JP3370523B2 - 画素配列補正機能を持つレーザ描画装置 - Google Patents

画素配列補正機能を持つレーザ描画装置

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JP3370523B2
JP3370523B2 JP25784496A JP25784496A JP3370523B2 JP 3370523 B2 JP3370523 B2 JP 3370523B2 JP 25784496 A JP25784496 A JP 25784496A JP 25784496 A JP25784496 A JP 25784496A JP 3370523 B2 JP3370523 B2 JP 3370523B2
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悦夫 岩崎
隆志 奥山
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ペンタックス株式会社
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は被描画体をレーザビ
ームでもって走査させつつ該レーザビームの変調をラス
タデータに基づいて所定の周波数のクロックパルスに従
って制御して描画を行うレーザ描画装置に関する。
【0002】
【従来の技術】レーザ描画装置は一般的には適当な被描
画体の表面に微細なパターンの描画に使用される。代表
的な使用例としては、フォトリゾグラフの手法を用いて
プリント回路基板を製造する際の回路パターンの描画が
挙げられ、このとき被描画体は例えばフォトマスク用感
光フィルムあるいは基板上のフォトレジスト層であった
りする。
【0003】近年、回路パターンの設計プロセスからそ
の描画プロセスに至るまでの一連のプロセスが統合化さ
れ、レーザ描画装置はそのような統合システムの一翼を
担っている。なお、かかる統合システムには、レーザ描
画装置の他に、回路パターンの設計を行うCAD(Compu
ter Aided Design) ステーション、このCADステーシ
ョンで得られた回路パターンデータ即ちベクタデータに
編集処理を施すCAM(Computer Aided Manufacturing)
ステーション等が設けられる。
【0004】CAMステーションで編集されたベクタデ
ータはレーザ描画装置に転送され、そこでベクタデータ
はラスタデータに変換される。レーザ描画装置では、フ
ォトマスク用感光フィルムあるいは基板上のフォトレジ
スト層等の被描画体がレーザビームでもって走査させら
れると共に副走査方向に順次移動させられ、該レーザビ
ームの変調を上述のラスタデータに基づいて所定の周波
数のクロックパルスに従って制御することにより、該被
描画体上には所定のパターンが描かれる。
【0005】ところで、プリント回路基板を高精度で製
造するためには、回路パターンの描画が所定の寸法形状
で適正に行われることが必要とされるが、そのような適
正な回路パターンの描画を行うための主要な条件の一つ
として、かかる回路パターンが等間隔にかつ均等に配列
された画素で描画されることが挙げられる。しかしなが
ら、実際には、個々のレーザ描画装置で描かれる回路パ
ターンの画素配列には固有の不均一性が存在し、これは
主に個々のレーザ描画装置の機械的組立誤差に起因する
ものである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】従来では、個々のレー
ザ描画装置で描かれる回路パターンの画素配列に存在す
る固有の不均一性を処理するために、例えば格子パター
ンの描画を実際に行ってその格子パターンの画素配列の
不均一性を測定し、その不均一性の測定結果に基づいて
CADステーションでの回路パターンの描画データの作
成時に補正処理を施すことが行われている。しかしなが
ら、CADステーションでは、かかる補正処理は画素単
位でしか行うことができないので、微細なパターンを描
画する場合には適当なものとは言えない。
【0007】一方、画素配列の不均一性を処理する別の
方法として、レーザビームによる描画位置を制御するた
めに設けられる主走査方向のリニアスケール及び副走査
方向のリニアスケールの目盛を画素配列の不均一性に応
じてずらすことも行われており、この場合には画素以下
の単位で画素配列の不均一性を処理することが可能であ
る。しかしながら、この方法の最大の欠点としては、個
々のレーザ描画装置毎に上述したようなリニアスケール
を用意しなければならず、これによりレーザ描画装置の
製造コストが高められることが挙げられる。
【0008】従って、本発明の目的は上述したような画
素配列の不均一性を画素以下の単位でしかも低コストで
処理し得るように構成されたレーザ描画装置を提供する
ことである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明の第1の局面によ
るレーザ描画装置は、被描画体をレーザビームでもって
走査させつつ該被描画体に対するレーザビームの変調を
ラスタデータに基づいて所定の周波数のクロックパルス
に従って制御して描画を行うレーザ描画装置であって、
前記レーザビームによる記録範囲を走査方向に沿って等
分した区間の各々について、前記レーザビームの走査方
向に沿う偏向中に予め実測された画素配列ピッチのずれ
データに基づいて、前記クロックパルスの位相を2π以
下の単位でシフトすべき位置を位相シフト開始位置デー
タとして演算する演算手段と、前記区間の各々の描画作
動中に前記演算手段によって得られた位相シフト開始
位置データに従って前記クロックパルスの位相をシフト
させて前記画素配列のずれを補正するように前記クロッ
クパルスの出力を制御するクロックパルス出力制御手段
とを具備して成るものである。
【0010】本発明の第1の局面において、被描画体に
対するレーザビームによる走査が該レーザビームを該被
描画体に対して偏向させることによって行われる場合に
あっては、画素配列ピッチを詰めるとき、クロックパル
ス出力制御手段はクロックパルスの位相を負側にシフト
するように該クロックパルスの出力を制御し、画素配列
ピッチを広げるとき、クロックパルス出力制御手段はク
ロックパルスの位相を正側にシフトするように該クロッ
クパルスの出力を制御し得る。
【0011】また、本発明の第1の局面において、被描
画体に対するレーザビームによる走査が該被描画体を該
レーザビームに対して移動させることによって行われる
場合にあっては、画素配列ピッチを詰めるとき、クロッ
クパルス出力制御手段はクロックパルスの位相を正側に
シフトするように該クロックパルスの出力を制御し、画
素配列ピッチを広げるとき、クロックパルス出力制御手
段はクロックパルスの位相を負側にシフトするように該
クロックパルスの出力を制御し得る。
【0012】本発明の第1の局面において、クロックパ
ルス出力制御手段はクロックパルスとして位相の異なる
少なくとも2つ以上のクロックパルスを発生させるクロ
ックパルス発生手段と、このクロックパルス発生手段か
らの少なくとも2つ以上のクロックパルスを選択的に切
り換えて出力するクロックパルス切換手段とを包含し得
る。
【0013】本発明の第2の局面によるレーザ描画装置
は、被描画体を偏向レーザビームでもって主走査方向に
走査させつつ該被描画体に対する偏向レーザビームの変
調をラスタデータに基づいて所定の周波数の第1のクロ
ックパルスに従って制御しかつ前記被描画体を副走査方
向に所定の周波数の第2のクロックパルスに従って制御
して描画を行うレーザ描画装置であって、前記レーザビ
ームによる記録範囲を主走査方向に沿って等分した第1
の区間の各々について、前記レーザビームの主走査方向
に沿う偏向中に予め実測された主走査方向画素配列ピッ
チのずれデータに基づいて、前記第1のクロックパルス
の位相を2π以下の単位でシフトすべき位置を第1の位
相シフト開始位置データとして演算する第1の演算手段
と、前記記録範囲を副走査方向に沿って等分した第2の
区間の各々について、前記被描画体の副走査方向に沿う
移動中に予め実測された副走査方向画素配列ピッチのず
れデータに基づいて、前記第2のクロックパルスの位相
を2π以下の単位でシフトすべき位置を第2の位相シフ
ト開始位置データとして演算する第2の演算手段と、描
画作動中に前記第1の演算手段によって得られた第1の
位相シフト開始位置データに従って前記第1のクロック
パルスの位相をシフトさせて、前記第1の区間の各々に
おける前記主走査方向画素配列のずれを補正するように
前記第1のクロックパルスの出力を制御する第1のクロ
ックパルス出力制御手段と、描画作動中に前記第2の演
算手段によって得られた第2の位相シフト開始位置デー
タに従って前記第2のクロックパルスの位相をシフトさ
せて、前記第2の区間の各々における前記副走査方向画
素配列のずれを補正するように前記第2のクロックパル
スの出力を制御する第2のクロックパルス出力制御手段
とを具備して成るものである。
【0014】本発明の第2の局面において、主走査方向
画素配列ピッチを詰めるとき、第1のクロックパルス出
力制御手段は第1のクロックパルスの位相を負側にシフ
トするように該第1のクロックパルスの出力を制御し、
主走査方向画素配列ピッチを広げるとき、第1のクロッ
クパルス出力制御手段は第1のクロックパルスの位相を
正側にシフトするように該第1のクロックパルスの出力
を制御し得る。また、、副走査方向画素配列ピッチを詰
めるとき、第2のクロックパルス出力制御手段は第2の
クロックパルスの位相を正側にシフトするように該第2
のクロックパルスの出力を制御し、副走査方向画素配列
ピッチを広げるとき、第2のクロックパルス出力制御手
段は第2のクロックパルスの位相を負側にシフトするよ
うに該第2のクロックパルスの出力を制御し得る。
【0015】本発明の第2の局面において、第1のクロ
ックパルス出力制御手段が第1のクロックパルスとして
位相の異なる少なくとも2つ以上のクロックパルスを発
生させる第1のクロックパルス発生手段と、この第1の
クロックパルス発生手段からの少なくとも2つ以上のク
ロックパルスを選択的に切り換えて出力する第1のクロ
ックパルス切換手段とを包含し得る。また、2のクロッ
クパルス出力制御手段が第2のクロックパルスとして位
相の異なる少なくとも2つ以上のクロックパルスを発生
させる第2のクロックパルス発生手段と、この第2のク
ロックパルス発生手段からの少なくとも2つ以上のクロ
ックパルスを選択的に切り換えて出力する第2のクロッ
クパルス切換手段とを包含し得る。
【0016】本発明の第2の局面において、第1のクロ
ックパルス発生手段は好ましくはデジタルディレイライ
ンから構成され、第2のクロックパルス発生手段は好ま
しくはシフトレジスタから構成される。
【0017】
【発明の実施の形態】次に、本発明によるレーザ描画装
置の一実施形態について添付図面を参照して説明する。
【0018】図1には、本発明によるレーザ描画装置が
斜視図として概略的に示され、このレーザ描画装置はプ
リント回路基板を製造するための基板上のフォトレジス
ト層に回路パターンを直接描画するように構成されてい
るものである。
【0019】レーザ描画装置は床面上に据え付けられた
基台10を具備し、この基台10の上面には一対のレー
ル12が平行に設置される。一対のレール12上にはX
テーブル14が搭載され、このXテーブル14は図1で
は図示されない適当な駆動モータ例えばサーボモータあ
るいはステッピングモータ等でもって一対のレール12
の長手方向即ちX方向に沿って移動し得るようになって
いる。
【0020】Xテーブル14上にはθテーブル16を介
して描画テーブル18が設置され、その間には微調整駆
動器20が互いに対向する側辺のそれぞれに2つずつ設
けられ、これにより描画テーブル18の四隅のそれぞれ
の上下位置が微調整されるようになっている。なお、図
1では、図示の複雑化を避けるために一方の側辺に設け
られた2つの微調整駆動器20だけが示されている。
【0021】描画テーブル18上にはフォトレジズト層
を持つ基板が被描画体として適当な搬送手段例えばベル
トコンベヤ等で搬送され、その基板は描画テーブル18
上で適当なクランプ手段によって固定される。なお、図
1では、そのクランプ手段の一部を成すクランプ部材2
2が示される。
【0022】基台10の一方の側にはレーザ光源として
アルゴンレーザ発生器24が設置され、このアルゴンレ
ーザ発生器24から射出されたレーザビームLBはビー
ムベンダ26によって上方に偏向される。一方、描画テ
ーブル18の上方側には、図示されない適当な支持構造
体によって支持された固定テーブル板28が配置され、
この固定テーブル体28上にはビームベンダ26によっ
て偏向されたレーザビームLBを処理するための種々光
学要素が設置される。なお、本実施形態では、アルゴン
レーザ発生器24は水冷式とされ、その出力は1.8 W で
あり、そのレーザの波長は 488nmとされる。
【0023】固定テーブル板28にはビームベンダ30
が設けられ、このビームベンダ30はビームベンダ26
からのレーザビームLBを受け取ってビームスプリッタ
32に向けられる。ビームスプリッタ32はレーザビー
ムLBを2つのレーザビームLB1及びLB2に分割さ
れる。レーザビームLB1はビームベンダ34及び36
を介してビームセパレータ38に向けられ、またレーザ
ビームLB2はビームベンダ40、42及び44を介し
てビームセパレータ46に向けられる。
【0024】ビームセパレータ38はレーザビームLB
1を8本の平行レーザビームに分割し、同様にビームセ
パレータ46はレーザビームLB2を8本の平行レーザ
ビームに分割する。ビームセパレータ38からの平行レ
ーザビームはビームベンダ48及び50によって電子シ
ャッタ52に導かれ、またビームセパレータ46からの
平行レーザビームはビームベンダ54及び56によって
電子シャッタ58に導かれる。
【0025】電子シャッタ52及び58の各々は8つの
音響光学素子から形成され、各音響光学素子には8本の
レーザビームのうちの該当レーザビームが割り当てられ
る。電子シャッタ52を経た8本のレーザは光合成器6
0に入射させられ、一方電子シャッタ58を経た8本の
レーザビームはビームベンダ62を介して光合成器60
に入射させられる。光合成器60は例えば偏光ビームス
プリッタとして構成され、電子シャッタ52及び58の
それぞれを経た8本のレーザビームは光合成器(偏光ビ
ームスプリッタ)60によって16本のレーザビームに纏
められる。16本のレーザビームはビームベンダ64、6
6及び68を介してポリゴンミラー70に入射させら
れ、その各回転反射面によって所定の走査範囲にわった
て偏向させられる。
【0026】ポリゴンミラー70の各回転反射面によっ
て所定の走査範囲にわったて偏向させられる16本のレー
ザビームは先ずfθレンズ72を通過させられ、次いで
ターニングミラー74によって描画テーブル18側に偏
向させられた後にコンデンサレンズ76を経て描画テー
ブル18上に到達させられる。要するに、16本のレーザ
ビームはポリゴンミラー70の各回転反射面によってY
軸方向即ち主走査方向に偏向される。
【0027】従って、フォトレジスト層を持つ基板が先
に述べたように描画テーブル18上に設置されていれ
ば、その基板上のフォトレジスト層表面はポリゴンミラ
ー70の各回転反射面によって偏向される16本のレーザ
ビームでもって一度に走査(主走査方向)される。かく
して、各電子シャッタ52、58の8つの音響光学素子
がラスタデータに基づいて所定の周波数のクロックパル
スに従って作動させられれ、これにより16本のレーザビ
ームが変調されると、該フォトレジスト層表面にはかか
るラスタデータに基づく所定の回路パターンが描画され
る。
【0028】16本のレーザビームによる主走査方向の走
査が行われている間、描画テーブル18はXテーブル1
4によってX軸方向即ち副走査方向に沿って順次移動さ
せられ、16本のレーザビームによる主走査方向の走査が
終了したとき、描画テーブル18の移動距離はかかる16
本のレーザビームの幅に相当した距離となる。かくし
て、16本のレーザビームによる主走査方向の走査を繰り
返すことにとにより、基板上のフォトレジスト層表面上
には所定の回路パターンが16本のレーザビームによる主
走査方向の走査によって順次描かれる。
【0029】主走査方向と副走査方向とが互いに直角で
あるとすると、16本のレーザビームによる主走査方向の
走査ラインはX軸方向(副走査方向)に対して傾斜した
ものとなる。というのは、上述したように、16本のレー
ザビームによる主走査方向の走査が行われている間、描
画テーブル18はXテーブル14によってX軸方向即ち
副走査方向に沿って所定の速度で順次移動させられるか
らである。しかしながら、実際には、主走査方向はX軸
方向に対して予め所定角度だけ傾斜させられ、このため
16本のレーザビームによる主走査方向の走査ラインは副
走査方向に対して直角となる。
【0030】図2を参照すると、本発明によるレーザ描
画装置のブロック図が示され、同ブロック図において、
参照符号78はシステムコントロール回路を示し、この
システムコントロール回路78は例えば中央演算装置
(CPU)等のマイクロプロセッサ及びメモリ(RO
M、RAM)等からなるマイクロコンピュータとして構
成される。
【0031】システムコントロール回路78には、2つ
のCCDカメラ80が画像処理回路82を介して接続さ
れる。CCDカメラ80の各々は固体撮像素子としてC
CD(charge-coupled device) から成る小型カメラであ
り、図1に示すように、描画テーブル18の上方側でし
かもかつコンデンサレンズ76に接近した側に固定位置
に配置される。
【0032】CCDカメラ80はフォトレジスト層を持
つ基板の四隅のそれぞれに設けられた位置決めマークを
映像として読み取り、その映像信号は画像処理回路82
を経てシステムコントロール回路78に取り込まれる。
システムコントロール回路78はかかる位置決めマーク
から得られた映像信号に基づいて位置決めマークの座標
を求め、これにより描画テーブル18上のかかる基板の
位置が確認されて該基板上に対して適正な位置で回路パ
ターンが描画され得ることになる。
【0033】システムコントロール回路78には画素配
列補正処理回路84が接続され、この画素配列補正処理
回路84には図3に図示すようにY軸画素配列補正処理
回路84Y及びX軸画素配列補正処理回路84Xが設け
られる。Y軸画素配列補正処理回路84YはY軸方向即
ち主走査方向に沿う画素配列の補正処理を行うものであ
り、またX軸画素配列補正処理回路84XはX軸方向即
ち副走査方向に沿う画素配列の補正処理を行うものであ
る。
【0034】図4を参照すると、そこにはY軸画素配列
補正処理回路84Yが詳しく図示され、同図から明らか
なように、Y軸画素配列補正処理回路84Yには2つの
ディレイライン84Y−1及び84Y−2が設けられ
る。ディレイライン84Y−1には基本クロックパルス
YCK-INがバッファ84Y−3を介して入力される。一
方、ディレイライン84Y−2には基本クロックパルス
YCK-INがインバータ84Y−4を介して入力され、この
ためディレイライン84Y−2への基本クロックパルス
の位相は基本クロックパルスYCK-INに対してπだけずれ
たものとなる。
【0035】本実施形態では、ディレイライン84Y−
1は基本クロックパルスYCK-INに基づいて5つのクロッ
クパルスYCK-SFT1、YCK-SFT2、YCK-SFT3、YCK-SFT4及び
YCK-SFT5を出力するようになっている。図5のタイムチ
ャートに示すように、クロックパルスYCK-SFT1は基本ク
ロックパルスYCK-INと同じ位相を有し、クロックパルス
YCK-SFT2の位相はクロックパルスYCK-SFT1に対してπ/5
だけ正側にずれる。同様に、クロックパルスYCK-SFT3な
いしYCK-SFT5のそれぞれもその直前のクロックパルスに
対してπ/5だけ順次正側にずれる。かくして、クロック
パルスYCK-SFT5の位相はクロックパルスYCK-SFT1(基本
クロックパルスYCK-IN)に対して 4π/5だけずれること
になる。
【0036】一方、ディレイライン84Y−2は基本ク
ロックパルスYCK-INに対してπだけずれたクロックパル
スに基づいて5つのクロックパルスYCK-SFT6、YCK-SFT
7、YCK-SFT8、YCK-SFT9及びYCK-SFT10 を出力するよう
になっている。図5のタイムチャートに示すように、ク
ロックパルスYCK-SFT6はディレイライン84Y−2に入
力されるクロックパルスと同じ位相を有し、クロックパ
ルスYCK-SFT7の位相はクロックパルスYCK-SFT6に対して
π/5だけ正側にずれる。同様に、クロックパルスYCK-SF
T7ないしYCK-SFT10 のそれぞれもその直前のクロックパ
ルスに対してπ/5だけ順次正側にずれる。かくして、ク
ロックパルスYCK-SFT10 の位相はクロックパルスYCK-SF
T1(基本クロックパルスYCK-IN)に対して9 π/5 (18π
/10)だけ正側に位相がずれたものとなる。
【0037】要するに、ディレイライン84Y−1及び
84Y−2の双方から出力される10種類のクロックパル
スYCK-SFT1、YCK-SFT2、YCK-SFT3、YCK-SFT4、YCK-SFT
5、YCK-SFT6、YCK-SFT7、YCK-SFT8、YCK-SFT9及びYCK-S
FT10 は順次π/5だけ正側に位相がずれたものとなる。
なお、クロックパルスYCK-SFT10 の位相が更にπ/5だけ
シフトされると、その位相は基本クロックパルスYCK-IN
(即ち、クロックパルスYCK-SFT1)の位相と同じにな
る。
【0038】図4に示すように、Y軸画素配列補正処理
回路84Yには更にパルス出力制御回路84Y−5及び
マルチプレクサ84Y−6が設けられ、パルス出力制御
回路84Y−5からは4種類の選択信号Y-SEL1、Y-SEL
2、Y-SEL3及びY-SEL4がマルチプレクサ84Y−6に対
して出力されるようになっている。パルス出力制御回路
84Y−5からの4種類の選択信号Y-SEL1、Y-SEL2、Y-
SEL3及びY-SEL4の出力レベルはシステムコントロール回
路78からパルス出力制御回路84Y−5に対して出力
される指令信号に基づいて制御される。
【0039】要するに、システムコントロール回路78
からの指令信号に基づいてパルス出力制御回路84Y−
5からの4種類の選択信号Y-SEL1、Y-SEL2、Y-SEL3及び
Y-SEL4の出力レベルの組合を変えることにより、マルチ
プレクサ84Y−6から10種類のクロックパルスYCK-SF
T1、YCK-SFT2、YCK-SFT3、YCK-SFT4、YCK-SFT5、YCK-SF
T6、YCK-SFT7、YCK-SFT8、YCK-SFT9及びYCK-SFT10 のう
ちのいずれかが出力される。例えば、本実施形態では、
パルス出力制御回路84Y−5からの4種類の選択信号
Y-SEL1、Y-SEL2、Y-SEL3及びY-SEL4の出力レベルの組合
とマルチプレクサ84Y−6から出力されるクロックパ
ルスの種類との関係は下記の表1に示すようなものとな
る。
【0040】
【表1】
【0041】表1から明らかなように、例えば、マルチ
プレクサ84Y−6からクロックパルスYCK-SET3を出力
するためには、選択信号Y-SEL3及びY-SEL4をローレベル
(L)とし、その他の選択信号Y-SEL1及びY-SEL2をハイ
レベル(H)とすればよく、またマルチプレクサ84Y
−6からクロックパルスYCK-SET1を出力するためには、
4種類の選択信号のうちY-SEL1だけをハイレベル(H)
とすればよい。
【0042】図6を参照すると、そこにはX軸画素配列
補正処理回路84Xが詳しく図示され、同図から明らか
なように、X軸画素配列補正処理回路84Xには2つの
シフトレジスタ84X−1及び84X−2が設けられ
る。シフトレジスタ84X−1には図8のタイムチャー
トに示すような基本クロックパルスXCK-INが入力され、
またシフトレジスタ84X−1には基本クロックパルス
XCK-INの5倍の周波数を持つクロックパルスXCK-5IN が
バッファ84X−3を介して入力される。同様に、シフ
トレジスタ84X−2にも基本クロックパルスXCK-INが
入力され、またシフトレジスタ84X−2にも基本クロ
ックパルスXCK-INの5倍の周波数を持つクロックパルス
XCK-5IN がインバータ84X−4を介して入力され、こ
のためディレイライン84X−2へのクロックパルスは
クロックパルスXCK-5IN を反転したクロックパルス、即
ちクロックパルスXCK-5IN の位相をπだけずらしたクロ
ックパルス(図7では、反転クロックパルスXCK-5IN*と
して示される)となる。なお、クロックパルスXCK-5IN
はシステムコントロール回路78内の発振器から得られ
るクロックパルスを適宜分周することにより得られるも
のである。
【0043】シフトレジスタ84X−1からはクロック
パルスXCK-5IN と基本クロックパルスXCK-INとに基づい
て作成されたクロックパルスXCK-SFT1が出力され、この
クロックパルスXCK-SFT1は基本クロックパルスXCK-INと
同じ位相を持つ。また、シフトレジスタ84X−1から
はクロックパルスXCK-5IN とクロックパルスXCK-SFT1と
に基づいて作成されたクロックパルスXCK-SFT3が出力さ
れ、このクロックパルスXCK-SFT3はクロックパルスXCK-
SFT1に対して 2π/5だけ正側に位相がずれたものとな
る。更に、シフトレジスタ84X−1からはクロックパ
ルスXCK-5IN とクロックパルスXCK-SFT3とに基づいて作
成されたクロックパルスXCK-SFT5が出力され、このクロ
ックパルスXCK-SFT5はクロックパルスXCK-SFT1に対して
4π/5だけ正側に位相がずれたものとなる。更にまた、
シフトレジスタ84X−1からはクロックパルスXCK-5I
N とクロックパルスXCK-SFT5とに基づいて作成されたク
ロックパルスXCK-SFT7が出力され、このクロックパルス
XCK-SFT7はクロックパルスXCK-SFT1に対して 6π/5だけ
正側に位相がずれたものとなる。そして更にまた、シフ
トレジスタ84X−1からはクロックパルスXCK-5IN と
クロックパルスXCK-SFT7とに基づいて作成されたクロッ
クパルスXCK-SFT9が出力され、このクロックパルスXCK-
SFT9はクロックパルスXCK-SFT1に対して 8π/5だけ正側
に位相がずれたものとなる。
【0044】シフトレジスタ84X−2からは反転クロ
ックパルスXCK-5IN*と基本クロックパルスXCK-INとに基
づいて作成されたクロックパルスXCK-SFT2が出力され、
このクロックパルスXCK-SFT2は基本クロックパルスXCK-
INに対してπ/5(2π/10)だけ正側に位相がずれたものと
なる。また、シフトレジスタ84X−2からは反転クロ
ックパルスXCK-5IN*とクロックパルスXCK-SFT2とに基づ
いて作成されたクロックパルスXCK-SFT4が出力され、こ
のクロックパルスXCK-SFT4はクロックパルスXCK-SFT1に
対して 3π/5(6π/10)だけ正側に位相がずれたものとな
る。更に、シフトレジスタ84X−2からは反転クロッ
クパルスXCK-5IN*とクロックパルスXCK-SFT4とに基づい
て作成されたクロックパルスXCK-SFT6が出力され、この
クロックパルスXCK-SFT6はクロックパルスXCK-SFT1に対
してπ (10π/10)だけ正側に位相がずれたものとなる。
更にまた、シフトレジスタ84X−2からは反転クロッ
クパルスXCK-5IN*とクロックパルスXCK-SFT6とに基づい
て作成されたクロックパルスXCK-SFT8が出力され、この
クロックパルスXCK-SFT8はクロックパルスXCK-SFT1に対
して 7π/5 (14π/10)だけ正側に位相がずれたものとな
る。そして更にまた、シフトレジスタ84X−2からは
反転クロックパルスXCK-5IN*とクロックパルスXCK-SFT8
とに基づいて作成されたクロックパルスXCK-SFT10 が出
力され、このクロックパルスXCK-SFT10 はクロックパル
スXCK-SFT1に対して 9π/5 (18π/10)だけ正側に位相が
ずれたものとなる。
【0045】要するに、シフトレジスタ84X−1及び
84X−2の双方から出力される10種類のクロックパル
スXCK-SFT1、XCK-SFT2、XCK-SFT3、XCK-SFT4、XCK-SFT
5、XCK-SFT6、XCK-SFT7、XCK-SFT8、XCK-SFT9及びXCK-S
FT10 は順次π/5だけ正側に位相がずれたものとなる。
なお、クロックパルスXCK-SFT10 の位相が更にπ/5だけ
シフトされると、その位相はクロックパルスXCK-SFT1の
位相と同じになる。
【0046】図6に示すように、X軸画素配列補正処理
回路84Xには更にパルス出力制御回路84X−5及び
マルチプレクサ84X−6が設けられ、パルス出力制御
回路84X−5からは4種類の選択信号X-SEL1、X-SEL
2、X-SEL3及びX-SEL4がマルチプレクサ84X−6に対
して出力されるようになっている。パルス出力制御回路
84X−5からの4種類の選択信号X-SEL1、X-SEL2、X-
SEL3及びX-SEL4の出力レベルはシステムコントロール回
路78からパルス出力制御回路84X−5に対して出力
される指令信号に基づいて制御される。
【0047】要するに、システムコントロール回路78
からの指令信号に基づいてパルス出力制御回路84X−
5からの4種類の選択信号X-SEL1、X-SEL2、X-SEL3及び
X-SEL4の出力レベルの組合を変えることにより、マルチ
プレクサ84X−6から10種類のクロックパルスXCK-SF
T1、XCK-SFT2、XCK-SFT3、XCK-SFT4、XCK-SFT5、XCK-SF
T6、XCK-SFT7、XCK-SFT8、XCK-SFT9及びXCK-SFT10 のう
ちのいずれかが出力される。例えば、本実施形態では、
パルス出力制御回路84X−5からの4種類の選択信号
X-SEL1、X-SEL2、X-SEL3及びX-SEL4の出力レベルの組合
とマルチプレクサ84X−6から出力されるクロックパ
ルスの種類との関係は下記の表2に示すようなものとな
る。
【0048】
【表2】
【0049】表2から明らかなように、例えば、マルチ
プレクサ84X−6からクロックパルスXCK-SET1を出力
するためには、4種類の選択信号のうちX-SEL1をハイレ
ベル(H)とし、その他の選択信号X-SEL2、X-SEL3及び
X-SEL4を全てローレベル(L)とすればよく、またマル
チプレクサ84X−6からクロックパルスXCK-SET9を出
力するためには、選択信号X-SEL1及びX-SEL4をハイレベ
ル(H)とし、その他の選択信号X-SEL2及びX-SEL3をロ
ーレベル(L)とすればよい。
【0050】図2に示すように、システムコントロール
回路78及び画素配列補正処理回路84は主走査制御回
路86及び副走査制御回路88の双方の作動を制御し、
これによりレーザ描画装置の描画作動時に画素配列補正
処理が後で詳述するように同時に行われることになる。
【0051】主走査制御回路86にはビーム位置制御回
路90が設けられ、このビーム位置制御回路90には図
8に示すようにバッファメモリ90A及び同期回路90
Bが含まれる。描画作動時、バッファメモリ90Aには
ラスタ変換回路92から出力されるラスタデータが順次
書き込まれて一時的に保持されると共に該バッファメモ
リ90Aからはラスタデータが順次読み出されて同期回
路90Bに対して出力される。バッファメモリ90Aへ
のラスタデータの書込みはシステムコントロール回路7
8から該バッファメモリ90Aに出力される書込みクロ
ックパルスに基づいて行われ、またバッファメモリ90
Aからのラスタデータの読出しはシステムコントロール
回路78から該バッファメモリ90Aに出力される読出
しクロックパルスに基づいて行われる。
【0052】なお、レーザ描画装置の制御部にはデータ
格納手段として例えばハードディスク装置(図示されな
い)が設けられ、このハードディスク装置はCADステ
ーションやCAMステーションからそこで作成処理され
た回路パターンデータ(ベクタデータ)の転送を受け入
れるようになっており、描画作動時には、かかるハード
ディスク装置から該当回路パターンデータが読み出され
てラスタ変換回路92によってラスタデータに変換され
る。また、本実施形態では、描画作動時に16本のレーザ
ビームによって描画が行われるので、バッファメモリ9
0Aは少なくとも16本の主走査方向ライン分のラスタデ
ータを保持し得るような容量を持つものとされる。
【0053】図8に示すように、同期回路90Bには電
子シャッタ52及び58がそれぞれ接続され、同期回路
90Bにはバッファメモリ90Aから読み出された16本
の主走査方向ライン分のラスタデータが入力されると共
にY軸画素配列補正処理回路84Y(図4)のマルチプ
レクサ84Y−6から10種類のクロックパルスYCK-SFT
1、YCK-SFT2、YCK-SFT3、YCK-SFT4、YCK-SFT5、YCK-SFT
6、YCK-SFT7、YCK-SFT8、YCK-SFT9及びYCK-SFT10 のう
ちのいずれかが入力される。かくして、同期回路90B
からは各電子シャッタ52、58に含まれる8つの音響
光学素子のそれぞれに対して制御電圧信号がラスタデー
タに基づいて出力される。
【0054】詳述すると、同期回路90Bから出力され
る制御電圧信号のそれぞれが電子シャッタ52に内蔵さ
れる8つの音響光学素子駆動回路のそれぞれに入力され
たとき、各音響光学素子駆動回路からは高周波駆動電圧
が該当音響光学素子に対して出力されて印加される。各
音響光学素子駆動回路に対して出力される制御電圧信号
の電圧レベルはその該当ラスタデータに基づいて変化さ
せられ、これにより各音響光学素子を通過するレーザビ
ームの回折方向が変えられる。例えば、ラスタデータの
画素が発色画素(即ち、デジタル画素データとして
“1”)であるとき、レーザビームは光合成器60に向
かうように回折させられ、またラスタデータの画素が無
発色画素(即ち、デジタル画素データとして“0”)で
あるとき、レーザビームは光合成器60から外れるよう
に回折させられる。一方、電子シャッタ58の場合にも
同様なことが言えるが、電子シャッタ58の場合には、
ラスタデータの画素が発色画素(即ち、デジタル画素デ
ータとして“1”)であるとき、レーザビームはビーム
ベンダ62に向かうように回折させられ、またラスタデ
ータの画素が無発色画素(即ち、デジタル画素データと
して“0”)であるとき、レーザビームはビームベンダ
62から外れるように回折させられる。即ち、ラスタデ
ータの画素が発色画素であるときだけ、レーザビームは
ポリゴンミラー70に向かわされ、そのレーザビームに
よって描画テーブル18上の被描画体上には発色画素と
してドットが記録される。要するに、各電子シャッタ5
2、58でレーザビームをラスタデータに基づいて上述
したように変調させることにより、ラスタデータに基づ
く回路パターンが描画テーブル18上の被描画体に描か
れることになる。
【0055】ここで注目すべきことは、同期回路90B
から各電子シャッタ52、58のそれぞれの音響光学素
子駆動回路に対して出力される制御電圧信号の出力タイ
ミングがY軸画素配列処理回路84Yのマルチプレクサ
84Y−6から同期回路90Bに出力されるクロックパ
ルス(YCK-SFT1、YCK-SFT2、YCK-SFT3、YCK-SFT4、YCK-
SFT5、YCK-SFT6、YCK-SFT7、YCK-SFT8、YCK-SFT9及びYC
K-SFT10 )に依存しているということである。詳述する
と、例えば、描画作動時の或る時点でクロックパルスYC
K-SFT1がマルチプレクサ84Y−6から同期回路90B
に出力されていると仮定した場合、該マルチプレクサ8
4Y−6からのクロックパルスの出力がクロックパルス
YCK-SFT1からクロックパルスYCK-SFT2に切り換えられた
とき、同期回路90Bからの制御電圧信号の出力タイミ
ングがπ/5だけ位相が遅れ、このためマルチプレクサ
84Y−6からのクロックパルスの切換時の前後に記録
される2つの隣接ドット(画素)間のピッチがπ/5の
位相遅れ分に相当する距離だけ広げられる。これとは反
対に、マルチプレクサ84Y−6からのクロックパルス
の出力がクロックパルスYCK-SFT1からクロックパルスYC
K-SFT10 に切り換えられたとき、同期回路90Bからの
制御電圧信号の出力タイミングがπ/5だけ位相が早め
られ、このためマルチプレクサ84Y−6からのクロッ
クパルスの切換時の前後に記録される2つの隣接ドット
(画素)間のピッチがπ/5の位相早まり分に相当する
距離だけ狭められるということである。
【0056】要するに、本実施形態では、Y軸画素配列
処理回路84Yのマルチプレクサ84Y−6から同期回
路90Bに出力されるクロックパルス(YCK-SFT1、YCK-
SFT2、YCK-SFT3、YCK-SFT4、YCK-SFT5、YCK-SFT6、YCK-
SFT7、YCK-SFT8、YCK-SFT9及びYCK-SFT10 )の切替によ
り位相をπ/5ずつ正側あるいは負側に順次シフトさせ
ることにより、Y軸方向即ち主走査方向に沿う画素配列
のピッチが画素サイズの10分1の単位で調節され得るこ
とになる。
【0057】図2に示すように、主走査制御回路86に
はYスケールセンサ94及び信号処理回路96が設けら
れる。Yスケールセンサ94はYリニアスケール(図示
されない)からの光信号を検出してレーザビームの主走
査方向に沿うその偏向距離を計測するものであり、それ
自体は周知ものである。Yスケールセンサ94からの出
力信号は信号処理回路96によって適宜処理された後に
基本クロックパルスYCK-INとして画素配列補正処理回路
84のY軸画素配列補正処理回路(図4)に入力され
る。
【0058】図2から明らかなように、副走査制御回路
88にはXテーブル位置制御回路98が設けられ、この
Xテーブル位置制御回路98によりサーボモータ100
の駆動が制御される。サーボモータ100はXテーブル
14をX軸方向即ち副走査方向に所定の速度で移動させ
るためのものであり、これにより描画テーブル18上の
被描画体が副走査方向に移動させられる。
【0059】描画作動時、X軸画素配列補正処理回路8
4X(図6)のマルチプレクサ84X−6から出力され
る10種類のクロックパルス10種類のクロックパルスXCK-
SFT1、XCK-SFT2、XCK-SFT3、XCK-SFT4、XCK-SFT5、XCK-
SFT6、XCK-SFT7、XCK-SFT8、XCK-SFT9及びXCK-SFT10 の
いずれかがXテーブル位置制御回路98に入力される
と、Xテーブル位置制御回路98からはその該当クロッ
クパルスに応じた駆動パルスがサーボモータ100に対
して出力され、これにより描画テーブル18はX軸方向
即ち副走査方向に所定の速度で移動させられる。
【0060】ここで注目すべきことは、Xテーブル位置
制御回路98からサーボモータ100に対して出力され
る駆動パルスの出力タイミングがX軸画素配列処理回路
84Xのマルチプレクサ84X−6からXテーブル位置
制御回路98に出力されるクロックパルス(XCK-SFT1、
XCK-SFT2、XCK-SFT3、XCK-SFT4、XCK-SFT5、XCK-SFT6、
XCK-SFT7、XCK-SFT8、XCK-SFT9及びXCK-SFT10 )に依存
しているということである。詳述すると、例えば、描画
作動時の或る時点でクロックパルスXCK-SFT1がマルチプ
レクサ84X−6からXテーブル位置制御回路98に出
力されていると仮定した場合、該マルチプレクサ84X
−6からのクロックパルスの出力がクロックパルスXCK-
SFT1からクロックパルスXCK-SFT2に切り換えられたと
き、Xテーブル位置制御回路98からサーボモータ10
0に対して出力される駆動パルスの出力タイミングがπ
/5だけ位相が遅れ、このためマルチプレクサ84Y−
6からのクロックパルスの切換時の前後に記録される2
つの隣接ドット(画素)間のピッチがπ/5の位相遅れ
分に相当する距離だけ狭められる。これとは反対に、マ
ルチプレクサ84X−6からのクロックパルスの出力が
クロックパルスXCK-SFT1からクロックパルスXCK-SFT10
に切り換えられたとき、Xテーブル位置制御回路98か
らサーボモータ100に対して出力される駆動パルスの
出力タイミングがπ/5だけ位相が早められ、このため
マルチプレクサ84X−6からのクロックパルスの切換
時の前後に記録される2つの隣接ドット(画素)間のピ
ッチがπ/5の位相早まり分に相当する距離だけ広げら
れるということである。
【0061】要するに、本実施形態では、X軸画素配列
処理回路84Xのマルチプレクサ84X−6からXテー
ブル位置制御回路98に出力されるクロックパルス(XC
K-SFT1、XCK-SFT2、XCK-SFT3、XCK-SFT4、XCK-SFT5、XC
K-SFT6、XCK-SFT7、XCK-SFT8、XCK-SFT9及びXCK-SFT10
)の切替により位相をπ/5ずつ正側あるいは負側に
順次シフトさせることにより、X軸方向即ち副走査方向
に沿う画素配列のピッチが画素サイズの10分1の単位で
調節され得ることになる。
【0062】図2に示すように、副走査制御回路88に
は更にXスケールセンサ102及び信号処理回路104
が設けられる。Xスケールセンサ102はXリニアスケ
ール(図示されない)からの光信号を検出して描画テー
ブル18(即ち、その上の被描画体)の主走査方向に沿
うその移動距離を計測するものであり、それ自体は周知
ものである。Xスケールセンサ102からの出力信号は
信号処理回路104によって適宜処理された後に基本ク
ロックパルスXCK-INとして画素配列補正処理回路84の
X軸画素配列補正処理回路84X(図6)に入力され
る。
【0063】次に、添付図面の図9ないし図12を参照
して、描画作動時に本発明に従って実行される画素配列
補正処理の原理について説明する。
【0064】図9に示すように、レーザビームによる主
走査方向の記録範囲、即ち主走査方向に沿うバンド領域
幅がYP であり、しかも画素サイズ(即ち、記録ドット
のサイズ)がDP であるとすると、かかるバンド幅DP
にはYP /DP 個の画素が配列されることになる。例え
ば、かかるバンド領域幅YP が400mm で、しかも画素サ
イズがDP が 5μm であるとすると、400mm のバンド領
域幅には 8万画素が配列されることになる。しかしなが
ら、先に述べたようにかかるバンド領域幅に 8万画素が
均等に配列される訳でなく、その画素配列は個々のレー
ザ描画装置の機械的組立誤差等のために不均一なものと
なる。
【0065】本発明によれば、バンド領域幅YPがa等
分されて、各区間Yaで画素配列補正処理が行われるこ
とになる。例えば、上述の事例で述べたようにバンド領
域幅400mmを8等分した場合には、各50mm区間の万画
素に対して画素配列補正処理が施される。図9では、各
区間の区分線に隣接して示された短い太線は本来その該
当区分線で記録されるべき画素(ドット)を示し、その
間の距離が画素配列のずれ量となる。また、図9では、
m番目の区間の区分線と本来そこに記録されるべき画素
との間のずれ量がEm で示されている。
【0066】図10に示すグラフでは、横軸にバンド領
域幅の距離を示し、縦軸に画素のずれ量Eを示してい
る。同図から明らかなように、m番目の区間の全体の画
素配列ずれ量ΔEm は以下の式で表せる。 ΔEm = Em − Em-1
【0067】m番目の区間での画素配列のずれ量ΔEm
に基づいて、その区間での画素配列の伸縮率ΔSYm
求めると、以下の式になる。 ΔSYm = ΔEm /Ya
【0068】本発明では、各区間Ya での画素配列の補
正単位は画素サイズの以下の単位即ちDp /nとされる
ので、画素配列補正処理を施すべき領域は画素配列のず
れ量がDp /n以上となっている領域である。具体的に
述べると、例えば、図11に示すように、m番目の区間
m での画素配列ずれ量Em と(m−1)番目の区間Y
m-1 での画素配列のずれ量Em-1 との差がDp /n以上
となっている場合に区間Ym をDp /nの単位で区分す
ると、それら区分領域は参照符号YC1、YC2及びYC3
示されるものとなり、それら区分領域YC1、YC2及びY
C3については以下の式で表せる。 YC1=(DP /n − mod〔Em-1 *n/Dp 〕)
/ΔSYm YC2=DP /n*ΔSYm YC3=mod〔Em *n/Dp 〕/ΔSYm なお、上記式中“*”は積を表し、またmod〔…〕は
括弧内の除算の「剰余」を示す。
【0069】この場合、区分領域YC3での画素配列のず
れ量はDp /n以下となっているので、画素配列補正処
理は施されない。一方、区分領域Yc1及びYC2での画素
配列のずれ量は丁度Dp /nとなるので、各区分領域の
終点位置でDp /nに相当する分だけクロックパルス
(YCK-SFT1、YCK-SFT2、YCK-SFT3、YCK-SFT4、YCK-SFT
5、YCK-SFT6、YCK-SFT7、YCK-SFT8、YCK-SFT9及びYCK-S
FT10 )の位相を正側にシフトさせればよいことにな
る。なお、本実施形態では、n=10であるので、かかる
位相のシフト量はπ/5となる。
【0070】また、m番目の区間Ym でクロックパルス
の位相シフトを行うべき位相シフト回数h(m)は以下
の式で表せる。 h(m)=int〔Em *n/DP 〕 ─ int〔E
m-1 *n/DP 〕 なお、上記式中“*”は積を表し、またint〔…〕は
括弧内の除算の「商」を示す。
【0071】従って、m番目の区間Ym でクロックパル
スの位相シフトの開始位置(即ち、各区分領域の終点位
置)を座標原点からの距離Yt とすると、その距離は以
下の式で与えられる。
【数1】
【0072】本発明によれば、X軸方向即ち副走査方向
に沿う画素配列補正処理も同様な原理で行われ、図12
は図11に示したものに対応する。即ち、図12におい
て、Xa はレーザビームによる副走査方向の記録範囲、
即ち主走査方向に沿うバンド領域幅がXP をa等分した
際の各区間の距離を示し、Xm はm番目の等分区間を示
す。また、Em はm番目の区間の終点位置での画素のず
れ量である。
【0073】副走査方向に沿うm番目の区間の全体の画
素配列のずれ量ΔEm は上述の場合と同様に以下の式で
表せる。 ΔEm = Em − Em-1
【0074】副走査方向に沿うm番目の区間での画素配
列のずれ量ΔEm に基づいて、その区間での画素配列の
伸縮率ΔSXm を求めると、上述の場合と同様に以下の
式になる。 ΔSXm = ΔEm /Xa
【0075】上述した主走査方向に沿う画素配列補正処
理の場合と同様に、副走査方向に沿う画素配列補正処理
の場合も、各区間Xa での画素配列の補正単位は画素サ
イズの以下の単位即ちDp /nとされるので、画素配列
補正処理を施すべき領域は画素配列のずれ量がDp /n
以上となっている領域である。具体的に述べると、図1
2に示すように、m番目の区間Xm での画素配列のずれ
量Em と(m−1)番目の区間Xm-1 での画素配置ずれ
量Em-1 との差がDp /n以上となっている場合に区間
m をDp /nの単位で区分すると、それら区分領域は
参照符号XC1、XC2及びXC3で示されるものとなり、そ
れら区分領域XC1、XC2及びXC3については以下の式で
表せる。 XC1=(DP /n − mod〔Em-1 *n/Dp 〕)
/ΔSXm XC2=DP /n*ΔSXm XC3=mod〔Em *n/Dp 〕/ΔSXm なお、上記式中“*”は積を表し、またmod〔…〕は
括弧内の除算の「剰余」を示す。
【0076】この場合、区分領域XC3での画素配列のず
れ量はDp /n以下となっているので、画素配列補正処
理は施されない。一方、区分領域XC1及びXC2での画素
配列のずれ量は丁度Dp /nとなるので、各区分領域の
終点位置でDp /nに相当する分だけクロックパルス
(XCK-SFT1、XCK-SFT2、XCK-SFT3、XCK-SFT4、XCK-SFT
5、XCK-SFT6、XCK-SFT7、XCK-SFT8、XCK-SFT9及びXCK-S
FT10 )の切替により位相を正側にシフトさせればよい
ことになる。なお、本実施形態では、n=10であるの
で、かかる位相のシフト量はπ/5となる。
【0077】また、m番目の区間Xm でクロックパルス
の位相シフトを行うべき位相シフト回数g(m)は以下
の式で表せる。 g(m)=int〔Em *n/DP 〕 ─ int〔E
m-1 *n/DP 〕 なお、上記式中“*”は積を表し、またint〔…〕は
括弧内の除算の「商」を示す。
【0078】従って、m番目の区間Xm でクロックパル
スの位相シフトの開始位置(即ち、各区分領域の終点位
置)を座標原点からの距離Xs とすると、その距離は以
下の式で与えられる。
【数2】
【0079】画素配列の不均一性については、既に述べ
たように、個々のレーザ描画装置毎で異なる。従って、
個々のレーザ描画装置での画素配列の不均一性は実際に
描画パターンを得てその画素配列を計測することにより
知ることが可能である。例えば、ガラス乾板が描画テー
ブル18上にそこを覆うように設置され、その写真乳剤
表面に該当レーザ描画装置を用いて描画パターンとして
例えば格子パターンを実際に描画し、その格子パターン
を現像した後に該格子パターンの各交点を実測し、その
実測データに基づいて、上述した位相シフト開始位置デ
ータYt 及びXs を求めることができる。
【0080】図13にはかかるガラス乾板の写真乳剤表
面上に描画された格子パターンが実線で模式的に図示さ
れ、そこには理想の格子パターンが点線で示されてい
る。即ち、実線の格子パターンと点線の格子パターンと
のずれが画素配列の不均一性を表している。本発明によ
れば、実線の格子パターンを点線の格子パターンに対し
て画素サイズ以下の単位で近似させることができる。な
お、格子パターンの代わりに、十字形マークを等間隔に
描画することも可能である。
【0081】上述の画素配列の実測データは例えばレー
ザ描画装置の制御部に設けられたハードディスク装置に
予め格納されて、描画作動時に該ハードディスク装置か
らシステムコントロール回路78に取り込まれる。な
お、個々のレーザ描画装置の描画テーブル等の可動構成
要素は永年の使用により磨耗等を受け、これにより描画
パターンの画素配列の不均一性も変化し得るので、かか
る実測データについては定期的に実測し直して更新する
ことが好ましい。
【0082】次に、図14及び図15に示すフローチャ
ートを参照して、本発明によるレーザ描画装置の描画作
動について説明する。
【0083】先ず、ステップ1401では、描画テーブ
ル18が原点位置から移動させられ、次いでステップ1
402では該描画テーブル18上の被描画体(即ち、フ
ォトレジスト層を持つ基板)の位置決めマークがCCD
カメラ80によって検出されたか否かが判断される。C
CDカメラ80による位置決めマークの検出が確認され
ると、ステップ1402からステップ1403に進み、
そこでCCDカメラ80を通して位置決めマークの座標
データがシステムコントロール回路78に取り込まれ
て、描画テーブル18上の被描画体の位置が演算され
る。
【0084】ステップ1404では、被描画体の位置の
演算が終了したか否かが判断され、かかる演算の終了が
確認されると、ステップ1405に進み、そこで描画テ
ーブル18は描画開始位置まで移動させられる。
【0085】ステップ1406では、レーザ描画装置の
制御部に設けられたハードディスク装置から所望の実測
データが読み出されてシステムコントロール回路78内
に取り込まれ、これら実測データと上述の被描画体の位
置データとに基づいて、位相シフト開始位置データYt
及びXs が演算される。次いで、ステップ1407で
は、位相シフト開始位置データYt 及びXs の演算が終
了したか否かが判断され、かかる演算の終了が確認され
ると、ステップ1408に進む。
【0086】ステップ1408では、描画開始指令がキ
ーボードを介してシステムコントロール回路78に入力
されたか否かが判断され、描画開始指令の入力が確認さ
れると、ステップ1409に進み、そこで描画作動がス
タートされる。
【0087】ステップ1410では、Yスケールセンサ
94からのYスケール読取りデータCy が所定の時間間
隔でサンプリングされて順次更新される。次いで、ステ
ップ1411では、Yスケール読取りデータCy がその
サンプリング毎に演算データYt に等しいか否かが判断
される。Yスケール読取りデータCy が位相シフト開始
位置データYt に到達していなければ、ステップ141
2に進み、そこで主走査方向の描画が終了したか否かが
判断される。主走査方向の描画が終了していなければ、
ステップ1412からステップ1410に戻る。
【0088】ステップ1411において、Yスケール読
取りデータCy が位相シフト開始位置データYt に等し
くなったとき、即ち主走査方向に沿う最初の位相シフト
位置に到達したとき、ステップ1413に進み、そこで
Y軸画素配列補正処理回路84Yのマルチプレクサ84
Y−6から出力されるクロックパルス(YCK-SFT1、YCK-
SFT2、YCK-SFT3、YCK-SFT4、YCK-SFT5、YCK-SFT6、YCK-
SFT7、YCK-SFT8、YCK-SFT9及びYCK-SFT10 )の切換が行
われ、そこで該クロックパルスの位相がπ/5だけシフ
トさせられる。
【0089】なお、先の図11を参照する説明から明ら
かなように、クロックパルスの位相のシフトを正側に行
うかあるいは負側に行うかについては主走査方向に沿う
画素配列のずれ量(Em )の正負に従って決められる。
要するに、主走査方向に沿う画素配列ピッチを詰める場
合には、クロックパルスの位相はπ/5だけ負側にシフ
トされ、主走査方向に沿う画素配列ピッチを広げる場合
には、クロックパルスの位相はπ/5だけ正側にシフト
される。
【0090】ステップ1413でマルチプレクサ84Y
−6からのクロックパルスの位相シフトが行われた後、
ステップ1414に進み、そこでカウンタtのカウント
数が“1”だけカウントアップされ、次いでステップ1
410に戻り、ステップ1410ないし1414からな
るルーチンが繰り返される。即ち、主走査方向に沿う描
画作動が終了するまで、Yスケール読取りデータCy
位相シフト開始位置データデータYt に到達する度毎に
マルチプレクサ84Y−6からのクロックパルスの位相
シフトが行われる。
【0091】ステップ1412において、主走査方向に
沿う描画作動が終了すると、ステップ1412からステ
ップ1415に進み、そこでカウンタtのカウント数が
リセットされる。次いで、ステップ1416に進み、そ
こでXスケールセンサ102からXスケール読取りデー
タCx がサンプリングされる。次いで、ステップ141
7では、Xスケール読取りデータCx が位相シフト開始
位置データXs に等しいか否かが判断される。Xスケー
ル読取りデータCx が位相シフト開始位置データXs
到達していなければ、ステップ1418に進み、そこで
副走査方向の描画が終了したか否かが判断される。副走
査方向の描画が終了していなければ、ステップ1418
からステップ1410に戻り、次の主走査方向に沿う描
画作動が開始される。
【0092】以上で述べたような主走査方向に沿う描画
作動が繰り返されている間にXスケールセンサ102か
らのXスケール読取りデータCx が位相シフト開始位置
データXs に等しくなったとき、即ち副走査方向に沿う
最初の位相シフト位置に到達したとき、ステップ141
7から1419に進み、そこでX軸画素配列補正処理回
路84Xのマルチプレクサ84X−6から出力されるク
ロックパルス(XCK-SFT1、XCK-SFT2、XCK-SFT3、XCK-SF
T4、XCK-SFT5、XCK-SFT6、XCK-SFT7、XCK-SFT8、XCK-SF
T9及びXCK-SFT10 )の切換が行われ、そこで該クロック
パルスの位相がπ/5だけシフトさせられる。
【0093】なお、先の図12を参照する説明から明ら
かなように、クロックパルスの位相のシフトを正側に行
うかあるいは負側に行うかについては副走査方向に沿う
画素配列のずれ量(Em )の正負に従って決められる。
要するに、副走査方向に沿う画素配列ピッチを詰める場
合には、クロックパルスの位相はπ/5だけ正側にシフ
トされ、副走査方向に沿う画素配列ピッチを広げる場合
には、クロックパルスの位相はπ/5だけ負側にシフト
される。
【0094】ステップ1419でマルチプレクサ84X
−6からのクロックパルスの位相シフトが行われた後、
ステップ1420に進み、そこでカウンタsのカウント
数が“1”だけカウントアップされ、次いでステップ1
410に戻り、ステップ1410ないし1420からな
るルーチンが更に繰り返される。即ち、副走査方向に沿
う描画作動が終了するまで、Xスケール読取りデータC
x が位相シフト開始位置データデータXs に到達する度
毎にマルチプレクサ84Y−6からのクロックパルスの
位相シフトが行われる。
【0095】ステップ1418において、副走査方向に
沿う描画作動が終了すると、ステップ1418からステ
ップ1421に進み、そこでカウンタsのカウント数が
リセットされる。次いで、ステップ1422に進み、そ
こで描画テーブル18が原点位置まで戻される。
【0096】上述の実施形態では、主走査方向に沿う画
素配列補正処理に使用するπ/5ずつ位相のずれたクロ
ックパルスを発生させるためにデジタルディレイライン
84Y−1及び84Y−2が使用され、一方副走査方向
に沿う画素配列補正処理に使用するπ/5ずつ位相のず
れたクロックパルスを発生させるためにシフトレジスタ
84X−1及び84X−2が使用されているが、その理
由は主走査方向に沿う描画速度が副走査方向に沿う描画
速度よりも大巾に大きいからである。しかしながら、主
走査方向に沿う描画速度を低下させて、デジタルディレ
イライン84Y−1及び84Y−2の代わりにシフトレ
ジスタを用いることも可能である。
【0097】
【発明の効果】以上の記載から明らかように、本発明に
よれば、個々のレーザ描画装置での画素配列の不均一性
は低コストでしかも容易に画素サイズ以下の単位で画素
配列補正処理により解消することができるので、被描画
体に対して高精度でパターン描画を行うことが可能であ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるレーザ描画装置の一実施形態を示
す概略斜視図である。
【図2】図1に示したレーザ描画装置のブロック図であ
る。
【図3】図2に示した画素配列処理回路の詳細ブロック
図である。
【図4】図2に示した画素配列補正処理回路の一部を構
成するY軸画素配列補正処理回路の詳細ブロック図であ
る。
【図5】図4に示したY軸画素配列補正処理回路の作動
を説明するためのクロックパルスのタイムチャートであ
る。
【図6】図2に示した画素配列補正処理回路の一部を構
成するX軸画素配列補正処理回路の詳細ブロック図であ
る。
【図7】図6に示したX軸画素配列補正処理回路の作動
を説明するためのクロックパルスのタイムチャートであ
る。
【図8】図2に示したビーム位置制御回路の詳細ブロッ
ク図である。
【図9】本発明による主走査方向に沿う画素配列のずれ
を模式的に説明するための模式図である。
【図10】図9の主走査方向に沿う画素配列のずれ量を
示すグラフである。
【図11】図9のグラフの一部を拡大して示すグラフで
あって、本発明による主走査方向に沿う画素配列補正処
理の原理を説明するためのものである。
【図12】図11と同様なグラフであって、本発明によ
る副走査方向に沿う画素配列補正処理の原理を説明する
ためのものである。
【図13】画素配列の不均一性を実測するためにガラス
乾板上に描画された格子パターンを模式的に示す模式図
である。
【図14】本発明によるレーザ描画装置の描画作動ルー
チンを説明するためのフローチャートの一部である。
【図15】本発明によるレーザ描画装置の描画作動ルー
チンを説明するためのフローチャートの残りの部分であ
る。
【符号の説明】
10 基台 12 レール 14 Xテーブル 18 描画テーブル 24 アルゴンレーザ発生器 70 ポリゴンミラー 78 システムコントロール回路 84 画素配列補正処理回路 86 主走査制御回路 88 副走査制御回路 90 ビーム位置制御回路 94 Yスケールセンサ 98 Xテーブル位置制御回路 102 Xスケールセンサ

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被描画体をレーザビームでもって走査さ
    せつつ該被描画体に対するレーザビームの変調をラスタ
    データに基づいて所定の周波数のクロックパルスに従っ
    て制御して描画を行うレーザ描画装置であって、前記レーザビームによる記録範囲を走査方向に沿って等
    分した区間の各々について、 前記レーザビームの走査方
    向に沿う偏向中に予め実測された画素配列ピッチのずれ
    データに基づいて、前記クロックパルスの位相を2π以
    下の単位でシフトすべき位置を位相シフト開始位置デー
    タとして演算する演算手段と、 描画作動中に前記演算手段によって得られた位相シフト
    開始位置データに従って前記クロックパルスの位相をシ
    フトさせて前記区間の各々における前記画素配列のずれ
    を補正するように前記クロックパルスの出力を制御する
    クロックパルス出力制御手段とを具備して成るレーザ描
    画装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載のレーザ描画装置におい
    て、前記被描画体に対するレーザビームによる走査が該
    レーザビームを該被描画体に対して偏向させることによ
    って行われる場合にあっては、前記画素配列ピッチを詰
    めるとき、前記クロックパルス出力制御手段は前記クロ
    ックパルスの位相を負側にシフトするように該クロック
    パルスの出力を制御し、前記画素配列ピッチを広げると
    き、前記クロックパルス出力制御手段は前記クロックパ
    ルスの位相を正側にシフトするように該クロックパルス
    の出力を制御することを特徴とするレーザ描画装置。
  3. 【請求項3】 請求項1に記載のレーザ描画装置におい
    て、前記被描画体に対するレーザビームによる走査が該
    被描画体を該レーザビームに対して移動させることによ
    って行われる場合にあっては、前記画素配列ピッチを詰
    めるとき、前記クロックパルス出力制御手段は前記クロ
    ックパルスの位相を正側にシフトするように該クロック
    パルスの出力を制御し、前記画素配列ピッチを広げると
    き、前記クロックパルス出力制御手段は前記クロックパ
    ルスの位相を負側にシフトするように該クロックパルス
    の出力を制御することを特徴とするレーザ描画装置。
  4. 【請求項4】 請求項1から3までのいずれか1項に記
    載のレーザ描画装置において、前記クロックパルス出力
    制御手段が前記クロックパルスとして位相の異なる少な
    くとも2つ以上のクロックパルスを発生させるクロック
    パルス発生手段と、このクロックパルス発生手段からの
    少なくとも2つ以上のクロックパルスを選択的に切り換
    えて出力するクロックパルス切換手段とを包含すること
    を特徴とするレーザ描画装置。
  5. 【請求項5】 被描画体を偏向レーザビームでもって主
    走査方向に走査させつつ該被描画体に対する偏向レーザ
    ビームの変調をラスタデータに基づいて所定の周波数の
    第1のクロックパルスに従って制御しかつ前記被描画体
    を副走査方向に所定の周波数の第2のクロックパルスに
    従って制御して描画を行うレーザ描画装置であって、前記レーザビームによる記録範囲を主走査方向に沿って
    等分した第1の区間の各々について、 前記レーザビーム
    の主走査方向に沿う偏向中に予め実測された主走査方向
    画素配列ピッチのずれデータに基づいて、前記第1のク
    ロックパルスの位相を2π以下の単位でシフトすべき位
    置を第1の位相シフト開始位置データとして演算する第
    1の演算手段と、前記記録範囲を副走査方向に沿って等分した第2の区間
    の各々について、 前記被描画体の副走査方向に沿う移動
    中に予め実測された副走査方向画素配列ピッチのずれデ
    ータに基づいて、前記第2のクロックパルスの位相を2
    π以下の単位でシフトすべき位置を第2の位相シフト開
    始位置データとして演算する第2の演算手段と、 描画作動中に前記第1の演算手段によって得られた第1
    の位相シフト開始位置データに従って前記第1のクロッ
    クパルスの位相をシフトさせて、前記第1の区間の各々
    における前記主走査方向画素配列のずれを補正するよう
    に前記第1のクロックパルスの出力を制御する第1のク
    ロックパルス出力制御手段と、 描画作動中に前記第2の演算手段によって得られた第2
    の位相シフト開始位置データに従って前記第2のクロッ
    クパルスの位相をシフトさせて、前記第2の区間の各々
    における前記副走査方向画素配列のずれを補正するよう
    に前記第2のクロックパルスの出力を制御する第2のク
    ロックパルス出力制御手段とを具備して成るレーザ描画
    装置。
  6. 【請求項6】 請求項5に記載のレーザ描画装置におい
    て、前記主走査方向画素配列ピッチを詰めるとき、前記
    第1のクロックパルス出力制御手段は前記第1のクロッ
    クパルスの位相を負側にシフトするように該第1のクロ
    ックパルスの出力を制御し、前記主走査方向画素配列ピ
    ッチを広げるとき、前記第1のクロックパルス出力制御
    手段は前記第1のクロックパルスの位相を正側にシフト
    するように該第1のクロックパルスの出力を制御し、前
    記副走査方向画素配列ピッチを詰めるとき、前記第2の
    クロックパルス出力制御手段は前記第2のクロックパル
    スの位相を正側にシフトするように該第2のクロックパ
    ルスの出力を制御し、前記副走査方向画素配列ピッチを
    広げるとき、前記第2のクロックパルス出力制御手段は
    前記第2のクロックパルスの位相を負側にシフトするよ
    うに該第2のクロックパルスの出力を制御することを特
    徴とするレーザ描画装置。
  7. 【請求項7】 請求項5または6に記載のレーザ描画装
    置において、前記第1のクロックパルス出力制御手段が
    前記第1のクロックパルスとして位相の異なる少なくと
    も2つ以上のクロックパルスを発生させる第1のクロッ
    クパルス発生手段と、この第1のクロックパルス発生手
    段からの少なくとも2つ以上のクロックパルスを選択的
    に切り換えて出力する第1のクロックパルス切換手段と
    を包含し、前記2のクロックパルス出力制御手段が前記
    第2のクロックパルスとして位相の異なる少なくとも2
    つ以上のクロックパルスを発生させる第2のクロックパ
    ルス発生手段と、この第2のクロックパルス発生手段か
    らの少なくとも2つ以上のクロックパルスを選択的に切
    り換えて出力する第2のクロックパルス切換手段とを包
    含することを特徴とするレーザ描画装置。
  8. 【請求項8】 請求項7に記載のレーザ描画装置におい
    て、前記第1のクロックパルス発生手段がデジタルディ
    レイラインから構成され、前記第2のクロックパルス発
    生手段がシフトレジスタから構成されることを特徴とす
    るレーザ描画装置。
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