JP3361775B2 - 排煙脱硫用炭酸カルシウム及びこれを用いた脱硫方法 - Google Patents

排煙脱硫用炭酸カルシウム及びこれを用いた脱硫方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、排煙脱硫用炭酸カ
ルシウム及びこれを用いた脱硫方法に関し、更に詳しく
は、少量でかつ高効率に排ガス中の硫黄酸化物を除去で
きるとともに、タンク、配管などの目詰まりを起こしに
くく、作業性が良好である排煙脱硫用炭酸カルシウム及
びこれを用いた脱硫方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】ゴミ焼却所や火力発電所などより排出さ
れる排ガス中には硫黄酸化物が多く含まれており、大気
汚染の原因となるため厳しく規制されている。これら排
ガス中の硫黄酸化物を除去する方法として、一般的に
は、石灰スラリーで排ガスを洗浄して硫黄酸化物を除去
し、生成した亜硫酸カルシウムを酸化して石膏として回
収する、所謂石灰−石膏法が行われている。この方法
は、脱硫用石灰が安価であること、また副生する石膏が
セメント添加剤、石膏ボード素材などに需要が多いこ
と、などの利点があり、広く利用されている。
【0003】使用される石灰としては、水中での溶解性
が高く、反応性が良いことから、主として工業用消石灰
が用いられている。炭酸カルシウムについては、水中で
の溶解性が低く、硫黄酸化物との反応効率が悪いため、
十分な硫黄酸化物の除去効果を得るためには大量に使用
する必要があり、そのため安価な重質炭酸カルシウムを
除いてはほとんど使用されていないのが現状である。し
かし、炭酸カルシウムは水酸化カルシウムに比べ、安全
性が高く、取り扱いが容易であるという利点があり、少
量でかつ高効率に排ガス中の硫黄酸化物を除去できる炭
酸カルシウムの開発が望まれている。
【0004】一方、ボイラーから排出される硫黄酸化物
等を除去する装置も開発されている(特開平8−141
360、特開平10−118446)。即ち、従来の乾
式・半乾式あるいは湿式の脱硫装置は、燃焼させながら
吸収塔内で被処理ガスと吸収剤を含むスラリー状の吸収
液(または水を噴霧しながら)とを接触させて、被処理
ガス中の硫黄酸化物を吸収液に吸収させて脱硫処理する
ものである。吸収剤としては、CaO、Ca(OH)2
等のCa含有のアルカリ性物質が使用されるが、脱硫率
が低く、また、副生成物の石膏がスラリーとして得られ
るため、脱水・乾燥等の工程が必要となり、ランニング
コストが高くなるという問題がある。
【0005】他の方法として、NH3 ガスを注入するこ
とによりSO3 ガスの中和を図り、酸性硫安(NH4
SO4 )として脱硫する方法があるが、酸性硫安が排ガ
ス装置内で固化してしまったり、水溶性硫安の固化方法
に手間がかかる等の問題がある。更に、過剰のアンモニ
アが大気中に放出されるため、回収等が必要でコストア
ップとなる欠点がある。
【0006】上記した特開平8−141360、特開平
10−118446では、ボイラーから排出される硫黄
酸化物はSO2 であるが、SO2 が吸収剤に吸収し難い
ため、脱硫装置の前に酸化することによりSO3 とし吸
収剤である炭酸カルシウムに吸着除去させる方法が記載
されており、今後、環境対策及び石膏としてのリサイク
ルや、コスト面を考えた場合有効な手段である。即ち、
SO2 をSO3 に酸化することによって、炭酸カルシウ
ムでも硫黄酸化物を容易に吸着し、得られた石膏は脱水
等の複雑な工程を得ることがないので、ランニング経費
が安くすることができる利点がある。
【0007】しかしながら、この方法においても、吸着
剤として用いる炭酸カルシウムは、吸着性(反応効率)
が悪い、タンクや配管などで目詰まりを起こしやすい、
等の問題がある。特に炭酸カルシウムは、生石灰、消石
灰に比べると吸着性が悪いため、酸化したSO3 が硫酸
となって、配管に穴をあける虞れがあるという問題を含
んでいる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明はこのような問
題に鑑み、吸着性が良好で、少量でかつ高効率に排ガス
中の硫黄酸化物を除去でき、またタンクや配管などの目
詰まりを起こしたり、配管に穴をあける等の問題を起こ
しにくく、作業性が良好である排煙脱硫用の炭酸カルシ
ウムを提供するものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
に鑑み鋭意研究を重ねた結果、表面処理剤で表面処理さ
れた特定の炭酸カルシウム、即ち、一次粒子径が十分に
小さく、かつ高比表面積である炭酸カルシウムを用いる
ことにより、高効率の硫黄酸化物除去効果が得られ、上
記課題が解決されることを見いだし、本発明を完成する
に至ったものである。
【0010】即ち、本発明の第一は、表面処理剤で表面
処理された炭酸カルシウムからなり、下記の式(a)及
び(b)を満足することを特徴とする排煙脱硫用炭酸カ
ルシウムを内容とする(請求項1)。 (a)0.005≦dx1≦0.2 (b)Sw1≧20 但し、 dx1:電子顕微鏡写真により測定した粒子の平均粒子
径(μm) Sw1:窒素吸着法によるBET比表面積(m2 /g)
【0011】好ましくは、更に、下記の式(c)を満足
する排煙脱硫用炭酸カルシウムである(請求項2)。 (c)0.3≦α≦8 但し、 α :理学示差熱分析機TAS−100により測定した
200〜500℃の熱減量(%)
【0012】好ましくは、更に、下記の式(d)を満足
する排煙脱硫用炭酸カルシウムである(請求項3)。 (d)0.3≦γ≦8 但し、 γ :JISK5101−1991 20.1 顔料測
定方法測定の静置法による見かけ比容(ml/g)
【0013】好ましくは、炭酸カルシウムの粒子成長を
抑制する添加剤を、水酸化カルシウムの水性懸濁液(石
灰乳)または一次炭酸化石灰乳において添加することに
よって得られる排煙脱硫用炭酸カルシウムである(請求
項4)。
【0014】好ましくは、炭酸化により得られた炭酸カ
ルシウムスラリーを湿式粉砕することにより得られる排
煙脱硫用炭酸カルシウムである(請求項5)。
【0015】好ましくは、表面処理剤が飽和脂肪酸、不
飽和脂肪酸、脂環族カルボン酸、樹脂酸及びそれらのア
ルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩、ビニル基を有する
モノマーの重合物及びそのアルカリ金属塩、アンモニウ
ム、及びアミンによる部分もしくは完全中和物、界面活
性剤から選ばれる少なくとも1種からなる請求項1〜5
のいずれか1項に記載の排煙脱硫用炭酸カルシウムであ
る(請求項6)。
【0016】好ましくは、表面処理剤が飽和脂肪酸のア
ルカリ金属塩からなる請求項1〜5のいずれか1項に記
載の排煙脱硫用炭酸カルシウムである(請求項7)。
【0017】本発明の第二は、被処理ガス中のSO2
SO3 に酸化した後、上記排煙脱硫用炭酸カルシウムと
接触させることを特徴とする排煙脱硫方法を内容とする
ものである(請求項8)。
【0018】
【発明の実施の形態】本発明の排煙脱硫用炭酸カルシウ
ムは、特定の表面処理剤で表面処理された炭酸カルシウ
ムであって、一般的な炭酸カルシウムに比べ一次粒子径
が小さく、高い比表面積を持つことを特徴とする。即
ち、一次粒子径dx1が式0.005≦dx1≦0.2
を満たすとともに、BET比表面積Sw1が式Sw1≧
20をを満たすことを特徴とする。
【0019】一般に、排ガス中の硫黄酸化物の除去効果
は、除去剤との反応面積に比例する。そのため、本発明
による排煙脱硫用炭酸カルシウムは、高効率に硫黄酸化
物を除去するために、一般的な炭酸カルシウムに比べ、
一次粒子径が小さく、かつ比表面積が高いことが要求さ
れる。一次粒子径が小さくかつ比表面積が大きい炭酸カ
ルシウムを使用することにより、硫黄酸化物との接触面
積が増加し、それだけ吸着効果が高くなり、高効率の脱
硫効果を上げることができる。
【0020】そのため、炭酸カルシウムの一次粒子径d
x1は上記した如く、0.005≦dx1≦0.2μm
である必要があり、好ましくは0.008≦dx1≦
0.15μm、より好ましくは0.01≦dx1≦0.
1μmである。一次粒子径が0.005μm未満の場合
は、粒子同士の凝集力が強すぎ、排ガス中の硫黄酸化物
が粒子内部まで入り込めず、十分な排煙脱硫効果が得ら
れず、また一次粒子径が0.2μmを超える場合は、排
ガス中の硫黄酸化物との接触面積が少なくなるため、十
分な排煙脱硫効果が得られない。
【0021】炭酸カルシウムのBET比表面積Sw1
は、上記した如く、Sw1≧20m2/gである必要が
あり、好ましくはSw1≧25m2 /g、より好ましく
はSw1≧30m2 /gである。20m2 /g未満の場
合は、排ガス中の硫黄酸化物との接触面積が少なく十分
な排煙脱硫効果が得られない。また、BET比表面積は
硫黄酸化物との反応性の点からはいくら大きくても良
く、従って、特に上限は制限されないが、BET比表面
積が大きくなる程製造コストが上昇するため、炭酸カル
シウムの製造コストや、排ガスの吸着効率とコストとの
バランス等から100m2 /g程度が適当である。
【0022】αは、炭酸カルシウムの活性に関する指標
であり、炭酸カルシウムが表面処理剤により表面処理さ
れている場合は小さい方が活性であると考えられる。該
炭酸カルシウムの表面処理については、炭酸カルシウム
と硫黄酸化物との反応においては、処理量が多いほど反
応が進みにくくなり、副生物である石膏が効率よく得ら
れないため、なるべく少ない処理量であることが好まし
い。一方、炭酸カルシウムは一次粒子が細かくなればな
る程凝集性が大きくなるため、一次粒子の細かい炭酸カ
ルシウムは、例えば有機系の界面活性剤で表面処理を行
うことによって分散性を改善しているのが実情である。
即ち、炭酸カルシウムの分散性を上げようとすれば表面
処理剤の量を多くする必要があるが、硫黄酸化物の除去
及び副生成物の有効利用を考えると、表面処理剤の量を
少なくする必要がある。
【0023】上記反応性と分散性とをバランス良く備え
させるために、0.3≦α≦8%であることが好まし
く、より好ましくは0.5≦α≦6%、更に好ましくは
0.7≦α≦4%である。
【0024】αが0.3未満の場合は、炭酸カルシウム
の分散性が低下し、酸性ガスの除去効率が低下する場合
がある。一方、αが8%を越える場合は、硫黄酸化物と
の反応性が低下するため好ましくなく、また副生成物の
石膏に表面処理剤が残存するため、副生成物として使用
する用途が限定され、例えば、最も汎用的に使用される
石膏ボードに使用する場合、水に対する親和性が悪くな
り、使用できなくなる場合がある。
【0025】本発明の排煙脱硫用炭酸カルシウムは、炭
酸カルシウムを製造するに当たって、粉末凝集の緩衝剤
として表面処理剤を使用しない場合は、2次凝集が大き
く、ざらざらの粉末となって配管内に詰まったり、酸性
ガスの吸着を阻害することがあるので表面処理を施す。
【0026】表面処理剤としては、飽和脂肪酸、不飽和
脂肪酸、脂環族カルボン酸、樹脂酸及びそれらのアルカ
リ金属塩、アルカリ土類金属塩などが挙げられる。具体
的にはカプリル酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミ
チン酸、ステアリン酸、アラギン酸、などの飽和脂肪
酸;オレイン酸、エライジン酸、リノール酸、リシノー
ル酸などの不飽和脂肪酸;ナフテン酸などの脂環族カル
ボン酸;アビエチン酸、ピマル酸、パラストリン酸、ネ
オアビエチン酸などの樹脂酸が挙げられる。また、これ
らのアルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩としてはA
g、Al、Ba、Ca、Cu、Fe、Mg、Mn、P
b、Sn、Sr、Zn等の金属石鹸が挙げられる。これ
らは単独又は2種以上組み合わせて用いられる。
【0027】また、ビニル基を有するモノマーの重合物
及びそのアルカリ金属塩、アンモニウム、及びアミンに
よる部分もしくは完全中和物が挙げられる。具体的に
は、例えば、単量体としては、アクリル酸、メタクリル
酸、クロトン酸等のα、β不飽和モノカルボン酸;マレ
イン酸、イタコン酸、フマール酸等のα、β不飽和ジカ
ルボン酸;(メタ)アクリル酸メチル、エチル、プロピ
ル、イソブチル、2−エチルヘキシル等の(メタ)アク
リル酸アルキルエステル;メトキシエチル(メタ)アク
リレート、エトキシエチル(メタ)アクリレート等のア
ルコキシ基を有する(メタ)アクリレート;シクロヘキ
シル(メタ)アクリレート等のシクロヘキシル基を有す
る(メタ)アクリレート;2−ヒドロキシエチル(メ
タ)アクリレート等のα、βモノエチレン性不飽和ヒド
ロキシエステル;ポリエチレングリコールモノ(メタ)
アクリレート、ポリプロピレングリコールモノ(メタ)
アクリレート等のポリアルキレングリコールモノ(メ
タ)アクリレート;酢酸ビニル、ステアリン酸ビニル等
のビニルエステル類;スチレン、ビニルトルエン等のビ
ニル系芳香族類;アクリロニトリル、メタクリロニトリ
ル等の不飽和ニトリル;マレイン酸モノメチル、イタコ
ン酸ジブチル等の不飽和ジカルボン酸エステル;メチル
ビニルエーテル、ブチルビニルエーテル等のビニルエー
テル;ブタジエン、イソブテン、エチレン、プロピレ
ン、n−ブテン、n−ペンテン、シクロブテン等の共役
ジエン、鎖状オレフィン、環状オレフィン等が挙げられ
る。
【0028】他の種類の界面活性剤として、ポリオキシ
エチレンアルキルエーテル硫酸等のアルキルエーテル硫
酸;ポリオキシエチレンアルキルエーテル燐酸等のアル
キルエーテル燐酸;ポリオキシエチレンアルキルフェニ
ルエーテル硫酸等のアルキルアリールエーテル硫酸;ポ
リオキシエチレンアルキルフェニルエーテル燐酸等のア
ルキルアリールエーテル燐酸;ポリオキシアルキル硫酸
エステル等のアルキル硫酸エステル;ポリオキシアルキ
ル燐酸エステル等のアルキル燐酸エステル;ポリオキシ
アルキルフェニル硫酸エステル等のアルキルアリール硫
酸エステル;ポリオキシアルキルフェニル燐酸エステル
等のアルキルアリール燐酸エステル;脂肪酸アルキロー
ルアミドの硫酸エステル等のアルキルアミド硫酸エステ
ル;ポリオキシエチレンアルキルスルホン酸等のアルキ
ルスルホン酸;アルキルベンゼンスルホン酸;アルキル
ナフタレンスルホン酸;スルホコハク酸;ジアルキルス
ルホコハク酸エステル等のスルホコハク酸エステル;α
−オレフインスルホン酸;N−アシルスルホン酸;アル
キルエーテルカルボン酸、アシル化ペプチド、脂肪族ア
ミン、脂肪族第4級アミン、芳香族4級アンモニウム、
ベタイン、アミノカルボン酸、イミダゾリン誘導体、ア
ルキルエーテル、アルキルアリルエーテル、アルキルエ
ステル、アルキルアミン、ソルビタン誘導体、多環フェ
ニルエーテル、脂肪酸エステル、フルオロアルキルカル
ボン酸、パーフルオロアルキルカルボン酸、パーフルオ
ロアルキルスルホン酸、アセチレンアルコール、アセチ
レングリコール等で表面処理することも可能である。
【0029】上記表面処理剤のなかで、特に牛脂、豚
脂、植物油脂に由来する脂肪酸系のアルカリ金属塩が、
壁面への付着性など作業性の点で好ましい。
【0030】一般に、粉体を脱硫剤として使用する場
合、タンク、配管などで目詰まりを起こしやすいという
問題があり、また、酸性ガスと接触している一定の時間
は粉体は流動層内に滞留している必要がある。これらの
問題を解決するには、粉体にある程度の流動性を持たせ
ることが望ましく、そのためには、粉体は適度に二次凝
集を起こしている方が好ましい。かかる観点から、本発
明の炭酸カルシウムの見かけ比容γは、好ましくは1.
0≦γ≦8.0ml/g、より好ましくは1.5≦γ≦
7.0ml/g、更に好ましくは2.0≦γ≦6.0m
l/gである。見かけ比容が1.0ml/g未満の場合
は、凝集が強いため脱硫効率が落ちるため好ましくな
く、また8ml/gを越える場合は、酸性ガスの流量が
制限され、滞留時間が保てず、また流動層内に滞留でき
ずに飛散するため、好ましくない場合がある。また、副
生成物として得られる石膏と炭酸カルシウムの混合物を
電気集塵機で回収することが困難な場合がある。
【0031】炭酸カルシウムは、石灰石を原料として粉
砕、分級により所望の粒度とする重質炭酸カルシウム
と、石灰石を一旦焼成し生石灰とし、それを水和により
調整した消石灰の水スラリー中に炭酸ガスを導通して製
造する沈降製炭酸カルシウム、炭酸塩溶液とカルシウム
塩溶液を反応させて製造する溶液法炭酸カルシウムがあ
る。本発明における炭酸カルシウムは、その製法には特
に制限はないが、一次粒子径が微細でコントロールが容
易な沈降製炭酸カルシウムが好ましい。
【0032】本発明における炭酸カルシウムを安定して
製造するためには、炭酸カルシウムの粒子成長を抑制す
る添加剤、すなわちCaキレート化剤、リン含有化合
物、硫酸系化合物などを石灰乳または一次炭酸化石灰乳
に添加し炭酸化を行うことが好ましい。該添加剤は、よ
り好ましくは、石灰乳に添加される。該添加剤により炭
酸化カルシウムの結晶成長を抑えることによって、より
微細な炭酸カルシウムを得ることができ、排ガス中の硫
黄酸化物除去効率を上げることが可能である。
【0033】リン含有化合物としては、オルト又は縮合
リン酸、リン酸及びこれらのNa塩、Ka塩、NH4
等の炭酸カルシウム無機分散剤と反応するものであれば
よく、具体的にはオルトリン酸、リン酸ナトリウム、リ
ン酸カリウム、リン酸アンモニウム、リン酸水素ナトリ
ウム、リン酸水素カリウム、リン酸水素アンモニウム等
のオルトリン酸及びその塩、ヘキサメタリン酸、ピロリ
ン酸、ヘキサメタリン酸ナトリウム、ヘキサメタリン酸
カリウム、ヘキサメタリン酸アンモニウム、ピロリン酸
ナトリウム、ピロリン酸カリウム、ピロリン酸アンモニ
ウム等が挙げられる。
【0034】Caキレート化剤としては、Caイオンと
キレート化するものであればよく、例えば、クエン酸、
シュウ酸、リンゴ酸等のヒドロキシカルボン酸とそのア
ルカリ塩、アルカリ土類金属塩及びアンモニウム塩;グ
ルコン酸、酒石酸等のポリヒドロキシカルボン酸とその
アルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩;イミノジ酢酸、
エチレンジアミン4酢酸、ニトリロトリ酢酸等のアミノ
カルボン酸とそのアルカリ金属塩、アルカリ土類金属
塩、及びアンモニウム塩;グルタミン酸、アスパラギン
酸等のアミノ酸とその金属塩、アルカリ土類金属塩、及
びアンモニウム塩;アセチルアセトン、アセト酢酸メチ
ル、アセト酢酸アリル等のケトン類が挙げられる。
【0035】硫酸系化合物としては、硫酸及び硫酸のN
a、K等のアルカリ金属塩、アンモニウム塩、Mg、C
a等のアルカリ土類金属塩、Al、Zn,Fe等の遷移
金属塩等が含まれる。
【0036】上記リン含有化合物、Caキレート化剤、
硫酸系化合物は、1種又は2種以上を併用することがで
きるが、特に酸性ガスを吸着した石膏の取り扱いが容易
である点で硫酸系化合物が好ましい。その使用量は、通
常、炭酸カルシウム100重量部に対して0.01〜5
重量部であり、好ましくは0.05〜4重量部、より好
ましくは0.2〜3重量部である。0.01重量部未満
では所望の比表面積の炭酸カルシウムか得られない場合
があり、そのため、十分な脱硫効果が得られない場合が
ある。一方、5重量部を越えると粒子径の小さいものは
得られるが、二次凝集が大きくなりそのため、十分な脱
硫効果が得られなくなる場合がある。
【0037】炭酸化により得られた炭酸カルシウムスラ
リーは、湿式粉砕することが好ましい。湿式粉砕は、例
えば強力な剪断分散機、超音波分散等により行われる。
また、炭酸カルシウムの表面処理後に、水洗によるアル
カリ除去を行いながら脱水、洗浄を繰り返すことにより
分散する方法もある。強力な剪断分散機とは、コロイド
ミル、ホモジナイザー、ホモゲナイザー、媒体ミル等の
分散機が挙げられる。炭酸カルシウムの水スラリー濃度
は、好ましくは5重量%以上、より好ましくは10重量
%以上の固形分がよい。
【0038】また、本発明による炭酸カルシウムは、常
法によって脱水乾燥することが可能であるが、好ましく
は、脱水率が40%以上、より好ましくは50%以上に
脱水し、ミクロンドライヤーの如き気流乾燥機で、解砕
と乾燥を同時に行うことが好ましい。また、炭酸カルシ
ウムの流動性を調整するために、さらに細かく解砕する
ことも可能であり、また必要に応じて造粒機を用いて造
粒してあってもよい。造粒方法としては、表面処理され
た炭酸カルシウム脱水ケーキを造粒機で造粒した後乾燥
する方法または、無処理炭酸カルシウムをプレスで脱水
後、表面処理剤で表面処理を行ってスラリー化した後造
粒する方法が可能である。造粒機は、押出造粒、転動造
粒、撹拌造粒等の他、スプレー乾燥による造粒も可能で
ある。造粒し、粒径を制御することによって、酸性ガス
を吸着するための滞留時間を調整することが可能であ
る。
【0039】本発明の排煙脱硫用炭酸カルシウムを用い
て排ガスを脱硫する方法に関しては、湿式と乾式に特に
は拘らないが、排ガス中のSO2 をSO3 に酸化するこ
とが好ましい。SO2 をSO3 にすることによって、上
記炭酸カルシウムと容易に反応して石膏をつくることが
可能となり、副生成物の石膏が亜硫酸石膏でなく石膏と
なるため、副生成物のリサイクル性が容易となる。
【0040】排ガスに含まれるSO2 のSO3 への酸化
は、排ガスに空気を送り込むことにより容易に行うこと
ができるが、更に酸化触媒を加えることによって排ガス
中のSO3 の含有率を上げることが好ましい。この時の
温度は高い方が好ましいが、あまり高くすると硫酸が発
生し、装置を損傷するので、300〜400℃程度が好
ましい。本発明の排煙脱硫用炭酸カルシウムはガスの吸
着性が優れているため、容易にSO3 を吸着することが
できる。
【0041】排煙脱硫用炭酸カルシウムの添加時期は、
SO2 の酸化前又は酸化後のどちらでもかまわないが、
温度が概ね700℃以下になる酸化前に添加することが
好ましく、SO2 はSO3 に酸化されると瞬時に上記排
煙脱硫用炭酸カルシウムに吸着される。このため、硫酸
ガスが装置を損傷することもなく排ガスの処理が可能で
ある。温度が700℃以上になると、排煙脱硫用炭酸カ
ルシウムの分解が起こり、CaOとなってしまうので、
上記排ガスの吸着効果が十分に発揮されない場合があ
る。
【0042】排ガスを吸着した炭酸カルシウムと石膏の
複合体は、電気集塵機サイクロン等で回収され、SO2
として残ったガスは従来用いられている生石灰、消石灰
による脱硫法で回収することが可能である。
【0043】
【実施例】以下に実施例を挙げて本発明を更に詳しく説
明する。なお、本発明はこれらにより何ら制限されるも
のではない。 実施例1 下記の方法により排煙脱硫用炭酸カルシウムaを調製し
た。比重1.060、温度10℃に調整した水酸化カル
シウムスラリーに、濃度25%の炭酸ガスを水酸化カル
シウム1kgあたり30リットル/分で導通し炭酸化を
行い、pH7になった時点で炭酸化を終了し、炭酸カル
シウムスラリーを得た。この炭酸カルシウムスラリー
に、濃度10重量%になるよう70℃の湯で溶解した調
整したステアリン酸ナトリウム水溶液を炭酸カルシウム
に対しステアリン酸ナトリウムの純分として3重量%添
加し、1時間撹拌を行った。その後、常法に従い脱水、
乾燥、粉砕を行い、表面処理炭酸カルシウム粉末aを得
た。この炭酸カルシウム粉末aの粉体物性を表1に示
す。
【0044】実施例2 下記の方法により排煙脱硫用炭酸カルシウムbを調製し
た。比重1.040、温度8℃に調整した水酸化カルシ
ウムスラリーを用いる以外は実施例1と同様の操作を行
い、表面処理炭酸カルシウム粉末bを得た。この炭酸カ
ルシウム粉末bの粉体物性を表1に示す。
【0045】実施例3 下記の方法で炭酸カルシウムdを調製した。比重1.0
40、温度8℃に調整した水酸化カルシウムスラリー
に、予め10重量%に調整した硫酸マグネシウムを水酸
化カルシウムに対し硫酸マグネシウムの無水物として1
重量%添加し混合した。次いで、このスラリーに濃度2
5%の炭酸ガスを水酸化カルシウム1kgあたり30リ
ットル/分で導通し炭酸化を行い、pH7になった時点
で炭酸化を終了し、炭酸カルシウムスラリーを得た。こ
れに濃度10重量%になるよう70℃の湯で溶解したス
テアリン酸ナトリウム水溶液を、炭酸カルシウムに対し
ステアリン酸ナトリウムの純分として3重量%になるよ
う添加し、その後定法に従い脱水、乾燥、粉砕を行い、
炭酸カルシウム粉末dを得た。この炭酸カルシウム粉末
dの粉体物性を表1に示す。
【0046】実施例4 下記の方法で炭酸カルシウムeを調製した。比重1.0
40、温度8℃に調整した水酸化カルシウムスラリー
に、予め10重量%に調整したクエン酸三アンモニウム
を水酸化カルシウムに対しクエン酸三アンモニウム純分
として1重量%添加し混合した。次いで、このスラリー
に濃度25%の炭酸ガスを水酸化カルシウム1kgあた
り30リットル/分で導通し炭酸化を行い、pH7にな
った時点で炭酸化を終了し、炭酸カルシウムスラリーを
得た。これに濃度10重量%になるよう70℃の湯で溶
解したステアリン酸ナトリウム水溶液を、炭酸カルシウ
ムgに対しステアリン酸ナトリウムの純分として3重量
%になるよう添加し、その後定法に従い脱水、乾燥、粉
砕を行い、表面処理炭酸カルシウム粉末eを得た。この
炭酸カルシウム粉末eの粉体物性を表1に示す。
【0047】実施例5 下記の方法で排煙脱硫用炭酸カルシウムfを調製した。
比重1.040、温度8℃に調整した水酸化カルシウム
スラリーに濃度25%の炭酸ガスを水酸化カルシウム1
kgあたり30リットル/分で導通し炭酸化を行い、p
H7になった時点で炭酸化を終了し、炭酸カルシウムス
ラリーを得た。このスラリーをダイノミルにて粉砕を行
い、これに濃度10重量%のステアリン酸ナトリウムを
炭酸カルシウムに対しステアリン酸ナトリウムの純分と
して7重量%になるよう添加し、1時間撹拌を行った。
その後、定法に従い脱水、乾燥、粉砕を行い、表面処理
炭酸カルシウム粉末fを得た。この炭酸カルシウム粉末
fの粉体物性を表1に示す。
【0048】比較例1 下記の方法で排煙脱硫用炭酸カルシウムgを調製した。
比重1.060、温度10℃の水酸化カルシウムスラリ
ーに、濃度25%の炭酸ガスを水酸化カルシウム1kg
あたり30リットル/分で導通し炭酸化を行い、pH9
になった時点で炭酸化を終了し、炭酸カルシウムスラリ
ーを得た。これを温度50℃で24時間撹拌熟成を行
い、得られたスラリーに対し、濃度10重量%のステア
リン酸ナトリウムを炭酸カルシウムに対しステアリン酸
ナトリウムの純分として3重量%になるよう添加し、さ
らに1時間撹拌を行った。その後、定法に従い脱水、乾
燥、粉砕を行い、表面処理炭酸カルシウム粉末gを得
た。この炭酸カルシウム粉末gの粉体物性を表1に示
す。
【0049】比較例2 下記の方法で排煙脱硫用炭酸カルシウムhを調製した。
比重1.080、温度30℃の水酸化カルシウムスラリ
ーに、濃度25%の炭酸ガスを水酸化カルシウム1kg
あたり3リットル/分で導通し炭酸化を行い、pH7に
なった時点で炭酸化を終了し、炭酸カルシウムスラリー
を得た。その後、定法に従い脱水、乾燥、粉砕を行い、
炭酸カルシウム粉末hを得た。この炭酸カルシウム粉末
hの粉体物性を表1に示す。
【0050】比較例3 下記の排煙脱硫用炭酸カルシウムiを準備した。重質炭
酸カルシウム粉末(丸尾カルシウム社製:スーパー3
S)
【0051】比較例4 下記の排煙脱硫用水酸化カルシウムjを準備した。水酸
化カルシウム粉末j(入交社製:工業用消石灰 2号)
【0052】比較例5 下記の方法により排煙脱硫用炭酸カルシウムcを調製し
た。比重1.040、温度8℃の水酸化カルシウムスラ
リーに濃度25%の炭酸ガスを水酸化カルシウム1kg
あたり30リットル/分で導通し炭酸化を行い、pH7
になった時点で炭酸化を終了し、炭酸カルシウムスラリ
ーを得た。その後定法に従い脱水、乾燥、粉砕を行い、
炭酸カルシウム粉末cを得た。この炭酸カルシウム粉末
cの粉体物性を表1に示す。
【0053】比較例6、7 実施例3で得られた炭酸カルシウムcをコントラフレッ
クスの解砕機を用いて、再粉砕を行った。再粉砕1回の
炭酸カルシウム粉体c−1、再粉砕2回の炭酸カルシウ
ム粉体c−2を得た。これらの粉体物性を表1に示す。
【0054】実施例6〜10、比較例8〜14 上記実施例1〜5及び比較例1〜7で得られた排煙脱硫
用炭酸カルシウム粉末及び比較例4の水酸化カルシウム
粉末を排ガス吸収剤として用いて、下記の試験方法によ
り硫黄酸化物の吸着効果を判定した。図1に試験方法の
概略図を示したが、吹き込み口1から空気、吹き込み口
2からSO2 ガスを流し、SO2 の濃度が1%になる様
に各流量を調整した。流速は300L/minに調整し、混
合ガスはヒーター3で350℃に温度調整された後、酸
化層(酸化チタンを担体とした五酸化バナジウムを担持
させたハニカム状のフィルター)4でSO2 からSO3
に酸化され、投入口5より排ガス吸収剤を20g/min
投入し、サイクロン口7で排ガス吸収剤を回収した。次
いで、下記の方法で、排ガス吸収剤のSO3 の吸着率を
測定することによってSO3 の除去性を評価した。な
お、排ガス吸収剤を投入しない状態でSO2 からSO3
への酸化率を、出口6でのSO2 濃度を検知管で測定す
ることにより求めた結果、95%の酸化率であった。
【0055】〔評価の方法〕 〔SO3 の除去性〕 SO3 の除去性は、サイクロン口7で回収された排ガス
吸収剤粉末を塩酸で溶解した後、塩化バリウムを添加し
で硫酸バリウムを析出させる方法でSを測定し、排ガス
吸収剤粉末のSO3 吸着率からSO3 の除去性を下記の
基準により評価した。 ◎:理論量の90%以上である。 ○:理論量の70%〜90%未満である。 △:理論量の50%〜70%未満である。 ×:理論量の50%未満である。
【0056】〔リサイクル性〕 リサイクル性は水とのなじみ易さとし、サイクロン口7
で回収された排ガス吸収剤粉末20gと水200gを3
00mlのマヨネーズ瓶に入れ5分間シェークを行い、
排ガス吸収剤粉末と水のなじみ易さを下記の基準により
判断した。◎:水と良くなじんで沈降する。 ○:一部白濁しているが、放置すると沈降する。 △:一部浮いた状態になる。 ×:殆どが浮いている。
【0057】
【表1】
【0058】
【表2】
【0059】
【発明の効果】叙上のとおり、本発明の排煙脱硫用炭酸
カルシウムは、少量で高効率で排ガス中の硫黄酸化物を
除去することができ、またタンクや配管などの目詰まり
や、配管に穴を開ける等のトラブルを起こしにくく作業
性が良好である。
【図面の簡単な説明】
【図1】硫黄酸化物の試験方法を示す概略図である。
【符号の説明】
1 吹き込み口(空気) 2 吹き込み口(S
2 ガス) 3 ヒーター 4 酸化層 5 排ガス吸収剤投入口 6 排ガス出口 7 サイクロン口 A 脱硫部 B サイクロン
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平9−141049(JP,A) 特開 平2−48018(JP,A) 特開 平5−163018(JP,A) 特開 昭60−25531(JP,A) 特開 昭55−142525(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B01D 53/34

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 表面処理剤で表面処理された炭酸カルシ
    ウムからなり、下記の式(a)及び(b)を満足するこ
    とを特徴とする排煙脱硫用炭酸カルシウム。 (a)0.005≦dx1≦0.2 (b)Sw1≧20 但し、 dx1:電子顕微鏡写真により測定した粒子の平均粒子
    径(μm) Sw1:窒素吸着法によるBET比表面積(m2 /g)
  2. 【請求項2】 更に、下記の式(c)を満足する請求項
    1記載の排煙脱硫用炭酸カルシウム。 (c)0.3≦α≦8 但し、 α :理学製示差熱天秤TAS−100により測定した
    200〜500℃の熱減量(%)
  3. 【請求項3】 更に、下記の式(d)を満足する請求項
    1又は2記載の排煙脱硫用炭酸カルシウム。 (d)1.0≦γ≦8.0 但し、 γ:JISK5101−1991 20.1 顔料測定
    方法測定の静置法による見かけ比容(ml/g)
  4. 【請求項4】 炭酸カルシウムの粒子成長を抑制する添
    加剤を、水酸化カルシウムの水性懸濁液(石灰乳)また
    は一次炭酸化石灰乳に添加して炭酸化することによって
    得られる請求項1〜3のいずれか1項に記載の排煙脱硫
    用炭酸カルシウム。
  5. 【請求項5】 炭酸化により得られた炭酸カルシウムス
    ラリーを湿式粉砕することにより得られる請求項1〜4
    のいずれか1項に記載の排煙脱硫用炭酸カルシウム。
  6. 【請求項6】 表面処理剤が飽和脂肪酸、不飽和脂肪
    酸、脂環族カルボン酸、樹脂酸及びそれらのアルカリ金
    属塩、アルカリ土類金属塩、ビニル基を有するモノマー
    の重合物及びそのアルカリ金属塩、アンモニウム、及び
    アミンによる部分もしくは完全中和物、界面活性剤から
    選ばれる少なくとも1種からなる請求項1〜5のいずれ
    か1項に記載の排煙脱硫用炭酸カルシウム。
  7. 【請求項7】 表面処理剤が飽和脂肪酸のアルカリ金属
    塩からなる請求項1〜5のいずれか1項に記載の排煙脱
    硫用炭酸カルシウム。
  8. 【請求項8】 被処理ガス中のSO2 をSO3 に酸化し
    た後、請求項1〜7のいずれか1項に記載の排煙脱硫用
    炭酸カルシウムを前記被処理ガスと接触させることを特
    徴とする排煙脱硫方法。
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