JP2011011383A - 液体吐出装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 循環流路において、非吐出時は一方向に液体を流し、吐出時は両方向からのリフィルを行う。
【解決手段】 吐出口よりも上流側の所定位置の流体圧力をPu、吐出口よりも下流側の所定位置の圧力をPd、前記吐出口から液体を吐出した直後に前記流路から液体を吐出口内に吸引する前記吐出口の毛細管力(圧力換算)をPnとすると、「Pu>Pd、Pn>−Pd」(大気圧を0)を満たす圧力調整手段を有する。
【選択図】 図6

Description

本発明は、循環流路を有する液体吐出装置に関する。
液体吐出装置(インクジェットプリンタ)のヘッドには、液体を吐出するエネルギーを発生する、エネルギー発生素子として圧電素子(PZT)やヒーター(発熱素子)を用いたものが知られている。上述のような液体吐出装置を非印字時に長時間放置すると、吐出口付近の液体が乾燥し、液体の粘度が増加したり液体が固化したりすることによる吐出口の目詰が生じ、液滴の吐出に影響を及ぼす。吐出口付近での液体の乾燥を防ぐために、吐出口面をキャップによって密閉するキャップ機構が知られている。しかしながら、従来のキャップ機構では、吐出口出口付近の大気に触れる液体の乾燥による目詰まりを防止するには限界がある。
それを解決するものとして、特許文献1、2には、上流から下流に向かって液体が流れる流路の途中に吐出口がある循環流路が開示され、液体が循環することにより、吐出口付近の液体の乾燥を防止する発明が開示されている。
特開2006−88575号公報 特登録2678241号公報
特許文献1、2のいずれにおいても、循環流路内の液体の流れは一方向しか想定されておらず、エネルギー発生素子の下流側に存在する液体は更に下流側に流れるだけであった。つまり、液体を吐出した後の状態において、エネルギー発生素子の下流側からの毛細管力によるリフィル(吐出された液体部分を補充するように液体が流路や吐出口内に満たされる事)に打ち克つような循環駆動を行う為、エネルギー的に無駄が大きい。このように、非常に大きな流速で液体を流すと、流路内に気泡や塵埃等が入った場合、流速が著しく変化し、吐出口における圧力も大きく変動する可能性がある。これにより吐出性能に影響を及ぼす懸念があった。また、エネルギー発生素子に対して一方向からの液体供給の為、吐出方向に偏りが生じ、主滴と主滴に追従する副滴との着弾位置のずれによる画質の低下の懸念があった。このような事情に鑑みて、本発明の目的は、液体の蒸発による液体の増粘固化を抑制しつつも、信頼性の高い吐出を確保できる液体吐出装置を提供することである。
本発明は、液体を収納する液体収納容器と、前記液体を吐出口から吐出させるエネルギー発生素子と、前記液体収納容器から前記エネルギー発生素子に向けて液体を供給する流路と、前記エネルギー発生素子から前記液体収納容器に向けて液体が戻る流路と、を有する液体吐出装置において、前記エネルギー発生素子よりも上流側に位置する前記流路内の圧力をPu、前記エネルギー発生素子よりも下流側に位置する前記流路内の圧力をPdとし、前記吐出口から液体を吐出した際、前記流路に前記液体がリフィルされる毛細管力に相当する圧力をPn、とすると、「Pu>Pd、Pn>−Pd」(大気圧を0)を満たすよう、Pu、Pdを調整する圧力調整手段を有することを特徴とする液体吐出装置に関する。
本発明により、吐出口付近の液体が蒸発することによる、液体の増粘固化を抑制しつつ、信頼性の高い吐出を確保できる。
本発明に係る液体吐出装置の概略構成を示す正面図 本発明に係るヘッドの概略構成を示す斜視図 実施例1における流路構成を示した図 実施例1における流路抵抗を示す図 実施例1におけるヘッドの液体吐出後の断面模式図 実施例2における流路構成を示した図 負圧維持装置の内部構造を示す図 実施例2における流路抵抗を示す図 実施例2におけるヘッドの液体吐出後の断面模式図 実施例3における流路構成図 実施例3における流路抵抗を示す図 実施例3におけるヘッドの液体吐出後の断面模式図 実施例4における流路構成図 実施例5における流路構成図
本明細書における負圧とは、ゲージ圧を差す。大気圧を0とし、大気圧より小さい場合を負圧と表現する。上流とは、液体が液体収納容器から供給される側であり、下流とは、ヘッドから出た液体が再び液体収納容器に戻る側である。
本願発明は、液体が循環する循環流路を有する液体吐出装置において、非吐出時には一方向に液体が流れるが、液体吐出後のリフィル状態においては、エネルギー発生素子が配置された流路の両方向(上流側と下流側)から液体の供給が行われる。
本実施形態の液体吐出装置において、ヘッドの流路内の液体に働く力の説明をする。圧力調整手段により下流方向に働く力をFd,圧力調整手段によって上流方向に働く力をFu、吐出後液体が流路内にリフィルされる毛細管力に相当し、リフィル方向に働く力をFnとすると、「Fn>Fd>Fu」の関係式を満たす。
非吐出時においては、吐出口近傍の流路内は全て液体で満たされているため、流路内の液体にかかる力は「Fn=0、Fd>Fu」となり、下流方向に液体は流れている。
一方、エネルギー発生素子を駆動し、エネルギー発生素子と吐出口間の液体を吐出すると、吐出された液体を補うように周囲から液体のリフィルが行われる。この際、吐出直後の流路内のメニスカスに働く力は「Fn>Fd>Fu」となる為、上流・下流両方向からの液体のリフィルが行われる。
リフィルが完了し、流路内が再び液体で満たされると、流路内の液体にかかる力は「Fn=0、Fd>Fu」となり、下流方向に液体が流れる。
上述の関係式を満たすために、各流路内の液体にかかる圧力と、毛細管力に相当する圧力との関係と、それを達成させる圧力調整手段としてのポンプ及び負圧維持装置の説明を以下に行う。
(流路内の液体にかかる圧力の関係)
循環流路内の液体にかかる圧力を以下に規定する。Pu:エネルギー発生素子よりも上流側に位置する流路内の液体にかかる圧力。
Pd:エネルギー発生素子よりも下流側に位置する流路内の液体にかかる圧力。
Pn;吐出口から液体を吐出した際、液体がリフィルされる毛細管力に相当する圧力。
Pnは毛細管力に相当するため、常に正圧である。液体は圧力値が大きいほうから小さいほうへ流れるため、流路内の液体の圧力は正圧、負圧に関わらず、「Pu>Pd」を満たすように設定される。ここでいう流路とは、ヘッド内の流路に限らない。上流側に位置する流路とは、負圧維持装置から吐出口までの流路を指し、下流側に位置する流路とは、吐出口からタンクまでの流路を示す。次に、流路内の圧力を場合わけして説明を行う。
(1.「Pu≦0、Pd<0」)
吐出口から液体が漏れるのを防ぐために、流路内の液体を負圧(Pu≦0、Pd<0)に保持した際、非吐出時は液体を循環させつつ、吐出時は両方向からのリフィルを可能とする条件を考察する。
図5に示す液体吐出ヘッドの模式図を示す。非吐出時には、図5(a)に示すように流路内の液体の圧力は「Pu>Pd」(│Pu│<│Pd│)であるので、下流側から液体を引く力が上流側から液体を引く力より強くなり、点線の矢印方向に液体は流れる。液体吐出後には、先ほどの「Pu>Pd」を満たしつつ、図5(b)に示すように、毛細管力に相当する圧力Pnが発生し、「Pn>−Pd」(Pn>│Pd│)となる。つまり、エネルギー発生素子の下流側(図中左)において、下流方向に引く圧力よりリフィル方向に向かう圧力のほうが高く、下流側からリフィルが行われる。一方、エネルギー発生素子の上流側(図中右)においても「Pn>−Pu」(Pn>│Pu│)とすることで、上流方向に引く圧力より、リフィル方向に向かう圧力のほうが高く、上流側からもリフィルが行われる。
(2.「Pu>0、Pd≦0」)
上流側からは吐出口から液体が漏れない程度の正圧をかけ、下流側からは負圧をかけた場合(Pu>0、Pd≦0)において、非吐出時は液体を循環させつつ、吐出時は両方向からのリフィルを可能とする条件を考察する。
非吐出時には、流路内の液体の圧力は「Pu>Pd」であり、下流側から液体は引かれ上流側から液体は押されるので、液体は上流から下流に向かって流れる。液体吐出後には、先ほどの「Pu>Pd」を満たしつつ、毛細管力に相当する圧力Pnが発生し「Pn>−Pd」(Pn>│Pd│)となる。つまり、エネルギー発生素子の下流側において、下流方向に引く圧力よりリフィル方向に向かう圧力のほうが高く、下流側からリフィルが行われる。一方、エネルギー発生素子の上流側においては、リフィル方向と、上流側から加圧される方向が一致するので、上流側からもリフィルが行われる。
(3.「Pu≦0、Pd>0」)
この条件は、本発明の「Pu>Pd」という条件外であり、上述の(2.「Pu>0、Pd≦0」)と、逆方向に液体が流れてしまうため、本願発明には含まれない。
(4.「Pu>0、Pd≧0」)
上流及び下流側から、吐出口から液体が漏れない程度の正圧をかけた場合(Pu>0、Pd≧0)において、非吐出時は液体を循環させつつ、吐出時は両方向からのリフィルを可能とする条件を考察する。
非吐出時には、流路内の液体の圧力は「Pu>Pd」であるので、上流側から液体を押す力が下流側から液体を押す力より強いので、液体は上流から下流に流れる。液体吐出後には、先ほどの「Pu>Pd」を満たしつつ、毛細管力に相当する圧力Pnが発生するが、毛細管力が働く方向と、液体にかかる圧力方向が一致しているため、両方向からのリフィルが行われる。
よって、上述の条件をまとめると以下の式(1)が成り立つ。
Pu>Pd、Pn>−Pd 但し(大気圧を0とする)・・・式(1)
(毛細管力に相当する圧力Pnの規定)
液体吐出後のリフィル(吐出された液体を補充するように、吐出口の周辺流路から液体が集まり満たされる事)力、すなわち液体を吐出口61の出口付近まで引き寄せる毛細管力Pnは液体の物性および流路の表面性、寸法から式(2)により一意に求められる。
(液体吐出装置)
図1は、本発明に係る液体吐出装置の一例を示す。筺体4は、相対向して配される架台2Aおよび2Bの上端部に結合されることにより支持されている。筺体4内には、所定の距離、離隔して相対向する支持板20Aおよび20Bが設けられている。支持板20Aと支持板20Bとの間には、記録部10が着脱可能に装着されるキャリッジ14を摺動可能に支持するキャリッジレール部材16が配されている。キャリッジレール部材16は、その中心軸線が後述する搬送ローラ34の中心軸線に対して略平行、即ち、記録媒体としての被記録材36の搬送方向に対して略直交する方向となるように支持板20Aおよび20Bに支持されている。キャリッジレール部材16の両端部は、それぞれ、支持板20Aおよび20Bに固着されている。キャリッジレール部材16に対向した搬送ローラ34側部分には、被記録材36が記録部10に向けて導入される搬送路が形成されている。
各駆動用モータは、不図示の制御ユニットからの制御信号に基づいて制御される。これにより、各駆動用モータは、記録部10の記録動作に応じて回転状態および停止状態が交互に繰り返されるように制御される。従って、被記録材36は、記録部10の記録動作に応じて断続的に搬送されることとなる。
キャリッジ14の上面側には、例えば、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックなどの各色ごとのインクが後述するヘッド13に対してチューブにより供給される構成となっている。ヘッド13の記録動作は、不図示のヘッド制御部からの被記録材36の記録面に形成されるべき画像データに基づいて形成された駆動パルス信号に応じて所定のタイミングで制御される。
キャリッジ14は、所定のタイミングで往復動せしめられる。キャリッジ14の基端部に対してインクカートリッジ部12を挟んで対向する端面部の略中央部には、支持軸が設けられている。支持軸の一端には、ローラ26が回動可能に支持されている。ローラ26は、矩形断面形状を有するローラガイドレール22の内周部に所定の隙間CLをもって係合されている。これにより、キャリッジ14はキャリッジレール部材16と、ローラ26を介してローラガイドレール22とによって移動可能に案内されることとなる。支持板20Aと支持板20Bとの間であって、搬送される被記録材36の端部から支持板20A側に離れた位置には、図1に示されるように、記録部10を伴ってキャリッジ14が待機状態がとられる待機領域部8が設けられている。
待機領域部8における所定の基準位置(ホームポジション)には、ヘッド13の所定の回復処理を行う回復処理部6が設けられている。回復処理部6は、キャリッジ14に設けられたヘッド13の吐出口面に対向して配され、その吐出口面を選択的に覆い吸引するキャッピング機構を含んだ既知の構造とされる。回復処理部6は、不図示の回復処理駆動制御部から所定のタイミングで供給される駆動制御信号に基づいて制御される。
(ヘッド)
図2は本発明に係る液体吐出装置におけるヘッド13の詳細図である。オリフィスプレート60は、直下の構造体とともに流路の一部である液室を形成しており、該液室内に供給された液体が吐出される吐出口61が形成される。液体収納容器(タンク)から、インクなどの液体を供給する流路66と連通するインレット62により該液室内に供給された液体は、流路壁64によって吐出口毎に仕切られた個別流路68に分岐する。個別流路68を流れる液体は、アウトレット63から流路67を通して排出される流路構成になっている。個別流路68の各々には吐出口61の直下にエネルギー発生素子65が設置されており、膜沸騰現象により液体を吐出口61から飛翔させる。本実施形態において吐出される液体は、通常のインクなどの液体にも適用可能であるが、特に5[cP]以上100[cP]以下、好ましくは5[cP]以上60[cP以下]の高い粘度の液体を吐出するような液体記録装置に好適に用いられる。高粘度の液体の場合、通常のインクと比較して、吐出口付近の液体の蒸発に伴う吐出口の目詰まりの問題が顕著に生じる為だからである。
(循環流路を有する機構)
図3は液体吐出装置の流路構成の基本構成を、1つの液種について表したものである。弁72とポンプ71が設けられた液体収納容器70から出た液体は、流路79を通る。流路79は、後述する負圧維持装置75に接続され、負圧位置装置を出た液体は流路74を通る。流路74とヘッド13との間には、ヘッド13内への塵埃の侵入を防止するフィルタ76が設けられる。流路74を流れる液体は、フィルタ76を介してヘッド13内の流路66(図2)に入り、ヘッド内を循環して、流路67(図2)を通りヘッドから出る。流路67は、流路77に繋がり、その途中に設けられたポンプ78の駆動によって液体収納容器70に液体が戻る仕組みである。流路79、74、66は、液体収納容器からエネルギー発生素子に向けて液体を供給する流路であり、流路67、77は、エネルギー発生素子から液体収納容器に向けて液体が戻る流路である。
上述の形態においては、負圧維持装置75、フィルタ76、ヘッド13が液体吐出装置のキャリッジに搭載される形態で説明をしたが、負圧維持装置75がキャリッジに搭載されていなくても、液体収納容器70とヘッドとの間に配置されていれば構わない。しかし負圧の管理の観点で、ヘッドに近い場所に負圧維持装置が配置されたほうが好ましい。
また、ヘッド13内の液体を吐出口61から吸引する吸引回復を行う動作のために、オリフィスプレートとの間に密閉空間を形成するポンプ82を有するヘッドキャップ81も有しても良い。
(負圧維持装置)
図7は負圧維持装置75の内部構造を示す。中空のハードケース108の一部に可撓フィルム107を貼り合わせ、閉空間を形成する。可撓フィルム107に熱溶着等によって接着される部材105は、可撓フィルム107の可撓性により、閉空間の体積を変化する方向に移動可能となる。図7においては、略左右方向に動く。
この移動量は、部材105に面するバネ104を圧縮し、バネ104に接続されるアーム103を押圧することが可能なように設計されている。ここで、バネ104は、負圧維持装置75内の閉空間を仕切る仕切壁106と部材105によって挟持されている。仕切壁106はハードケース108を完全に仕切るものではなく、圧縮バネ104および後述の圧縮バネ109の支持部となればよい。
バネ104に接続され、部材105により押圧されるアーム103は、102を支点として、回動可能であり、その反対側に、ゴム等の弾性体である負圧弁101が形成される。負圧弁101は、液体収納容器側の流路79と繋がる、負圧維持装置内の入り口に配置される。
負圧弁101の流路79に接する面と逆側には、仕切り壁106に接するバネ109が設けられており、可逆フィルム107の変形に伴う部材105の移動と連動し、流路79と負圧維持装置内を連通/閉鎖させる弁として作用する。バネ109は仕切り壁106とハードケース108に挟持されており、不図示の突起上に設置することにより、脱落しない構成をとる。
(負圧維持装置の動作の説明)
上記の負圧維持装置の構成により、液体収納容器に繋がる流路79から負圧維持装置75に液体を加圧供給した場合においても、負圧維持装置とヘッドとを繋ぐ流路74の圧力を、ほぼ一定の負圧に保つことができる。
以下、負圧維持装置75の動作の説明をする。液体が流路内に充填された状態を初期状態とする。液体吐出時に、液体収納容器の大気開放弁72を閉じて、液体収納容器のポンプ71を作動させると、液体収納容器と負圧維持装置の間の流路79は加圧された状態になる。この加圧力では、負圧維持装置の圧縮バネ109に抗して負圧弁101が開くことはない。
次に、吐出口61から液体を吐出し続けることにより、ヘッド側の流路74に繋がる負圧維持装置75内の負圧は上昇する。これに伴い、可撓フィルム107が、負圧維持装置の容積を減らすように撓み、可撓フィルム107に配された部材105を介してバネ104を押し縮める。
さらに液体を吐出し続け、負圧維持装置内の負圧が一定の値を超えると、部材105はアーム103に接触し、アームが押し上げられるように作動する。すると、102を支点として逆側にある負圧弁101が、圧縮バネ109に抗して開放状態になる。
よって、液体収納容器に通ずる流路79より液体が負圧維持装置内に供給され、負圧維持装置の内部の負圧は低下する。上記動作を繰り返すことにより、負圧維持装置75内の負圧と、負圧維持装置75に繋がる流路74の負圧はほぼ一定に保つことが可能となる。非吐出時においても上記動作から分かるように負圧は吐出時と同じ圧力に保たれる。
本実施例における液体吐出装置の動作について図3、図4、図5を用いて説明する。図3に、実施例1における、液体収納容器を含めた液体吐出装置の流路構成の概略図を示す。この構成の説明は、上述の(循環流路を有する機構)の基本構成に記載したので省略する。
図3において、インク等の液体をヘッド内に充填する際には、ヘッド13の下流側にあるポンプ78を作動させて吸引を行う。あるいは液体収納容器に配置されるポンプ71によって加圧充填してもよい。この時、弁101が開くような加圧力を加える。いずれの場合にも、液体収納容器の弁72は大気開放としておくことで、液体収納容器70内の液体は流路79、負圧維持装置75、流路74、ヘッド13に至る全ての流路内に充填される。なお、ヘッドから流出する流路と、負圧維持装置から出る流路との合流ポンプ78には、例えば流路に配置されるダイヤフラムポンプやコロポンプが用いられる。これらのポンプが作動しない場合には非常に大きな流抵抗を持つ流路、もしくは弁により閉じたものと同じ状態になるため、流路77内に液体は充填されない。
液体充填後、吐出前には液体収納容器のポンプ71を負圧維持装置75に対して加圧させるように作動させ、負圧維持装置75より上流の流路79内の圧力を所定の値に制御する。そのためには流路79に設けられた不図示の圧力計による測定圧力に基づいて、液体収納容器のポンプ71のON、OFFや、液体収納容器の弁72の開閉を行えばよい。さらに、ヘッドの下流にあるポンプ78を作動させて、ヘッドの下流にある流路77を介して、液体が液体収納容器70に戻す流れを作る。これにより、図3中の矢印に示すような、循環流路となる。このように、本実施例の圧力調整手段は、負圧維持装置75およびポンプ78であり、これらを用いて流路内の圧力の制御する。
図4に、本実施例における流路構成の流路抵抗を模式的に示す。流量Iは、下記式(3)で規定される。

・・・式(3)
I=個別流路68の流量の総和
75=負圧維持装置
61=個別流路68の、エネルギー発生素子の位置(吐出口61の位置)に対応する点
RΔ=流路74の流路抵抗
=フィルタ76の流路抵抗
=61より下流における、ヘッド内の個別流路の流路抵抗
=61より上流における、ヘッド内の個別流路の流路抵抗
=負圧維持装置75近傍の下流側の圧力(Pu)
=ポンプ78近傍の上流側の流路内の圧力(Pd)
式(3)に、実際に用いられる液体吐出装置の流路抵抗および寸法をあてはめる。吐出口近傍の乾燥を抑制する充分な流速として、本実施例では、0.16[mm/sec]、流速I=6[μl/min]とした。ヘッド13内の個別流路68の1本を、近似的にφ20[μm]、l=200[μm]の円管とし、個別流路68はヘッド13内に1色あたり1000本あるとする。R=0.17[kPa・min/μl](現物を測定)、R+R=7.56×10−4[kPa・min/μl](ポアズイユの法則より計算)、RΔ=1.81×10−6[kPa・min/μl](現物を測定)となる。
式(3)と、式(1)の関係を満たす値として、本実施例では、P=−3.4[kPa]となるようにポンプ78を駆動させ、P=−2.4[kPa]となるように、負圧維持装置を調整した。一方、液体吐出後のリフィル力は、上述の式(2)と液体の物性および上記で設定した寸法より10[kPa]程度の毛細管力が働くと計算される。
よって、非吐出時には図5(a)に示すように、流路内の液体は下流方向に−3.4[kPa](=Pd)で引かれ、上流方向に−2.4[kPa](=Pu)で引かれる。Pu>Pdの関係のため、液体は上流側から下流側に流れる。吐出後のリフィル時には、図5(b)に示すように、流路内の液体は下流方向に−3.4kPa(=Pd)、上流方向に−2.4[kPa](=Pu)で引かれつつも、吐出口61側に10[kPa](=Pn)の力で引かれる。つまり、上流及び下流側から引かれる力よりリフィル力大きく、上述の式(1)を満たしているので、エネルギー発生素子の上流からだけでなく下流からもリフィルが行われる。
また、本実施例では、流路内を負圧に保っているため、吐出口からのインク漏れを好適に抑制することもできる。
実施例2では、液体収納容器から液体が流出する流路が、第1の流路と第2の流路に分岐した形態を示す。負圧維持装置は、液体収納容器と、流路79が第1の流路74aと第2の流路74bとに分岐する分岐点との間に設置される。実施例1と同様の構成、動作の説明は省略する。
図6は本実施例の液体吐出装置の流路構成を、1つの液種について表したものである。液体収納容器70から出た液体は、流路79を通り、負圧維持装置75に入る。負圧維持装置を出た流路は、第1の流路74a、第2の流路74bに分岐される。流路74a、74bそれぞれの流路抵抗に応じて、流量はI、Iに按分される。分岐流路とヘッド内の流路との境には、ヘッド13内への塵埃の侵入を防止するフィルタ76a、76bが設けられる。分岐した第2の流路74bは、液体収納容器からエネルギー発生素子に向けて液体を供給する流路である、これを流れる液体は、フィルタ76bを介して流路66(図2)と連通してヘッド内に流入する。ヘッド内を循環した液体は、流路67(図2)からフィルタ76aを介して流出する。この、エネルギー発生素子から前記液体収納容器に向けて液体が戻る流路は、先ほどの分岐した第1の流路74aと合流して流路77となり、その途中にもうけられたポンプ78の駆動によって液体収納容器70に液体が戻る。
液体をヘッド内に充填する動作は、実施例1と同様である。
液体充填後、実施例1と同様に、ポンプ71、78を作動させて、図6の矢印で示されるような循環流路の流れを作る。
図8に、本実施例における流路構成の流路抵抗を模式的に表したものを示す。流量Iは下記式(4)で、流量Iは下記式(5)で規定される。
=分岐流路74aを流れる流量
=分岐流路74bを流れる流量
75=負圧維持装置
61=個別流路68の、エネルギー発生素子の位置(吐出口61の位置)に対応する点
RΔ=流路74a、74bそれぞれの流路抵抗
=フィルタ76aの流路抵抗
=フィルタ76bの流路抵抗
=61より下流における、ヘッド内の個別流路の流路抵抗
=61より上流における、ヘッド内の個別流路の流路抵抗
=負圧維持装置75近傍の下流側の圧力(Pu)
=ポンプ78近傍の上流側の流路内の圧力(Pd)
式(4)、(5)に、実際に用いられる液体吐出装置の流路抵抗および寸法をあてはめる。実施例1と同様、吐出口近傍の乾燥を抑制する流速が必要であるので、本実施例ではI=6[μl/min]とした。流量は流路抵抗に従って按分されるため、I=1130[ml/min]となる。ヘッド内の個別流路を実施例1と同様に近似し、1000本の個別流路68の流量の総和がIであるとする。R=R=0.17[kPa・min/μl](現物を測定)、R+R=7.56×10−4[kPa・min/μl](ポアズイユの法則より計算)、RΔ=1.81×10−6[kPa・min/μl](現物を測定)となる。
式(4)、式(5)、式(1)の関係を満たす値として、本実施例では、P=−4.4[kPa]となるようにポンプ78を駆動させ、P=−2.4[kPa]となるように、負圧維持装置を調整した。一方、毛細管力は実施例1と同様10[kPa]程度である。
よって、非吐出時には、流路内の液体は下流方向に−4.4[kPa](=Pd)で引かれ、上流方向に−2.4[kPa](=Pu)で引かれる。Pu>Pdの関係のため、液体は上流側から下流側に流れる。吐出後のリフィル時には、図9に示すように、流路内の液体は下流方向に−4.4kPa(=Pd)、上流方向に−2.4[kPa](=Pu)で引かれつつも、吐出口61側に10[kPa](=Pn)の力で引かれる。つまり、上流及び下流側から引かれる力よりリフィル力大きく、上述の式(1)を満たしているので、エネルギー発生素子の上流からだけでなく下流からもリフィルが行われる。
また、本実施例では、流路内を負圧に保っているため、吐出口からのインク漏れを好適に抑制することもできる。さらに、本実施例では、分岐流路74aを付加することによって、ヘッド13内にインクがリフィルされる経路が増え、リフィル性能を高めることが可能となった。
実施例3は、実施例2に対して負圧維持装置の設置場所を変え、増設した例を示す。上述の実施例と同様の構成、動作の説明は省略する。
図10は本実施例における液体吐出装置の流路構成を1つの液種について表したものである。分岐した第1の流路74a、第2の流路74bに、発生負圧が異なる負圧維持装置75a、75bをそれぞれ配置した点以外は、実施例2と同様である。
図11に、本実施例における流路構成の流路抵抗を模式的に表したものを示す。
流量Iは下記式(6)で、流量Iは下記式(7)で規定される。
=分岐流路74aを流れる流量I=分岐流路74bを流れる流量
75a=分岐流路74aに配置された負圧維持装置
75b=分岐流路74bに配置された負圧維持装置
61=個別流路68の、エネルギー発生素子の位置(吐出口61の位置)に対応する点
RΔ=流路74a、74bそれぞれの流路抵抗
=フィルタ76aの流路抵抗
=フィルタ76bの流路抵抗
=61より下流における、ヘッド内の個別流路の流路抵抗
=61より上流における、ヘッド内の個別流路の流路抵抗
=負圧維持装置75a近傍の下流側の圧力
=負圧維持装置75b近傍の下流側の圧力(Pu)
=ポンプ78近傍の上流側の流路内の圧力(Pd)
式(6)、(7)に、実際に用いられる液体吐出装置の流路抵抗および寸法をあてはめる。実施例2と同様、吐出口近傍の乾燥を抑制する流速が必要であるので、本実施例ではI=6[μl/min]とした。流量は流路抵抗に従って按分されるため、I=79.9[ml/min]、ヘッド内の個別流路を実施例2と同様に近似し、1000本の個別流路68の流量の総和がIであるとする。R=R=0.17[kPa・min/μl](現物を測定)、R+R=7.56×10−4[kPa・min/μl](ポアズイユの法則より計算)、RΔ=1.81×10−6[kPa・min/μl](現物を測定)となる。
式(6)、式(7)、式(1)の関係を満たす値として、本実施例では、P=−2.5[kPa]となるようにポンプ78を駆動させ、P=−0.5[kPa]、P=−2.4[kPa]となるように、両負圧維持装置を調整した。一方、毛細管力は実施例2と同様10[kPa]程度である。
よって、非吐出時には、流路内の液体は下流方向に−2.5[kPa](=Pd)で引かれ、上流方向に−2.4[kPa](=Pu)で引かれる。Pu>Pdの関係のため、液体は上流側から下流側に流れる。吐出後のリフィル時には、図12に示すように、流路内の液体は下流方向に−2.5kPa(=Pd)、上流方向に−2.4[kPa](=Pu)で引かれつつも、吐出口61側に10[kPa](=Pn)の力で引かれる。つまり、上流及び下流側から引かれる力よりリフィル力大きく、上述の式(1)を満たしているので、エネルギー発生素子の上流からだけでなく下流からもリフィルが行われる。
また、本実施例では、吐出口61より下流側に引かれる圧力が、実施例2と比較して小さいため、下流側からのリフィルがしやすくリフィル性能および吐出方向の真直性がより向上できる。さらに、I+Iの値すなわちポンプ78に要求される流量を実施例1と比べると大きく低減することができる為、全体のエネルギー効率の改善が図れる。
上述の各実施例を実行することで、液体はポンプ78を駆動させたまま、すなわち液体を流路内で循環させたままでも吐出動作およびリフィル動作が行われる。その結果、循環によって液体の乾燥を防止しつつも、液体を吐出することが可能になる。また、上流側の流路(負圧維持装置から吐出口までの流路)内の圧力と、下流側の流路(吐出口からタンクまでの流路)内の圧力の関係が式(1)を満たす事で、吐出口及びエネルギー発生素子付近でも式(1)が満たされる。つまり、負圧維持装置近傍の圧力P、ポンプ78近傍の圧力Pが、式(1)を満たせば良い。P、Pは流路内に配置される圧力計により測定可能である。
実施例3においては、圧力調整手段として、負圧維持装置75およびヘッドの下流に設置されたポンプ78を用いて流路内の圧力を制御した。本実施例においては図13に示すように液体収納容器70の位置を、高さ方向に上下させることにより、ヘッド内の圧力を制御する。実施例3と同様の構成、動作の説明は省略する。
液体収納容器70の位置の上下には、液体収納容器上下動駆動機構80を用いればよい。上下駆動機構80は、例えば一般的なラックやピニオン形式の移動ステージ等が挙げられる。その際、ヘッドの下流にある流路77内のポンプ78より上流の位置における圧力を圧力計83により測定し、ヘッドより上流の流路79の、分岐流路に入る手前の位置における圧力を圧力計84により測定する。その圧力値が、上述の式(1)を満たすように液体収納容器70上下動の移動量を制御する。これにより、負圧維持装置75の寸法公差・環境変化による維持圧力のばらつきによらず、流路内を確実に所望の圧力に制御することが可能となる。
実施例1では、圧力調整手段として、負圧維持装置75およびポンプ78を用いて流路内の圧力の制御した。本実施例においては図14に示すように、2つの液体収納容器として、第2の液体収納容器70a、第1の液体収納容器70bの位置を高さ方向に上下させることにより、ヘッド内の圧力を制御する。上述の実施例と同様の構成、動作の説明は省略する。液体収納容器70a、70bにはそれぞれ大気連通口90a、90bが設けられている。液体収納容器の位置の上下には、実施例3と同様、液体収納容器上下動駆動機構80を用いる。本実施例においては、ヘッドの下流側の流路に配置された圧力計83a、ヘッドの上流側に配置された83bの2つの圧力計を用い、ヘッドに液体を流入する流路74b内と、ヘッド内を循環した液体が流出する流路74a内の圧力を測定する。この圧力値が、上述の式(1)を満たすように液体収納容器70a、70bの移動量をそれぞれ制御する。
本実施例では、2つの液体収納容器にそれぞれ保持される液量の変化により、液体の流れる方向を切り替えることができる。まずは、液量の多い液体収納容器70bを上流側とし、液体収納容器70b内の液体を流路74b、ヘッド13、流路74aの順に流し、液体収納容器70aに流入させる。この液体の循環に伴い、液体収納容器70bの液量が減り空の状態に近づき、液体収納容器70aの液量が増加する。これに伴い、これまでとは逆方向、つまり液体収納容器70a内の液体が流路74a、ヘッド13、流路74bの順に流れ、液体収納容器70bに流入させる。これらの流れの切り替えには、上流側としたい液体収納容器内の液面を、下流側としたい液体収納容器内の液面に対して高い位置になるよう調整すればよい。また、液体の流速を一定に保つ為には、2つの液体収納容器の水頭差が常に一定になるように液体収納容器70a、bの高さ関係を逐次制御すればよい。このような、液体収納容器の高さ方向の調整を双方の液体収納容器70a、b内の双方の液体が消費されるまで続ければよい。これにより、ポンプ78がなくても液体をヘッド13内に循環させることが可能となる。ヘッドを基準として、液体収納容器70a、液体収納容器70b、までの流路がそれぞれ対象である為、このような動作が可能となる。また、実施例4と比較して、下流側に引かれる圧力が小さいため、下流側からのリフィルがしやすく、リフィル性能および吐出方向の真直性を向上させることができる。
なお、上述のいずれの実施例においても、エネルギー発生素子の上流側と下流側の両方から負圧をかけた例を示したが、上流側と下流側の両方から正圧をかけても良いし、上流側から正圧を下流側から負圧をかけてもかまわない。いずれの場合においても、非吐出時に、吐出口61から液体が漏れなければ、ヘッド13内の圧力は必ずしも負圧である必要はなく、正圧でも構わない。
また、上述のいずれの実施例においても、吐出口とそれに対応するエネルギー発生素子に対して、上流側と下流側との2方向からのリフィルが可能とななるので、リフィル速度を確保し、高い吐出周波数に対応可能となる。さらに2方向(2経路)からのリフィルであるため、従来における1方向(1経路)からのリフィルに比べて、エネルギー発生素子上のリフィル動作が対称に近くなり、吐出方向の真直性が向上する。また、非吐出時には非常にゆっくり液体が流れるため、流路内にゴミや泡が入った場合の流路抵抗変化により吐出口近傍における圧力変動が抑制される。このように、吐出口からの液体(例えばインク中の揮発成分)の蒸発による、液体の増粘固化を抑制しつつ、吐出性能を良好に保つことが可能となる。
13 ヘッド
61 吐出口
65 エネルギー発生素子
68 個別流路
75 負圧維持装置
76 フィルタ
77 流路
78 ポンプ

Claims (7)

  1. 液体を収納する液体収納容器と、
    前記液体を吐出口から吐出させるエネルギー発生素子と、
    前記液体収納容器から前記エネルギー発生素子に向けて液体を供給する流路と、
    前記エネルギー発生素子から前記液体収納容器に向けて液体が戻る流路と、
    を有する液体吐出装置において、
    前記エネルギー発生素子よりも上流側に位置する前記流路内の圧力をPu、前記エネルギー発生素子よりも下流側に位置する前記流路内の圧力をPdとし、
    前記吐出口から液体を吐出した際、前記流路に前記液体がリフィルされる毛細管力に相当する圧力をPn、とすると、
    Pu>Pd、Pn>−Pd (大気圧を0とする)
    を満たすよう、Pu、Pdを調整する圧力調整手段を有することを特徴とする液体吐出装置。
  2. 前記圧力調整手段は、
    前記エネルギー発生素子に向けて液体を供給する前記流路に設置される負圧維持装置と、
    前記液体収納容器に向けて液体が戻る流路に設置されるポンプと、を有することを特徴とする請求項1に記載の液体吐出装置。
  3. 前記液体収納容器から液体が流出する流路は、第1の流路と第2の流路に分岐し、
    前記第1の流路は、前記エネルギー発生素子から前記液体収納容器に向けて液体が戻る前記流路と合流し、
    前記第2の流路は、前記液体収納容器から前記エネルギー発生素子に向けて液体を供給する流路であることを特徴とする請求項1に記載の液体吐出装置。
  4. 前記圧力調整手段は、
    前記液体収納容器と、前記第1及び第2の流路の分岐点との間に設置される負圧維持装置と、
    前記液体収納容器に向けて液体が戻る流路に設置されるポンプと、を有することを特徴とする請求項3に記載の液体吐出装置。
  5. 前記圧力調整手段は、
    前記第1及び第2の流路とにそれぞれ配置される負圧維持装置と、
    前記液体収納容器に向けて液体が戻る流路に設置されるポンプと、を有することを特徴とする請求項3に記載の液体吐出装置。
  6. 前記液体収納容器は、
    前記エネルギー発生素子に向けて液体を供給する流路と接続される、第1の液体収納容器と、
    前記エネルギー発生素子から液体が戻る流路に接続される、第2の液体収納容器と、を有し、
    前記第1の液体収納容器と、前記第2の液体収納容器にそれぞれ保持される液量の変化に伴い、前記液体の流れる方向を切り替える手段を有することを特徴とする請求項1に記載の液体吐出装置。
  7. 前記圧力調整手段は、前記液体収納容器を上下させる駆動機構を有することを特徴とする請求項3または6に記載の液体吐出装置。
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