JP3371932B2 - 熱交換器およびその製造方法 - Google Patents

熱交換器およびその製造方法

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JP3371932B2 JP01808595A JP1808595A JP3371932B2 JP 3371932 B2 JP3371932 B2 JP 3371932B2 JP 01808595 A JP01808595 A JP 01808595A JP 1808595 A JP1808595 A JP 1808595A JP 3371932 B2 JP3371932 B2 JP 3371932B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、車両用・産業用ラジ
エータ及びオイルクーラー、自動車用・家庭用凝縮器等
に用いられる熱交換器に関し、特に中空ヘッダーに複数
のチューブが間隔的に接続されてなる熱交換器およびそ
の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】この種の熱交換器として、2枚のプレー
トを内部に熱交換媒体通路が形成される態様で重ね合わ
せることによって形成されたいわゆるラミネートチュー
ブを用いたものが知られている。
【0003】このようなチューブのヘッダーへの接続
は、ヘッダーに穿設したチューブ挿入孔にチューブの端
部を差し込むことにより行われるが、チューブの挿入量
が規制されていないと、熱交換器の仮組作業が煩雑とな
るのみならず、性能品質面でも問題を生じる恐れがあ
る。このため、チューブのヘッダーへの挿入量を規制す
るための手段が一般に講じられている。
【0004】従来、上記のようなラミネートチューブの
ヘッダー挿入量の規制手段として、チューブの端部の幅
方向中間部を挿入方向に突出させて首部を形成するとと
もに、この首部の両側に相対的に退入したストッパを形
成し、ヘッダーのチューブ挿入孔に首部を挿入するとと
もにストッパをチューブ挿入孔の縁部に係止させること
により挿入量を規制するものが知られている(例えば特
開平5−185205号)。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、ラミネ
ートチューブの端部の幅方向中間部を挿入方向に突出さ
せるのでは、チューブを構成する2枚のプレートの成形
に際して首部を突出成形するために首部の周囲に材料的
な無駄を生じるという問題があった。
【0006】この発明は、このような技術的背景に鑑み
てなされたものであって、ラミネートチューブの成形に
際しての材料的な無駄を少なくした熱交換器の提供を目
的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、この発明は、図面の符号を参照して示すと、外面の
一部にチューブ差込面(11)(21)を有する中空のヘッ
ダー(1)(2)と、2枚のプレート(31)(31)を内
部に熱交換媒体通路(6)が形成される態様で重ね合わ
せることによって形成された複数のチューブ(3)とを
備え、前記ヘッダー(1)(2)のチューブ差込面(1
1)(21)は、幅方向の中間部が周壁の外方突出により
チューブ差込部(12)(22)となされるとともに、幅方
向の両端部は退入状のチューブ当接部(13)(23)とな
され、かつ前記チューブ差込部(12)(22)を横断する
状態にチューブ挿入孔(5)がヘッダー(1)(2)の
長さ方向に沿って間隔的に形成され、前記チューブ
(3)が長さ方向の端部における幅方向の中間部をヘッ
ダー(1)(2)のチューブ挿入孔(5)に差し込ま
れ、かつ長さ方向の端面における幅方向の両端を前記チ
ューブ当接部(13)(23)に当接された状態でヘッダー
(1)(2)に組み合わされ、かつ接合一体化されてな
ることを特徴とする熱交換器を要旨とする。
【0008】また、望ましくは、チューブ(3)の差込
み部位において、ヘッダーのチューブ当接部(13)(2
3)にはチューブ(3)の端面が嵌まり込む溝(7)が
形成されているのが良い。
【0009】また、前記チューブ(3)は、幅方向の中
間部に凹部(31a)を有する皿状をなし、幅方向の一側
縁部に内方直角状のフランジ(31b)が形成された2枚
のプレート(31)(31)を、相互のフランジ(31b)を
反対側に位置させ、幅方向の両端部を重ね合わせること
で前記熱交換媒体通路(6)を構成する扁平管部(34)
が形成されるとともに、前記フランジ(31b)を他方の
プレートの側縁部を包み込むように幅方向内方にそれぞ
れ折り返してかしめることで薄肉密閉部(33)(33)が
形成されてなることが好ましい。
【0010】また、前記チューブ(3)は、前記熱交換
媒体通路(6)内にインナーフィン(32)が介装されて
なることが好ましい。
【0011】さらに、前記チューブ(3)の薄肉密閉部
(33)の長さ方向の両端面が、前記ヘッダー(1)
(2)の当接部(12)(23)の溝(7)に嵌合されてな
ることが好ましい。
【0012】さらにまた、前記溝(7)は、深さが0.
3〜1mmに形成されてなることが好ましい。
【0013】上述の熱交換器は、例えばこの発明の方法
によって製造される。
【0014】即ち、この発明の熱交換器の製造方法は、
外面の一部にチューブ差込面(11)(21)を有し、該チ
ューブ差込面(11)(21)が、幅方向の中間部が周壁の
外方突出によりチューブ差込部(12)(22)となされる
とともに、幅方向の両端部が退入状のチューブ当接部
(13)(23)となされ、かつ前記チューブ差込部(12)
(22)を横断する状態にチューブ挿入孔(5)が長さ方
向に沿って間隔的に形成 されたヘッダー(1)(2)
と、2枚のプレート(31)(31)を内部に熱交換媒体通
路(6)が形成される態様で重ね合わせることによって
形成された複数のチューブ(3)とを組み合わせて接合
一体化するに際し、前記チューブ(3)を、その長さ方
向の端部における幅方向の中間部をヘッダー(1)
(2)のチューブ挿入孔(5)に差し込み、かつ長さ方
向の端面における幅方向の両端を前記チューブ当接部
(13)(23)に当接させた状態でヘッダー(1)(2)
に組み付け、前記ヘッダ−(1)(2)とチューブ
(3)とをろう付することを要旨とする。
【0015】また、前記熱交換器の製造方法において、
前記チューブ(3)の差込み部位において、ヘッダーの
チューブ当接部(13)(23)に溝(7)が形成され、前
記溝(7)にチューブ(3)の端面を嵌め込むことが好
ましい。
【0016】また、前記チューブ(3)は、幅方向の中
間部に凹部(31a)を有する皿状をなし、幅方向の一側
縁部に内方直角状のフランジ(31b)が形成された2枚
のプレート(31)(31)を、相互のフランジ(31b)を
反対側に位置させ、幅方向の両端部を重ね合わせること
で前記熱交換媒体通路(6)を構成する扁平管部(34)
が形成されるとともに、前記フランジ(31b)を他方の
プレートの側縁部を包み込むように幅方向内方にそれぞ
れ折り返してかしめることで薄肉密閉部(33)(33)が
形成されてなり、前記薄肉密閉部(33)(33)を前記ヘ
ッダー(1)(2)の溝(7)に嵌め込むことが好まし
い。
【0017】前記ヘッダー(1)(2)とチューブ
(3)とのろう付を、前記チューブ(3)に形成された
ろう材層によって行うこと、あるいは前記ヘッダー
(1)(2)に形成されたろう材層によって行うことが
好ましい。また、前記ヘッダー(1)(2)におけるろ
う材層は、チューブ差込面(11)(21)にのみ形成され
ている。
【0018】
【作用】チューブ(3)のヘッダー(1)(2)への差
し込み部分が凹凸のない真っ直ぐな状態であっても、ヘ
ッダーのチューブ差込部(12)(22)の突出によりチュ
ーブ(3)の幅方向の中間部は自動的にヘッダー内に突
出した状態となるから、チューブをヘッダー内に突出さ
せるために、チューブ端部の幅方向中間部を挿入方向に
突出させて首部を形成する必要はなくなるか、あるいは
首部を設ける場合も僅かな突出量で良いこととなる。
【0019】また、ヘッダー(1)(2)へのチューブ
(3)の仮組接続に際しては、チューブ(3)の幅方向
両端部(33)(33)がヘッダー(1)(2)のチューブ
当接部(13)(23)に当接するまでチューブ挿入孔
(5)に挿入すれば良いから、挿入作業を簡易に行うこ
とができるとともに、ろう付後はヘッダーの挿入孔
(5)の周囲のみならず、チューブ(3)の幅方向両端
部(33)(33)とヘッダー(1)(2)のチューブ当接
部(13)(23)が接合されるから、ヘッダー(1)
(2)とチューブ(3)との接合強度を増大することが
できる。
【0020】また、チューブ(3)の差込み部位におい
て、ヘッダーのチューブ当接部(13)(23)にチューブ
(3)の端面が嵌まり込む溝(7)が形成されている場
合には、チューブ(3)の回転方向のねじれを防止し得
てさらに高精度なチューブの位置決めが可能であるとと
もに、溝に嵌まったチューブ(3)の端部とヘッダー
(1)(2)との接合面積を増大できる。
【0021】
【実施例】次に、この発明をアルミニウム製の空気調和
器用凝縮器に適用した実施例に基いて説明する。
【0022】図1及び図2において、(1)(2)は上
下に水平状態で配置された1対のタンク状ヘッダー、
(3)は上下ヘッダー間に垂直状態で並列状に配置され
た偏平チューブ、(4)は隣接チューブ間及び再外側の
チューブの外側に配置されたフィンである。
【0023】前記各ヘッダー(1)(2)は、この実施
例では断面方形状のアルミニウム製中空押出形材からな
るが、押出形材に限定されることはなく、アルミニウム
ブレージングシートを断面方形状のパイプに成形しても
良い。図3に下部ヘッダー(2)の形状を代表して示す
ように、上部ヘッダー(1)の下面および下部ヘッダー
(2)の上面はチューブ差込面(11)(21)となされる
とともに、各チューブ差込面(11)(21)の幅方向の中
間部が、下壁の下方突出または上壁の上方突出により平
坦なチューブ差込部(12)(22)となされ、かつ幅方向
の両端部は退入状のチューブ当接部(13)(23)となさ
れている。そして、前記チューブ差込部(12)(22)を
幅方向に横断する状態に、チューブ挿入孔(5)がヘッ
ダー(1)(2)の長さ方向に間隔的に形成されてい
る。
【0024】前記チューブ(3)は、図4に詳しく示す
ように、長さ方向(上下方向)の両端縁(上下端縁)が
凹凸のない真っ直ぐに形成された2枚のアルミニウムプ
レート(31)(31)と、インナーフィン(32)によって
構成されている。各アルミニウムプレート(31)(31)
は両面ブレージングシートによって形成され、幅方向の
中間部に凹部(31a )が形成された皿状をなすととも
に、幅方向の一側縁部に内方直角状のフランジ(31b )
が形成されている。そして、2枚のプレート(31)(3
1)が、相互のフランジ(31b )を反対側に位置させた
状態にて、幅方向の両端部を重ね合わされるとともに、
フランジ(31b )を他方のプレートの側縁部を包み込む
ように幅方向内方にそれぞれ折り返してかしめられてい
る。従って、チューブ(3)の幅方向の両端部は密閉さ
れて薄肉密閉部(33)(33)が形成されるとともに、幅
方向の中間部に偏平管部(34)が形成され、この偏平管
部(34)内に中空の冷媒通路(熱交換媒体通路)(6)
が長さ方向に沿って形成されている。そして、冷媒通路
(6)内にインナーフィン(32)が介装されている。な
お、インナーフィン(32)の代わりに、アルミニウムプ
レート(31)(31)の凹部(31a )内面にディンプル加
工等により突起を設けることにより、チューブ(3)の
偏平管部(34)に冷媒通路(6)内に、突出する多数の
突起を形成しても良い。
【0025】而して、上記のようなチューブ(3)が偏
平管部(34)の長さ方向の両端部(上下端部)を上下ヘ
ッダー(1)(2)のチューブ挿入孔(5)に差し込ま
れ、かつ密閉部(33)(33)の長さ方向の両端部を上下
ヘッダー(1)(2)の当接部(13)(23)に当接され
た状態で各ヘッダー(1)(2)に連結されている。ヘ
ッダーのチューブ差込部(12)(22)は、下壁または上
壁の突出により形成されているから、チューブ(3)の
連結状態では、図5に示すように、チューブ(3)の偏
平管部(34)の長さ方向の両端部がヘッダー(1)
(2)内に臨んで、偏平管部(34)内の冷媒通路(6)
とヘッダー(1)(2)とが連通接続されている。この
実施例では、チューブ(3)の密閉部(33)が当接する
ヘッダーのチューブ当接部(13)(23)には嵌合溝
(7)が形成され、密閉部(33)の端面はこの嵌合溝
(7)に嵌合されているから、チューブの回転方向のね
じれ阻止状態に位置決めされ、各チューブが平行に対向
した状態でヘッダー(1)(2)に連結されている。
【0026】前記フィン(4)はコルゲート状のアルミ
ニウムフィンであり、チューブ(3)の幅とほぼ同じ幅
を有し、隣接するチューブ(3)(3)間及び最外側の
チューブ(3)とサイドプレート(8)との間に介在配
置されている。
【0027】なお、図2において、(9)は下部ヘッダ
ー(2)の一端開口部に連結接合された冷媒入口管、
(10)は上部ヘッダー(1)の一端開口部に連結接合さ
れた冷媒出口管、(40)(40)は上下ヘッダー(1)
(2)の他端開口部を閉塞する蓋片である。
【0028】図示実施例に係る凝縮器は、ヘッダー
(1)(2)、チューブ(3)、フィン(4)を含む各
構成部材を所定配置に組み付けて仮組し、この状態で一
括ろう付することにより製作されている。ヘッダー
(1)(2)とチューブ(3)との仮組に際しては、チ
ューブ(3)の端部密閉部(33)がヘッダーのチューブ
当接部(13)(23)に当接するまでチューブ(3)の偏
平管部(34)をヘッダー(1)(2)のチューブ挿入孔
(5)に挿入すれば良いから、極めて簡単に位置決めで
きるのに加えて、チューブ当接部(13)(23)の嵌合溝
(7)にチューブ(3)の端部密閉部(33)を嵌合する
ことによりチューブ(3)の回転方向のねじれを防止で
き、ヘッダー(1)(2)とチューブ(3)との極めて
高精度な位置関係を確保できる。各構成部材のろう付
は、チューブ(3)を構成するブレージングシートのろ
う材層を利用して行われ、あるいはさらにヘッダー
(1)(2)がブレージングシートからなる場合にはヘ
ッダーのろう材層をも利用して行われる。なお、ヘッダ
ー(1)(2)、チューブ(3)、フィン(4)、サイ
ドプレート(8)等の構成部材のうち、ろう材層を有す
る構成部材が特定されなければならないものではなく、
ろう材層を有する構成部材と有しない構成部材との組み
合わせは適宜決定すれば良い。また、この実施例ではヘ
ッダー(1)(2)とチューブ(3)とのろう付をより
確実に行うために、ヘッダー(1)(2)を以下のよう
に部分的にブレージングシート化している。
【0029】即ち、図6に示すように、ヘッダー(1)
(2)のチューブ差込部(12)(22)及び当接部(13)
(23)が設けられたチューブ差込面(11)(21)に、ろ
う材被覆層(20)が形成されている。ろう材被覆層(2
0)の成分の一例としては、フラックスろう付の場合に
はSiが用いられ、真空ろう付の場合にはSi−Mg合
金が用いられ、これらのSiやSi−Mg合金を溶射す
ることにより形成されている。あるいはまた、溶射によ
ることなく、ろう材粉末と非腐食性等のフラックス粉末
とをペースト状に混練したものを塗布することにより形
成しても良い。このようなろう材被覆層(20)の形成
は、ヘッダー(1)(2)をスリット加工してチューブ
挿入孔(5)を形成したのちに行うのが作業の容易性の
点から望ましいが、スリット加工前であっても良い。ま
た、ろう材被覆層(20)はヘッダー(1)(2)のチュ
ーブ差込面(11)(21)の全域に設ける必要はなく、チ
ューブ挿入孔(5)の周辺及び嵌合溝(7)の内面とそ
の周辺のみであっても良い。このようなろう材被覆層
(20)の部分的な形成は、ヘッダー(1)(2)が押出
形材製である場合に特に有効である。
【0030】また、チューブ(3)は長さ方向の端面の
密閉部(33)をヘッダーの嵌合溝(7)に嵌合された状
態で接合されているから、嵌合部位において十分な接合
面積が確保され、その結果接合強度が増大する。しか
し、嵌合溝(7)の深さdが小さすぎると前記効果が減
殺されるため、嵌合溝(7)を設ける場合、溝の深さd
は0.3mm以上に設定するのが良い。一方1mmを越
える深さでは、溝部分のヘッダーの肉厚が減少すること
から、溝の深さは1mm以内とするのが良い。
【0031】上記のような凝縮器では、冷媒入口管
(9)から下部ヘッダー(2)に流入した冷媒は、該ヘ
ッダーに連通接続されている各チューブ(3)の冷媒通
路(6)を通って上方へと流れて上部ヘッダー(1)へ
と至り、冷媒出口管(10)から器外へと流出する。そし
て、冷媒がチューブ(3)を通過する間に、隣接チュー
ブ間に形成されたフィン(4)を含む空気流通間隙を通
過する空気と熱交換を行う。
【0032】なお、図示は省略したが、ヘッダー(1)
(2)内にヘッダーを長さ方向に仕切る仕切りを設け
て、全チューブ群で形成される冷媒通路を蛇行通路に形
成して、冷媒を蛇行状に流通させるものとしても良い。
また、図示実施例では、冷媒通路(6)をチューブ
(3)の長さ方向の一端から他端へと横断する態様で形
成して、チューブ(3)の長さ方向の両端を各ヘッダー
に連通接続するものとしたが、チューブ内の冷媒通路を
Uターン状に形成してチューブの長さ方向の一端に冷媒
通路の入口と出口を併設して設け、これら入口と出口
を、並列状に近接配置された2本のヘッダーに接続し
た、いわゆる片側タンク式のものに構成しても良い。
【0033】
【発明の効果】この発明は、上述の次第で、外面の一部
にチューブ差込面を有する中空のヘッダーと、2枚のプ
レートを内部に熱交換媒体通路が形成される態様で重ね
合わせることによって形成された複数のチューブとを備
え、前記ヘッダーのチューブ差込面は、幅方向の中間部
が周壁の外方突出によりチューブ差込部となされるとと
もに、幅方向の両端部は退入状のチューブ当接部となさ
れ、かつ前記チューブ差込部を横断する状態にチューブ
挿入孔がヘッダーの長さ方向に沿って間隔的に形成さ
れ、前記チューブが長さ方向の端部における幅方向の中
間部をヘッダーのチューブ挿入孔に差し込まれ、かつ長
さ方向の端面における幅方向の両端を前記チューブ当接
部に当接された状態でヘッダーに組み合わされ、かつ接
合一体化されてなることを特徴とするものである。従っ
て、チューブのヘッダーへの差し込み部分が凹凸のない
真っ直ぐな状態であっても、ヘッダーの差込部の突出に
よりチューブの幅方向の中間部は自動的にヘッダー内に
突出した状態となるから、チューブをヘッダー内に突出
させるために、チューブ端部の幅方向中間部を挿入方向
に突出させて首部を形成する必要はなくなるか、あるい
は首部を設ける場合も僅かな突出量で良いこととなり、
首部形成のための材料的な無駄を抑制することができ
る。
【0034】しかも、ヘッダーへのチューブの仮組接続
に際しては、チューブの幅方向両端部がヘッダーのチュ
ーブ当接部に当接するまでチューブ挿入孔に挿入すれば
良いから、挿入作業を簡易に行うことができるととも
に、ろう付後はヘッダーの挿入孔の周囲のみならず、チ
ューブの幅方向両端部とヘッダーの当接部が接合される
から、ヘッダーとチューブとの接合強度を増大すること
ができる。
【0035】また、チューブの差込み部位において、ヘ
ッダーのチューブ当接部にチューブの端面が嵌まり込む
溝が形成されている場合には、チューブの回転方向のね
じれを防止し得てさらに高精度なチューブの位置決めが
可能であるとともに、溝に嵌まったチューブの端部とヘ
ッダーとの接合面積を増大でき、両部材の接合強度を増
大することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施例を示す凝縮器の正面図であ
る。
【図2】図1の凝縮器のヘッダーとチューブを分離して
示す斜視図である。
【図3】(a)は図1の凝縮器の下部ヘッダーの平面
図、(b)は(a)のIIIb−IIIb線断面図、(c)は
(a)のIIIc−IIIc線の断面拡大図である。
【図4】図1の凝縮器のチューブを説明するための図
で、(a)は2枚のプレートを分離して示す斜視図、
(b)は2枚のプレートを重ね合わせて、フランジをか
しめる前の斜視図、(c)はかしめた状態での(b)の
IVc −IVc 線断面図である。
【図5】ヘッダーへのチューブ差し込み部分を示す断面
図である。
【図6】図3(a)のVI−VI線の断面拡大図である。
【符号の説明】
1…ヘッダー 2…ヘッダー 3…チューブ 5…チューブ挿入孔 6…熱交換媒体通路(冷媒通路) 7…溝 11、21…チューブ差込面 12、22…チューブ差込部 13、23…チューブ当接部 31…プレート
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平5−172476(JP,A) 特開 昭57−105690(JP,A) 特開 平5−228620(JP,A) 特開 平5−185205(JP,A) 実開 昭64−8076(JP,U) 実開 昭63−109887(JP,U) 実開 平4−10287(JP,U) 実開 平4−63986(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F28D 1/053 F28F 9/18 F28F 1/02

Claims (12)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 外面の一部にチューブ差込面(11)(2
    1)を有する中空のヘッダー(1)(2)と、2枚のプ
    レート(31)(31)を内部に熱交換媒体通路(6)が形
    成される態様で重ね合わせることによって形成された複
    数のチューブ(3)とを備え、 前記ヘッダー(1)(2)のチューブ差込面(11)(2
    1)は、幅方向の中間部が周壁の外方突出によりチュー
    ブ差込部(12)(22)となされるとともに、幅方向の両
    端部は退入状のチューブ当接部(13)(23)となされ、
    かつ前記チューブ差込部(12)(22)を横断する状態に
    チューブ挿入孔(5)がヘッダー(1)(2)の長さ方
    向に沿って間隔的に形成され、 前記チューブ(3)が長さ方向の端部における幅方向の
    中間部をヘッダー(1)(2)のチューブ挿入孔(5)
    に差し込まれ、かつ長さ方向の端面における幅方向の両
    端を前記チューブ当接部(13)(23)に当接された状態
    でヘッダー(1)(2)に組み合わされ、かつ接合一体
    化されてなることを特徴とする熱交換器。
  2. 【請求項2】 チューブ(3)の差込み部位において、
    ヘッダーのチューブ当接部(13)(23)にはチューブ
    (3)の端面が嵌まり込む溝(7)が形成されている請
    求項1に記載の熱交換器。
  3. 【請求項3】 前記チューブ(3)は、幅方向の中間部
    に凹部(31a)を有する皿状をなし、幅方向の一側縁部
    に内方直角状のフランジ(31b)が形成された2枚のプ
    レート(31)(31)を、相互のフランジ(31b)を反対
    側に位置させ、幅方向の両端部を重ね合わせることで前
    記熱交換媒体通路(6)を構成する扁平管部(34)が形
    成されるとともに、前記フランジ(31b)を他方のプレ
    ートの側縁部を包み込むように幅方向内方にそれぞれ折
    り返してかしめることで薄肉密閉部(33)(33)が形成
    されてなる請求項1または2に記載の熱交換器。
  4. 【請求項4】 前記チューブ(3)は、前記熱交換媒体
    通路(6)内にインナーフィン(32)が介装されてなる
    請求項1〜3のいずれかに記載の熱交換器。
  5. 【請求項5】 前記チューブ(3)の薄肉密閉部(33)
    の長さ方向の両端面が、前記ヘッダー(1)(2)の当
    接部(12)(23)の溝(7)に嵌合されてなる請求項2
    〜4のいずれかに記載の熱交換器。
  6. 【請求項6】 前記溝(7)は、深さが0.3〜1mmに
    形成されてなる請求項2〜5のいずれかに記載の熱交換
    器。
  7. 【請求項7】 外面の一部にチューブ差込面(11)(2
    1)を有し、該チューブ差込面(11)(21)が、幅方向
    の中間部が周壁の外方突出によりチューブ差込部(12)
    (22)となされるとともに、幅方向の両端部が退入状の
    チューブ当接部(13)(23)となされ、かつ前記チュー
    ブ差込部(12)(22)を横断する状態にチューブ挿入孔
    (5)が長さ方向に沿って間隔的に形成されたヘッダー
    (1)(2)と、2枚のプレート(31)(31)を内部に
    熱交換媒体通路(6)が形成される態様で重ね合わせる
    ことによって形成された複数のチューブ(3)とを組み
    合わせて接合一体化するに際し、 前記チューブ(3)を、その長さ方向の端部における幅
    方向の中間部をヘッダー(1)(2)のチューブ挿入孔
    (5)に差し込み、かつ長さ方向の端面における幅方向
    の両端を前記チューブ当接部(13)(23)に当接させた
    状態でヘッダー(1)(2)に組み付け、前記ヘッダ−
    (1)(2)とチューブ(3)とをろう付することを特
    徴とする熱交換器の製造方法。
  8. 【請求項8】 前記チューブ(3)の差込み部位におい
    て、ヘッダーのチューブ当接部(13)(23)に溝(7)
    が形成され、前記溝(7)にチューブ(3)の端面を嵌
    め込む請求項7に記載の熱交換器の製造方法。
  9. 【請求項9】 前記チューブ(3)は、幅方向の中間部
    に凹部(31a)を有する皿状をなし、幅方向の一側縁部
    に内方直角状のフランジ(31b)が形成された2枚のプ
    レート(31)(31)を、相互のフランジ(31b)を反対
    側に位置させ、幅方向の両端部を重ね合わせることで前
    記熱交換媒体通路(6)を構成する扁平管部(34)が形
    成されるとともに、前記フランジ(31b)を他方のプレ
    ートの側縁部を包み込むように幅方向内方にそれぞれ折
    り返してかしめることで薄肉密閉部(33)(33)が形成
    されてなり、前記薄肉密閉部(33)(33)を前記ヘッダ
    ー(1)(2)の溝(7)に嵌め込む請求項8に記載の
    熱交換器の製造方法。
  10. 【請求項10】 前記ヘッダー(1)(2)とチューブ
    (3)とのろう付を、前記チューブ(3)に形成された
    ろう材層によって行う請求項7〜9のいずれかに記載の
    熱交換器の製造方法。
  11. 【請求項11】 前記ヘッダー(1)(2)とチューブ
    (3)とのろう付を、前記ヘッダー(1)(2)に形成
    されたろう材層によって行う請求項7〜10のいずれか
    に記載の熱交換器の製造方法。
  12. 【請求項12】 前記ヘッダー(1)(2)におけるろ
    う材層は、チューブ差込面(11)(21)にのみ形成され
    ている請求項11に記載の熱交換器の製造方法。
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