JP3386439B2 - 指向性切換アンテナ装置 - Google Patents

指向性切換アンテナ装置

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JP3386439B2
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  • Aerials With Secondary Devices (AREA)
  • Variable-Direction Aerials And Aerial Arrays (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は、移動体通信システ
ムにおける携帯電話機や、携帯電話機能及びコンピュー
タ機能を備えた情報端末装置等の移動局装置、又は移動
局装置と無線通信を行う基地局装置等に用いられる指向
性切換え可能な指向性切換アンテナ装置に関する。
【０００２】
【従来の技術】無線通信では、特定の方向に電磁波を集
中して放射することが望まれ、これを実現するアンテナ
の一つに八木アンテナがある。八木アンテナは、半波長
ダイポールアンテナの近傍に配置した導体棒の長さによ
り指向性（放射方向）を制御するアンテナである。
【０００３】これは、放射器となるアンテナ素子の近傍
に半波長より短い無給電の導体棒を置くと導体棒方向に
放射方向が傾き、逆に、半波長より長い無給電の導体棒
を置くと導体棒と逆方向に放射方向が傾く性質を利用し
たものである。
【０００４】以下、自らの方向に指向性が向くアンテナ
素子を導波器といい、自らの方向と逆方向に指向性が向
くアンテナ素子を反射器という。また、指向性の鋭さを
示す尺度を利得という。
【０００５】ここで、無線通信において、伝搬環境によ
って到来方向が変化するマルチパスを最小とするため
等、指向性の切換えを必要とする場合がある。指向性を
切換えることができるアンテナ装置として、反射器、放
射器及び導波器の３素子からなる八木アンテナ列を複数
用いたものが既に提案されている。
【０００６】なお、導波器又は反射器のいずれか一方を
用いて指向性をつくるよりも、放射器を中心として対称
の位置に導波器と反射器とを設置して指向性をつくる方
が高利得となる。
【０００７】従来、この種の指向性切換アンテナ装置と
しては、特開平１１−２７０３８号公報に記載されてい
るものがある。この公報のアンテナ装置では、各放射方
向に複数のアンテナ素子が配列されている。
【０００８】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
装置においては、小形化を図るため、アンテナ素子の兼
用を行っているが、アンテナ素子による相互結合の影響
により放射器のインピーダンスが低下し、給電線とアン
テナ間との整合損が大きくなる。
【０００９】この整合損を低減するため、放射器を地板
中心の給電点から略１／４波長の長さで折り曲げ、先端
を地板に短絡させた折り返しアンテナ形状とすることに
より、インピーダンス整合を行う手法がある。
【００１０】しかし、この手法のアンテナ装置では、放
射器が折り返しアンテナ形状であるため、本来給電点に
位置する放射器の中心が給電点からずれる。このため給
電点を中心に放射器周囲に均等な距離で配置された各ア
ンテナ素子の位置が、放射器の中心を軸として物理的に
非対称となるため、各放射方向で同等の放射特性を得る
ことができないという問題がある。
【００１１】本発明はかかる点に鑑みてなされたもので
あり、地板中央に折り返しアンテナ形状の放射器が配置
され、この放射器周囲に複数のアンテナ素子が配置され
た構成において、各アンテナ素子の位置が放射器の中心
を軸として物理的に非対称となった場合でも、各放射方
向に同等の放射特性を得ることができる指向性切換アン
テナ装置を提供することを目的とする。
【００１２】
【課題を解決するための手段】本発明の指向性切換アン
テナ装置は、地板上の給電点から所定波長の長さで折り
曲げられ、先端が前記地板に短絡された折り返しアンテ
ナ形状の放射素子と、この放射素子の周囲に配置された
複数の無給電素子と、この無給電素子が前記放射素子の
中心を軸として電気的に対称関係となるように無給電素
子の素子長を可変するスイッチング手段と、を具備する
構成を採る。
【００１３】この構成によれば、放射素子の中心を軸と
して各無給電素子が電気的に対称関係となるので、各放
射方向に同等の放射特性を得ることができる。
【００１４】本発明の指向性切換アンテナ装置は、地板
上の給電点から所定波長の長さで折り曲げられ、先端が
前記地板に短絡された折り返しアンテナ形状の放射素子
と、この放射素子の周囲に配置され、前記放射素子の中
心を軸として電気的に対称関係となるような素子長とさ
れた複数の無給電素子と、無給電素子と地板との間に接
続されたインダクタと、前記地板に接続された能動素子
と、前記インダクタ及び前記能動素子を前記無給電素子
と前記地板との間に自在に並列接続状態とするスイッチ
ング手段とを具備する構成を採る。
【００１５】この構成によれば、スイッチング手段のオ
ン／オフ動作によってインダクタ及び能動素子を、無給
電素子に任意に並列状態に接続することができるので、
各放射方向に同様の放射特性を有する導波器又は反射器
として動作させることができる。
【００１６】本発明の指向性切換アンテナ装置は、上記
構成において、インダクタに代え、キャパシタを接続し
た構成を採る。
【００１７】この構成によれば、スイッチング手段のオ
ン／オフ動作によってキャパシタ及び能動素子を、無給
電素子に任意に並列状態に接続することができるので、
各放射方向に同様の放射特性を有する導波器又は反射器
として動作させることができる。
【００１８】
【００１９】
【００２０】本発明の指向性切換アンテナ装置は、地板
上の給電点から所定波長の長さで折り曲げられ、先端が
前記地板に短絡された折り返しアンテナ形状の放射素子
と、この放射素子の周囲に配置された複数の無給電素子
と、この無給電素子と前記地板との間に接続されたイン
ダクタと、前記地板に接続された能動素子と、この能動
素子及びインダクタを無給電素子と前記地板との間に自
在に並列接続状態とするスイッチング手段と、前記並列
接続時に前記能動素子と前記無給電素子との間に接続さ
れた集中定数回路と、を具備し、この集中定数回路及び
インダクタは前記無給電素子が放射素子の中心を軸とし
て電気的に対称関係となるような定数とする構成を採
る。
【００２１】この構成によれば、スイッチング手段のオ
ン／オフ動作によってインダクタ及び能動素子を、無給
電素子に任意に並列状態に接続し、この際、放射素子の
中心を軸として各無給電素子が電気的に対称関係となる
ので、各放射方向に同様の放射特性を有する導波器又は
反射器として動作させることができる。
【００２２】本発明の指向性切換アンテナ装置は、上記
構成において、インダクタに代えキャパシタを接続し、
前記キャパシタの定数を、無給電素子が放射素子の中心
を軸として電気的に対称関係となるような値とした構成
を採る。
【００２３】この構成によれば、放射素子の中心を軸と
して各無給電素子が電気的に対称関係となるので、各放
射方向に同等の放射特性を得ることができる。また、ス
イッチング手段のオン／オフ動作によってキャパシタ及
び能動素子を、無給電素子に任意に並列状態に接続し、
この際、放射素子の中心を軸として各無給電素子が電気
的に対称関係となるので、各放射方向に同様の放射特性
を有する導波器又は反射器として動作させることができ
る。
【００２４】本発明の指向性切換アンテナ装置は、地板
上の給電点から立ち上がって所定波長の長さで折り曲げ
られ、立ち下がりの先端が前記地板に短絡された折り返
しアンテナ形状で、且つ前記給電点から立ち上がる部分
が、アンテナの中心と給電点とが一致するように折り曲
げられた形状の放射素子と、この放射素子の周囲に配置
された複数の無給電素子と、この無給電素子と前記地板
との間に接続された集中定数回路と、地板に接続された
能動素子と、この能動素子及び集中定数回路を無給電素
子と地板との間に自在に並列接続状態とするスイッチン
グ手段と、を具備する構成を採る。
【００２５】この構成によれば、放射素子の中心を軸と
して各無給電素子が物理的に対称関係となるので、各放
射方向に同等の放射特性を得ることができる。
【００２６】本発明の指向性切換アンテナ装置は、上記
構成において、放射素子を、アンテナの中心と給電点と
の一致が保持されるように、折り返しアンテナ形状の素
子を複数個接続して形成した構成を採る。
【００２７】この構成によれば、放射素子のインピーダ
ンス又はセクタ数を任意に可変することができる。
【００２８】本発明の指向性切換アンテナ装置は、地板
上の給電点から垂直に立ち上がって複数分岐する部位が
所定波長の長さで折り曲げられ、垂直な立ち下がりの先
端が前記地板に短絡された複数素子の折り返しアンテナ
形状で、且つ前記給電点からの立ち上がり部位を軸に、
前記折り曲げ部位が対称な位置関係となされた放射素子
と、この放射素子の周囲に配置された複数の無給電素子
と、この無給電素子と前記地板との間に接続された集中
定数回路と、地板に接続された能動素子と、この能動素
子及び集中定数回路を無給電素子と地板との間に自在に
並列接続状態とするスイッチング手段と、を具備する構
成を採る。
【００２９】この構成によれば、放射素子の中心を軸と
して各無給電素子が物理的に対称関係となるので、各放
射方向に同等の放射特性を得ることができる。
【００３０】
【００３１】
【００３２】本発明の移動局装置は、上記いずれかと同
構成の指向性切換アンテナ装置を具備する構成を採る。
【００３３】この構成によれば、移動局装置において、
上記いずれかと同様の作用効果を得ることができる。
【００３４】本発明の基地局装置は、上記いずれかと同
構成の指向性切換アンテナ装置を具備する構成を採る。
【００３５】この構成によれば、基地局装置において、
上記いずれかと同様の作用効果を得ることができる。
【００３６】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て、図面を参照して詳細に説明する。
【００３７】（実施の形態１）図１は、本発明の実施の
形態１に係るアンテナ装置の構成図である。
【００３８】この図１に示すアンテナ装置１００は、円
盤状の銅板等の導電体による地板１０１と、この地板１
０１の中心の給電点から略１／４波長の長さで折り曲
げ、先端を地板に短絡させた折り返しアンテナ形状の放
射器１０２と、地板１０１の中心で直交する線上に、そ
の中心から一定間隔で離れた位置に配置された４本の無
給電素子１０３と、各無給電素子１０３の下端と地板１
０１との間に接続された４つのインダクタ１０４と、各
無給電素子１０３から外周方向に一定間隔で離れた位置
に配置された４つのダイオード１０５と、スイッチオン
時に無給電素子１０３と地板１０１との間に、インダク
タ１０４とダイオード１０５とが並列状態に接続される
ようにオン／オフ動作を行う４つのスイッチング素子１
０６とを備えて構成されている。
【００３９】また、スイッチング素子１０６がオンの場
合は、無給電素子１０３が導波器として動作する長さと
なっており、オフの場合は反射器として動作する長さと
なっている。
【００４０】このことで、１本のアンテナ素子（放射器
１０２）で導波器及び反射器の動作が実現でき、小形化
を図ることができる。
【００４１】また、放射器１０２は上記のように折り返
しアンテナ形状となっているので、無給電素子１０３に
よる相互結合の影響によるインピーダンスの低下を抑圧
し、インピーダンス整合を取ることができる。
【００４２】ここで、従来の問題点として指摘したよう
に放射器１０２のような折り返しアンテナ構成では、ア
ンテナ装置全体が物理的に非対称となり、各方向Ｙ１〜
Ｙ４に同等の放射特性が得られない。
【００４３】これを解消するため、各方向Ｙ１〜Ｙ４の
無給電素子１０３の素子長を、放射器１０２の中心から
の距離に応じた長さとする構成をとっている。
【００４４】即ち、各放射方向Ｙ１〜Ｙ４に配置された
各無給電素子１０３の素子長を、放射器１０２の中心を
軸として各無給電素子１０３が電気的に対称関係となる
ような長さとする。
【００４５】これによって、スイッチング素子１０６の
オン／オフ動作によってインダクタ１０４及びダイオー
ド１０５が並列に接続された状態又はインダクタ１０４
のみ接続された状態となる各無給電素子１０３が、各放
射方向Ｙ１〜Ｙ４に同様の放射特性を有する導波器又は
反射器として動作する。
【００４６】このように、実施の形態１の指向性切換ア
ンテナ装置１００によれば、折り返しアンテナ形状の放
射器１０２の周囲に放射方向Ｙ１〜Ｙ４に配置され、イ
ンダクタ１０４及びダイオード１０５がスイッチング素
子１０６のオン／オフ動作によって自在に並列接続され
る各無給電素子１０３の素子長を、放射器１０２の中心
を軸として各無給電素子１０３が電気的に対称関係とな
るような長さとした。これによって、各放射方向に同等
の放射特性を得ることができる。
【００４７】（実施の形態２）図２は、本発明の実施の
形態２に係るアンテナ装置の構成図である。但し、この
図２に示す実施の形態２において図１の実施の形態１の
各部に対応する部分には同一符号を付し、その説明を省
略する。
【００４８】この図２に示すアンテナ装置２００が、実
施の形態１のアンテナ装置１００と異なる点は、インダ
クタ１０４の代わりにキャパシタ２０１を接続したこと
にある。
【００４９】この構成においても、実施の形態１と同様
に、スイッチング素子１０６のオン／オフ動作によって
キャパシタ２０１及びダイオード１０５が並列に接続さ
れた状態又はキャパシタ２０１のみ接続された状態とな
る各無給電素子１０３が、各放射方向Ｙ１〜Ｙ４に同様
の放射特性を有する導波器又は反射器として動作する。
【００５０】このように、実施の形態２の指向性切換ア
ンテナ装置２００によれば、折り返しアンテナ形状の放
射器１０２の周囲に放射方向Ｙ１〜Ｙ４に配置され、キ
ャパシタ２０１及びダイオード１０５がスイッチング素
子１０６のオン／オフ動作によって自在に並列接続され
る各無給電素子１０３の素子長を、放射器１０２の中心
を軸として各無給電素子１０３が電気的に対称関係とな
るような長さとした。これによって、各放射方向に同等
の放射特性を得ることができる。
【００５１】（実施の形態３）図３は、本発明の実施の
形態３に係るアンテナ装置の構成図である。但し、この
図３に示す実施の形態３において図１の実施の形態１の
各部に対応する部分には同一符号を付し、その説明を省
略する。
【００５２】この図３に示すアンテナ装置３００が、実
施の形態１のアンテナ装置１００と異なる点は、各無給
電素子１０３を全て等しい長さとし、各無給電素子１０
３と各スイッチング素子１０６との間に、集中定数回路
３０１を接続したことにある。
【００５３】そして、インダクタ１０４及び集中定数回
路３０１の定数を、放射器１０２の中心からの距離に応
じた定数とする構成をとっている。
【００５４】この場合、各スイッチング素子１０６がオ
フの場合に、各無給電素子１０３に接続されたインダク
タ１０４の定数を、放射器１０２の中心を軸として各無
給電素子１０３が電気的に対称関係となるような値とす
る。
【００５５】また、各スイッチング素子１０６がオンの
場合に、各無給電素子１０３に接続された集中定数回路
３０１の定数を、放射器１０２の中心を軸として各無給
電素子１０３が電気的に対称関係となるような値とす
る。
【００５６】これによって、スイッチング素子１０６の
オン／オフ動作によってインダクタ１０４及びダイオー
ド１０５が並列に接続された状態又はインダクタ１０４
のみ接続された状態となる各無給電素子１０３が、各放
射方向Ｙ１〜Ｙ４に同様の放射特性を有する導波器又は
反射器として動作する。
【００５７】このように、実施の形態３の指向性切換ア
ンテナ装置３００によれば、各スイッチング素子１０６
がオフの場合にインダクタ１０４の定数を、放射器１０
２の中心を軸として各無給電素子１０３が電気的に対称
関係となるような値とし、また、オンの場合に集中定数
回路３０１の定数を、放射器１０２の中心を軸として各
無給電素子１０３が電気的に対称関係となるような値と
した。これによって、各放射方向に同等の放射特性を得
ることができる。
【００５８】（実施の形態４）図４は、本発明の実施の
形態４に係るアンテナ装置の構成図である。但し、この
図４に示す実施の形態４において図３の実施の形態３の
各部に対応する部分には同一符号を付し、その説明を省
略する。
【００５９】この図４に示すアンテナ装置４００が、実
施の形態３のアンテナ装置３００と異なる点は、インダ
クタ１０４の代わりにキャパシタ２０１を接続したこと
にある。
【００６０】そして、キャパシタ２０１及び集中定数回
路３０１の定数を、放射器１０２の中心からの距離に応
じた定数とする構成をとっている。
【００６１】この場合、各スイッチング素子１０６がオ
フの場合に、各無給電素子１０３に接続されたキャパシ
タ２０１の定数を、放射器１０２の中心を軸として各無
給電素子１０３が電気的に対称関係となるような値とす
る。
【００６２】また、各スイッチング素子１０６がオンの
場合に、各無給電素子１０３に接続された集中定数回路
３０１の定数を、放射器１０２の中心を軸として各無給
電素子１０３が電気的に対称関係となるような値とす
る。
【００６３】これによって、スイッチング素子１０６の
オン／オフ動作によってキャパシタ２０１及びダイオー
ド１０５が並列に接続された状態又はキャパシタ２０１
のみ接続された状態となる各無給電素子１０３が、各放
射方向Ｙ１〜Ｙ４に同様の放射特性を有する導波器又は
反射器として動作する。
【００６４】このように、実施の形態４の指向性切換ア
ンテナ装置４００によれば、各スイッチング素子１０６
がオフの場合にキャパシタ２０１の定数を、放射器１０
２の中心を軸として各無給電素子１０３が電気的に対称
関係となるような値とし、また、オンの場合に集中定数
回路３０１の定数を、放射器１０２の中心を軸として各
無給電素子１０３が電気的に対称関係となるような値と
した。これによって、各放射方向に同等の放射特性を得
ることができる。
【００６５】（実施の形態５）図５は、本発明の実施の
形態５に係るアンテナ装置の構成図である。但し、この
図５に示す実施の形態５において図１の実施の形態１の
各部に対応する部分には同一符号を付し、その説明を省
略する。
【００６６】この図５に示すアンテナ装置５００が、実
施の形態１のアンテナ装置１００と異なる点は、放射器
５０１の折り返し形状を変え、また各無給電素子１０３
を全て等しい長さとし、各無給電素子１０３と各スイッ
チング素子１０６との間に、互いに定数が等しいインダ
クタ又はキャパシタ回路を構成する集中定数回路５０２
とを接続したことにある。
【００６７】放射器５０１は、実施の形態１で説明した
折り返しアンテナ形状における地板１０１の給電点から
立ち上がる部分を、アンテナの中心が給電点となるよう
にＹ１方向に斜めに立ち上げたのち垂直に伸びる形状と
なっている。
【００６８】このため給電点を中心に放射器５０１の周
囲に均等な距離で配置された無給電素子１０３の位置
が、放射器５０１の中心を軸として物理的に対称となる
ため、各方向Ｙ１〜Ｙ４で同等の放射特性を得ることが
できる。
【００６９】このように、実施の形態５の指向性切換ア
ンテナ装置５００によれば、放射器５０１を、折り返し
アンテナ形状とする場合に、地板１０１の給電点から立
ち上がる部分を、アンテナの中心が給電点となるように
斜めに立ち上げたのち垂直に伸びる形状とした。
【００７０】これによって、給電点を中心に放射器５０
１の周囲に均等な距離で配置された無給電素子１０３の
位置が、放射器５０１の中心を軸として物理的に対称と
なるため、各方向Ｙ１〜Ｙ４で同等の放射特性を得るこ
とができる。
【００７１】また、放射器５０１の形状は、その中心が
給電点となればよいので、図６に示す放射器６０１のよ
うな形状であっても上記同様の効果を得ることができ
る。即ち、放射器５０１は立ち上がり部分が斜めとなっ
ているが、放射器６０１は、一旦垂直に伸びたのちＹ１
方向に水平に所定距離曲がり、垂直に立ち上がる形状と
なっている。
【００７２】（実施の形態６）図７は、本発明の実施の
形態６に係るアンテナ装置の構成図である。但し、この
図７に示す実施の形態６において図５の実施の形態５の
各部に対応する部分には同一符号を付し、その説明を省
略する。
【００７３】この図７に示すアンテナ装置７００が、実
施の形態５のアンテナ装置５００と異なる点は、放射器
７０１を、Ｙ１及びＹ３方向の折り返しアンテナ形状の
素子に、Ｙ２及びＹ４方向の折り返しアンテナ形状の素
子を、アンテナの中心と給電点とが保持されるように結
合して形成したことにある。
【００７４】この場合も、給電点を中心に放射器７０１
の周囲に均等な距離で配置された無給電素子１０３の位
置が、放射器７０１の中心を軸として物理的に対称とな
るため、各方向Ｙ１〜Ｙ４で同等の放射特性を得ること
ができる。
【００７５】なお、放射器７０１は、４素子より構成し
ているが、放射器のインピーダンス又はセクタ数に応じ
て同様に、ｎ素子より構成することも可能である。
【００７６】このように、実施の形態６の指向性切換ア
ンテナ装置７００によれば、放射器７０１を、アンテナ
の中心と給電点とが保持されるように複数の折り返しア
ンテナ形状の素子を結合して形成した。
【００７７】これによって、給電点を中心に放射器７０
１の周囲に均等な距離で配置された無給電素子１０３の
位置が、放射器７０１の中心を軸として物理的に対称と
なるため、各方向Ｙ１〜Ｙ４で同等の放射特性を得るこ
とができる。
【００７８】また、放射器７０１の形状は、その中心が
給電点となればよいので、図８に示す放射器８０１のよ
うな形状であっても上記同様の効果を得ることができ
る。即ち、放射器８０１は立ち上がり部分が斜めとなっ
ているが、放射器８０１は、一旦垂直に伸びたのちＹ１
方向に水平に所定距離曲がり、垂直に立ち上がる形状と
なっている。
【００７９】（実施の形態７）図９は、本発明の実施の
形態７に係るアンテナ装置の構成図である。但し、この
図９に示す実施の形態７において図５の実施の形態５の
各部に対応する部分には同一符号を付し、その説明を省
略する。
【００８０】この図９に示すアンテナ装置９００が、実
施の形態５のアンテナ装置５００と異なる点は、放射器
９０１を、地板１０１の給電点から垂直に立ち上げたの
ちＹ１及びＹ３方向に各々対称距離水平に曲げ、更に垂
直に立ち下げて地板１０１に短絡した３素子折り返しア
ンテナ形状としたことにある。
【００８１】このため給電点を中心に放射器９０１の周
囲に均等な距離で配置された無給電素子１０３の位置
が、放射器９０１の中心を軸として物理的に対称となる
ため、各方向Ｙ１〜Ｙ４で同等の放射特性を得ることが
できる。
【００８２】このように、実施の形態７の指向性切換ア
ンテナ装置９００によれば、放射器９０１を、地板１０
１の給電点から垂直に立ち上げたのちＹ１及びＹ３方向
に各々対称距離水平に曲げ、更に垂直に立ち下げて地板
１０１に短絡した３素子折り返しアンテナ形状とした。
【００８３】これによって、給電点を中心に放射器９０
１の周囲に均等な距離で配置された無給電素子１０３の
位置が、放射器９０１の中心を軸として物理的に対称と
なるため、各方向Ｙ１〜Ｙ４で同等の放射特性を得るこ
とができる。
【００８４】（実施の形態８）図１０は、本発明の実施
の形態８に係るアンテナ装置の構成図である。但し、こ
の図１０に示す実施の形態８において図９の実施の形態
７の各部に対応する部分には同一符号を付し、その説明
を省略する。
【００８５】この図１０に示すアンテナ装置１０００
が、実施の形態７のアンテナ装置９００と異なる点は、
放射器１００１を、地板１０１の給電点から垂直に立ち
上げたのちＹ１〜Ｙ４の各方向に各々対称距離水平に曲
げ、更に垂直に立ち下げて地板１０１に短絡した５素子
折り返しアンテナ形状としたことにある。
【００８６】この場合も、給電点を中心に放射器１００
１の周囲に均等な距離で配置された無給電素子１０３の
位置が、放射器１００１の中心を軸として物理的に対称
となるため、各方向Ｙ１〜Ｙ４で同等の放射特性を得る
ことができる。
【００８７】なお、放射器１００１は、５素子より構成
しているが、放射器のインピーダンス又はセクタ数に応
じて同様に、ｎ素子より構成することも可能である。
【００８８】このように、実施の形態８の指向性切換ア
ンテナ装置１０００によれば、放射器１００１を、地板
１０１の給電点から垂直に立ち上げたのちＹ１〜Ｙ４の
各方向に各々対称距離水平に曲げ、更に垂直に立ち下げ
て地板１０１に短絡した５素子折り返しアンテナ形状と
した。
【００８９】これによって、給電点を中心に放射器１０
０１の周囲に均等な距離で配置された無給電素子１０３
の位置が、放射器１００１の中心を軸として物理的に対
称となるため、各方向Ｙ１〜Ｙ４で同等の放射特性を得
ることができる。
【００９０】なお、以上説明した他に、無給電素子の長
さと、その下部の集中定数回路の集中定数の値を、放射
器の距離に応じて各々変えるようにしてもよい。
【００９１】更に、放射器における折り返し部分の太さ
（径）を、任意の太さに変えてもよい。任意の太さとす
ることによってインピーダンスを変え整合をとることが
できる。
【００９２】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
地板中央に折り返しアンテナ形状の放射器が配置され、
この放射器周囲に複数のアンテナ素子が配置された構成
において、各アンテナ素子の位置が放射器の中心を軸と
して物理的に非対称となった場合でも、各放射方向に同
等の放射特性を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明の実施の形態１に係る指向性切換アンテ
ナ装置の構成図
【図２】本発明の実施の形態２に係る指向性切換アンテ
ナ装置の構成図
【図３】本発明の実施の形態３に係る指向性切換アンテ
ナ装置の構成図
【図４】本発明の実施の形態４に係る指向性切換アンテ
ナ装置の構成図
【図５】本発明の実施の形態５に係る指向性切換アンテ
ナ装置の構成図
【図６】実施の形態５に係る指向性切換アンテナ装置の
他の構成図
【図７】本発明の実施の形態６に係る指向性切換アンテ
ナ装置の構成図
【図８】実施の形態６に係る指向性切換アンテナ装置の
他の構成図
【図９】本発明の実施の形態７に係る指向性切換アンテ
ナ装置の構成図
【図１０】本発明の実施の形態８に係る指向性切換アン
テナ装置の構成図
【符号の説明】
１００，２００，３００，４００，５００，６００，７
００，８００，９００，１０００ 指向性切換アンテナ
装置 １０１ 地板 １０２，５０１，６０１，７０１，８０１，９０１，１
００１ 放射器 １０３ 無給電素子 １０４ インダクタ １０５ ダイオード １０６ スイッチング素子 ２０１ キャパシタ ３０１，５０２ 集中定数回路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7，ＤＢ名) H01Q 3/24 H01Q 3/44 H01Q 19/28

Claims (10)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項１】 地板上の給電点から所定波長の長さで折
    り曲げられ、先端が前記地板に短絡された折り返しアン
    テナ形状の放射素子と、この放射素子の周囲に配置され
    た複数の無給電素子と、この無給電素子が前記放射素子
    の中心を軸として電気的に対称関係となるように無給電
    素子の素子長を可変するスイッチング手段と、を具備す
    ることを特徴とする指向性切換アンテナ装置。
  2. 【請求項２】 地板上の給電点から所定波長の長さで折
    り曲げられ、先端が前記地板に短絡された折り返しアン
    テナ形状の放射素子と、この放射素子の周囲に配置さ
    れ、前記放射素子の中心を軸として電気的に対称関係と
    なるような素子長とされた複数の無給電素子と、無給電
    素子と地板との間に接続されたインダクタと、前記地板
    に接続された能動素子と、前記インダクタ及び前記能動
    素子を前記無給電素子と前記地板との間に自在に並列接
    続状態とするスイッチング手段とを具備することを特徴
    とする指向性切換アンテナ装置。
  3. 【請求項３】 インダクタに代え、キャパシタを接続し
    たことを特徴とする請求項２記載の指向性切換アンテナ
    装置。
  4. 【請求項４】 地板上の給電点から所定波長の長さで折
    り曲げられ、先端が前記地板に短絡された折り返しアン
    テナ形状の放射素子と、この放射素子の周囲に配置され
    た複数の無給電素子と、この無給電素子と前記地板との
    間に接続されたインダクタと、前記地板に接続された能
    動素子と、この能動素子及びインダクタを無給電素子と
    前記地板との間に自在に並列接続状態とするスイッチン
    グ手段と、前記並列接続時に前記能動素子と前記無給電
    素子との間に接続された集中定数回路と、を具備し、こ
    の集中定数回路及びインダクタは前記無給電素子が放射
    素子の中心を軸として電気的に対称関係となるような定
    数とすることを特徴とする指向性切換アンテナ装置。
  5. 【請求項５】 インダクタに代えキャパシタを接続し、
    前記キャパシタの定数を、無給電素子が放射素子の中心
    を軸として電気的に対称関係となるような値としたこと
    を特徴とする請求項４記載の指向性切換アンテナ装置。
  6. 【請求項６】 地板上の給電点から立ち上がって所定波
    長の長さで折り曲げられ、立ち下がりの先端が前記地板
    に短絡された折り返しアンテナ形状で、且つ 前記給電点
    から立ち上がる部分が、アンテナの中心と給電点とが一
    致するように折り曲げられた形状の放射素子と、この放
    射素子の周囲に配置された複数の無給電素子と、この無
    給電素子と前記地板との間に接続された集中定数回路
    と、地板に接続された能動素子と、この能動素子及び集
    中定数回路を無給電素子と地板との間に自在に並列接続
    状態とするスイッチング手段と、を具備することを特徴
    とする指向性切換アンテナ装置。
  7. 【請求項７】 放射素子を、アンテナの中心と給電点と
    の一致が保持されるように、折り返しアンテナ形状の素
    子を複数個接続して形成したことを特徴とする請求項６
    記載の指向性切換アンテナ装置。
  8. 【請求項８】 地板上の給電点から垂直に立ち上がって
    複数分岐する部位が所定波長の長さで折り曲げられ、垂
    直な立ち下がりの先端が前記地板に短絡された複数素子
    の折り返しアンテナ形状で、且つ前記給電点からの立ち
    上がり部位を軸に、前記折り曲げ部位が対称な位置関係
    となされた放射素子と、この放射素子の周囲に配置され
    た複数の無給電素子と、この無給電素子と前記地板との
    間に接続された集中定数回路と、地板に接続された能動
    素子と、この能動素子及び集中定数回路を無給電素子と
    地板との間に自在に並列接続状態とするスイッチング手
    段と、を具備することを特徴とする指向性切換アンテナ
    装置。
  9. 【請求項９】 請求項１から請求項８いずれかに記載の
    指向性切換アンテナ装置を具備することを特徴とする移
    動局装置。
  10. 【請求項１０】 請求項１から請求項８いずれかに記載
    の指向性切換アンテナ装置を具備することを特徴とする
    基地局装置。
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