JP3380546B2 - 半導体装置 - Google Patents

半導体装置

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JP3380546B2
JP3380546B2 JP2001142474A JP2001142474A JP3380546B2 JP 3380546 B2 JP3380546 B2 JP 3380546B2 JP 2001142474 A JP2001142474 A JP 2001142474A JP 2001142474 A JP2001142474 A JP 2001142474A JP 3380546 B2 JP3380546 B2 JP 3380546B2
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  • Thin Film Transistor (AREA)
  • Recrystallisation Techniques (AREA)
  • Electrodes Of Semiconductors (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、高速性に優れ、ま
た、高集積化の可能な絶縁ゲイト電界効果型半導体素子
(半導体装置)の作製方法に関する。本発明による半導
体素子は、マイクロプロセッサーやマイクロコントロー
ラ、マイクロコンピュータ、あるいは半導体メモリー等
に使用されるものである。
【0002】
【従来の技術】半導体素子の微細化、高集積化に関し
て、多くの研究開発が進められている。特に、MOSF
ETと呼ばれる絶縁ゲイト電界効果型半導体素子の微細
化技術の進歩はめざましい。MOSとは、金属(Metal)
−酸化物(Oxide) −半導体(Semi-conductor)の頭文字を
取ったものである。金属は、純粋な金属でなくとも、十
分に導電率の大きな半導体材料や、半導体と金属の合金
なども含めた広い意味で使用される。また、金属と半導
体の間の酸化物のかわりに、純粋な酸化物だけではな
く、窒化物等の十分に抵抗の大きな絶縁性材料が用いら
れることもあり、そのような場合には、厳密にはMOS
という用語は正しくないが、以下、本明細書では窒化物
その他の絶縁物をも含めて、このような構造を有する電
界効果型素子をMOSFETと称することとする。
【0003】MOSFETの微細化は、ゲイト電極の幅
を小さくすることによっておこなわれる。ゲイト電極の
幅が小さくなるということは、その下のチャネル領域の
長さ、すなわち、チャネル長が小さくなるということで
あり、このことは、チャネル長をキャリヤが通過するに
要する時間を小さくすることとなり、結果的には高集積
化とともに高速化ももたらされる。
【0004】しかしながら、そのことによって、別な問
題(短チャネル効果)も生じる。その中で最も重要なも
のはホットエレクトロンの問題である。従来のような、
十分に不純物濃度の大きなソースおよびドレインという
不純物領域に、極性が反対の不純物がドープされたチャ
ネル領域がはさまれた構造では、チャネル領域をせばめ
るにしたがって、ソースとドレインに印加される電圧に
よってチャネル領域と不純物領域の境界付近の電界が大
きくなる。その結果、MOSFETの動作は極めて不安
定になる。
【0005】そのような問題点を解決する目的で提唱さ
れた新しいMOSFETの構造が、LDD(Lightly-Do
ped-Drain)という構造である。これは、典型的には図2
(D)に示される。図2(D)において、不純物濃度の
大きな領域206よりも浅く設けられた不純物濃度の小
さな領域207がLDDと呼ばれる。このような領域を
設けることによって、チャネル領域と不純物領域の境界
近傍の電界を小さくし、素子の動作を安定化させること
が可能となった。
【0006】LDDは、通常、図2のように形成され
る。図2は、NMOSの例を示したがPMOSであって
も同様に形成される。最初に、p型の半導体基板上に酸
化膜と導電性膜が形成され、これらはエッチングされ
て、図2(A)に示すようにゲイト絶縁膜202とゲイ
ト電極201となる。そして、このゲイト電極をマスク
として、自己整合(セルフアライン)的に、例えば、イ
オン打ち込み法等によって、比較的不純物濃度の小さい
(記号ではn- と表される)不純物領域203が形成さ
れる。
【0007】次いで、この上にPSGのような絶縁被膜
204が形成される。そして、この絶縁被膜204は、
バイアスプラズマエッチのような異方性エッチング法
(方向性エッチング法ともいう)によって、除去される
が、異方性エッチングの結果、ゲイト電極の側面ではP
SGがエッチングされないで、図2(C)に205で示
すような形状で残る。この残留物をスペーサーと称す
る。そして、このスペーサー205をマスクとして、セ
ルフアライン的に不純物濃度の大きい(記号ではn +
表される)不純物領域206が形成される。そして、こ
のn+ 型不純物領域がFETのソース、ドレインとして
用いられる。
【0008】このようなLDD構造を採用することによ
って、従来の方法では、0.5μmが限界であるといわ
れていたチャネル長を0.1μmまで狭めることが可能
であることが示されている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このこ
とによって短チャネル化の問題が全て解決されたわけで
はない。もう一つの問題点はゲイト幅を小さくすること
によるゲイト電極の抵抗の問題である。短チャネル化に
よって、動作速度を向上させたとしても、ゲイト電極の
抵抗が大きければ、その分を打ち消してしまうだけ伝播
速度が低下する。ゲイト電極の抵抗を低下させるには例
えば、従来使用されていた不純物濃度の大きな多結晶シ
リコンのかわりに抵抗率の小さな金属シリサイドを用い
ることや、ゲイト電極と平行にアルミニウムのような低
抵抗配線をを走らせることが検討され、採用されている
が、それとて、ゲイト電極の幅が0.3μm以下となる
状況では限界となることが予想される。
【0010】その場合の別な解決方法として、ゲイト電
極の高さと幅の比(アスペクト比)を大きくすることが
考えられる。ゲイト電極のアスペクト比を大きくするこ
とによって、ゲイト電極の断面積を大きくし、抵抗を下
げることが可能となる。しかしながら、従来のLDD
は、その作製上の問題からアスペクト比を無制限に大き
くはできなかった。
【0011】それは異方性エッチングで形成されるスペ
ーサーの幅がゲイト電極の高さに依存するためである。
通常、スペーサーの幅はゲイト電極の高さの20%以上
となった。したがって、図2のLDD領域207の幅L
を0.1μmとする場合には、ゲイト電極の高さhは
0.5μm以下でなければならなかった。もし、ゲイト
電極がそれ以上の高さとなれば、Lは0.1μm以上と
なる。このことは、ソース、ドレイン間の抵抗が増える
ことであり、望ましくない。
【0012】今、ゲイト電極の高さhが0.5μm、ゲ
イト電極の幅Wが1.0μm、LDDの幅Lが0.1μ
mであるとしよう。この素子のスケールを小さくして、
Wを0.5μmとしようとすれば、ゲイト電極の抵抗を
維持するためには、hは1.0μmでなければならな
い。しかし、そのためにLは0.2μmとなってしま
う。すなわち、ゲイト電極の抵抗は変わらないが、ON
状態(ゲイト電極に電圧が印加されて、チャネル領域の
抵抗がn- 領域の抵抗に比べて十分小さくなった状態)
でのソース、ドレイン間の抵抗が2倍となる。一方、チ
ャネル長が半分になったので、素子は2倍の速度で応答
することが期待できるが、ソース、ドレイン間の抵抗が
2倍になったのでそのことはキャンセルされてしまう。
結局、素子の高集積化が達成されただけで、速度の点で
は従来のままである。一方、Lを従来と同じに保つに
は、hを0.5μmとしなければならないが、そうすれ
ば、ゲイト電極の抵抗が2倍となり、結局、高速性は得
られない。
【0013】通常の例では、スペーサーの幅は、ゲイト
電極の高さの50%から100%であり、上に示したも
のよりもかなり苦しい条件となる。したがって、従来の
LDD作製方法ではゲイト電極のアスペクト比は1以
下、多くは0.2以下であった。また、このスペーサー
の幅は、ばらつきが大きく、各トランジスター間での特
性がまちまちになることが多くあった。このように、従
来のLDDの作製方法は短チャネルでの安定性とそれに
伴う高集積化と高速性をもたらした反面、その作製上の
問題からより一層の高速化、高集積化の妨げとなるとい
う矛盾を呈している。
【0014】また、最近では、半導体単結晶基板以外
に、ガラス等の絶縁性基板上に薄膜状の半導体素子を形
成し、半導体集積回路を構成したり、あるいは、単結晶
の半導体基板上ではあっても、その上に形成された絶縁
膜上に薄膜状半導体素子を形成したりする場合がある。
前者は、液晶ディスプレーやイメージセンサー、後者は
3次元ICに見出される。このような薄膜状半導体はT
FT(薄膜トランジスタ)と呼ばれるが、この場合にも
LDD構造を必要とされることがある。しかしながら、
例えば、大面積のガラス基板上にTFTを形成する場合
には、PSGの膜厚が同一基板上で場所によって異なっ
てしまうため、スペーサーの大きさが場所によって異な
ってしまうという問題を有する。
【0015】3次元ICの場合でも、下に別の素子が設
けられている場合には素子が水平に形成されることが少
ないのでスペーサーの大きさを一定に保つことは難し
い。従来はこのようなTFTにおいても特に十分な考察
がなされることなく、従来通りのLDD形成法が使用さ
れてきたため、十分な特性、歩留りが得られるものでは
なかった。
【0016】本発明は、TFTにおいてLDD構造を作
製する方法として、以上のような問題点を克服した全く
新しい方法を提唱し、また、全く新しいLDD型TFT
を提唱する。
【0017】
【課題を解決するための手段】本発明の典型的な例を図
1に示す。本発明によって得られるTFTは図1(C)
に示すように、主としてチタン(Ti)、アルミニウム
(Al)、タンタル(Ta)、クロム(Cr)単独、あ
るいはそれらの合金からなるゲイト電極105とそれを
取り囲んで設けられた陽極酸化法によって形成された前
記ゲイト電極の酸化物層104、そして、ゲイト電極の
下に設けられたゲイト絶縁膜102、一対の第1の不純
物領域107、同じく一対の第2の不純物領域106、
第1の不純物領域にはさまれたチャネル領域とからな
る。
【0018】図1はNMOSの場合であるが、PMOS
であっても同様に実施することができる。本発明を実施
する手順を述べる。最初に、p型のシリコン等の薄膜半
導体層上に酸化膜等の絶縁膜と上記金属膜が形成され、
この絶縁膜と金属膜はエッチングされて、図1(A)に
示すようにゲイト電極となるべき部分101およびゲイ
ト絶縁膜102となる。そして、このゲイト電極となる
べき部分をマスクとして、自己整合(セルフアライン)
的に、例えば、イオン打ち込み法等によって、1×10
17〜5×1018cm-3程度の濃度の不純物濃度の小さい
(記号ではn-と表される)第1の不純物領域103が
形成される。
【0019】次いで陽極酸化法によって、ゲイト電極と
なるべき部分の表面が酸化される。この工程によって、
ゲイト電極となるべき部分の表面が後退する。そして、
最終的には酸化物層104の内部にゲイト電極105が
残る。(図1(B))この工程ではゲイト電極と不純物
領域103の位置関係はイオン打ち込み直後のものとは
異なる。本発明では、素子を電界効果型トランジスター
として効率的に動作させる必要があるので、ゲイト電極
と不純物領域の位置関係には十分な注意を払わなくては
ならない。すなわち、不純物領域とゲイト電極が全く重
ならない部分が著しく大きい場合(オフセット状態)で
は、チャネルの形成が不十分であり、逆に不純物領域と
ゲイト電極が必要以上に重なった場合には寄生容量の発
生により、動作速度の低下等がもたらされる。
【0020】しかしながら、本発明においては、イオン
打ち込み法を使用する場合には、イオンの2次散乱によ
る不純物領域の広がりは、イオンの加速エネルギー等に
よって計算でき、さらに、ゲイト電極の後退は、酸化物
層の厚さによって決定されるので、これも設計事項とし
て盛り込まれる。したがって、本発明では、精密な設計
によって、ゲイト電極と不純物領域の位置関係を最適な
状態にすることができる。すなわち、酸化物層の厚さは
10nm以下の精度で制御でき、さらに、イオン打ち込
みの際の2次散乱についても同程度で制御できるため、
この位置関係は10nm以下の精度で作製することがで
きる。
【0021】さて、このようにして形成されたゲイト電
極105とその周囲の酸化物層104をマスクとして、
セルフアライン的に1×1020〜5×1021cm-3とい
う不純物濃度の大きい(記号ではn+ と表される)第2
の不純物領域106が形成される。先に形成された第1
の不純物領域は図中の107に残り、LDDとして機能
する。このようにして、従来のLDD作製方法による場
合と同じ形状を有するLDDを得ることができる。この
工程で注目すべきことは、図から明らかなように、LD
Dの幅Lが、ゲイト電極の高さに制約されることがない
ため、ゲイト電極のアスペクト比を大きくすることがで
きるということである。
【0022】さらに、本発明では、LDDの幅Lを極め
て微妙に制御できる。例えば、Lを10nmから0.1
μmまで、任意に変化させることができる。しかも、同
じ程度の精度で、ゲイト電極とLDDの重なりを制御で
きることは先に述べた通りである。また、このときのチ
ャネル長Wとしては0.5μm以下が可能である。従来
の方法では、LDDの幅を100nm以下とすることは
極めて困難で、20%程度の誤差は当然であったが、本
発明を利用すれば、LDDの幅を10〜100nmにお
いて、10%程度の誤差で作製することが可能である。
【0023】さらに、本発明では、従来のLDD作製方
法に比べて、スペーサーとなるべき絶縁被膜を形成する
必要がないので工程が簡略化され、生産性が向上する。
また、陽極酸化法で得られる酸化物の厚さはゲイト電極
の側面でも上面でも同じで、極めて均質で、絶縁特性も
よい。また、基板上の場所による厚さの違いも特には見
出せない。
【0024】以上の例は従来と同様なLDD構造を得る
ためのものであるが、LDDと同様な機能は不純物領域
に実質的にアモルファスあるいはセミアモルファスのよ
うな非結晶半導体領域を形成することによって実現され
る。その例を図3に示す。
【0025】図3において、図1の場合と同様な構造を
有するゲイト電極部が存在する。そして、不純物ドープ
された非結晶半導体領域308と通常の実質的に多結晶
あるいは実質的に単結晶な通常の不純物領域307とが
形成される。このような、実質的に非結晶な領域を設け
ることによって、LDDの場合と同様にTFTの特性を
向上させることが可能であることを本発明人らが見いだ
した。もちろんこの非結晶領域にはタングリンボンドが
できるだけ少なくなるように水素やハロゲンで、半導体
中のダングリングボンドを十分にターミネイトする必要
がある。
【0026】このような非結晶領域を設けることによっ
て図4(a)に示すように、良好なTFT特性を示すこ
とができた。図4(b)は、従来のLDD構造や非結晶
領域を有しないTFTであり、図から明らかなように、
ゲイト電圧VG が正の場合にドレイン電流ID が急激に
増加するだけでなく、本来であればID は一定の低い値
にとどまることが要求されるVG が負の場合にもID
漸増する。このような特性は逆方向リークと呼ばれるも
ので、TFTを相補的に動作させる場合には重大な問題
である。
【0027】これに対し、非結晶領域を有する場合に
は、図4(a)に示すように、理想的なMOSFET特
性を示す。このように非結晶領域を設けることによって
特性が向上する原因についてはまだ良く判っていない。
1つには、非結晶領域では、結晶領域に比べて、添加さ
れた不純物元素のイオン化率が低く、そのため同じだけ
の不純物が添加された場合であっても、より低い不純物
濃度を有しているかのように振る舞うためと考えられ
る。例えば、シリコンでは、アモルファス状態では、イ
オン化率は室温で0.1〜10%というように、単結晶
あるいは多結晶半導体の場合(ほぼ100%)に比べて
著しく小さい。
【0028】あるいは、非結晶状態ではバンドギャップ
が結晶状態に比して大きいので、そが原因とも考えられ
る。例えば図4(e)、(f)のようなエネルギーバン
ド図から説明が可能である。通常のLDD構造のTFT
では、ソース/チャネル/ドレインのエネルギーバンド
図は、図4(c)、(d)のようになっている。中央の
盛り上がったところが、チャネル領域である。また、階
段状の部分はLDD領域である。ゲイト電極に電圧が印
加されていない場合には図(c)で示されるが、ゲイト
電極に負の大きな電圧が印加されると、図(d)で示さ
れるようになる。このとき、ソースとチャネル領域、お
よびチャネル領域とドレインの間には禁制帯があって、
電子やホール等のキャリヤは移動できないのであるが、
トンネル効果やバンドギャップ中のトラップ準位をホッ
ピングしてキャリヤがギャップを飛び越える。LDD構
造でない通常のTFTであれば、ギャップの幅はより小
さいため、より電流は流れやすい。これが逆方向リーク
であると考えられている。この減少はTFTでは特に顕
著である。それは、TFTが多結晶等の不均質な材料で
あるため、粒界等に起因するトラップ準位が多いためと
推定される。
【0029】一方、LDD領域のバンドギャップを大き
くするとこのような逆方向リークは低減する。LDDの
バンドギャップが大きい例は図4の(e)および(f)
に示される。図(e)はゲイトに電圧の印加されていな
い状態、(f)はゲイトに負の大きな電圧の印加された
状態を示す。(f)から明らかなように(d)と比べて
負の電圧が印加されたときのソースとチャネル領域、あ
るいはチャネル領域とドレイン間のギャップの幅が大き
い。トンネル効果はトンネル障壁の幅(この場合はギャ
ップの幅)によって著しく影響を受け、ギャップの幅の
僅かの増加で著しくその確率は低下する。また、局在準
位を経由したホッピングも複合的なトンネル効果である
のでギャップの幅が大きくなると飛躍的にその確率は小
さくなる。以上のような理由で、バンドギャップの大き
なLDD領域を形成することは意味のあることであると
考えられる。そして、多結晶シリコンのバンドギャップ
が1.1eVであるのに対し、アモルファスシリコンの
バンドギャップは1.5〜1.8eVであり、このよう
な広いバンドギャップを有する材料をLDDに用いるこ
とは極めて理想的である。
【0030】
【発明の実施の形態】以下に実施例を示し、より詳細に
本発明を説明する。
【0031】
【実施例】〔実施例1〕 本発明を用いた実施例につい
て記載する。この実施例では石英ガラス基板上に形成し
たNチャネル型TFTに本発明を用いた場合を示す。本
実施例を図3に示す。まず、図3(A)に示すように、
石英基板301上に、減圧CVD法によって低温酸化膜
(酸化珪素)302を厚さ10〜500nm、例えば、
100nm形成する。ついで、同じく、減圧CVD法に
よって、真性のアモルファス状態のシリコン膜を、厚さ
10〜100nm、例えば、20nmだけ形成する。こ
のとき、成膜温度を上げて、微結晶、あるいは多結晶状
態の膜を形成してもよい。また、アモルファスのシリコ
ン膜の作製には、上記の減圧CVD法以外に、プラズマ
CVD法や光CVD法を用いてもよい。このようにして
作製されたアモルファスシリコン膜を適当な大きさ、例
えば10×30μm2 の長方形、にパターニングし、こ
れにエキシマーレーザー光を照射することによって結晶
化をおこなった。エキシマーレーザーとしては、KrF
レーザー(波長248nm、パルス幅10nsec)を
用い、レーザーのエネルギー密度は150〜250mJ
/cm2 、例えば200mJ/cm2 とすればよい。1
〜10個のパルスを照射することによって結晶化は達成
される。
【0032】その後、ECRプラズマCVD法によっ
て、厚さ50〜150nm、例えば70nmのゲイト絶
縁膜(酸化珪素)と、電子ビーム真空蒸着法によって、
厚さ100〜800nm、例えば500nmのアルミニ
ウム膜を形成し、これをパターニングして、ゲイト電極
となるべき部分303およびゲイト絶縁膜304を形成
する。ゲイト電極の幅としては、例えば、500nmと
した。そして、砒素イオンを打ち込んで、不純物濃度1
×1017〜5×1018cm-3、好ましくは、1×1018
〜2×1018cm-3、例えば、2×1018cm-3のn-
型不純物領域305を形成する。
【0033】次に、図3(B)に示すように、陽極酸化
法によって、ゲイト電極となるべき部分を酸化し、ゲイ
ト電極の表面に厚さ200nmの酸化アルミニウム膜を
形成する。酸化の方法としては、例えば、L−酒石酸を
エチレングリコールに5%の濃度で希釈し、アンモニア
を用いてpHを7.0±0.2に調整した溶液中に基板
ごと浸し、直流電源の正極を基板に、負極を溶液中に浸
した白金電極に接続し、20mAの定電流状態で、10
0Vに到達するまで電圧を印加し、酸化をおこなう。さ
らに、電圧が100Vに達したならば、電圧一定のま
ま、電流が0.1mAになるまで酸化をおこなう。この
ようにして酸化アルミニウム膜を得る。
【0034】このとき酸化アルミニウムは、図3(B)
に記号306で示されているように、ゲイト電極を包む
ようになっている。この状態で再びイオン注入法によっ
て、砒素イオンを打ち込み、n+ 型の不純物領域307
を形成する。不純物濃度は1×1020〜5×1021cm
-3、例えば0.8×1021cm-3とすればよい。
【0035】その後、図3(C)に示されるように、先
のレーザー照射と同じ条件で、基板上面からレーザー照
射をおこなう。このとき、ゲイト電極の上面には酸化ア
ルミニウム膜が形成されているためゲイト電極に対する
ダメージは低減される。もし十分な厚さの酸化膜がアル
ミニウム表面されていなければ、レーザー光の照射によ
って、アルミニウムが膨張したり、融解したりして、ゲ
イト電極・配線が剥がれたり、飛散したり、変形してし
まう。十分な厚さの酸化膜で覆われていれば、内部のア
ルミニウムが瞬間的に融解することがあっても、その形
を留めたまま凝固するので何ら問題はおこらない。
【0036】また、ゲイト電極とその周囲の酸化物層の
下にはレーザー光が達しない。このため、先のイオン打
ち込みによってアモルファス化した領域307および3
08のうち、酸化物層306の下の部分は結晶化しな
い。このようにして、非結晶領域の不純物領域を有する
TFTが形成される。その効果については先に述べたと
おりであった。
【0037】非結晶領域を設けるかわりに、シリコン
に、例えば、炭素、窒素、酸素等を化学量論的あるいは
非化学量論的な比率で混入した領域を設けることによっ
ても、バンドギャップを大きくすることが可能であり、
したがって、同様な効果を得ることが可能なことが知ら
れているが、炭素や酸素、窒素といった元素はシリコン
半導体にとって好ましい材料でなく、その濃度の低下が
求められている。これに対し、本実施例で示したアモル
ファスシリコン等の非結晶半導体を用いる方法は、これ
ら有害元素を一切使用しないクリーンな方法である。本
発明をさらに効果的に実施せんとすれば、炭素、窒素、
酸素の各濃度を7×1019cm-3以下とすることが望ま
れる。
【0038】さて、このようにして結晶化をおこなった
のち、結晶化部分および非結晶部分の半導体特性を向上
させるために1気圧の水素ガス中で250℃で2時間パ
ッシベーションをおこなった。なぜなら、そのままでは
チャネル領域および非結晶領域の半導体中の局在準位が
多いためTFTを十分に動作させることが出来ないから
である。
【0039】その後、従来の集積回路の作製の場合と同
様に層間絶縁物として、リンガラス層309を形成す
る。リンガラス層の形成には、例えば、減圧CVD法を
用いればよい。材料ガスとしては、モノシランSiH4
と酸素O2 とホスフィンPH3を用い、450℃で反応
させて得られる。
【0040】その後、層間絶縁膜に電極形成用の穴を開
け、アルミ電極310を形成する。こうして、図3
(D)に示されるようなNチャネル型TFT装置が完成
する。本発明によってゲイト電極および配線は、陽極酸
化された酸化物層によって覆われている。例えば、液晶
ディスプレー用のマトリクス回路の場合には、ゲイト配
線は多くの信号線と立体交差する必要があった。その場
合に、ゲイト配線と信号線の間には層間絶縁物層によっ
て絶縁されているが、絶縁層の不均質性や、耐圧の低さ
のために、ゲイト配線が信号線と短絡することがよくあ
った。
【0041】本発明では、PSG等の絶縁特性に問題の
ある皮膜に加えて、ゲイト配線は耐圧の極めて大きく、
緻密な(ピンホール等の無い)酸化物層で覆われている
ので、そのような短絡は極めて起こりにくい。その結
果、液晶マトリクスの歩留り向上の上で最大の問題点で
あった、交差配線の短絡は全く問題にする必要がなく、
歩留りを著しく向上させることができる。
【0042】本実施例によって得られたTFTの特性を
図4(a)に示す。TFTのチャネル領域の大きさは
0.5μm×20μm、非結晶領域308の幅は0.1
μmであった。また、測定において、ソース/ドレイン
間の電圧は5Vととした。同じく(b)は通常の構造を
有するTFTでチャネル領域の大きさは0.5μm×2
0μmであった。図から明らかなように、本発明を実施
することによって逆方向リークが解消されるとともに、
オフ電流(ゲイト電圧が0Vのときのドレイン電流)も
著しく低下した。特にオフ電流の小さなTFTは、アク
ティブマトリクス型液晶パネルにおいて、画素の制御用
に用いる上で重要である。なぜならば、そのような目的
で使用されるTFTのオフ電流が大きい場合には、キャ
パシターから電荷がリークしてしまうからである。本実
施例ではNチャネル型TFTについて記述したが、Pチ
ャネル型TFTについても同様に作製できる。
【0043】〔実施例2〕 図5ないし図7には本実施
例を示す。まず、基板501としてコーニング7059
ガラスを使用した。そしてアモルファスシリコン被膜を
プラズマCVD法によって150nmだけ形成した。こ
れを600℃で60時間、窒素雰囲気中でアニールし、
再結晶化させた。さらに、これをパターニングして、島
状の半導体領域502および503を形成した。ここ
で、半導体領域502は後にPチャネルTFTとなる領
域で、半導体領域103はNチャネルTFTとなる領域
である。
【0044】さらに、酸化珪素をターゲットとする酸素
雰囲気中でのスパッタ法によって、ゲイト酸化膜504
を厚さ115nmだけ堆積し、次に、電子ビーム蒸着に
よってアルミニウム被膜を形成して、これをパターニン
グし、PチャネルTFTのゲイト電極506、Nチャネ
ルTFTのゲイト電極507、配線505および508
を形成した。このようにして、TFTの外形を整えた。
このときのチャネルの大きさは、長さを8μm、幅を8
μmとした。また、全てのゲイト電極・配線は電気的に
接続されている。ここまでの工程で得られたTFTの状
態を図5(A)に示す。
【0045】ついで、図5(B)に示すように右側のT
FT領域503にフォトレジスト509を塗布した状態
で弗化ホウソイオン(BF3 + )あるいはホウ素イオン
(B + )をイオン注入して、左側のTFT領域502に
セルフアライン的にP型の不純物領域510を形成す
る。イオンエネルギーは70〜100keV、ドーズ量
は1〜5×1013cm-2とした。
【0046】この不純物領域形成工程は公知の他の技
術、例えばプラズマドーピング(ドーパントを含むガス
のプラズマをターゲットに吹きつけることにドーピング
をおこなう方法)によって、おこなってもよい。イオン
注入法による場合においても、プラズマドーピングによ
る場合においても、このようにして形成された不純物領
域は、イオン衝撃やプラズマ衝撃によって、実質的に非
結晶状態であり、極めて結晶性のよくない状態である。
【0047】同様に、左側のTFT領域502にフォト
レジスト511を塗布した状態でN型不純物(例えばリ
ン)の導入をおこない、N型不純物領域512を形成す
る。
【0048】さらに、ゲイト電極・配線505〜508
に電気を通じ、陽極酸化法によって、ゲイト電極・配線
505〜508の周囲(上面および側面)に酸化アルミ
ニウムの被膜513〜516を形成した。陽極酸化は以
下のような条件でおこなった。このときの基板の上面図
の例を図6(A)に示す。すなわち、全ての金属配線
(例えばゲイト配線である506や507)は同一配線
550に接続されている。
【0049】溶液としては3%の酒石酸のエチレングリ
コール溶液を5%アンモニアで中和して、pHを7.0
±0.2とした溶液を使用しておこなった。溶液中に陰
極として白金を浸し、さらに基板ごと浸して、配線55
0を電源の陽極に接続した。温度は25±2℃に保っ
た。
【0050】この状態で、最初、0.5mA/cm2
電流を流し、電圧が250Vに達したら、電圧を一定に
保ったまま通電し、電流が0.005mA/cm2 にな
ったところで電流を止め、陽極酸化を終了させた。この
ようにして得られた陽極酸化膜の厚さは320nmであ
った。以上のようにして、ゲイト電極・配線の周囲に図
5(D)で示されるような酸化物513〜516を形成
した。
【0051】そして、レーザーアニールをおこなった。
レーザーアニールは、試料をXYステージに固定して、
大気中(102 torr以上)で1×300mm2 の大
きさのレーザー光を移動させながら照射しておこなっ
た。レーザーはKrFエキシマーレーザーを用い、例え
ば350mJ/cm2 のパワー密度のレーザーパルスを
50ショット照射した。このようなレーザーアニールに
よっては、酸化物514および516の下に位置する不
純物領域に関してはレーザー光が到達しないので、結晶
化が起こらず、非結晶領域が形成される。その幅は陽極
酸化によって、ゲイト電極部分(ゲイト電極とその周囲
の酸化物)の幅の増加分bだけである。その様子を図5
(D)に示す。このようにして、P型の結晶不純物領域
517とそれに隣接してP型の非結晶不純物領域518
が、さらにN型の結晶不純物領域519とそれに隣接し
てN型の非結晶不純物領域520が形成される。また、
陽極酸化によって、ゲイト電極の表面は後退するので、
図に示すように、幅aだけゲイト電極と不純物領域の重
ならない部分(オフセット領域)が形成される。ゲイト
電極の後退の大きさは、陽極酸化によって形成される酸
化膜の厚さの1/3〜1/2である。bとしては0.1
〜0.2μmが、また、aとしては0.03〜0.2μ
mとすることによって良好な特性が得られた。
【0052】上述のレーザーアニールによって、必要な
箇所の結晶化がおこなわれたのであるが、同時に、レー
ザー照射の際の衝撃によって、陽極酸化膜の一部にクラ
ックや穴、アルミニウムの溶出が観測された。そこで、
再び、最初の条件で酸化をおこない、クラックを塞ぎ、
露出したアルミニウムの表面を酸化した。ただ、このと
きは電流の調整に注意しなければならない。すなわち、
クラックの部分やアルミニウムの露出した部分の面積は
極めて小さいので、最初の条件と全く同じ条件の電流を
流した場合には、電流がそのような狭い部分に集中して
しまい、化学反応(酸化反応)が著しく進行して、局所
的に非常な発熱をもたらし、破壊してしまうことがあ
る。
【0053】そこで、電流は電圧を見ながら徐々に上げ
ていった。例えば、酸化開始時の設定電流は、最初の陽
極酸化の1〜5%程度がよい。この酸化工程ではゲイト
電極の表面が一様に酸化されるのではないので、電流密
度という定義は適切でないが、あえて、最初の条件と対
比する目的で電流密度をという単位を使用すると、通電
開始時に5μA/cm2 の電流を流し、1分間に2Vづ
つ上昇させていった。そして、電圧が250Vになった
ところで通電をやめた。この最大電圧の値は、必要とさ
れる陽極酸化物の厚さによって決定され、本発明人らの
知見によれば、厚さは最大電圧にほぼ比例する。例え
ば、最大電圧が250Vでは、得られる陽極酸化物の厚
さは約320nmであった。
【0054】このようにして、配線の欠陥を除去した。
その後、大気中でレーザー照射によって、アルミニウム
配線をエッチングした。レーザーとしてはフラッシュラ
ンプ励起のQスイッチNd:YAGレーザー(波長10
64nm)の第2高調波(波長532nm)を使用し、
そのスポット径は5μmとした。レーザー光のパルス幅
は5nsecであった。また、エネルギー密度は1kJ
/cm2 とした。試料をXYステージ上に固定し、ビー
ムを照射して、例えば図6(B)において、551や5
52で示されるような部分のエッチングをおこなった。
【0055】このエッチングプロセスは、公知のフォト
リソグラフィー工程によっておこなってもよい。いずれ
の方法を選択するかはコストと量産性の問題である。一
般に、フォトリソグラフィー法は、エッチングする箇所
が多い場合や、エッチングの形状が複雑な場合、エッチ
ングする部分の面積が広い場合に適している。しかし、
エッチングする箇所が少なく、またその面積が小さく、
形状も簡単である場合にはレーザーでエッチングする方
がコスト的にも優れている場合がある。図6(B)のよ
うな簡単なパターンでのエッチングで、しかも、それほ
どの精度も要求されない場合にはレーザーによるエッチ
ングの方が優れている。
【0056】さらに、試料をCVD成膜装置のチャンバ
ーに搬入し、酸化珪素被膜を堆積し、これを層間絶縁膜
(例えば図5(E)の521)とした。そして、電極形
成用穴(図6(C)の553)を形成した。このとき、
エッチングは、層間絶縁物である酸化珪素とゲイト電極
・配線を被覆している酸化アルミニウムのみを選択的に
除去することが望まれ、したがって、酸化珪素および酸
化アルミニウムに対するエッチング速度の方が、アルミ
ニウムおよびシリコンに対する場合よりも大きいことが
必要とされる。本発明人らの知見によれば、いわゆるバ
ッファー弗酸(弗化水素と弗化アンモニウムが混合され
た溶液)では、好適なエッチング比が得られた。例え
ば、半導体製造用高純度弗化水素酸(50wt%)と同
弗化アンモニウム溶液(40wt%)とを1:10の比
率で混合した溶液では、酸化アルミニウムのエッチング
速度は60nm/分であるのに対し、アルミニウムは1
5nm/分であった。また、四弗化炭素を用いた反応性
イオンエッチングでは、酸化珪素はエッチングされる
が、酸化アルミニウムおよびアルミニウムはほとんどエ
ッチングされない。この特性を利用して、配線のコンタ
クト付近の酸化珪素のみを反応性エッチングによってエ
ッチングし、その後、バッファー弗酸によって、配線の
周囲の酸化アルミニウムのみをエッチングするという方
法も採用できる。このときの反応性イオンエッチングの
条件としては、ガス流量20sccm、圧力0.08t
orr、RFパワー100Wとした。酸化珪素のエッチ
ングレイトは10nm/分であった。このようにして、
電極の穴明けをおこなった。マスクはフォトレジストで
あった。
【0057】その後、金属配線522〜524を図5
(E)あるいは図6(C)に示されるように形成した。
図6で示される上面図を回路図によって表現したのが図
7である。最初、PチャネルTFTのゲイト電極は配線
507に接続されていたのであるが、後に切断されて、
NチャネルTFTのソース(あるいはドレイン)と接続
された。また、PチャネルTFTのソース(あるいはド
レイン)は最終的には配線507に接続された。図6
(C)及び図7(C)は次のような構成を示している。
第1の配線506と、前記第1の配線と交差する第2の
配線524と、第1のTFTと、第2のTFTとを有
し、前記第1の配線は前記第1のTFTのゲイト電極と
電気的に接続し、前記第2の配線は前記第2のTFTの
ゲイト電極と前記第1のTFTを介して電気的に接続し
ている。そして前記第1のTFTはNチャネルTFT
で、前記第2のTFTはPチャネルTFTである。
【0058】〔実施例3〕 図8には本実施例の断面図
を示す。まず、基板801としてコーニング7059ガ
ラスを使用した。そして、下地の酸化珪素皮膜802を
厚さ100nmだけ、スパッタ法によって形成した。さ
らに、アモルファスシリコン被膜803をプラズマCV
D法によって50nmだけ形成した。その上にアモルフ
ァスシリコン膜の保護の目的で酸化珪素膜804をやは
りスパッタ法によって、20nmだけ形成した。これを
600℃で72時間、窒素雰囲気中でアニールし、再結
晶化させた。さらに、これをフォトリソグラフィー法と
反応性イオンエッチング(RIE)法によってパターニ
ングして、図8(A)に示すように島状の半導体領域を
形成した。島状半導体領域形成後、保護用酸化珪素膜8
04を除去した。その除去には実施例2で用いたバッフ
ァー弗酸を使用した。
【0059】さらに、酸化珪素をターゲットとする酸素
雰囲気中でのスパッタ法によって、ゲイト酸化膜805
を厚さ115nmだけ堆積した。この状態でプラズマド
ープ法によってゲイト酸化膜805中にリンイオンをド
ープした。これは、ゲイト酸化膜中に存在するナトリウ
ム等の可動イオンをゲッタリングするためで、ナトリウ
ムの濃度が素子の動作に障害とならない程度に低い場合
にはおこなわなくてもよい。本実施例では、プラズマ加
速電圧は10keVで、ドーズ量は2×1014cm-2
あった。ついで、600℃で24時間アニールをおこな
って、プラズマドープの衝撃によって生じた、酸化膜、
シリコン膜のダメージを回復させた。
【0060】次に、スパッタリング法によってアルミニ
ウム被膜を形成して、これを混酸(5%の硝酸を添加し
た燐酸溶液)によってパターニングし、ゲイト電極・配
線806を形成した。エッチングレートは、エッチング
の温度を40℃としてときは225nm/分であった。
このようにして、TFTの外形を整えた。このときのチ
ャネルの大きさは、長さを8μm、幅を20μmとし
た。
【0061】次に、イオン注入法によって、半導体領域
にN型の不純物領域(ソース、ドレイン)807を形成
した。ドーパントとしてはリンイオンを使用し、イオン
エネルギーは80keV、ドーズ量は5×1015cm-2
とした。ドーピングは図に示すように、酸化膜を透過し
て不純物を打ち込むスルーインプラによっておこなっ
た。このようなスルーインプラを使用するメリットは、
後のレーザーアニールによる再結晶化の過程で、不純物
領域の表面の滑らかさが保たれるということである。ス
ルーインプラでない場合には、再結晶の際に、不純物領
域の表面に多数の結晶核が生じ、表面に凹凸が生じる。
このようにして、図8(B)に示されるような構造が得
られた。なお、当然のことながら、このようなイオン注
入によって不純物の注入された部分の結晶性は著しく劣
化し、実質的に非結晶状態(アモルファス状態、あるい
はそれに近い多結晶状態)になっている。
【0062】さらに、配線806に電気を通じ、陽極酸
化法によって、ゲイト電極・配線の周囲(上面および側
面)に酸化アルミニウムの被膜808を形成した。陽極
酸化は、3%の酒石酸のエチレングリコール溶液を5%
アンモニアで中和して、pHを7.0±0.2とした溶
液を使用しておこなった。まず、溶液中に陰極として白
金を浸し、さらにTFTを基板ごと浸して、配線806
を電源の陽極に接続した。温度は25±2℃に保った。
【0063】この状態で、最初、0.5mA/cm2
電流を流し、電圧が200Vに達したら、電圧を一定に
保ったまま通電し、電流が0.005mA/cm2 にな
ったところで電流を止め、陽極酸化を終了させた。この
ようにして得られた陽極酸化膜の厚さは約250nmで
あった。その様子を図8(C)に示す。
【0064】その後、レーザーアニールをおこなった。
レーザーはKrFエキシマーレーザーを用い、例えば3
50mJ/cm2 のパワー密度のレーザーパルスを10
ショット照射した。少なくとも1回のレーザー照射によ
って、非結晶状態のシリコンの結晶性をTFTの動作に
耐えられるまで回復させることができることは確かめら
れているが、レーザーのパワーのふらつきによる不良の
発生確率を十分に低下させるためには、十分な回数のレ
ーザー照射が望ましい。しかしながら、あまりにも多数
のレーザー照射は生産性を低下させることとなるので、
本実施例で用いた10回程度が最も望ましいことが明ら
かになった。
【0065】レーザーアニールは、量産性を高めるため
に大気圧下でおこなった。すでに、不純物領域の上には
酸化珪素膜が形成されているので、特に問題となること
はなかった。もし、不純物領域が露出された状態でレー
ザーアニールをおこなっても、結晶化と同時に、大気か
ら不純物領域内に酸素が侵入し、結晶性が良くないた
め、十分な特性を有するTFTが得られなかった。その
ため、不純物領域が露出したものは、真空中でレーザー
アニールをおこなう必要があった。
【0066】また、本実施例では、図8(D)に示され
るように、レーザー光を斜めから入射させた。例えば、
本実施例では、基板の垂線に対して10°の角度でレー
ザー光を照射した。角度は作製する素子の設計仕様に合
わせて決定される。このようにすることによって、レー
ザーによって、不純物領域のうち結晶化される領域を非
対称とすることができる。すなわち、図中の領域80
9、810は十分に結晶化された不純物領域である。領
域811は不純物領域ではないが、レーザー光によって
結晶化された領域である。領域812は不純物領域であ
るが結晶化がなされていない領域である。例えば、ホッ
トエレクトロンの発生しやすいドレイン側には、図8
(D)の右側の不純物領域を使用すればよい。
【0067】このようにして、素子の形状を整えた。そ
の後は、通常のように、酸化珪素のスパッタ成膜によっ
て層間絶縁物を形成し、公知のフォトリソグラフィー技
術によって電極用孔を形成して、半導体領域あるいはゲ
イト電極・配線の表面を露出させ、最後に、金属被膜を
選択的に形成して、素子を完成させた。
【0068】〔実施例4〕 本発明によって得られるT
FTにおいては、非結晶半導体領域やオフセット領域の
幅によって、オフ電流だけでなく、ソース/ドレイン間
の耐圧や動作速度が変化する。したがって、例えば、陽
極酸化膜の厚さやイオン注入エネルギー等のパラメータ
を最適化することによって、目的に応じたTFTを作製
することが出来る。しかしながら、これらのパラメータ
は一般に1枚の基板上に形成された個々のTFTに対し
て、調節できるものではない。例えば、実際の回路にお
いては1枚の基板上に、低速動作でもよいが、高耐圧の
TFTと低耐圧でもよいが、高速動作が要求されるTF
Tが同時に形成されることが望まれる場合がある。一般
に、本発明あるいは類似の発明である特願平3−237
100においては、オフセット領域の幅が大きいほど、
オフ電流が小さく、耐圧性も向上するが、動作速度が低
下するという欠点もあった。
【0069】本実施例はこのような問題を解決する1例
を示す。図9(上面図)および図10(断面図)には本
実施例を示す。本実施例では、特願平3−296331
に記述されるような、PチャネルTFTとNチャネルT
FTを1つの画素(液晶画素等『を駆動するために使用
する画像表示方法において使用される回路の作製に関す
るものである。ここで、NチャネルTFTは高速性が要
求され、耐圧はさほど問題とされない。一方、Pチャネ
ルTFTは、動作速度はさほど問題とされないが、オフ
電流が低いことが必要とされ、場合によっては耐圧性が
よいことも必要とされる。したがって、NチャネルTF
Tは陽極酸化膜が薄く(20〜100nm)、Pチャネ
ルTFTは陽極酸化膜が厚い(250〜400nm)こ
とが望まれる。以下にその作製工程について説明する。
【0070】実施例2の場合と同様にコーニング705
9を基板901として、N型不純物領域902、P型不
純物領域903、ゲイト絶縁膜904ゲイト電極・配線
906と907を形成した。ゲイト電極・配線はいずれ
も配線950に接続されている。(図9(A)、図10
(A))
【0071】さらに、ゲイト電極・配線906、907
に電気を通じ、陽極酸化法によって、ゲイト電極・配線
906、907の周囲(上面および側面)に酸化アルミ
ニウムの被膜913、914を形成した。陽極酸化は実
施例2と同じ条件でおこなった。ただし、最大電圧は5
0Vととした。したがって、この工程で作製された陽極
酸化膜の厚さは約60nmである。(図10(B))
【0072】次に図9(B)において、951で示され
るように、ゲイト電極・配線906をレーザーエッチン
グによって配線950から切り離した。そして、この状
態で再び、陽極酸化を始めた。条件は先と同じである
が、このときには最大電圧は250Vまで上げた。その
結果、配線906には電流が流れないので、何の変化も
生じなかったが、配線907には電流が流れるため、ゲ
イト配線907の周囲に厚さ約300nmの酸化アルミ
ニウム皮膜が形成された。(図10(C))
【0073】その後、レーザーアニールをおこなった。
その条件は実施例2と同じとした。この場合には、Nチ
ャネルTFT(図10左側)は、非結晶領域は無視でき
るほど狭いのであるが、陽極酸化膜によってアルミニウ
ムの配線の表面を覆っておかなければ、レーザー光の照
射によって著しいダメージがあったので、例え、薄くと
も陽極酸化膜を形成する必要があった。一方、Pチャネ
ルTFT(図10右側)は陽極酸化膜の厚さが300n
mであり、非結晶領域も150〜200nm存在した。
また、オフセット領域の幅も100〜150nmであっ
たと推定される。(図10(D))
【0074】その後、実施例2の場合と同様に、大気中
でレーザー照射によって、アルミニウム配線の必要な箇
所をエッチングし、PチャネルTFTのゲイト電極を配
線907から分離し、また、配線950を切断した。さ
らに、層間絶縁膜を形成し、コンタクトホールを形成
し、配線924や911を形成した。このようにして、
回路が形成された。
【0075】このようにして作製された回路において
は、NチャネルTFTは、オフセット領域や非結晶領域
の幅が小さく、オフ電流は若干多いが、高速性に優れて
いた。一方、PチャネルTFTは、高速動作は困難であ
ったが、オフ電流が少なく、画素キャパシターに蓄積さ
れた電荷を保持する能力に優れていた。
【0076】このように1枚の基板上に機能が異なるT
FTを集積しなければならない場合は他にもある。例え
ば、液晶表示ドライバーにおいては、シフトレジスター
等の論理回路には高速TFTが、出力回路には高耐圧T
FTが要求される。このような相反する目的に応じたT
FTを作製する場合には本実施例で示した方法は有効で
ある。
【0077】
【発明の効果】本発明によって、極めて制約の少ないL
DD型TFTを作製することが可能となった。本文中で
も述べたように、本発明を利用すれば、ゲイト電極のア
スペクト比にほとんど制限されることなくLDD領域を
形成しうる。また、そのLDD領域の幅も10〜100
nmの間で極めて精密に制御することができる。特に本
発明は、短チャネル化によって、今後進展すると考えら
れるゲイト電極の高アスペクト比化に対して有効な方法
である。
【0078】もちろん、従来通りのアスペクト比が1以
下の低アスペクト比のゲイト電極においても、本発明を
使用することは可能で、従来のLDD作製方法に比し
て、絶縁膜の形成とその異方性エッチングの工程が不要
となり、また、LDD領域の幅も精密に制御することが
可能であるため、本発明の効果は著しい。また不純物ド
ープされた非結晶半導体領域と、通常の実質的に多結晶
あるいは実質的に単結晶な通常の不純物領域とを設ける
ことによって、TFTの特性を向上させることが可能で
ある。
【0079】本発明は主としてシリコン系の半導体装置
について述べたが、ゲルマニウムや炭化珪素、砒化ガリ
ウム等の他の材料を使用する半導体装置にも本発明が適
用されうることは明白である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるLDDの作製方法の断面図を示
す。
【図2】従来のLDD作製方法の断面図を示す。
【図3】本発明を利用した絶縁基板上へのNMOSの作
製方法を示す。
【図4】本実施例で作製したTFTの特性を示す。
【図5】本発明によるTFTの作製工程例の断面図を示
す。
【図6】本発明によるTFTの作製工程例の上面図を示
す。
【図7】本発明によるTFTの作製工程例を回路図によ
って示す。
【図8】本発明によるTFTの作製工程例の断面図を示
す。
【図9】本発明によるTFTの作製工程例の上面図を示
す。
【図10】本発明によるTFTの作製工程例の断面図を
示す。
【符号の説明】
101 ゲイト電極となるべき部分 102 ゲイト絶縁膜 103 n- 不純物領域 104 酸化物層 105 ゲイト電極 106 n+ 不純物領域 107 LDD領域
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平2−84770(JP,A) 特開 平2−308564(JP,A) 特開 昭58−204570(JP,A) 特開 平2−159730(JP,A) 特開 昭60−245172(JP,A) 特開 昭58−2073(JP,A) 特開 平2−306636(JP,A) 特開 昭59−188974(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01L 29/78 H01L 29/786 H01L 21/336

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 絶縁表面上の半導体層と、前記半導体層上のゲート絶縁膜と、 前記ゲート絶縁膜上のゲート電極と、 前記ゲート電極を被覆する酸化物層とを有し、 前記半導体層に設けられた、チャネル形成領域、LDD
    領域、ソース領域及びドレイン領域と、を有し、 前記LDD領域は、前記チャネル形成領域と前記ソース
    領域の間及び前記チャネル形成領域と前記ドレイン領域
    の間に設けられ、前記チャネル形成領域は多結晶であり、 前記LDD領域は非晶質であり、 前記ソース領域及び前記ドレイン領域は多結晶であるこ
    とを特徴とする半導体装置。
  2. 【請求項2】 絶縁表面上の半導体層と、前記半導体層上のゲート絶縁膜と、 前記ゲート絶縁膜上のゲート電極と、 前記ゲート電極を被覆する酸化物層とを有し、 前記半導体層に設けられた、チャネル形成領域、オフセ
    ット領域、LDD領域、ソース領域及びドレイン領域
    と、を有し、 前記オフセット領域は、前記チャネル形成領域を挟み、
    かつ該チャネル形成領域に接して設けられ、 前記LDD領域は、前記オフセット領域と前記ソース領
    域の間及び前記オフセット領域と前記ドレイン領域の間
    に設けられ、前記チャネル形成領域は多結晶であり、 前記オフセット領域は多結晶であり、 前記LDD領域は非晶質であり、 前記ソース領域及び前記ドレイン領域は多結晶であるこ
    とを特徴とする半導体装置。
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