JP3382432B2 - インクジェット記録装置 - Google Patents
インクジェット記録装置Info
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Description
装置に関し、特に記録ヘッドの回復機構に関する。
録ヘッドの吐出口からインクを直接記録媒体に吐出させ
て記録を行なうので、インクを常に吐出可能に保持する
必要があり、そのための特別な配慮が必要となる。
録ヘッドの液路中に残留するので、この液路中のインク
の乾燥あるいは蒸発による粘度増加などの変質を防止す
る措置が必要であり、そのために、非記録時に記録ヘッ
ドの吐出口形成面(フェイス面)をキャップ(蓋)で覆
うことにより、インクの乾燥や蒸発を防止するキャッピ
ング手段が採用されている。
においては、前記キャッピング動作だけで吐出可能な状
態を維持することは困難である。
ンプなどにより、記録ヘッドの液路内のインクに圧力を
付与したり、あるいは、逆にキャップ内の空気を吸引し
て液路内のインクに負圧を付与するなどして、液路内に
滞って変質したインクを吐出口から排出するという回復
手段が用いられてきた。
記録装置を長期間休止させたりする場合、記録ヘッド内
(例えば、インク液室である共通液室など)や他のイン
ク流路内に気泡が滞留することがあり、この気泡が吐出
口に達すると不吐出や不完全吐出などの吐出不良が生ず
ることになる。
インクタンクからインク供給流路を通じて記録ヘッドへ
インクを供給するとともに、他のポンプにより記録ヘッ
ドからインク回収流路を通じて供給量よりも少ない量の
インクを回収することで、インクを循環させつつ供給側
のインクの流量と回収側のインクの流量の差分だけ、記
録ヘッドのインク吐出口からインクを排出することによ
って、吐出口近傍の粘度が増加したインク(増粘イン
ク)を排出し、それとともに前記インク流路中の気泡を
インクと共にインクタンク内に回収することが行なわれ
ている。
流路とインク回収流路の接続部は、インク循環時に、共
通液室内でインクが循環し易いように、共通液室の両端
部に設けられる。
ポンプが用いられているが、中でもチューブをローラで
潰し、そのローラをチューブ上で移動させることによ
り、チューブ内部の体積変化を起こして圧力を変化させ
ることでインクを送流するチューブポンプが一般的によ
く用いられている。
排インクのうちの一部がフェイス面に付着するが、この
フェイス面に付着したインクを除去するために、拭き払
い部材(ワイピング部材)を押し当てて付着インクを拭
き取ったり、あるいは、エアノズルから空気を噴射して
付着インクを吹き飛ばしたりする除去手段(ヘッドクリ
ーニング手段)も併用されている。
た従来技術で、増粘した吐出口近傍のインクを排インク
として排出する場合、インクを循環させながら吐出口近
傍のインクを排出するが、吐出口から排出される排イン
クの量は、インク供給側のポンプの流量とインク回収側
のポンプの差分で決定され、経済面から排インクの量を
減少させようとすると 供給側ポンプの流量>回収側ポンプの流量 の条件のもとに 供給側ポンプの流量=回収側ポンプの流量 に近づけるようにする必要がある。
の流量となる場合は供給側からのインクが不足する分だ
け、吐出口から回収側ポンプが空気を吸引することにな
り、吐出口内に空気が入り回収動作とはならない。
差を、正確にコントロールすることは非常に難しい。特
にチューブポンプにおいては、流量はチューブの断面積
に依存し、その断面積は、ポンプの使用時間と共に経年
変化するとともに、チューブの寸法公差によっても流量
が変わるため、上記流量の条件を維持するためには、安
全のため回収側ポンプの流量を供給側ポンプの流量より
も大幅に少なく設定しておかなければならなかった。
らびに寸法公差をもつチューブを供給側のポンプに用
い、同一のポンプ条件のもとに、上記流量の条件が成り
立つように回収側のポンプのチューブの内径を決定する
と、公差の範囲内で回収側のポンプの内径が上回らない
ためには内径1.8mm±0.1mmのチューブを用い
ることになる。
量の基準となる断面積を計算すると、供給側は、 中心値 1/4×2×2×π=1π(平方ミリメート
ル) 最大値 1/4×2.1×2.1×π=1.103π
(平方ミリメートル) 最小値 1/4×1.9×1.9×π=0.903π
(平方ミリメートル) 回収側は、 中心値 1/4×1.8×1.8×π=0.810π
(平方ミリメートル) 最大値 1/4×1.9×1.9×π=0.903π
(平方ミリメートル) 最小値 1/4×1.7×1.7×π=0.723π
(平方ミリメートル) となり、供給側に対する回収側の流量の割合は、中心値
同士の場合で81%、最も流量差の大きい供給側が最
大、回収側が最小の場合においては65.5%となり、
中心値同士のチューブの場合においてはインクの循環量
の約19%が排インクとして吐出口から排出され、最も
流量差の大きい場合には、インク循環量の約34.5%
が排インクとして排出されてしまう。
た場合の断面積に基づき行なったが、実際はポンプの使
用によりチューブの断面が変化し断面積が減少するた
め、現実にはさらに流量差を大きくしておく必要があ
り、排インクの量がさらに増えることとなる。また、上
記の状態において流量差を小さくするには、チューブポ
ンプの駆動回転数を流量に応じて調整する方法もある
が、各ポンプごとに流量を測定して調整を行なうのは、
コストと時間がともにかかり現実的ではなくほとんど行
なわれていない。
すると、記録時に使うことのできるインク量が相対的に
減少し、ランニングコストが増大してしまうという問題
がある。
等の必要なしに確実に回復動作が行なわれ、かつ排出イ
ンク量が少なくてランニングコストが安いインクジェッ
ト記録装置を提供することにある。
ューブの変形を利用したチューブポンプがコスト、スペ
ース、信頼性の面から使用されることが多いが、このチ
ューブポンプをインクタンクと記録ヘッドを接続するイ
ンク流路の間に配置すると、ポンプを停止した時にチュ
ーブポンプ内にあるコロまたはローラによりチューブが
潰されたままの状態となってインクの流れが妨げられ、
記録時に記録ヘッドへインクの供給ができなくなってし
まうため、コロやローラがチューブを潰さないようにコ
ロやローラを退避させチューブに接触しない状態にする
機構を設けていた。このため、装置が複雑になり、コス
トの上昇やスペースの増加という問題があった。
やローラを退避させないで、記録時に記録ヘッドにイン
クを供給することのできる記録装置を提供する。
記録装置は、記録ヘッドの吐出口よりインクを記録媒体
上に吐出して記録を行なうインクジェット記録装置にお
いて、記録ヘッドにインクを供給する主インクタンク
と、少なくとも2個のインク送流手段とを備え、第1の
インク送流手段のインク流入側およびインク送出側は記
録ヘッドのインク液室とそれぞれ回収インク流路および
供給インク流路で接続され、第2のインク送流手段のイ
ンク流入側は主インクタンクとインク流路で接続され、
送出側は回収インク流路または供給インク流路と接続さ
れている。第1のインク送流手段の単位時間当りのイン
ク流量をQ1、第2のインク送流手段の単位時間当りの
インク流量をQ2とするとき、記録ヘッドのインク液室
に供給される単位時間当りのインク流量がQ1+Q2、
記録ヘッドのインク液室から回収される単位時間当りの
インク流量がQ1、記録ヘッドの吐出口から排出される
単位時間当りのインク流量がQ2である。
向のみに制御する少なくとも2個の弁機構を備え、第2
のインク送流手段は送流方向の正逆切り換え機構を有
し、第2のインク送流手段の2つのインク送流口は、主
インクタンクと供給インク流路とにインク流路で接続さ
れ、第2のインクタンクは、供給インク流路の、第2の
インク送流手段との接続位置とインク液室との接続位置
の間にインク流路で接続され、送流を1方向のみに制御
する第1の弁機構は、供給インク流路の、第2のインク
タンクとの接続位置とインク液室との接続位置の間に、
インク液室からの送流を防止する方向に配設され、送流
を1方向のみに制御する第2の弁機構は、供給インク流
路と第2のインクタンクとを接続するインク流路に、第
2のインクタンク方向への送流を防止する方向に配設さ
れていてもよい。
インクタンクとインク液室とを接続するインク流路に配
設されたインクの送流の制御用の弁機構を備えていても
よい。
るチューブの弾性変形を利用して流体の送流を行なうチ
ューブポンプであってもよい。
は、インク吐出のために利用されるエネルギとしてイン
クに膜沸騰を生じさせる熱エネルギを発生する素子を有
していてもよい。
絡する2本のインク流路である供給インク流路と回収イ
ンク流路を、第1のインク送流手段のインク送出部とイ
ンク流入部にそれぞれ接続するとともに、第2のインク
送流手段のインク排出部を第1のインク送流手段とイン
ク液室とを接続するインク流路である供給インク流路と
回収インク流路の何れかに接続することにより、記録ヘ
ッドの吐出口から排出される排インク量は、第1のイン
ク送流手段と関係なく第2のインク送流手段の流量と略
同一とすることができるので、回復機構の使用時に調整
等の必要なしに確実に回復動作が行なわれ、かつ排出イ
ンク量を少なくできるのでランニングコストも低下す
る。
向のみに制御する少なくとも2個の弁機構を備え、第2
のインク送流手段は送流方向の正逆切り換え機構を有
し、第2のインク送流手段の2つのインク送流口は、そ
れぞれ主インクタンクと供給インク流路とにインク流路
で接続され、第2のインクタンクは、供給インク流路
の、第2のインク送流手段との接続位置とインク液室と
の接続位置の間にインク流路で接続され、送流を1方向
のみに制御する第1の弁機構は、供給インク流路の、第
2のインクタンクとの接続位置とインク液室との接続位
置の間に、インク液室からの送流を防止する方向に配設
され、送流を1方向のみに制御する第2の弁機構は、供
給インク流路と第2のインクタンクとを接続するインク
流路に、第2のインクタンク方向への送流を防止する方
向に配設されていることにより、上述のような回復動作
における効果が得られるとともに、第2のインク送流手
段を回復動作とは反対の回転をさせることにより第2の
インクタンクから主インクタンクへのインクの補充を行
なうことができる。
路を経由してインクを供給する主インクタンクと、主イ
ンクタンクとインク液室とを接続するインク流路に配設
されたインク送流手段と、インク送流手段と並列に、主
インクタンクとインク液室とを接続するインク流路に配
設されたインクの送流の制御用の弁機構とを備えること
により、インク送流手段に複雑な自由送流機構を設ける
ことなく記録時に主インクタンクからインク液室へのイ
ンクの供給が可能となる。
有するチューブの弾性変形を利用してインクの送流を行
なうチューブポンプを用いることにより、小型かつ安価
で送流方向の切り換えが容易な構成が可能となる。
て図面を参照して説明する。図1は本発明の第1の実施
の形態のインクジェット記録装置の記録部におけるイン
ク流路およびポンプ等の配置関係を示す模式図であり、
図2は図1におけるインクの流量の関係を示す模式図で
ある。
インク液室である共通液室12の両端部に接続された供
給インク流路および回収インク流路である供給チューブ
17および回収チューブ16は、それぞれ第1のインク
送流手段であるインク循環ポンプ13のインク排出部1
3aおよびインク流入部13bに接続されている。供給
チューブ17は3方向のジョイント17cとそれに接続
する共通液室側のチューブ17aとインク循環ポンプ側
のチューブ17bとで構成される。
ンプ14は、インク流入部14aが主インクタンク15
とチューブ19によって接続され、インク排出部14b
は供給チューブ17の中間に設けられた3方向のジョイ
ント17cに流入チューブ18で接続されている。
循環ポンプ13とインク供給ポンプ14を動作させ、そ
れぞれのポンプ部において、インクを図1の矢印Aの方
向に送流する。
インク循環ポンプ13はQ1、インク供給ポンプ14は
Q2とすると、回収チューブ16における流量はインク
循環ポンプ13にすべてが流入することになるためQ1
となり、供給チューブ17の共通液室側のチューブ17
aでは、インク循環ポンプ13の流量Q1とインク供給
ポンプ14の流量Q2が合流して流れてくるためQ1+
Q2となる。
インクジェットヘッド11の共通液室12に対して供給
されるインク流量は供給チューブ17の共通液室側チュ
ーブ17aでの流量(Q1+Q2)となり、一方共通液
室12から回収されるインク流量は、インク回収チュー
ブ16での流量Q1となり、その差分は、 供給されるインク流量 ー 回収されるインク流量 = (Q1+Q2) ー Q1 = Q2 となり、インクジェットヘッド11の吐出口20から排
出される排インク量はQ2で、Q1の流量には依存しな
いことになる。
ク量を少なくするためには、第2のインク送流手段であ
るインク供給ポンプ14の流量を少なくすればよい。
9cc/sec、インク供給ポンプ14の流量を0.1
cc/secとした場合、共通液室12に供給されるイ
ンク流量は1cc/sec、共通液室12から回収され
るインク流量は0.9cc/secとなり、インク吐出
口20から排出される排インク量は、インク供給ポンプ
14の流量と同じ0.1cc/secで、供給されるイ
ンク流量に対する排インク量の割合は10%ととなる。
ク供給ポンプ14の送流性能が変化した場合を想定す
る。
0%減少し0.7cc/secとなったとすると、共通
液室12に供給されるインク流量は0.8cc/se
c、共通液室12から回収されるインク流量は0.7c
c/secとなり、吐出口20から排出される排インク
量は0.1cc/secとなり、インク循環ポンプ13
の送流能力の変化は、共通液室12に対して供給および
回収されるインク流量の絶対値には影響を与えるが、排
インク量には影響を与えないこととなる。
に約50%増加し0.15cc/secになった場合を
想定すると、共通液室12に供給されるインク流量は
1.05cc/sec、共通液室12から回収されるイ
ンク流量は0.9cc/secとなり、従って吐出口2
0から排出される排インク量は0.15cc/secと
なり、インク供給ポンプ14のインク流量がそのまま排
インク量となる。この場合でも、共通液室12に供給さ
れるインク流量に対する排インク量の割合は、約14.
3%で、初期の割合10%と比較しても大きな変化はな
い。
インク循環ポンプ13のインク排出部13aと共通液室
12を連絡する供給チューブ17に第2のインク送流手
段であるインク供給ポンプ14のインク排出部14bを
接続したが、第1のインク送流手段であるインク循環ポ
ンプ13のインク流入部13bと共通液室12を連絡す
る回収チューブ16に第2のインク送流手段であるイン
ク供給ポンプ14のインク排出部14bを接続してもよ
い。
を逆にした状態となるので、以下では図1の符号13a
をインク流入部、13bをインク排出部、16を供給チ
ューブ、17を回収チューブと読み替えて図1を参照に
説明する。
インク循環ポンプ13の流量をQ1、第2のインク送流
手段のインク供給ポンプ14の流量をQ2とすると、共
通液室12に供給されるインク量はQ1であり、図1の
ジョイント17cとインク循環ポンプ13の間のチュー
ブ17bの流量はインク循環ポンプ13の流量と同じQ
1、ジョイント17cからはインク供給ポンプ14から
の流量Q2が加わっているので、ジョイント17cと共
通液室12との間のチューブ17aではそれを差し引い
た(Q1ーQ2)の流量となり、従って共通液室12か
ら回収されるインク流量は同じ(Q1ーQ2)となる。
従って吐出口20から排出される排インク量はQ1ー
(Q1ーQ2)=Q2となり、上述のインク供給ポンプ
14のインク排出部14bをインク循環ポンプ13のイ
ンク排出部と共通液室12とを結ぶインク流路に接続し
た場合と同様の効果を得ることができる。
インク液室である共通液室12と連絡する2本のインク
流路である供給チューブ17と回収チューブ16を、第
1のインク送流手段であるインク循環ポンプ13のイン
ク送出部13aとインク流入部13bにそれぞれ接続す
るとともに、第2のインク送流手段であるインク供給ポ
ンプ14のインク排出部14bを第1のインク送流手段
のインク循環ポンプ13と共通液室12とを接続するイ
ンク流路である供給チューブ17と回収チューブ16の
何れかに接続することにより、調整等なしでインクジェ
ットヘッド11の吐出口20から排出される排インク量
が少ない状態で確実に回復動作を行なうことができ、ラ
ンニングコストの安いインクジェット記録装置を提供す
ることができる。
図面を参照して説明する。図3は本発明の第2の実施の
形態のインクジェット記録装置の記録部におけるインク
流路およびポンプ等の配置関係を示す模式図であり、図
4は本実施の形態において第2の送流手段を用いてイン
クタンクへのインクの補充を行なう場合の模式図であ
り、図5は本実施の形態で使用されるチューブポンプの
構造を示す模式図である。
の形態と同一の構成部分は特に必要のある場合を除き説
明を省略する。
送流手段として、弾力性を有するチューブの弾性変形を
利用してインクの送流を行なうチューブポンプを用いて
いる。このチューブポンプは、小型、安価でかつ流量の
設定や送流方向の切り換えが容易であるという特徴を備
え、インクジェット記録装置に適したインク送流機構で
ある。
に、インクを送流するチューブ51と、それを保持する
チューブガイド52、チューブ51を変形させチューブ
内のインクに圧力をかけて、インクの流れを発生させる
ローラ53およびそれを支持し図示しない駆動源により
回転するローラホルダ54とから構成される。図5で示
す矢印Bの方向にローラーホルダ54が回転すると、チ
ューブ51内のインクはローラ53により矢印Cの方向
に押し出され、ローラ53の通過したチューブ31は復
元するとともに内部に負圧が発生し、矢印D方向にイン
クが流れ込んでくる。この動作が連続して行なわれてイ
ンクが連続した状態で送流される。また、ローラホルダ
54の回転方向を逆にするだけでインクの送流方向を反
対にすることができる。
れるときに、チューブ51の潰されていた部分が元の状
態(潰れていない状態)に戻るため、体積が増加し、こ
の時にインクの送流圧力が瞬間的に減少する脈動現象が
発生し、流量も瞬間的に減少する。また、ポンプに対し
てインクが流入する負圧側においても、ローラ53によ
りチューブ51が潰された時に瞬間的に負圧が発生しな
くなるために、同様に脈動現象が発生する。この脈動を
減少させるためには、脈動が発生しているインクの送流
部に圧力変化を減衰させるためのバッファタンクを設け
ることが行なわれている。バッファタンクは、密閉され
た容器内にインクと空気を満たし、チューブポンプによ
り発生する脈動(圧力変化)を減衰させ流速を一定にす
る効果を持つ。
る。インクジェットヘッド31の共通液室32の両端部
に接続された供給チューブ37および回収チューブ36
はそれぞれ途中に設けられた圧力変動減衰用のバッファ
タンク46、45を介して、第1のインク送流手段であ
るインク循環チューブポンプ33のインク排出部33a
およびインク流入部33bに接続されている。
挟んで共通液室側のチューブ37aとインク循環チュー
ブポンプ側のチューブ37bで構成される。また回収チ
ューブ36はバッファタンク46を挟んで共通液室側の
チューブ36aとインク循環チューブポンプ側のチュー
ブ36bで構成される。
ューブポンプ34は、インク流入部34aが主インクタ
ンク35とチューブ39によって接続され、インク排出
部34bが供給チューブ37の途中に設けられたバッフ
ァタンク46に流入チューブ38で接続されている。
ューブ41によって第2のインクタンク47が接続され
ている。この第2のインクタンク47は、必要に応じて
着脱可能なインクタンクカートリッジ等のものが考えら
れ、必要に応じインクタンク35にインクを補充するた
めのものである。
中には、それぞれ図3の矢印Eの方向のみにインクの送
流が可能な第1の逆止弁42および第2の逆止弁43が
設けられている。
並列にインク流入部34aとインク排出部34bを結ん
で制御弁44が設けられ、通常の記録動作としてインク
ジェットヘッド31よりインクを吐出する場合以外は弁
は閉じられた状態になっている。
明する。インク循環による記録ヘッドの回復動作時に
は、インク循環チューブポンプ23とインク供給チュー
ブポンプ24を動作させ、それぞれのポンプ部におい
て、インクを図3における矢印Fの方向に送流する。脈
動を伴って送流されるインクは、それぞれバッファタン
ク45、46により脈動が減衰された状態で第1の実施
の形態と同様に送流され同様の効果を発生する。この
時、供給チューブ37内のインクは、バッファタンク4
6から第2のインクタンク47に送流されようとするが
チューブ41の途中に設けられた第2の逆止弁43によ
り流れは防止されている。
て主インクタンク35に第2のインクタンク47からイ
ンクを補充することができる。主インクタンク35にイ
ンクを補充する場合は、図4に示すようにインク供給チ
ューブポンプ34を逆転させインクを矢印のG方向に送
流させ、バッファタンク46を介して第2のインクタン
ク47からインクを主インクタンク35に補充する。こ
の時、共通液室32からのインクの吸引はチューブ37
aの途中に設けられた第1の逆止弁42によって防止さ
れ、バッファタンク45からの吸引は、図5で説明した
インク循環チューブポンプ33におけるローラ53がチ
ューブ51を潰すことにより弁の役割をして防止する。
ンク46と接続されているチューブ38の先端の位置を
図4に示すように所定の位置に設定するとバッファタン
ク46内に空気が充填されていても、インク供給ポンプ
34が矢印Gの方向にインクを送流するとき、先ず空気
を吸引し、バッファタンク46内のインクの液面の高さ
をチューブ38の先端部と同一にする調整機能を持たせ
ることも可能となる。
ンクは各チューブ36、37、38、39、41を通じ
てインクジェットヘッド部の毛細管現象により主インク
タンク35または第2のインクタンク47から供給され
る。どちらのインクタンクから供給されるかはインクタ
ンクとインクジェットヘッド31の吐出口面の水頭差で
決定されるが、主インクタンク35からインクを供給す
る場合は、インクジェットヘッド31と主インクタンク
35の水頭差を適切なものにするとともに、第2のイン
クタンク47の水頭を主インクタンク35よりも低く設
定する。この状態でインク供給チューブポンプ34と並
列に接続された制御弁44を開放するとインク供給チュ
ーブポンプ34により妨げられていた主インクタンク3
5からインクジェットヘッド31の共通液室32へのイ
ンクの供給が可能となる。また、この状態で制御弁を閉
にすると第2のインクタンク47から共通液室32へイ
ンクが供給される。
ポンプ33とした回収ポンプの吸入側と吐出側の流路中
にバッファタンク45、46を設けたが、チューブポン
プによるインクの脈動が許容されるのであればバッファ
タンク45、46は設けなくてもよい。
のではなく、制御弁を使用してインクの流れを防止する
必要のある方向にインクが流れようとする場合に、弁を
動作させインクの流れを止めるようにしてもよい。
性を有するチューブの弾性変形を利用してインクの送流
を行なうチューブポンプを用いることにより、小型かつ
安価で送流方向の切り換えが容易な構成が可能となっ
た。
逆止弁42、43を備え、第2のインク送流手段である
インク供給チューブポンプ34のインク流入部34aは
主インクタンク35に接続され、インク排出部34b
は、第1のインク送流手段であるインク循環チューブポ
ンプ33の供給インク流路である供給チューブ37に流
入チューブ38で接続され、第2のインクタンク47
は、供給チューブ37の、インク循環チューブポンプ3
3の送出側との接続位置とインク液室である共通液室3
2との接続位置の間にチューブ41で接続され、第1の
逆止弁42は、供給チューブ37の、第2のインクタン
クとの接続位置と共通液室32との接続位置の間に、共
通液室からの送流を防止する方向に配設され、第2の逆
止弁43は、供給チューブ37と第2のインクタンクと
を接続するチューブ41に、第2のインクタンク方向へ
の送流を防止する方向に配設され、インク供給チューブ
ポンプ34は送流方向の正逆切り換え機構をするので、
第1の実施の形態と同様の回復動作における効果が得ら
れるとともに、インク供給チューブポンプ34を回復動
作とは反対の回転をさせることにより第2のインクタン
ク47から主インクタンク35へのインクの補充を行な
うことができ、供給チューブ37に設けたバッファタン
ク46内の流入チューブ38の先端の位置をを所定の位
置にすることによってバッファタンク46内の液面の高
さを調整することが可能となった。
ドの共通液室32にインクを供給するインク流路に設け
られたインク供給チューブポンプ34と並列に、主イン
クタンク35と共通液室32を接続するインク流路にイ
ンクの送流の制御用の弁機構が配設されることによっ
て、インク供給チューブポンプ34に装置を複雑にする
ローラ等の退避機構を設けることなく記録時に主インク
タンク35から共通液室32へのインクの供給が可能と
なった。
ェット記録装置の記録ヘッド内の変質したインクの供給
ポンプと回収ポンプを用いた回復機構において、回収ポ
ンプの吸入側と吐出側を記録ヘッドのインク液室に接続
して循環ポンプとし、供給ポンプの吐出側を回収ポンプ
の吸入側もしくは吐出側流路に接続することにより、記
録ヘッドの吐出口から排出される排インクの流量は一義
的に供給ポンプの吐出量に依存することになったので、
各ポンプの吐出量の許容誤差や使用による経年変化に左
右されることなく、少ない排インクの排出量で調整の必
要無く確実に回復作用を行なうことができ、インクジェ
ット記録装置のランニングコストを低減できるという効
果がある。
循環ポンプとした回収ポンプの吸入側の回収インク流路
と吐出側の供給インク流路をインク液室に接続し、供給
ポンプを流入インク流路で供給インク流路に接続し、第
2のインクタンクを供給インク流路の流入インク流路と
の接続点とインク液室との接続点の間に補給インク流路
で接続し、供給インク流路の補給インク流路との接続点
とインク液室との接続点との間にインク液室からのイン
クの逆流を防ぐ弁機構を設け、補給インク流路には第2
のインクタンクへの逆流を防ぐ弁機構を設けることによ
り、通常の回復動作のときには上述の効果と同様の効果
が得られるとともに、チューブポンプの特性を生かして
供給ポンプを逆転させることによって第2のインクタン
クから容易にインクを通常のインクタンクに補給するこ
とが可能になるという効果が得られた。
バッファタンクを設けることにより、チューブポンプの
脈動現象が緩和され、流入チューブの先端を所定の形状
で供給インク流路のバッファタンクに接続することによ
り、特別の機構を設けることなくインクの補給時にバッ
ファタンク内の液面の高さを調整することが可能となっ
た。
を設けることによってチューブポンプであるインク供給
ポンプの圧送機構を記録時に退避させるための機構が不
要となり、インク液室へのインクの供給を主インクタン
クからと第2のインクタンクからに切り換えることが容
易になるという効果が得られた。
れ、静粛で信頼性の高いインクジェット記録装置を得る
ことができた。
録装置の記録部におけるインク流路およびポンプ等の配
置関係を示す模式図である。
である。
録装置の記録部におけるインク流路およびポンプ等の配
置関係を示す模式図である。
手段を用いてインクタンクへのインクの補充を行なう場
合の模式図である。
す模式図である。
Claims (5)
- 【請求項1】 記録ヘッドの吐出口よりインクを記録媒
体上に吐出して記録を行なうインクジェット記録装置に
おいて、 前記記録ヘッドにインクを供給する主インクタンクと、
少なくとも2個のインク送流手段とを備え、 第1の前記インク送流手段のインク流入側およびインク
送出側は前記記録ヘッドのインク液室とそれぞれ回収イ
ンク流路および供給インク流路で接続され、 第2の前記インク送流手段のインク流入側は前記主イン
クタンクとインク流路で接続され、送出側は前記回収イ
ンク流路または前記供給インク流路と接続され、第1の前記インク送流手段の単位時間当りのインク流量
をQ1、第2の前記インク送流手段の単位時間当りのイ
ンク流量をQ2とするとき、前記記録ヘッドのインク液
室に供給される単位時間当りのインク流量がQ1+Q
2、前記記録ヘッドのインク液室から回収される単位時
間当りのインク流量がQ1、前記記録ヘッドの吐出口か
ら排出される単位時間当りのインク流量がQ2である こ
とを特徴とするインクジェット記録装置。 - 【請求項2】 請求項1に記載のインクジェット記録装
置において、 第2のインクタンクと、送流を1方向のみに制御する少
なくとも2個の弁機構を備え、 前記第2のインク送流手段は送流方向の正逆切り換え機
構を有し、 前記第2のインク送流手段の2個のインク送流口は、そ
れぞれ前記主インクタンクと前記供給インク流路とにイ
ンク流路で接続され、 前記第2のインクタンクは、前記供給インク流路の、前
記第2のインク送流手段との接続位置と前記インク液室
との接続位置の間にインク流路で接続され、 前記送流を1方向のみに制御する第1の弁機構は、前記
供給インク流路の、前記第2のインクタンクとの接続位
置と前記インク液室との接続位置の間に、前記インク液
室からの送流を防止する方向に配設され、 前記送流を1方向のみに制御する第2の弁機構は、前記
供給インク流路と前記第2のインクタンクとを接続する
前記インク流路に、前記第2のインクタンク方向への送
流を防止する方向に配設され、 ていることを特徴とするインクジェット記録装置。 - 【請求項3】 請求項1または請求項2に記載のインク
ジェット記録装置において、 第2の前記インク送流手段と並列に、前記主インクタン
クと前記インク液室とを接続する前記インク流路に配設
されたインクの送流の制御用の弁機構を備えたことを特
徴とするインクジェット記録装置。 - 【請求項4】 請求項1から請求項3のいずれか1項に
記載のインクジェット記録装置において、 前記インク送流手段は、弾力性を有するチューブの弾性
変形を利用して流体の送流を行なうチューブポンプであ
ることを特徴とするインクジェット記録装置。 - 【請求項5】 請求項1から請求項4のいずれか1項に
記載のインクジェット記録装置において、 インクジェット方式の前記記録ヘッドは、インク吐出の
ために利用されるエネルギとして前記インクに膜沸騰を
生じさせる熱エネルギを発生する素子を有することを特
徴とするインクジェット記録装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP26303795A JP3382432B2 (ja) | 1995-10-11 | 1995-10-11 | インクジェット記録装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP26303795A JP3382432B2 (ja) | 1995-10-11 | 1995-10-11 | インクジェット記録装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09104120A JPH09104120A (ja) | 1997-04-22 |
JP3382432B2 true JP3382432B2 (ja) | 2003-03-04 |
Family
ID=17383998
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP26303795A Expired - Fee Related JP3382432B2 (ja) | 1995-10-11 | 1995-10-11 | インクジェット記録装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3382432B2 (ja) |
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-
1995
- 1995-10-11 JP JP26303795A patent/JP3382432B2/ja not_active Expired - Fee Related
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JPH09104120A (ja) | 1997-04-22 |
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