JP3380862B2 - 基地局及びリモート局 - Google Patents

基地局及びリモート局

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JP3380862B2 JP2002099340A JP2002099340A JP3380862B2 JP 3380862 B2 JP3380862 B2 JP 3380862B2 JP 2002099340 A JP2002099340 A JP 2002099340A JP 2002099340 A JP2002099340 A JP 2002099340A JP 3380862 B2 JP3380862 B2 JP 3380862B2
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    • Y02DCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN INFORMATION AND COMMUNICATION TECHNOLOGIES [ICT], I.E. INFORMATION AND COMMUNICATION TECHNOLOGIES AIMING AT THE REDUCTION OF THEIR OWN ENERGY USE
    • Y02D30/00Reducing energy consumption in communication networks
    • Y02D30/70Reducing energy consumption in communication networks in wireless communication networks

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  • Mobile Radio Communication Systems (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、CDMA方式による多
元接続を行う通信システムの基地局及びリモート局に関
するものであり、特に、回線品質の改善とシステム容量
の増大とを可能にする。
【0002】
【従来の技術】CDMA通信方式は、送信側の局が変調
信号のディジタルデータ(ベースバンド信号)で搬送波
をディジタル変調し、さらにチャネルごとに異なる符号
系列の拡散符号を用いてスペクトル拡散変調を行って送
信し、受信側の局は受信信号についてチャネル対応の拡
散符号を用いて逆スペクトル拡散復調し、さらにディジ
タル復調してディジタルデータを復元するものであり、
異なる拡散符号をもつ複数のチャネルによって複数の局
が多元接続される。なおリモート局同士は基地局を介し
て接続される。
【0003】基地局と複数のリモート局がCDMA通信
方式により多元接続して通信を行う無線通信システムで
は、リモート局から基地局へ送信を行うアップリンクに
おいて、各リモート局の送信電力が同じであっても、各
リモート局から基地局までの距離の違いにより、基地局
での受信電界強度がリモート局によって異なるという問
題が生じる。この問題は遠近問題と呼ばれるもので、図
9に例を示す。
【0004】図9の(a)は、基地局BSと2つのリモ
ート局RS1,RS2との物理的配置関係を示す。ここ
でRS1は、RS2よりもBSに近い位置に配置されて
いる。この場合BS,RS1,RS2それぞれにおける
スペクトル拡散信号の送信電力レベルを同じ+10と
し、RS1−BS間のリンクの電波伝播損失を−2、R
S2−BS間のリンクの電波伝播損失を−6とすると、
図9の(b)に示すように、RS1を受信点とするダウ
ンリンクでは、BSを送信源とするRS1向け、RS2
向け電波のRS1における受信電界強度(着信レベル)
はそれぞれ+8となる。同様に図9の(c)に示すよう
に、RS2を受信点とするダウンリンクでは、BS、R
S1を送信源とするRS1向け、RS2向け電波のRS
2における受信電界強度はそれぞれ+4となる。他方図
9の(d)に示すように、BSを受信点とするアップリ
ンクでは、RS1,RS2を送信源とする電源のBSに
おける受信電界強度はそれぞれ+8,+4となる。
【0005】図10は、リモート局RS1,RS2と基
地局BSにおいて受信された図9(b),(c),
(d)に示される受信電界強度の信号をスペクトル逆拡
散復調したときの復調信号の帯域とレベルを示したもの
である。
【0006】図10の(a)は、RS1がBSから送信
された受信レベル+8のスペクトル拡散信号を復調した
信号と干渉雑音となるRS2向け電波の受信レベル+8
のスペクトル拡散信号を逆拡散した結果の信号とを示
す。図10の(b)は、RS2がBSから送信された受
信レベル+4のスペクトル拡散信号を復調した信号とR
S1向け電波の受信レベル+4のスペクトル拡散信号を
逆拡散した結果とを示す。図10の(c)は、BSがR
S1から送信された受信レベル+8のスペクトル拡散信
号を復調した信号とRS2から送信された受信レベル+
4のスペクトル拡散信号を逆拡散した結果とを示す。図
10の(d)は、図10の(c)の信号を入れ替えたも
ので、RS2から送信された受信レベル+4のスペクト
ル拡散信号を復調した信号と、RS1から送信された受
信レベル+8のスペクトル拡散信号を逆拡散した結果と
を示す。
【0007】各局の送信電力が同一とすると、図9の
(d)に見られるように、基地局BSの近くに位置する
リモート局RS1からの信号の受信電界強度は、基地局
BSから遠くに位置するリモート局RS2からの信号の
受信電界強度よりも強くなる。このため受信電界強度の
弱いRS2の信号を復調するとき、受信電界強度の強い
RS1の信号は図10の(d)に見られるように復調信
号に対するレベル差が小さいことから強い干渉を与える
ことになる。
【0008】遠近問題は、上に述べたように帯域内に大
小様々な電力の信号が存在し、小電力の信号を復調する
ときに干渉電力が大きくて回線品質が劣化することをい
う。ところで、回線品質は受信側で受信信号を逆拡散し
た後に希望信号の信号電力対干渉雑音電力との比(以後
SIRという)によって決まる。ここで、逆拡散後の信
号を情報変調信号と呼ぶことにすると、情報変調信号の
信号帯域で帯域制限した後の信号のSIRは、処理利
得、すなわち情報変調信号の帯域幅と拡散信号の帯域幅
の比の分だけ高くなっている。これは図10に示されて
いるように、逆拡散により希望波のみがもとの情報変調
信号にもどされレベルが高くなっているが、非希望波は
拡散されたままであることによる。
【0009】本来、スペクトル拡散方式では、拡散信号
のSIRはごく低いが、逆拡散による処理利得により情
報変調信号のSIRを向上させている。ダウンリンクで
は、基地局で全リモート局あてに一斉の送信をするた
め、絶対的な受信レベルは各リモート局と基地局との距
離に応じて異なるが、各リモート局あてのレベルの相対
的大きさは一定である。よって、逆拡散後の情報変調信
号(図10の復調信号)のSIRは全てのリモート局で
等しい。しかし、アップリンクでは、基地局・リモート
局の距離関係を反映して、図9(d)の例では、RS1
の受信レベルはRS2の受信レベルよりも高くなってい
る。このため、各リモート局の情報変調信号のSIRは
一定にはならず図10(d)の例に示すように、基地局
から遠くのリモート局の信号は、基地局近傍のリモート
局から強い干渉を受け、回線品質に劣化を招くことにな
る。
【0010】ところでCDMA通信方式では、全てのリ
モート局の受信電界強度が等しいとき最大の収容能力を
もつと考えられる。したがって、収容能力を減少させな
いためには遠近問題を解決する必要がある。
【0011】従来はこの問題を解決するため、基地局に
到達する信号電力が各リモート局で一定になるように、
各リモート局が送信電力制御を行っていた。
【0012】図11はその例を示したもので、図11の
(a)は図9の(d)と同じものであり、基地局BSに
おけるリモート局RS1とRS2から送信された信号の
受信電界強度を表している。図11の(b)は、RS2
の送信電力を増大させる制御を行って、RS1とRS2
からの信号の受信電界強度を等しくした状態を示す。
【0013】しかし、多くのCDMAシステムでは、必
要とされる送信電力制御量は60〜80dbにも達する
場合があり、通常のリモート局の送信電力増幅器の制御
能力を超えているとともに、高精度に制御することが困
難であるため、CDMA通信システム実現上大きな支障
となっていた。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、基地局と複
数のリモート局等からなるCDMA無線通信システムに
おいて、基地局における各リモート局からの信号の受信
電界強度のアンバランスに基づく復調時の信号間干渉を
低減して遠近問題を解決するために、リモート局の送信
電力制御以外の有効な手段を提供することを目的として
いる。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明は、以下の構成を
有する基地局及びリモート局を提供することにより、課
題の解決を図るものである。 (1) 複数のリモート局との間でCDMA方式の多元
接続により無線通信を行う基地局であって、前記リモー
ト局から該リモート局の最大送信電力に関する情報を受
信する受信手段と、前記リモート局の拡散のレートを決
定する決定手段と、前記決定手段により決定された前記
レートを前記リモート局に通知する通知手と、を有する
ことを特徴とする基地局の構成。 (2) 複数のリモート局との間でCDMA方式の多元
接続により無線通信を行う基地局であって、前記リモー
ト局から該リモート局の最大送信電力に関する情報を含
む該リモート局の性能に関する情報を受信する受信手段
と、前記リモート局の拡散のレートを決定する決定手段
と、前記決定手段により決定された前記レートを前記リ
モート局に通知する通知手段と、を有することを特徴と
する基地局の構成。 (3) 複数のリモート局との間でCDMA方式の多元
接続により無線通信を行う基地局であって、前記リモー
ト局からの該リモート局の最大送信電力に関する情報を
含む該リモート局の送信側の性能に関する情報を受信す
る受信手段と、前記リモート局の拡散レートを決定する
決定手段と、前記決定手段により決定された前記レート
を前記リモート局に通知する通知手段とを有することを
特徴とする基地局の構成。 (4) 基地局との間でCDMA方式により無線通信を
行うリモート局であって、自局の最大送信電力に関する
情報を前記基地局に通知する通知手段と、前記基地局か
ら通知された拡散のレートに基づいた拡散処理を行う拡
散処理手段とを有することを特徴とするリモート局の構
成。 (5) 基地局との間でCDMA方式により無線通信を
行うリモート局であって、自局の最大送信電力に関する
情報を含む自局の性能に関する情報を前記基地局に通知
する通知手段と、前記基地局から通知された拡散レート
に基づいた拡散処理を行う拡散処理手段とを有すること
を特徴とするリモート局の構成。 (6) 基地局との間でCDMA方式により無線通信を
行うリモート局であって、自局の最大送信電力を含む自
局の送信側の性能に関する情報を前記基地局に通知する
通知手段と、前記基地局から通知された拡散レートに基
づいた拡散処理を行う拡散処理手段とを有することを特
徴とするリモート局の構成。
【0016】
【作用】基地局は、リモート局からリモート局自身の最
大送信電力に関する情報を受信する。するとリモート局
の拡散のレートを指定するとともに、リモート局への通
知を行う。
【0017】リモート局は、まずリモート局自身の最大
送信電力に関する情報を基地局に送信する。そして、基
地局から拡散のレートの通知を受信すると、そのレート
に基づいた拡散処理を行う。
【0018】更に、リモート局、もしくは移動局、子局
は、まず子局自身の送信側の性能に関する情報を基地局
に通知する。基地局は、この性能に関する情報の通知を
受けると、リモート局、もしくは移動局、子局で使用す
るチップレートを決定し、チップレートの指示をリモー
ト局、もしくは移動局、子局に通知する。そして、この
通知を受けるとリモート局、もしくは移動局、子局はチ
ップレートの指示に基づいた拡散符号を生成してスペク
トラム拡散変調を行う。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て説明する。本発明は、次のような事実に基づいてい
る。すなわち、信号電力の大きい信号に対しては、この
処理利得を大きくとらなくてもSIRは基準の回線品質
を満たすことができる。逆に信号電力の小さい信号に対
しては、処理利得を大きくしないと回線品質は基準を満
たすことはできない。したがって、同じ周波数帯域を共
有するCDMA通信システムにおいて、基地局での受信
電界強度に応じて処理利得を適応的に変えることは意味
があるといえる。
【0020】一方、処理利得は拡散符号のチップレート
(符号速度)に依存している。つまり、チップレートが
上がれば拡散符号ビットのパルス幅は狭くなり、スペク
トル拡散帯域幅は拡大する。逆にチップレートが下がれ
ば拡散符号ビットのパルス幅は広くなり、スペクトル拡
散帯域幅は縮小する。
【0021】そこで、信号電力が大きなリモート局に対
しては低いチップレートを割り当て、信号電力が小さい
リモート局には高いチップレートを割り当てることで、
逆拡散後の信号のSIRを改善し、遠近問題を解決する
ことができるものである。
【0022】図1は、本発明の原理説明図である。図1
の(a)は本発明の基本構成を示し、1は、リモート局
RS1である。2は、リモート局RS2である。3は、
基地局BSである。4は、スペクトル逆拡散復調部であ
る。5は、受信信号の電力を検出する受信電力検出部で
ある。6は、検出された受信電力に応じて、リモート局
における適切なチップレートCiを決定するチップレー
ト決定部である。7は、決定されたチップレートCiを
リモート局に通知するチップレート通知部である。8
は、予め用意されている複数段階のチップレートC1,
C2,…,Ci,…,Cnの中から、通知されたチップ
レートCiを選択し、選択したチップレートCiでチャ
ネル対応の拡散符号を生成する拡散符号生成部である。
9は、生成された拡散符号を用いてスペクトル拡散を行
うスペクトル拡散変調部である。
【0023】基地局BSのスペクトル逆拡散復調部4に
入力されたRS1,RS2からの信号について、受信電
力検出部5がはじめに検出した受信信号の電力レベルが
図1の(b)に示すようなものであった場合、チップレ
ート決定部6は、RS1の受信電力レベルがRS2の信
号の逆拡散復調において強い干渉となるものと判定する
と、RS1の現在のチップレートCjより低いチップレ
ートのCiに変更する決定を行い、チップレート通知部
7からRS1に通知させる。
【0024】RS1では、拡散符号生成部8がBSから
通知されたチップレートCiに応じてチップレートCi
の符号速度を選択して拡散符号を生成し、スペクトル拡
散変調部9に供給して、スペクトル拡散変調を行わせ、
前より拡散帯域を狭めたスペクトル拡散信号をBSへ送
信する。
【0025】これにより、BSにおけるRS1,RS2
からの信号の受信電力レベルは図1(c)に示すような
ものとなり、BSでは元のチップレートCjで逆拡散処
理することにより干渉を減少させることができる。
【0026】本発明を具体例により説明する。ここで
も、図9(a)に示されている基地局BSとリモート局
RS1,RS2の配置が援用される。
【0027】実際に、アップリンクにのみ2つのチップ
レートを用いた場合の例を、従来例の図9および図10
に対応する形で図2および図3に示す。なお、ダウンリ
ンクのチップレートは固定される。リモート局RS1に
対するチップレートをC1,RS2に対するそれをC2
とし、ここでは、 C2= 2×C1 (1) として説明する。また簡単化のため、図2(c)に示す
ように基地局BSにおけるRS1の受信レベルL1とR
S2の受信レベルL2は、 L2=L1/2 (2) という関係にあるとする。RS1からの情報を得る場
合、RS1からの信号の情報変調信号の電力は、情報ビ
ットレートをRとすると、C1による逆拡散により、 G1=C1/R (3) で与えられる処理利得G1の分だけ大きくなる。このと
きRS2からの干渉波のレベル、帯域はそのままであ
る。よって、RS1からの復調信号のSIRは、 SIR1=L1 G1/L2=L1 C1/(R L2)=L1 C1/(R L1/2)=2 C1/R (4) となる。一方、RS2からの情報を得る場合、C2によ
る逆拡散による処理利得G2は、 G2=C2/R (5) である。また、RS1からの干渉波は、C2により拡散
されるため、そのレベルは半分に下がる。したがって、
RS2からの復調信号のSIRは、 SIR2=L2 G2/(L1/2)=(L1/2)C2/(R L1/2) =(L1/2)(2 C1)/(R L1/2) =2 C1/R (6) となり、送信電力が異なる場合でも、アップリンクにお
ける通信品質を同じにすることができる。
【0028】図3の(c),(d)は、それぞれ図2
(c)に示されるRS1,RS2からの受信信号に対し
てチップレートC1,C2を適用して得られた復調信号
を示している。
【0029】図4ないし図8により、本発明の実施例を
説明する。
【0030】図4は、基地局の1実施例の構成図であ
る。図中、11は指定されたチップレートでスペクトル
拡散変調を行うSS変調器、12は指定されたチップレ
ートでスペクトル逆拡散を行うSS復調器、13は受信
信号のレベルを検出する受信電力検出器、14は制御装
置、15は受信レベルに基づいてチップレートを決定す
るチップレート決定装置である。制御装置14はMPU
とRAM等で構成したプログラム制御の装置であり、チ
ップレート決定装置15は論理回路あるいはROMに格
納した制御テーブルで構成できる。
【0031】図5は、リモート局の実施例の構成図であ
り、図中、16は制御装置、17は送信情報により搬送
波を一次変調する情報変調器、18は指示されたチップ
レートで拡散符号を生成する拡散符号生成部、19は指
示されたチップレートの拡散符号を用いてスペクトル拡
散を行うSS変調器、20はチップレートを固定された
SS復調器、21は受信信号のレベルを検出するレベル
検出器である。制御装置16は、図4の制御装置14と
同様にMPUおよびRAM等で構成される。
【0032】図4の基地局において、送信情報は制御装
置14によって取り込まれ、SS変調器11でスペクト
ル拡散変調されて送信される。また基地局に入力された
受信信号は、SS復調器12で逆拡散復調され、復調さ
れた信号は受信情報として制御装置14によって出力さ
れる。このとき受信電力検出器13は、受信レベルの検
出を行う。
【0033】図5のリモート局においても、送信情報は
制御装置16によって情報変調器17に送られ、一次変
調された後SS変調器19でスペクトル拡散され、基地
局へ送信される。基地局からの受信信号は、SS復調器
20で逆拡散復調され、制御装置16によって受信情報
として出力される。
【0034】またリモート局では、レベル検出器21が
基地局からの受信信号のレベルを検出する。制御装置1
6は、検出された受信信号のレベル情報を情報変調器1
7、SS変調器19で変調して送信し、基地局へ報告す
る。なお拡散符号生成部18は、はじめ、制御装置16
によって初期設定されたチップレートで拡散符号を生成
し、その後制御装置16から他のチップレートを指示さ
れるとそれに応じた拡散符号生成を行う。
【0035】図4の基地局の制御装置14は、各リモー
ト局から報告されたリモート局での受信レベルと、受信
電力検出器13が検出した基地局での受信レベルとをも
とに各リモート局の受信レベルを求め、これをチップレ
ート決定装置15に送る。先の例のように2つのチップ
レートC1,C2をもつシステムとすると、チップレー
ト決定装置15では、たとえば、受信レベルにしきい値
を設け、しきい値以上のリモート局には低チップレート
C1を、しきい値以下のリモート局には高チップレート
C2を割り当てる操作を行う。
【0036】本発明を、CDMA通信方式の移動通信シ
ステムに適用する場合の実施例は、図4の構成の基地局
と、図5に示す構成の移動局とで実現できる。ただし、
基地局のカバーする無線ゾーンの大きさ及び移動局の移
動速度から決まる受信レベルの変化する速さに応じて、
移動局が基地局へ受信レベルを報告する時間間隔、チッ
プレートを変更する周期等をシステムに適合するように
決める必要がある。
【0037】このため、基地局の制御装置14は、移動
局ごとの受信レベルの変動データを時刻対応で管理し、
これら報告の時間間隔やチップレート変更周期などを動
的に決定し制御を行う。
【0038】本発明を、CDMA通信方式の衛星通信シ
ステムに適用する場合の実施例の概要を図6に示す。こ
の中の基地局は図4の構成、子局は図5の構成をもつも
のであるとする。静止衛星を用いる衛星通信システムに
おいては、基地局における各子局間の信号レベルの変動
は、主に降雨減衰によって起こるものである。よって、
本発明によるCDMA衛星通信システムでは、信号レベ
ルの低下により降雨減衰を検出したとき、降雨減衰を被
っている子局に、降雨減衰がないときよりも高いチップ
レートを割り当てるという制御が行われる。この制御
は、基地局の制御装置14によって行われる。
【0039】本発明を、小電力の携帯機や中電力の車載
機、大電力の固定局など、最大送信電力が異なる複数の
種類のリモート局が同時に存在するCDMA通信システ
ムにおいて適用する場合、基地局及びリモート局の構成
は図4および図5の構成と同じであるが、さらに次のよ
うな機能をもつ必要がある。すなわち、リモート局は自
局の最大送信電力に関する情報を基地局に通知し、基地
局では受信レベルと最大の送信電力とからリモート局に
割り当てるチップレートを決定する。各リモート局の最
大送信電力とそのリモート局のID番号が1対1に対応
がつく場合の例を図7および図8に示す。
【0040】図7に示す基地局と図8に示すリモート局
の各構成は、それぞれ図4に示された基地局と図5に示
されたリモート局の各構成と基本的に同じである。しか
し図7の基地局では、ID−最大送信電力テーブル22
が設けられており、リモート局のIDに対応する最大送
信電力を識別できるようになっている。図8のリモート
局では、ID情報23をもち、通信開始時にIDを図7
の基地局に通知する。基地局の制御装置14は、通知さ
れたリモート局RSのIDを用いてID−最大送信電力
テーブル22を参照し、たとえば送信電力の小さい携帯
機であることを識別するとチップレート決定装置15に
チップレートの変更を行わせる。また送信電力の大きい
リモート局に対しては、制御が可能な範囲でリモート局
の送信電力を制御し、制御限度を超える場合にチップレ
ートの変更で対応することができる。
【0041】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の基地局
は、リモート局の最大送信電力を含む性能に関する情報
に基づいた拡散のレートの指定を行うことができる。
【0042】また、本発明のリモート局は、自局の最大
送信電力を含む性能に関する情報を基地局に送信するこ
とで、自局の性能に合った拡散のレートの指定を受ける
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の原理説明図である。
【図2】本発明によるチップレート変更例の説明図であ
る。
【図3】本発明によるチップレート変更の作用説明図で
ある。
【図4】本発明実施例による基地局の構成図である。
【図5】本発明実施例によるリモート局の構成図であ
る。
【図6】本発明実施例によるCDMA衛星通信システム
の概要図である。
【図7】本発明の他の実施例による基地局の構成図であ
る。
【図8】本発明の他の実施例によるリモート局の構成図
である。
【図9】CDMA通信方式における遠近問題の説明図で
ある。
【図10】CDMA通信方式における遠近問題により生
じる復調信号の干渉の説明図である。
【図11】従来の遠近問題の解決方法である送信電力制
御方法の説明図である。
【符号の説明】
1 リモート局RS1 2 リモート局RS2 3 基地局BS 4 スペクトル逆拡散復調部 5 受信電力検出部 6 チップレート決定部 7 チップレート通知部 8 拡散符号生成部 9 スペクトル拡散変調部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平2−202243(JP,A) 特表 平4−502841(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H04J 13/00 - 13/06 H04B 1/69 - 1/713 H04Q 7/38

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数のリモート局との間でCDMA方式
    の多元接続により無線通信を行う基地局であって、 前記リモート局から該リモート局の最大送信電力に関す
    る情報を受信する受信手段と、 前記リモート局の拡散のレートを決定する決定手段と、 前記決定手段により決定された前記レートを前記リモー
    ト局に通知する通知手と、 を有することを特徴とする基地局。
  2. 【請求項2】 複数のリモート局との間でCDMA方式
    の多元接続により無線通信を行う基地局であって、 前記リモート局から該リモート局の最大送信電力に関す
    る情報を含む該リモート局の性能に関する情報を受信す
    る受信手段と、 前記リモート局の拡散のレートを決定する決定手段と、 前記決定手段により決定された前記レートを前記リモー
    ト局に通知する通知手段と、 を有することを特徴とする基地局。
  3. 【請求項3】 複数のリモート局との間でCDMA方式
    の多元接続により無線通信を行う基地局であって、 前記リモート局からの該リモート局の最大送信電力に関
    する情報を含む該リモート局の送信側の性能に関する情
    報を受信する受信手段と、 前記リモート局の拡散のレートを決定する決定手段と、 前記決定手段により決定された前記レートを前記リモー
    ト局に通知する通知手段とを有することを特徴とする基
    地局。
  4. 【請求項4】 基地局との間でCDMA方式により無線
    通信を行うリモート局であって、 自局の最大送信電力に関する情報を前記基地局に通知す
    る通知手段と、 前記基地局から通知された拡散のレートに基づいた拡散
    処理を行う拡散処理手段とを有することを特徴とするリ
    モート局。
  5. 【請求項5】 基地局との間でCDMA方式により無線
    通信を行うリモート局であって、 自局の最大送信電力に関する情報を含む自局の性能に関
    する情報を前記基地局に通知する通知手段と、 前記基地局から通知された拡散のレートに基づいた拡散
    処理を行う拡散処理手段とを有することを特徴とするリ
    モート局。
  6. 【請求項6】 基地局との間でCDMA方式により無線
    通信を行うリモート局であって、 自局の最大送信電力を含む自局の送信側の性能に関する
    情報を前記基地局に通知する通知手段と、 前記基地局から通知された拡散のレートに基づいた拡散
    処理を行う拡散処理手段とを有することを特徴とするリ
    モート局。
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