JP3381714B2 - 光記録媒体 - Google Patents

光記録媒体

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JP3381714B2
JP3381714B2 JP2000299776A JP2000299776A JP3381714B2 JP 3381714 B2 JP3381714 B2 JP 3381714B2 JP 2000299776 A JP2000299776 A JP 2000299776A JP 2000299776 A JP2000299776 A JP 2000299776A JP 3381714 B2 JP3381714 B2 JP 3381714B2
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伸一 田中
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光学的に情報を記
録する光記録媒体の再生装置および記録装置に関するも
ので、特にその記録密度を向上しようとするものであ
る。
【0002】
【従来の技術】近年、光学的記録再生技術の応用製品の
普及は目覚ましいものがあり、特に再生専用のオーディ
オ・ディスクやビデオ・ディスクは広く家庭にまで普及
している。これらは、きわめて高密度で記録されてお
り、各種の記録媒体の欠陥や埃に対する信頼性を確保す
るために、1.2mm 程度の厚みの保護層や強力な誤り訂正
符号が用いられている。
【0003】以下、図面を参照しながら、上述した従来
の光学的再生装置および記録装置の一例について説明す
る。
【0004】図3,図4は従来の光学的再生装置の一例
としてコンパクト・ディスク・プレーヤーの概略構成図
および記録フォーマットの概念図を示すものである。図
3において、21は記録媒体であり、22はその基板、23は
ピットと呼ばれる凹凸を有する反射膜で形成された記録
膜、24はその記録膜23を保護する保護層である。25は情
報を読み取るための光ビームで基板22を透して記録膜23
上に収束される。30は光学ヘッド、31はこの光学ヘッド
30に含まれる対物レンズで、対物レンズ31は光ビーム25
を記録膜23上に収束するとともにその反射光を受光し、
光学ヘッド30は受光した検出光を電気信号に変換して出
力する。32は再生チャンネルで、光学ヘッド30から出力
される電気信号の増幅などのアナログ的な信号処理を行
う。33は同期回路で、再生チャンネル32からの出力信号
からクロック抽出を行ってリード・クロックを生成する
とともに同期信号を検出して各部の動作に必要なタイミ
ング信号をも生成する。34は復調回路で、同期回路33か
ら出力されるリード・クロックとタイミング信号を参照
しながら再生チャンネル32から出力されるチャンネル符
号を元のデータに戻す。35はデータ制御回路、36はバッ
ファ・メモリ、37は誤り訂正回路で、誤り訂正回路37は
バッファ・メモリ36に記憶さているデータを読み出して
誤り訂正を施した後に再びバッファ・メモリ36に誤り訂
正されたデータを返し、データ制御回路35はこれらのデ
ータの流れを制御し、さらに読み取ったデータのバッフ
ァ・メモリ36への蓄積やバッファ・メモリ36から読み出
したデータを外部に出力することも行う。
【0005】以上のように構成された光記録媒体および
再生装置について、以下その動作の説明をする。
【0006】まず、対物レンズ31は光ビーム25を基板22
を透して記録膜23上に収束する。このとき基板22の厚み
は1.2mm程度であり、この基板22が通常考えられる程
度に傾斜しても収差が許容範囲内になるように、対物レ
ンズ31の開口数NAは0.5程度以下に制限される。ま
た光ビーム25には半導体レーザから放射される波長780n
m 程度の光が通常用いられる。記録膜23上に形成される
光スポットは上記開口数と波長で定まる回折限界よりも
小さく絞ることはできず、これが記録密度を制限する要
因となる。実際に、上記した光学的条件では、トラック
の周期を1.3μm程度に小さくするとクロストークが
増加するので、1.5μm程度以上に設定さている。
【0007】記録膜23上には、記録すべきデータを高密
度記録に適した変調コードに変換したチャンネルコード
が記録されている.。光学ヘッド30は、この記録膜23に
光ビーム25を収束して光スポットを形成し、上記チャン
ネルコードが記録されている情報トラックを走査する。
光学ヘッド30は、記録膜23からの反射光を受光し、電気
信号に変換して出力する。再生チャンネル32は、光学ヘ
ッド30から出力される信号のインピーダンス変換や増幅
を行った後、波形整形して2値信号を出力する。同期回
路33は、光学ヘッド30から出力される2値信号のエッジ
にPLLをロックさせて、チャンネルコードのビット周
期に同期したチャンネルクロックを生成するとともに、
上記2値信号に含まれる同期信号を検出して、各種タイ
ミング信号をも生成する。復調回路34は、再生チャンネ
ル32から出力される2値信号をチャンネルクロックで同
期化してチャンネルコードを再生し、同期回路33から出
力されるタイミング信号を参照することによってこのチ
ャンネルコードをグループ化して元のデータに逆変換す
る。復調回路34によって再生された読取データは、デー
タ制御回路35を経由してバッファ・メモリ36に蓄積され
る。
【0008】図4は、記録フォーマットを示す概念図で
ある。記録媒体上には、 Dn,1 ,Dn+1,2 ,Dn,3 ,Dn+1,
4 ・・・Dn+1,12,Qn,1 ・・・Qn+
1,4 ,Dn,13,Dn+1,14,Dn,15,
Dn+1,16・・・Dn+1,24,Pn,1 ・・
・Pn+1,4 のように、図の行方向に沿って左から右に向かって、n
行目とn+1行目との間で交互にデータ語がチャンネル
コードに変換した後記録される。各データ語は1バイト
で構成される。上記PおよびQで表した各バイトは、誤
り訂正のためのパリティ・バイトで、Qパリティは図の
斜め方向に4行毎に各バイトを集めたときに符号語を形
成するように生成され、Pパリティは、図の1行が符号
語となるように生成される。すなわち、 Dn,1 ,Dn+4,2 ,・・Dn+44,12
,Qn+48,1・・Qn+60,4,Dn+64,
13 ,Dn+68,14 ・・Dn+108,24 が符号語となるように、Qn+48,1・・Qn+6
0,4が生成され、 Dn,1 ,Dn,2 ,・・Dn,12,Qn,1
・・Qn,4 ,Dn,13,Dn,14・・Dn,2
4,Pn,1 ・・Pn,4 が符号語となるように、Pn,1 ・・Pn,4 が生
成される。このように、2つの方向に符号語を形成する
ことによって、一種の積符号に構成されている。
【0009】図3のデータ制御回路35は、バッファ・メ
モリ36から図4の行方向の符号語を読み出して誤り訂正
を行って訂正後の符号語をバッファ・メモリ36に再び返
し、行方向の符号語の訂正動作が完了した部分の斜め方
向の符号語をバッファ・メモリ36から読み出して誤り訂
正を行い、訂正後の符号語を再びバッファ・メモリ36に
返すように誤り訂正回路37を制御する。データ制御回路
35はさらに、すべての訂正動作が完了したバッファ・メ
モリ36上のデータを、所定の順番に所定の速度で読み出
して出力する(例えば、オーム社「コンパクトディスク
読本」103〜110ページ)。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記のよ
うな構成では、行方向の符号語を構成する各シンボルが
記録媒体上に互いに近接して記録され、しかもいずれの
方向にもパリティは4シンボルしか付加していないた
め、基板22を薄くすると、表面の疵や埃によるバースト
誤りが頻繁に発生し、消失訂正を用いながら2つの方向
に交互に訂正するような繰り返し訂正を施しても訂正能
力が不十分で、誤訂正確率も十分に小さくならず、コン
ピュータの外部記憶などには実用が困難であった。その
ために、基板の厚みは1mm以上が必要で、実際には1.
2mm程度のものが用いられ、その結果、対物レンズのN
Aは0.5程度以下に制限され、記録密度の向上が妨げ
られるという問題点を有していた。
【0011】本発明は上記問題点に鑑み、記録再生のた
めの光ビームが透過する透明層の厚みを1mm程度以下に
薄くしても実用可能で、したがってNAの大きな対物レ
ンズを用いて高密度記録を行うことも可能な光記録媒体
および記録再生装置を提供するものである。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記問題点を解決するた
めに、本発明の光記録媒体は、記録すべきディスク情報
を積符号による誤り訂正符号として記録し、少なくとも
一方の符号語は、記録媒体表面の疵や埃によって訂正不
可能なバースト誤りが生じないように、それに含まれる
各シンボルが互いに十分離れるように構成し、さらに少
なくとも一方の符号語に含まれるパリティのシンボル数
は、誤訂正の確率を十分小さくするのに必要な数を付加
することによって、記録再生のための光ビームが透過す
る保護層の厚みを1mm以下とし、情報トラックの周期も
1.3μm以下としたものである。また、本発明の記録
あるいは再生装置は、上記光記録媒体に情報を記録ある
いは記憶媒体から情報を再生するためのもので、開口数
NAが0.58以上の対物レンズで光ビームを収束する
ような構成を備えたものである。
【0013】
【発明の実施の形態】本発明は、高い記録密度で情報を
記録あるいは再生可能な開口数の大きな対物レンズを用
いても、光ビームが透過する透明保護層が1mm以下と薄
いので従来と同等の記録媒体の傾きが許容され、しか
も、消失訂正も用いた繰り返し訂正が可能な積符号とし
たので、記録媒体表面の疵や埃に対しても十分な信頼性
を確保することができることとなる。
【0014】これについてもう少し詳しく以下に説明す
る。
【0015】一般に、光学的な記録を行うときの記録密
度は、記録膜上に収束する光スポットの大きさで制限さ
れる。光スポットが小さくなれば、トラック周期もビッ
ト周期も比例して小さくすることができる。ただしビッ
ト周期は、変調コードや波形等化などの工夫により、一
定の帯域でより多くの情報量を伝送することができるの
で、一概に光スポットだけで制限されるとは言えない。
しかし、トラック周期は、これを小さくしたときに発生
するクロストークに対して、これらの手法による改善は
困難であるので、ほとんど光スポットの大きさによって
制限されると言える。光スポットの大きさは、対物レン
ズの開口数に反比例する。したがって、対物レンズの開
口数を大きくすればトラックの周期を小さくでき、記録
密度の向上がはかれることになる。従来例では、開口数
0.5に対してトラック周期は1.5μm程度に設定さ
れている。
【0016】一方、対物レンズの開口数は無制限に大き
くできる訳ではなく、これを制限する別の要因がある。
それは、記録媒体が傾斜したときに発生する収差であ
る。この収差は、開口数や光ビームが透過する透明保護
層の厚みが大きくなると大きくなり、同じ傾斜角度に対
して許容される開口数は、透明保護層の厚みの立方根に
反比例する。従来から透明保護層の厚みは、表面の疵や
埃をディフォーカスさせて読取信号に対する影響を緩和
するために1.2mm程度に設定されている。そのため、
開口数は0.55程度が実用的な限界である。この開口
数を大きくするためには、透明保護層の厚みを小さくす
る必要がある。この厚みが1mm以下になってくると、信
号に対する疵や埃の影響が目立ってくる。そこで、疵や
埃の影響をディフォーカスさせて光学的に緩和する代わ
りに、信号処理によってその影響を分散して緩和してや
れば、1mm以下の薄い透明保護層でも実用に耐え得るこ
ととなる。
【0017】通常の使用環境下において、許容しなけれ
ばならない表面の疵や埃の大きさの上限は、実験的・経
験的には200μm程度である。したがって、透明保護
層の厚みが無視できる程薄くても、200μmにわたる
信号の欠落に耐え得る記録フォーマットとしなてければ
ならない。さらに、透明保護層の厚みがさらに厚くなっ
て、その表面における光ビームの径が200μmを越え
るときには、そのビーム径相当の長さの信号が欠落して
もそれに耐え得るような信号フォーマットとしなければ
ならない。透明保護層の屈折率をn、その厚みをt(m
m)、対物レンズの開口数をNAと表せば、透明保護層表
面における光ビームの径Dは、 D≒2・NA・t/n (mm) となる。透明保護層の厚み1.2mmに対する開口数の実
用限界は0.55であるので、上記透明保護層に対する
開口数の限界NAは、 NA≒0.55・( 1.2/t)1/3 ≒0.58/t1/3 したがって、 D≒ 1.2・t2/3 /n となる。このような長さの信号の欠落が頻繁に発生する
ことになるので、それに耐え得るような記録フォーマッ
トとしなければならない。そこで本発明は、以下のよう
にしてその課題を解決しようとするものである。
【0018】(1) 積符号を用い、繰り返し訂正や消失訂
正などの強力な誤り訂正もできるようにする。
【0019】(2) 少なくともいずれか一方の符号語は、
上記したような長さの信号の欠落によるバースト誤りを
訂正しても、ランダム誤りに対する訂正能力が少なくと
も半分は残るようにインターリーブ長を確保する。
【0020】(3) すくなくともいずれか一方の方向の符
号語は、その能力の限界までの訂正動作を行っても、能
力の限界を越えた誤りを誤訂正することによって生じる
誤りのビットエラー率がコンピュータ用の補助記憶装置
のビットエラー率の限界とされる10‐12をこえないよう
にするのに必要な数以上のシンボル数のパリティを付加
し、それと直交する方向に消失訂正できるようにする。
【0021】積符号とは、データを2次元に配列して、
その行方向と列方向のそれぞれにパリティを付加して、
それぞれの方向が独立した符号語となるようにしたもの
である。繰り返し訂正とは、行方向の訂正動作と列方向
の訂正動作を、誤りの数が減少する限り交互に何回も訂
正動作を行うことである。積符号の繰り返し訂正は極め
て訂正能力を高くでき、消失訂正を併用すれば一層効果
的である。消失訂正とは、ある符号語の訂正動作を行う
とき、予め誤っているシンボルが分かっているときに
は、そのシンボルが消失していると見なして、残りのシ
ンボルから消失したシンボルを算出する訂正方法であ
り、消失していないシンボルがすべて正しいときには、
パリティのシンボル数と同じ数のシンボルが消失しても
そのシンボルを算出することができるというものであ
る。例えば、パリティが16シンボルのとき、通常の訂
正動作では8シンボル訂正しかできないが、消失訂正の
みを行うときには16シンボルが消失しても元の符号語
に復号することができる。この消失訂正を積符号の訂正
に用いるには、例えば次のようにして行う。まず2次元
に配列した積符号を1つの単位ブロックとするとき、1
ブロックのデータを読み出してメモリ上に蓄積し、行方
向の訂正動作を各行について行う。
【0022】このとき、訂正不可能な行方向の符号語に
はフラグをセットする。行方向の符号語にセットされた
フラグの数が列方向のパリティの数よりも少ないときに
は、これらの符号語がすべて消失したものと見なして、
列方向の符号語に対して消失訂正することにより、完全
な誤り訂正を行うことができる。上記フラグが多すぎる
ときには消失訂正ではなく、通常の誤り訂正を行う。こ
のとき、列方向の符号語が少なくとも1つ訂正され、全
部は訂正されなかった場合には、もう1度上記行方向の
訂正動作から繰り返し行えばよい。このような消失訂正
を行うときには、上記フラグの信頼性が重要である。例
えば、行方向の訂正動作のとき、本来は訂正不可能な誤
りを誤訂正してしまったときにはフラグがセットされ
ず、列方向に能力一杯に消失訂正すると、この誤訂正が
見落とされ、誤りを含んでいるにもかかわらずそれを正
しいと見なして訂正動作を完了してしまう。このような
消失訂正の問題を解決するためには、行方向の訂正動作
における誤訂正によって生じる誤りのビットエラー率
を、コンピュータの補助記憶装置に一般的に要求される
10‐12以下とする必要がある。
【0023】誤訂正の確率を十分小さくするのに必要な
パリティのシンボル数について、以下に説明する。い
ま、各シンボルはkビットから成る、すなわち、符号語
はガロア体GF(2k )上に生成されているものとす
る。パリティのシンボル数をdとすれば、訂正できるで
きるシンボル数は、 [d/2]シンボル (ただし、[ ]はガウス記号であり[X]はXを超え
ない最大の整数を表す)である。誤っているシンボルの
数が[d/2]+1以上になると誤訂正する可能性があ
る。
【0024】符号語がm個のデータシンボルとd個のパ
リティシンボルとから構成される、リード・ソロモン符
号のようなもっとも効率のよい符号語であるものとす
る。このようなある符号語の中から任意にm個のシンボ
ルを取り出すと、その中にエラーが含まれていても、そ
のm個がそのようなエラーを含んだ値を本来の正しい値
とする他の符号語は必ず存在する。m個のデータは任意
の値を取り得るからである。ただしその様な他の符号語
における残りのd個のシンボルに関しては、上記m個の
シンボルにエラーがない元の符号語に比べて、ほとんど
の場合すべて異なった値となる。ところが、残りのd個
のシンボルの内d−[d/2]個のシンボルがエラー
で、しかもそれらのシンボルが上記他の符号語のそれら
と同じ値に間違うと、上記他の符号語の残りの[d/
2]個のシンボルだけがエラーとなったように見えて、
他の符号語に訂正動作をしてしまう。
【0025】その結果、符号語は誤った符号語に訂正さ
れることになる。各シンボルがkビットから構成される
とすれば、シンボルが誤ったとき取り得る値は(2k
1)通り存在するので、他の符号語の中の対応する位置
のシンボルと同じ値に誤る確率は、 1/(2k−1) である。したがってd−[d/2]個のシンボルがすべ
て他の符号語のそれらに対応する位置のシンボルの値と
同じ値に誤る確率は、d−[d/2]=[(d−1)/
2]+1 であるので、 1/(2k−1)[(d-1)/2]+1 である。一般に、データ用の記憶装置において許容され
る誤りの発生頻度は、10 12ビットに1回の割合であると
言われている。したがって、この符号語に含まれる情報
のシンボル数をmとすれば、 (2k−1)[(d-1)/2]+1 ≧1012/(k・m) を満たすようにdを決めれば、十分に信頼性の高い消失
訂正を行うことができる。シンボルのビット数kが8
で、情報のシンボル数mが30以上とすれば、dは7以
上であればよい。
【0026】次に、インターリーブについて説明する。
インターリーブとは1つの符号語の中の各シンボルが記
録媒体上に連続して記録されるのではなく、一定の間隔
をおいてとびとびに記録されるように並び変えて記録す
ることである。積符号においては、少なくとも一方の方
向の符号語が、インターリーブされた状態となる。こう
することによって、読取信号に比較的長い欠落によるバ
ーストエラーがあっても、その欠落によるバーストエラ
ーによって1つの符号語の中に多数の誤りが発生するの
を防ぐことができる。比較的頻繁に起こる程度のバース
トエラーに対しては、1つの符号語の中に高々1つの誤
りしか発生しないようにするのが理想的であるが、1つ
のバーストエラーによって生じる誤りのシンボル数が訂
正可能なシンボル数の半分以下であれば、ブロック内に
もうひとつのバーストエラーがあっても訂正するだけの
能力の余力があり、インターリーブとしては十分効果的
であると言える。符号語に含まれるパリティのシンボル
数をdとすれば、訂正できるシンボル誤りの数は[d/
2]であるので、符号語に含まれる各シンボルの相互の
距離が、読取信号のバーストエラーの長さを[d/2]
/2 で割った値以上であればよい。頻繁に発生する読
取信号のバーストエラーの長さは記録媒体上の距離にし
て、200 μm, 2・NA・t/n あるいは 1.2・
2/3 /nであるので、各シンボルの相互の距離が、 400/[d/2] 4・NA・t/(n・[d/2]) 2.4・t2/3 /(n・[d/2]) のいずれよりも大きくなるようにインターリーブすれば
よい。
【0027】以上説明した手段をすべて併用することに
より、透明保護層の厚みを1mm程度以下に薄くしても、
実用上十分な信頼性を確保でき、記録密度の向上をはか
ることができることとなる。
【0028】以下本発明の一実施例の光記録媒体および
記録再生装置について、図面を参照しながら説明する。
【0029】図1は本発明の実施例における光記録媒体
および記録再生装置の概略構成図を示すものである。図
1において、1は記録媒体であり、2はその基板、3は
情報の記録を行う記録膜、4はその記録膜3を保護する
保護層である。5は情報を読み取るための光ビームで保
護層4を透して記録膜3上に収束される。10は光学ヘッ
ド、11はこの光学ヘッド10に含まれる対物レンズ、12は
記録再生チャンネル、13は同期回路、14は復調回路、15
はデータ制御回路、16はバッファ・メモリ、17は誤り訂
正回路で、これらはいずれも図3の従来例と基本的には
同じ機能を有する。
【0030】以上のように構成された光記録媒体および
記録再生装置について、以下、図1および図2を用いて
その動作を説明する。
【0031】まず、記録媒体1は、従来例と異なってお
り、基板2を透して情報の記録再生を行うのではなく、
より薄い保護層4を透して記録再生するようにしてい
る。ここでは、保護層4は屈折率が1.5で厚みを0.
5mmとする。対物レンズ11の開口数NAは0.74であ
る。このとき記録膜3上の情報トラックの周期は1μm
とすることができる。この記録媒体1から情報を読み取
るときには、光学ヘッド10、記録再生チャンネル12、同
期回路13および復調回路14の動作は従来例と同じである
ので、詳細な説明は省略する。
【0032】図2は、本実施例における記録フォーマッ
トを示す概念図であり、2次元配置したと仮定した時の
メモリー上での配置を示す。同図において、Di,j はデ
ータ・シンボルを表し、シンボルは8ビットから成る。
行方向にはデータを129シンボル配列し、これらのデ
ータDi,0 〜Di,128 に16シンボルのパリティPi,0
〜Pi,15を付加してリード・ソロモン符号としている。
さらに列方向にも、129シンボルのデータを配列し、
これらD0,j 〜D128,j やP0,k 〜P128,k にも16シ
ンボルのパリティQ0,j 〜Q15,jを付加して、やはりリ
ード・ソロモン符号としている。これらの積符号全体を
1つの概念図上のブロック(以下概念ブロックと称す)
として、記録媒体上でブロック毎に番地が付けられた所
定のブロック位置に記録される。このとき、記録媒体上
には、この配列を斜め方向に走査した順番に記録され
る。すなわち、記録媒体上には各シンボルが、 D0,0 ・D1,1……D128,128 ・Q0,129……Q15,144・D1,0 ・D2,1…… ……D128,127 ・Q0,128……Q15,143・P0,15・D2,0 ・D3,1…… D128,126・Q0,127……Q15,142・P0,14・P1,15・D3,0…… のように配列される。この概念ブロックはさらに4行毎
に複数の概念図上のセクター(以下概念セクターと称
す)に分割されている。第0〜3行は最初の概念セクタ
ー、第4〜7行は2番目の概念セクターのように分割さ
れ、第124〜127行が32番目の概念セクターであ
る。第128行には、この概念ブロックおよびこの概念
ブロック内の各概念セクターの属性を記録することがで
きる。また、各概念セクターは516バイトの容量を有
することになり、512バイトのユーザー・データの他
に4バイトのCRC(Cyclic Redundancy Check)コー
ドを含めることができる。
【0033】このようなフォーマットで記録されたデー
タを読み取るときの動作についてさらに説明する。ホス
ト・コンピュータなどの外部装置から情報を読み取るべ
き記録媒体上のセクターの番地が指示されると、データ
制御回路15は、そのセクターが含まれるブロックの番地
とその中の何番目のセクターであるかを演算する。ブロ
ックの番地が分かると、図には示していないが、これを
アクセス手段に指示し、光学ヘッド10を所定の位置に位
置決めする。読取信号の中から所定のブロック番地を見
つけると、データ制御回路15はそのブロックから読み取
ったデータをバッファ・メモリ16に蓄積する。読み取り
が完了するとデータ制御回路15は、誤り訂正回路17を制
御して列方向の誤り訂正動作を行わせる。各符号語には
16シンボルのパリティが含まれているので、8重誤り
訂正まで可能である。訂正できない符号語にはフラグを
セットする。この列方向の訂正動作が一通り終わると、
次に行方向の訂正動作を行うように誤り訂正回路17は制
御される。列方向の訂正動作でセットされたフラグの数
が16以下のときには、フラグのセットされている列方
向の符号語はすべて消失したものとして、行方向に消失
訂正を行うことにより、誤りをすべて訂正することがで
きる。上記フラグの数が16を越えるときには、行方向
に8重誤りまでの訂正動作を行う。このときにも、訂正
不可能のときには、その符号語にフラグをセットする。
このようにして行方向の訂正動作を一通り終わると、再
び、行方向の訂正動作と同様の訂正動作を列方向に行
う。このようにして、列方向と行方向の訂正動作を交互
に繰り返す。誤りのシンボルがすべて訂正されるか、誤
りのシンボルの数がまったく減少しなくなると訂正動作
を終了する。所定の概念セクターの誤りがすべて訂正さ
れているときには、データ制御回路15はその概念セクタ
ーのデータをバッファ・メモリ16から読み出して外部に
出力する。所定の概念セクターに誤りが残っているとき
には、リード・エラーの信号を外部に出力する。
【0034】一方、所定の媒体上のセクターのデータを
書き換えるときには、読み取るときと同様に、まず、所
定のセクターを含んだブロックのデータを読み出してバ
ッファ・メモリ16に蓄積し、訂正動作を行う。訂正がで
きなかったときには、ライト・エラー信号を出力する。
訂正動作が正常に終了すると、所定の概念セクターのデ
ータを書き換えるとともに、書き換えられた行の行方向
のパリティのみを演算して書き換える。バッファ・メモ
リ16は、複数のブロックのデータを蓄積できる容量を有
しているので、このバッファ・メモリ16上のデータを書
き換えた直後に記録媒体のブロックを書き換える必要は
なく、適当な時にバッファ・メモリ16の内容を記録媒体
に移せばよい。したがって、最後にバッファ・メモリ16
の概念セクターの情報の書き換えが行われてから、この
書き換えの行われた概念ブロックのデータを記録媒体に
移すまでの間に列方向のパリティを演算して書き換えれ
ばよい。
【0035】以上のように本実施例によれば、誤り訂正
符号を積符号とし、信頼性の高い消失訂正を用いて繰り
返し訂正ができるようにパリティのシンボル数を十分多
くし、さらにインターリーブの長さも十分大きくするこ
とにより、記録再生のための光ビームが透過する透明保
護層の厚みを薄くすることができ、それによって開口数
NAの大きな対物レンズが使用可能となって、高い記録
密度を実現することができる。また、このような積符号
は概念ブロックサイズが大きくなり、記録媒体への記録
再生はこの概念ブロック単位で行う必要があるが、この
概念ブロックを複数の概念セクターに分割し、バッファ
・メモリ上で概念セクターの書き換えを行うように構成
することにより、僅かなデータのために大きな概念ブロ
ック全部を費やすことがなく、効率良く記録媒体を使用
することができる。
【0036】なお、上記実施例においては、図2のよう
な記録フォーマットで説明したが、このような具体的な
フォーマットに限定されるものではなく、例えば、行方
向の符号語を列方向のそれより半分程度に短くし、この
符号語を行方向に2つ並べるような構成にすることもで
きる。この場合にも、上記実施例と同様の動作で差し支
えない。
【0037】さらに、本実施例では、記録膜3を挟んで
基板2と反対側に薄い保護層4を設け、これを透して情
報の記録再生を行うようにしたが、従来例と同様の構成
にして、基板22を薄くするだけでも差し支えない。
【0038】
【発明の効果】以上のように本発明は、記録すべき情報
を実質的に2次元に配列した列方向と行方向のそれぞれ
にパリティを付加して符号語とする積符号となし、いず
れか一方の符号語は、200μm程度の欠陥があっても
高々2重誤りしか発生しないようにインターリーブし、
さらに、いずれか一方の方向の符号語の誤訂正確率が十
分小さくなるようにパリティのシンボル数を限定するこ
とにより、情報を記録再生する光束が透過する光記録媒
体の保護層の厚みを1mm以下に制限し、対物レンズの開
口数を0.58以上と大きくして、トラック周期を1.
3μm以下に小さくすることにより、従来と同程度のク
ロストーク特性のままで高密度記録をすることができ
る。
【0039】さらに、積符号を構成するいずれの方向の
符号語も、200μm程度の欠陥があっても高々訂正能
力の半分以下の誤りしか発生しないようにインターリー
ブしたり、いずれの方向の符号語も共に誤訂正確率が十
分小さくなるようにパリティのシンボル数を限定するこ
とにより、記録媒体表面の疵や埃に一層強くなるという
効果が得られる。
【0040】さらに、行方向と列方向と共に長いインタ
ーリーブとするとブロックのサイズが大きくなるが、こ
のブロックを複数の概念セクターに分割し、この概念セ
クター単位で書き換えができるようにすることによっ
て、記録媒体を効率よく利用することができる。
【0041】また、概念セクターの分割を行方向あるい
は列方向に沿って行うことにより、セクターのデータが
書き換えられたとき、その直後にはその概念セクターだ
けに関連するパリティのみを演算して書き換え、複数の
概念セクターにまたがるパリティの書き換えは、最後に
データが書き換えられてから記録媒体に移すまでの間に
1回だけ行うことによって、処理速度を速くすることが
できるという効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例における記録再生装置の概略構
成図
【図2】本実施例における記録フォーマットの概念図
【図3】従来例の光学的再生装置の概略構成図
【図4】従来例における記録フォーマットの概念図
【符号の説明】
1 記録媒体 4 保護層 10 光学ヘッド 11 対物レンズ 15 データ制御回路 16 バッファ・メモリ 17 誤り訂正回路
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI G11B 20/18 536 G11B 20/18 536B 536E 572 572C 572F H03M 13/29 H03M 13/29 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G11B 7/00 G11B 20/12 G11B 20/18

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】基板とディジタル情報をトラック上に記録またはトラック上か
    ら再生する光 ビームが透過する保護層と、 前記基板と前記保護層との間に配置され、前記保護層を
    介して情報の記録あるいは再生を行う記録膜と、前記記録膜上には情報トラックと、 を有し、 前記情報トラックの周期は1.3μm以下であり、ディジタル情報を所定の順序で行及び列方向の2次元に
    配列し、かつ少なくとも各列又は各行のいずれかにパリ
    ティを付加した2次元ブロックが前記情報トラックに沿
    って記録され、 前記保護層の厚みをt、屈折率をn、各行又は各列のパ
    リティシンボルの数をdとするとき、前記2次元配列の
    各行又は各列の連続するシンボルは、少なくとも 2.4・t 2/3 /(n・[d/2]) mm 及び 400/[d/2] μm (ただし、[x]はxを超えない最大の整数を表す) のいずれか大きいものの距離以上隔たるように前記情報
    トラック上に配置して成り、 前記保護層の厚みが1mm以下で前記基板の厚みより薄
    いことを特徴とする光記録媒体。
  2. 【請求項2】前記保護層の厚みが0.5mm、前記情報
    トラックの周期が1μmであり、前記情報はディジタル
    情報であることを特徴とする請求項1に記載の光記録媒
    体。
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