JP3370599B2

JP3370599B2 - フォークリフト

Info

Publication number: JP3370599B2
Application number: JP10270798A
Authority: JP
Inventors: 恵二長尾
Original assignee: ティー・シー・エム株式会社
Priority date: 1998-04-14
Filing date: 1998-04-14
Publication date: 2003-01-27
Anticipated expiration: 2018-04-14
Also published as: JPH11292489A

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、例えば鋼管を積載
したオープンコンテナや海上コンテナ等を運搬する際に
用いられるフォークリフトの改良に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来、この種のフォークリフトとして
は、通常のカウンタバランス型フロントフォークリフト
が知られている。これは、周知の如く、車体と、車体の
前側に設けられた前輪（駆動輪）と、車体の後側に設け
られた後輪（換向輪）と、前輪より前側の車体に設けら
れた昇降装置と、これに依り昇降されるフォークと、車
体の後側に設けられたバランスウエイトと、から構成さ
れている。而して、この様なものは、コンテナの横方向
からその軒下にフォークを挿入して昇降装置に依り持ち
上げて運搬する様にしている。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】ところが、この様なも
のは、荷重の重心が最小になる様にコンテナを横方向か
ら持ち上げる様にしていたので、走行する通路幅がコン
テナの長手方向の長さ分だけ必要であり、そのままでは
コンテナを長手方向にして積み上げる事ができなかっ
た。本発明は、叙上の問題点に鑑み、これを解消する為
に創案されたもので、その課題とする処は、コンテナを
長手方向にして積み上げる事ができるフォークリフトを
提供するにある。

【０００４】

【課題を解決するための手段】本発明のフォークリフト
は、基本的には、パレットの軒下に挿入されるフレーム
と、フレームの前側に設けられた前輪と、フレームの後
側に設けられた後輪と、前輪と後輪との間でフレームに
対して昇降可能に設けられてパレットを持ち上げ得るフ
ォークと、フレームの後側に設けられてフォークを昇降
させる昇降装置と、フレームの前側に設けられてフォー
クの先端を支持する支持装置と、から構成した事に特徴
が存する。

【０００５】フォークリフトが前進されてそのフレーム
とフォークがコンテナの長手方向の一側から軒下に挿入
される。昇降装置が作動されてフォークが上昇される
と、コンテナが持ち上げられる。コンテナを段積みする
場合は、コンテナの高さ分だけ上昇され、既に置かれた
コンテナの軒下にフレームが挿入されると共に、既に置
かれたコンテナの上方にフォークとコンテナを位置させ
た後、昇降装置に依りフォークを下降させる事に依りコ
ンテナが段積みされる。コンテナを運搬する場合は、コ
ンテナが若干離地すべく上昇され、支持装置に依りフォ
ークの先端が支持された後、フォークリフトの操行に依
りコンテナが運搬される。フォークに依りコンテナの長
手方向から持ち上げる様にしたので、コンテナを長手方
向にして積み上げる事ができる。コンテナの運搬時に
は、支持装置に依りフォークの先端を支持する様にした
ので、フォークが振れて荷崩れしたり、フォークが損傷
する事がない。

【０００６】フォークは、左右一対あってフレームの左
右両側で昇降する様に構成されているのが好ましい。こ
の様にすれば、フレームの高さ以下にフォークの水平片
を位置させる事ができ、コンテナの軒下への挿入が容易
になる。

【０００７】後輪は、フレームに対して昇降可能に構成
されているのが好ましい。この様にすれば、後輪を昇降
させる事に依りフレームの後側を昇降させる事ができ、
登坂走行時にフレーム底部が地面等に接触するのを防止
できる。

【０００８】支持装置は、フレームの前側に設けられて
側方に外突してフォークの先端を担持する突出位置とフ
レーム内に埋没してフォークの昇降を許容する埋没位置
とを取り得るピンと、ピンを移動させるシリンダとから
構成されているのが好ましい。この様にすれば、簡単な
構成に依りフォークの先端を確実に支持する事ができ
る。

【０００９】

【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を、図
面に基づいて説明する。図１は、本発明のフォークリフ
トを示す側面図。図２は、図１の平面図。図３は、オー
プンコンテナを示す斜視図である。

【００１０】フォークリフト１は、フレーム２、前輪
３、後輪４、フォーク５、昇降装置６、支持装置７から
その主要部が構成されている。

【００１１】フレーム２は、コンテナＡの長手方向の軒
下Ｂに挿入されるもので、この例では、板状で階段型を
呈して居り、コンテナＡの長手方向の軒下Ｂに挿入され
る長尺水平部８と、これの後端から上方に延びる立上部
９と、これの上端から後方に延びる短尺水平部１０とを
備えている。而して、長尺水平部８の後側上部には、エ
ンジンとこれに依り回転される油圧ポンプ等を備えたパ
ワーユニット１１が設けられていると共に、短尺水平部
１０の上側には、後輪４を換向するハンドルや座席を備
えた運転室１２が設けられている。

【００１２】前輪３は、フレーム２の前側に設けられた
もので、この例では、遊輪にしてあり、フレーム２の長
尺水平部８の前側に突設された左右の支板１３と、各支
板１３の左右両側に二つづつ（合計八つ）横軸廻りに回
転可能に設けられたタイヤ１４とを備えている。

【００１３】後輪４は、フレーム２の後側に設けられた
もので、この例では、換向駆動輪にしてあると共に、フ
レーム２に対して昇降可能にしてあり、フレーム２の短
尺水平部１０の下側に縦軸廻りに旋回可能に設けられた
旋回体１５と、フレーム２に対して旋回体１５を旋回さ
せる換向シリンダ（図示せず）と、旋回体１５に屈折可
能に設けられた左右の屈折リンク１６と、各屈折リンク
１６の左右に一つづつ（合計四つ）横軸廻りに回転可能
に設けられたタイヤ１７と、各屈折リンク１６に設けら
れて各タイヤ１７を回転させる油圧モータ（図示せず）
と、各屈折リンク１６を屈折させる昇降シリンダ１８と
を備えている。油圧モータは、パワーユニット１１の油
圧ポンプからの圧油に依り回転される様になって居り、
これらに依り油圧伝導装置（ＨＳＴ）を為している。

【００１４】フォーク５は、前輪３と後輪４との間でフ
レーム２に対して昇降可能に設けられてコンテナＡを持
ち上げ得るもので、この例では、左右一対あってフレー
ム２の左右両側で昇降する様にしてあり、コンテナＡの
長手方向の長さに呼応させた水平片１９と、これの後端
から上に延びる垂直片２０とを備えている。

【００１５】昇降装置６は、フレーム２の後側に設けら
れてフォーク５を昇降させるもので、この例では、マス
ト式にしてあり、パワーユニット１１の前側に位置する
フレーム２の長尺水平部８に立設されたマスト２１と、
これに昇降可能に設けられてフォーク５の垂直片２０が
取付けられる昇降体２２と、マスト２１に対して昇降体
２２を昇降させるリフトシリンダ（図示せず）等から成
っている。

【００１６】支持装置７は、フレーム２の前側に設けら
れてフォーク５の先端を支持するもので、この例では、
ピン出没式にしてあると共に、フォーク５に対応して左
右一対あって、フレーム２の長尺水平部８の前側に設け
られて側方に外突してフォーク５の先端を担持する突出
位置とフレーム２内に埋没してフォーク５の昇降を許容
する埋没位置とを取り得るピン２３と、これを移動させ
るシリンダ２４とを備えている。

【００１７】コンテナＡは、長手方向に軒下Ｂを備えた
もので、この例では、オープンコンテナにしてあり、枠
状（又は板状）の底材Ｃと、これに下部が若干下突すべ
く立設された左右一対で前後の支柱Ｄと、下突した各支
柱Ｄに依り底材Ｃの下方に形成された軒下Ｂと、各支柱
Ｄの上下部に設けられてコンテナＡの段積み時に相対移
動を防ぐ為の適合する凹凸（図示せず）とを備え、外形
は通常のコンテナと略同様にしてあり、長尺な鋼管等の
荷物（図示せず）を多数積載できる様になっている。

【００１８】次に、この様な構成に基づいて作用を述解
する。後輪４が油圧モータに依り回転駆動されて換向シ
リンダに依り換向されると、フォークリフト１が操行さ
れる。フォークリフト１が前進されてフレーム２の長尺
水平部８とフォーク５の水平片１９がコンテナＡの長手
方向の一側から軒下Ｂに挿入された後、昇降装置６が作
動されてフォーク５が上昇されると、コンテナＡが持ち
上げられる。

【００１９】コンテナＡを段積みする（積み上げる）場
合は、図１の一点鎖線で示す如く、コンテナＡの高さ分
だけ上昇され、既に置かれたコンテナＡの軒下Ｂにフレ
ーム２が挿入されると共に、既に置かれたコンテナＡの
上方にフォーク５とコンテナＡを位置させた後、昇降装
置６に依りフォーク５を下降させる。コンテナＡを運搬
する場合は、図１の二点鎖線で示す如く、コンテナＡが
若干離地すべく上昇されると共に、支持装置７のシリン
ダ２４が伸長作動されてピン２３がフレーム２の側方か
ら突出され、このピン２３の上にフォーク５の水平片１
９の先端が載置される事に依り支持された後、フォーク
リフト１が操行される。

【００２０】フォーク５に依りコンテナＡの長手方向か
ら持ち上げる様にしたので、コンテナＡを長手方向にし
て積み上げる事ができる。コンテナＡの運搬時には、支
持装置７に依りフォーク５の先端を支持する様にしたの
で、フォーク５が振れて荷崩れしたり、フォーク５が損
傷する事がない。フォークリフト１は、図１に示す如
く、荷重Ｗの中心が前輪３と後輪４との間にあり、フォ
ーク５上の荷重Ｗを前輪３と後輪４とで受ける。従っ
て、従来のフォークリフトの如く、フォーク上の荷重と
バランスウエイトを均衡させる必要がないので、車両強
度さえ満足できれば幾らでも車両重量を軽減できる。

【００２１】尚、支持装置７は、先の例では、ピン２３
を水平方向に直線移動させて出没させる様にしたが、こ
れに限らず、例えば支持体を縦軸廻りに旋回させて出没
させる様にしても良い。コンテナＡは、先の例では、オ
ープンコンテナであったが、これに限らず、例えば図４
に示す如く、海上コンテナでも良い。この場合、海上コ
ンテナには、長手方向に軒下Ｂを備えていないので、枕
木等Ｅを用いて軒下Ｂが形成される様にする。

【００２２】

【発明の効果】以上、既述した如く、本発明に依れば、
次の様な優れた効果を奏する事ができる。（１）コンテナの長手方向の軒下に挿入されるフレー
ムと、フレームの前側に設けられた前輪と、フレームの
後側に設けられた後輪と、前輪と後輪との間でフレーム
に対して昇降可能に設けられてコンテナを持ち上げ得る
フォークと、フレームの後側に設けられてフォークを昇
降させる昇降装置と、フレームの前側に設けられてフォ
ークの先端を支持する支持装置とで構成し、とりわけコ
ンテナを長手方向から持ち上げる様にしたので、コンテ
ナを長手方向にして積み上げる事ができる。（２）フォークの先端を支持する支持装置を設けたの
で、コンテナの運搬時には、支持装置に依りフォークの
先端を支持する事ができ、フォークが振れて荷崩れした
り、フォークが損傷する事がない。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明のフォークリフトを示す側面図。

【図２】図１の平面図。

【図３】オープンコンテナを示す斜視図。

【図４】海上コンテナを示す斜視図。

【符号の説明】

１…フォークリフト、２…フレーム、３…前輪、４…後
輪、５…フォーク、６…昇降装置、７…支持装置、８…
長尺水平部、９…立上部、１０…短尺水平部、１１…パ
ワーユニット、１２…運転室、１３…支板、１４，１７
…タイヤ、１５…旋回体、１６…屈折リンク、１８…昇
降シリンダ、１９…水平片、２０…垂直片、２１…マス
ト、２２…昇降体、２３…ピン、２４…シリンダ、Ａ…
コンテナ、Ｂ…軒下、Ｃ…底材、Ｄ…支柱、Ｅ…枕木
等、Ｗ…荷重。

Claims

(57)【特許請求の範囲】

【請求項１】コンテナの長手方向の軒下に挿入される
フレームと、フレームの前側に設けられた前輪と、フレ
ームの後側に設けられた後輪と、前輪と後輪との間でフ
レームに対して昇降可能に設けられてコンテナを持ち上
げ得るフォークと、フレームの後側に設けられてフォー
クを昇降させる昇降装置と、フレームの前側に設けられ
てフォークの先端を支持する支持装置と、から構成し、
支持装置は、フレームの前側に設けられて側方に外突し
てフォークの先端を担持する突出位置とフレーム内に埋
没してフォークの昇降を許容する埋没位置とを取り得る
ピンと、ピンを移動させるシリンダとから構成されてい
る事を特徴とするフォークリフト。
【請求項２】後輪は、フレームに対して昇降可能に構
成されている請求項１に記載のフォークリフト。
【請求項３】フォークは、左右一対あってフレームの
左右両側で昇降する様に構成されている請求項１又は２
に記載のフォークリフト。