JP3383416B2 - 小動物糞便採取検査キット - Google Patents

小動物糞便採取検査キット

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由規男 伊藤
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バイエル株式会社
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、小動物糞便採取検査キ
ット、特に犬・猫等のペット用小動物の糞便を採取し、
その中に含まれる虫卵を簡便に検査することのできるキ
ットに関するものである。
【0002】
【従来の技術】犬・猫等のペット用小動物は様々な種類
の腸内寄生虫に感染する場合がある。例えば、犬回虫・
犬鉤虫・犬鞭虫等は、体外で一定期間発育した虫卵を動
物が飲みこむことで体内に侵入する。さらに、犬鉤虫は
虫卵を破って出てきた子虫が、動物の口あるいは皮膚か
ら侵入する。また、犬回虫や犬鉤虫では胎盤あるいは乳
汁を通じて、母体から胎児に感染することがよく知られ
ている。条虫や吸虫のライフサイクルはもっと複雑で、
まず別の動物(中間宿主)の体内で発育してから、犬や
猫の体に入りこむ。主な中間宿主にはノミ、ネズミ、カ
エル及びヘビ等があり、これらの中間宿主を、犬や猫が
食べることで感染が起こる。このような寄生虫に感染し
たときの典型的な症状は、消化不良や下痢など、特に子
犬は、犬回虫や犬鉤虫がたくさん寄生すると症状が重く
なることがあり、お腹がふくれたり、変なものを食べた
り(異嗜症)、発育不良に陥ることもあるので注意が必
要である。また、犬鉤虫や犬鞭虫は腸の粘膜に侵入し
て、これを傷つけて吸血するため、症状が重い場合には
粘血便や貧血が認められる。このような寄生虫のうち、
特に犬回虫、犬鉤虫、犬鞭虫、壺形吸虫及びマンソン裂
頭条虫については、小動物宿主の糞便中にそれらの虫卵
が産出されるので、その虫卵を早期に発見することが感
染の診断及びその駆除にとって必要不可欠になる。この
ような小動物の糞便中に産出された腸内寄生虫の虫卵を
検査するにあたって、薄層塗抹法、遠心沈殿法及び浮遊
法等がある。このうち浮遊法は短時間で簡便に虫卵の検
査が出来る為、今日頻繁に利用されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、この浮
遊法を適切に実施するためには、小動物の飼い主が糞便
を衛生的にかつ手軽に病院に持ち込むことができ、且
つ、検査時に他に特別な器具を必要とせず、手技も簡便
でしかも夾雑物が少なく鏡検を容易にし得る検査キット
が必要とされ、従来はこれらの条件を充分に満たすこと
のできる検査キットは開発されていなかった。本発明
は、上記条件を満たす検査キットを提供することを目的
とするものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】即ち、本発明は、小動物
糞便を懸濁させるための浮遊液を収容し得る容器1と、
小動物糞便採取用手段2及び容器1の開口部と液密に連
結されるキャップ3から成る小動物糞便採取検査キット
であって、小動物糞便採取用手段2は、容器1内に収納
された際に容器の途中で係止する上壁部5を含む糞便採
取部4及びそこから突設された握り先端部6とから構成
され、糞便採取部4の上壁部5には浮遊液注入孔7及び
虫卵通過孔8が設けられていることを特徴とする、前記
小動物糞便採取検査キットに係わる。本発明の容器1本
体は、小動物の糞便を懸濁し、その中に含まれている腸
内寄生虫の虫卵を浮遊させるに要する適当量(通常約5
〜約10ml)の浮遊液を収容し得る体積と、糞便採取部
4が容器1内に収納され、係止したときにその下端が容
器1の底につかえない程度の長さとを有するものであれ
ば、円筒状及び角柱状等の形状をとり得、特に限定され
るものではない。
【0005】以下、添付図面を参照しつつ、本発明の具
体的態様を説明する。糞便採取部4の上壁部5を容器1
の途中で係止させるために、下方向に径が漸減する円筒
状の形状が容器1の好ましい一態様である。更に、容器
1内面に一つまたは複数の突起部9を設けて、その上で
糞便採取部4の上壁部5が係止されるようにするとより
好ましい。容器1とキャップ3とは液密に連結される必
要があり、その為の手段として、ネジ合わせ式、嵌合式
及びパッキング方式等を挙げることができる。液密状態
でキャップ3を容器1本体に対して自在に回転させるこ
とができるようなパッキング方式が好ましい。小動物糞
便採取用手段2は糞便採取部4及びそこから突設された
握り先端部6とから構成されており、糞便採取部4は約
1g程度の糞便を保持できるような形態のものであれば
如何なるものでも使用し得る。
【0006】好ましい態様としては、糞便採取部4の上
壁部5の中心部に設けられた孔を貫通して攪拌子10が
回転自在に挿止され、攪拌子10の上壁部5上方に突出
した部分が凹部11を有する握り先端部6を構成し、上
壁部5下方に突出した部分が回転羽根12を構成し、一
方、キャップ3の上壁部5内面には突出部13が形成さ
れ、キャップ3の回転と攪拌子10の回転とが連動する
ように突出部13が攪拌子10の握り先端部6に形成さ
れた凹部11と遊合され、更に、糞便採取部4が、上壁
部5から突出し回転羽根12を包囲する形状の側壁部1
4を有するものである。この側壁部14には液体の流れ
を良くするために、適当な長さでその下端から複数の切
れ目15を設けることもできる。糞便採取部4の側壁部
14及び回転羽根12は、上壁部5が、例えば、容器1
の内面に設けられた突起部9上に係止したときに、それ
らの下端が容器1の底面に触れない程度の長さであるこ
とが好ましい。更に、回転羽根12の長さは側壁部14
の長さより少し短い方が好ましい。回転羽根12の形状
は当業者が適宜選択し得るが、通常長方形のブレード状
のものが好ましい。また、握り先端部6の上方外面に
は、凹凸を設け、取扱い操作を容易にすることが好まし
い。
【0007】糞便採取部4の上壁部5には浮遊液注入孔
7と虫卵通過孔8とが設けられている。小動物が感染す
る腸内寄生虫の虫卵はその径が約100ミクロン未満の
範囲にあり、実質的に虫卵のみが通過し、その他の不純
物が上壁部5の上方に浮上してこないようにするため
に、虫卵通過孔8の径は通常約0.8〜約1.5mm、好
ましくは約1mmである。浮遊液注入孔7の径は虫卵通過
孔8の径よりも通常は少し大きくなるように、例えば、
通常約1.8〜約2.2mm、好ましくは約2mmとなるよ
うに穿孔される。各孔の数、配置等は当業者が適宜選択
することができる。通常、浮遊液注入孔7を握り先端部
6のつけね付近に数個を同心円状に配置し、虫卵通過孔
8も同様に同心円状でより多数配置するのが好ましい。
本発明検査キットの各部材は、ポリエチレン、塩化ビニ
ル又はポリプロピレン等の材質から成る。特に、ポリプ
ロピレンが成形が容易等の理由から好ましい。通常使用
する浮遊液には、飽和食塩水、硫酸亜鉛液、飽和硝酸ナ
トリウム液及びショ糖液等がある。この中では硫酸亜鉛
液が比較的好ましい。
【0008】
【作用】本発明の小動物糞便採取検査キットは、例えば
以下の様に使用することができる。 I.ペットオーナーのサンプル採取方法 (1)キャップ3を取って採取用手段2を容器1から取
り出す。 (2)採取用手段2を糞(便)に押しつけて糞(便)サ
ンプルを1g程を糞便採取部4の内に収める(採取の目
安:切れ目15の最上位置まで採取)。 (3)採取用手段2を容器1内に収納してキャップ3を
連結する。 (4)動物病院に持って行って検査をしてもらう(糞
(便)サンプルは直ちに動物病院に届ける。そのまま放
置しておくと正しい診断ができなくなる)。 II.動物病院での検査方法 (1)キャップ3を取って浮遊液をスポイトで上壁部5
にある浮遊液注入孔7から主に注ぎ込む。上壁部5に少
しかぶるぐらいが目安である。特に糞便採取部4の上部
内に気泡が入らないように注意する。 (2)握り先端部6の凹部11とキャップ3の突出部1
3が遊合するようにキャップ3を容器1に連結する。 (3)キャップ3と攪拌子10を連動して回転させ糞
(便)サンプルが十分にほぐれるまで攪拌する。 (4)検査キットごと振って攪拌したい場合は、糞便採
取部4の上壁部5を容器1内面の突起部9まで入れてキ
ャップ3をきっちり閉めてから振る。 (5)キャップ3を取って容器1の一番上の部分まで
(表面張力により膨隆面ができるまで)浮遊液を徐々に
加える。 (6)20〜40分間放置して、カバーグラス(18×
18mm)を膨隆面に水平に接触させ浮遊物を付着させ
る。 (7)スライドグラスにカバーグラスを載せ、顕微鏡で
検査する。
【0009】
【効果】本発明の検査キットを用いると、実質的に、糞
便中に産出された虫卵のみが虫卵通過孔8を通って浮遊
物として浮遊液表面に浮上してくるため夾雑物が少なく
鏡検を正確・容易に行なうことができ、更に、糞便採取
から虫卵検査までの作業が1つの容器のみを使用して行
なうことができるため操作が大変簡便であり、かつ非常
に衛生的に処理することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の検査キットの一具体例の分解斜視図で
ある。
【図2】本発明の検査キットの攪拌子の正面図である。
【図3】本発明の検査キットの攪拌子の平面図である。
【図4】本発明の検査キットの容器の断面図である。
【符号の説明】
1・・・容器 2・・・小動物糞便採取用手段 3・・・キャップ 4・・・糞便採取部 5・・・上壁部 6・・・握り先端部 7・・・浮遊液注入孔 8・・・虫卵通過孔 9・・・突起部 10・・・攪拌子 11・・・凹部 12・・・回転羽根 13・・・突出部 14・・・側壁部 15・・・切れ目
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01N 33/48 G01N 1/04 G01N 1/36

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 小動物糞便を懸濁させるための浮遊液を
    収容し得る容器1と、小動物糞便採取用手段2及び容器
    1の開口部と液密に連結されるキャップ3から成る小動
    物糞便採取検査キットであって、 容器1内面には上壁部5を係止するための突起部9が設
    けられ 小動物糞便採取用手段2は、容器1内に収納された際に
    容器の途中で係止する上壁部5を含む糞便採取部4及び
    そこから突設された握り先端部6とから構成され、 糞便採取部4の上壁部5には浮遊液注入孔7及び虫卵通
    過孔8が設けられ、 当該糞便採取部4は上壁部5を貫通して攪拌子10が回
    転自在に挿止され、攪拌子10の上壁部5上方に突出し
    た部分が凹部11を有する握り先端部6を構成し、上壁
    部5下方に突出した部分が回転羽根12を構成し、更
    に、上壁部5から突出し回転羽根12を包囲する形状の
    側壁部14を有し キャップ3の上壁部5内面は突出部13が形成され、キ
    ャップ3の回転と攪拌子10の回転とが連動するように
    突出部13が攪拌子10の握り先端部6に形成された凹
    部11と遊合されることを特徴とする、前記小動物糞便
    採取検査キット。
  2. 【請求項2】 虫卵通過孔8の孔径が約0.8〜約1.
    5mmであることを特徴とする請求項1記載の小動物糞
    便採取検査キット。
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