JP3386608B2 - 水中ポンプ - Google Patents

水中ポンプ

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JP3386608B2 JP31855594A JP31855594A JP3386608B2 JP 3386608 B2 JP3386608 B2 JP 3386608B2 JP 31855594 A JP31855594 A JP 31855594A JP 31855594 A JP31855594 A JP 31855594A JP 3386608 B2 JP3386608 B2 JP 3386608B2
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和秀 笠松
寛治 山本
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Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【産業上の利用分野】本発明は、工場現場での湧水等の
排水、農業用、家庭用の給排水等に使用される水中ポン
プに関し、特に、水位の増減にともなってオンおよびオ
フするフロートスイッチに基づいて、間欠的に運転され
る水中ポンプに関する。 【0002】 【従来の技術】工事現場、家庭等において簡易的に使用
される水中ポンプは、通常、給電ケーブルから給電され
ることによって、運転されるようになっており、運転を
停止させる場合には、給電ケーブルによる給電を停止さ
せる必要がある。このために、例えば、夜間等におい
て、作業員が監視しない状態で排水作業を実施するべ
く、水中ポンプを連続的に運転させると、排水すべき水
がなくなった後にも、水中ポンプの運転が継続して、水
中ポンプは、空気を吸い込んでしまう。その結果、水中
ポンプは、空気を吸い込む際に、大きな騒音を発し、周
囲に迷惑を及ぼすという問題がある。 【0003】このような問題を解決するために、吸引す
べき水の水位の変動によりオン、オフするフロートスイ
ッチを、水を吸引して吐出するポンプ本体に接続ケーブ
ルにて接続した水中ポンプが開発されている。フロート
スイッチは、吸引すべき水に水平状態で浮かんだ状態に
なっており、水位の上昇によって傾斜することによりオ
ンして、ポンプ本体を駆動し、反対に水位の低下によっ
て反対方向に傾斜することによってオフしてポンプ本体
の運転を停止するようになっている。従って、ポンプ本
体は、水位の上昇によって駆動されて、水位の低下によ
って停止されるという間欠運転を繰り返す。 【0004】 【発明が解決しようとする課題】水中ポンプでは、連続
的に水が溜まるような槽内に設置する場合には、間欠的
に運転させるよりは、連続的に運転することが好まし
い。このような場合には、フロートスイッチが取り付け
られた水中ポンプでは、連続運転させるために、フロー
トスイッチを介することなく、ポンプ本体に給電される
ように、フロートスイッチを取り外したり、給電ケーブ
ルをポンプ本体のモーターに直結したりする等の作業が
必要になる。 【0005】また、フロートスイッチがポンプ本体に対
して接続ケーブルによって接続された水中ポンプでは、
水中ポンプを運搬する際に、フロートスイッチがポンプ
本体から垂れ下がった状態になり、周囲に衝突すること
によって破損するおそれがある。 【0006】本発明は、このような問題を解決するもの
であり、その目的は、連続運転と間欠運転との切替えが
容易にできるフロートスイッチを有する水中ポンプを提
供することにある。本発明の他の目的は、運搬に際し
て、フロートスイッチが破損するおそれのない水中ポン
プを提供することにある。 【0007】 【課題を解決するための手段】本発明は、モーター部に
よって回転される羽根車により水を吸引して吐出口から
吐出するポンプ本体と、ポンプ本体に接続ケーブルによ
って接続され、水面に水平に浮かんだ状態から水位の変
化によって傾斜してオンおよびオフ状態に変化する平板
状のフロートスイッチと、を備えた水中ポンプにおい
て、ポンプ本体に、フロートスイッチの横断面における
周方向長さよりも短小な周方向長さを有する環状の弾性
バンドおよび該弾性バンドを固定したブラケットからな
る固定具を取り付け、固定具の弾性バンドにフロートス
イッチを垂直状態に保持してフロートスイッチをオン状
態に継続することを特徴とするものである。 【0008】 【作用】本発明の水中ポンプでは、水面に浮かんだフロ
ートスイッチが、水位の上昇によって傾斜した状態にな
ると、ポンプ本体が駆動されて水が吐出口から吐出され
る。そして、水位の低下によってフロートスイッチが反
対方向に傾斜した状態になると、ポンプ本体の駆動が停
止される。ポンプ本体を連続的に運転させる場合には、
フロートスイッチは、ポンプ本体に取り付けられた固定
具の弾性バンドによってオン状態になるような垂直状態
に保持され、これにより、ポンプ本体は連続的に駆動さ
れる。一方、水中ポンプを運搬する場合にも、ポンプ本
体に取り付けられた固定具の弾性バンドに対して、フロ
ートスイッチが垂直状態に保持される。 【0009】 【実施例】以下、本発明の実施例を、図面に基づいて詳
細に説明する。 【0010】図1は本発明の水中ポンプの一例を示す正
面図である。この水中ポンプは、工事現場での湧水の排
出、農業用や家庭用の給排水に使用される全水路型であ
り、ポンプ本体10と、このポンプ本体10に接続ケー
ブル21によって接続されたフロートスイッチ30とを
有している。 【0011】ポンプ本体10は、モーター部11を取り
囲む円筒状のケーシング12と、このケーシング12の
下側に同心状態で取り付けられたストレーナー13とを
有している。 【0012】ケーシング12内のモーター部11は、軸
心部に配置されたローターシャフト11aと、このロー
ターシャフト11aと一体となって回転するようにロー
ターシャフト11aに外嵌されたローター11bと、こ
のローター11bを取り囲むステーター11cとを有し
ており、ローターシャフト11aの下端部がストレーナ
ー13内に延出している。ストレーナー13内には、モ
ーター部11におけるローターシャフト11aの下端部
が位置する吸引室14が設けられており、この吸引室1
4内に、ローターシャフト11aの下端部に取り付けら
れた羽根車15が配置されている。 【0013】ケーシング12の上面には、ケーシング1
2の周面とモーター部11との間に形成された流通路1
6に連通する吐出口17が、上方に突出するように設け
られている。 【0014】モーター部11におけるローターシャフト
11aが回転すると、羽根車15が回転されて、ストレ
ーナー13を通って吸引室14内に水が吸引される。そ
して、吸引室14に吸引された水は、モーター部11と
ケーシング12の周面との間に形成された通流路16を
通って、ケーシング12の上面に設けられた吐出口17
から吐出されるようになっている。吐出口17には、通
常、フレキシブルホース19が接続されており、吐出口
17から吐出される水がフレキシブルホース19によっ
て任意の位置に送給される。 【0015】ケーシング12の上面には、コネクタ18
が取り付けられている。このコネクタ18には、モータ
ー部11に通電するための電源ケーブル22の端部が取
り付けられるとともに、先端部にフロートスイッチ30
が取り付けられた接続ケーブル21の基端部が取り付け
られている。電源ケーブル22および接続ケーブル21
は、リード線を介して、ポンプ本体10におけるケーシ
ング12の上部内に設けられた電気部品に接続されてい
る。 【0016】フロートスイッチ30は平板状をしてお
り、その基端部に、接続ケーブル21の先端部が接続さ
れている。フロートスイッチ30は、周側面の全周にわ
たって、帯状に突出した突出部31が設けられている。
このフロートスイッチ30は、ポンプ本体10が浸漬さ
れた水の水面に、水平状態で浮くようになっている。 【0017】フロートスイッチ30は、内部に、長手方
向に沿って移動する鋼球が設けられている。また、フロ
ートスイッチ30の内部には、その鋼球が接続ケーブル
21が接続された基端側に移動することによってオン
し、反対の先端側に移動することによってオフするリミ
ットスイッチも設けられている。フロートスイッチ30
は、水面が上昇して、図1に二点鎖線で示すA位置に達
すると、接続ケーブル21によって基端部が牽引され
て、先端部が上側になるように傾斜した状態になる。こ
のような状態になると、内部の鋼球が基端側に移動し
て、内部のリミットスイッチがオン状態になる。これに
より、ポンプ本体10のモーター部11が駆動されて、
水が吸引される。 【0018】反対に水面が下降して、図1に二点鎖線で
示すB位置に達すると、フロートスイッチ30は接続ケ
ーブル21によって牽引されて先端部が下側になるよう
に傾斜した状態になる。このような状態になると、内部
の鋼球がフロートスイッチ30の先端側に移動して、内
部のリミットスイッチがオフ状態になる。これにより、
ポンプ本体10のモーター部11の駆動が停止される。 【0019】ポンプ本体10のケーシング12には、フ
ロートスイッチ30の固定具40が取り付けられてい
る。この固定具40は、環状に構成された弾性バンド4
1と、この弾性バンド41をケーシング12の周面に沿
った状態に保持するためにケーシング12の上面に取り
付けられたブラケット42とを有している。 【0020】図2は、ブラケット42をケーシング12
から取り外した状態の底面図である。ブラケット42
は、耐食性の金属板を直角に折り曲げて構成されてお
り、ケーシング12の上面に沿った上面部42aと、ケ
ーシング12の周面に沿った垂下部42bとを有してい
る。上面部42aには一対のボルト孔42cが設けられ
ており、各ボルト孔42cに挿通される一対のボルト4
3(図1参照)によって、上面部42aがケーシング1
2の上面に取り付けられている。この場合、ブラケット
42の上面部42aの取り付けを、ケーシング12の上
面にボルト止めされる把手のボルトを利用すれば、取付
作業が容易になり、また、ブラケット42もケーシング
12から容易に着脱される。 【0021】弾性バンド41は、天然ゴム、合成ゴム等
の伸縮可能な弾性材によって、構成されており、フロー
トスイッチ30の横断面における周方向長さよりも若干
短い周方向長さで伸縮可能な環状になっている。弾性バ
ンド41の各端部は、ブラケット42の垂下部42bに
おけるケーシング12の周面に対向する面に、接着剤に
よって取り付けられている。弾性バンド41は、ケーシ
ング12の遠方側の周面に、開口部41aが形成されて
いる。弾性バンド41は、内部にフロートスイッチ30
が挿入されることにより、フロートスイッチ30の周面
に圧接した状態になって、フロートスイッチ30を垂直
状態で保持するようになっている。 【0022】このような構成の水中ポンプは、例えば、
槽内に溜まる水を排水するために使用される。この場合
には、排水すべき槽内の水中にポンプ本体10が設置さ
れ、フロートスイッチ30が、その槽内の水面に水平状
態で浮かべられる。 【0023】このような状態で、槽内の水位が、図1に
二点鎖線Aで示すレベルにまで上昇すると、フロートス
イッチ30の内部のリミットスイッチがオンし、ポンプ
本体10のモーター部11が駆動される。これにより、
羽根車15が回転されて、槽内の水がストレーナー13
から吸引室14内に吸引されて、通流路16を通ってケ
ーシング12の上面に設けられた吐出口17から吐出さ
れる。吐出口17から吐出された水は、フレキシブルホ
ース19を通って排水される。 【0024】槽内の水位が、図1に二点鎖線Bで示すレ
ベルまで低下すると、フロートスイッチ30の内部のリ
ミットスイッチがオフ状態になり、ポンプ本体10のモ
ーター部11の駆動が停止される。これにより、ポンプ
本体10は、空気を吸い込むことがなく、従って、大き
な騒音を発するおそれがない。 【0025】槽内に連続的に水が溜まるような場合に
は、水中ポンプは、連続運転される。この場合には、フ
ロートスイッチ30は、図1に実線で示すように、ポン
プ本体10の周面に沿って設けられた固定具40の弾性
バンド41内に挿入される。フロートスイッチ30は、
接続ケーブル21が接続された基端部とは反対側の先端
部側を上方に向けて、弾性バンド41の下方から挿入さ
れる。弾性バンド41の下方から挿入されたフロートス
イッチ30は、弾性バンド41によって周面が圧接され
た状態になり、これにより、フロートスイッチ30は、
接続ケーブル21の接続部を下側にした垂直状態に保持
される。 【0026】このような状態では、フロートスイッチ3
0の内部に設けられたリミットスイッチはオン状態にな
っており、ポンプ本体10のモーター部11が駆動され
て、水中ポンプは、連続的に運転される。 【0027】また、水中ポンプを停止させて運搬する場
合には、フロートスイッチ30が、上述したように、弾
性バンド41に下方から挿入されて垂直状態で保持され
る。そして、このような状態で、ポンプ本体10が運搬
される。ポンプ本体10の運搬に際しては、フロートス
イッチ30は垂れ下がって周囲に衝突するおそれがな
く、従って、フロートスイッチ30は破損するおそれが
ない。 【0028】 【発明の効果】以上のように本発明によれば、傾斜状態
でオンおよびオフ状態が変化する平板状のフロートスイ
ッチを、ポンプ本体に取り付けた固定具の弾性バンドに
よって垂直状態に保持することにより、ポンプ本体を連
続運転する場合にも、フロートスイッチの取り外し等の
作業が不要となり、連続運転と間欠運転の切替えを容易
に行うことができる。また、水中ポンプを運搬する場合
にも、ポンプ本体に対してフロートスイッチが垂直状態
で保持されることにより、フロートスイッチが垂れ下が
って破損するおそれがない。
【図面の簡単な説明】 【図1】本発明の水中ポンプの一例を示す正面図であ
る。 【図2】その水中ポンプに設けられた固定具の底面図で
ある。 【符号の説明】 10 ポンプ本体 11 モーター部 12 ケーシング 13 ストレーナ 14 吸引室 15 羽根車 16 通流路 17 吐出口 18 コネクタ 21 接続ケーブル 30 フロートスイッチ 40 固定具 41 弾性バンド 42 ブラケット
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 実開 昭50−111674(JP,U) 実公 昭50−23112(JP,Y1) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F04B F04C F04D G01F 23/30 - 23/76 H01H 35/18

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】 モーター部によって回転される羽根車に
    より水を吸引して吐出口から吐出するポンプ本体と、ポ
    ンプ本体に接続ケーブルによって接続され、水面に水平
    に浮かんだ状態から水位の変化によって傾斜してオンお
    よびオフ状態に変化する平板状のフロートスイッチと、
    を備えた水中ポンプにおいて、ポンプ本体に、フロート
    スイッチの横断面における周方向長さよりも短小な周方
    向長さを有する環状の弾性バンドおよび該弾性バンドを
    固定したブラケットからなる固定具を取り付け、固定具
    の弾性バンドにフロートスイッチを垂直状態に保持して
    フロートスイッチをオン状態に継続することを特徴とす
    る水中ポンプ。
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