JP3365440B2 - 特定の抗体の測定方法及び測定試薬 - Google Patents

特定の抗体の測定方法及び測定試薬

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JP3365440B2 JP30604193A JP30604193A JP3365440B2 JP 3365440 B2 JP3365440 B2 JP 3365440B2 JP 30604193 A JP30604193 A JP 30604193A JP 30604193 A JP30604193 A JP 30604193A JP 3365440 B2 JP3365440 B2 JP 3365440B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、臨床検査の分野で用い
られる免疫測定法による、検体中の特定の抗体の測定方
法及び特定の抗体の測定試薬に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、種々の病気の診断に、血清等の検
体中の特定の抗体を測定する方法が有効であることが知
られ、実用化されてきている。例えば、溶血性レンサ球
菌(以下溶レン菌と言う)が産生する種々の菌体外成分
に対する抗体価は、溶レン菌感染の既往の証明として重
要であり、現在各種検査機関において測定されている。
菌体外成分の中でも溶血毒素であるストレプトリジンO
(以下、SLOと記載することもある)に対する抗体、
即ち抗ストレプトリジンO抗体(以下、ASOと記載す
ることもある)は溶レン菌感染後比較的早期に上昇する
ので、この抗体の抗体価を測定することによる溶レン菌
感染の推定が広く行われている。ASO価の測定対象と
なる検体は、血清又は血漿である。
【0003】その他にも、病気診断のための測定対象の
抗体として、抗ストレプトキナーゼ抗体、抗ヒアルロニ
ダーゼ抗体、梅毒抗体、マイコプラズマ抗体、トキソプ
ラズマ抗体、HTLV−1抗体、HBs抗体,HBe抗
体,HBc抗体、HIV抗体、HCV抗体等の抗体があ
る。
【0004】従来、検体中の特定の抗体を、短時間で測
定する方法としては、免疫比ろう法及び免疫比濁法等の
濁度の量を測定する方法が知られている。免疫比濁法と
して、ラテックス凝集比濁法(以下、LA法と記載する
こともある)、抗原抗体複合物の濁度を吸光度として測
定するラテックスを使わない免疫比濁法(以下、TIA
法と記載することもある)等が実用化されている。免疫
比ろう法及び免疫比濁法は、検体中の抗体と試薬に含ま
れる抗原との反応で生成する抗原抗体複合物の量が、抗
原過剰状態において抗体の量に依存することを測定原理
としている。この抗原抗体複合物の量を濁度の量により
測定し、濃度既知の標準検体と比較することにより検体
中の抗体の量を測定するものである。
【0005】免疫比ろう法は、抗原を吸着させたラテッ
クス粒子と検体中の抗体との反応により、もたらされる
ラテックス粒子の散乱光強度変化から抗体の量を測定す
る方法である。この方法は、特別な専用機が必要となる
ため、通常の病院又は各種検査機関では測定できない。
また、ラテックス粒子が高価であるので1検体を測定す
るのに必要な価格が高くなる。
【0006】LA法は、高感度、且つ、高純度であり非
特異的反応の影響も受けにくい。しかし、一般に普及さ
れている自動分析装置を使用すると、ラテックス粒子の
反応セルへの吸着がおこる。そのため、高価な装置の寿
命を短くするという欠点がある。そこで、通常、特別な
装置が必要とされる。また、ラテックス粒子が高価で、
免疫比ろう法と同じ問題がある。TIA法は、生化学自
動分析装置に適合可能であるので、極めて有効な方法で
ある。現在、生化学自動分析装置は、大量の検体を迅速
簡便に測定することができるので、臨床検査業務で一般
的に使用されている。また、TIA法は、プロゾーン現
象の回避能力、反応セルへの吸着回避能力、経済性は前
記のLA法よりも優れている。しかし、検体中の非特異
的反応を抑えることができないため、抗体の低濃度域に
おいては、特定の抗体を正確に測定でないという深刻
な問題がある。
【0007】その改良法として、抗原を含むユニットを
検体に加えると同時か又は以前に、その反応系に、検体
の抗体とは別に、抗体を含むユニットを加える方法によ
り、低濃度域でも正確に測定しようとする試みが知られ
ている(特開平4−12275号公報)。しかし、この
方法は、本来ラグを有する検量線を底上げし、定量性を
確保しようとするもので、問題となっている非特異的反
応は抑えることができない方法であり、定量性が極めて
不十分である。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明が解決しようと
する課題は、従来の技術で述べた免疫比ろう法又は免疫
比濁法による特定の抗体の測定方法の問題点を解決する
ことである。すなわち、本発明の目的は、非特異的反応
を抑制し、迅速に、簡便に、しかも、抗体が低濃度でも
正確に測定できる、免疫比ろう法又は免疫比濁法による
特定の抗体を測定するための方法を提供することであ
る。本発明の他の目的は、非特異的反応を抑制し、迅速
に、簡便に、しかも、抗体が低濃度でも正確に測定でき
る免疫比ろう法又は免疫比濁法による特定の抗体の測定
方法に用いるキットを提供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、抗原抗体
反応によって生成する抗原抗体複合物を濁度の量で測定
することにより、検体中の特定の抗体を測定する方法の
上記課題について、鋭意研究を重ねた。その結果驚くべ
きことに、抗原を含む従来の試薬を該検体中の抗体でな
い別な抗体と該特定の抗体に対する抗原との複合物を含
む液にすることにより、非特異的反応をほぼ完全に回避
しうることを見いだし、本発明を完成させた。
【0010】本発明の第1の要旨は、特定の抗体を含む
検体に、該抗体に対する抗原を含む液を加え、生成する
濁度の量を測定することにより該検体中の該抗体を測定
する方法において、該抗体に対する抗原を含む液が該検
体中の抗体でない別な抗体と該特定の抗体に対する抗原
との複合物を含む液であることを特徴とする測定方法を
提供することである。
【0011】本発明の第2の要旨は、特定の抗体を含む
検体に、該抗体に対する抗原を含む液を加え、生成する
濁度の量を測定することにより該検体中の該抗体を測定
する方法において、該抗体に対する抗原を含む液が、
検体中の抗体でない別な抗体と該特定の抗体に対する抗
原との複合物のS−S結合切断物を含む液であることを
特徴とする測定方法を提供することである。本発明の第
3の要旨は、該抗体に対する抗原を含む液を加えると同
時か又はそれ以前に、凝集促進剤を加える上記第1又は
2の要旨記載の測定方法を提供することである。
【0012】本発明の第4の要旨は、抗ストレプトリジ
ンO抗体を含む検体に、ストレプトリジンOを含む液を
加え、生成する濁度の量を測定することにより該検体中
の抗ストレプトリジンO価を測定する方法において、ス
トレプトリジンOを含む液が、検体中の抗ストレプトリ
ジンO抗体でない別な抗ストレプトリジンO抗体とスト
レプトリジンOとの複合物を含む液であることを特徴と
する測定方法を提供することである。
【0013】本発明の第5の要旨は、抗ストレプトリジ
ンO抗体を含む検体に、ストレプトリジンOを含む液を
加え、生成する濁度の量を測定することにより該検体中
の抗ストレプトリジンO価を測定する方法において、ス
トレプトリジンOを含む液が、検体中の抗ストレプトリ
ジンO抗体でない別な抗ストレプトリジンO抗体スト
レプトリジンOとの複合物のS−S結合切断物を含む
であることを特徴とする測定方法を提供することであ
る。本発明の第6の要旨は、ストレプトリジンOを含む
液を加えると同時か又はそれ以前に凝集促進剤を加える
上記第4又は5の要旨記載のいずれかの測定方法を提供
することである。本発明の第7の要旨は、ラテックスを
使わない免疫比濁法である上記第1〜第6の要旨に記載
のいずれかの測定方法を提供することである。
【0014】本発明の第の要旨は、濁度の量を測定す
ることにより検体中の特定の抗体を測定するキットであ
って、以下の構成試薬: i) 該検体中の抗体でない別な抗体と該特定の抗体に
対する抗原との複合物及び該特定の抗体に対する抗原を
含むユニット; ii) 凝集促進剤を含む試薬ユニット; を含む特定の抗体測定用キットを提供することである。
【0015】本発明の第の要旨は、濁度の量を測定す
ることにより検体中の特定の抗体を測定するキットであ
って、以下の構成試薬: i) 該検体中の抗体でない別な抗体該特定の抗体に
対する抗原との複合物のS−S結合切断物及び該特定の
抗体に対する抗原を含むユニット; ii) 凝集促進剤を含む試薬ユニット; を含む特定の抗体測定用キットを提供することである。
【0016】本発明の第10の要旨は、濁度の量を測定
することにより検体中の抗ストレプトリジンO価を測定
するキットであって、以下の構成試薬: i) 検体中の抗ストレプトリジンO抗体でない別な抗
ストレプトリジンO抗体とストレプトリジンOとの複合
物及びストレプトリジンOを含むユニット; ii) 凝集促進剤を含む試薬ユニット; を含む抗ストレプトリジンO価測定用キットを提供する
ことである。
【0017】本発明の第11の要旨は、濁度の量を測定
することにより検体中の抗ストレプトリジンO価を測定
するキットであって、以下の構成試薬: i) 検体中の抗ストレプトリジンO抗体でない別な抗
ストレプトリジンO抗体ストレプトリジンOとの複合
物のS−S結合切断物及びストレプトリジンOを含む
ニット; ii) 凝集促進剤を含む試薬ユニット; を含む抗ストレプトリジンO価測定用キットを提供する
ことである。
【0018】以下本発明を詳細に説明する。本発明にお
ける検体とは、特定の抗体を測定したいものであれば、
特に制限はなく、例えば、ヒト血清、血漿又はそれらを
処理した液などがあげられる。本発明の特定の抗体と
は、従来の技術で例示した抗体であり、検体に含まれて
いる測定しようとするある種又はある群の抗体(以下、
検体抗体と記載することがある)である。本発明で生成
する濁度の量を測定する方法は、免疫比ろう法または免
疫比濁法等の方法である。本発明の測定方法は、通常、
免疫比濁法のTIA法に有効な方法である。
【0019】本発明に使用する該抗体(検体抗体)に対
する抗原とは、検体抗体と抗原抗体反応ができ得るもの
であれば、特に制限はない。例えば、検体抗体が抗スト
レプトリジンO抗体であるときは、使用する抗原(以
下、試薬抗原と記載することがある)はストレプトリジ
ンOを例示できる。また、抗ストレプトキナーゼ抗体、
抗ヒアルロニダーゼ抗体には、それぞれ、ストレプトキ
ナーゼ、ヒアルロニダーゼを抗原として使用できる。一
方、検体抗体が、梅毒抗体、マイコプラズマ抗体、トキ
ソプラズマ抗体等であるときは、それぞれの感染菌にお
ける菌体成分であって良い。
【0020】本発明の検体中の該抗体でない抗体(以
下、試薬抗体と記載することがある)とは、試薬に用い
る抗原と抗原抗体反応できる抗体であって、その検体中
の抗体と別に存在しているものであれば、特に制限はな
い。検体抗体が、抗ストレプトリジンO抗体、抗ストレ
プトキナーゼ抗体、抗ヒアルロニダーゼ抗体であるとき
は、試薬抗体は、それぞれ、検体抗体と別に存在する抗
ストレプトリジンO抗体、抗ストレプトキナーゼ抗体、
抗ヒアルロニダーゼ抗体であって良い。一方、検体抗体
が梅毒抗体、マイコプラズマ抗体、トキソプラズマ抗体
等であるときには、それぞれ、検体と別に存在する梅毒
抗体、マイコプラズマ抗体、トキソプラズマ抗体等であ
って良い。そのような試薬抗体は、ヒト血清から求めた
ものでも良く、ヒト以外の動物、例えば、ウサギ、ヤ
ギ、ヒツジ、ブタ、ウマ、マウス、ラット等の動物から
のものでも良い。
【0021】本発明の該検体中の抗体でない別な抗体と
該特定の抗体に対する抗原との複合物を含む液とは、通
常、試薬抗体と試薬抗原から製造した液であり、試薬由
来の抗体と抗原との複合物を含むもの(以下、抗原抗体
複合物液と記載することがある)である。抗原抗体複合
物液は、複合物として存在していない試薬抗原も含むも
のである。上記の試薬由来の抗体と抗原との複合物に
は、抗体と抗原との結合物中の抗体部分又は抗原部分の
一部を化学修飾若しくは開裂させたもの、還元により開
裂状態にさせたもの又は蛋白分解酵素により修飾若しく
は開裂させたものでも構わない。抗原抗体複合物液の抗
体と抗原の結合の方法は、抗原抗体反応等の生物学的親
和性を有する相互作用によるもののほか、共有結合、吸
着によるものが例示できる。しかし、通常は、抗原抗体
反応を利用する結合の方法が、抗原の純度に左右される
ことなく良好な結果が得られ、製造上の簡便性、経済性
などの面からも有用である。そのようにして抗原抗体複
合物液を製造する際、抗原抗体複合物のS−S結合を切
断しておくため、あらかじめ、還元剤を加えて処理して
も良い。そのような還元剤としてはスルフヒドリル化合
物が好ましく、1,2-ジメルカプトエタン、2,3-ジメルカ
プトプロパノール、ジチオスレイトール、2-メルカプト
エチルアミン、DL- ペニシラミン、L-システイン、DL-
ホモシステイン、N-2-メルカプトプロピオニル−グリシ
ン、グルタチオン(還元型)、チオグリコール酸、2-メ
ルカプトエタノール、N-アセチル-L- システイン、2-メ
ルカプトプロピオン酸、3-メルカプトプロピオン酸、エ
チルメルカプタン、メルカプトコハク酸、チオフェノー
ル、チオサリチル酸が例示できる。
【0022】抗原抗体反応は、試薬抗体、試薬抗原及び
抗原抗体複合物の物理的性質及び安定性によって違うの
で、適宜、製造条件を変えて抗原抗体複合物液を製造し
て良い。完全に抗原抗体反応を終結させて製造する方法
が有効である。例えば、試薬抗原を含有する液にまえも
って試薬抗体を添加し、通常4−60℃、好ましくは、
20−50℃、より好ましくは30−40℃で、通常1
−30時間、好ましくは、5−20時間、より好ましく
は10−15時間、反応させることができる。反応温度
が低すぎたり、反応時間が短すぎたりすると、抗原抗体
複合物が有効に製造できなく、好ましくないことがあ
る。また、反応温度が高すぎたり、反応時間が長すぎた
りすると、抗原抗体複合物は分解するので、好ましくな
いことがある。しかし、このとき、上記の還元剤を加え
ておくと、安定性の面から、好ましいことがある。
【0023】抗原抗体複合物液中の、複合物として存在
していない試薬抗原の量は、通常の免疫比濁法に用いら
れる量をそのまま使用可能である。一方、抗原抗体複合
物液において、抗原抗体複合物の量は、検体抗体の種類
及び濃度により変化させなければならない。一般に、抗
原抗体複合物の量が少ないと非特異的反応を回避する効
果は充分得られず、検体抗体の低濃度域における定量性
も低下する。一方、抗原抗体複合物の量が多いと、非特
異的反応を回避する効果は飽和状態となり、抗体の高濃
度域における測定範囲は制限されるので無意味となる。
抗原抗体複合物の量は、複合物として存在していない試
薬抗原の量に対し、モル比で、好ましくは、0.005-0.3
当量、より好ましくは、0.01-0.2当量、更に好ましくは
0.02-0.1 当量使用できる。
【0024】例えば、検体抗体が抗ストレプトリジンO
抗体である場合は、つぎのようにすることができる。ス
トレプトリジンOを含有する試薬ユニットに存在させる
ASO−SLO複合物の量は、SLO100溶血単位当
りにASOの量は、通常、0.2-40U,好ましくは1-20
U、より好ましくは2-10Uを添加した際に形成される量
である。SLOの溶血単位及びASOの単位であるUは
文献(Rantz,L.A.& Randall,E, Proc.Soc.Exp .Biol.
Med.,59 巻,22-25 頁,1945年)に記載の方法により定
義したものである。
【0025】抗原抗体複合物液は溶液状態であってもよ
いが、抗原の酸化による劣化を防止するため、あらかじ
め、試薬抗原及び抗原抗体複合物を凍結乾燥状態のユニ
ットとし、使用に際し別に用意した緩衝液ユニットに溶
解して使用することができる。本発明の抗原抗体複合物
液には、通常、従来公知の比濁法による検体抗体の測定
法で使用されている試薬を含むことができる。例えば、
防腐剤などを含むことができる。
【0026】防腐剤としては、アジ化ナトリウム、安息
香酸塩、ソルビン酸塩、デヒドロ酢酸塩、パラオキシ安
息香酸イソブチル、パラオキシ安息香酸イソプロピル、
パラオキシ安息香酸エチル、パラオキシ安息香酸ブチ
ル、パラオキシ安息香酸プロピル、プロピオン酸塩が例
示できる。
【0027】一方、免疫比濁法による測定に通常使用す
る凝集促進剤も、本発明の測定法に使用可能である。そ
のような凝集促進剤としては、ポリエチレングリコー
ル、ポリビニルアルコール、デキストランを例示でき
る。しかし、凝集促進剤を本発明の抗原抗体複合物液に
加えておくと、沈殿を生じたり、不均一相を形成したり
する。そのため、測定直前に加えるか、別ユニットに加
えておかなければならない。通常、本発明の測定方法で
は、凝集促進剤は、抗原抗体複合物液とは、別ユニット
に加えて使用する。
【0028】本発明の測定方法に使用する緩衝液は、免
疫比濁法による測定に通常使用する緩衝液、例えば、リ
ン酸、ホウ酸、グリシン、クエン酸、酢酸、ジエチルバ
ルビツール酸、2,4,6-トリメチルピリジン、トリス(ヒ
ドロキシメチル)アミノメタン又はN-エチルモルホリン
を使用できる。また、MES、BIS−TRIS、AD
A、PIPES等のGood緩衝液も使用可能である。
もちろん、それら以外の緩衝液も使用できる。
【0029】本発明の検体抗体の測定法は、抗原抗体複
合物液を使用すること以外は、ほぼ、従来公知の比濁法
による検体抗体の測定法で使用されている操作手順、操
作条件に従って実施することができる。本発明の測定法
は、例えば、まず、抗原抗体複合物に対する凝集促進剤
を緩衝液中に含む液を第1試薬とし、還元剤であるスル
フヒドリル化合物及び防腐剤を加えた抗原抗体複合物液
を第2試薬として調製できる。検体に、第2試薬を加え
る前に、第1試薬を加えても、同時に加えてもまたは後
に、加えても良い。通常、検体ブランクを安定化させる
ため、第1試薬を先に加えるのが好ましい。例えば、測
定したい抗体を含む被検血清に第1試薬を添加してイン
キュベーションし検体ブランクを安定化させた後、第2
試薬を添加してさらにインキュベーションし、被検血清
中の検体抗体と第2試薬中の抗原を反応させて、抗原抗
体複合物を凝集させ、吸光度によりその濁度を求める。
一方、濃度既知の標準検体を同様に操作して得た濁度
と、上記被検血清から得た濁度を比較することにより、
被検血清中の検体抗体の量を求めることができる。
【0030】本発明の、濁度の量を測定することにより
検体中の特定の抗体を測定するキットとしては、以下の
構成試薬: i) 該検体中の抗体でない別な抗体と該特定の抗体に
対する抗原との複合物及び該特定の抗体に対する抗原を
含むユニット; ii) 凝集促進剤を含む試薬ユニット;を含む特定の
抗体測定用キットを使用できる。
【0031】又、本発明の、濁度の量を測定することに
より検体中の特定の抗体を測定するキットとしては、以
下の構成試薬: i) 該検体中の抗体でない別な抗体、該特定の抗体に
対する抗原及び還元剤を処理したユニット; ii) 凝集促進剤を含む試薬ユニット;を含む特定の
抗体測定用キットを使用することができる。
【0032】本発明の、濁度の量を測定することにより
検体中の抗ストレプトリジンO価を測定するキットとし
ては、以下の構成試薬: i) 検体中の抗ストレプトリジンO抗体でない別な抗
ストレプトリジンO抗体とストレプトリジンOとの複合
物及びストレプトリジンOを含むユニット; ii) 凝集促進剤を含む試薬ユニット;を含む抗スト
レプトリジンO価測定用キットを使用できる。
【0033】また、本発明の、濁度の量を測定すること
により検体中の抗ストレプトリジンO価を測定するキッ
トとしては、以下の構成試薬: i) 検体中の抗ストレプトリジンO抗体でない別な抗
ストレプトリジンO抗体、ストレプトリジンO及び還元
剤を処理したユニット; ii) 凝集促進剤を含む試薬ユニット;を含む抗スト
レプトリジンO価測定用キットを使用できる。
【0034】本発明のこれらのキットの各ユニットに
は、上記の本発明の測定方法で述べた還元剤、防腐剤、
緩衝液を適宜、使用することができる。また、凍結乾燥
状態のユニットとし、使用に際し、別に用意した緩衝液
ユニットで溶解して使用しても良い。
【0035】
【実施例】以下に、抗ストレプトリジンO抗体のTIA
法による測定を例にとり、実施例で本発明を具体的かつ
詳細に説明する。 A)使用機器 日立7070型自動分析装置 B)分析機器用のパラメーター設定 分析機器を作動可能になすためにパラメーターを下記の
通り設定した。 項目 [ASO] 分析法 [2 ポイントエンド][10][ ] 測定ポイント [16]−[31]−[ 0]−[ 0] 測定波長(副/主) [ 700]/[ 340] (種別1) (種別2) 検体量(標準) [15][ 0][ 0] [ ][ ][ ] 検体量(減量) [10][ 0][ 0] [ ][ ][ ] 検体量(増量) [20][ 0][ 0] [ ][ ][ ] 反応限界吸光度 [ 30000] [ 30000] [増加] プロゾーン限界値 [-32000] [-32000] [下限] 試薬分注量 第1試薬[ 250][ 0][ 47916][ 0] 第2試薬[ 0][ 0][ 47916][ 0] 第3試薬[ 50][ 0][ 47916][ 0] 第4試薬[ 0][ 0][ 47916][ 0] キャリブレーション法[リニア][ 1][ 0][ 0][ ] 自動キャリブレーション タイムアウト ブランク [ 0] 収束許容吸光度 [ 0.1] スパン [ 0] ばらつき許容吸光度 [1000] 2ポイント[ 0] 感度許容吸光度 [ 0] 全点 [ 0] 第1標準液吸光度範囲[-32000]-[32000] ロット間 [指定しない] 補正許容範囲 [ ] ボトル間 [指定しない]
【0036】上記パラメーター表中において、第2試
薬、第4試薬が設定されてるが、これらはいずれもダミ
ー値であり、装置の駆動のために設定されたにすぎな
い。
【0037】C)操作方法 使用された分析装置の測定操作は次の通りである。まず
水ブランクの吸光度が測定された後、検体、次いで血清
S、ほぼ同時に、第1試薬R1が添加されてその吸光度
測定が10分間に亘り連続的にすなわち約20秒間隔で
31回測定される。この測定期間内に、すなわち第1試
薬R1の添加から5分後に第2試薬R2が添加される。
即ち、第1試薬R1の添加から5分後以降の吸光度測定
は検体、第1試薬R1及び第2試薬R2との反応液につ
いてなされるわけである。第1試薬R1の添加後に16
回に亘り測定された各吸光度値については装置内の演算
機構により水ブランクSの吸光度値が自動的に差し引か
れる。本実施例のばあいには検体(S)15μlと第1
試薬250μlが添加されて測定が開始され、その5分
後に第2試薬50μlが添加され、更に5分間にわたり
測定が行われる。尚、上記B項機器パラメータ設定で示
されているように、ブランク(S+R1)の測定に関し
ては第15回目と第16回目に測定された吸光度の平均
値が、また、反応液(R2がさらに添加されてR2がS
と反応した液)の測定に関しては第30回目と第31回
目に測定された吸光度の平均値が測定値としてそれぞれ
採用されている。その吸光度の変化量がデータとなる。
【0038】実施例1: 抗原抗体複合物液の製造 ASOは、インターナショナルイミュノロジーコーポレ
ーション社製であってインターナショナルイミュノロジ
ーコーポレーションジャパン販売のASO陽性血清を、
SLOは、積水化学社製のSLO抗原G−3を使用し
た。 以下の構成試薬: リン酸二水素ナトリウム 50 mM; 塩化ナトリウム 150 mM; トリトンX-100 1 %; SLO 1500 溶血単位/ml ; ASO 60 U/ml; N−アセチルシステイン 20 mM; NaN3 0.1 %; pH 7.60 を水溶液として調製後、37℃で12時間加温しASO
とSLOの抗原抗体反応を完全に終結させて、抗原抗体
複合物液とし、本発明の第2試薬として使用した。
【0039】実施例2: 本発明によるASOの測定方
法及び検量線の作成 本発明による方法と、抗原抗体複合物をいれない方法と
を比較するために、既知の濃度のASOを含む検体を用
いて検量線の比較をした。
【0040】(本発明におけるTIA法) 以下の構成試薬: リン酸二水素ナトリウム 50 mM; 塩化ナトリウム 150 mM; トリトンX-100 1 %; ポリエチレングリコール6000 5 %; NaN3 0.1 %; pH 7.60 を水溶液として調製し、第1試薬とした。
【0041】検体は、ASO陽性検体を希釈して用い
た。すなわち、1000 U/ml の濃度のASO陽性血清を生
理食塩水により希釈し、0 、40、80、120 、160 、200
、400、600 、800 、1000 U/ml の希釈系列を作成して
検体とした。各濃度に希釈したASO陽性血清を検体と
し日立 7070 型自動分析装置により、測定し、得られた
吸光度(OD値X10000 )とASO価との関係をプロッ
トしたところ、図1に示されるグラフが得られた。
【0042】(抗原抗体複合物を含まない試薬を用いた
方法)次に、抗原抗体複合物が存在しない場合での検量
線を確認するために、本発明の抗原抗体複合物液の代り
に、下記の組成の第2試薬: リン酸二水素ナトリウム 50 mM; 塩化ナトリウム 150 mM; トリトンX-100 1 %; SLO 1500 溶血単位/ml ; N−アセチルシステイン 20 mM; NaN3 0.1 %; pH 7.60 の水溶液を使用し、それ以外は前記本発明の反応と同一
の反応条件により、同一の検体を測定した。得られた吸
光度(OD値X10000 )とASO価との関係をプロット
したところ、図2に示されるグラフが得られた。
【0043】(比較)図1と図2を比較するとSLOを
含有する試薬中にASO−SLO複合物が存在する本発
明において、ASO−SLO複合物が存在しない場合と
比べASOの低濃度域の検量線の立上がりが極めて良好
であり直線性が非常に優れている結果となった。その結
果、本発明の方法では、検体中のASOが低濃度の場合
でも、極めて正確に測定できることが明らかにされた。
【0044】 実施例3:既存の高精度測定法であるLA法との相関 本発明法と従来の方法との種々の検体での比較をするた
め、新鮮な血清32の検体を採取し、それぞれの検体
を、本発明法、従来の方法及びLA法で測定し、各法と
LA法との相関係数及び原点回帰性等の相関性を調べ
た。相関性は相関係数及び原点回帰性を指標とした。L
A法を基準にしたのは、非特異的反応が少なく、低濃度
域における定量性が高い方法であることが知られている
からである。なお、従来の方法としては、抗原と抗体を
別々に添加する方法(特開平4−12275号公報)を
用いた。測定法とその結果を以下に示す。
【0045】(LA法)LA法における測定はデンカ生
研株式会社製のラテックス凝集による抗ストレプトリジ
ンO価測定試薬“ASO−ラテックス「生研」”を使用
した。LA法における測定は上記試薬を添付能書に従っ
て使用し、日立7150型自動分析装置により測定を行
った。
【0046】(本発明の方法)本発明の測定法は実施例
2に示す方法と同様にして実施した。検量線との比較か
ら、前記32検体のASO価を測定した。本発明の方法
とLA法との相関関係の図を図3に示す。
【0047】(抗原と抗体を別々にいれる方法)特開平
4−12275では、SLOを含有しない試薬ユニット
中に、被検血清中のASOとは別のASOを添加した試
薬を用い、被検血清中のASOを測定して、ASOが低
濃度でも正確に測定したとしている。そこで、実施例2
記載の本発明第1試薬中にASOを添加した緩衝液を、
第1試薬とし、SLOのみを含有する緩衝液を第2試薬
として使用して、検体中のASOを測定することを試み
た。しかしながら、凝集促進剤であるポリエチレングリ
コールがタンパク質変性作用を有する為、ASOを共存
させた場合、ASOに夾雑するタンパク質が変性、沈殿
し、不均一相を形成する結果、この測定法はばらつきが
非常に多くなった。従って、ポリエチレングリコールを
有さず、ASOのみを含有する試薬ユニットを増設して
測定した。
【0048】即ち、第1試薬として本発明の実施例2記
載の第1試薬と同一の試薬を使用する。次に、第2試薬
としてASOのみを含有する緩衝液を使用する。この第
2試薬は、実施例2記載の本発明の第2試薬において、
SLOをもともと含有しない場合に相当する。第3試薬
は、反応開始剤としてSLOを含有する緩衝液であり、
これは実施例2記載の本発明の第2試薬においてASO
−SLO複合物を含有しない場合に相当する。
【0049】この方法では、検体に緩衝液として第1試
薬が添加され、次いで、ASOのみを含有する緩衝液で
ある第2試薬が添加され、最終的に反応開始剤であるS
LOのみを含有する第3試薬が添加される。第3試薬添
加後5分間の反応の後、第3試薬添加直前からの吸光度
変化量を求め、被検血清中のASO価を測定するもので
ある。具体的には、下記の反応条件において測定した。
日立7070型自動分析装置により、各検体15μl に
対して以下の組成の第1試薬250μl 、第2試薬50
μl 、第3試薬50μlを反応させ、主波長を340n
m、副波長を700nmとし31−49測光ポイント間
において吸光度変化量を測定した。
【0050】第1試薬 リン酸二水素ナトリウム 50 mM 塩化ナトリウム 150 mM トリトンX-100 1 % ポリエチレングリコール6000 5 % NaN3 0.1 % pH 7.60 第2試薬 リン酸二水素ナトリウム 50 mM 塩化ナトリウム 150 mM トリトンX-100 1 % ASO 60 U/ml NaN3 0.1 % pH 7.60 第3試薬 リン酸二水素ナトリウム 50 mM 塩化ナトリウム 150 mM トリトンX-100 1 % SLO 1500 溶血単位/ml N−アセチルシステイン 20 mM NaN3 0.1 % pH 7.60
【0051】この方法で、実施例2で述べたASO陽性
検体を用い検量線を作成した後、前記32検体のASO
価を測定した。抗原と抗体を別々にいれる方法とLA法
との相関関係を図4に示す。
【0052】(本発明の方法と他法との比較)図3と図
4の結果より、次のことが明らかになった。LA法との
相関においては、相関係数Rは、本発明の方法(図3)
が0.93、抗原と抗体を別々にいれる方法(図4)が
0.89となった。したがって、本発明方法がLA法と
高い相関があることが明らかとなった。また、原点回帰
性の指標であるY切片の絶対値は、本発明の方法(図
3)が4.52、抗原と抗体を別々にいれる方法(図
4)が45.8となった。したがって、Y切片の絶対値
が、本発明法では従来の方法のわずか1/10以下であ
り、LA法との相関が従来の方法と比べてきわだって良
いことが明らかとなった。以上のように、従来のTIA
法と比べて、本発明の方法は、既存の高精度測定法であ
るLA法との相関性が極めて高い。したがって、本発明
の方法は高い精度を有する測定方法である。
【0053】実施例4:前処理検体と未処理検体との比
較 従来、検体が血清の場合、非特異的反応を抑制する目的
で、血清を56℃30分間加熱前処理(不活化または非
働化とも呼ばれる)することが行われてきた。リウマチ
因子(RF)またはASO等の抗体検出にも、この前処
理が必要かどうか問題となっている(吉田浩、第 32 回
東北臨床衛生検査学会講演抄録集31頁、1991年)。一
方、LA法によるASO測定において、20検体につい
て前処理前後の測定をしその相関関係を調べたところ、
相関係数が0.975と良好であるが、前処理後は、A
SO価が15−20%低値を示し、前処理操作をしない
で測定したとしている(児玉隆成、日本臨床検査自動化
学会会誌、 12 巻、5 号、 624-627頁、1987年)。前処
理検体と未処理検体との相関関係が良ければ、前処理の
操作を必要とせず、非常に簡便な方法となる。そこで、
本発明または他の方法において前処理が必要な方法かど
うか検討した。
【0054】本発明の測定法は実施例2に記載した方法
で、他の測定方法は実施例3に記載した方法で行なっ
た。新鮮な血清32の検体を採取し、それぞれの検体の
前処理前後を測定し、各方法について、前処理前後の検
体の相関関係を調べた。本発明の結果を図5、LA法の
結果を図6、抗原と抗体を別々にいれる方法の結果を図
7にそれぞれ示す。
【0055】図5−7の結果より、次のことが明らかに
なった。前処理前後の検体の相関において、相関係数R
は、本発明の方法(図5)が0.99と完全な相関関係
に近く、一方、LA法(図6)が0.96、抗原と抗体
を別々にいれる方法(図7)が0.96となった。した
がって、前処理前後の検体の相関において、本発明方法
が、LA法その他の方法と違い、極めて高い相関性を示
すことが明らかとなった。また、原点回帰性の指標であ
るY切片の絶対値は、本発明の方法(図5)が2.3
2、LA法(図6)が5.22,抗原と抗体を別々にい
れる方法(図7)が52.0となった。すなわち、Y切
片の絶対値は、本発明の方法がLA法も含め他の方法と
比べきわだって小さく、強い原点回帰性が認められた。
【0056】以上のように、既存の高精度測定法である
LA法に比べても、本発明の方法は、検体の前処理前後
で相関性が極めて高いので、検体の前処理操作が全く必
要のない極めて優れた測定方法であると結論づけられ
る。
【0057】
【発明の効果】本発明の特定の抗体の測定法を用いる
と、検体中の抗体が低濃度であっても、抗体を極めて正
確に測定できる。その測定値は、高感度測定法のLA法
による結果と、相関性が極めて高い。また、LA法に比
べ、加熱前処理前後での相関性が高いので、検体の加熱
前処理操作の必要性が全くない。したがって、検体測定
が簡便になる。また、前処理に伴う検体中の特定の抗体
値の低下による各検査機関又は測定者ごとのバラツキを
考慮することを必要としない。更に、臨床検査業務で繁
用されている生化学自動分析装置を、反応セルの吸着が
ない状態のまま、使用可能である。したがって、特別な
装置を全く必要とせず、大量の検体を極めて短時間で簡
単に測定可能である。
【0058】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明方法における検量線である。
【図2】抗原抗体複合物が存在しない場合での検量線で
ある。
【図3】本発明方法とLA法の相関図である。
【図4】抗原と抗体を別々に入れる方法とLA法との相
関図である。
【図5】本発明の方法における未処理検体群と前処理検
体群との相関図である。
【図6】LA法における未処理検体群と前処理検体群間
との相関図である。
【図7】抗原と抗体を別々に入れる方法における未処理
検体群と前処理検体群との相関図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭57−9723(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01N 33/53 - 33/579

Claims (11)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 特定の抗体を含む検体に、該抗体に対す
    る抗原を含む液を加え、生成する濁度の量を測定するこ
    とにより該検体中の該抗体を測定する方法において、該
    抗体に対する抗原を含む液が該検体中の抗体でない別な
    抗体と該特定の抗体に対する抗原との複合物を含む液で
    あることを特徴とする測定方法。
  2. 【請求項2】 特定の抗体を含む検体に、該抗体に対す
    る抗原を含む液を加え、生成する濁度の量を測定するこ
    とにより該検体中の該抗体を測定する方法において、該
    抗体に対する抗原を含む液が、該検体中の抗体でない別
    な抗体と該特定の抗体に対する抗原との複合物のS−S
    結合切断物を含む液であることを特徴とする測定方法。
  3. 【請求項3】 該抗体に対する抗原を含む液を加えると
    同時か又はそれ以前に、凝集促進剤を加える請求項1又
    は2に記載の測定方法。
  4. 【請求項4】 抗ストレプトリジンO抗体を含む検体
    に、ストレプトリジンOを含む液を加え、生成する濁度
    の量を測定することにより該検体中の抗ストレプトリジ
    ンO価を測定する方法において、ストレプトリジンOを
    含む液が、検体中の抗ストレプトリジンO抗体でない別
    な抗ストレプトリジンO抗体とストレプトリジンOとの
    複合物を含む液であることを特徴とする測定方法。
  5. 【請求項5】 抗ストレプトリジンO抗体を含む検体
    に、ストレプトリジンOを含む液を加え、生成する濁度
    の量を測定することにより該検体中の抗ストレプトリジ
    ンO価を測定する方法において、ストレプトリジンOを
    含む液が、検体中の抗ストレプトリジンO抗体でない別
    な抗ストレプトリジンO抗体ストレプトリジンOとの
    複合物のS−S結合切断物を含む液であることを特徴と
    する測定方法。
  6. 【請求項6】 ストレプトリジンOを含む液を加えると
    同時か又はそれ以前に凝集促進剤を加える請求項4又は
    5に記載の測定方法。
  7. 【請求項7】 測定方法がラテックスを使わない免疫比
    濁法である請求項1〜6のいずれか1項に記載の方法。
  8. 【請求項8】 濁度の量を測定することにより検体中の
    特定の抗体を測定するキットであって、以下の構成試
    薬: i)該検体中の抗体でない別な抗体と該特定の抗体に対
    する抗原との複合物及び該特定の抗体に対する抗原を含
    むユニット; ii)凝集促進剤を含む試薬ユニット;を含む特定の抗
    体測定用キット。
  9. 【請求項9】 濁度の量を測定することにより検体中の
    特定の抗体を測定するキットであって、以下の構成試
    薬: i)該検体中の抗体でない別な抗体該特定の抗体に対
    する抗原との複合物のS−S結合切断物及び該特定の抗
    体に対する抗原を含むユニット; ii)凝集促進剤を含む試薬ユニット;を含む特定の抗
    体測定用キット。
  10. 【請求項10】 濁度の量を測定することにより検体中
    の抗ストレプトリジンO価を測定するキットであって、
    以下の構成試薬: i)検体中の抗ストレプトリジンO抗体でない別な抗ス
    トレプトリジンO抗体とストレプトリジンOとの複合物
    及びストレプトリジンOを含むユニット; ii)凝集促進剤を含む試薬ユニット;を含む抗ストレ
    プトリジンO価測定用キット。
  11. 【請求項11】 濁度の量を測定することにより検体中
    の抗ストレプトリジンO価を測定するキットであって、
    以下の構成試薬: i)検体中の抗ストレプトリジンO抗体でない別な抗ス
    トレプトリジンO抗体ストレプトリジンOとの複合物
    のS−S結合切断物及びストレプトリジンOを含むユニ
    ット; ii)凝集促進剤を含む試薬ユニット;を含む抗ストレ
    プトリジンO価測定用キット。
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