JP3386593B2 - 内燃機関のトルク変動測定装置 - Google Patents

内燃機関のトルク変動測定装置

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JP3386593B2
JP3386593B2 JP22620194A JP22620194A JP3386593B2 JP 3386593 B2 JP3386593 B2 JP 3386593B2 JP 22620194 A JP22620194 A JP 22620194A JP 22620194 A JP22620194 A JP 22620194A JP 3386593 B2 JP3386593 B2 JP 3386593B2
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    • G01LMEASURING FORCE, STRESS, TORQUE, WORK, MECHANICAL POWER, MECHANICAL EFFICIENCY, OR FLUID PRESSURE
    • G01L3/00Measuring torque, work, mechanical power, or mechanical efficiency, in general
    • G01L3/02Rotary-transmission dynamometers
    • G01L3/14Rotary-transmission dynamometers wherein the torque-transmitting element is other than a torsionally-flexible shaft

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  • Combined Controls Of Internal Combustion Engines (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は内燃機関のトルク変動測
定装置、特に各気筒毎のトルク変動を測定する装置に関
する。
【0002】
【従来の技術】従来より、燃料消費の低減を図るために
空燃比(Air/Fuel)を大きくしたリーンバーン
エンジンが開発されている。しかしながら、図10に示
すようにA/Fが増大すると失火などにより燃焼が不安
定となってトルク変動が増加し、このトルク変動は自動
車の快適性に多大な影響を及ぼすため、ドライバビリテ
ィ向上の観点から希薄燃焼状態におけるトルク変動を正
確に評価することが重要となっている。
【0003】トルクを測定する方法としては、例えば特
開昭62−55533号公報に開示されたトルク測定装
置を用いることができる。このトルク測定装置は、トル
クを伝達する回転磁性体の磁歪量を磁気センサを用いて
検出し、伝達トルクを磁気センサの検出する磁歪量に基
づいて非接触で測定するものである。通常、磁気センサ
はプロペラシャフトとダイナモメータとの間に装着さ
れ、磁気センサからの出力はバンドパスフィルタを通過
した後、抽出された変動分信号の所定時間内の平均値が
演算されてトルク変動値として出力される。
【0004】一方、このように直接トルクを測定するの
ではなく、エンジンから標準信号として取り出すことの
できる回転パルス信号から回転速度を算出し、トルクが
回転速度変化に比例することを利用してトルク変動を推
定する方法も知られている。但し、この方法では瞬時ト
ルクが精度よく検出できず、エンジン燃焼挙動を正確に
把握できない欠点がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】一方、多気筒エンジン
においては各気筒間のばらつき(燃料、空気量、圧縮比
など)により希薄限界が各気筒毎に異なるため、各気筒
別にトルク変動を検出する必要が生じる。しかし、上記
従来技術では上述したように平均的なトルク変動しか検
出できず、各気筒別の燃焼サイクル間でのトルク変動を
検出できない問題があった。従って、検出された希薄限
界に基づいて燃料噴射量を制御する場合においても、気
筒間でのばらつきを考慮してエンジンポテンシャルに余
裕を持たせた制御を行わざるを得ず、十分な燃費効果が
得られない問題もあった。
【0006】本発明は上記従来技術の有する課題に鑑み
なされたものであり、その目的は多気筒エンジンにおけ
る各気筒のトルク変動を正確に測定することができ、さ
らに測定されたトルク変動に基づいて各気筒毎に失火を
防止し燃料消費の一層の低減を図ることが可能な内燃機
関のトルク変動測定装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1記載の内燃機関のトルク変動測定装置は、
複数気筒のクランクシャフトに連結されたフライホイー
ル面内に付着された磁性膜と、エンジンブロックリア部
の前記磁性膜に対向する位置に設けられた磁歪式トルク
検出手段と、クランクシャフトの回転に同期した同期信
号を発生する同期信号発生手段と、前記同期信号に基づ
いて前記磁歪式トルク検出手段から出力されたトルク信
号を処理し各気筒毎のトルク変動を検出する検出手段と
を有し、前記磁性膜は前記フライホイール面内において
燃焼トルクピーク値が検出される位置に所定角度幅を有
して付着されることを特徴とする。
【0008】また、上記目的を達成するために、請求項
2記載の内燃機関のトルク変動測定装置は、請求項1記
載の内燃機関のトルク変動測定装置において、前記磁性
膜は、前記フライホイール面内に所定角度幅を有して1
80゜対向した位置に一対設けられることを特徴とす
る。
【0009】また、上記目的を達成するために、請求項
3記載の内燃機関のトルク変動測定装置は、請求項2記
載の内燃機関のトルク変動測定装置において、前記磁歪
式トルク検出手段は、前記一対の磁性膜に対向する位置
に一対設けられ、前記検出手段は前記一対の磁歪式トル
ク検出手段からの出力の平均を算出してトルク信号とす
ることを特徴とする。
【0010】また、上記目的を達成するために、請求項
4記載の内燃機関のトルク変動測定装置は、請求項1ま
たは請求項2または請求項3記載の内燃機関のトルク変
動測定装置において、前記検出手段は所定回数の燃焼サ
イクルにおける各気筒のトルク信号を積分する積分手段
と所定回数の燃焼サイクルにおける積分トルク値の統計
的分散を算出する分散算出手段とを有することを特徴と
する。
【0011】また、上記目的を達成するために、請求項
5記載の内燃機関のトルク変動測定装置は、請求項1ま
たは請求項2または請求項3記載の内燃機関のトルク変
動測定装置において、前記検出手段は所定回数の燃焼サ
イクルにおける各気筒のトルク信号のピーク値を検出す
るピーク検出手段と所定回数の燃焼サイクルにおけるピ
ークトルク値の統計的分散を算出する分散算出手段とを
有することを特徴とする。
【0012】また、上記目的を達成するために、請求項
6記載の内燃機関のトルク変動測定装置は、請求項1記
載の内燃機関のトルク変動測定装置において、さらに、
前記検出手段で検出された各気筒毎のトルク変動に基づ
いて各気筒の燃料噴射量を制御する制御手段を備えるこ
とを特徴とする。
【0013】
【作用】本発明の内燃機関のトルク変動測定装置は、フ
ライホイール(自動変速機付車両ではドライブプレー
ト)面内に磁性膜を付着させ、この磁性膜に生じる磁歪
をエンジンブロックリア部に配置された磁歪式トルク検
出手段で検出する。従来のようにトルクセンサをプロペ
ラシャフトの後に挿入してトルクを検出する構成では、
慣性質量の大きなフライホイールによりトルク波形はか
なり鈍ったものとなるため、検出トルク波形は実際のト
ルク波形と異なったものとなるが、このようにトルク検
出手段をエンジンリア部に配置してエンジン最終位置で
トルクを検出することにより、各気筒の爆発による燃焼
トルク波形を正確に検出することが可能となる。
【0014】また、各気筒の燃焼タイミングを反映した
クランクシャフトの回転同期信号を用いて磁歪式トルク
検出手段からのトルク波形を処理することにより、各気
筒の燃焼タイミングでのトルク波形処理が可能となり、
各気筒毎にトルクの変動を測定できる。
【0015】本発明の磁性膜はフライホイール面内の所
定位置に180゜対向して一対設けられ、各磁性膜は所
定の角度幅を有して付着されている。各気筒の燃焼に伴
ってクランクシャフトが回転し、磁歪式トルク検出手段
に対する磁性膜の相対的位置関係は変化するが、回転角
を示す同期信号を用いることにより、磁性膜が磁歪式ト
ルク検出手段に対向する位置を容易に割り出すことがで
きる。従って、一対の磁性膜をフライホイール面内にお
いて予め燃焼トルクピーク値が検出される位置に付着さ
せておけば、同期信号に基づいて磁歪式トルク検出手段
からのトルク信号を処理することにより、各気筒のトル
クピーク値近傍を容易に処理することができる。例え
ば、気筒数が4の場合、クランクシャフト720゜回転
の間に各気筒がそれぞれ1燃焼サイクルを終了するた
め、回転角度720゜の間にトルクピークは4つ出現す
ることになる。トルクピークは、クランクシャフトの角
度で、25゜(第1気筒に対応)、205゜(第3気筒
に対応)、385゜(第4気筒に対応)、565゜(第
2気筒に対応)付近に発生すると考えられるので、フラ
イホイール面内における一対の磁性膜付着位置をクラン
クシャフトの角度で25゜(第1気筒に対応)、205
゜(第3気筒に対応)、385゜(第4気筒に対応)、
565゜(第2気筒に対応)を中心にして所定角度幅の
磁性幅の磁性膜を付着させ、同期信号に基づいて前記角
度のタイミングでトルク信号を処理すれば、各気筒毎の
トルク変動を容易に測定することができる。
【0016】ここで、燃焼トルクピーク近傍のトルク信
号を処理してトルク変動を測定するためには、サンプル
のばらつきの度合いを示す統計的分散が用いられる。す
なわち、得られたトルク信号を積分して所定の燃焼サイ
クル間での積分値の統計的分散が算出され、あるいは、
得られたトルク信号のピーク値を検出して所定の燃焼サ
イクル間でのピーク値の統計的分散が算出される。積分
トルク値あるいはピークトルク値は各気筒毎に得られる
ため、各気筒毎の分散が得られることになる。
【0017】なお、一般に磁気ヘッド型のセンサではク
リアランス変動により出力が大きく変動するため、単一
の磁歪式検出手段のみを用いた場合には、クリアランス
が変動すると考えられるフライホイールでのトルク検出
の精度が問題となる。そこで、本発明では、磁性膜及び
磁歪式トルク検出手段を180゜対向した位置にそれぞ
れ一対設け、それぞれの位置で検出されたトルク信号の
平均を算出することにより、検出精度の向上を図ってい
る。
【0018】また、本発明では各気筒毎のトルク変動が
測定できるので、各気筒毎に希薄限界を正確に評価で
き、従って制御手段により各気筒毎に燃料噴射量を制御
して失火などを防止する事が可能となる。これにより、
燃料消費量を低減しつつ、ドライバビリティの向上を図
ることも可能となる。
【0019】
【実施例】以下、図面に基づき本発明の実施例について
説明する。
【0020】<第1実施例>図1には本実施例の構成が
示されている。なお、本実施例のエンジンは4気筒ガソ
リンエンジンであり、燃焼気筒の順序は第1気筒、第3
気筒、第4気筒、第2気筒の順である。図において、ク
ランクシャフト10に連結されたフライホイール12
(AT車ではドライブプレート)の面内には回転角30
゜幅で磁性膜14が180゜対向して2つ付着されてい
る。なお、磁性膜付着位置については後述する。そし
て、エンジンブロックリア部であってフライホイール1
2に対向した位置には磁歪式トルクセンサ16が2つ配
置されており、磁性膜14に生じた磁歪を検出する。ト
ルクセンサ16をこのように2ヘッド方式としたのは、
磁気ヘッド型センサはクリアランス(センサ開口部と被
測定面との間隙)変動によりセンサ特性が大きく変化す
るため、2つのトルクセンサ出力の平均をトルク信号と
して出力することによりセンサ特性へのクリアランス変
動の影響を低減させ安定化を図るためである。また、こ
のようにエンジン最終位置でトルク変動を検出するの
は、プロペラシャフトの後にトルクセンサを挿入する場
合に比べて各気筒の爆発による燃焼トルク波形を全て直
接検出するためである。
【0021】図2には本実施例における磁歪式トルクセ
ンサ16の構成が示されており、コの字型の励磁コイル
及び検出コイルを各々直交配置したセンサであり、小型
でありながら高感度で磁歪を検出することができる。こ
のトルクセンサ16からの出力は図1に示されるように
アナログ信号処理回路18に入力され、トルクに比例し
た直流信号に整流された後、A/D変換器20に供給さ
れる。
【0022】一方、A/D変換器20には、同期信号発
生手段としてのロータリーエンコーダ24、波形整形回
路26、分周器28を介してクランクシャフト2回転に
1回パルスを発生する720゜信号及びクランクシャフ
ト1回転に360回パルスを発生する1゜信号が供給さ
れる。1゜信号によりフライホイール12面内のどの位
置にトルクセンサ16が対向しているのかモニタでき、
従って磁性膜14の付着領域にトルクセンサ16が対向
しているタイミングを割り出すことができる。一方、4
気筒エンジンの場合、図3に示すようにクランクシャフ
ト2回転中に1燃料サイクルが終了するためクランクシ
ャフト2回転中に各気筒に対応する4つのトルクピーク
が発生する。燃焼気筒の順序は上述したように第1気
筒、第3気筒、第4気筒、第2気筒の順であるので、7
20゜信号により現在検出しているトルク信号がどの気
筒の爆発によるものなのかを判別することができる。従
って、A/D変換器20は1゜信号をサンプリングのタ
イミング信号としてアナログ信号をデジタルデータに変
換することにより、フライホイール12内における磁性
膜14が付着された領域のみの信号をデジタルデータに
変換することができ、また、720゜信号によりデジタ
ルデータに変換したトルク信号が、どの気筒に対応した
信号なのか割り出すことができる。
【0023】このようにしてデジタルデータに変換され
たトルク信号は、メモリに格納された後、積分器22に
入力される。この積分器22にも、上述した1゜信号及
び720゜信号が入力され、各気筒に対応した瞬時トル
ク信号の積分処理が行われる。積分区間は磁性膜14の
付着領域と同一であり、例えば磁性膜14の付着領域を
クランク角度(第1気筒のTDC(上死点)を0゜とす
る)で10゜〜40゜、190゜〜220゜、370゜
〜400゜、550゜〜580゜に相当する位置に設定
した場合には、積分区間も 第1気筒に対応する積分区間:10゜〜40゜ 第3気筒に対応する積分区間:190゜〜220゜ 第4気筒に対応する積分区間:370゜〜400゜ 第2気筒に対応する積分区間:550゜〜580゜ である。積分区間の幅が30゜となっているのは、もち
ろん磁性膜14の付着角度幅が30゜だからであり、磁
性膜14の付着幅が5゜や10゜の場合には、積分区間
もそれに応じて決定されることになる。一般には25゜
幅前後のトルク積分値が希薄燃焼でのトルク変動の挙動
を最も反映する。
【0024】なお、フライホイール面内での回転角度か
ら見ると、第1気筒に対応する磁性膜付着領域と第3気
筒に対応する磁性膜付着領域、第4気筒に対応する磁性
膜付着領域と第2気筒に対応する磁性膜付着領域とは各
々同一位置となるので、図1に示すように180゜対向
した2つの位置に磁性膜14を付着させておけば、第1
〜第4気筒の全てのトルク変動を検出できる。
【0025】そして、積分器22にて以上のような積分
処理が100燃焼サイクルにわたって行われ、100燃
焼サイクル分の各気筒に対応したトルク積分値がデータ
メモリ30に格納され、各気筒毎の積分値は分散算出器
32、34、36、38にそれぞれ供給される。分散算
出器32〜38では、100燃焼サイクル間での積分ト
ルク値のばらつきを評価するために、以下の式に従って
分散値σを算出する。
【数1】
【数2】 算出された各気筒毎の分散値σは各気筒毎のトルク変動
値表示器40、42、44、46に供給され、トルク変
動が表示される。
【0026】図4にはこのようにして算出された積分ト
ルク値の分散値と空燃比との関係が示されている。空燃
比が大きくなるに従って分散値も大きくなる傾向を示
し、従来のトルク測定装置の結果と一致する。さらに、
本実施例では各気筒毎の分散値、すなわちトルク変動が
得られ、図4に示すように空燃比が24近傍では気筒毎
に大きなばらつきが生じ、特に第1気筒と第4気筒のト
ルク変動が大きいという知見も得ることができる。
【0027】図5には、各気筒に対応したトルク値の分
散値、つまりトルク変動値を基に、各気筒の燃料噴射量
を制御するブロック図を示している。各気筒に対応した
分散算出部から燃料噴射量制御回路に各気筒のトルク変
動情報が送られ、さらに噴射量制御回路から各インジェ
クタに燃料噴射量の指令信号が送られ、所望の燃料が各
軌道独立に噴射されることになる。
【0028】このように、本実施例では各気筒毎にその
トルク変動を測定することができるので、この測定結果
に基づいて各気筒毎に希薄限界を維持すべく燃料噴射量
を制御することが可能となり、燃料消費量の一層の低減
を図ることが可能となる。
【0029】なお、本実施例におけるトルクセンサ16
は上述したようにエンジンブロックリア部に設けられる
ため、エンジンブロックの大幅な変更を伴うことなく外
部から容易にセンサを装着することが可能であるためコ
ストや耐久性にも優れている。
【0030】また、本実施例では磁性膜14の角度幅を
30゜としたが、15゜あるいは45゜のように任意に
設定可能であり、特にトルクピーク値に着目したい場合
には5゜などに設定することが考えられる。また、燃焼
サイクルも100サイクルのみならず200燃焼サイク
ルなど任意に設定することが可能である。
【0031】さらに、本実施例では磁性膜付着領域のみ
のトルク信号をデジタルデータに変換し、磁性膜の幅分
だけ積分したが、フライホイール12の全面に磁性膜を
付着させ、各気筒の燃焼タイミングに同期させてトルク
信号をデジタル変換し、所定時間積分することによって
も各気筒毎にトルク変動を検出することも可能である。
【0032】<第2実施例>上述した第1実施例では、
フライホイール(ドライブプレート)12内の磁性膜付
着領域での燃焼トルク信号を積分し、各気筒毎に積分ト
ルク値を算出したが、各気筒毎のピークトルク値を求め
てトルク変動を評価する事も可能である。
【0033】図6にはこのようにピークトルク値を検出
する場合の構成が示されている。図1の構成と異なる点
は、積分器22の代わりにピーク算出器23が設けられ
た点であり、このピーク算出器23は具体的にはピーク
ホールド回路などが用いられる。そして、各気筒毎に検
出された100燃焼サイクル分のピークトルク値は分散
算出器32〜38に供給され、トルク変動としてピーク
値の分散が算出される。
【0034】このように、積分器の代わりにピークホー
ルド回路を用いることにより、第1実施例に比べ簡易な
構成で各気筒毎にトルク変動を測定することができる。
【0035】<第3実施例>上述した第1及び第2実施
例では、各気筒毎の積分トルク値またはピークトルク値
の100燃焼サイクル間の分散を算出してトルク変動を
測定したが、各燃焼サイクル毎に逐次積分トルク値また
はピークトルク値を測定することも可能である。
【0036】図7及び図8には各燃焼サイクルにおける
各気筒毎の燃焼状態をリアルタイムで測定する場合の構
成が示されている。図7は各気筒の積分トルク値を測定
する場合であり、図1と異なる点は積分器22で算出さ
れた各気筒毎の積分トルク値が1燃焼サイクル毎に逐次
各気筒毎の積分値表示器50〜56に供給され表示され
る点である。また、図8は各気筒のピークトルク値を測
定する場合であり、図6と異なる点はピーク算出器23
で算出された各気筒毎のピークトルク値が1燃焼サイク
ル毎に逐次ピーク値表示器60〜66に供給され表示さ
れる点である。図9には図8の構成において、第1気筒
の空燃比A/Fを14.5及び24とした場合の100
燃焼サイクルにわたるピークトルク値を検出した結果が
示されている。図から、空燃比14の場合には各燃焼サ
イクルで燃焼が安定しているためにトルクピーク値はほ
ぼ一定の値を維持しているが、空燃比23の場合には1
0〜20燃焼サイクルに1回程度トルクピーク値が低下
していることがわかる。このピークトルク値の低下は失
火によるものと考えられ、ランダムに発生している。
【0037】なお、図では第1気筒の燃焼状態のみを示
したが、他の気筒の燃焼状態も同様であり、4気筒同時
にリアルタイムで燃焼状態をモニタすることも可能であ
る。
【0038】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1乃至請求
項6記載の内燃機関のトルク変動測定装置によれば、複
数気筒を有する内燃機関において各気筒のトルク変動を
容易に、かつ、確実に測定することができる。
【0039】特に、請求項6記載の内燃機関のトルク変
動測定装置によれば、各気筒のトルク変動に基づいて各
気筒毎に燃料噴射量を調整できるので、リーンバーン状
態における失火などを防止して低燃料消費でありながら
良好なドライバビリティを得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例の構成ブロック図である。
【図2】同実施例における磁歪式トルクセンサの斜視図
である。
【図3】同実施例におけるクランクシャフト角度とセン
サ出力との関係を示すグラフ図である。
【図4】同実施例における積分トルク値の分散と空燃比
との関係を示すグラフ図である。
【図5】本発明の第1実施例の構成ブロック図である。
【図6】本発明の第2実施例の構成ブロック図である。
【図7】本発明の第3実施例の構成ブロック図である。
【図8】本発明の第3実施例の他の構成ブロック図であ
る。
【図9】同実施例の空燃比を変化させた場合の燃焼サイ
クルとトルクピーク値との関係を示すグラフ図である。
【図10】空燃比と燃費及びトルク変動との関係を示す
グラフ図である。
【符号の説明】
10 クランクシャフト 12 フライホイール(ドライブプレート) 14 磁性膜 16 トルクセンサ 18 アナログ信号処理回路 20 A/D変換器 22 積分器 23 ピーク算出器 24 ロータリエンコーダ 26 波形整形回路 28 分周器 30 データメモリ 32、34、36、38 分散算出器
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 野々村 裕 愛知県愛知郡長久手町大字長湫字横道41 番地の1 株式会社豊田中央研究所内 (56)参考文献 特開 平4−299084(JP,A) 特開 昭61−59232(JP,A) 特開 平6−42384(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01L 5/00 G01L 3/10 301 F02D 45/00 364

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数気筒のクランクシャフトに連結され
    たフライホイール面内に付着された磁性膜と、 エンジンブロックリア部の前記磁性膜に対向する位置に
    設けられた磁歪式トルク検出手段と、 クランクシャフトの回転に同期した同期信号を発生する
    同期信号発生手段と、 前記同期信号に基づいて前記磁歪式トルク検出手段から
    出力されたトルク信号を処理し各気筒毎のトルク変動を
    検出する検出手段と、 を有し、前記磁性膜は前記フライホイール面内において
    燃焼トルクピーク値が検出される位置に所定角度幅を有
    して付着されることを特徴とする内燃機関のトルク変動
    測定装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の内燃機関のトルク変動測
    定装置において、 前記磁性膜は、前記フライホイール面内に所定角度幅を
    有して180゜対向した位置に一対設けられることを特
    徴とする内燃機関のトルク変動測定装置。
  3. 【請求項3】 請求項2記載の内燃機関のトルク変動測
    定装置において、 前記磁歪式トルク検出手段は、前記一対の磁性膜に対向
    する位置に一対設けられ、 前記検出手段は前記一対の磁歪式トルク検出手段からの
    出力の平均を算出してトルク信号とすることを特徴とす
    る内燃機関のトルク変動測定装置。
  4. 【請求項4】 請求項1または請求項2または請求項3
    記載の内燃機関のトルク変動測定装置において、 前記検出手段は、 所定回数の燃焼サイクルにおける各気筒のトルク信号を
    積分する積分手段と、 所定回数の燃焼サイクルにおける積分トルク値の統計的
    分散を算出する分散算出手段と、 を有することを特徴とする内燃機関のトルク変動測定装
    置。
  5. 【請求項5】 請求項1または請求項2または請求項3
    記載の内燃機関のトルク変動測定装置において、 前記検出手段は、 所定回数の燃焼サイクルにおける各気筒のトルク信号の
    ピーク値を検出するピーク検出手段と、 所定回数の燃焼サイクルにおけるピークトルク値の統計
    的分散を算出する分散算出手段と、 を有することを特徴とする内燃機関のトルク変動測定装
    置。
  6. 【請求項6】 請求項1記載の内燃機関のトルク変動測
    定装置において、さらに、 前記検出手段で検出された各気筒毎のトルク変動に基づ
    いて各気筒の燃料噴射量を制御する制御手段を備えるこ
    とを特徴とする内燃機関のトルク変動測定装置。
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