JP3377178B2 - 音響拡声装置とその明瞭度改善方法 - Google Patents

音響拡声装置とその明瞭度改善方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電気音響設備を用
いて出力音響の拡声を行う音響拡声装置およびその明瞭
度を改善する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、音響拡声において拡声を行う場合
に明瞭度を改善する方法としては、文献(通学技報EA
94ー38)に記載されているものが知られている。図
6は従来の明瞭度を改善した音響拡声装置の構成を示し
ている。図6において、607は音場であり、N個のス
ピーカ604とM個の制御点606がある。605はス
ピーカ604と制御点606の間のインパルスレスポン
スであり、測定または予測手段により得られている。残
響の少ない波形を設定した目標特性609、インパルス
レスポンス605を設定した伝達関数設定器608、お
よび発散防止係数610により、係数算出器611では
最小二乗法により係数612を算出する。この係数61
2を音場制御フィルタ602に設定し、増幅器603を
介してスピーカ604に接続することにより、入力音声
信号601を制御点606に対し明瞭に伝達することが
できる。
【0003】このようにして、従来の音響拡声装置にお
いても、拡声音声の明瞭度を一応改善することができ
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の音響拡声装置における明瞭度改善方法では、残響時
間が長い場合には必要な制御用フィルタの演算量が膨大
になること、制御箇所を増加すると音場制御用フィルタ
の数も増加し、測定する必要のあるインパルスレスポン
スの数も増加すること、などの問題があった。
【0005】本発明は、このような従来の問題を解決す
るものであり、音場制御フィルタの演算量を削減し、音
場制御フィルタの数を削減しつつ明瞭な拡声を行うこと
のできる音響拡声装置およびその明瞭度改善方法を提供
することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の音響拡声装置お
よびその明瞭度改善方法は、音場制御フィルタの係数算
出方法として、特異値分解を用いて、周波数ごとに特異
値行列の各要素のうち、基準値以下である要素は0に設
定したのち係数を算出する手段と、スピーカと制御点の
間のインパルスレスポンスの一部を目標特性とする手段
と、複数の制御点を立体的に配置する手段と、係数長を
短縮し係数のうち二乗振幅が最大になるタップを含む一
部のみを用いる手段と、トンネルなど1方向に同一形状
が連続する音場において複数箇所で音場制御を行い、ス
ピーカと制御点を各制御箇所において同じ位置に配置
し、複数の制御箇所のうち1箇所でのみ音場制御フィル
タ係数を算出し、この係数を用いてその他の箇所で音場
制御を実施する手段と、複数の制御箇所を同時に制御す
る音場制御フィルタ係数を算出する手段を、適宜備えた
ものである。これにより、音場制御フィルタの演算量を
削減し、音場制御フィルタの数を削減しつつ明瞭な拡声
を行うことができる。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明の請求項1に記載の発明
は、入力音声信号を音場制御フィルタを通して増幅した
後、音場においてスピーカから制御点に向けて拡声音響
を出力するとともに、スピーカと制御点の間のインパル
スレスポンスをもとに目標特性に対する係数を算出し、
その係数を音場制御フィルタに設定する音響拡声装置に
おいて、音場制御フィルタの係数算出方法として、特異
値分析を用いて、周波数ごとに特異値行列の各要素のう
ち、基準値以下である要素は0に設定した後に係数を算
出する手段を備えた音響拡声装置であり、音場制御フィ
ルタの演算量を削減し、音場制御フィルタの数を削減し
つつ明瞭な拡声を行うことができるという作用を有す
る。
【0008】本発明の請求項2に記載の発明は、スピー
カと制御点の間のインパルスレスポンスの一部を目標特
性として設定する手段を備えた請求項1記載の音響拡声
装置であり、音場制御フィルタの演算量を削減し、音場
制御フィルタの数を削減しつつ明瞭な拡声を行うことが
できるという作用を有する。
【0009】本発明の請求項3に記載の発明は、複数の
制御点を立体的に配置した請求項1または2記載の音響
拡声装置であり、音場制御フィルタの演算量を削減し、
音場制御フィルタの数を削減しつつ明瞭な拡声を行うこ
とができるという作用を有する。
【0010】本発明の請求項4に記載の発明は、係数の
長さを短縮し、係数のうち二乗振幅が最大になるタップ
を含む一部のみを音場制御フィルタ係数として用いる請
求項3記載の音響拡声装置であり、音場制御フィルタの
演算量を削減し、音場制御フィルタの数を削減しつつ明
瞭な拡声を行うことができるという作用を有する。
【0011】本発明の請求項5に記載の発明は、トンネ
ルなど1方向に同一形状が連続する音場において、複数
箇所で音場制御を行い、スピーカと制御点を各制御箇所
において同じ位置に配置し、複数の制御箇所のうち1箇
所でのみ音場制御フィルタ係数を算出し、この係数を用
いてその他の箇所で音場制御を実施する請求項1から4
のいずれかに記載の音響拡声装置であり、音場制御フィ
ルタの演算量を削減し、音場制御フィルタの数を削減し
つつ明瞭な拡声を行うことができるという作用を有す
る。
【0012】本発明の請求項6に記載の発明は、複数の
制御箇所を同時に制御するための音場制御フィルタ係数
を算出する請求項5記載の音響拡声装置であり、音場制
御フィルタの演算量を削減し、音場制御フィルタの数を
削減しつつ明瞭な拡声を行うことができるという作用を
有する。
【0013】本発明の請求項7に記載の発明は、音響拡
声装置において、音場制御フィルタの係数算出方法とし
て周波数領域で特異値分解を行い、特異値行列の各要素
のうち、予め設定したしきい値以下の要素は0に設定し
た後、逆行列算出を実施する明瞭度改善方法であり、明
瞭な拡声を行うことができるという作用を有する。
【0014】本発明の請求項8に記載の発明は、各周波
数において、特異値行列の各要素の最大値を算出し、そ
の最大値を基準としてしきい値を設定する請求項7記載
の明瞭度改善方法であり、音場制御フィルタごとに発散
を防止できるという作用を有する。
【0015】本発明の請求項9に記載の発明は、各周波
数において、特異値行列の各要素の最大値より40dB
小さい値をしきい値とする請求項8記載の明瞭度改善方
法であり、音場制御フィルタごとに発散を防止できると
いう作用を有する。
【0016】本発明の請求項10に記載の発明は、スピ
ーカと制御点の間のインパルスレスポンスのうち、一部
分を目標特性とする請求項7、8または9記載の明瞭度
改善方法であり、制御点だけでなく制御点の周囲まで明
瞭な拡声を行うことのできる範囲を拡大するという作用
を有する。
【0017】本発明の請求項11に記載の発明は、スピ
ーカと制御点の間のインパルスレスポンスのうち、直接
音以外の部分を0に設定したものを目標特性とする請求
項10記載の明瞭度改善方法であり、制御点だけでなく
制御点の周囲まで明瞭な拡声を行うことのできる範囲を
拡大するという作用を有する。
【0018】本発明の請求項12に記載の発明は、複数
の制御点を立体的に配置する請求項11記載の明瞭度改
善方法であり、明瞭な拡声を行うことのできる範囲を立
体的に拡大するという作用を有する。
【0019】本発明の請求項13に記載の発明は、制御
点を1辺の長さが30cm以内の立体格子点上に配置す
る請求項12記載の明瞭度改善方法であり、明瞭な拡声
を行うことのできる範囲を立体的に拡大するという作用
を有する。
【0020】本発明の請求項14に記載の発明は、係数
算出後、係数のうち二乗振幅が最大になるタップを含む
一部のみを用いて音場制御を行う請求項7から13のい
ずれかに記載の明瞭度改善方法であり、必要な音場制御
フィルタの規模を削減できるという作用がある。
【0021】本発明の請求項15に記載の発明は、係数
長を短縮前の係数長と比較して1/10以下にした係数
を用いる請求項14記載の明瞭度改善方法であり、必要
な音場制御フィルタの規模を削減できるという作用があ
る。
【0022】本発明の請求項16に記載の発明は、トン
ネルなど1方向に同一断面形状が連続する音場におい
て、複数箇所で音場制御を行い、スピーカと制御点を各
制御箇所において同じ位置に配置する請求項7から15
のいずれかに記載の明瞭度改善方法であり、音場制御フ
ィルタ全体の規模を削減しつつ複数箇所で明瞭な拡声を
行うことができるという作用と、必要なインパルスレス
ポンスの数を削減できるという作用を有する。
【0023】本発明の請求項17に記載の発明は、複数
の制御箇所のうち、1箇所でのみ音場制御フィルタの係
数を算出し、この係数を用いてその他の箇所で音場制御
を実施する請求項16記載の明瞭度改善方法であり、音
場制御フィルタ全体の規模を削減しつつ複数箇所で明瞭
な拡声を行うことができるという作用と、必要なインパ
ルスレスポンスの数を削減できるという作用を有する。
【0024】本発明の請求項18に記載の発明は、制御
箇所の間隔を50m以上とした請求項17記載の明瞭度
改善方法であり、他の制御箇所による妨害が少なくなる
という作用を有する。
【0025】本発明の請求項19に記載の発明は、複数
の制御箇所を同時に制御する音場制御フィルタ係数を算
出する請求項16記載の明瞭度改善方法であり、音場制
御フィルタ全体の規模を削減しつつ複数箇所で明瞭な拡
声を行うことができるという作用を有する。
【0026】本発明の請求項20に記載の発明は、各制
御箇所においてその内部にあるスピーカと制御点の間の
インパルスレスポンスのみを用いてフィルタ係数を算出
する請求項19記載の明瞭度改善方法であり、音場制御
フィルタ全体の規模を削減しつつ複数箇所で明瞭な拡声
を行うことができるという作用を有する。
【0027】本発明の請求項21に記載の発明は、制御
箇所の間隔を50m以上とした請求項20記載の明瞭度
改善方法であり、他の制御箇所による妨害が少なくなる
という作用を有する。
【0028】以下、本発明の実施の形態について、図1
から図5を用いて説明する。 (実施の形態1)図1は本発明の第1の実施の形態を示
すものである。図1において、入力音声信号101は、
N個の音場制御フィルタ102に接続される。音場制御
フィルタ102の出力は、それぞれN個の増幅器103
を経て音場107におけるN個のスピーカ104に接続
される。音場107では、N個のスピーカ104とM個
の制御点106の間のインパルスレスポンス105が測
定されており、これをもとに各周波数ごとに音響伝達関
数行列108が算出される。音響伝達関数行列108
は、特異値分解算出器109により特異値分解される。
特異値分解算出器109の出力の1つは、特異値評価器
110を経て逆行列算出器111に入力される。特異値
分解算出器109の出力のもう1つは、逆行列算出器1
11に入力音声信号される。係数算出器113では、目
標特性112と逆行列算出器111の出力をもとに係数
114が算出される。係数114は音場制御フィルタ1
02に設定される。
【0029】次に、上記第1の実施の形態の動作につい
て説明する。音場107において、N個のスピーカ10
4とM個の制御点の間のN×M個のインパルスレスポン
ス105を測定またはシミュレーションにより求める。
インパルスレスポンス105をそれぞれFFTなどの方
法により周波数領域に変換し、各周波数において音響伝
達関数行列108を算出する。ここで、音響伝達関数行
列108をC(M、N)で表す。行列Cの各要素は複素
数である。なお、添え字M、NはM行N列行列であるこ
とを意味する。特異値分解算出器109では、式(1)
のように行列Cの特異値分解を行う。 C=UWVT ・・・ 式(1) U(M、N):M×Nの列直交行列 ((i=1〜M)ΣUikUjn=δkn ,1<k<N,1<n<N))W
(N、N):N×Nの対角行列(対角成分wj [j=1〜N]
は非負) VT (N、N):N×Nの直交行列Vの転置行列
【0030】式(1)で得られたWをそのまま用いる
と、Wの各要素のうち、0やほぼ0に近い値を持つ要素
がある場合には、その要素に対応する音場制御フィルタ
の係数114が発散するという問題がある。そこで、以
下の方法で特異値評価器110において音場制御フィル
タごとに発散を防止する。
【0031】特異値評価器110では、特異値行列Wの
各要素の最大値Wmaxを求める。次に、各要素の最大値Wm
axに対する比を求める。この比が基準値以下になる場合
には、その要素wjの値を0に設定する。基準値はー60
dBからー20dBの範囲でよく、ー40dBとするの
が妥当である。
【0032】逆行列算出器111では、式(2)に従っ
てCの逆行列を算出する。 C-1=V[diag(1/wj)]UT ・・・ 式(2) diag(1/wj):要素が1/wj [j=1〜N]のN×N対角行列
【0033】M個の制御点にける目標として残響音成分
の少ないインパルスレスポンスを設定しそれぞれ周波数
領域に変換し、各周波数において行列B(M)を目標特
性112として設定する。係数算出器113では、式
(3)により解X(N)として算出する。 X=C-1B ・・・ 式(3)
【0034】各周波数についてXを求め、N個の音場制
御用フィルタの周波数特性を求め、それぞれを逆FFT
などの方法により時間領域に変換し、係数114を得
る。この係数を音場制御フィルタ102に設定すること
により、制御点106では明瞭に拡声することができ
る。このように、音場制御フィルタごとに発散を防止し
つつ明瞭な拡声を行うことができる。
【0035】(実施の形態2)図2は本発明の第2の実
施の形態を示すものである。図2において、入力音声信
号201は、N個の音場制御フィルタ202に接続され
る。音場制御フィルタ202の出力は、それぞれN個の
増幅器203を経て音場207におけるN個のスピーカ
204に接続される。音場207では、N個のスピーカ
204とM個の制御点206の間のインパルスレスポン
ス205が測定されている。インパルスレスポンス20
5をもとに、各周波数ごとに音響伝達関数行列208が
算出される。また、インパルスレスポンス205は、目
標特性設定器215にも入力される。音響伝達関数行列
208は、特異値分解算出器209に入力される。特異
値分解算出器209では、音響伝達関数行列208の特
異値分解を行う。特異値分解算出器209の出力の1つ
は、特異値評価器210を経て逆行列算出器211に入
力される。特異値分解算出器209の出力のもう1つ
は、逆行列算出器211に入力される。係数算出器21
3では、目標特性設定器215の出力である目標特性2
12と逆行列算出器211の出力をもとに係数214が
算出される。係数214は音場制御フィルタ202に設
定される。
【0036】次に、上記第2の実施の形態の動作につい
て説明する。音場207において、N個のスピーカ20
4とM個の制御点の間のN×M個のインパルスレスポン
ス205を測定またはシミュレーションにより求める。
M個の制御点は直線上に配置する。制御点の間隔dは3
0cm以内がよく、実用上は10cmとするのが妥当で
ある。インパルスレスポンス205をそれぞれFFTな
どの方法により周波数領域に変換し、各周波数において
音響伝達関数行列208を算出する。音響伝達関数行列
208は、特異値分解算出器209の入力となる。ここ
で、音響伝達関数行列208をC(M、N)で表す。行
列Cの各要素は複素数である。なお、添え字M、NはM
行N列行列であることを意味する。特異値分解算出器2
09では、式(1)のように行列Cの特異値分解を行
う。
【0037】式(1)で得られたWをそのまま用いる
と、Wの各要素のうち、0やほぼ0に近い値を持つ要素
がある場合には、その要素に対応する音場制御フィルタ
の係数214が発散するという問題がある。そこで、以
下の方法で特異値評価器210において音場制御フィル
タごとに発散を防止する。
【0038】特異値評価器210では、特異値行列Wの
各要素の最大値Wmaxを求める。次に、各要素の最大値Wm
axに対する比を求める。この比が基準値以下になる場合
には、その要素wjの値を0に設定する。基準値はー60
dBからー20dBの範囲でよく、ー40dBとするの
が妥当である。
【0039】目標特性設定器215では、インパルスレ
スポンス205を入力として、インパルスレスポンス2
05の直接音部分を算出する。インパルスレスポンスの
直接音部分の算出方法は以下のように行う。N個のスピ
ーカ204のうち1つを選択し、そのスピーカとM個の
受聴点の間のインパルスレスポンスの二乗振幅が最大に
なるタップをそれぞれ求める。そのタップを中心に窓関
数を乗じて、二乗振幅が最大になるタップ±Tの範囲を
それぞれインパルスレスポンスの直接音部分とする。窓
関数の形状は矩形窓やハニング窓でよい。最適なTの大
きさは使用するスピーカの直接音の応答が収まる範囲と
する。一般には10〜50タップの範囲である。このよ
うに求めたM個のインパルスレスポンスの直接音部分を
FFTなどの方法により周波数領域に変換し、各周波数
において行列B(M)を目標特性212として設定す
る。逆行列算出器211では、式(2)に従ってCの逆
行列を算出する。
【0040】係数算出器213では、式(3)により解
X(N)として算出する。各周波数についてXを求める
ことにより、N個の音場制御用フィルタの周波数特性を
算出する。それぞれの音場制御用フィルタの周波数特性
を逆FFTなどの方法により時間領域に変換し、係数2
14を得る。この係数を音場制御フィルタ202に設定
することにより、制御点206とその周囲では明瞭に拡
声することができる。このように、音場制御フィルタご
とに発散を防止しつつ明瞭な拡声を行うことができる。
【0041】(実施の形態3)図3は本発明の第3の実
施の形態を示すものである。図3において、入力音声信
号301は、N個の音場制御フィルタ302に接続され
る。音場制御フィルタ302の出力は、それぞれN個の
増幅器303を経て音場307におけるN個のスピーカ
304に接続される。音場307では、N個のスピーカ
304とM個の制御点306の間のインパルスレスポン
ス305が測定されている。インパルスレスポンス30
5をもとに、各周波数ごとに音響伝達関数行列308が
算出される。また、インパルスレスポンス305は、目
標特性設定器315にも入力される。音響伝達関数行列
308は、特異値分解算出器309に入力される。特異
値分解算出器309では、音響伝達関数行列308の特
異値分解を行う。特異値分解算出器309の出力の1つ
は、特異値評価器310を経て逆行列算出器311に入
力される。特異値分解算出器309の出力のもう1つ
は、逆行列算出器311に入力される。係数算出器31
3では、目標特性設定器315の出力である目標特性3
12と逆行列算出器311の出力をもとに係数314が
算出される。算出された係数314は、最大値検出器3
16で二乗振幅が最大になるタップを求め、係数長変更
器317でそのタップを中心に窓関数を乗じて二乗振幅
が最大になるタップ±Tの範囲を新たな係数として求
め、音場制御フィルタ302に設定する。
【0042】次に、上記第3の実施の形態の動作につい
て説明する。音場307において、N個のスピーカ30
4とM個の制御点306の間のN×M個のインパルスレ
スポンス305を測定またはシミュレーションにより求
める。M個の制御点306は立体的に配置する。制御点
306の間隔dは30cm以内がよく、実用上は10c
mから20cmとするのが妥当である。実用的な制御点
306の配置は、一辺の長さ20cmの立方体内に制御
点の間隔dを10cmとして27点の制御点を配置し、
これを床面から1.5mの高さとする。
【0043】インパルスレスポンス305をそれぞれF
FTなどの方法により周波数領域に変換し、各周波数に
おいて音響伝達関数行列308を算出する。音響伝達関
数行列308は、特異値分解算出器309の入力とな
る。ここで、音響伝達関数行列308をC(M、N)で
表す。行列Cの各要素は複素数である。なお、添え字
M、NはM行N列行列であることを意味する。特異値分
解算出器309では、式(1)のように行列Cの特異値
分解を行う。
【0044】式(1)で得られたWをそのまま用いる
と、Wの各要素のうち、0やほぼ0に近い値を持つ要素
がある場合には、その要素に対応する音場制御フィルタ
の係数314が発散するという問題がある。そこで、以
下の方法で特異値評価器310において音場制御フィル
タごとに発散を防止する。
【0045】特異値評価器310では、特異値行列Wの
各要素の最大値Wmaxを求める。次に、各要素の最大値Wm
axに対する比を求める。この比が基準値以下になる場合
には、その要素wjの値を0に設定する。基準値はー60
dBからー20dBの範囲でよく、ー40dBとするの
が妥当である。
【0046】目標特性設定器315では、インパルスレ
スポンス305を入力として、インパルスレスポンス3
05の直接音部分を算出する。インパルスレスポンス3
05の直接音部分の算出方法は以下のように行う。N個
のスピーカ304のうち1つを選択し、そのスピーカと
M個の受聴点の間のインパルスレスポンスの二乗振幅が
最大になるタップをそれぞれ求める。そのタップを中心
に窓関数を乗じて、二乗振幅が最大になるタップ±Tの
範囲をそれぞれインパルスレスポンスの直接音部分とす
る。窓関数の形状は矩形窓やハニング窓でよい。最適な
Tの大きさは使用するスピーカの直接音の応答が収まる
範囲とする。一般には10〜50タップの範囲である。
このように求めたM個のインパルスレスポンスの直接音
部分をFFTなどの方法により周波数領域に変換し、各
周波数において行列B(M)を目標特性312として設
定する。逆行列算出器311では、式(2)に従ってC
の逆行列を算出する。
【0047】係数算出器313では、式(3)により解
X(N)として算出する。各周波数についてXを求め、
N個の音場制御用フィルタの周波数特性を求め、それぞ
れを逆FFTなどの方法により時間領域に変換すること
により、N個の短縮前係数を得る。最大値検出器316
では、短縮前係数の二乗振幅が最大になるタップをそれ
ぞれ求める。係数長変更器317では、短縮前係数の二
乗振幅が最大になるタップを中心に窓関数を乗じて、二
乗振幅が最大になるタップ±Tの範囲を新たな係数とす
る。窓関数の形状は矩形窓やハニング窓でよい。Tの大
きさは短縮前係数の長さの1/10とするのが妥当であ
るが、さらに短くしてもよい。
【0048】このように算出した係数314を音場制御
フィルタ302に設定することにより、制御点306と
その周囲では明瞭に拡声することができ、音場制御フィ
ルタの規模を削減しつつ明瞭な拡声を行うことができ
る。
【0049】(実施の形態4)図4は本発明の第4の実
施の形態を示すものである。図4において、入力音声信
号401は、N個の音場制御フィルタ402に接続され
る。音場制御フィルタ402の出力は、それぞれN個の
増幅器402を経て音場407における制御箇所A41
6のN個のスピーカ404と制御箇所B417のN個の
スピーカ418に分配される。音場407はトンネルな
ど同一の断面形状が一方向に連続する音場である。音場
407では、制御箇所A416において、スピーカ40
4と制御点406の間のインパルスレスポンス405、
および制御箇所B417において、スピーカ418と制
御点420間のインパルスレスポンス419がそれぞれ
定義されている。インパルスレスポンス405をもと
に、各周波数ごとに音響伝達関数行列408が算出され
る。また、インパルスレスポンス405は、目標特性設
定器415にも入力される。音響伝達関数行列408
は、特異値分解算出器409に入力される。特異値分解
算出器409では、音響伝達関数行列408の特異値分
解を行う。特異値分解算出器409の出力の1つは、特
異値評価器410を経て逆行列算出器411に入力され
る。特異値分解算出器409の出力のもう1つは、逆行
列算出器411に入力される。係数算出器413では、
目標特性設定器415の出力である目標特性412と逆
行列算出器411の出力をもとに係数414が算出され
る。係数414は音場制御フィルタ402に設定され
る。
【0050】次に、上記第4の実施の形態の動作につい
て説明する。音場407において、制御箇所A416の
N個のスピーカ404とM個の制御点406の間のN×
M個のインパルスレスポンス405を測定またはシミュ
レーションにより求める。なお、ここでは、制御箇所B
417のN個のスピーカ418とM個の制御点420の
間のN×M個のインパルスレスポンス419は用いな
い。
【0051】音場407は、トンネルなど同一の断面形
状が一方向に連続する形状である。したがって、制御箇
所A416と制御箇所B417における断面形状は同一
である。制御箇所A416と制御箇所B417の間隔L
は広い程よく、50m以上必要であり、実用上は100
m以上とするのがよい。
【0052】制御箇所A416において、M個の制御点
406は立体的に配置する。制御点406の間隔dは3
0cm以内がよく、実用上は10cmから20cmとす
るのが妥当である。実用的な制御点406の配置は、一
辺の長さ20cmの立方体内に制御点の間隔dを10c
mとして27点の制御点を配置し、これを床面から1.
5mの高さとする。また、制御箇所A416において、
スピーカ404を配置する。スピーカ404は、制御点
406をそれぞれカバーするように配置し、各スピーカ
相互の間隔ができるだけ狭くなるように近接配置する。
【0053】制御箇所B417において、制御点420
は、制御箇所A416における制御点406と同一に配
置する。また、スピーカ418も、制御箇所A416に
おけるスピーカ404と同一に配置する。このように制
御箇所A416と制御箇所B417のそれぞれにおい
て、スピーカと制御点を同一に配置することは、制御箇
所A416におけるインパルスレスポンス405と制御
箇所B417におけるインパルスレスポンス419の相
関を高める効果がある。
【0054】制御箇所A416のN個のスピーカ404
とM個の制御点406の間のN×M個のインパルスレス
ポンス405をそれぞれFFTなどの方法により周波数
領域に変換し、各周波数において音響伝達関数行列40
8を算出する。音響伝達関数408は、特異値分解算出
器409の入力となる。ここで、音響伝達関数行列40
8をC(M、N)で表す。行列Cの各要素は複素数であ
る。なお、添え字M、NはM行N列行列であることを意
味する。特異値分解算出器409では、式(1)のよう
に行列Cの特異値分解を行う。
【0055】式(1)で得られたWをそのまま用いる
と、Wの各要素のうち、0やほぼ0に近い値を持つ要素
がある場合には、その要素に対応する音場制御フィルタ
の係数414が発散するという問題がある。そこで、以
下の方法で特異値評価器410において音場制御フィル
タごとに発散を防止する。
【0056】特異値評価器410では、特異値行列Wの
各要素の最大値Wmaxを求める。次に、各要素の最大値Wm
axに対する比を求める。この比が基準値以下になる場合
には、その要素wjの値を0に設定する。基準値はー60
dBからー20dBの範囲でよく、ー40dBとするの
が妥当である。
【0057】目標特性設定器415では、インパルスレ
スポンス405を入力として、インパルスレスポンス4
05の直接音部分を算出する。インパルスレスポンス4
05の直接音部分の算出方法は以下のように行う。N個
のスピーカ404のうち1つを選択し、そのスピーカと
M個の受聴点の間のインパルスレスポンスの二乗振幅が
最大になるタップをそれぞれ求める。そのタップを中心
に窓関数を乗じて、二乗振幅が最大になるタップ±Tの
範囲をそれぞれインパルスレスポンスの直接音部分とす
る。窓関数の形状は矩形窓やハニング窓でよい。最適な
Tの大きさは使用するスピーカの直接音の応答が収まる
範囲とする。一般には10〜50タップの範囲である。
このように求めたM個のインパルスレスポンスの直接音
部分をFFTなどの方法により周波数領域に変換し、各
周波数において行列B(M)を目標特性412として設
定する。逆行列算出器411では、式(2)に従ってC
の逆行列を算出する。
【0058】係数算出器413では、式(3)により解
X(N)として算出する。各周波数についてXを求め、
N個の音場制御用フィルタの周波数特性を求め、それぞ
れを逆FFTなどの方法により時間領域に変換すること
により、N個の係数414を得る。このように算出した
係数414を音場制御フィルタ402に設定することに
より、制御箇所A416の制御点406とその周辺、お
よび制御箇所B417の制御点420とその周辺の2つ
の箇所で明瞭に拡声することができ、音場制御フィルタ
全体の規模を削減しつつ複数箇所で明瞭な拡声を行うこ
とができる。なお、ここでは制御箇所の数を2とした
が、制御箇所を2以上にしても同様の結果が得られるこ
とは明らかである。
【0059】(実施の形態5)図5は本発明の第5の実
施の形態を示すものである。図5において、入力音声信
号501は、N個の音場制御フィルタ502に接続され
る。音場制御フィルタ502の出力は、それぞれN個の
増幅器503を経て音場507における制御箇所A51
6のN個のスピーカ504と制御箇所B517のN個の
スピーカ518に分配される。音場507はトンネルな
ど同一の断面形状が一方向に連続する音場である。音場
507では、制御箇所A516において、スピーカ50
4と制御点506の間のインパルスレスポンス505、
および制御箇所B517において、スピーカ518と制
御点520間のインパルスレスポンス519がそれぞれ
定義されている。また、制御箇所A516と制御箇所B
517の間に、インパルスレスポンス521とインパル
スレスポンス522が定義されている。インパルスレス
ポンス505とインパルスレスポンス519をもとに、
各周波数ごとに音響伝達関数行列508が算出される。
また、インパルスレスポンス505とインパルスレスポ
ンス522は、目標特性設定器515にも入力される。
音響伝達関数行列508は、特異値分解算出器509に
入力される。特異値分解算出器509では、音響伝達関
数行列508の特異値分解を行う。特異値分解算出器5
09の出力の1つは、特異値評価器510を経て逆行列
算出器511に入力される。特異値分解算出器509の
出力のもう1つは、逆行列算出器511に入力される。
係数算出器513では、目標特性設定器515の出力で
ある目標特性512と逆行列算出器511の出力をもと
に係数514が算出される。係数514を音場制御フィ
ルタ502に設定する。
【0060】次に、上記第5の実施の形態の動作につい
て説明する。音場507において、制御箇所A516の
N個のスピーカ504とM個の制御点506の間のN×
M個のインパルスレスポンス505を測定またはシミュ
レーションにより求める。さらに、制御箇所B517の
N個のスピーカ518とM個の制御点520の間のN×
M個のインパルスレスポンス519を測定またはシミュ
レーションにより求める。なお、ここでは、また、制御
箇所A516と制御箇所B517の間の、インパルスレ
スポンス521とインパルスレスポンス522は用いな
い。
【0061】音場507は、トンネルなど同一の断面形
状が一方向に連続する形状である。したがって、制御箇
所A516と制御箇所B517における断面形状は同一
である。制御箇所A516と制御箇所B517の間隔L
は広い程よく、50m以上必要であり、実用上は100
m以上とするのがよい。
【0062】制御箇所A516において、M個の制御点
506は立体的に配置する。制御点506の間隔dは3
0cm以内がよく、実用上は10cmから20cmとす
るのが妥当である。実用的な制御点506の配置は、一
辺の長さ20cmの立方体内に制御点の間隔dを10c
mとして27点の制御点を配置し、これを床面から1.
5mの高さとする。また、制御箇所A516において、
スピーカ504を配置する。スピーカ504は、制御点
506をそれぞれカバーするように配置し、各スピーカ
相互の間隔ができるだけ狭くなるように近接配置する。
【0063】制御箇所B517において、制御点520
は、制御箇所A516における制御点506と同一に配
置する。また、スピーカ518も、制御箇所A516に
おけるスピーカ504と同一に配置する。このように制
御箇所A516と制御箇所B517のそれぞれにおい
て、スピーカと制御点を同一に配置することは、制御箇
所A516におけるインパルスレスポンス505と制御
箇所B517におけるインパルスレスポンス519の相
関を高める効果がある。
【0064】制御箇所A516のN個のスピーカ504
とM個の制御点506の間のN×M個のインパルスレス
ポンス505をそれぞれFFTなどの方法により周波数
領域に変換し、音響伝達関数行列Aを算出する。また、
制御箇所B517のN個のスピーカ518とM個の制御
点520の間のN×M個のインパルスレスポンス519
をそれぞれFFTなどの方法により周波数領域に変換
し、音響伝達関数行列Bを算出する。音響伝達関数行列
A(N、M)とB(N、M)はそれぞれN行M列の複素
行列である。ここで、音響伝達関数行列C(N、2M)
を、式(4)のようにAとBを合成することにより算出
する。
【0065】このように求めた行列Cを音響伝達関数行
列508とする。音響伝達関数行列508は特異値分解
算出器509の入力となる。特異値分解算出器509で
は、式(1)のように行列Cの特異値分解を行う。
【0066】式(1)で得られたWをそのまま用いる
と、Wの各要素のうち、0やほぼ0に近い値を持つ要素
がある場合には、その要素に対応する音場制御フィルタ
の係数514が発散するという問題がある。そこで、以
下の方法で特異値評価器510において音場制御フィル
タごとに発散を防止する。
【0067】特異値評価器510では、特異値行列Wの
各要素の最大値Wmaxを求める。次に、各要素の最大値Wm
axに対する比を求める。この比が基準値以下になる場合
には、その要素wjの値を0に設定する。基準値はー60
dBからー20dBの範囲でよく、ー40dBとするの
が妥当である。
【0068】目標特性設定器515では、インパルスレ
スポンス505とインパルスレスポンス522を入力と
して、インパルスレスポンス505とインパルスレスポ
ンス522の直接音部分を算出する。インパルスレスポ
ンスの直接音部分の算出方法は以下のように行う。N個
のスピーカ504のうち1つを選択し、そのスピーカと
M個の受聴点の間のインパルスレスポンスの二乗振幅が
最大になるタップをそれぞれ求める。そのタップを中心
に窓関数を乗じて、二乗振幅が最大になるタップ±Tの
範囲をそれぞれインパルスレスポンスの直接音部分とす
る。窓関数の形状は矩形窓やハニング窓でよい。最適な
Tの大きさは使用するスピーカの直接音の応答が収まる
範囲とする。一般には10から50ップの範囲である。
このように求めたM個のインパルスレスポンスの直接音
部分をFFTなどの方法により周波数領域に変換し、各
周波数において行列B(2M)を目標特性512として
設定する。逆行列算出器511では、式(2)に従って
Cの逆行列を算出する。
【0069】係数算出器513では、式(3)により解
X(N)として算出する。各周波数についてXを求め、
N個の音場制御用フィルタの周波数特性を求め、それぞ
れを逆FFTなどの方法により時間領域に変換すること
により、N個の係数514を得る。このように算出した
係数514を音場制御フィルタ502に設定することに
より、制御箇所A516の制御点506とその周辺、お
よび制御箇所B517の制御点520とその周辺の2つ
の箇所で明瞭に拡声することができ、音場制御フィルタ
全体の規模を削減しつつ複数箇所で明瞭な拡声を行うこ
とができる。なお、ここでは制御箇所の数を2とした
が、制御箇所を2以上にしても同様の結果が得られるこ
とは明らかである。
【0070】
【発明の効果】以上のように、本発明は、音場制御フィ
ルタの係数算出方法として周波数領域で特異値分解を行
い、特異値行列の各要素のうち、予め設定したしきい値
以下の要素は0に設定した後、逆行列算出を実施する音
響拡声装置およびその明瞭度改善方法であり、音場制御
フィルタの数と演算量を削減しつつ明瞭な拡声を行うこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態における音響拡声装
置の概略ブロック図
【図2】本発明の第2の実施の形態における音響拡声装
置の概略ブロック図
【図3】本発明の第3の実施の形態における音響拡声装
置の概略ブロック図
【図4】本発明の第4の実施の形態における音響拡声装
置の概略ブロック図
【図5】本発明の第5の実施の形態における音響拡声装
置の概略ブロック図
【図6】従来の音響拡声装置の概略ブロック図
【符合の説明】
101、201、301、401、501 入力音声信
号 102、202、302、402、502 音場制御フ
ィルタ 103、203、303、403、503 増幅器 104、204、304、404、504、418、5
18 スピーカ 105、205、305、405、505、419、5
19、521、522インパルスレスポンス 106、206、306、406、506、420、5
20 制御点 107、207、307、407、507 音場 108、208、308、408、508 音響伝達関
数行列 109、209、309、409、509 特異値分解
算出器 110、210、310、410、510 特異値評価
器 111、211、311、411、511 逆行列算出
器 112、212、312、412、512 目標特性 113、213、313、413、513 係数算出器 114、214、314、414、514 係数 215、315、415、515 目標特性設定器 316 最大値検出器 317 係数長変更器 416、516 制御箇所A 417、517 制御箇所B

Claims (21)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 入力音声信号を音場制御フィルタを通し
    て増幅した後、音場においてスピーカから制御点に向け
    て拡声音響を出力するとともに、スピーカと制御点の間
    のインパルスレスポンスをもとに目標特性に対する係数
    を算出し、その係数を音場制御フィルタに設定する音響
    拡声装置において、音場制御フィルタの係数算出方法と
    して、特異値分析を用いて、周波数ごとに特異値行列の
    各要素のうち、基準値以下である要素は0に設定した後
    に係数を算出する手段を備えた音響拡声装置。
  2. 【請求項2】 スピーカと制御点の間のインパルスレス
    ポンスの一部を目標特性として設定する手段を備えた請
    求項1記載の音響拡声装置。
  3. 【請求項3】 複数の制御点を立体的に配置した請求項
    1または2記載の音響拡声装置。
  4. 【請求項4】 係数の長さを短縮し、係数のうち二乗振
    幅が最大になるタップを含む一部のみを音場制御フィル
    タ係数として用いる請求項3記載の音響拡声装置。
  5. 【請求項5】 トンネルなど1方向に同一形状が連続す
    る音場において、複数箇所で音場制御を行い、スピーカ
    と制御点を各制御箇所において同じ位置に配置し、複数
    の制御箇所のうち1箇所でのみ音場制御フィルタ係数を
    算出し、この係数を用いてその他の箇所で音場制御を実
    施する請求項1から4のいずれかに記載の音響拡声装
    置。
  6. 【請求項6】 複数の制御箇所を同時に制御するための
    音場制御フィルタ係数を算出する請求項5記載の音響拡
    声装置。
  7. 【請求項7】 音響拡声装置において、音場制御フィル
    タの係数算出方法として周波数領域で特異値分解を行
    い、特異値行列の各要素のうち、予め設定したしきい値
    以下の要素は0に設定した後、逆行列算出を実施する明
    瞭度改善方法。
  8. 【請求項8】 各周波数において、特異値行列の各要素
    の最大値を算出し、その最大値を基準としてしきい値を
    設定する請求項7記載の明瞭度改善方法。
  9. 【請求項9】 各周波数において、特異値行列の各要素
    の最大値より40dB小さい値をしきい値とする請求項
    8記載の明瞭度改善方法。
  10. 【請求項10】 スピーカと制御点の間のインパルスレ
    スポンスのうち、一部分を目標特性とする請求項7、8
    または9記載の明瞭度改善方法。
  11. 【請求項11】 スピーカと制御点の間のインパルスレ
    スポンスのうち、直接音以外の部分を0に設定したもの
    を目標特性とする請求項10記載の明瞭度改善方法。
  12. 【請求項12】 複数の制御点を立体的に配置する請求
    項11記載の明瞭度改善方法。
  13. 【請求項13】 制御点を1辺の長さが30cm以内の
    立体格子点上に配置する請求項12記載の明瞭度改善方
    法。
  14. 【請求項14】 係数算出後、係数のうち二乗振幅が最
    大になるタップを含む一部のみを用いて音場制御を行う
    請求項7から13のいずれかに記載の明瞭度改善方法。
  15. 【請求項15】 係数長を短縮前の係数長と比較して1
    /10以下にした係数を用いる請求項14記載の明瞭度
    改善方法。
  16. 【請求項16】 トンネルなど1方向に同一断面形状が
    連続する音場において、複数箇所で音場制御を行い、ス
    ピーカと制御点を各制御箇所において同じ位置に配置す
    る請求項7から15のいずれかに記載の明瞭度改善方
    法。
  17. 【請求項17】 複数の制御箇所のうち、1箇所でのみ
    音場制御フィルタの係数を算出し、この係数を用いてそ
    の他の箇所で音場制御を実施する上記請求項10記載の
    明瞭度改善方法。
  18. 【請求項18】 制御箇所の間隔を50m以上とした請
    求項17記載の明瞭度改善方法。
  19. 【請求項19】 複数の制御箇所を同時に制御する音場
    制御フィルタ係数を算出する請求項16記載の明瞭度改
    善方法。
  20. 【請求項20】 各制御箇所においてその内部にあるス
    ピーカと制御点の間のインパルスレスポンスのみを用い
    てフィルタ係数を算出する請求項19記載の明瞭度改善
    方法。
  21. 【請求項21】 制御箇所の間隔を50m以上とした請
    求項20記載の明瞭度改善方法。
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