JP3373818B2 - 転移性ヒト腫瘍細胞において増加調節される新遺伝子及びそのタンパク質 - Google Patents
転移性ヒト腫瘍細胞において増加調節される新遺伝子及びそのタンパク質Info
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Description
ted In Metastasis)、本遺伝子によってコードされるタ
ンパク質、診断及び治療のための本タンパク質の使用、
特にガン分野における前記使用に関する。特に本発明
は、哺乳動物細胞、特に悪性の腫瘍細胞における本遺伝
子URIMの診断、及び腫瘍細胞におけるURIMの機能を抑制
する遺伝子治療法に関する。
えば、細胞外マトリックス及び基底膜の分解、血管及び
リンパ管内への侵入及び外への遊出、免疫系攻撃からの
逃避、並びに、離れた臓器への回帰及びコロニー形成な
どを乗り越える必要がある(Pardee, A.B., Advances i
n Cancer Res. 65 (1994) 213-227; Ponta, H., et a
l., Biochem. Biophys. Acta 1198 (1994) 1-10 )。更
に、異なったタイプのガンの転移では、異なった転移分
子機構が利用されること、そして異なった転移親和性が
見られることから、この現象は複雑化する。
株は、異なって発現されている遺伝子を同定するため
に、そしてそれらの転移における役割を調べるために、
重要な手段となる(Weterman, M.A.J., et al., Cancer
Res. 52 (1992) 1291-1296; Weterman, M.A.J., et a
l., Int. J. Cancer 53 (1993) 278-284; Van Groninge
n, J.M., et al., Cancer Res. 55 (1995) 6237-6243;
Weterman, M.A.J., et al., Int. J. Cancer 60 (1995)
73-81; van Muijen, G.N.P., et al., Int. J. Cancer
48 (1991) 85-91; van Muijen, G.N.P., et al., Cli
n. Exp. Metastasis9 (1991) 259-272 )。
遊出及び定着において重要な役割を果たしている。拡散
した腫瘍細胞と、内皮及び組織支質との相互作用は、腫
瘍の進行及び転移形成における必須過程の1つであると
考えられている(Ebnet, K.,et al., Annu. Rev. Immun
ol. 14 (1996) 155-177; Varner, J.A., and Cheresh,
D.A., Curr. Opin. Cell Biol. 8 (1996) 724-730; Alb
elda, S.M., Lab. Invest. 68 (1993) 4-17)。
(upregulation)されている新規な遺伝子を提供すること
である。本発明では、転移性のガン細胞において、その
非転移性のガン細胞に比べて増加調節されているタンパ
ク質URIMをクローニングした。URIMは、転移カスケード
のいくつかの過程を促進することに関わっていると思わ
れる。
において、発現が増加調節されていて、且つ、特に悪性
メラノーマ及び乳房カルシノーマ細胞において、腫瘍の
進行及び/又は転移を誘導できる核酸分子(URIM)に関す
る。本核酸は、配列番号1の核酸配列を有するか、又
は、配列番号1の核酸配列において、コードされるアミ
ノ酸配列が変更されることなく、遺伝子コードの縮重か
ら1つ以上の塩基が異なる塩基に置換された核酸配列を
有する。
て、好ましくは配列番号1のDNA 配列によってコードさ
れる組換えポリペプチド、並びに、このための核酸分子
自体に関する。本ポリペプチドは、そのDNA 配列、及び
それから導かれるアミノ酸配列によって規定される。単
離されたURIMポリペプチドには、個体間で異なる天然の
対立遺伝子による変異体が存在する。このアミノ酸の変
異は、普通はアミノ酸置換による。しかし、この変異
は、全配列におけるアミノ酸の欠失、挿入又は付加でも
よい。本発明のURIMタンパク質は、発現に用いる細胞及
び細胞タイプに応じて、その程度及び種類の両方の点か
ら、グリコシル化された形又はグリコシル化されていな
い形と成りうる。URIMを有さない非転移性の腫瘍細胞
に、URIMの発現ベクターをトランスフェクションして、
安定な形質転換体を確立し、そしてマトリゲル侵入検査
によるインビトロ侵入性、及びヌードマウスへの異種移
植後の転移能を評価することによって、転移活性を有す
るポリペプチドを同定することができる。
M」とは、アミノ酸の微小な変異を有するが、実質的に
同一のURIM活性を有するタンパク質を意味する。「実質
的に同一である」とは、当活性が、同一の生物特性であ
ること、及び、当ポリペプチドのアミノ酸配列の相同性
(同一性)が少なくとも90% であることを意味する。
RNA 、又はDNA 若しくはRNA の活性誘導体であるポリヌ
クレオチド分子を意味する。DNA 及び/又はRNA 分子が
好ましい。
イズする」とは、標準的なハイブリダイゼーション条件
下に、2つの核酸断片が互いにハイブリダイズできるこ
とを意味し、本条件は、Sambrook et al., Nolecular C
loning : A laboratory manual (1989) Cold Spring Ha
rbor Laboratory Press, New York, USAに記載されてい
る。
は、6.0x SSC中で、約45℃にてハイブリダイゼーション
を行い、そして2.0x SSCによって50℃にて洗浄すること
を意味する。ストリンジェント性の程度を選択する場
合、洗浄過程での塩濃度を、例えば、低ストリンジェン
ト性のために50℃で約2.0x SSCから、高ストリンジェン
ト性のために約50℃で約0.2x SSCまでの範囲から選択で
きる。更に、洗浄過程での温度を、低ストリンジェント
性のために室温約22℃から、高ストリンジェント性のた
めに約65℃までの範囲で上げることができる。
を有する核酸又はポリペプチドであって、組換えDNA 法
によって生産する場合には、細胞性の物質又は培地、化
学合成する場合には、前駆化学物質又は他の化学物質を
実質的に含まないものを意味する。この核酸は、当核酸
が得られた生物体において、天然において当核酸を挟ん
でいる配列(すなわち当核酸の5'及び3'に位置する配
列)を含まないことが好ましい。
パク質精製法、例えば、親和性クロマトグラフィー、免
疫沈降、ゲル濾過、イオン交換クロマトグラフィー、等
電点クロマトグラフィー、等電点電気泳動、選択沈殿、
又は電気泳動などを利用して、URIMを精製することがで
きる。
明のポリペプチドを生産することができる。原核生物中
で組換え法によって生産する場合には、未グリコシル化
のURIMポリペプチドが得られる。本発明の核酸配列を利
用すると、任意の所望の細胞(例えば、ヒトの細胞以外
の哺乳動物細胞)のゲノム中から、本URIM遺伝子又はこ
の変異体を検索し、同定し、そしてURIMタンパク質をコ
ードする所望の遺伝子を単離することができる。このた
めの方法及び適当なハイブリダイゼーション条件は、当
業者に周知であり、例えば、Sambrook et al., Molecul
ar Cloning : Alaboratory manual (1989) Cold Spring
Harbor Laboratory Press, New York,USA, and Hames,
B.D., Higgins, S.G., Nucleic acid hybridisation -
a practical approach (1985) IRL Press, Oxford, En
gland に記載されている。通常は、本発明の実験のため
に、前記文献に記載された標準的な方法を利用する。
て、再現性のある方法によって、そして大容量で、本発
明のタンパク質を生産することができる。原核生物又は
真核生物体中で、例えば原核宿主細胞又は真核宿主細胞
中で発現するために、当業者に周知の方法に従って、本
核酸を適当な発現ベクターに組み込む。この発現ベクタ
ーは、調節性/誘導性のプロモーターを有することが好
ましい。発現のために、これらの組換えベクターを、適
当な宿主細胞に、例えば、原核宿主生物としては大腸
菌、あるいは真核宿主生物としてはサッカロミセス・セ
レビシエ、テラトカルシノーマ細胞株PA-1 sc 9117(But
tner et al.,Mol.Cell.Biol.11(1991)3573-3583)、昆虫
細胞、CHO 又はCOS 細胞に導入し、そしてこの形質転換
又は形質導入された宿主細胞を、その異種遺伝子を発現
させる条件下で培養する。既知の方法に従って、この宿
主細胞から、又は宿主細胞の培養上清から、発現タンパ
ク質を単離することができる。このための方法は、例え
ば、Ausubel I., FrederickM., Current Protocols in
Mol. Biol. (1992), John Wiley and Sons, New York
に記載されている。このタンパク質が、細胞培養におい
て可溶性でない場合には、インビトロでのタンパク質の
再活性化も必要となる。
え発現ベクター、この発現ベクターをトランスフェクシ
ョンした組換え宿主細胞、並びに、URIM遺伝子によって
コードされるタンパク質を組換え法で生産する方法にも
関する。
検出する方法であって、サンプル(例えば、血液などの
体液、細胞溶解物)を本発明の単離された核酸分子とイ
ンキュベーションすること、そしてURIM遺伝子である核
酸分子の存在を検索するために、ストリンジェントな条
件下に、前記の単離された核酸分子と標的核酸分子との
ハイブリダイゼーションを測定することを含んで成る前
記方法に関し、更に、腫瘍細胞の転移性及び/又は進行
を同定する方法にも関する。
細胞において、発現が増加調節されている核酸を検出す
るための検査法を提供することができる。この様な検査
を、核酸診断の方法を利用して行うことができる。この
場合、検査するサンプルを、 a)配列番号1の核酸、又はこれに相補的な配列の核
酸、あるいは、 b)ストリンジェントな条件下で、a)のいずれかの核
酸とハイブリダイズする核酸、の群中から選んだプロー
ブと接触させる。この方法では、前記核酸プローブを、
サンプル中の核酸とインキュベーションし、そして、生
じたハイブリダイゼーションを、場合によっては、サン
プル中の核酸及び/又は前記核酸プローブに更に結合す
る相手を利用して検出する。
ブリダイゼーションは、本タンパク質をコードするRNA
が存在することを示唆する。この様な方法は、当業者に
周知であり、例えば、WO 89/06698, EP-A 0 200 362, U
SP 2915082, EP-A 0 063 879, EP-A 0 173 251, EP-A 0
128 018に記載されている。
既知のPCR 技術方法によって、サンプル中のコード核酸
を増幅する。一般的には、核酸診断の範囲内で、誘導化
(標識化)された核酸プローブを用いる。このプローブ
を、担体に結合したサンプル中の変性DNA 又はRNA と接
触させる。この時、この標識DNA 又はRNA が、相同なDN
A 又はRNA に結合できる様にするために、温度、イオン
強度、pH及びその他の緩衝液条件を、この核酸プローブ
の長さと組成、及び期待されるハイブリッドの融解温度
に応じて選択する(Wahl, G.M., et al., Proc. Natl.
Acad. Sci. USA76 (1979) 3683-3687)。担体として
は、ニトロセルロース、強化又は結合された粉末状ニト
ロセルロースを基にした膜又は担体物質(例えば、Schl
eicher andSchuell, BA 85, Amersham Hybond, C.)、
あるいは種々の官能基(例えばニトロ基)によって誘導
化されたナイロン膜(例えば、Schleicher and Schuel
l, Nytran; NEN, Gene Screen; Amersham Hybond M.; P
all Biodyne)が適当である。
抑制するために、その様な結合部位を飽和させた後に、
抗体又は抗体断片とインキュベーションすることによっ
て、ハイブリダイズしたDNA 又はRNA を検出する。この
抗体又は抗体断片は、誘導化によって核酸プローブに導
入した物質に対するものである。抗体とのインキュベー
ション後に、特異的に結合した抗体複合体を検出するた
めに、再度、前記担体を洗浄する。抗体又は抗体断片上
の標識を利用して、既知の方法に従って識別を行う。
行うことができる:固定化した全細胞、固定化した組織
標本及び単離した中期染色体を用いたin situ ハイブリ
ダイゼーション;コロニーハイブリダイゼーション(細
胞の場合)及びプラークハイブリダイゼーション(ファ
ージ及びウイルスの場合);サザンハイブリダイゼーシ
ョン(DNA 検出);ノーザンハイブリダイゼーション
(RNA 検出);血清分析(例えば、スロットブロット分
析による血清中の細胞のタイプ分析);増幅(例えばPC
R 法)。
ルシノーマ細胞の転移能を検出する方法にも関し、この
方法は、 a)ガン患者の体液、メラノーマガン細胞、乳房カルシ
ノーマ細胞、又は前記ガン細胞の抽出物若しくは培養上
清を含んで成る、核酸を有するサンプルを、(i) 配列番
号1の核酸、又はこれに相補的な配列の核酸、及び、(i
i)(i) のいずれかの核酸とハイブリダイズする核酸、の
群中から選択した核酸プローブとインキュベーションす
ること、並びに、 b)サンプル中の核酸及び/又は核酸プローブに更に結
合する相手を利用して、あるいはX線写真によって、ハ
イブリダイゼーションを検出すること、を含んで成る。
の核酸とインキュベーションし、そして、場合によって
はサンプル中の核酸及び/又は核酸プローブに更に結合
する相手を利用して、ハイブリダイゼーションを検出す
る。検出する前に、検出しようとする核酸を増幅しても
よい。
の転移能及び進行能の診断において、貴重な予測マーカ
ーとなる。
相関するタンパク質を生産する方法に関する。この方法
は、原核又は真核宿主細胞中で外来DNA を発現させるこ
とによるものであり、このタンパク質は、本発明の核酸
分子、好ましくは配列番号1のDNA 配列によってコード
されるものである。
清から単離し、そしてクロマトグラフィー法、好ましく
はイオン交換クロマトグラフィー、親和性クロマトグラ
フィー及び/又は逆相クロマトグラフィーによって精製
することができる。
て、好ましくは配列番号1のヌクレオチド配列を有する
核酸によってコードされる、本発明の単離されたタンパ
ク質に関する。このタンパク質を、腫瘍の進行及び/又
は転移を誘導する性質を有する組換えポリペプチドとし
て得ることができる。
発明のタンパク質をコードする核酸を含んでいる適当な
組換え発現ベクターを提供する。
てメラノーマ細胞の転移能のために増加調節される遺伝
子として特に特徴づけられるURIM遺伝子のクローニング
及び特性評価に関する。本発明の遺伝子(URIM)の機能
は、腫瘍細胞における接触阻害及び足場依存性の喪失を
促進すること、並びに、転移カスケードのその他の必須
過程を促進することである。従って、URIM遺伝子の発現
は、腫瘍細胞の攻撃性の強さ、更に転移形成能に相関す
る。
ンチセンスヌクレオチド)を、腫瘍の進行及び/又は転
移、好ましくは悪性メラノーマ及び乳房カルシノーマの
進行及び/又は転移をインビボで阻害するために、体細
胞遺伝子治療において利用することができる。
メラノーマ細胞株NMCL-1を用いて、差異表示法(differe
ntial display, DD)を行ったところ、転移性細胞株にお
いて少なくとも40倍増加調節された転写物(URIM)が同定
された(図1)。相当するcDNAは、206 個のアミノ酸か
ら成る新規のタンパク質をコードし、このタンパク質で
は、等電点10.4、核局在シグナル、及びロイシンジッパ
ーモチーフが推定された(図2)。等電点の高さ、及び
推定上の核局在シグナルの存在(Dingwall, C., et a
l., J. Cell Biol. 107 (1988) 841-849; Dang, C.V.,
and Lee, W.M., J. Biol. Chem. 264 (1989) 18019-180
23)から、URIMの核内局在が予想される。更に、推定上
のロイシンジッパーモチーフ(Neuberg, M., et al., N
ature 341(1989) 243-245; Kouzarides, T., and Ziff,
E., Nature 340 (1989) 568-571)の存在から、本タン
パク質は、タンパク質相互作用を介して、ホモ又はヘテ
ロ2量体を形成することが示唆される。ロイシンジッパ
ーモチーフは、いくつかの転写因子、例えばc-fos, c-j
un, ATF1, B-ATF, CREB 及びUSF 中に同定されている
(Gou, B., et al., Biochemistry 36 (1997) 14447-14
455; Dorsey, M.J., et al., Oncogene 11 (1995) 2255
-2265; Lu, T., and Sawadogo, M., J. Biol.Chem. 269
(1994) 30694-30700)。従って、URIMは、核のアダプ
タータンパク質、転写因子、又は転写因子の補助活性因
子として機能する可能性がある。転写因子の過剰発現に
よって、転移を促進する遺伝子が発現する様に遺伝子発
現が調節され、そのために転移過程が選択的に有利に進
むかもしれない。転写因子、並びにこれに由来する短縮
体又は融合タンパク質における腫瘍形成能に関して、多
数の報告がある(Johnson, D.G., et al., Proc. Natl.
Acad. Sci. USA 91 (1994) 12823-12828; Papavassili
ou, A.G., Anticancer Res. 15 (1995) 891-894; Curra
n, T., J. Exp. Med. 168 (1992) 169-174; Birnbaum,
M.J., et al., J. Cell Biochem. 66 (1997) 175-18
3)。
IMが普遍的に発現していること(図3A及びB)は、前記の
仮説に合致する。驚くことに、乳房カルシノーマの患者
の骨髄微小転移巣由来の3つの細胞株、及び腹水から得
た乳房カルシノーマの細胞株では、原発性乳房カルシノ
ーマ由来の2つの細胞株、及び正常乳腺上皮細胞株に比
べて、URIMのmRNAが17倍過剰に発現されていた(図
4)。正常乳腺由来の細胞株、及び原発性乳房カルシノ
ーマ由来の2つの細胞株におけるURIMのmRNAの定常レベ
ルは、ほとんど等しかった(図4)。比較するための自
己の細胞株対が利用できなかったので、この検出は、異
種の細胞株間で行った。観察された前記発現パターン
が、偶然同時に発生したとは考えにくい。メラノーマの
転移モデルにおいて同定された遺伝子は、前記の乳房カ
ルシノーマのデータで示した様に、上皮由来の腫瘍にお
いても、転移に関係するか又は転移を誘導すると思われ
る。この様な推定が、腫瘍の拡散に関与する他の遺伝
子、例えばウロキナーゼ、ウロキナーゼ受容体、メタロ
プロテイナーゼ、E-カドヘリン、及び拡散因子(scatter
factor)などにおいても示されている(Streit, M., et
al., Recent Results Cancer Res. 142 (1996) 19-50;
Joseph, A., et al., J. Natl. Cancer Inst. 87 (199
5) 372-377; Stetler-Stevenson, W.G., et al., Semin
Cancer Biology 7 (1996) 147-154; Weidle, U.H., an
d Koenig, B., Exp. Opin. Invest. Drugs 7 (1998) 39
1-403 )。
はURIMの発現阻害剤(例えばアンチセンスヌクレオチ
ド)を同定及び単離する方法を提供する。この様なアン
タゴニスト及び阻害剤を、腫瘍の進行又は転移を阻害す
るために、あるいは、腫瘍細胞の大量アポプトーシスを
インビボで誘導するために、利用することができる。
特に転移及び関連疾患を抑制する際に利用される化合物
を同定及び単離する方法が提供される。この方法には、
本発明のポリペプチドの発現を調節する方法、本発明の
ポリペプチドに選択的に結合する化合物を同定する方
法、及び、前記ポリペプチドの活性を調節する化合物を
同定する方法が含まれる。更に、この方法には、URIM遺
伝子のmRNAへの転写を調節する方法、好ましくはこの転
写を阻害する方法があり、好ましくは、この方法によっ
て、腫瘍細胞の転移能を減少調節する。これらの方法を
インビトロ及びインビボで行うことができ、そしてこの
方法では、本発明に関する細胞株及びトランスジェニッ
ク動物を確立して、そして利用することができる。
の生物活性を減少又は抑制する、及び/又はURIM遺伝子
の転写又は翻訳を阻害する物質又は化合物として定義さ
れる。一般的には、URIMアンタゴニストをスクリーニン
グする方法は、URIM活性を測定するために好ましい条件
下で、URIMの発現を介した侵襲性を呈する宿主細胞に候
補物質を接触させることを含んで成る。
とができる。典型的には、その活性化は、細胞の生理的
変化、例えば、インビトロでの運動性及び侵襲性の増加
によって、又は分化状態の変化によって、又は増殖を促
進させる細胞代謝の変化によって明らかにされる。
同定及び設計するために、本発明のURIM遺伝子及びタン
パク質を利用することもできる。
を提供する: 配列番号1:URIMのcDNA配列及びアミノ酸配列 配列番号2:URIMのアミノ酸配列 配列番号3:プライマーGSP1 配列番号4:プライマーGSP2 配列番号5:プライマーAUAP
ヌードマウスに異種移植した後に、転移性を維持してい
る外科的に切除されたメラノーマ転移巣から、細胞株NM
CL-1を得た。ヌードマウスに異種移植した後に、転移し
なかった皮膚メラノーマから、細胞株530 を得た。転移
に関連する遺伝子及び/又は転移を引き起こさせる遺伝
子を同定するために、「差異表示法(differential disp
lay)」を用いて、これらの2つの細胞株における転写パ
ターンを比較した。転移性細胞株NMCL-1において、定常
レベルが40倍に増加した0.9kb の転写物を見出した(図
1)。
現:図3に示す様に、ノーザンブロット法によって、正
常組織及び腫瘍細胞株におけるURIMのmRNAの発現を調べ
た。検査した全組織において、その発現レベルは異なっ
たが、URIMのmRNAを検出した。脳、胎盤、肺、脾臓及び
大腸では、URIMの発現レベルは低かった(図3A、レーン
b, c, d, i, o)。心臓、肝臓、骨格筋、腎臓、膵臓、胸
腺、前立腺、精巣、卵巣、小腸及び末梢血白血球では、
その発現レベルは高かった(図3A、レーンa, e, f, g,
h, j, k, l, m, n, p)。図3Bは、異なった由来のガン細
胞株、例えば、前骨髄球性白血病細胞株HL60(レーン
a)、カルシノーマ細胞株HeLa S3(レーンb)、慢性骨髄性
白血病細胞株K562(レーンc)、リンパ芽球性白血病細胞
株MOLT-4(レーンd)、バーキットリンパ腫細胞株Raji
(レーンe)、大腸アデノカルシノーマSW480(レーンf)、
肺カルシノーマ細胞株A549(レーンg)、及びメラノーマ
細胞株G361(レーンh)において、発現レベルは異なる
が、高レベルのURIMが発現することを示す。
(レーンa)及び原発性乳房カルシノーマ由来の2つの
細胞株(レーンb及びc)では、乳房カルシノーマの骨
髄微小転移巣由来の3つの細胞株(レーンd、e及び
f)及び腹水から得た転移性乳房カルシノーマ細胞株
(レーンg)に比べて、URIMのmRNAの定常レベルが低い
ことが判った。後者のURIMのmRNAの定常レベルは、17倍
まで増加していた。これらの細胞株は、異なった患者に
由来するものである(原発性細胞株及び微小転移巣由来
細胞株間で患者の一致は見られない)。これらの観察事
実からも、URIMの発現が、乳房カルシノーマの転移に相
関していることが示される。
Muijen, G.N.P., et al., Clin. Exp. Metastasis 9 (1
991)259-272; Versteeg, R., et al., EMBO Journal 7
(1988) 1023-1029 )通りに、外科的に切除したヒトメ
ラノーマ転移巣から、細胞株NMCL-1を得た。ヒト皮膚の
メラノーマ巣から、細胞株530 を得た。両細胞株を、10
% ウシ胎児血清、グルタミン、ペニシリンG及びストレ
プトマイシンを補充したダルベッコ改変イーグル培地中
で、培養フラスコ内で単層で培養した。全面集密に成る
前の培養を0.25% トリプシン及び0.02% EDTAで2分間処
理することによって腫瘍細胞を集めて、この細胞株530
及びNMCL-1の腫瘍形成能及び転移能を調べた。血清入り
の培地で洗浄してから、この細胞をPBS 中に縣濁し、そ
の内5x106 細胞を、BALB/cの無胸腺ヌードマウスの側胸
部壁の皮下に(s.c.)接種した。1週間に2回、このマウ
スにおける腫瘍の成長及び総体的な症状を検査した。
の群に注射を行った。疾患の徴候又は呼吸困難が顕著に
なった場合、その時点でそのマウスを殺した。健康を維
持している場合は、接種後3〜4ヶ月目にそのマウスを
殺した。肺転移を検出するために、肺の少なくとも3ヶ
所の異なった水平面から得たパラフィン切片上で、顕微
鏡観察を行った。
8匹において、腫瘍の発生が認められた。肺を顕微鏡観
察したところ、それらのいずれのマウスにおいても転移
は認められなかった。細胞株NMCL-1では、接種した10匹
のマウス全てにおいて、皮下における腫瘍の成長が認め
られた。細胞株530 とは異なり、細胞株NMCL-1では、接
種した全マウスにおいて、広範囲な肺転移が認められ
た。
eeによって報告された方法(Liang, P., and Pardee,
A.B., Science 257 (1992) 967-970; Liang, P., et a
l., Cancer Res. 52 (1992) 6966-6968; Liang, P., et
al., Nucleic Acids Res. 21 (1993) 3269-3275)に従
って、RNAimage Kit(GenHunter Corp.,Brookline,MA)を
用いて、その取扱説明書の薦めに従って、差異表示法に
おけるポリメラーゼ連鎖反応(DD-PCR)を行った。RNeasy
Midi Kit(Qiagen) を用いて、530 細胞及びNMCL-1細胞
から総RNA を単離した。MessageClean Kit(GenHunter C
orp.,Brookline,MA)を用いて、RNアーゼを含まないDNア
ーゼIによって37℃で30分間酵素消化することによっ
て、総RNAサンプルから、混入している微量のDNA を除
いた。
ない総RNA (0.2μg)を鋳型として用いて、3種類の1塩
基を付加したH-T11Mプライマー、1X 逆転写酵素用緩衝
液(125mM Tris-Cl,pH8.3, 188mM KCl, 7.5mM MgCl2, 25
mMジチオスレイトール(DTT))、及び 250μM dNTP混合液
の存在下で、第1鎖cDNAの合成を行った。この溶液を65
℃で5分間加熱してから、10分間で37℃まで冷却した。
次に、モロニーマウス白血病ウイルス(MMLV)の逆転写酵
素 200単位を加えた。37℃で1時間インキュベーション
した後、75℃で5分間加熱することによって、この反応
を止めた。0.1倍容量の逆転写酵素反応混合液、各1塩
基付加H-T11Mプライマー10μM 、任意の13-merのプライ
マー2μM 、1X PCR用緩衝液(100mM Tris-Cl,pH8.4, 50
0mM KCl,15mM MgCl2, 0.01%ゼラチン)、25μM dNTP、1
0μCi [α-35S]dATP 、及びAmpliTaq DNAポリメラーゼ
(Perkin Elmer, Norwalk, CT) を含んでいる溶液中で P
CRを行った。このPCR では、94℃30秒間、40℃2分間、
72℃30秒間を1サイクルとして合計40サイクル行い、最
後に72℃で5分間反応した。
に添加用緩衝液2μlを加え、これを80℃で2分間加熱
し、変性用5%ポリアクリルアミド配列決定用ゲルに添加
し、そして電気泳動した。乾燥したゲルを、Kadak BioM
ax MR フィルムに室温で48時間露出し、異なって発現し
ている遺伝子を同定するために、そのオートラジオグラ
ムを分析した。前記の2つの細胞株のいずれかにおいて
独特に表示された断片を、逆転写酵素反応及びPCR を繰
り返すことによって確認した。
して表示された独特のバンドを、乾燥したゲルから切り
出して、そのゲル切片を100 μlの水中に10分間浸して
から、15分間煮沸することによって、そのゲルからcDNA
を抽出した。3M NaOAc及び50μg の担体としてのグリコ
ーゲンの存在下でエタノール沈殿を行うことによって、
このcDNAを回収し、そして10μlの水に再溶解した。こ
の抽出cDNA4μlから、20μM のdNTPを用いること、及
びラジオアイソトープを用いないこと以外は前記と同様
の条件下で、同一の5'及び3'プライマーを用いて2回目
のPCR を行い、前記断片を再増幅した。得られた増幅PC
R 断片を、1.5%アガロースゲル上で分析し、QIAquick G
el Extraction Kit(Qiagen, Hilden) を用いて精製し、
そしてノーザンブロット分析用のプローブとして用い
た。
ni Kit(Qiagen)を用いて、総RNA からポリ A+ RNA を単
離した。530 細胞及びNMCL-1細胞由来のポリ A+ RNA(各
1μg)を、変性用1%アガロースホルムアルデヒドゲルの
レーン上でサイズ分画し、そして20X SSC(3M NaCl, 0.3
M 二水和クエン酸三ナトリウム,pH7.0) 中で、毛管現象
を利用して陽荷電ナイロン膜(Roche Diagnostics GmbH,
Mannheim)に転写した。UV架橋を施した(Stratagene UV
Stratalinker 1800) この転写膜を、Rediprime DNA La
belling System(Amersham, Braunschweig)を用いて、ラ
ンダムヘキサマープライマー法によって[ α-32P]dCTP
標識したDD-PCR産物(比活性2x108dpm/ μg)とハイブリ
ダイズした。ExpressHybTMハイブリダイゼーション溶液
(Clontech)中で68℃にて、プレハイブリダイゼーション
を0.5 時間行い、そして放射活性プローブとのハイブリ
ダイゼーションを12時間行った。この膜を、室温で30〜
40分間撹拌しながら、溶液1(2X SSC, 0.05%SDS)で、数
回溶液を交換して洗浄した。次に、50℃で40分間、溶液
2(0.1X SSC, 0.1%SDS) で、1回溶液を交換して洗浄し
た。この膜を、Cronex医療用X線フィルム(Sterling Di
agnostic Imaging Inc.,USA)に−80℃で48〜72時間露出
した。32P 標識したβアクチンcDNAとハイブリダイズす
ることによって、mRNAの添加量及び膜への転写量が等し
かったことを確認した。
ンブロット分析では、PCR による再増幅から直接得たハ
イブリダイゼーション用プローブを用いた。ノーザンブ
ロット膜上で異なって発現されているmRNAを検出できた
これらの増幅PCR 断片を、Topo TA クローニングシステ
ム(Invitrogen, San Diego, CA) によって、pCR2.1-TOP
O ベクターにサブクローニングした。Qiagenプラスミド
キット(Qiagen, Hilden)によってサブクローニング断片
を単離し、これをプローブとして用いて、発現の差を確
認するために、再度ノーザンブロット分析を行った。
列の決定:発現差を有するmRNAに対応するサブクローニ
ング断片をTopo TA クローニングベクターにサブクロー
ニングした後に、Dye Terminator Cycle Sequencing Ki
t(Applied Biosystems, Foster City, CA)を用いて、そ
の配列を直接決定した。コンピュータプログラムBLAST
及びFASTA を用いて、このヌクレオチド配列データと、
DNA データベース中の既知遺伝子との相同性に関して分
析を行った。
NAの発現を示す前記cDNAの5'側に伸びた領域を同定する
ために、5'-RACE(Rapid Amplification of cDNA Ends)
PCR (Frohmann, M.A., PCR Meth. Appl. 4 (1994) 40-4
8; Frohmann, M.A., et al., Proc. Natl. Acad. Sci.
USA 85 (1988) 8998-9002 )を、5'-RACE System for R
apid Amplification of cDNA Ends Kit, Version2.0(Gi
bco BRL, Life Technologies) の取扱説明書に従って行
った。本遺伝子の特異的プライマーGSP1(GGATCTTCCTTTT
CA) (配列番号3)、及びモロニーマウス白血病ウイル
ス逆転写酵素(MMLV RT) の RNase H- 誘導体であるSupe
rScriptII を用いて、ポリ A+ RNA から第1鎖cDNAを合
成した。cDNA合成後、この第1鎖産物を、未反応のdNTP
及びGSP1から精製分離した。TdT(末端デオキシヌクレオ
チドトランスフェラーゼ)を用いて、このcDNAの3'末端
にホモポリマーテールを付加した。このテール付加され
たcDNAを、GSP1の3'にアニールする遺伝子特異的プライ
マーGSP2(CTCTCAGGGGCAGCATGTTA)(配列番号4)及びデ
オキシイノシン含有のアンカープライマーAUAP(GGCCACG
CGTCGACTAGTAT)(配列番号5)を用いたPCR で増幅し
た。5'-RACE PCR で得られた産物をクローン化して、そ
の配列を決定した。
組織特異的な発現を調べるために、複数組織のノーザン
ブロット膜(Multiple Tissue Northern Blots)(Clontec
h, Palo Alto, CA) を用いて、異なったヒト組織中のUR
IMのmRNAの発現分布をノーザンブロット法で分析した。
種々のヒト組織から抽出したmRNAをサイズ分画したノー
ザンブロット膜を、URIMのcDNAの3'側非翻訳領域から成
る32P 標識cDNAプローブによって探索した。32P 標識し
たβアクチンcDNAによって、このノーザンブロット膜を
再度ハイブリダイズすることによって、mRNAの添加量が
等しかったことを確認した。
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73-81 WO 89/06698
量の差をノーザンブロット法で分析した。細胞株 NMCL-
1(パネルa)及び530(パネルb)から得たポリ A+ RNA を、
変性用1%アガロース−ホルムアルデヒドゲル上で電気泳
動し、陽荷電ナイロン膜上に転写し、そしてURIMのcDNA
の3'領域から成る32P 標識断片とハイブリダイズした。
細胞内の発現対照として、このブロット膜をヒトβアク
チンのプローブと再ハイブリダイズした。
列を示す。大文字のヌクレオチドはコード領域を示し、
小文字のヌクレオチドは、5'側及び3'側の非翻訳領域を
示す。対応するヌクレオチドの位置に、コードされるア
ミノ酸を1文字表記法に従って示す。推定上のロイシン
ジッパー(白枠)及び核局在化シグナル(黒枠)を強調
して示す。星印は、翻訳停止コドンを示す。
るURIMのmRNAの発現を示す。図3Aは、種々の組織におけ
るURIMのmRNAの発現を示す。図3Bは、種々の腫瘍細胞株
における発現を示す。ポリ A+ RNA を固定したClontech
社のフィルターを、URIMのcDNAの3'側コード領域から成
る32P 標識プローブでハイブリダイズした。図3Aのレー
ンa:心臓、b:脳、c:胎盤、d:肺、e:肝臓、
f:骨格筋、g:腎臓、h:膵臓、i:脾臓、j:胸
腺、k:前立腺、l:精巣、m:卵巣、n:小腸、o:
大腸、p:末梢血白血球。図3Bのレーンa:HL60細胞、
b:HeLa細胞、c:K562細胞、d:MOLT4 細胞、e:Ra
ji細胞、f:SW480 細胞、g:A540細胞、h:G361細
胞。
する細胞株におけるURIMのmRNAの発現を示す。種々の細
胞株から単離したポリ A+ RNA を、変性用1%アガロース
−ホルムアルデヒドゲル上で電気泳動し、陽荷電ナイロ
ン膜上に転写し、そしてURIMのcDNAの3'側コード領域か
ら成る32P 標識断片とハイブリダイズすることによっ
て、ノーザンブロット分析を行った。βアクチンのプロ
ーブとのハイブリダイゼーションから、レーンあたり等
量のRNA が含まれていることを示した。レーンa:ヒト
乳房上皮細胞(HMEC)、b:原発性乳房カルシノーマ由来
の細胞株P1、c:原発性乳房カルシノーマ由来の細胞株
P2、d:骨髄微小転移巣由来の細胞株BM1 、e:骨髄微
小転移巣由来の細胞株BM2 、f:骨髄微小転移巣由来の
細胞株BM3 、g:転移性乳ガン患者の腹水由来の細胞株
A1。
Claims (4)
- 【請求項1】 配列番号1の核酸配列を含み、かつ腫瘍
細胞の転移能を検出することができる核酸分子。 - 【請求項2】 配列番号2のアミノ酸配列をコードする
核酸配列を含み、かつ腫瘍細胞の転移能を検出すること
ができる核酸分子。 - 【請求項3】 腫瘍細胞の転移能を検出することができ
る核酸分子であって、 (i) 配列番号1の核酸、又はこれに相補的な配列の核
酸、及び、 (ii)ストリンジェントな条件下に、(i) のいずれかの核
酸とハイブリダイズする核酸、 の群から選択した核酸分子。 - 【請求項4】 腫瘍細胞の転移能を検出する方法であっ
て、 a)ガン患者の体液、メラノーマガン細胞、乳房カルシ
ノーマ細胞、又は前記ガン細胞の抽出物若しくは培養上
清から得られる核酸を含んでいるサンプルを、 (i) 配列番号1の核酸、又はこれに相補的な配列の核
酸、及び、 (ii)ストリンジェントな条件下に、(i) のいずれかの核
酸とハイブリダイズする核酸、 の群から選択した核酸プローブとインキュベーションす
ること、並びに、 b)前記核酸プローブに特異的なハイブリダイゼーショ
ンシグナルを検出し、そして定量すること、 を含んで成る前記方法。
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