JP3378367B2 - 超音波非破壊検査装置 - Google Patents

超音波非破壊検査装置

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JP3378367B2
JP3378367B2 JP21113494A JP21113494A JP3378367B2 JP 3378367 B2 JP3378367 B2 JP 3378367B2 JP 21113494 A JP21113494 A JP 21113494A JP 21113494 A JP21113494 A JP 21113494A JP 3378367 B2 JP3378367 B2 JP 3378367B2
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和夫 小松
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重成 染谷
悟 谷中
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は航空機機体のドアや胴体
等の曲面形状を有する複合材で構成された被測定物を超
音波により非破壊検査する超音波非破壊検査装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】例えば航空機の機体を構成する複合材か
らなるドアや胴体は、流体工学上複雑な曲面やテーパ形
状から構成されている。従来、このような曲面形状を有
する複合材で構成された被測定物を超音波非破壊検査装
置により非破壊検査する場合、超音波探触子の動きに対
して被測定物の曲面やテーパに沿って輪郭を制御してや
る必要があり、また被測定物である機体そのものが極め
て多くの分割形状となっているため、超音波非破壊検査
装置としてはこれらを考慮した構造のものが使用されて
いる。
【0003】例えば、実開昭56−2220号公報にお
いて、円弧状部分に曲面板の前後端を着脱自在に固定す
るようにした前後の扇形枠を一体に固着連結して、その
扇形中心部分を機体下部に左右揺動自在に軸支させ、該
両扇形枠の円弧状部分が共に遊嵌する前後に細長い支枠
を、扇形枠揺動線と平行な一定軌跡に沿い往復するよう
に機体上部側に支持させ、該支持の上下枠中央部間に相
対向する超音波の受信用探触子と送信用探触子を前後扇
形枠間に取付けた曲面板に対し略垂直に取付けて、該各
探触子と曲面板の間に夫々超音波媒介水柱形成用の間隔
を設けて曲面板の超音波探傷検査をできるようにした装
置が開示されている。
【0004】また、実開平3−110363号公報にお
いて、自動超音波探傷装置は探触子と位置検出センサー
を有する探触子部が設けられている。探触子は、Z軸と
Y軸に沿って移動し、同Y軸はX軸に沿って移動するこ
とによって、非検査物の超音波探傷検査を自動的にでき
るようにした装置が開示されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上述した従
来の超音波探傷装置では、連結された支枠内に非検査物
を入れているので、超音波送受信探触子を保持する支枠
自体が大型化する。また、非検査物を受ける部分の扇形
体が、扇形体を回転させる構造体フレームと支枠を支え
るフレーとに囲まれている。このために非検査物を扇形
体構成部分を回転させるために長いワイヤを使用してい
るため、ワイヤ自体に伸縮等が生じて設定した検査位置
がズレるという問題がある。
【0006】また、位置検出センサーで非検査物に設け
たマークの検出を行い、センサーから入力した信号で探
触子がY,Z各軸上をそれぞれ動いて非検査物の超音波
探傷検査を実施する方法では、平板に近いゆるやかな曲
面の探傷検査はできるが、曲面の大きな非検査物では
Y,Z軸の構成が非検査物との一定間隔の走行にならな
いために超音波探傷検査が困難になるという問題が生じ
る。
【0007】本発明は上記の問題を解決するためになさ
れたもので、全体を必要以上に大型化することなく、ス
ムーズで高速な曲面スキャンを実行でき、且つハンドリ
ングにおいても理想的な条件でアクセスできる超音波非
破壊検査装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は上記の目的を達
成するため、透過型超音波探触子と曲面形状を有する被
測定物に向けて水を噴射して前記透過型超音波探触子よ
り送受信される超音波を伝搬する水柱を形成するノズル
とを有する一対のスカータを用いて前記被測定物の非破
壊検査をする超音波非破壊検査装置において、ベース上
に適宜離間させて垂直に取付けられ、且つ対向する側に
ガイド機構を設けた一対の支柱と、これら支柱間に水平
状態にして設けられると共に、各支柱の前記ガイド機構
に上下方向に移動可能に保持させて取付けられ、且つ前
記一対のスカータをその超音波送受信側の対向間距離が
調整可能にして水平方向に移動可能に支持する支持フレ
ームと、前記一対の支柱間下方のベース上に前記スカー
タの移動方向と直交する方向に移動可能に設けられた移
動台車と、この移動台車の両側部に垂直に取付けられた
柱に回動可能に取付けられ前記被測定物を固定する固定
枠とを備え、前記支持フレームを上下方向に駆動するZ
軸駆動機構、前記一対のスカータを前記支持フレームに
沿って水平方向に駆動するX軸駆動機構、前記移動台車
を前記スカータの移動方向と直交する方向に駆動するY
軸駆動機構、前記固定枠を前記移動台車の移動方向前後
に旋回させるA軸駆動機構及び前記スカータの受信側と
前記被測定物との対向間距離を調整するS軸駆動機構を
それぞれ設けてこれら各軸の駆動機構を制御することに
より、前記被測定物を前記スカータに一定の距離をおい
て位置決めしながら前記被測定物の非破壊検査するよう
にしたものである。
【0009】また、上記構成において、被測定物を把持
するクランプ治具及びこれらのクランプ治具を動作させ
て前記被測定物を把持又は釈放させる駆動機構を備えた
複数個のクランプ機構を固定枠の両側にそれぞれ設け、
これら各クランプ機構を遠隔操作により制御可能にした
ものである。
【0010】さらに、上記構成において、スカータに被
測定物の曲面形状に倣って応動するように連結され、且
つスカータのノズルより噴射する水の飛散を防止するし
ゃ蔽板を備えた水飛散防止機構を設けたものである。
【0011】
【作用】このような構成の超音波非破壊検査装置にあっ
ては、支持フレームをZ軸駆動機構により支柱に沿って
上下方向に移動させ、移動台車をY軸駆動機構により前
進させると共に、被測定物が固定された固定枠をA軸駆
動機構により回動させながらスカータをX軸駆動機構に
より支持フレームに沿って水平移動し、且つ受信側スカ
ータをS軸駆動機構により被測定物との距離を調整する
5軸制御とすることにより、被測定物をスカータに一定
の距離をおいて正確に位置決めすることができると共
に、スカータ部分のスキャニングのみで曲面を有する複
合材料の被測定物を非破壊検査を行なうことが可能とな
るので、装置全体が軽量でコンパクトにできると共に高
速化に対応できる。
【0012】また、固定枠にそれぞれ取付けられたクラ
ンプ機構を遠隔操作して駆動機構を制御することにより
被測定物の両側を把持する複数個のクランプ治具を動作
させて被測定物を把持又は釈放させることが可能となる
ので、被測定物のハンドリングを容易にできる。
【0013】さらに、スカータに連結された水飛散防止
機構が被測定物の曲面形状に倣って応動することで、ス
カータのノズルより噴射する水の飛散をしゃ蔽板により
防止することができるので、能率の良い安定した被測定
物の非破壊検査を行なうことができる。
【0014】
【実施例】以下本発明の一実施例を図面を参照して説明
する。図1、図2及び図3は本発明による超音波非破壊
検査装置の構成例を示す正面図、平面図及び側面図であ
る。図1、図2及び図3において、1はベースで、この
ベース1上の図示左右両側の後方位置には二本の支柱2
が垂直に取付けられ、その上端部間を連結部材3により
連結されている。また、これら支柱2の対向する面側に
は、ガイド機構4が垂直方向にそれぞれ設けられ、これ
らのガイド機構4には連結部材3と平行に配設された支
持フレーム5の両端部が嵌め込こまれ、図示しない駆動
機構により垂直方向(図示Z軸方向)に移動可能に保持
されている。
【0015】また、この支持フレーム5の下端部には一
対のガイド部材5aがそれぞれ取付けられ、これらのガ
イド部材5aに一対のスカータ6が超音波信号の送受側
を互いに対向させて図示しない駆動機構により水平方向
(図示X軸方向)に移動可能に支持されている。この場
合、各スカータ6にはその対向間方向(S軸方向)の距
離を調節するための制御モータが連結されている。
【0016】一方、7はベース1に適宜離間させて敷設
された一対の軌道8上を図示前後方向(図示Y軸方向)
に移動する移動台車で、この移動台車7には図示左右両
側に一対の柱9がそれぞれ垂直に取付けられ、その上端
部間に被測定物10を保持するクランプ枠11が設けら
れ、このクランプ枠11の両側のほぼ中央部が柱9の上
端に取付けられた回転機構12により支持点を中心に図
示前後方向(図示A軸回動方向)に回動可能に支持され
ている。また、移動台車7の一側部にアクチュエータ1
3が取付けられ、このアクチュエータ13の駆動伝達軸
と回転機構12との間を連結軸14によりそれぞれ連結
して図示左右の回転機構12を同期させて回動するよう
にその駆動力が伝達できるようになっている。
【0017】また、クランプ枠11には、その左右両側
に被測定物10を遠隔制御によりクランプするための複
数個(本例では左右にそれぞれ3個)のクランプ機構1
5がそれぞれ取付けられている。
【0018】ここで、クランプ機構15の詳細について
図4及び図5により説明する。図4は上記クランプ枠1
1に取付けられた6個のクランプ機構15のうちの1個
を部分断面して示した正面図であり、図5は同じく平面
図である。図4及び図5において、40はクランプ機構
本体で、このクランプ機構本体40には被測定物10を
把持する上側クランプパット41がボルト等により固定
された上側アーム42が支持ピン43を中心に90°回
動可能に連結されている。また、クランプ機構本体40
内には上側アーム42を上下方向に移動するための直動
レール47及びガイド48を有し、且つ上側シリンダ4
6に連結されたスライド軸45の動作力を数倍に増幅し
て上側アーム42に伝達するトグル機構44が設けられ
ている。
【0019】同様に被測定物10を把持する下側クラン
プパット49がボルト等により固定された下側アーム5
0も支持ピンを中心に90度回動可能に連結され、また
下側シリンダ51に連結されたスライドの動作力を数倍
に増幅して下側アーム50に伝達するトグル機構が設け
られている。
【0020】また、52はクランプ機構本体40の長手
方向の中央部を回転軸53を中心にクランプ機構全体が
90度旋回可能に取付けたクランプ枠で、このクランプ
枠52には制御信号により作動する駆動モータ54が取
付けられ、その回転をベルト55を介して回転軸53に
伝達可能になっている。
【0021】次に支持フレーム5のガイド部材5aに沿
ってX方向に移動する一対のスカータ6を含む周囲の構
成例について図6乃至図9を用いて説明する。図6はス
カータが取付けられている部分と水循環系を模式的に示
した図であり、図7はスカータが取付けられたときの付
属品の取り付け状態を示す部分図である。また、図8及
び図9は水飛散防止のための治具をスカータの近傍に取
付けた状態を示す平面図である。
【0022】図6において、61はスカータ6のケース
内に設けられた透過型探触子であり、この透過型探触子
6は図示しないボルトにより取付けられている。またス
カータ6のケースには給水ホース62が接続され、ポン
プ63により供給される水がスカータ6のケース内に供
給されると、この水はノズルより被測定物10に噴射さ
れ、これより落下する水は水槽64に回収されて再びポ
ンプ63により給水される水循環系を構成している。ま
た、スカータ6は被測定物10に向けて噴射される水に
より形成される水柱を伝達媒体として透過型探触子61
より超音波を発信し、これを受信する構成となってい
る。
【0023】図7において、71は被測定物10との距
離が設定値“C”より接近したことを検出するとその検
出信号を光ファイバーケーブル等を通して図示しない制
御装置に伝送する光センサーで、この光センサー71は
スカータ6のノズルの外周部に取付けられた保持リング
72に保持されている。また、73はスカータ6のケー
ス外周部に取付けられたブラケットで、このブラケット
73は支持体74にプラスチック製のボルト75により
取付けられている。
【0024】この場合、プラスチック製のボルト75
は、スカータ6が万一他の構造物と衝突するとスカータ
6が壊れる前にボルト先端が折損するような強度に設定
されている。また、ボルトの折損が図示しないセンサに
より検出されるとガイド部材5aに移動可能に保持され
たスカータ6の駆動機構を非常停止できるようにしてあ
る。また、ブラケット73は鎖76により支持体74に
連結され、ボルト折損時にスカータ6の落下を防止する
ようにしている。
【0025】また、図8及び図9は一対のスカータ6の
ノズルより噴射された水の飛散を防止するための構成例
を示す図であり、図8は被測定物10の探傷中の状態を
示し、図9は被測定物10の端部からスカータ先端部が
僅かに外れ、最端部の探傷が終了してリバース送りされ
る状態を示している。
【0026】図8及び図9において、81はブラケット
73上部の両側に一端部がピン82によりレバー83を
回動自在に保持するためのアームで、このアーム81の
レバー83の他端部には被測定物10の測定面を転動す
る球84が支持されている。また、これらアーム81と
ブラケット73との間にスプリング85が張設され、球
84が被測定物10の輪郭形状に追従できるようにして
いる。さらに、レバー83には被測定物10に向けて噴
射された水の落下範囲を覆うしゃ蔽板86が取付けられ
ている。
【0027】この場合、被測定物10がスカータ6のセ
ンターから外れると、一対のスカータ6から流れる水柱
は同芯でぶつかり合ってサイド方向へ水が飛散するが、
しゃ蔽板86を前述した球84とスプリング85による
追従機構により90度の位置でストップさせ、サイド方
向の水の飛散が防止可能になっている。
【0028】次に上記のように構成された超音波非破壊
検査装置の作用について述べる。クランプ枠11に曲面
形状を有する被測定物10が載せられ、クランプ機構1
5によりクランプされた状態にあり、また一対のスカー
タ6と被測定物10との距離が予め設定された一定距離
に保持されながら探傷する動作を図10乃至図12を参
照しながら説明する。
【0029】まず、図10において、クランプ枠11を
水平状態にしておき、またクランプ機構15の上側クラ
ンプパッド41(図4)が90度開いた状態で図示しな
いクレーンにより被測定物10の表面を真空吸着してク
ランプ枠11上に載せて位置決めされる。
【0030】次に上側クランプパッド41を閉じてクラ
ンプ機構15により被測定物10の上下面をクランプす
る。このようにして被測定物10のセッティングが終了
すると、図1に示すように支持フレーム5を図示しない
駆動機構(Z軸駆動機構)により支柱2のガイド機構4
に沿って図10の状態になるように下降させる。これと
同時に移動台車7を図示しない駆動機構(Y軸駆動機
構)により前進させると共に、図11に示すようにクラ
ンプ枠11をアクチュエータ13の駆動力が伝達される
回転機構12(A軸駆動機構)により回動させさせなが
ら、スカータ6を水平横方向に図示しない駆動機構(X
軸駆動機構)によりトラバースすることで、被測定物1
0の曲面のスキャンを実行する。
【0031】このとき受信側のスカータ6は、被測定物
10との距離Sを調整するため制御モータ(S軸駆動機
構)16により被測定面に対して接近する方向に移動す
る。この隙間調整は、手動操作等で位置を調整する際に
安全域を拡大することができる。
【0032】さらに、支持フレーム5がZ軸方向に下降
し、クランプ枠11の回動が進むと図11に示すような
状態となり、最終的に図12に示すように支持フレーム
5およびスカータ6が最下段の位置に達した状態になる
と探傷検査が終了する。
【0033】また、クランプしているブロックの探傷
は、6個のクランプ機構15を一つずつ制御装置からの
制御信号により退避させ、探傷が終了した後再クランプ
させて順送りにより6ブロックすべてのクランプ場所を
探傷することで、被測定物10のすべての面の探傷測定
を行なうことができる。
【0034】ここで、超音波非破壊検査装置のX軸方
向、Y軸方向、Z軸方向、A軸方向およびS軸方向の各
駆動機構および駆動モータの制御並びにスカータ6の探
傷測定信号の画像処理についてシステム構成を図13に
より簡単に説明する。
【0035】図13において、図示しない各方向の駆動
機構および制御モータは制御ドライバ300により5軸
制御用制御部301の指示に基づき被測定物10の曲面
を追従し、超音波探触器302より発信された超音波は
透過型探触子61を保持するスカータ6に送られ、探傷
を開始する。また、クランプ箇所については5軸制御部
301の指示によりクランプ機構15が自動的に退避を
行ない、一箇所のクランプブロック毎に探傷を実行し、
すべての探傷を終了する。
【0036】さらに、5軸制御部301と透過型探触子
61から得られたデータは画像処理部304に高速の光
通信路303を通して入力され、画像処理されたデータ
が光ディスク305に格納され、ここでデータが管理さ
れるシステムが構成されている。
【0037】このような超音波非破壊検査装置の制御部
並びにスカータからの探傷測定信号の画像処理システム
において、予め欠陥場所と欠陥サイズが分かっているパ
ネルを装置内に固定して自動で超音波のキャリブレーシ
ョンを実施し、所定の性能を自己診断してから被測定物
の超音波画像検査を開始するようにしてもよい。
【0038】また、被測定物10の形状及びサイズによ
り複数のブロックに分割し、これら分割された順番もし
くは任意のブロックで超音波検査を実施できると共に、
その結果を画像処理して任意のブロックを表示すること
により、被測定物全体を総合評価することができる。
【0039】このように本実施例では、支持フレーム5
をZ軸駆動機構により支柱2に沿って上下方向に移動さ
せ、移動台車7をY軸駆動機構により軌道8上を前進さ
せると共に、被測定物10がクランプされたクランプ枠
11をアクチュエータ13により駆動される回転機構1
2(A軸駆動機構)により回動させながらスカータ6を
X軸駆動機構により支持フレームに沿って水平移動さ
せ、且つ受信側スカータ6を制御モータ16によるS軸
駆動機構により被測定物10との距離を調整する5軸制
御により、被測定物10をスカータ6に一定の距離をお
いて正確に位置決めできるようにしたので、スカータ部
分のスキャニングのみで曲面を有する複合材料の被測定
物10の非破壊検査を行なうことができ、探触子部分の
軽量化により装置全体をコンパクトにできると共にスキ
ャニングの高速化に対応させることができる。
【0040】また、クランプ枠11にそれぞれ取付けら
れた複数個のクランプ機構15の遠隔操作により上側シ
リンダ46、下側シリンダ51及び駆動モータ54を制
御してクランプ機構本体40を動作させ、被測定物10
の両側を把持する上側クランプパット41、下側クラン
プパット49により被測定物を把持又は釈放するように
したので、被測定10のハンドリングを容易にできる。
【0041】さらに、スカータ6の外周部に取付けられ
たブラケット73上部の両側にレバー83を回動自在に
保持するアーム81を設けると共に、レバー83の他端
部に被測定物10の測定面を転動する球84を支持さ
せ、且つアーム81とブラケット73との間に張設され
たスプリング85によりレバー83に取付けられたしゃ
蔽板86を被測定物10の曲面に応動させながら動作さ
せて被測定物10に向けて噴射される水の落下範囲を覆
うようにした水飛散防止機構を備えているので、スカー
タ6のノズルより噴射する水の飛散をしゃ蔽板86によ
り防止することができ、能率の良い安定した被測定物の
非破壊検査を行なうことができる。
【0042】なお、上記実施例では複雑な曲面形状のス
キャニングを対象として説明したが、X−Zスキャンに
よる平板形状についても前述同様にクランプし探傷する
ことができ、また支持フレームの枠内に入れば円柱形状
のものでも探傷することができる。
【0043】図14は被測定物を超音波非破壊検査装置
部内で移動及びクランプする機構の応用例を示す斜視図
である。図14に示すように、運搬台211は軌道21
2上を移動して図示しない支持フレーム内外に被測定物
213を搬出入するもので、この運搬台211上には被
測定物213を固定する保持具214が設けられ、この
保持具214はその両側部が支持部材215により回動
可能に支持されると共に、駆動機構216により回転力
が伝達されるようになっている。また、217は各モー
タを制御する制御装置である。
【0044】
【発明の効果】以上述べたように本発明によれば、シン
プルな形状の5軸制御により複雑な曲面形状の被測定物
の超音波による非破壊検査を行なうことができと共に、
探触子の部分を軽量化できることから高速スキャニング
に対応させることができ、またクランプの自動化により
探傷時間を少なくでき、且つキャリブレーションの自動
化や水の飛散防止を図ることができる能率の良い安定し
たスキャニング方式の超音波非破壊検査装置を提供でき
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による超音波非破壊検査装置の一実施例
を示す正面図。
【図2】同実施例の平面図。
【図3】同実施例の側面図。
【図4】同実施例における1個のクランプ機構を部分断
面して示す正面図。
【図5】同じくクランプ機構の平面図。
【図6】同実施例において、スカータが取付けられてい
る部分と水循環系を模式的に示す図。
【図7】同じくスカータが取付けられたときの付属品の
取り付け状態を示す部分図。
【図8】同実施例において、被測定物の探傷中における
水飛散防止機構の動作状態を示す図。
【図9】同じく最端部の探傷が終了してリバース送りさ
れるときの水飛散防止機構の動作状態を示す図。
【図10】同実施例において被測定物のセッティング終
了時における図1の動作状態を示す側面図。
【図11】同じく被測定物の曲面スキャンを実行してい
るときの図1の動作状態を示す側面図。
【図12】同じく被測定物の探傷結果終了時における図
1の動作状態を示す側面図。
【図13】同実施例の超音波非破壊検査装置における制
御部及び超音波画像処理部のシステム構成を示すブロッ
ク図。
【図14】被測定物を超音波非破壊検査装置部内で移動
及びクランプする機構の応用例を示す斜視図。
【符号の説明】
1……ベース、2……支柱、3……連結部材、4……ガ
イド機構、5……支持フレーム、5a……ガイド部材、
6……スカータ、7……移動台車、8……軌道、9……
柱、10……被測定物、11……クランプ枠、12……
回転機構、13……アクチュエータ、14……連結軸、
15……クランプ機構、16……制御モータ、40……
クランプ機構本体、41……上側クランプパット、42
……上側アーム、43……支持ピン、44……トグル機
構、45……スライド軸、46……上側シリンダ、47
……直動レール、48……ガイド、49……下側クラン
プパット、50……した側アーム、51……下側シリン
ダ、52……クランプ枠、53……回転軸、54……駆
動モータ、55……ベルト、61……透過型探触子、6
2……給水ホース、63……ポンプ、64……水槽、7
1……光センサ、72……保持リング、73……ブラケ
ット、74……支持体、75……プラスチック製ボル
ト、76……鎖、81……アーム、82……ピン、83
……レバー、84……球、85……スプリング、86…
…しゃ蔽板、300……制御ドライバ、301……5軸
制御用制御部、302……超音波探触器、303……光
通信路、304……画像処理部、305……光ディス
ク。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 水沼 千秋 東京都新宿区西新宿一丁目7番2号 富 士重工業株式会社内 (72)発明者 染谷 重成 東京都新宿区西新宿一丁目7番2号 富 士重工業株式会社内 (72)発明者 谷中 悟 神奈川県横浜市鶴見区末広町二丁目4番 地 株式会社東芝京浜事業所内 (72)発明者 福沢 幹彦 神奈川県横浜市鶴見区末広町二丁目4番 地 株式会社東芝京浜事業所内 (56)参考文献 特開 平3−95956(JP,A) 特開 昭63−94152(JP,A) 特開 平1−277752(JP,A) 実開 平3−110363(JP,U) 特公 昭46−7905(JP,B1) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01N 29/00 - 29/28

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 透過型超音波探触子と曲面形状を有する
    被測定物に向けて水を噴射して前記透過型超音波探触子
    より送受信される超音波を伝搬する水柱を形成するノズ
    ルとを有する一対のスカータを用いて前記被測定物の非
    破壊検査をする超音波非破壊検査装置において、ベース
    上に適宜離間させて垂直に取付けられ、且つ対向する側
    にガイド機構を設けた一対の支柱と、これら支柱間に水
    平状態にして設けられると共に、各支柱の前記ガイド機
    構に上下方向に移動可能に保持させて取付けられ、且つ
    前記一対のスカータをその超音波送受信側の対向間距離
    が調整可能にして水平方向に移動可能に支持する支持フ
    レームと、前記一対の支柱間下方のベース上に前記スカ
    ータの移動方向と直交する方向に移動可能に設けられた
    移動台車と、この移動台車の両側部に垂直に取付けられ
    た柱に回動可能に取付けられ前記被測定物を固定する固
    定枠とを備え、前記支持フレームを上下方向に駆動する
    Z軸駆動機構、前記一対のスカータを前記支持フレーム
    に沿って水平方向に駆動するX軸駆動機構、前記移動台
    車を前記スカータの移動方向と直交する方向に駆動する
    Y軸駆動機構、前記固定枠を前記移動台車の移動方向前
    後に旋回させるA軸駆動機構及び前記スカータの受信側
    と前記被測定物との対向間距離を調整するS軸駆動機構
    をそれぞれ設けてこれら各軸の駆動機構を制御すること
    により、前記被測定物を前記スカータに一定の距離をお
    いて位置決めしながら前記被測定物の非破壊検査するこ
    とを特徴とする超音波非破壊検査装置。
  2. 【請求項2】 被測定物を把持するクランプ治具及びこ
    れらのクランプ治具を動作させて前記被測定物を把持又
    は釈放させる駆動機構を備えた複数個のクランプ機構を
    固定枠の両側にそれぞれ設け、これら各クランプ機構を
    遠隔操作により制御可能にしたことを特徴とする請求項
    1に記載の超音波非破壊検査装置。
  3. 【請求項3】 スカータに被測定物の曲面形状に倣って
    応動するように連結され、且つスカータのノズルより噴
    射する水の飛散を防止するしゃ蔽板を備えた水飛散防止
    機構を設けたことを特徴とする請求項1に記載の超音波
    非破壊検査装置。
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