JP3381611B2 - 炎光光度形検出器 - Google Patents
炎光光度形検出器Info
- Publication number
- JP3381611B2 JP3381611B2 JP05614598A JP5614598A JP3381611B2 JP 3381611 B2 JP3381611 B2 JP 3381611B2 JP 05614598 A JP05614598 A JP 05614598A JP 5614598 A JP5614598 A JP 5614598A JP 3381611 B2 JP3381611 B2 JP 3381611B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- light
- flame
- photometric detector
- hydrogen flame
- hydrogen
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Landscapes
- Investigating, Analyzing Materials By Fluorescence Or Luminescence (AREA)
Description
フ装置等の検出器として利用される炎光光度形検出器
(以下「FPD(=Flame Photometric Detector)」と
呼ぶ)に関する。 【0002】 【従来の技術】ガスクロマトグラフ装置の検出器として
は種々のものが実用化されているが、その中で、FPD
は硫黄化合物や燐化合物を選択的に検出する検出器であ
る。このため、硫化水素、メチルメルカプタン等の悪臭
成分の分析、薬品中の微量硫黄分の検出、残留農薬の分
析、生化学成分の分析等、幅広い用途に利用されてい
る。 【0003】図2は、従来の一般的なFPDの検出セル
の構成図である。例えばガスクロマトグラフのカラム出
口に連結される試料ガス管10、水素供給管11及び空
気(又は酸素)供給管12は、上方にガス噴出口14を
有するノズル13に接続されている。ノズル13の周囲
には透明な石英筒15が配設されており、石英筒15全
体は金属製の保温ブロック16に覆われている。保温ブ
ロック16には図示しないヒータ及び温度センサが埋設
又は密着して設けられており、これにより保温ブロック
16が所定温度に維持されるようになっている。保温ブ
ロック16の所定箇所には検出窓17が開口しており、
その検出窓17の外側には冷却フィン18を介して干渉
フィルタ19と、更にその外側に検出手段として光電子
増倍管20が配設されている。 【0004】上記FPDの動作原理は次の通りである。
試料ガス管10を通して供給される窒素等のキャリアガ
ス、水素供給管11を通して供給される水素ガス、及
び、空気供給管12を通して供給される空気をノズル1
3先端で混合し、これを燃焼して水素炎フレーム21を
形成する。例えばガスクロマトグラフのカラムから流出
した試料成分がその炎中に入ると、燃焼して成分に固有
の波長を有する光を発する。特に、過水素の還元炎で
は、硫黄化合物や燐化合物の燃焼によってそれぞれ39
4μm、526μmの波長の光を発する。水素炎フレー
ム21中の燃焼部22から発した光は透明な石英筒15
を透過し、干渉フィルタ19により上記特有の波長を有
する光のみが選択的に透過されて光電子増倍管20に到
達する。これにより、極めて選択性の高い成分検出を行
なうことができる。なお、石英筒15は、水素炎フレー
ム21から発生する水蒸気や煤等により干渉フィルタ1
9が曇らないようにするためのものである。 【0005】 【発明が解決しようとする課題】干渉フィルタ19にお
ける目的波長光の透過率は、光が垂直に入射する場合に
最も効率がよくなる。水素炎フレーム21中の燃焼部2
2から発せられる光は拡散光(図2中に矢印で示す)で
あるから、干渉フィルタ19を水素炎フレーム21から
遠ざけるほど該干渉フィルタ19に垂直に近い角度で到
達する光(図2中の光軸cに平行な光)は減少する。上
記効率を上げるには干渉フィルタ19及び光電子増倍管
20を水素炎フレーム21に近付けることが望ましい
が、干渉フィルタ19、光電子増倍管20ともに耐熱温
度が低いため、高温の水素炎フレーム21から或る程度
離間し、しかも途中に冷却フィン18を配置する構成と
する必要があった。このため、燃焼部22からの発散光
のごく一部が光電子増倍管20に到達するのみであっ
て、検出感度が劣化する一因となっていた。 【0006】本発明は上記課題を解決するために成され
たものであり、その目的とするところは、光電子増倍管
に光を効率的に導入することにより感度を向上すること
ができる炎光光度形検出器を提供することにある。 【0007】 【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に成された本発明は、保温ブロックの内部で発生させた
水素炎フレーム中に試料成分を導入して燃焼させ、該燃
焼部より発せられる光を特定の波長を有する光を透過さ
せる選択透過手段を介して光検出手段へ導入する炎光光
度形検出器において、水素炎フレームと選択透過手段と
の間に、前記燃焼部から到来する光をコリメートして前
記選択透過手段に対し略垂直に入射する集光手段を挿入
するとともに、水素炎フレームを挟んで前記集光手段と
反対側に、前記燃焼部から到来する光を該燃焼部付近へ
と反射するべく、前記保温ブロックの内壁に形成した凹
面に金属を蒸着することにより形成した凹面鏡を配設し
たことを特徴としている。 【0008】 【発明の実施の形態】本発明に係る炎光光度検出器で
は、集光手段として例えば凸レンズを用いることができ
る。凸レンズを用いる場合、燃焼部が該凸レンズの焦点
位置になるように該凸レンズのおおよその位置が定めら
れる。これによれば、凸レンズは、水素炎フレーム中の
燃焼部から拡散して発せられる光をコリメートし、選択
透過手段の入射面に略垂直な光に変えて該選択透過手段
に導入する。これにより、該光の中の特定の波長を有す
る光のみが効率的に、つまり殆ど減衰することなく透過
し、光検出手段に到達する。 【0009】また、より効率的に光を集めるために、水
素炎フレームを挟んで集光手段と反対側に、保温ブロッ
クの内壁に形成した凹面に金属を蒸着することにより形
成した凹面鏡を配設し、該凹面鏡で反射した光を燃焼部
付近を通過させつつ集光手段に送る構成としている。こ
の構成によれば、水素炎フレームの燃焼部から直接集光
手段に送られる光のみならず、従来は利用されていなか
った、燃焼部から発して選択透過手段と反対方向に進む
光も凹面鏡で反射されて集光手段に送られ、集光手段に
よりコリメートされる。このため、選択透過手段に入射
する光量が増加する。なお、凹面鏡の凹面を球面とし、
水素炎フレームの燃焼部がその球面の中心となるように
凹面鏡を配置すると、凹面鏡で反射した光は燃焼部近傍
を通過して集光手段に到達する。 【0010】 【発明の効果】このように本発明の炎光光度形検出器に
よれば、干渉フィルタにより多くの光が、しかもフィル
タ面に略垂直に入射するので、該干渉フィルタにより定
まる特定の波長の光が効率よく透過して光検出手段に導
入される。このため、光検出手段の信号レベルが高くな
り、その結果、検出感度が向上する。 【0011】 【実施例】本発明に係る炎光光度形検出器の一実施例を
図1を参照して説明する。図1は本実施例によるFPD
の構成図であって、図2の従来のFPDと同一又は相当
する部分には同一の符号を付している。 【0012】図1に示すように、本実施例のFPDで
は、水素炎フレーム21と干渉フィルタ19との間に、
燃焼部22が焦点となるように凸レンズ23を配設して
いる。この凸レンズ23は水素炎フレーム21に比較的
近い位置に置かれるので、耐熱性を持たせるために例え
ば石英等により形成するとよい。また、水素炎フレーム
21を挟んで凸レンズ23と反対側の保温ブロック16
内壁には、燃焼部22を中心とする球面状の凹面鏡24
が配設されている。凹面鏡24は、例えば、保温ブロッ
ク16の内壁面を球面状に窪んで形成し、該内壁面に反
射効果を有する金属等を蒸着等により付着させて鏡面を
形成するようにするとよい。 【0013】本実施例のFPDでは、水素炎フレーム2
1中に試料成分が導入されると、燃焼部22近傍で該試
料成分が燃焼し、該成分に特有の波長の光が放出され
る。この光は該燃焼部22を中心として四方に拡散する
が、図1で右方向に進行して凸レンズ23に到達した光
は、該凸レンズ23によってコリメートされて光軸cに
平行な方向に変えられる。そして、干渉フィルタ19の
フィルタ面にほぼ垂直に入射し、該干渉フィルタ19の
特性に応じた特定の波長光のみが透過して光電子増倍管
20の受光面に到達する。 【0014】一方、図1で左方向に進行して凹面鏡24
に到達した光は、凹面鏡24によってほぼ入射方向と反
対方向に反射される。従って、その反射光は燃焼部22
近傍を通過して凸レンズ23に到達する。このため、上
述のように燃焼部22から直接凸レンズ23に到達した
光に加えて、この反射光も凸レンズ23によりコリメー
トされ、光軸cに略平行な光となって干渉フィルタ19
に送られる。従って、凸レンズ23による集光の効果に
加えて、凹面鏡24による光量の増加の効果も得られ
る。 【0015】このように、上記実施例のFPDでは、凸
レンズ23と凹面鏡24との両者により、従来のFPD
と比べて格段に多量の放出光が平行光として干渉フィル
タ19に到達し、該干渉フィルタ19により所望の波長
光のみが取り出されて光電子増倍管20に到達する。従
って、検出感度が向上し、より微量な試料成分が測定で
きるようになる。 【0016】なお、上記実施例は一例であって、本発明
の趣旨の範囲で適宜変更や修正を行なえることは明らか
である。
図。 【図2】 従来の炎光光度形検出器の構成図。 【符号の説明】 10…試料ガス管 11…水素供給管 12…空気供給管 13…ノズル 14…ガス噴出口 15…石英筒 16…保温ブロック 17…検出窓 18…冷却フィン 19…干渉フィル
タ(選択透過手段) 20…光電子増倍管(光検出手段) 21…水素炎フレ
ーム 22…燃焼部 23…凸レンズ
(集光手段) 24…凹面鏡
Claims (1)
- (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】 保温ブロックの内部で発生させた水素炎
フレーム中に試料成分を導入して燃焼させ、該燃焼部よ
り発せられる光を特定の波長光を透過させる選択透過手
段を介して光検出手段へ導入する炎光光度形検出器にお
いて、水素炎フレームと選択透過手段との間に、前記燃
焼部から到来する光をコリメートして前記選択透過手段
に対し略垂直に入射する集光手段を挿入するとともに、
水素炎フレームを挟んで前記集光手段と反対側に、前記
燃焼部から到来する光を該燃焼部付近へと反射するべ
く、前記保温ブロックの内壁に形成した凹面に金属を蒸
着することにより形成した凹面鏡を配設したことを特徴
とする炎光光度形検出器。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP05614598A JP3381611B2 (ja) | 1998-02-20 | 1998-02-20 | 炎光光度形検出器 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP05614598A JP3381611B2 (ja) | 1998-02-20 | 1998-02-20 | 炎光光度形検出器 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11237340A JPH11237340A (ja) | 1999-08-31 |
JP3381611B2 true JP3381611B2 (ja) | 2003-03-04 |
Family
ID=13018926
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP05614598A Expired - Fee Related JP3381611B2 (ja) | 1998-02-20 | 1998-02-20 | 炎光光度形検出器 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3381611B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP5056592B2 (ja) * | 2008-06-02 | 2012-10-24 | 株式会社島津製作所 | 炎光光度検出器 |
CN103226101A (zh) * | 2012-01-31 | 2013-07-31 | 上海天美科学仪器有限公司 | 一种高灵敏度火焰光度检测器 |
-
1998
- 1998-02-20 JP JP05614598A patent/JP3381611B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH11237340A (ja) | 1999-08-31 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
AU657638B2 (en) | Improved diffusion-type gas sample chamber | |
JP2011501121A (ja) | 流体分析用の分光測定デバイス | |
GB2316172A (en) | Gas monitors | |
FI95322B (fi) | Spektroskooppinen mittausanturi väliaineiden analysointiin | |
JP2000055800A (ja) | レ―ザ―誘起白熱光における絶対光度測定 | |
US7058243B2 (en) | Optical fiber sensor having a sol-gel fiber core and a method of making | |
JPH0749340A (ja) | キャピラリディテクタセル及びその性能の最適化方法 | |
EP0203600B1 (en) | Method of and apparatus for measuring floating fine particles | |
JPH08178846A (ja) | 非分散型赤外ガス分析計 | |
JP3381611B2 (ja) | 炎光光度形検出器 | |
US5859705A (en) | Apparatus and method for using light scattering to determine the size of particles virtually independent of refractive index | |
WO2011040588A1 (ja) | 温度感応体、光学式温度センサ、温度計測装置及び熱流束計測装置 | |
KR20180103760A (ko) | 침착물 센서를 구비한 광 센서 | |
CN114460046A (zh) | 一种在线抽取式湿颗粒物后散射检测光学系统 | |
JPS60231137A (ja) | 光学的ガス濃度計 | |
JPH0324438A (ja) | エンジンオイルの劣化検出方法 | |
JPS62157550A (ja) | 燃焼ガスの濃度検出装置 | |
JP2002357538A (ja) | プラズモンセンサ装置 | |
JPH09250981A (ja) | 表面プラズモン共鳴センサ | |
JP5056592B2 (ja) | 炎光光度検出器 | |
WO2000031514A1 (fr) | Instrument de mesure de la diffusion de la lumiere | |
KR100791961B1 (ko) | 비분산형 적외선 가스 측정장치의 도파로 구조 | |
RU2231050C1 (ru) | Конденсационный гигрометр | |
JPS60231140A (ja) | 光学的ガス濃度計 | |
JPH02227637A (ja) | 蛍光光度計 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20071220 Year of fee payment: 5 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20081220 Year of fee payment: 6 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091220 Year of fee payment: 7 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091220 Year of fee payment: 7 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101220 Year of fee payment: 8 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111220 Year of fee payment: 9 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121220 Year of fee payment: 10 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121220 Year of fee payment: 10 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131220 Year of fee payment: 11 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |