JP3379545B2 - スルーホール壁の膜厚測定装置 - Google Patents

スルーホール壁の膜厚測定装置

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JP3379545B2 JP08528293A JP8528293A JP3379545B2 JP 3379545 B2 JP3379545 B2 JP 3379545B2 JP 08528293 A JP08528293 A JP 08528293A JP 8528293 A JP8528293 A JP 8528293A JP 3379545 B2 JP3379545 B2 JP 3379545B2
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Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【産業上の利用分野】本発明は、スルーホールの内部表
面に形成された薄膜の膜厚を超音波を用いて測定するた
めの膜厚装置に関する。 【0002】 【従来の技術】スルーホールというのは、適宜の部材に
形成される径の小さい貫通孔のことである。このような
スルーホールは、種々の産業分野において種々の目的に
応じて用いられるが、例えば電気電子機器の分野におい
て多層プリント配線盤の電気的導通を図るためにスルー
ホールが用いられることが知られている。 【0003】周知のように多層プリント配線盤は、複数
の単層プリント配線盤を重ね合わせ、それらの配線盤を
貫通するスルーホールを形成し、そのスルーホールの内
壁表面にメッキ、コーティング、塗装等によって導電薄
膜層を形成することによって各配線盤間の電気的導通を
達成したものである。各配線盤が正常に機能するために
は、スルーホールの表面に形成される導電薄膜層が適正
な厚さになっていなければならず、その膜厚を検査する
ために本発明に係る膜厚測定方法が利用される。 【0004】従来、上記のようなスルーホール壁の薄膜
の厚さを測定する場合には、スルーホールを境として配
線盤を機械的に切断し、その切断部分を樹脂によって固
化し、さらに研磨し、その研磨された部分を顕微鏡で観
察することによって膜厚を測定している。しかしながら
このような測定方法では、測定対象である配線盤を破壊
しなければ測定ができず、また、測定のための作業が非
常に面倒であった。 【0005】スルーホールに関するものでなく、単なる
平面状の基盤上に形成された薄膜を測定対象とする膜厚
測定方法として、超音波を利用したものが既に提案され
ている。例えば、本出願人による特開昭61−2080
3号公報によれば、基盤上に形成された膜に対して、基
盤、膜、そして超音波伝達媒体から成る組合せ体に固有
の入射角θにて超音波を照射した場合、超音波の周波数
fと膜厚dとの積が上記組合せ体に固有の値Hとなった
ときに、超音波の反射率がきわめて小さくなるという現
象を利用している。この膜厚測定においては、超音波送
波用の圧電トランスデューサ及び超音波受波用の圧電ト
ランスデューサの2個のトランスデューサを互いに対向
して配置することによって形成された超音波トランスデ
ューサが用いられている。 【0006】また、同一出願人による特開平1−113
606号公報に開示された膜厚測定方法によれば、反射
波スペクトルにおいて反射率が極小となる周波数fd
膜厚dが d=g(fd) となる関数関係がある場合、極小周波数fd から膜厚d
が求められる。この測定方法においても、特開昭61−
20803号公報の場合と同じ超音波トランスデューサ
が用いられている。 【0007】さらに、同一出願人による特開平3−15
6308号公報には、測定対象物の微小領域の膜厚測定
を可能とするために、超音波送波部及び超音波受波部を
球面状且つ輪帯状に形成して超音波を測定対象物の微小
領域に集束させて照射するようにした測定方法が開示さ
れている。この測定方法においては、いわゆるアニュラ
ー型の超音波トランスデューサが用いられている。 【0008】以上のような超音波を利用した膜厚測定方
法を用いれば、被測定物を破壊することなく膜厚測定を
行うことができる。しかしながら、超音波トランスデュ
ーサはその外観形状がかなり大きく、従って、単なる平
面形状の部材を測定対象物とする場合のようにそのまわ
りに広い空間がある場合は問題がないものの、スルーホ
ールのような径の細い貫通孔を測定対象とする場合に
は、そのスルーホール内に圧電体を配置するための予備
的な空間がなく、従って実質的に超音波を用いた測定が
できなかった。 【0009】 【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記の問題
点を解消するためになされたものであって、超音波を用
いて非破壊でスルーホールの内表面に形成した薄膜の膜
厚を測定できるようにすることを目的とする。 【0010】 【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、本発明に係るスルーホール壁の膜厚測定装置は、ス
ルーホールの内壁面に形成された薄膜の膜厚を測定する
膜厚測定装置において、内側電極と、該内側電極の外
周表面に密着して設けられた円筒状の圧電体と、該圧電
体の外周表面に密着して設けられた円筒状の外側電極と
を有しており、その全体の外径が前記スルーホールの内
径よりも小さく形成されていて前記スルーホール内に挿
入可能である超音波トランスデューサと、前記内側電
極と前記外側電極との間に高周波パルスを供給する高周
波発振手段と、前記内側電極と前記外側電極との間に
生じる出力信号を受けてそれを処理する信号処理手段と
を有し、前記超音波トランスデューサが、スルーホー
ルの内壁面の全域に対向するように配置されていること
を特徴とする。 【0011】 【作用】内側電極と外側電極との間に高周波パルス、例
えば広帯域の高周波パルスを印加すると、圧電体から超
音波が発生し、その超音波がスルーホールの内壁面に照
射され、そこで反射する。この反射波は再び圧電体で受
け取られ、反射波の超音波振動に応じた電気信号が内側
電極と外側電極との間に出力される。この出力信号はス
ルーホール内壁面上の薄膜の厚さと密接に関連した情報
を含んでおり、よってこの出力信号を観察することによ
り目的とする膜厚が求められる。 【0012】 【実施例】図1は、本発明に係るスルーホール壁の膜厚
測定装置の一実施例を示している。この膜厚測定装置
は、丸棒状の内側電極1と、その内側電極1の外周面に
密着して設けられた円筒状の圧電体2と、その圧電体2
の外周面に密着して設けられた外側電極3とによって構
成された超音波トランスデューサ4を有している。 【0013】この超音波トランスデューサ4は、例え
ば、次のようにして製造される。まず導電性材料、例え
ば真鍮によって丸棒状の内側電極1を形成する。そし
て、その外周表面にP(VDF−TrFE)(ポリフッ
化ビニリデン・トリフルオロエチレン)を塗布し、さら
にスピンコート等によって薄く延ばし、さらに熱処理、
例えばアニーリングを施して薄くて均一な厚さの圧電体
2を形成する。そして、この圧電体2の外周表面にグラ
ウンドのための電極として導電層、例えばアルミニウム
層を蒸着して外側電極3を形成する。内側電極1と外側
電極3と間に高電圧を印加すると、圧電体2において内
側電極1と外側電極3とで挟まれる部分が分極して、圧
電作用を奏するようになる。 【0014】内側電極1には方向性結合器5が接続さ
れ、その方向性結合器5の一方の端子に高周波発振器6
が接続され、その他方の端子に信号処理手段としての信
号解析器7が接続されている。高周波発振器6は、広帯
域の高周波パルス信号を発生する任意の構造の電気回路
である。信号解析器7は、いわゆるスペクトルアナライ
ザ等のような、入力した電気信号をスペクトル変換する
任意の構造の電気回路である。方向性結合器5は、高周
波発振器6からの高周波パルス信号を内側電極1と外側
電極3との間に導入し、一方、内側電極1と外側電極3
との間に生じた出力信号を信号解析器7へ導入するよう
に作用する。このような信号分離作用は、方向性結合器
5以外にも、ブリッジ、サーキュレータ等といった他の
信号分離用機器によって達成することもできる。 【0015】以下、上記構成より成る膜厚測定装置につ
いてその動作を説明する。 【0016】本実施例では、測定対象物として多層プリ
ント配線盤8の適所に形成される断面円形状のスルーホ
ール9の内壁表面に形成された導電薄膜層10を考え
る。なお通常、スルーホール9は内径300μm〜5m
m程度に形成される。 【0017】検査にあたり、まず図2に示すように、そ
の外径がスルーホール9の内径よりも小さい超音波トラ
ンスデューサ4をスルーホール9の内部に挿入する。そ
して、超音波トランスデューサ4とスルーホール9との
間に超音波伝達媒体としての水11を充填する。その
後、高周波発振器6によって電極1,3間に広帯域の高
周波パルス信号を印加して圧電体2に広帯域周波数の超
音波を発生する。本実施例では、超音波トランスデュー
サ4が円筒形状に形成されているので、超音波は超音波
トランスデューサ4の軸方向の全域から発生し、そして
水11内を半径方向に広がるように伝搬してスルーホー
ル9の内壁面、すなわち薄膜10に到達する。このよう
な超音波は円筒波と呼ばれることもある。 【0018】薄膜10に到達した超音波はそこで反射し
て再び超音波トランスデューサ4へ入射し、圧電体2の
働きによって電気信号に変換されて電極1,3間に出力
される。この出力信号は方向性結合器5を通して信号解
析器7へ送られ、そこで周波数分析される。この周波数
分析により、例えば図3に示すように、周期的にディッ
プDを生じる出力波形が得られる。このディップDの周
期は薄膜層10の膜厚と密接に関連しており、よってこ
のディップ周波数を観察することにより、薄膜10の膜
厚が求められる。 【0019】以上、1つの実施例をあげて本発明を説明
したが、本発明はその実施例に限定されるものではな
い。 【0020】例えば、上記実施例では図2に示すよう
に、スルーホール9を貫通するように超音波トランスデ
ューサ4を配置、すなわち超音波トランスデューサ4を
スルーホール9の内壁面の全域に対向するように配置し
た。従ってこの場合には、超音波トランスデューサ4か
ら出る超音波(円筒波)がスルーホール9の内壁面の全
域に照射され、その全域からの反射波が超音波トランス
デューサ4によって再び受け取られる。よって、この場
合には、スルーホール9の内壁面上の薄膜10の全体の
膜厚情報が平均化されて得られる。 【0021】 【発明の効果】本発明によれば、スルーホールの内径よ
りも小さい超音波トランスデューサをスルーホール内に
配置し、超音波をスルーホールの内壁表面に直接照射す
るようにしたので、スルーホールの内壁表面に形成した
薄膜の膜厚を超音波を用いて非破壊で測定できるように
なった。 【0022】
【図面の簡単な説明】 【図1】本発明に係るスルーホール壁の膜厚測定装置の
一実施例を破断して示す斜視図である。 【図2】同膜厚測定装置の正面断面図である。 【図3】同膜厚測定装置によって求められた周波数分析
結果の一例を示す周波数スペクトル図である。 【符号の説明】 1 内側電極 2 圧電体 3 外側電極 4 超音波トランスデューサ 8 多層プリント配線盤 9 スルーホール 10 薄膜 11 水(超音波伝達媒体)
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平4−315910(JP,A) 特開 昭60−220882(JP,A) 特開 昭55−65624(JP,A) 実公 昭28−8019(JP,Y1) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01B 17/00 - 17/08 G01S 1/72 - 1/82 G01S 3/80 - 3/86 G01S 5/18 - 5/30 G01S 7/52 - 7/64 G01S 15/00 - 15/96

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】 スルーホールの内壁面に形成された薄膜
    の膜厚を測定する膜厚測定装置において、 内側電極と、該内側電極の外周表面に密着して設けられ
    た円筒状の圧電体と、該圧電体の外周表面に密着して設
    けられた円筒状の外側電極とを有しており、その全体の
    外径が前記スルーホールの内径よりも小さく形成されて
    いて前記スルーホール内に挿入可能である超音波トラン
    スデューサと、 前記内側電極と前記外側電極との間に高周波パルスを供
    給する高周波発振手段と、 前記内側電極と前記外側電極との間に生じる出力信号を
    受けてそれを処理する信号処理手段とを有し、 前記超音波トランスデューサが、スルーホールの内壁面
    の全域に対向するように配置されていることを特徴とす
    るスルーホール壁の膜厚測定装置。
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