JP3380340B2 - 磁気共鳴イメージング装置 - Google Patents

磁気共鳴イメージング装置

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Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【産業上の利用分野】本発明は、磁気共鳴イメージング
装置に係り、特にケミカルシフトに関する情報の空間分
布を測定するのに好適な磁気共鳴イメージング装置に関
するものである。 【0002】 【従来の技術】磁気共鳴イメージング装置は、静磁場中
に置かれた被検体に対し、特定周波数の高周波磁場を照
射することにより磁気共鳴現象を引き起こし、被検体か
ら発生する磁気共鳴信号を利用して、物質の化学的・物
理的な情報を画像化することができる。特に磁気共鳴ス
ペクトロスコピックイメージング(Magnetic Resonance
Spectroscopic Imaging以下、MRSIと略す)法は、
様々な分子の化学結合の違いによる磁気共鳴周波数の差
異(以下、ケミカルシフトと呼ぶ)を測定し、各分子ご
との空間分布像(以下、ケミカルシフト画像と呼ぶ)を
得る方法である。ケミカルシフトの大きさはppm(百
万分の一)オーダーと非常に小さいため、MRSI法に
おいては、磁気共鳴周波数に影響を与える磁場均一性の
調整が重要になる。 【0003】一般に、生体等の被検体が磁場均一性に与
える影響はかなり大きいため、被検体込みで磁場均一性
を向上させる必要がある。そこで、シムコイルに流す電
流量を変化させ、シムコイルの発生する磁場を静磁場に
重畳させることにより磁場均一度を調整する方法が提案
されている。この方法では、シム電流を決定するための
基準データが必要とされ、この基準データとして被検体
のケミカルシフト画像が利用される。なおS/Nの観点
から、被検体が生体である場合には被検体内の水のケミ
カルシフトが利用される場合が多い。 【0004】また、磁場均一性は向上させずに、前記基
準データから抽出される各ピクセルの水スペクトルのピ
ーク位置のデータをメモリに格納し、データに基づい
て、ケミカルシフト画像の各スペクトルを補正する方法
が特開昭59−148854号に提案されている。 【0005】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記基
準データとして用いる被検体内の水のケミカルシフト画
像を得るには、かなり長い測定時間を必要とするという
問題がある。例えば、現在、最も一般的なMRSI法と
して知られている3D−CSI法を用いて、マトリクス
数16×16、繰返し時間1.5秒のケミカルシフト画
像を測定した場合、その測定時間は最低6.4分とな
り、マトリクス数32×32と増やした場合、その測定
時間は最低25.6分となる。 【0006】また、1H−MRSIの場合、観測対象と
する代謝物質の磁気共鳴信号は、水の磁気共鳴信号に比
べて千分の一以下と小さいため、通常、代謝物質のケミ
カルシフト画像を得る際には、大きな水の信号を疑似飽
和してから測定を行う。従って、水のケミカルシフト画
像から抽出される各ピクセルの水スペクトルのピーク位
置をメモリに格納し、該ピーク位置のデータに基づい
て、該データの測定以降に得られるケミカルシフト画像
の各スペクトルを補正する場合、水のケミカルシフト画
像の測定と代謝物質のケミカルシフト画像の測定の、二
回の測定が必要となってしまう。本発明は、磁場不均一
の影響のないケミカルシフト画像を短時間に得ることの
できる磁気共鳴イメージング装置を提供することを目的
とする。 【0007】 【課題を解決するための手段】本発明による第1の装置
は、被検体から磁気共鳴信号を取得する際に、複数方向
の傾斜磁場のうち少なくとも一方向の傾斜磁場の勾配極
性を周期的に反転させて印加し、得られた磁気共鳴信号
から抽出された水スペクトルのピーク位置に基づいてシ
ムコイルにより磁場均一性を調整することを特徴とす
る。 【0008】本発明による第2の装置は、被検体から磁
気共鳴信号を測定する際に、複数方向の傾斜磁場のうち
少なくとも一方向の傾斜磁場の勾配極性を周期的に反転
させて印加し、得られた磁気共鳴信号から抽出される各
ピクセルの水スペクトルのピーク位置を前記メモリに格
納し、該ピーク位置のデータに基づいて、ケミカルシフ
ト画像の各ピクセルのスペクトルを補正することを特徴
とする。スペクトルの補正は、全てのピクセルにおける
水スペクトルのピーク位置を一定位置に揃える変換を求
め、この変換を各ピクセルのスペクトルに適用すること
により行うことができる。 【0009】本発明による第3の装置は、水の磁化だけ
を選択的に励起して水の磁気共鳴信号を計測した後、水
の磁化を疑似飽和させ、続けて、水以外の物質の磁化を
励起して水以外の物質の磁気共鳴信号を計測することに
より、一回の測定で水と水以外の物質のケミカルシフト
画像を別々に取得し、得られた水のケミカルシフト画像
のデータに基づいて、得られた水以外の物質のケミカル
シフト画像に関し、各ピクセルのスペクトルを補正する
ことを特徴とする。スペクトルの補正は、前述の全ピク
セルにおいて水スペクトルのピーク位置を一定位置に揃
える変換を施すことにより行うことができる。 【0010】本発明による第4の装置は、前記第3の装
置において、被検体から水素原子核に関する磁気共鳴信
号を測定する際に、複数方向の傾斜磁場のうち、少なく
とも一方向の傾斜磁場の勾配極性を周期的に反転させて
印加することを特徴とする。磁気共鳴信号は水素原子核
に関する信号とすることができるが、他の原子核に関す
る信号でもよい。 【0011】 【作用】被検体からの磁気共鳴信号を取得する際に、複
数方向の傾斜磁場のうち少なくとも一方向の傾斜磁場の
勾配極性を周期的に反転させて印加することにより、一
回の磁化の励起および信号の計測で、ケミカルシフト情
報と少なくとも一方向の空間情報を同時に得ることがで
きるため、シムコイルに流す電流を決定するための基準
データ、またはケミカルシフト画像の各ピクセルのスペ
クトルを補正するための基準データとなる被検体内の水
のケミカルシフトデータを高速に得ることができる。 【0012】また、水の磁化だけを選択的に励起して水
の磁気共鳴信号を計測した後、水の磁化を疑似飽和さ
せ、続けて、水以外の物質の磁化を励起して水以外の物
質の磁気共鳴信号を計測することにより、一回の測定で
水と水以外の物質のケミカルシフトデータを別々に取得
することにより、ケミカルシフト画像の各ピクセルのス
ペクトルを補正するための基準データとなる被検体内の
水のケミカルシフトデータを高速に得ることができる。 【0013】その際、複数方向の傾斜磁場のうち少なく
とも一方向の傾斜磁場の勾配極性を周期的に反転させて
印加することにより、一回の磁化の励起および信号の計
測でケミカルシフト情報と少なくとも一方向の空間情報
を同時に得ることができるため、水と水以外の物質のケ
ミカルシフト画像を高速に取得し、得られた水のケミカ
ルシフト画像のデータに基づいて、水以外の物質のケミ
カルシフト画像の各スペクトルを補正することができ
る。 【0014】 【実施例】以下、本発明の実施例を図を用いて説明す
る。図1に、本発明が適用される磁気共鳴イメージング
装置の構成例を示す。生体等の被検体1は、静磁場発生
マグネット2により生成される静磁場および傾斜磁場発
生コイル3により生成される異なる三方向の傾斜磁場が
印加される空間に置かれる。各コイルに流す電流を変化
させることにより、静磁場の均一度を調整することので
きるシムコイル11を備えている場合もある。被検体1
に対し、プローブ4により生成される高周波磁場を照射
して磁気共鳴現象を生じさせ、被検体1から発生する磁
気共鳴信号をプローブ4により検出する。検出された磁
気共鳴信号は受信器9を介して演算装置5に送られ、演
算装置5は磁気共鳴信号から画像情報を生成してディス
プレイ6に表示する。シムコイル11の駆動用電源部1
2、傾斜磁場発生コイル3の駆動用電源部7、送信器8
および受信器9は、シーケンス制御装置10により制御
される。また必要に応じて、記憶媒体13に計測信号お
よび測定条件を記憶させる。 【0015】図2は、本発明で使用する、高速にケミカ
ルシフト画像が得られる高速MRSI法の一手法である
多重エンコード法のパルスシーケンスの一例を示すもの
である。このパルスシーケンスでは、まず初めに、スラ
イス選択用の第1の傾斜磁場Gs1と、90°パルスと
呼ばれる第1の高周波磁場RF1を同時に印加すること
により、選択スライス内の核磁化だけを回転(励起)さ
せる。次に、エコータイムをTeとするとき、Te/2
後にスライス選択用の第2の傾斜磁場Gs2と180°
パルスと呼ばれる第2の高周波磁場RF2を同時に印加
し、前記90°パルスによって励起されていた核スピン
を180°反転させることにより、さらにTe/2後の
時点を中心とするエコー信号Sigを発生させる。 【0016】そして、エコー信号Sigを計測する際
に、傾斜磁場Gxの勾配を周期的に反転させたリードア
ウト用の傾斜磁場Grを印加することにより、X軸方向
の空間情報を含む連続的なエコー信号(以下、エコート
レイン信号と呼ぶ)を発生させることができる。なお、
Y軸方向の空間情報は、エンコード用の傾斜磁場Geに
よりエコー信号Sigに付加される。そして、前記Ge
の勾配を段階的に変化させ、磁化の励起および信号の計
測を繰返し時間Trで繰り返す。得られた一連の信号に
対し、3次元逆フーリエ変換を施すことにより、ケミカ
ルシフト画像を得ることができる。多重エンコード法
は、例えば特開昭61−13143号公報に記載されて
いる。 【0017】この多重エンコード法によれば、現在、最
も一般的なMRSI法として知られている3D−CSI
法に比べ、測定の次元を1次元減少させることができ、
高速化が可能となる。これは、1回の磁化の励起および
信号の計測で取得できるエコートレイン信号から、ケミ
カルシフト情報とX軸方向の空間情報を含む2次元情報
を同時抽出できるためである。 【0018】〔実施例1〕以下、第1の実施例について
説明を行う。まず、図1の装置を用い、図2にパルスシ
ーケンスを示した多重エンコード法を用いて、被検体の
ケミカルシフト画像を測定し、該ケミカルシフト画像の
各ピクセルの水スペクトルのピーク位置を抽出する。抽
出に当たっては、通常、各ピクセルの全スペクトルにお
いて、最大強度をとる位置を水スペクトルのピーク位置
とする。なお、部位によっては、脂肪スペクトルのピー
ク強度が水スペクトルのピーク強度を超えることがあり
得るが、その場合、脂肪と水のケミカルシフトの違い
(約3.5ppm)を利用して、予め水と脂肪のスペク
トルを分離しておくことができる。そして、各ピクセル
の水スペクトルにおいて、ピークの中心位置が一様にな
るように、演算装置での演算結果に基づいて各シムコイ
ルに流す電流を変化させることにより、静磁場の均一度
を向上させることができる。 【0019】例えば図3のように、各ピクセルの水スペ
クトルのピーク位置がX軸に沿ってシフトしている場
合、被検体内にX軸方向に磁場不均一があることが分か
り、ケミカルシフトは磁場強度に比例するため、各ピク
セル位置での磁場強度すなわち不均一磁場の大きさがわ
かる。故に、X軸方向の磁場分布を調整できるシムコイ
ルを調整することにより、静磁場の均一度を向上させる
ことができる。特開平5−7569号公報に記載されて
いるように、各シムコイルが、前記ピークの中心位置に
与える影響をあらかじめ測定しておけば、水のケミカル
シフト画像から各シムコイルに流す電流値を演算装置で
計算することができる。 【0020】〔実施例2〕以下、第2の実施例について
説明を行う。まず、前記多重エンコード法を用いて、被
検体のケミカルシフト画像を測定し、該ケミカルシフト
画像の各ピクセルの水スペクトルのピーク位置を抽出す
る。抽出に当たっては、通常、各ピクセルの全スペクト
ルにおいて、最大強度をとる位置を水スペクトルのピー
ク位置とする。なお、部位によっては、脂肪スペクトル
のピーク強度が水スペクトルのピーク強度を超えること
があり得るが、その場合、脂肪と水のケミカルシフトの
違い(約3.5ppm)を利用して、予め水と脂肪のス
ペクトルを分離しておくことができる。そして、各ピク
セルの水スペクトルのピーク位置をメモリに格納する。
該ピーク位置のデータに基づいて、ケミカルシフト画像
の各ピクセルのスペクトルを補正することができる。 【0021】例えば、被検体内にX軸方向の磁場不均一
がある場合、図4(a)のように各ピクセルの水スペク
トルのピーク位置がX軸に沿ってシフトする。そこで、
あるピクセルP1 のピーク位置に、全てのピクセルのピ
ーク位置を揃えるような変換F(P1 )を求めることが
できる〔図4(b)〕。また、水以外(例えばS/Nの
低いコリンやクレアチン等)のケミカルシフト画像〔図
4(c)〕の各ピクセルのスペクトルにも、同様の磁場
不均一によるピーク位置のシフトが生じている。そこ
で、図4(c)のケミカルシフト画像に前記変換F(P
1 )を施すことにより、磁場不均一の影響が除去された
ケミカルシフト画像図4(d)を得ることが可能とな
る。 【0022】〔実施例3〕以下、第3の実施例について
説明を行う。図5は、本実施例を適用した3D−CSI
法のパルスシーケンスの例である。このパルスシーケン
スでは、まず初めに、特開昭60−168041号記載
のCHESS(Chemical Shift Selective)パルスと呼ば
れる励起帯域を制限した第1の高周波磁場RF3を印加
することにより、水の磁化だけを選択的に励起させる。
次に、エコータイムをTe1とすると、Te1/2後に
スライス選択用の第1の傾斜磁場Gs3と180°パル
スと呼ばれる第2の高周波磁場RF4を同時に印加し、
前記RF3によって励起されていた核スピンを180°
反転させることにより、さらにTe1/2後の時点を中
心とするエコー信号Sig1を発生させる。なお、X軸
方向の空間情報およびY軸方向の空間情報は、エンコー
ド用の傾斜磁場Ge1およびGe2により、エコー信号
Sig1に付加される。 【0023】エコー信号Sig1の取得後、スポイル用
の傾斜磁場Gp1,Gp2およびGp3を印加すること
より、水の磁化を飽和させ、続けて、スライス選択用の
第2の傾斜磁場Gs1と第3の高周波磁場RF1を同時
に印加することにより、選択スライス内の水以外の物質
の核磁化だけを回転(励起)させる。次に、エコータイ
ムをTe2とすると、Te2/2後にスライス選択用の
第3の傾斜磁場Gs2と180°パルスと呼ばれる第2
の高周波磁場RF2を同時に印加し、前記RF1によっ
て励起されていた核スピンを180°反転させることに
より、さらにTe2/2後にエコー信号Sig2を発生
させる。なお、X軸方向の空間情報およびY軸方向の空
間情報は、エンコード用の傾斜磁場Ge3およびGe4
により、エコー信号Sig2に付加される。 【0024】これにより、一回の繰返し時間Tr内に、
水および水以外の物質の磁気共鳴信号を別々に取得する
ことが可能となる。そして、前記Ge1,Ge2,Ge
3およびGe4の勾配をそれぞれ段階的に変化させ、磁
化の励起および信号の計測を繰返し時間Trで繰り返
す。得られた一連の信号Sig1およびSig2に対
し、それぞれ3次元逆フーリエ変換を施すことにより、
水および水以外の物質のケミカルシフト画像を得ること
ができる。そして、前記第2の実施例と同様にして、得
られた水のケミカルシフト画像のデータに基づき、全て
のピクセルに対して水のスペクトルのピーク位置を揃え
るような変換を見出し、得られた水以外の物質のケミカ
ルシフト画像にその変換を施すことにより、各ピクセル
のスペクトルに対する不均一磁場の影響を補正すること
ができる。 【0025】〔実施例4〕以下、第4の実施例について
説明を行う。図6は、本実施例を適用した前記多重エン
コード法のパルスシーケンスの例である。このパルスシ
ーケンスでは、まず初めに、CHESSパルスと呼ばれ
る励起帯域を制限した第1の高周波磁場RF3を印加す
ることにより、水の磁場だけを選択的に励起させる。次
に、エコータイムをTe1とすると、Te1/2後にス
ライス選択用の第1の傾斜磁場Gs3と180゜パルス
と呼ばれる第2の高周波磁場RF4を同時に印加し、前
記RF3によって励起されていた核スピンを180゜反
転させることにより、さらにTe1/2後の時点を中心
とするエコー信号Sig1を発生させる。なお、X軸方
向の空間情報はリードアウト用の傾斜磁場Gr1によ
り、Y軸方向の空間情報はエンコード用の傾斜磁場Ge
1により、エコー信号Sig1に付加される。 【0026】エコー信号Sig1の取得後、スポイル用
の傾斜磁場Gr1,Gr2及びGr3を印加することに
より、水の磁化を飽和させ、続けてスライス選択用の第
2の傾斜磁場Gs1と第3の高周波磁場RF1を同時に
印加することにより、選択スライス内の水以外の物質の
核磁化だけを回転(励起)させる。次に、エコータイム
をTe2とすると、Te2/2後にスライス選択用の第
3の傾斜磁場Gs2と180゜パルスと呼ばれる第2の
高周波磁場RF2を同時に印加し、前記RF1によって
励起されていた核スピンを180゜反転させることによ
り、さらにTe2/2後にエコー信号Sig2を発生さ
せる。なお、X軸方向の空間情報はリードアウト用の傾
斜磁場Gr2により、Y軸方向の空間情報はエンコード
用の傾斜磁場Ge2により、エコー信号Sig2に付加
される。 【0027】これにより、一回の繰り返し時間Tr内
に、水及び水以外の物質の磁気共鳴信号を別々に取得す
ることが可能となる。そして、前記Ge1及びGe2の
勾配をそれぞれ段階的に変化させ、磁化の励起及び信号
の計測を繰り返し時間Trで繰り返す。得られた一連の
信号Sig1及びSig2に対し、それぞれ3次元逆フ
ーリエ変換を施すことにより、水及び水以外の物質のケ
ミカルシフト画像を得ることができる。そして、前記第
2の実施例と同様にして、得られた水のケミカルシフト
画像のデータに基づき、全てのピクセルに対して水のス
ペクトルのピーク位置を揃えるような変換を見出し、得
られた水以外の物質のケミカルシフト画像にその変換を
施すことにより、各ピクセルのスペクトルに対する不均
一磁場の影響を補正することができる。 【0028】なお、高速MRSI法として、前記多重エ
ンコード法以外に、マグネティック・レゾナンス・イン
・メディスン(Magnetic Resonance in Medicine)第1
巻、370−386頁(1984年)等に記載されたマ
ンスフィールド(Mansfield)による提案のEPSM法お
よびPREP法を用いた場合も、同様の効果が得られ
る。 【0029】また、前記各実施例では、3次元測定(ケ
ミカルシフト軸、X軸、Y軸)の場合について述べた
が、4次元測定(ケミカルシフト軸、X軸、Y軸、Z
軸)の場合でも、同様の効果が得られる。また、水素原
子以外の磁気共鳴信号を観測する場合にも、あらかじ
め、前記実施例の手法を用いて、磁場均一度の向上を行
うことにより、同様の効果が得られる。 【0030】 【発明の効果】本発明によれば、磁場不均一の影響の無
いケミカルシフト画像を短時間で測定可能な磁気共鳴イ
メージング装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】 【図1】磁気共鳴イメージング装置の構成図。 【図2】多重エンコード法のパルスシーケンスを示す
図。 【図3】実施例1の説明図。 【図4】実施例2の説明図。 【図5】実施例3のパルスシーケンスを示す図。 【図6】実施例4のパルスシーケンスを示す図。 【符号の説明】 RF…高周波磁場、Gz…Z軸方向の傾斜磁場、Gx…
X軸方向の傾斜磁場、Gy…Y軸方向の傾斜磁場、RF
1…90°パルス、RF2…180°パルス、Gs1…
90°スライス磁場、Gs2…180°スライス磁場、
Gr…リードアウト磁場、Ge…エンコード磁場、Si
g…磁気共鳴エコー信号、Tr…繰返し時間、Te…エ
コー時間、RF3…CHESSパルス、RF4…180
°パルス、Gs3…180°スライス磁場、Gp1,G
p2,Gp3…スポイル磁場、Ge1,Ge2,Ge
3,Ge4…エンコード磁場、Sig1,Sig2…磁
気共鳴エコー信号
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平4−246329(JP,A) 特開 平2−131746(JP,A) 特開 昭61−13143(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A61B 5/055

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】 異なる3方向の傾斜磁場を発生する傾斜
    磁場発生手段、高周波磁場発生手段、被検体からの核磁
    気共鳴信号を検出する信号検出手段の各手段を制御する
    シーケンス制御装置と、前記信号検出手段により検出さ
    れた核磁気共鳴信号から被検体のケミカルシフト画像を
    生成する演算装置とを有し、前記シーケンス制御装置
    は、1回の繰返し時間内に、水の核磁気共鳴信号を取得
    した後に、水以外の物質の核磁気共鳴信号を取得する制
    御を行ない、前記演算装置は、水の核磁気共鳴信号から
    水のケミカルシフト画像と、水以外の物質の核磁気共鳴
    信号から水以外の物質のケミカルシフト画像とを求め、
    前記演算装置は、水の水素原子核に起因するケミカルシ
    フト信号のピーク位置を前記水のケミカルシフト画像の
    各ピクセルのスペクトルから抽出する演算を行ない、前
    記水のケミカルシフト画像の前記各ピクセルにおける前
    記ピーク位置を一定位置に揃える変換を求め、前記変換
    を前記水以外の物質のケミカルシフト画像の各ピクセル
    のスペクトルに施して、磁場不均一の影響が除去された
    前記ケミカルシフト像を得ることを特徴とする磁気共鳴
    イメージング装置。
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