JP3384585B2 - 超音波治療装置 - Google Patents

超音波治療装置

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JP3384585B2 JP13742493A JP13742493A JP3384585B2 JP 3384585 B2 JP3384585 B2 JP 3384585B2 JP 13742493 A JP13742493 A JP 13742493A JP 13742493 A JP13742493 A JP 13742493A JP 3384585 B2 JP3384585 B2 JP 3384585B2
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Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【産業上の利用分野】本発明は、体内の結石を破砕して
除去する装置や外科手術的または内視鏡と組み合わせて
組織を乳化切除したりする超音波治療装置に関する。 【0002】 【従来の技術】超音波治療装置は、結石を粉砕したり生
体組織を乳化切除するための超音波を先端部から射出す
る超音波プローブを有している。超音波により粉砕され
た結石や乳化した生体組織は吸引路を介して術野外に排
除される。吸引路は、先端が超音波プローブの先端部の
近くに配置され、末端は吸引装置につながれる。 【0003】このような超音波治療装置の一例が実開平
2−139616に開示されている。吸引路の途中に設
けた開閉弁により吸引路を遮断した状態で超音波の照射
を停止させた際、負圧によって吸引路の先端が人体組織
に吸い付くのを防止するため、超音波治療装置の内部に
おいて、開閉弁よりも先端側に設けた電磁弁により吸引
路を大気に解放していた。 【0004】 【発明が解決しようとする課題】しかし、この装置で
は、吸引を再開したときに吸引路内に残っていた物質が
超音波治療装置の内部に、つまり大気中に排出されるお
それがある。吸引物が大気中に放出されることは好まし
くないことである。特に超音波装置内に排出された場
合、これを除去することは非常に難しい。通常、安全上
の理由から使用者が勝手に装置を開けてはいけないこと
になっているため、直ちに内部を清掃することができな
い。 【0005】本発明は、超音波の照射を停止させた際に
吸引路の先端が生体組織に吸い付くことがなく、しかも
再開時に吸引物が大気中に排出されるおそれのない超音
波治療装置を提供することを目的とする。 【0006】 【課題を解決するための手段】本発明の超音波治療装置
は、生体組織を処置するための超音波を先端部から放射
する超音波プローブと、前記超音波プローブの前記先端
部の近傍に先端が配置される吸引路と、前記吸引路の末
端が接続され、前記吸引路を介して吸引する吸引装置
と、前記吸引装置で前記吸引路内に吸引される吸引物を
収納可能に前記吸引路に設けられた第1の収納手段と、
前記第1の収納手段より先端側の前記吸引路を遮蔽可能
な開閉弁と、前記吸引路の前記先端と前記開閉弁との間
に設けられ、前記吸引路から分岐する分岐路を有する分
岐部と、前記分岐路に接続される第2の収納手段と、前
記第2の収納手段に設けられ、前記第2の収納手段の内
部と外部とを連通する連通部と、前記分岐部に設けら
れ、前記開閉弁が前記吸引路を遮蔽したときに前記連通
部から前記第2の収納手段及び前記分岐路を介して前記
吸引路に大気を導入可能に開放する負圧解除弁とを具備
している。 【0007】 【作用】超音波プローブは先端部から超音波を放射す
る。この超音波を結石や生体組織に照射することによっ
て、結石は粉砕され生体組織は乳化切除される。粉砕さ
れた結石粒や乳化切除された生体組織は体液等と一緒に
吸引路を通って排出される。開閉弁により吸引路を遮断
すると、吸引路は先端と開閉弁の間が負圧になる。この
負圧は、分岐路途中に設けた負圧解除弁を開くことによ
り除かれる。再び吸引を行なうときは、負圧解除弁を閉
じ、開閉弁を開く。このような一連の動作を繰り返し行
なった場合、結石粒や乳化生体組織を含む物質が僅かな
がらであるが分岐路から排出される。この排出物は補助
ビンで受けられ、そこに収容される。 【0008】 【実施例】次に図面を参照しながら本発明の実施例につ
いて説明する。第一実施例について図1と図2を参照し
て説明する。超音波プローブ5は、超音波振動子を内蔵
しているハンドピース3とその先端に設けた振動伝達部
材4とで構成されている。超音波プローブ5には吸引チ
ューブ6の一端が接続されている。吸引チューブ6の他
端は密閉型の吸引貯留容器8のハンドピース側口金7に
接続されている。吸引チューブ6には、超音波プローブ
5と吸引貯留容器8の間に、吸引チューブ6を適宜遮断
するための開閉弁9が設けれている。吸引チューブ6
は、開閉弁9の手前(超音波プローブ5の側)から分岐
している枝チューブ6’を有している。枝チューブ6’
には負圧解除弁10が設けられている。枝チューブ6’
の端部は補助ビン11に接続されている。補助ビン11
は、超音波装置1に取り外し可能に収容されている。補
助ビン11には、内部空間と大気中とを連絡するパイプ
11aが設けられている。なお、補助ビン11は一症例
毎に消毒されるか、あるいは使い捨てにされる。 【0009】吸引貯留容器8には吸引ポンプ側口金12
が設けられている。吸引ポンプ側口金12は吸気チュー
ブ14により吸引装置2に接続されている。吸引装置2
は、吸引ポンプ13、現在の吸引圧を検出する圧力セン
サー15、負圧開放弁16、第一吸引圧調整弁17と第
二吸引圧調整弁18、第一逆止弁19と第二逆止弁20
を有している。さらに吸引装置2は、圧力センサー1
5、負圧開放弁16、第一吸引圧力調整弁17、第二吸
引圧力調整弁18を制御する制御回路21を有してい
る。 【0010】圧力センサー15と負圧開放弁16は、吸
引貯留容器8の側から順に吸気チューブ14に取り付け
られている。吸気チューブ14は負圧開放弁16から吸
引ポンプ13までの間が並列になっており、一方の流路
に第一吸引圧調整弁17と第一逆止弁19が、他方の流
路に第二吸引圧調整弁18と第二逆止弁20が設けられ
ている。 【0011】圧力センサー15、負圧開放弁16、第一
吸引圧力調整弁17、第二吸引圧力調整弁18は制御回
路21に電気的に接続されている。続いて動作について
説明する。 【0012】開閉弁9は、超音波発振に同期して開閉さ
れ、超音波プローブ5から超音波が射出されているあい
だ開かれ、超音波の放射が停止されると閉じられる。超
音波プローブ5から結石や生体組織に向けて超音波が射
出されている間、開閉弁9は開かれており、粉砕された
結石粒や乳化した生体組織は体液等と一緒に吸引チュー
ブ6を通って吸引貯留容器8に収容される。 【0013】超音波の照射が停止されると、開閉弁9は
閉じられる。これと同時に負圧解除弁10が開かれる。
従って、先端から開閉弁9までの間の吸引チューブ6の
内部空間は大気に連絡される。これにより、吸引チュー
ブ6の先端が負圧によって生体組織等に吸い付くのが防
止される。 【0014】超音波の照射を再度行なう際は、負圧解除
弁10が閉じられるとともに開閉弁9が開かれ、吸引が
再開される。このとき、吸引チューブ6と枝チューブ
6’に残っていた残留物質が僅かながら枝チューブ6’
から排出される。この枝チューブ6’から排出された残
留物質は補助ビン11に貯留される。 【0015】吸引再開時に枝チューブ6’から排出され
る残留物質は補助ビン11に貯留されるので、超音波発
振装置1の内部あるいは大気中に放出されることがなく
なる。 【0016】次に第二実施例について図3を参照しなが
ら説明する。本実施例は補助ビンに関するもので、上述
の補助ビンとは異なる構造を有している。これ以外は基
本的に第一実施例と同じであり、以下では相違部分につ
いてのみ説明する。 【0017】補助ビン11の内部空間は、しきり22に
よって、負圧解除弁接続部23と開閉弁接続部24とに
分けられている。負圧解除弁接続部23には口金27が
設けられており、この口金27には枝チューブ6’が接
続されている。 【0018】開閉弁接続部24には開閉弁側口金24と
吸引ポンプ側口金25が設けられている。開閉弁側口金
24には吸引チューブ6が接続されており、吸引ポンプ
側口金25には吸気チューブ14が取り付けられてい
る。この吸気チューブ14は、上述の実施例で説明した
吸引装置に接続されるか、あるいは病院等に備え付けの
吸引ポンプに接続される。 【0019】開閉弁側口金24には、乳化切除した人体
組織等吸引物を貯留するメッシュ構造のトラッパ26が
設けられている。トラッパ26に貯留した人体組織等は
必要に応じて生検等に利用される。 【0020】このような補助ビン11は、第一実施例と
同様、超音波発振装置1に取り外し可能に収容される。
本実施例によれば、補助ビン11にトラッパ26を設け
たので、組織回収機能を持っていない通常の吸引ポンプ
を用いた場合にも組織回収が行なえる。 【0021】 【発明の効果】本発明によれば、超音波の照射を停止さ
せた際に吸引路の先端が生体組織に吸い付くことがな
く、しかも再開時に吸引物が大気中に排出されるおそれ
のない超音波治療装置が提供される。
【図面の簡単な説明】 【図1】本発明の第一実施例の超音波治療装置の全体図
である。 【図2】図1の超音波治療装置の吸引路を示す図であ
る。 【図3】本発明の第二実施例の要部を示した図である。 【符号の説明】 5…超音波プローブ、6…吸引チューブ、6’…枝チュ
ーブ、9…開閉弁、10…負圧解除弁、11…補助ビ
ン。

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】 生体組織を処置するための超音波を先端
    部から放射する超音波プローブと、 前記超音波プローブの前記先端部の近傍に先端が配置さ
    れる吸引路と、 前記吸引路の末端が接続され、前記吸引路を介して吸引
    する吸引装置と、 前記吸引装置で前記吸引路内に吸引される吸引物を収納
    可能に前記吸引路に設けられた第1の収納手段と、 前記第1の収納手段より先端側の前記吸引路を遮蔽可能
    な開閉弁と、 前記吸引路の前記先端と前記開閉弁との間に設けられ、
    前記吸引路から分岐する分岐路を有する分岐部と、 前記分岐路に接続される第2の収納手段と、 前記第2の収納手段に設けられ、前記第2の収納手段の
    内部と外部とを連通する連通部と、 前記分岐部に設けられ、前記開閉弁が前記吸引路を遮蔽
    したときに前記連通部から前記第2の収納手段及び前記
    分岐路を介して前記吸引路に大気を導入可能に開放する
    負圧解除弁とを具備したことを特徴とする超音波治療装
    置。
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