JP3366381B2 - 可変周波数空洞共振器 - Google Patents
可変周波数空洞共振器Info
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Description
【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、可変周波数空洞共振器
に関し、さらに詳細には、サイクロトロンや線型加速器
などの加速器に用いて好適な可変周波数空洞共振器に関
する。 【0002】 【従来の技術】一般に、閉鎖されて内部が真空状態とさ
れた金属製の空洞部内に、特定の周波数(当該空洞部の
共振周波数)の電磁波を入力し、当該電磁波を空洞部内
に定在させるようにした空洞共振器が知られている。 【0003】サイクロトロンや線型加速器などの加速器
においては、こうした空洞共振器の空洞部内に電場が最
も高くなる部位としての一対の電極を配置し、真空中に
おかれた当該電極間に高周波の電場を発生させて、この
高周波電場によってイオンを繰り返し加速することによ
り、高エネルギーのイオンビームを得るようになされて
いる。 【0004】そして、上記したような加速器において
は、イオンビームの出力エネルギーを可変にするため
に、イオンを加速するための所望の加速周波数に応じ
て、共振周波数を変化することのできる可変周波数空洞
共振器が使用されている。 【0005】ところで、可変周波数空洞共振器の等価回
路は、図5に示す等価回路によって示されるものであ
り、共振周波数を「F」とし、等価回路のインダクタン
スを「L」とし、キャパシタンスを「C」とすると、共
振周波数Fは、 F=1/〔2π{(LC)1/2}〕 と表される。 【0006】従って、共振周波数Fを変化させるために
は、インダクタンスL、キャパシタンスCのどちらか一
方、あるいはこれら両方を変化させる必要がある。 【0007】このため従来の可変周波数空洞共振器にお
いては、上記した等価回路定数(インダクタンスLなら
びにキャパシタンスC)を変化させるために、以下のよ
うな構成とされており、インダクタンスL、キャパシタ
ンスCのどちらか一方、あるいはこれら両方を変化させ
ていた。 【0008】即ち、第一の構成としては、可変周波数空
洞共振器の空洞部内に可動式の短絡板を配設し、この短
絡板の位置を変更することにより可変周波数空洞共振器
の体積自体を変化させて、インダクタンスLを変化する
ようにしていた。 【0009】また、第二の構成としては、可変周波数空
洞共振器の空洞部内に可動パネルを配設し、可変周波数
空洞共振器の体積は一定のままにして、可動パネルの位
置を変化することによりその中の磁束を変化させて、イ
ンダクタンスLを変化するようにしていた。 【0010】さらに、第三の構成としては、可変周波数
空洞共振器の空洞部内に可動箱を配設し、可変周波数空
洞共振器の体積は一定のままにして、可動箱の位置を変
化することにより、インダクタンスLとキャパシタンス
Cとの両方を変化するようにしていた。 【0011】ところで、上記した構成の従来の可変周波
数空洞共振器にあっては、いずれの構成の場合において
も、空洞部内における可動式の短絡板、可動パネルある
いは可動箱の可動部分において、高周波電流路を短絡す
るための接点を使用する必要があった。 【0012】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
可変周波数空洞共振器のように接点を使用した場合に
は、接点における電気的接触が十分でないと、接点自身
および接点の支持体が加熱して、損傷してしまうという
問題点があった。 【0013】そして、こうした問題点を解決するために
は、接点の圧着力を増大する必要があるので、強力な圧
着力を発揮する接点圧着機構を設けなければならないと
いう新たな問題点を招来していた。 【0014】また、可変周波数空洞共振器により発生さ
せたい高周波電場強度が、接点における許容電流密度に
より制限されてしまうという問題点も指摘されていた。 【0015】本発明は、従来の技術の有するこのような
種々の問題点に鑑みてなされたものであり、その目的と
するところは、接点を設けることなしに共振周波数を変
化することができるようにして、接点の損傷の恐れを排
除して信頼性を著しく向上させるとともに、接点圧着機
構などを設ける必要性をなくして構成の簡潔化を図り、
さらには発生させたい高周波電場の上記接点による制限
をなくした可変周波数空洞共振器を提供することにあ
る。 【0016】 【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明における可変周波数空洞共振器は、導体製の
空洞部内に所定の周波数の電磁波を入力し、上記電磁波
を空洞内で定在させるとともに、上記空洞内に定在させ
る電磁波の周波数を可変することのできる可変周波数空
洞共振器において、外部と内部とを遮断するとともに一
部にスリットが形成された壁部により、内部が第一の空
洞部として形成され、外部から入力された所定の周波数
の電磁波を上記第一の空洞部内に定在させるようにした
本体部と、上記本体部の上記壁部の外部側に配置され、
上記スリットを介して上記第一の空洞部と連通するとと
もに、外部と遮断された第二の空洞部を形成する空洞室
と、上記第一の空洞部内に、上記壁部の内面と接触しな
いようにして配置された無接触浮動体と、上記第二の空
洞部内に配置され、上記スリットを介して上記無接触浮
動体を支持するとともに、上記無接触浮動体の位置を任
意に変更可能な無接触浮動体調節支持部とを有し、上記
第一の空洞部の共振周波数と上記第二の空洞部の共振周
波数とが異なるように設定し、上記第二の空洞部内の電
場強度を上記第一の空洞部内の電場強度よりも低くする
ようにしたものである。 【0017】 【作用】無接触浮動体調節支持部によって、第一の空洞
部内における無接触浮動体の位置を変化させると、第一
の空洞部内におけるキャパシタンスとインダクタンスが
変化されることになる。従って、入力される電磁波の周
波数に応じて無接触浮動体の位置を変化させることによ
り、第一の空洞部の共振周波数を変化できる。 【0018】即ち、無接触浮動体を移動することによ
り、接点を用いることなしに共振周波数を変化できるよ
うになる。 【0019】また、第一の空洞部の共振周波数と第二の
空洞部の共振周波数とが異なるように設定されているの
で、第一の空洞部と第二の空洞部との間で反射が起こ
り、第一の空洞部から第二の空洞部への電磁波の侵入が
防止され、第二の空洞部内の電場強度を第一の空洞部内
の電場強度よりも低くできる。従って、第二の空洞部内
に配設された無接触浮動体調節支持部においても、接点
を設ける必要はない。 【0020】 【実施例】以下、図面に基づいて、本発明による可変周
波数空洞共振器の一実施例を詳細に説明する。なお、以
下に説明する実施例においては、電場が最も高くなる高
周波電場の発生部分にイオン加速用の電極を設けて、可
変エネルギー加速器の加速装置として応用可能な可変周
波数空洞共振器に関して説明する。 【0021】図1乃至図3には、本発明の一実施例によ
る可変周波数空洞共振器が示されており、この可変周波
数空洞共振器は、内部が空洞部10aとされた長方体状
の本体部10の軸方向中間部に配置された電極12をは
さんで、上下対称構造とされている。 【0022】本体部10は、上記したように内部が空洞
部10aとされた長方体状に構成されており、空洞部1
0a内部は真空状態に保持されている。そして、本体部
10の空洞部10a内部には軸心に沿ってステム14が
配置され、ステム14の中間部に、本体部10の内壁面
と接触しない状態で電極12が固定されている。また、
本体部10の一方の側壁部10bには、フィーダー16
が取り付けられていて、外部から本体部10へ高周波の
電磁波が供給されるようになされている。 【0023】さらに、本体部10の一対の対向する側壁
部10c、10dには、本体部10の空洞部10aより
体積の小さな空洞部18aを形成するように、本体部1
0の軸心に沿って断面コ字状の空洞形成部材18が固定
されている。この空洞形成部材18の空洞部18a内部
も真空状態に保持されており、空洞形成部材18の空洞
部18a内部と本体部10の空洞部10a内部とは、本
体部10の側壁部10c、10dに形成されたスリット
10fを介して連通されている。 【0024】また、本体部10の空洞部10a内部に
は、電極12、本体部10の内壁面ならびにステム14
と接触しない状態で導体よりなる無接触浮動体20が配
置されており、この無接触浮動体20は、スリット10
fを通って空洞形成部材18の空洞部18a内部から本
体部10の空洞部10a内部へ突出された支持部材22
によって支持されている。なお、支持部材22は、導体
より構成されるものであり、本体部10の内壁面、空洞
形成部材18の内壁面およびスリット10fの内壁面と
は接触していない。 【0025】なお、本実施例においては、無接触浮動体
20は、上面あるいは下面が開放された箱状体として形
成されている。 【0026】さらに、上記した支持部材22は、その一
方の端部を空洞形成部材18の外部へ突出させて、外部
からの操作により軸方向移動可能に構成された操作棒2
4により支持されている。この操作棒24は、セラミッ
クなどの絶縁体あるいは導体などによって構成すること
ができる。 【0027】従って、この操作棒24を操作することに
より、無接点浮動部体20を、電極12に最も接近した
下端位置(図1)から電極12から最も離隔した上端位
置(図2)まで、任意に移動することができる。 【0028】なお、本実施例においては、支持部材22
ならびに操作棒24により、無接触浮動体調節支持部が
構成される。 【0029】以上の構成において、無接触浮動体20
は、電極12、本体部10の内壁面ならびにステム14
と接触していない状態であるため、図1乃至図3に示す
可変周波数空洞共振器の立体回路の等価回路は、図4に
示すようになる。この図4の等価回路において、インダ
クタンスLは、ステム14まわりのインダクタンスであ
り、キャパシタンスC1は、無接触浮動体20と電極1
2との間のキャパシタンスであり、キャパシタンスC2
は、無接触浮動体20と側壁部10b、10c、10
d、10eの内壁面との間のキャパシタンスであり、キ
ャパシタンスC3は、電極12と側壁部10b、10
c、10d、10eの内壁面との間のキャパシタンスで
ある。 【0030】従って、操作棒24を操作して、無接触浮
動体20の位置を、電極12に最も接近した下端位置
(図1)から電極12から最も離隔した上端位置(図
2)まで変化させることにより、インダクタンスLおよ
びキャパシタンスC1を変化させることができ、フィー
ダー16から供給される高周波電磁波を共振させること
ができるようになるものである。 【0031】即ち、フィーダー16から供給される高周
波電磁波の周波数に応じて、無接触浮動体20の位置を
調節することにより、インダクタンスLおよびキャパシ
タンスC1の変化により設定される所定の範囲内で、共
振周波数を任意に変化させることができる。 【0032】そして、無接触浮動体20を支持するとと
もにその位置を調節するために、上記したように、本体
部10の側壁部10c、10dにスリット10fを設け
て、無接触浮動体20を支持する導体製の支持部材22
を、空洞部10aの内壁面、空洞部18aの内壁面およ
びスリット10fの内壁面と接触しないようにして本体
部10の空洞部10a内部から空洞形成部材18の空洞
部18a内部へ連絡させて、外部から操作可能な操作棒
24と連結している。このように、支持部材22および
操作棒24を、本体部10の空洞部10aとは異なる体
積であって、異なる共振周波数をもつ空洞形成部材18
の空洞部18aに収納することにより、空洞部10aと
空洞部18aとの間で反射がおきて、空洞部10aから
空洞部18a内に高周波電磁波が侵入することはない。
このため、空洞部18a内の電場強度を空洞部10a内
部より低くすることができるので、ここでも接点は不要
となるものである。 【0033】次に、図1乃至図3に示す可変周波数空洞
共振器の高周波特性を、3次元電磁場計算コード(MA
FIA:Barts,Th.at al.:Maxwe
ll’s Grid Equation. FREQU
ENZ,44(1990)1,pp9−16)を用いた
モデル計算結果を参照しながら説明する。 【0034】なお、このモデル計算における寸法設定
は、図1ならびに図2において示した数値(単位:m
m)によった。上記の寸法設定において、3次元電磁場
計算コードによる計算を行うと、図1の場合(無接触浮
動体20が電極12に最も接近した下端位置にある場
合)では共振周波数は12.7MHzとなり、図2の場
合(無接触浮動体20が電極12から最も離隔した上端
位置にある場合)では共振周波数は20.0MHzとな
った。即ち、無接触浮動体20を本体部10a内でわず
か540mm上下移動させるだけで、12.7MHz〜
20.0MHzの周波数可変範囲が得られるものであっ
た。 【0035】また、空洞形成部材18の空洞部18a内
部の電場強度については、電極位置の107分の1とい
う結果を得た。従って、高周波誘電による加熱損傷を防
止するために、操作棒24として中心に断面積2cm2
の冷却水を通したセラミックス製の棒(断面積60mm
×60mm)を使用した場合でも、そこでの誘電損失
は、本体部10の空洞部10aの内壁全面で生じる全抵
抗損失の0.5%という、極めて小さな値であることが
示された。 【0036】なお、上記実施例においては、無接触浮動
体の形状は、上面あるいは下面を開放した箱状体のもの
としたが、これに限られることなしに、上面あるいは下
面を閉塞した箱状体や板状体などを、所望の共振周波数
に応じて適宜選択することができる。 【0037】また、上記実施例においては、上下対称構
造の可変周波数空洞共振器に関して説明したが、これに
限られることなし、上下対称構造とされていなくてもよ
いことは勿論である。 【0038】さらに、上記実施例においては、無接触浮
動体20を支持部材22により支持する際に、無接触浮
動体20の対向する二箇所の部位において支持するよう
にしたが、これに限られることなしに、単一の支持部材
22により、所謂、片持ち支持するようにしてもよい
し、三箇所以上で支持するようにしてもよい。 【0039】さらにまた、本発明によれば接点を必要と
しないので、超伝導現象を利用した可変周波数超伝導空
洞共振器を実現することが可能となる。 【0040】 【発明の効果】本発明は、以上説明したように構成され
ているので、以下に記載されるような効果を奏する。 【0041】導体製の空洞部内に所定の周波数の電磁波
を入力し、電磁波を空洞内で定在させるとともに、空洞
内に定在させる電磁波の周波数を可変することのできる
可変周波数空洞共振器において、外部と内部とを遮断す
るとともに一部にスリットが形成された壁部により、内
部が第一の空洞部として形成され、外部から入力された
所定の周波数の電磁波を第一の空洞部内に定在させるよ
うにした本体部と、本体部の壁部の外部側に配置され、
スリットを介して第一の空洞部と連通するとともに、外
部と遮断された第二の空洞部を形成する空洞室と、第一
の空洞部内に、壁部の内面と接触しないようにして配置
された無接触浮動体と、第二の空洞部内に配置され、ス
リットを介して無接触浮動体を支持するとともに、無接
触浮動体の位置を任意に変更可能な無接触浮動体調節支
持部とを有し、第一の空洞部の共振周波数と第二の空洞
部の共振周波数とが異なるように設定し、第二の空洞部
内の電場強度を第一の空洞部内の電場強度よりも低くす
るようにしたため、無接触浮動体調節支持部によって、
第一の空洞部内における無接触浮動体の位置を変化させ
ると、第一の空洞部内におけるキャパシタンスとインダ
クタンスが変化されることになるので、入力される電磁
波の周波数に応じて無接触浮動体の位置を変化させるこ
とにより、第一の空洞部の共振周波数を変化できる。 【0042】即ち、無接触浮動体を移動することによ
り、接点を用いることなしに共振周波数を変化すること
ができる。 【0043】また、第一の空洞部の共振周波数と第二の
空洞部の共振周波数とが異なるように設定されているの
で、第一の空洞部と第二の空洞部との間で反射が起こ
り、第一の空洞部から第二の空洞部への電磁波の侵入が
防止されて、第二の空洞部内の電場強度を第一の空洞部
内の電場強度よりも低くできるので、第二の空洞部内に
配設された無接触浮動体調節支持部においても、接点を
設ける必要はない。 【0044】従って、本発明の可変周波数空洞共振器に
よれば、接点を設けることなしに共振周波数を変化する
ことができるようにして、接点の損傷の恐れを排除して
信頼性を著しく向上することができるとともに、接点圧
着機構などを設ける必要性をなくして構成の簡潔化を図
ることができ、さらには発生させたい高周波電場の上記
接点による制限をなくすことができる。
に関し、さらに詳細には、サイクロトロンや線型加速器
などの加速器に用いて好適な可変周波数空洞共振器に関
する。 【0002】 【従来の技術】一般に、閉鎖されて内部が真空状態とさ
れた金属製の空洞部内に、特定の周波数(当該空洞部の
共振周波数)の電磁波を入力し、当該電磁波を空洞部内
に定在させるようにした空洞共振器が知られている。 【0003】サイクロトロンや線型加速器などの加速器
においては、こうした空洞共振器の空洞部内に電場が最
も高くなる部位としての一対の電極を配置し、真空中に
おかれた当該電極間に高周波の電場を発生させて、この
高周波電場によってイオンを繰り返し加速することによ
り、高エネルギーのイオンビームを得るようになされて
いる。 【0004】そして、上記したような加速器において
は、イオンビームの出力エネルギーを可変にするため
に、イオンを加速するための所望の加速周波数に応じ
て、共振周波数を変化することのできる可変周波数空洞
共振器が使用されている。 【0005】ところで、可変周波数空洞共振器の等価回
路は、図5に示す等価回路によって示されるものであ
り、共振周波数を「F」とし、等価回路のインダクタン
スを「L」とし、キャパシタンスを「C」とすると、共
振周波数Fは、 F=1/〔2π{(LC)1/2}〕 と表される。 【0006】従って、共振周波数Fを変化させるために
は、インダクタンスL、キャパシタンスCのどちらか一
方、あるいはこれら両方を変化させる必要がある。 【0007】このため従来の可変周波数空洞共振器にお
いては、上記した等価回路定数(インダクタンスLなら
びにキャパシタンスC)を変化させるために、以下のよ
うな構成とされており、インダクタンスL、キャパシタ
ンスCのどちらか一方、あるいはこれら両方を変化させ
ていた。 【0008】即ち、第一の構成としては、可変周波数空
洞共振器の空洞部内に可動式の短絡板を配設し、この短
絡板の位置を変更することにより可変周波数空洞共振器
の体積自体を変化させて、インダクタンスLを変化する
ようにしていた。 【0009】また、第二の構成としては、可変周波数空
洞共振器の空洞部内に可動パネルを配設し、可変周波数
空洞共振器の体積は一定のままにして、可動パネルの位
置を変化することによりその中の磁束を変化させて、イ
ンダクタンスLを変化するようにしていた。 【0010】さらに、第三の構成としては、可変周波数
空洞共振器の空洞部内に可動箱を配設し、可変周波数空
洞共振器の体積は一定のままにして、可動箱の位置を変
化することにより、インダクタンスLとキャパシタンス
Cとの両方を変化するようにしていた。 【0011】ところで、上記した構成の従来の可変周波
数空洞共振器にあっては、いずれの構成の場合において
も、空洞部内における可動式の短絡板、可動パネルある
いは可動箱の可動部分において、高周波電流路を短絡す
るための接点を使用する必要があった。 【0012】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
可変周波数空洞共振器のように接点を使用した場合に
は、接点における電気的接触が十分でないと、接点自身
および接点の支持体が加熱して、損傷してしまうという
問題点があった。 【0013】そして、こうした問題点を解決するために
は、接点の圧着力を増大する必要があるので、強力な圧
着力を発揮する接点圧着機構を設けなければならないと
いう新たな問題点を招来していた。 【0014】また、可変周波数空洞共振器により発生さ
せたい高周波電場強度が、接点における許容電流密度に
より制限されてしまうという問題点も指摘されていた。 【0015】本発明は、従来の技術の有するこのような
種々の問題点に鑑みてなされたものであり、その目的と
するところは、接点を設けることなしに共振周波数を変
化することができるようにして、接点の損傷の恐れを排
除して信頼性を著しく向上させるとともに、接点圧着機
構などを設ける必要性をなくして構成の簡潔化を図り、
さらには発生させたい高周波電場の上記接点による制限
をなくした可変周波数空洞共振器を提供することにあ
る。 【0016】 【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明における可変周波数空洞共振器は、導体製の
空洞部内に所定の周波数の電磁波を入力し、上記電磁波
を空洞内で定在させるとともに、上記空洞内に定在させ
る電磁波の周波数を可変することのできる可変周波数空
洞共振器において、外部と内部とを遮断するとともに一
部にスリットが形成された壁部により、内部が第一の空
洞部として形成され、外部から入力された所定の周波数
の電磁波を上記第一の空洞部内に定在させるようにした
本体部と、上記本体部の上記壁部の外部側に配置され、
上記スリットを介して上記第一の空洞部と連通するとと
もに、外部と遮断された第二の空洞部を形成する空洞室
と、上記第一の空洞部内に、上記壁部の内面と接触しな
いようにして配置された無接触浮動体と、上記第二の空
洞部内に配置され、上記スリットを介して上記無接触浮
動体を支持するとともに、上記無接触浮動体の位置を任
意に変更可能な無接触浮動体調節支持部とを有し、上記
第一の空洞部の共振周波数と上記第二の空洞部の共振周
波数とが異なるように設定し、上記第二の空洞部内の電
場強度を上記第一の空洞部内の電場強度よりも低くする
ようにしたものである。 【0017】 【作用】無接触浮動体調節支持部によって、第一の空洞
部内における無接触浮動体の位置を変化させると、第一
の空洞部内におけるキャパシタンスとインダクタンスが
変化されることになる。従って、入力される電磁波の周
波数に応じて無接触浮動体の位置を変化させることによ
り、第一の空洞部の共振周波数を変化できる。 【0018】即ち、無接触浮動体を移動することによ
り、接点を用いることなしに共振周波数を変化できるよ
うになる。 【0019】また、第一の空洞部の共振周波数と第二の
空洞部の共振周波数とが異なるように設定されているの
で、第一の空洞部と第二の空洞部との間で反射が起こ
り、第一の空洞部から第二の空洞部への電磁波の侵入が
防止され、第二の空洞部内の電場強度を第一の空洞部内
の電場強度よりも低くできる。従って、第二の空洞部内
に配設された無接触浮動体調節支持部においても、接点
を設ける必要はない。 【0020】 【実施例】以下、図面に基づいて、本発明による可変周
波数空洞共振器の一実施例を詳細に説明する。なお、以
下に説明する実施例においては、電場が最も高くなる高
周波電場の発生部分にイオン加速用の電極を設けて、可
変エネルギー加速器の加速装置として応用可能な可変周
波数空洞共振器に関して説明する。 【0021】図1乃至図3には、本発明の一実施例によ
る可変周波数空洞共振器が示されており、この可変周波
数空洞共振器は、内部が空洞部10aとされた長方体状
の本体部10の軸方向中間部に配置された電極12をは
さんで、上下対称構造とされている。 【0022】本体部10は、上記したように内部が空洞
部10aとされた長方体状に構成されており、空洞部1
0a内部は真空状態に保持されている。そして、本体部
10の空洞部10a内部には軸心に沿ってステム14が
配置され、ステム14の中間部に、本体部10の内壁面
と接触しない状態で電極12が固定されている。また、
本体部10の一方の側壁部10bには、フィーダー16
が取り付けられていて、外部から本体部10へ高周波の
電磁波が供給されるようになされている。 【0023】さらに、本体部10の一対の対向する側壁
部10c、10dには、本体部10の空洞部10aより
体積の小さな空洞部18aを形成するように、本体部1
0の軸心に沿って断面コ字状の空洞形成部材18が固定
されている。この空洞形成部材18の空洞部18a内部
も真空状態に保持されており、空洞形成部材18の空洞
部18a内部と本体部10の空洞部10a内部とは、本
体部10の側壁部10c、10dに形成されたスリット
10fを介して連通されている。 【0024】また、本体部10の空洞部10a内部に
は、電極12、本体部10の内壁面ならびにステム14
と接触しない状態で導体よりなる無接触浮動体20が配
置されており、この無接触浮動体20は、スリット10
fを通って空洞形成部材18の空洞部18a内部から本
体部10の空洞部10a内部へ突出された支持部材22
によって支持されている。なお、支持部材22は、導体
より構成されるものであり、本体部10の内壁面、空洞
形成部材18の内壁面およびスリット10fの内壁面と
は接触していない。 【0025】なお、本実施例においては、無接触浮動体
20は、上面あるいは下面が開放された箱状体として形
成されている。 【0026】さらに、上記した支持部材22は、その一
方の端部を空洞形成部材18の外部へ突出させて、外部
からの操作により軸方向移動可能に構成された操作棒2
4により支持されている。この操作棒24は、セラミッ
クなどの絶縁体あるいは導体などによって構成すること
ができる。 【0027】従って、この操作棒24を操作することに
より、無接点浮動部体20を、電極12に最も接近した
下端位置(図1)から電極12から最も離隔した上端位
置(図2)まで、任意に移動することができる。 【0028】なお、本実施例においては、支持部材22
ならびに操作棒24により、無接触浮動体調節支持部が
構成される。 【0029】以上の構成において、無接触浮動体20
は、電極12、本体部10の内壁面ならびにステム14
と接触していない状態であるため、図1乃至図3に示す
可変周波数空洞共振器の立体回路の等価回路は、図4に
示すようになる。この図4の等価回路において、インダ
クタンスLは、ステム14まわりのインダクタンスであ
り、キャパシタンスC1は、無接触浮動体20と電極1
2との間のキャパシタンスであり、キャパシタンスC2
は、無接触浮動体20と側壁部10b、10c、10
d、10eの内壁面との間のキャパシタンスであり、キ
ャパシタンスC3は、電極12と側壁部10b、10
c、10d、10eの内壁面との間のキャパシタンスで
ある。 【0030】従って、操作棒24を操作して、無接触浮
動体20の位置を、電極12に最も接近した下端位置
(図1)から電極12から最も離隔した上端位置(図
2)まで変化させることにより、インダクタンスLおよ
びキャパシタンスC1を変化させることができ、フィー
ダー16から供給される高周波電磁波を共振させること
ができるようになるものである。 【0031】即ち、フィーダー16から供給される高周
波電磁波の周波数に応じて、無接触浮動体20の位置を
調節することにより、インダクタンスLおよびキャパシ
タンスC1の変化により設定される所定の範囲内で、共
振周波数を任意に変化させることができる。 【0032】そして、無接触浮動体20を支持するとと
もにその位置を調節するために、上記したように、本体
部10の側壁部10c、10dにスリット10fを設け
て、無接触浮動体20を支持する導体製の支持部材22
を、空洞部10aの内壁面、空洞部18aの内壁面およ
びスリット10fの内壁面と接触しないようにして本体
部10の空洞部10a内部から空洞形成部材18の空洞
部18a内部へ連絡させて、外部から操作可能な操作棒
24と連結している。このように、支持部材22および
操作棒24を、本体部10の空洞部10aとは異なる体
積であって、異なる共振周波数をもつ空洞形成部材18
の空洞部18aに収納することにより、空洞部10aと
空洞部18aとの間で反射がおきて、空洞部10aから
空洞部18a内に高周波電磁波が侵入することはない。
このため、空洞部18a内の電場強度を空洞部10a内
部より低くすることができるので、ここでも接点は不要
となるものである。 【0033】次に、図1乃至図3に示す可変周波数空洞
共振器の高周波特性を、3次元電磁場計算コード(MA
FIA:Barts,Th.at al.:Maxwe
ll’s Grid Equation. FREQU
ENZ,44(1990)1,pp9−16)を用いた
モデル計算結果を参照しながら説明する。 【0034】なお、このモデル計算における寸法設定
は、図1ならびに図2において示した数値(単位:m
m)によった。上記の寸法設定において、3次元電磁場
計算コードによる計算を行うと、図1の場合(無接触浮
動体20が電極12に最も接近した下端位置にある場
合)では共振周波数は12.7MHzとなり、図2の場
合(無接触浮動体20が電極12から最も離隔した上端
位置にある場合)では共振周波数は20.0MHzとな
った。即ち、無接触浮動体20を本体部10a内でわず
か540mm上下移動させるだけで、12.7MHz〜
20.0MHzの周波数可変範囲が得られるものであっ
た。 【0035】また、空洞形成部材18の空洞部18a内
部の電場強度については、電極位置の107分の1とい
う結果を得た。従って、高周波誘電による加熱損傷を防
止するために、操作棒24として中心に断面積2cm2
の冷却水を通したセラミックス製の棒(断面積60mm
×60mm)を使用した場合でも、そこでの誘電損失
は、本体部10の空洞部10aの内壁全面で生じる全抵
抗損失の0.5%という、極めて小さな値であることが
示された。 【0036】なお、上記実施例においては、無接触浮動
体の形状は、上面あるいは下面を開放した箱状体のもの
としたが、これに限られることなしに、上面あるいは下
面を閉塞した箱状体や板状体などを、所望の共振周波数
に応じて適宜選択することができる。 【0037】また、上記実施例においては、上下対称構
造の可変周波数空洞共振器に関して説明したが、これに
限られることなし、上下対称構造とされていなくてもよ
いことは勿論である。 【0038】さらに、上記実施例においては、無接触浮
動体20を支持部材22により支持する際に、無接触浮
動体20の対向する二箇所の部位において支持するよう
にしたが、これに限られることなしに、単一の支持部材
22により、所謂、片持ち支持するようにしてもよい
し、三箇所以上で支持するようにしてもよい。 【0039】さらにまた、本発明によれば接点を必要と
しないので、超伝導現象を利用した可変周波数超伝導空
洞共振器を実現することが可能となる。 【0040】 【発明の効果】本発明は、以上説明したように構成され
ているので、以下に記載されるような効果を奏する。 【0041】導体製の空洞部内に所定の周波数の電磁波
を入力し、電磁波を空洞内で定在させるとともに、空洞
内に定在させる電磁波の周波数を可変することのできる
可変周波数空洞共振器において、外部と内部とを遮断す
るとともに一部にスリットが形成された壁部により、内
部が第一の空洞部として形成され、外部から入力された
所定の周波数の電磁波を第一の空洞部内に定在させるよ
うにした本体部と、本体部の壁部の外部側に配置され、
スリットを介して第一の空洞部と連通するとともに、外
部と遮断された第二の空洞部を形成する空洞室と、第一
の空洞部内に、壁部の内面と接触しないようにして配置
された無接触浮動体と、第二の空洞部内に配置され、ス
リットを介して無接触浮動体を支持するとともに、無接
触浮動体の位置を任意に変更可能な無接触浮動体調節支
持部とを有し、第一の空洞部の共振周波数と第二の空洞
部の共振周波数とが異なるように設定し、第二の空洞部
内の電場強度を第一の空洞部内の電場強度よりも低くす
るようにしたため、無接触浮動体調節支持部によって、
第一の空洞部内における無接触浮動体の位置を変化させ
ると、第一の空洞部内におけるキャパシタンスとインダ
クタンスが変化されることになるので、入力される電磁
波の周波数に応じて無接触浮動体の位置を変化させるこ
とにより、第一の空洞部の共振周波数を変化できる。 【0042】即ち、無接触浮動体を移動することによ
り、接点を用いることなしに共振周波数を変化すること
ができる。 【0043】また、第一の空洞部の共振周波数と第二の
空洞部の共振周波数とが異なるように設定されているの
で、第一の空洞部と第二の空洞部との間で反射が起こ
り、第一の空洞部から第二の空洞部への電磁波の侵入が
防止されて、第二の空洞部内の電場強度を第一の空洞部
内の電場強度よりも低くできるので、第二の空洞部内に
配設された無接触浮動体調節支持部においても、接点を
設ける必要はない。 【0044】従って、本発明の可変周波数空洞共振器に
よれば、接点を設けることなしに共振周波数を変化する
ことができるようにして、接点の損傷の恐れを排除して
信頼性を著しく向上することができるとともに、接点圧
着機構などを設ける必要性をなくして構成の簡潔化を図
ることができ、さらには発生させたい高周波電場の上記
接点による制限をなくすことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例による可変周波数空洞共振器
の縦断面構成説明図であり、無接触浮動体が電極に最も
接近した下端位置にある状態を示す。 【図2】本発明の一実施例による可変周波数空洞共振器
の縦断面構成説明図であり、無接触浮動体が電極から最
も離隔した上端位置にある状態を示す。 【図3】図1のIII−III線に沿った横断面説明図
である。 【図4】図1乃至図3に示す本発明の一実施例による可
変周波数空洞共振器の等価回路である。 【図5】従来の可変周波数空洞共振器の等価回路であ
る。 【符号の説明】 10 本体部 10a 空洞部 10b 側壁部 10c 側壁部 10d 側壁部 10e 側壁部 10f スリット 12 電極 14 ステム 16 フィーダー 18 空洞形成部材 18a 空洞部 20 無接触浮動体 22 支持部材 24 操作棒
の縦断面構成説明図であり、無接触浮動体が電極に最も
接近した下端位置にある状態を示す。 【図2】本発明の一実施例による可変周波数空洞共振器
の縦断面構成説明図であり、無接触浮動体が電極から最
も離隔した上端位置にある状態を示す。 【図3】図1のIII−III線に沿った横断面説明図
である。 【図4】図1乃至図3に示す本発明の一実施例による可
変周波数空洞共振器の等価回路である。 【図5】従来の可変周波数空洞共振器の等価回路であ
る。 【符号の説明】 10 本体部 10a 空洞部 10b 側壁部 10c 側壁部 10d 側壁部 10e 側壁部 10f スリット 12 電極 14 ステム 16 フィーダー 18 空洞形成部材 18a 空洞部 20 無接触浮動体 22 支持部材 24 操作棒
─────────────────────────────────────────────────────
フロントページの続き
(72)発明者 加瀬 昌之
埼玉県和光市広沢2番1号 理化学研究
所内
(56)参考文献 特開 昭60−72303(JP,A)
(58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名)
H01P 7/06
Claims (1)
- (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】 導体製の空洞部内に所定の周波数の電磁
波を入力し、前記電磁波を空洞内で定在させるととも
に、前記空洞内に定在させる電磁波の周波数を可変する
ことのできる可変周波数空洞共振器において、 外部と内部とを遮断するとともに一部にスリットが形成
された壁部により、内部が第一の空洞部として形成さ
れ、外部から入力された所定の周波数の電磁波を前記第
一の空洞部内に定在させるようにした本体部と、 前記本体部の前記壁部の外部側に配置され、前記スリッ
トを介して前記第一の空洞部と連通するとともに、外部
と遮断された第二の空洞部を形成する空洞室と、 前記第一の空洞部内に、前記壁部の内面と接触しないよ
うにして配置された無接触浮動体と、 前記第二の空洞部内に配置され、前記スリットを介して
前記無接触浮動体を支持するとともに、前記無接触浮動
体の位置を任意に変更可能な無接触浮動体調節支持部と
を有し、 前記第一の空洞部の共振周波数と前記第二の空洞部の共
振周波数とが異なるように設定し、前記第二の空洞部内
の電場強度を前記第一の空洞部内の電場強度よりも低く
するようにしたことを特徴とする可変周波数空洞共振
器。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP17497793A JP3366381B2 (ja) | 1993-06-22 | 1993-06-22 | 可変周波数空洞共振器 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP17497793A JP3366381B2 (ja) | 1993-06-22 | 1993-06-22 | 可変周波数空洞共振器 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0715217A JPH0715217A (ja) | 1995-01-17 |
JP3366381B2 true JP3366381B2 (ja) | 2003-01-14 |
Family
ID=15988062
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP17497793A Expired - Fee Related JP3366381B2 (ja) | 1993-06-22 | 1993-06-22 | 可変周波数空洞共振器 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3366381B2 (ja) |
-
1993
- 1993-06-22 JP JP17497793A patent/JP3366381B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0715217A (ja) | 1995-01-17 |
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