JP3379134B2 - 電気自動車のバッテリ保温構造 - Google Patents

電気自動車のバッテリ保温構造

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JP3379134B2 JP4848593A JP4848593A JP3379134B2 JP 3379134 B2 JP3379134 B2 JP 3379134B2 JP 4848593 A JP4848593 A JP 4848593A JP 4848593 A JP4848593 A JP 4848593A JP 3379134 B2 JP3379134 B2 JP 3379134B2
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  • Electric Propulsion And Braking For Vehicles (AREA)
  • Body Structure For Vehicles (AREA)
  • Arrangement Or Mounting Of Propulsion Units For Vehicles (AREA)
  • Secondary Cells (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【産業上の利用分野】この発明は電気自動車のバッテリ
保温構造に関するものである。 【0002】 【従来の技術】電気自動車においては、できるだけ長い
航続距離を得るために、車体の軽量化、バッテリ容量の
増加に加えて、バッテリの適正な放電量を確保すること
が重要なファクタとなっている。バッテリの放電量はバ
ッテリが設置されている雰囲気温度によって大きく左右
され、雰囲気温度が30〜50℃の場合に効率良く放電
がなされる。また、複数のバッテリを直列にして使用す
る場合に個々のバッテリの雰囲気温度にバラツキがある
と効率が著しく低下するため、各バッテリの雰囲気温度
をバラツキのない状態にすることが要求される。 【0003】バッテリの保温装置としては、例えば実開
昭59−123966号に示されているように、複数の
バッテリを収納箱に並設し、収納箱の一端下部に入口を
他端下部に出口を設け、入口から導入した冷却水によっ
て収納箱内のバッテリを所定の温度に冷却する構造が知
られている。 【0004】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来のバッテリの保温装置にあっては入口側から出口側に
流れる冷却水の流れの中に全バッテリが配置されている
ことにより、入口側に比較して出口側の冷却水温が高く
なってしまい、したがって入口側のバッテリの温度に対
して出口側のバッテリの温度が高くなる。 【0005】これにより、バッテリ温度、即ちバッテリ
の放電量にバラツキが生じ全体として効率良く放電がな
されないという問題がある。 【0006】そこで、この発明は、各バッテリをバラツ
キなく保温して効率良く放電がなされるような温度状態
に設定できる電気自動車のバッテリ保温構造を提供する
ものである。 【0007】 【課題を解決するための手段】車体の両側に前後方向に
伸びるサイドメンバとフロアパネルとを有する上部フロ
アの下位に、この上部フロアとは分割した下部フロアを
有するフロア構造であって、下部フロアには格子状に配
置されたメンバによってバッテリの収納部が区画形成さ
れ、前記メンバの一側に調和空気を導入する入口が設け
られると共に他側に空気の出口が設けられ、前記収納部
に面したメンバの壁面に、収納部内に前記空気を導入す
る開口部が形成されている。 【0008】 【作用】メンバに形成された入口から導入された調和空
気はメンバに形成された出口から排出されるが、この間
に収納部に面したメンバの壁面の開口部から各バッテリ
に対して別個に調和空気が供給される。これにより各バ
ッテリは外気温に左右されず別個に保温される。 【0009】 【実施例】以下、この発明の一実施例を図面と共に説明
する。 【0010】図1,4,5に示すように、電気自動車の
フロア部分は、上部フロア1と上部フロア1の下位に設
けられた下部フロア2とで二重構造に形成されている。 【0011】上部フロア1のパネル本体(フロアパネ
ル)1Aの両側下面には閉断面構造に形成されたサイド
メンバ3が前後方向に向かって設けられ、パネル本体1
Aの下面の前部にはフロントクロスメンバ4が、後部に
はリヤクロスメンバ5が各々車幅方向に設けられてい
る。サイドメンバ3の外側部にはアウトリガ6を介して
サイドシル7が取り付けられている。尚、サイドメンバ
3は前方側が斜め前方に立ち上がり、後方側が斜め後方
に立ち上がっている。 【0012】フロントクロスメンバ4の中央部とリヤク
ロスメンバ5の中央部との間にはパネル本体1Aに取り
付けられて閉断面構造部を形成するハット型断面形状の
センタメンバ8が設けられ、センタメンバ8の外側壁に
はサイドメンバ3の内側壁に向かってハット型断面形状
の仕切メンバ9が取り付けられている。 【0013】したがって、上記サイドメンバ3とセンタ
メンバ8と仕切メンバ9とによってバッテリ10の収納
部11Bが区画形成される。 【0014】一方、下部フロア2のパネル本体2Aの上
面には両側にメンバとしてのサイドフレーム12が前後
方向に設けられ、また前後には各々車幅方向にメンバと
してのフロントフレーム13とリヤフレーム14とが取
り付けられている。これらサイドフレーム12とフロン
トフレーム13とリヤフレーム14は、前記上部フロア
パネル1のサイドメンバ3とフロントクロスメンバ4と
リヤクロスメンバ5に対応した位置に設けられ、上記セ
ンタメンバ8と仕切メンバ9に対応する下部フロアパネ
ル2に各々メンバとしてのセンタフレーム15と仕切フ
レーム16とが取り付けられている。ここで、センタフ
レーム15と仕切フレーム16とによってバッテリ10
の収納部11Aが区画形成される。 【0015】そして、図4,5に示すようにサイドメン
バ3とサイドフレーム12、フロントクロスメンバ4と
フロントフレーム13、リヤクロスメンバ5とリヤフレ
ーム14、センタメンバ8とセンタフレーム15、仕切
メンバ9と仕切フレーム16とが各々ボルト・ナット1
8によって締め付け固定されている。 【0016】その結果、収納部11Aと収納部11Bと
によって収納部11が形成され、ここに、バッテリ10
が配置されている。 【0017】ここで、上部フロア1のパネル本体1Aに
は、図1に示すようにフロントクロスメンバ4の近傍の
サイドメンバ3及びセンタメンバ8の閉断面構造部内に
空気調和装置の調和空気のダクト19が挿入される入口
20が形成されており、リヤクロスメンバ5の後部のサ
イドメンバ3には後方に立ち上がる後部下面に調和空気
の出口21が形成されている。 【0018】そして、上記各収納部11に面したサイド
メンバ3及びサイドフレーム12の内側壁とセンタメン
バ8及びセンタフレーム15の外側壁には収納部11に
向かって傾斜したガイドGを備え調和空気を導く開口部
22が形成されている。また、上記開口部22に対応す
るサイドメンバ3とセンタメンバ8の底壁にも上記開口
部22と同様の構成のガイドGを備えた開口部23が設
けられ、この開口部23に対応するサイドフレーム12
とセンタフレーム15に設けられた開口24からサイド
フレーム12とセンタフレーム15内に調和空気を導け
るようになっている。 【0019】ここで、上記開口部22,23は上流側で
取り込まれ減少した調和空気をより多く取り入れるた
め、その開口面積(図3中ハッチングで示す部分)が後
方へゆく程大きく形成され、後部側の収納部11程多く
の空気が導入されるようになっている。 【0020】また、サイドメンバ3とセンタメンバ8の
底壁のガイドGを備えた開口部23は、サイドフレーム
12とセンタフレーム15の開口24に係合するように
なっている。 【0021】尚、最後部の収納部11の後壁(リヤクロ
スメンバ5の前壁)には調和空気の出口21に連通する
排出口25が形成され、リヤフレーム13の上壁とリヤ
クロスメンバ5の下壁には連通口26が形成されてい
る。 【0022】次に作用について説明する。ここで、バッ
テリ10の雰囲気温度は概ね夏期においては高く、冬期
においては低くなるため、夏期においては冷却風を冬期
においては温風を供給してバッテリ10最適温度にする
必要があるが、ここでは冬期においてバッテリ10に温
風を供給する場合について説明する。空調装置のダクト
19から温風が入口20を経て上部フロア1のサイドメ
ンバ3、センタメンバ8に送られると、温風は各収納部
11に面した部位で一部は開口部22から収納部11の
上部へ、また一部は開口部23から下部フロア2のパネ
ル本体2上のサイドフレーム12、センタフレーム15
内へと導かれる。サイドフレーム12、センタフレーム
15内に導かれた温風は、サイドフレーム12やセンタ
フレーム15に形成された開口部22から収納部11の
下部へ導かれる。 【0023】ここで、上記開口部22,23は共にガイ
ドGによって温風を斜めに案内して導くため、開口部2
2では温風はスムーズに収納部11に流入でき、また、
開口部23では温風はスムーズに下部フロア2側へと導
かれる。 【0024】ここで、上流側で取り込まれて流量が少な
くなった温風は流量が少なくなる分だけ、後方にゆく程
断面積の大きな開口部22,23よって収納部11に取
り入れられるため、下流側の収納部11へも充分な温風
が供給され、上流側と下流側の収納部11のバッテリ1
0に温度のバラツキが生ずることはない。 【0025】このようにして、各々が独立している各収
納部11に別個に設けられた開口部22によって温風が
導入されるため、各収納部11内のバッテリ10はバラ
ツキなく外気温より高い所定温度の雰囲気の中で効率よ
く放電することができる。 【0026】また、各収納部11は上部フロア1と下部
フロア2との間で閉塞された空間となっており外気との
接触がないため、外気の影響を受けず、効率的にバッテ
リ10の保温を行うことができる。 【0027】そして、温風が最後部の収納部11に至る
と、排出口25から後方に向かい、リヤフレーム14か
ら連通口26を抜けて上部のリヤクロスメンバ5に至っ
た排出風と共に出口21から外部に排出される。 【0028】したがって、各バッテリ10は、例えば3
0〜50℃の最適雰囲気で各々がバラツキなく保温され
るため、効率の良い温度条件で使用されるのである。 【0029】ここで、出口21はサイドメンバ3の下面
に設けられているため、下部フロアパネル2のリヤフレ
ーム14に設けた場合のように水が侵入する虞れがない
点で有利である。 【0030】一方、上部フロア1のサイドメンバ3とセ
ンタメンバ8に下部フロア2のサイドフレーム12とセ
ンタフレーム15とをボルト・ナット18で締め付ける
際に、サイドメンバ3とセンタメンバ8に設けられた開
口部23のガイドG及びその側部をサイドフレーム12
とセンタフレーム15の開口24に合わせることで、両
者の位置決めができるため、組み付け作業の容易化にも
寄与することができる。 【0031】尚、上記実施例では調和空気が温風である
場合について説明したが、夏期においては冷却風によっ
てバッテリ10を冷やし所定の今度状態に保つようにす
ることは言うまでもない。また、バッテリ10を所定の
温度状態にするために外気をそのまま利用することも可
能である。 【0032】 【発明の効果】以上説明してきたようにこの発明によれ
ば、バッテリの収納部が各々独立して保温されることに
より、各バッテリが所望の雰囲気温度状態におかれるこ
ととなり、したがって各バッテリの温度をバラツキがな
く最適温度にしてバッテリを効率良く使用することがで
きるという効果がある。
【図面の簡単な説明】 【図1】この発明の一実施例の拡大平面図。 【図2】図4の要部拡大説明図。 【図3】図2の部分拡大斜視図。 【図4】図5のA−A線に沿う断面図。 【図5】図1の側面図。 【符号の説明】 1…上部フロア 1A…パネル本体(フロアパネル) 2…下部フロア 3…サイドメンバ 10…バッテリ 11…収納部 12…サイドフレーム(メンバ) 13…フロントフレーム(メンバ) 14…リヤフレーム(メンバ) 15…センタフレーム(メンバ) 16…仕切フレーム(メンバ) 20…入口 21…出口 22…開口部
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平5−169981(JP,A) 特開 昭52−35203(JP,A) 特開 昭59−171476(JP,A) 特開 平5−343106(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B60L 11/18 B62D 25/20 H01M 10/50

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】 車体の両側に前後方向に伸びるサイドメ
    ンバとフロアパネルとを有する上部フロアの下位に、こ
    の上部フロアとは分割した下部フロアを有するフロア構
    造であって、下部フロアには格子状に配置されたメンバ
    によってバッテリの収納部が区画形成され、前記メンバ
    の一側に調和空気を導入する入口が設けられると共に他
    側に空気の出口が設けられ、前記収納部に面したメンバ
    の壁面に、収納部内に前記空気を導入する開口部が形成
    されていることを特徴とする電気自動車のバッテリ保温
    構造。
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