込まれる前後進用ス
    パイクと;垂直な平板面を有し、該平板面が前記第2浮
    力体の移動方向に平行した状態で該第2浮力体に昇降自
    在に保持され、かつ昇降手段で該第2浮力体の底面より
    下方まで打ち込まれる方向転換用スパイクと;で形成さ
    れていることを特徴とする請求項1記載の泥状地盤用搬
    送機。
  3. 【請求項3】 前記第1および第2浮力体が荷重を積載
    した荷台を水上に保持する浮力を有し、かつ前記荷台下
    方に水中推進器を備えたことを特徴とする請求項1また
    は2記載の泥状地盤用搬送機。
  4. 【請求項4】 前記第1,第2浮力体の下面に網状体を
    被覆させたことを特徴とする請求項1,2または3記載
    の泥状地盤用搬送機。
  5. 【請求項5】 請求項1,2,3または4記載の泥状地
    盤用搬送機の荷台に櫓,ボーリング機械等からなるボー
    リング装置を設置したことを特徴とするボーリング装置
    の泥状地盤用搬送機。
  6. 【請求項6】 前記第1浮力体の両端に配置され、昇降
    手段で下向きに進出し地盤上に接地して荷台を水平に保
    持する脚部を備えたことを特徴とする請求項5記載のボ
    ーリング装置の泥状地盤用搬送機。
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