JP3361554B2 - Eaa2ファミリーのカイネート結合ヒトcns受容体 - Google Patents

Eaa2ファミリーのカイネート結合ヒトcns受容体

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、神経生物学の分野にお
ける組換えDNA技術の適用に係わる。特に本発明は、
興奮性アミノ酸(EAA)受容体、特にヒトEAA受容
体をコードするDNAのクローニング及び発現に係わ
る。
【0002】
【従来の技術】哺乳動物中枢神経系(CNS)におい
て、インパルスの伝達は、“放出(sending)”
ニューロンによって放出される神経伝達物質と“受容
(receiving)”ニューロン上の表面受容体と
の相互作用によって制御される。L−グルタメートはC
NSにおける最も豊富な神経伝達物質であって、脊椎動
物における主要な興奮性経路を仲介する。従ってグルタ
メートは興奮性アミノ酸(EAA)と称され、それに応
答する受容体は、グルタメート受容体、より一般的には
EAA受容体と様々に称されている。
【0003】哺乳動物の脳から単離した組織または種々
の合成受容体アゴニストを使用し、EAA受容体の薬学
的知識は幾分みがかれている。EAA受容体ファミリー
のメンバーは、かかるアゴニストへの結合の相違に基づ
いて3つの主要タイプに分類される。グルタメートのほ
かにアゴニストNMDA(N−メチル−D−アスパルテ
ート)にも結合する1つのタイプのEAA受容体は、N
MDA型のEAA受容体と称されている。NMDAに結
合しない他の2つのグルタメート結合タイプのEAA受
容体は、他の2種のEAA受容体アゴニスト、即ちAM
PA(α−アミノ−3−ヒドロキシ−5−メチル−イソ
キサゾール−4−プロピオネート)及びカイネートに結
合する優先度に従って命名されている。特に、グルタメ
ートに結合するがNMDAには結合せず且つAMPAよ
りもカイネートにより高い親和性で結合する受容体は、
カイネート型EAA受容体と称されている。同様に、グ
ルタメートに結合するがNMDAには結合せず且つカイ
ネートよりもAMPAにより高い親和性で結合するEA
A受容体は、AMPA型EAA受容体と称されている。
【0004】このグルタメート結合EAA受容体ファミ
リーは生理学的及び医学的に重要である。グルタメート
は、多くの態様の長期増強(long−term po
tentiation)(学習及び記憶)、シナプス可
塑性(sunaptic plasticity)の発
生、てんかん性発作、卒中または他の低酸素状態に続く
虚血によって惹起される神経細胞障害、及び、他の形態
の神経変性プロセスに関与する。しかしながら、上記プ
ロセスを緩和する治療法の開発は、EAA受容体の界面
で特異的に相互作用する選択的結合薬物分子を発見する
ための均質な受容体材料源が欠如しているため、極めて
困難である。候補薬物をスクリーニングするのに最近使
用されている脳由来の組織は不均質な受容体源であり、
問題のEAA受容体/リガンド界面の研究を妨害する多
数の受容体型をその表面に有する。ヒト治療法の研究
は、ヒト由来の脳組織の入手が制限されていることによ
っても難しくなっている。従って、問題の受容体のみを
産生するように遺伝子工学処理された細胞を得ることが
望まれている。クローン化受容体遺伝子を発現する細胞
系を用いると、所望の受容体について均質の基質が薬物
スクリーニングプログラムに提供される。
【0005】極めて最近、非ヒト資源、主にラット由来
のEAA受容体の置換ポリペプチドをコードする遺伝子
が発見された。Hollmann et al.,Na
ture 342:643,1989は、元々はGlu
R−K1と称されていた(今は単にGluR1と呼ばれ
ている)遺伝子をラットから単離したと記載した。この
遺伝子はラットEAA受容体ファミリーの1メンバーを
コードし、これは最初はカイネート型であると考えられ
た。これに続くKeinanen et al.,Sc
ience 249:556 1990の研究は、ここ
でもラットにおいて、実際には既に単離されていたGl
uR1と同一であったGluR−Aと称される遺伝子
が、カイネート型ではなくAMPA型の受容体をコード
することを示した。上記2つのグループの研究者らは、
その後、ラット資源から単離された5種の近縁遺伝子を
報告した。Boulter et al.,Scien
ce249:1033,1990は、GluR1のほか
に、ラットは3種の他の近縁遺伝子を含むことを明らか
にし、それらをGluR2、GluR3及びGluR4
と称し、また、Bettler et al.,Neu
ron 5:583,1990はGluR5を記載し
た。Keinanen et al.(上掲)は、それ
ぞれGluR1、GluR2、GluR3及びGluR
4と正確に対応するGluR−A GluR−B、Gl
uR−C及びGluR−Dと称される遺伝子を記載し
た。Sommer et al.,Science 2
49:1580,1990は更に、GluR−A Gl
uR−B、GluR−C及びGluR−Dについて、各
遺伝子に対して2種類の別様にスプライシングされた形
態を示した。上記著者及びMonyer et a
l.,Neuron 6:799,1991は、上記遺
伝子の別様にスプライシングされた形態がラット脳にお
いて別様に発現されることを示すことができた。これら
のAMPA受容体遺伝子の単離に加え、より最近では、
既知の受容体の種々の混合物のイオンゲート制御特性を
決定する研究が幾つか試みられている(Nakanis
hi et al.,Neuron 5:569,19
90;Hollmann et al.,Scienc
e 252:851,1991;Verdoorn e
t al.,Science 252:1715,19
91;及び国際公開第WO 91/06648号参
照)。
【0006】カイネート型受容体をコードするとみられ
る非ヒト遺伝子に係わる研究も最近幾つかが公開され
た。Egebjerg et al.,Nature
351:745,1991は、GluR6と称されるラ
ット由来の遺伝子の単離を記載しており、この遺伝子
は、AMPA受容体遺伝子と配列が近縁であるが、AM
PAによってではなくグルタメート、キスカレート及び
優先的にはカイネートによって活性化される受容体を形
成する。他のカイネート結合タンパク質は、カエル由来
(Wada et al.,Nature 342:6
84,1989)、ニワトリ由来(Gregor et
al.,Nature 342:689,1989)
及びラット由来(Werner et al.,Nat
ure 351:742,1991)のものが記載され
ている。これら後者の遺伝子は、それ自体が発現したと
きに、カイネートに結合するが、容易には機能的イオン
チャンネルを形成することのないタンパク質をコードす
る。
【0007】EAA受容体及びそれらのサブユニットは
ラット脳中に存在するので、これらの構造的特性は上記
の分子クローニングの進歩によってより理解されてい
る。最近のEAA受容体の構造モデルに従えば、各EA
A受容体は、各々が4つのトランスメンブラン領域と、
リガンド結合特性をある程度左右し且つ受容体結合体に
よって提供されるイオンゲート制御機能に寄与する細胞
外ドメインとを有する個別の膜固着(membrane
−anchored)サブユニットからなるヘテロ構造
である。Keinanen et al.(上掲)は、
例えば、GluR−A、GluR−B、GluR−C及
びGluR−Dと称されるものを含むラットGluR受
容体の各サブユニットは、それらの結合状態においてグ
ルタメート、AMPA及びカイネートによってゲート制
御されるカチオンチャンネル活性を表わすことを示し
た。しかしながら、例えばGluR−AをGluR−B
と組み合わせるなど、組み合わせて発現させると、明ら
かにより大きい電流を有するゲート制御イオンチャンネ
ルが宿主哺乳動物細胞中に生成される。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ヒトにおけるCNS異
常を治療するのに有効な治療法の研究において、これま
でに単離されているラット受容体を用いて得られるより
もよくヒトの状態を表わす候補化合物に対するスクリー
ンを提供することが極めて望まれる。特に、ヒト治療用
化合物に対する適正スクリーンを生成するために、ヒト
受容体をコードするクローン化遺伝子、及びかかる遺伝
子を発現する細胞系を提供することが望まれる。従って
これらのことが本発明の目的である。
【0009】本発明の目的は、ヒトEAA受容体をコー
ドするDNA分子を単離形態で提供することである。
【0010】本発明の別の目的は、カイネート結合ヒト
EAA受容体を産生するように遺伝子工学処理された細
胞を提供することである。
【0011】本発明の他の目的は以下の本発明の説明か
ら明らかとなろう。
【0012】
【課題を解決するための手段】ヒト脳に内在するEAA
受容体ファミリーをコードする遺伝子は同定及び特性分
析されている。EAA2aと称されるこのヒトEAA受
容体ファミリーの代表的メンバーは、EAA受容体に典
型的な親和性でグルタメートを結合する上に、カイネー
ト型EAA受容体に特徴的なリガンド結合特性をも示す
受容体タンパク質をコードする。ヒトEAA2a受容体
の天然変異体をコードする配列近縁遺伝子もまた同定さ
れており、以降はヒトEAA2受容体ファミリーと表記
する上記受容体ファミリーの別のメンバーを構成する。
【0013】本発明は、1つの態様においては、ヒトE
AA2受容体またはそのカイネート結合フラグメントを
コードする、DNAまたはRNAからなる単離ポリヌク
レオチドを提供する。
【0014】本発明は、別の態様において、本明細書に
おいて定義されたEAA2ファミリーに属するカイネー
ト結合ヒトEAA受容体を産生するように遺伝子工学処
理された細胞を提供する。この関連態様において本発明
は、かかる細胞を製造するのに有効な組換えDNA構築
物及び関連方法をも提供する。
【0015】更に別の態様において本発明は、ヒトEA
A2受容体の特性を有する受容体に結合するための、選
択された化合物の親和性を評価する方法であって、該化
合物を本発明の遺伝子工学処理された細胞またはそれか
ら誘導された膜調製物と一緒に、試験化合物の受容体結
合親和性を測定するのに適した方法でインキュベートす
るステップを含む方法を提供する。
【0016】本明細書に記載の新規知見の種々の適用を
含む本発明の他の態様は、以下の詳細説明及び添付の図
面から明らかとなろう。
【0017】発明の詳細な説明及び 好ましい実施態様 本発明はヒト由来の興奮性アミノ酸(EAA)受容体に
関するものであり、より特定的には新規のカイネート系
ヒトEAA受容体ファミリーに関する。本明細書ではこ
の受容体ファミリーをヒトEAA2受容体ファミリーと
称する。本明細書中の「ヒトEAA2受容体」には、ヒ
トEAA2a受容体と、該EAA2a受容体のカイネー
ト結合性変異体であって構造的に該受容体と同類であ
る、即ち該受容体に対して95%以上の相同を有する変
異体とが含まれる。EAA2a受容体のカイネート結合
性変異体には、天然のものと合成によって誘導したもの
とがある。天然のヒトEAA2a受容体変異体としては
特に、本明細書でヒトEAA2b受容体及びヒトEAA
2c受容体と称するものが挙げられる。本明細書中の
「カイネート結合性(kainate−bindin
g)」とは、本明細書に記載のような一般的設計のアッ
セイで測定して、カイネートに対する結合親和性がグル
タメート、AMPA又はNMDAに対する結合親和性よ
り大きい受容体変異体及び受容体フラグメントを表す用
語である。
【0018】EAA2aと称する特定のヒトEAA受容
体は、最初に18残基N末端シグナルペプチドを有する
前駆体形態で産生され、このシグナルペプチドを欠失し
且つFig.1に単一文字符号で示した配列中の962
個のアミノ酸を含む成熟した形態で細胞表面に運ばれる
単一ポリペプチド鎖として構造的に特徴付けられるタン
パク質である。特に説明がない限り、EAA2a受容体
のアミノ酸残基は成熟タンパク質配列に基づいて番号付
けしてある。受容体の構造的領域については、ハイドロ
パシー分析(hydropathy analysi
s)により4つの推定トランスメンブラン領域が明らか
にされている。その1つは残基528〜547にまたが
り(TM−1)、2つ目は残基572〜590にまたが
り(TM−2)、3つ目は残基601〜619にまたが
り(TM−3)、4つ目は残基786〜806にまたが
る(TM−4)。この割り当てに基づけば、天然の膜結
合形態のヒトEAA2a受容体構造は、527アミノ酸
N末端細胞外領域と、これに続いて4つのトランスメン
ブラン領域を含む疎水性領域と、細胞外156アミノ酸
C末端領域とを含むと考えられる。
【0019】Fig.4に示すように、ヒト脳組織中に
天然に存在する構造的に同類のEAA2a受容体変異体
も既に同定されている。これらの変異体をコードする遺
伝子のヌクレオチド配列から推論すると、これらの変異
体は、EAA2bの場合には、EAA2aの位置473
と474との間にアミノ酸が1つ挿入されている点がE
AA2aと異なる。別の変異体EAA2cとEAA2a
との相異点はN末端領域の15個のアミノ酸にある(F
ig.4)。更に別の変異体EAA2dはやはりN末端
領域がEAA2aと異なっており、7個のアミノ酸が欠
失している(Fig.4)。
【0020】ヒト海馬cDNAライブラリー、即ちEA
A2a受容体をコードするDNAの単離源では、EAA
2a受容体がFig.1のヌクレオチド配列でコードさ
れる。前出の出版物に記述されているようなマウス組織
中に発見された興奮性アミノ酸受容体をコードする核酸
配列に対するヒトEAA2a受容体の核酸配列相同は低
く、せいぜい約60%である。このように著しい構造的
相異は、EAA2aと等価の非ヒト受容体がまだこれか
ら発見されるべきものであるか、又はおそらくは存在し
ていないことを示唆するものである。
【0021】他のヒトEAA2受容体ファミリーと同様
に、受容体サブタイプEAA2aは薬理学的プロフィ
ル、即ちリガンド結合「特性(signature)」
が、NMDA及びAMPAのような他の興奮性アミノ酸
受容体タイプと異なり、カイネート系薬理の方に強く向
いていることを特徴とする。カイネート結合性受容体が
薬理学的に機能するためには、多重型のそしておそらく
は異数型(heteromeric)のサブユニット構
造が必要であるという認識にもかかわらず、単位EAA
2a受容体を産生する細胞は、他の受容体サブユニット
との結合とは関係なく、興奮性アミノ酸結合を信頼性を
もって示すことが判明した。そこで本発明では主な特徴
として、EAA受容体結合に関して内因性EAA受容体
リガンド及び該リガンドの公知の合成類似体と競合する
能力を有する可能性のある化合物をスクリーニングする
目的で、ヒトEAA2a受容体を使用する。
【0022】受容体結合アッセイで使用する場合は、遺
伝子工学技術を使用して、機能形態のヒトEAA2a受
容体を異種産物として産生する哺乳動物細胞を構築する
のが望ましい。このような細胞系の構築は、次のような
組換えDNA構造体(構築物)、即ち細胞表面に運ぶこ
とができる形態を有する、即ち天然性のシグナルペプチ
ド又はその機能性異種等価物を有するヒトEAA2a受
容体をコードするDNAが、選択した宿主内で受容体コ
ードDNAの発現を促すように機能して所望のEAA2
受容体タンパク質を産生せしめる発現制御エレメントと
協働する組換えDNA構造体を、選択したヒト宿主細胞
中に導入することによって達成される。このような細胞
は、本明細書では、受容体をコードするDNAが「発現
可能なように(expressibly)」組込まれて
いることを特徴とする。受容体をコードするDNAは、
このようなDNAが特定の宿主中に天然に存在しない場
合には、特定細胞宿主に対して「異種(heterol
ogous)」であると言う。ヒトEAA2a受容体を
産生するための宿主として使用するのに選択する特定の
細胞の種類は、当業界で現在使用されている幾つかの細
胞の種類のうち任意のものであってよいが、興奮性アミ
ノ酸に結合し得る表面受容体を天然状態で産生し、従っ
て形成した細胞系から得られる所期のアッセイ結果を乱
すような種類は勿論避けなければならない。一般的に、
この種の問題は非神経細胞系を宿主として選択すること
により回避され、通常のように非ヒト細胞系を使用すれ
ば更に確実に回避できる。但し、検査リガンドへの「バ
ックグラウンド」結合をアッセイ結果で考慮すれば、神
経細胞及びヒト細胞を発現宿主として使用することもで
きる。
【0023】本発明の実施態様の1つでは、EAA2受
容体産生の宿主として使用すべく選択する細胞系が哺乳
動物細胞である。この種の細胞系は現在遺伝子工学操作
で数種類使用されており、その具体例としては、チャイ
ニーズハムスター卵巣(CHO)細胞、例えばPro5
変異体(ATCC CRL 1281)を含むK1系
(ATCC CCL 61);CV−1系(ATCC
CCL 70)、COS−1系(ATCC CRL 1
650)及びCOS−7系(ATCC CRL165
1)のSV40形質転換アフリカミドリザル腎臓由来の
繊維芽細胞様細胞;マウスL細胞、マウス3T3細胞
(ATCC CRL 1658)、マウスC127細
胞、293系(ATCC CRL 1573)のヒト腎
胚細胞、HeLa系(ATCC CCL 2)のものを
含むヒト癌細胞、並びにIMR−32系(ATCC C
CL 127)、SK−N−MC系(ATCC HTB
10)及びSK−N−SH系(ATCC HTB 1
1)の神経芽腫細胞が挙げられる。
【0024】これらの宿主と一緒に使用できる遺伝子発
現システムはこれまで色々開発されており現在市販され
ているが、EAA2受容体をコードするDNAの発現を
促すためには、これらのシステムのうち任意のものを選
択し得る。これらのシステムは通常プラスミド系ベクタ
ーの形態で入手でき、発現制御配列を構成するDNAを
含む機能成分(functional compone
nts)を有する発現カセットを含んでいる。前記発現
制御配列は宿主によって認識され、受容体をコードする
DNAの5’と結合してこのDNAの発現を可能にす
る。これらのシステムは更に、受容体をコードする領域
の3’に結合して発現を終結させるDNA配列も含んで
いる。例えば、選択した哺乳動物細胞宿主内で発現させ
る場合には、運搬可能な受容体前駆体をコードするDN
Aが宿主によって認識される発現制御DNA配列に結合
している組換えDNA発現構造体であって、発現を促す
受容体コーディングDNAの5’領域と発現を終結させ
る3’領域とを含んでいる組換えDNA発現構造体を形
成する。この発現構造体を有するプラスミド系ベクター
は一般に、発現宿主中でのプラスミドの複製を可能にし
且つ望ましくは大腸菌のような細菌宿主中でのプラスミ
ド増幅を行うために、通常はウイルス由来である複製起
点のような他の機能成分を含んでいる。安定に形質転換
した組換え細胞の選択を可能にするマーカーを与えるた
めには、ベクターが更に、生存に関する利点を形質転換
細胞に付与する遺伝子、例えばネオマイシン耐性をコー
ドする遺伝子をも含み、その場合は形質転換細胞をネオ
マイシン添加媒質中でプレート(plate)する。
【0025】受容体をコードするDNAを哺乳動物細胞
中で発現させるのに使用できる種々の組換えDNA発現
システムとしては、哺乳動物細胞に感染するウイルスの
プロモーター、例えばサイトメガロウイルス(CMV)
由来、Rous肉腫ウイルス(RSV)由来、サルウイ
ルス(SV40)由来、マウス乳癌ウイルス(MMT
V)由来等のプロモーターを利用するものが挙げられ
る。発現を促すのに有用なプロモーターとしてはその他
に、レトロウイルスのLTR、昆虫細胞プロモーター、
例えば温度によって調節されるもの、ショウジョウバエ
から単離したもの、哺乳動物遺伝子プロモーター、例え
ば重金属で調節されるもの、即ちメタロチオネイン遺伝
子プロモーター、並びに他のステロイド誘導性プロモー
ターが挙げられる。
【0026】組換えDNA発現ベクターに組込む場合
は、選択した遺伝子単離方法又は遺伝子合成方法を用い
て、所望のEAA2受容体、即ちEAA2a受容体又は
該受容体のカイネート結合性変異体をコードするDNA
を得ることができる。後述の実施例で詳述するように、
EAA2a受容体並びに該受容体のEAA2b及びEA
A2c変異体はヒト脳組織のゲノム内でコードされ、従
って一般的な遺伝子単離方法及びクローニング方法を注
意深く適用することにより取得できる。その場合は通
常、新鮮なヒト脳組織源、好ましくは小脳又は海馬組織
から完全なメッセンジャーRNAを抽出し、次いでメッ
セージをcDNAに変換し、且つライブラリーを例えば
細菌プラスミド、より一般的にはバクテリオファージ中
に形成する。このようなヒトDNAフラグメントを有す
るバクテリオファージは通常、個々のファージプラーク
又はコロニーを単離できるように敏感な大腸菌バクテリ
アのローン(lawn)上にプレートすることによって
増殖させる。次いで通常は、ファージコロニーに担持さ
れたDNAをニトロセルロース又はナイロンベースのハ
イブリダイゼーション膜上に固定し、その後注意深く調
節した条件で、放射性の(又は他の)標識を付けた適当
な配列のオリゴヌクレオチドプローブとハブリダイズさ
せて、受容体をコードするDNA又はそのフラグメント
を含む特定ファージコロニーを同定する。通常は、この
ようにして同定した遺伝子又はその一部分をプラスミド
系ベクターにサブクローンして核酸配列を分析する。
【0027】本明細書には種々のヒトEAA2受容体の
ヌクレオチド配列を示したが、これらの受容体をコード
するDNAの形成には自動的な遺伝子合成及び/又は増
幅方法を実施し得る。EAA2受容体をコードするDN
Aの長さに起因して、自動合成は段階的な遺伝子構築を
必要とし得る。即ち、約300個のヌクレオチドに及ぶ
長さの遺伝子の領域を個々に合成し、次いで正確な順序
で連結して最終的集合体を形成するのである。個々に合
成した遺伝子領域は、集合前にポリメラーゼ連鎖反応
(PCR)技術を用いて増幅し得る。
【0028】自動遺伝子合成方法を使用すると、天然の
EAA2遺伝子ファミリーの配列変異体を形成する機会
が得られる。例えば、本明細書に記載のEAA2受容体
をコードするポリヌクレオチドは、ここで同定した天然
ポリヌクレオチド配列に示されているコドンに代えて同
じ意味のコドンを用いることにより形成し得る。更に、
本明細書に記載のEAA2受容体の合成変異体をコード
するポヌクレオチドとして、例えば1つ以上の単一アミ
ノ酸の置換、欠失又は添加を含むものを形成し得る。通
常はスクリーニングの目的で受容体の天然リガンド結合
プロフィルを保持するのが望ましいため、アミノ酸置換
は例えばいわゆる保存性置換(conservativ
e replacement)、即ち類似電荷のアミノ
酸を置換する手法に限定するのが望ましく、置換位置
は、受容体活性にとってそれほど重要ではない部位、例
えば成熟受容体の最初の20個のN末端残基の範囲、並
びに受容体領域の地図の作成によって明らかになるよう
な他の領域に限定するのが望ましい。
【0029】適当な鋳型DNAがあれば、PCR増幅技
術を最終的遺伝子の全体又は一部分を直接形成するため
に使用することもできる。その場合は、最終産物のPC
R増幅を開始させるプライマーを単一片で、又は互いに
連結し得る複数の片で合成する。この合成は、ブラント
エンドを有する増幅したDNAフラグメントの段階的連
結を介して、又は好ましくは天然の制限エンドヌクレア
ーゼ部位を有するフラグメントの段階的連結を介して実
施し得る。この場合は、cDNA又はゲノムDNAをP
CR増幅の鋳型として使用できる。前者の場合は、海馬
及び小脳を含む種々のヒト脳組織の市販又は手製のcD
NAライブラリーからcDNA鋳型を得ることができ
る。
【0030】受容体をコードするDNAが得られたら、
このDNAを発現のために任意の適当な発現ベクターに
組込み、これで、一般的な方法、例えばDNA媒介形質
転換、エレクトロポレーション又はパーティクルガン
(particle gun)形質転換を用いて宿主細
胞のトランスフェクションを行う。発現ベクターは、受
容体コードDNAを一時的に又は安定して(定常的に)
発現する形質転換細胞系が得られるように選択し得る。
遷移(一時的)発現の場合には、哺乳動物細胞中で機能
する複製起点を有する発現ベクターで宿主細胞を形質転
換するのが一般的である。定常発現の場合には前述のよ
うな複製起点は不要であるが、通常はベクターが、その
選択を可能にするために、生存に関する利点を形質転換
細胞に付与する産物をコードする遺伝子を含むようにす
る。このような選択可能なマーカーをコードする遺伝子
としては、マイコフェノール酸耐性を与える大腸菌gp
t遺伝子、抗生物質G418及びネオマイシンに対する
耐性を与えるトランスポゾンTn5由来のネオ遺伝子、
DHFR−細胞の表現型をDHFR+細胞に変えるネズ
ミ細胞由来もしくは大腸菌由来のdhfr配列、並びに
TK−細胞の表現型をTK+細胞にする単純ヘルペスウ
イルスのtk遺伝子が挙げられる。遷移発現でも定常発
現でも、リガンドスクリーニングアッセイで使用するた
めの形質転換細胞系並びにこの細胞系に由来する膜調製
物を得ることができる。
【0031】スクリーニングアッセイで使用するため
に、受容体をコードするDNAを遷移的に発現させる細
胞は、後で使用するために凍結して貯蔵し得るが、プラ
スミドの複製速度が速く結局細胞が通常数日以内に死ん
でしまうため、形質転換した細胞は、出来る限り早く使
用しなければならない。このようなアッセイは、完全な
細胞、またはこのような細胞から誘導した膜調製物で実
施し得る。膜調製物は通常、リガンド結合実験用により
都合の良い基質を提供し、従って結合基質として好まし
い。スクリーニング工程(即ち、リガンド結合実験)用
の膜調製物を製造するために、凍結した完全な細胞を冷
水中でホモジナイズし、遠心分離後、膜ペレットを収集
する。次いでペレットを冷水で洗浄し、透析してアッセ
イで結合を競合する内在EAAリガンド(例えば、グル
タメート)を除去する。透析した膜を、そのまま、また
は凍結乾燥状態で貯蔵後に、リガンド結合分析で使用し
得る。あるいは、遷移的トランスフェクションの約2日
後、または定常的にトランスフェクトした細胞を新しく
プレートして約2日後に収穫した完全な、新鮮な細胞
を、膜調製物に使用したように同一方法によりリガンド
結合測定法に使用し得る。細胞を使用するとき、細胞を
傷つけないようにより穏やかな条件の遠心分離により収
穫しなければならなく、且つ総ての洗浄操作は、浸透シ
ョック及び細胞の破壊を避けるために、緩衝させた媒質
(例えば、リン酸で緩衝させた生理食塩水)中で実施し
なければならない。
【0032】本発明の選択したヒトEAA2受容体に候
補のリガンドを結合させることは、通常、(例えば、蛋
白質決定で測定した)細胞から誘導した膜の予め決定し
た量、一般的に約25μg〜100μgを使用して評価する。
通常、競合的結合測定法は、カイネートに対し試験物質
の親和性を評価するのに有用である。この競合的結合測
定法は、種々の濃度で添加した未標識試験物質の存在
下、放射性標識したカイネート(例えば、[3H]-カイ
ネート)を有する膜調製物をインキュベートすることに
より実施し得る。インキュベート後、置換または結合し
た放射性標識したカイネートを回収し、次いで測定し
て、基質として使用した特定の受容体として試験物質及
びカイネートの相対結合親和性を決定した。このように
して、カイネート型ヒトEAA受容体の種々の化合物の
親和性を測定し得る。
【0033】受容体をコードするDNAを発現する細胞
を使用する代わりに、EAA2受容体をコードするメッ
センジャーRNAを導入後、機能性膜に結合した受容体
を産生する細胞(例えば、ツメガエル卵母細胞)を使用
してもリガンドを特徴付け得る。この場合、本発明のE
AA2受容体遺伝子は、通常、導入した遺伝子がプラス
ミドベクター(例えば、T3またはT7バクテリオファ
ージプロモーター)により供給される隣接RNA翻訳プ
ロモーターを介してRNAに容易に転写し得るように、
プラスミドベクターにサブクローン化される。次いでR
NAは、挿入された遺伝子からin vitroで転写され、そ
してツメガエル卵母細胞に注入され得る。RNA溶液の
容積nLを注入後、卵母細胞を残し数日間インキュベー
トし、次いで洗浄溶液中に供給した特定のリガンド分子
に対する反応能力の試験をする。機能性EAA受容体
は、これを介してイオンが選択的に通過する膜チャンネ
ルを操作することにより一部作用し、洗浄溶液中の特定
のリガンド分子に反応する受容体の機能性、通常、細胞
に挿入した微小電極を使用して電流として測定し得る。
【0034】リガンドスクリーニングに有用な細胞系を
構築するために受容体をコードするDNAを使用する以
外に、本発明のもう1つの態様によりDNAの発現は、
構造解析のために溶解形で受容体のフラグメントを製造
し、他の実験に使用するために抗体を産生する目的でな
し得る。細胞の外側のリガンド分子残基に結合する原因
となるEAA2受容体の一部は、即ち、細胞外であると
予測される。従って、第一段階では(受容体の残余を含
まない)量及び隔離形でこの細胞外リガンドに結合する
ドメイン(領域)を提供することにより受容体-リガン
ドの相互作用の特徴付けを容易にするのが好ましい。こ
れを達成するために、完全長EAA2受容体をコードす
るDNAは、特定部位の突然変異誘発により修飾され
得、シークエンスが第1のトランスメンブランドメイン
(TM1)(即ち、Fig.1に示されている残基52
8)をコードする直前に、翻訳停止コドンを細胞外N-末
端領域に導入する。受容体を膜に「固定」するためにト
ランスメンブランドメインはもはや製造されないので、
修飾された遺伝子が発現すると、細胞外リガンド結合ド
メインのみが溶解形で分泌する。このようにして製造し
た細胞外ドメインに対する候補の化合物の結合度を確か
めるために、標準リガンド結合測定法を実施し得る。無
論、単離したドメインに対するリガンド結合度を最適化
するために、細胞外領域の幾つかの異なる型を製造する
ために特定部位の突然変異誘発を使用することも必要で
ある。
【0035】あるいは、代わりにカルボキシ末端[例え
ば、即ち、Fig.1のアミノ酸残基806と962との間に
存在する第4のトランスメンブランドメイン(TM4)
の直後のドメイン]からよりは、成熟蛋白質のアミノ末
端から誘導し得ない受容体の細胞外ドメインを製造する
ことも好ましい。この場合、特定部位の突然変異誘発及
び/またはPCRベースの増幅法を、重要な受容体ドメ
インをコードする遺伝子の限定フラグメントを提供する
ために直ちに使用し得る。このようなDNAシークエン
スは、遺伝子フラグメントをコードするDNAが発現ベ
クターにより提供された翻訳開始コドンに隣接して挿入
され、且つ必要な翻訳読取枠が注意深く一定保持される
という条件のもとで、細胞内または分泌型に所望の受容
体フラグメントの発現を達成するために使用し得る。
【0036】このような細胞外リガンド結合ドメインの
製造が、種々の宿主細胞中で実施し得ることは高く評価
される。哺乳類細胞(例えば、CHO細胞)は、この目的
のために使用され得、発現は、高レベルの発現が可能な
発現プロモーター[例えば、CMV(サイトメガロウイル
ス)プロモーター]により通常実施される。あるいは、
非-哺乳類細胞[例えば、昆虫Sf9(Spodotera frugiper
da)細胞]を使用し得、通常、バキュロウイルスの発現
プロモーター[例えば、強く、遅いpolyhedrin蛋白質プ
ロモーター]により発現される。糸状菌系も、EAA受
容体のこのような細胞外ドメインを多量に分泌するため
に使用し得る。例えば、alcAプロモーターにより発現し
たAspergillus nidulansは、このような許容可能な系を
構築する。このような発現宿主に加えて、細胞内または
細胞外でも同様に許容可能である、異種の遺伝子または
遺伝子フラグメントを発現し得る任意の原核生物または
他の真核生物発現系も好ましい。
【0037】受容体蛋白質の単離した細胞外リガンド結
合ドメインを利用すると、X線結晶学方法と二次元-N
MR方法とを組み合わせることにより、これに錯形成し
た候補のリガンドを使用してもしなくても、これらのリ
ガンド結合領域の三次元構造の決定が可能となる。この
ようにして、三次元受容体構造との必要な相互作用を有
すると予見されたさらに新しい候補の化合物は、特異的
に設計且つ試験され得る。
【0038】大きなドメインを使用する結晶学的方法
は、単離したドメイン及び天然のリガンド(または好適
なアンタゴニスト若しくはアゴニスト分子)との共-錯
体の両方の構造解析の選択方法である。特定のドメイン
を、十分に小さく、例えば、長さ約100〜130アミノ酸に
し得る場合、有効な二次元NMR方法を構造決定に適用
し得る。これにより、ドメイン構造が決定できるだけで
なく、薬品-受容体相互作用についての動的情報も適用
し得る。
【0039】例えば、脳組織内のEAA2受容体の存在
及び/または配置を検出する特定の使用に関しては、本
発明は、もう1つの態様として、ヒトEAA2受容体に
対する標識抗体も提供する。このような抗体を産生する
ために、免疫原として、上記の微生物若しくは哺乳類宿
主中に産生されたか若しくは標準ペプチド合成法により
製造された、完全な、溶解性受容体またはその免疫学的
フラグメントを使用し得る。免疫学的フラグメントとし
て使用するのに特に好適なEAA2a受容体の領域は、
受容体の細胞外領域にシークエンス中で相当する部分、
細胞外領域部分(例えば、特定の残基107〜121、179〜1
92若しくは464〜510を含む残基1〜527を含むペプチ
ド)及び、トランスメンブランドメインTM-2とTM-
3との間の領域に相当するペプチド(例えば、残基464
〜510からなるペプチド)を含む。C-末端ドメイン(残
基807〜962)からなるペプチド、またはそのフラグメン
ト(例えば、残基927〜942からなるペプチド)は、抗体
の産生にも使用し得る。実質的にヒトEAA2b及びE
AA2c受容体の同一領域は、これらの受容体に対する
抗体の産生にも使用し得る。
【0040】所望のEAA2受容体または免疫原フラグ
メントに対する抗体の産生は、慣用の設計の免疫プロト
コルを使用するポリクローナル抗体及び、任意の種々の
哺乳類宿主(例えば、ヒツジ、ヤギ及びウサギ)に関し
て実施し得る。あるいは、モノクローナル抗体産生に関
しては、免疫細胞(例えば、脾細胞)を、免疫した動物
から受け取り、且つ、ハイブリドーマ方法を使用して骨
髄腫細胞に融合し得る。次いで融合生成物を選択培地で
培養することによりスクリーニングし、抗体を産生する
細胞を連続成長させ次いで抗体を回収するために回収す
る。回収した抗体を、この目的のために確立されたリン
カー方法を使用して、検出可能な標識(例えば、放射性
標識、酵素標識、蛍光標識等)に共有結合し得る。
【0041】脱着可能な標識形(例えば、放射性標識
形)では、ヒトEAA2受容体サブユニットをコードす
るDNAまたはRNA及びその選択領域は、本発明のも
う1つの態様に於いては、ハイブリダイゼーション標識
として、例えば、ヒト若しくは他の哺乳類ゲノム(また
はcDNAライブラリー)中に存在するシークエンスに
関連した遺伝子を識別するために、または検体(例え
ば、脳組織)中にEAA2をコードするDNAを配置す
るためにも使用し得る。これは、完全なコード領域また
は、その中に取り込まれた放射性標識(例えば、32P)
を有するそのフラグメントを使用して実施し得る。検体
中のEAA2をコードするDNAを識別するためには、
これらをコードする完全長cDNAまたは、これに対し
て独特のフラグメントを使用するのが好ましい。Fi
g.1及び、その上に表されている番号のついたヌクレ
オチドに関して、このようなヌクレオチドフラグメント
は、シークエンス中以下の領域:176−1580、548−59
2、1295−1376、2844−2927、3007−3120、1856−188
0,1908−1929、1998−2021及び2298−2328に対応する
ものを含む。これらのシークエンス及び完全な遺伝子自
身は、無論、EAA2に関連する遺伝子を、標準ハイブ
リダイゼーション方法によりクローン化するためにも使
用し得る。
【0042】
【実施例】実施例1 :ヒトEAA2a受容体をコードするDNAの
単離 ヒトEAA受容体をコードするDNAの単離の第1段階
として、ラットGluR1受容体の公知のヌクレオチドシー
クエンスと、鶏及びカエルカイネート結合蛋白質とを、
プライマー結合用の部位として提供し得る相同領域及び
PCRベースの増幅領域を識別するために比較した。ヒ
トcDNA中のシークエンスに関連する領域にハイブリ
ダイズし、且つ続いてクローン化するためのHindIII制
限部位を有する非-ハイブリダイジングフランク端を有
し得る推定上のオリゴヌクレオチドプライマーを、慣用
の遺伝子合成方法を使用してラットGluR1遺伝子の公知
シークエンスをベースとして合成し、以下のシークエン
ス: 5' GGGGTTTAAGCTTGAGCGTCGTCCTCTTCCTGGT 3' 5' GGGGTTTAAGCTTGTGAAGAACCACCAGACGCCG 3' のプライマーを製造した。
【0043】[Clontech Laboratories(Palo Alto,Ca
lifornia.U.S.A.)からのEcoRIベースのλgt10ライブ
ラリーとして得られた]鋳型としてヒト海馬cDNAを
使用し、ポリメラーゼ鎖反応方法を適用することによ
り、ヒトcDNA中の相同シークエンスを増幅する試み
にプライマーを使用した。反応混合物は、100μl中に、
ヒト海馬cDNA100ng、各プライマー125pmol及び2U
Taqポリメラーゼ(10mMTris-HCl,pH9.0,50mM KCl,1.
5mM MaCl2及び各デオキシリボ核酸0.2mM)を含んでい
た。次いで、94C/1分;58C/1分;72C/2分次いで、72C/3
0分の最終サイクルを30サイクル実施した。
【0044】予想通りのヌクレオチド長(239bp)を有
する増幅産生物が生成した。次いで増幅産生物をゲルか
ら遊離させ、ファージ中間ベクターpTZ19(Pharmacia)
のHindIII部位にシークエンシングするためにサブ-クロ
ーン化した。(プライマーを含まない)増幅産生物のヌ
クレオチドシークエンスは、ヌクレオチド#1867〜ヌク
レオチド#2037(Fig.1)で表される。オリゴヌク
レオチドプライマーをベースとしたラットGluR遺伝子の
対応する領域とヒトcDNA鋳型から増幅したシークエ
ンスとを比較すると、ほんの約60%の同一性であること
が明らかになった。これは、関連しないヒト遺伝子から
のフラグメントが識別されたことを示す。
【0045】完全ヒトEAA2a受容体をコードするc
DNAを単離するために、ヒト海馬cDNAのλgt10ベ
ースのライブラリーを、239bp増幅産生物のPCRから
製造した(α-32P-dCTP)標識バージョンを使用して標
識した。スクリーンした106個のクローンの内、以下の
厳密度の高いハイブリダイゼーション条件(6xSSC,5
0% ホルムアミド,5% Denhardt溶液,0.5% SDS,100μg
/ml 変性サケ精液DNA)下で、60個の推定上のクロー
ンを識別した。ハイブリダイゼーションを37℃で一晩実
施し、フィルターを0.5%SDSを含むSSCで、25℃5分間を
2回、次いで、0.5%SDSを含むSSCで、50℃15分間で2回
洗浄した。最終洗浄を、0.5%SDSを含むSSCで、50℃15分
間で1回実施した。フィルターを、X線フィルム(Koda
k)に一晩暴露した。
【0046】ハイブリダイゼーション研究を二重に実施
し、両方の複製物で十分にハイブリダイズしたこれらの
クローンのみを次の分析用に選択した。第2ラウンドの
スクリーニングでは、推定上60個の元のクローンの内50
個を選択した。推定上50個総てのクローンをプラーク精
製し、大規模DNA製造を実施し、ここから遊離したD
NA挿入物を、シークエンス分析用にpTZ18ベクターのE
coRI部位にサブクローン化した。シークエンシングによ
り、元の239bpサブクローンのシークエンスと同一のヌ
クレオチドシークエンスを有する領域を内部に包含する
1つのクローンが明らかになった。次いで、単離したク
ローン(442bp)の全シークエンスを決定した。この442
bpのサブクローンは、ヌクレオチド1776〜ヌクレオチド
2217(Fig.1)から表される。
【0047】他の受容体遺伝子を用いた分析法によって
も同様に、442bpは完全長ではなかったので、λZAP II
として公知のλファージ系で構築したもう1つのヒト海
馬cDNAライブラリー(Stratagene Cloning System
s,La Jolla,California,U.S.A.)が得られ且つ442b
pサブクローンのPCR生成した、放射性標識した型を
使用してスクリーンした。このライブラリーの106
を、上記の厳密な条件下でハイブリダイゼーションによ
りスクリーニングし、47個の陽性クローンを選択した。
スクリーニングするために、挿入物を保持する中間ファ
ージ(phagemid)を削除して、Bluescript-SKとして公
知の中間ファージの挿入物を保持する変体を製造した。
シークエンシング分析で、重複するシークエンスを共有
する2つの中間ファージクローンを識別した。1.8kb Ec
oRI/EcoRI挿入物を保持し、且つ明らかに読取枠の5’
領域を表す1個のクローンを、pBS/RKLS311とした。2.4
kb EcoRI/EcoRI挿入物を保持し、且つ読取枠の残りの
3’領域を表す重複クローンを、pBS/RKLS151とした。
読取枠全体を構築するために、Fig.3に示される方
法を使用して、3.0kb Bluescript-SK中間ファージバッ
クグラウンド中に、3.7kb EcoRI/EcoRI挿入物(3.7kb N
otIHindIII挿入物として完全に回収し得る)としてEA
A2aをコードするDNAを保持する、中間ファージpB
S/HumEAA2aを製造した。EcoRI挿入物の全シークエ
ンスは、Fig.1に示されている。
【0048】ブタペスト条約下で、6.7kb中間ファージp
BS/humEAA2aを、American Type Culuture Collect
ion[Rockville,Maryland USA(1991年8月21日)]に
供託し、ATCC承認番号75065を受けた。
【0049】実施例2−EAA2a受容体をコードする
DNAを得るための第二ストラテジィ 本発明によれば、EAA2aをコードするDNAのヌク
レオチド配列が得られたので、上記手順による単離が不
要であり、その代わりに全自動の遺伝子合成及び増幅法
を使用できることが理解されよう。適当なcDNAライ
ブラリイ、例えば慎重に調製されたヒト海馬cDNAラ
イブラリイを鋳型として用い、ポリメラーゼ鎖反応法を
使用して所望のcDNA産物を増幅させ得る。現行のP
CR手順では3.7kbの完全遺伝子を直接増幅するこ
とは難しいが、結合可能な遺伝子フラグメントを生成す
る限局性増幅による遺伝子構築方法を使用できよう。
【0050】特にEAA2aをコードするDNAに関し
ては、PCR手順によって例えばFig.2に示すよう
に遺伝子構築を進行させ得る。より詳細に説明すると、
以後の遺伝子組立ステップで使用する制限部位を構成す
る非ハイブリダイズ5′末端を含むプライマーを用い、
クローン化したcDNA鋳型の領域を数100個のオー
ダのヌクレオチドから成るフラグメントとして増幅させ
る。Fig.2に示す例では、遺伝子を4つの個別フラ
グメントとして増幅させる。制限部位が慎重に選択され
るのでこれらのフラグメントが1ステップで結合し、完
全EAA2a受容体をコードするDNAを形成し得る。
【0051】また、PCRによって増幅しその後で結合
できる遺伝子フラグメントを形成するためにも全自動の
遺伝子合成法を使用できることが理解されよう。例えば
Barnett他によってNucl.Acids Re
s.、1991、18(10):3094に記載された
ような現行の手順を用い、長さ約300塩基以下のフラ
グメントを合成し、次いで、新しい合成遺伝子領域の組
立を容易にする制限部位をテイルに付けたプライマーを
再度使用して増幅させる。
【0052】実施例3−ヒトEAA2a受容体を産生す
る遺伝子操作された細胞の構築 哺乳類細胞中で遷移的発現させるために、ヒトEAA2
a受容体をコードするcDNAを哺乳類発現ベクターp
cDNA1に組み込んだ。このベクターは、Invit
rogen Corporation(San Die
go、California、USA;カタログ番号V
490−20)によって市販されている。このベクター
は、真核細胞系中のcDNA発現及び原核細胞中のcD
NA分析のために設計された多機能の4.2kbのプラ
スミドベクターである。CMVのプロモーターとエンハ
ンサー、スプライスセグメント及びポリアデニル化シグ
ナル、SV40ポリオーマウイルスの複製起点、配列決
定及び突然変異誘発のために1本鎖DNAを取出すM1
3起点、センス及びアンチセンスのRNA転写物を産生
するためのSp6及びT7 RNAプロモーター、並び
にCol E1のような高複製プラスミド起点をベクタ
ーに組込む。ポリリンカーはCMVプロモーター(及び
T7プロモーターの3′)のかなり下流に位置する。
【0053】EAA2a受容体をコードするcDNAを
発現ベクターに組込むために、cDNAのソースファー
ジミドpBS/hum EAA2aをまず修飾してcD
NAインサートのNotI部位3′を与えた。これは、
ファージミドをHindIII及びEcoRVで制限し次
いでHindIII部位にHindIII/NotIアダプタ
ー配列を挿入し、次いでプラスミドを再度環化するため
に平滑端を結合しpBS/humEAA2a−NotI
を与えることによって行なわれた。この修飾によって全
長cDNAインサートを3.7kbのNotI/Not
Iフラグメントとして分離した。これをpcDNA1ポ
リリンカーのNotI部位に組込んだ。pcDNA1中
の適正なインサート配向を確認するためにNotIの配
列決定を行なった。得られたプラスミドをpcDNA1
/humEAA2aと命名し、次に、遷移的発現のため
に選択された哺乳類細胞宿主に導入した。この場合に
は、COS−1系統のサル由来の線維芽細胞様細胞(A
merican TypeCulture Colle
ction、Rockville、Marylandよ
りATCC CRL 1650として入手可)を使用し
た。
【0054】EAA2をコードするDNAの遷移的発現
のために、COS−1細胞に、COS細胞106あたり
約8μgのDNA(pcDNA1/humEAA2aと
して)をDEAE媒介DNAトランスフェクションによ
ってトランスフェクトし、Maniatis他、前出
に記載の手順でクロロキンで処理した。簡単に説明する
と、COS−1細胞を5×106細胞/皿の密度でプレ
ートし、FBSを補充したDMEM/F12培地中で2
4時間増殖させた。次に培地を除去し、細胞をPBS及
び培地で順次洗浄した。次に、DEAEデキストラン
(0.4mg/ml)、100μMのクロロキン、10
%のNuSerum、DNA(0.4mg/ml)をD
MEM/F12培地中に含む10mlのトランスフェク
ション溶液を細胞に加えた。37℃で3時間インキュベ
ーション後、上記と全く同様に細胞をPBS及び培地で
洗浄し、次に、DMEM/F12培地中の10%DMS
Oで1分間衝撃した。10%FBSを補充した培地中で
細胞を2〜3日間増殖させ、インキュベーション期間が
終わると皿を氷に載せ、氷冷したPBSで洗浄し、次い
で掻取った。次に、1000rpmで10分間遠心して
細胞を採集し、以後のリガント結合アッセイで使用する
ために細胞性ペレットを液体窒素中で凍結させた。凍結
細胞の解凍アリコートをNorthern blot分
析し、保存された細胞中で受容体をコードするcDNA
が発現していることを確認した。
【0055】また、2つの異なる細胞系、即ちCHO
K1及びCHO Pro5を宿主として使用し、同様に
処理して、安定にトランスフェクトされた細胞系を調製
した。これらの細胞系を構築するために、ヒトEAA2
aをコードするcDNAを、プラスミドベクターpcD
NA1の7.1kb誘導体のNotI部位に組込んだ。
この誘導体はネオマイシン遺伝子をラウス肉腫ウイルス
のLTRプロモーターのコントロール下に組込んでお
り、pcDNA/NEO(同じくInvitrogen
Corporationから入手可、カタログ番号V
492−20)と命名されている。同様にして、適当な
挿入用NotI部位を再度使用し、受容体をコードする
cDNAを、定常的発現が可能な哺乳類発現ベクターp
RC/CMV(Invitrogen)に挿入した。こ
の部位に挿入することによってcDNAは、サイトメガ
ロウイルスプロモーターの発現コントロール下に、ウシ
成長ホルモン遺伝子のポリアデニル化部位及びターミネ
ーターの上流で、(SV40初期プロモーターによって
促進される)ネオマイシン耐性遺伝子を選択可能マーカ
ーとして含むベクターバックグラウンド内に配置され
る。
【0056】上記のごとく構築されたプラスミドを導入
するために、10%FBSを補充したMEM培地に宿主
CHO細胞を5×105の密度でまず播種した。24時
間増殖させた後、新しい培地をプレートに添加し、3時
間後に、リン酸カルシウム−DNA共沈手順(Mani
atis他、前出)を用いて細胞をトランスフェクトし
た。簡単に説明すると、カルシウム緩衝溶液に3μgの
DNAを混合し、室温で10分間インキュベートした。
等量のリン酸塩緩衝溶液を添加し、懸濁液を室温で15
分間インキュベートした。次に、インキュベートした懸
濁液を細胞に加えて4時間維持し、除去して、15%グ
リセロールを含む培地で細胞を衝撃した。3分後に細胞
を培地で洗浄し、普通増殖条件で24時間インキュベー
トした。G418(1mg/ml)を含む10%FBS
を補充したα−MEM培地中でネオマイシン耐性細胞を
選択した。約2〜3週後にG18耐性細胞の個々のコロ
ニーを単離し、クローンを選択し、アッセイのために増
殖させた。
【0057】実施例4−リガンド結合アッセイ 凍結状態のトランスフェクト細胞をハンドホモジナイザ
ーを用いて氷冷蒸留水に再懸濁させ、50,000gで
20分間遠心した。上清を廃棄し、膜ペレットを−70
Cで冷凍保存した。
【0058】COS細胞膜ペレットを50mMの氷冷T
ris−HCl(pH7.55、5℃)に懸濁させ、S
pectrapor 7(EDTA処理したイオウを含
まない)透析チューブに入れた。懸濁液を氷冷した4リ
ットルの50mMのTris−HCl(pH7.55、
5℃)に入れ、結合に競合する内因性グルタメートを除
去するために5℃で16〜24時間透析した。チューブ
の洗浄に使用した少量のバッファと共に組織懸濁液をチ
ューブから回収した。得られたこの膜調製物を以下の結
合実験の組織ソースとして使用した。Pierce試薬
をBSAと共に標準として使用してタンパク質を定量し
た。
【0059】次に、タンパク質の測定量から判断して2
5〜100μgに等価の量のCOS由来の膜を使用して
結合アッセイを実施し、放射性標識リガンドを選択し
た。特に、グルタメート結合アッセイの場合には、50
mMのTris−HCl(pH7.55、5℃)中の2
5〜100μgの組織タンパク質と〔3,4−3H〕L
−グルタミン酸(47.3Ci/mmole、最終濃度
10nM)とから成る最終容量1mlのインキュベーシ
ョン混合物を形成した。1mMのL−グルタメートの存
在下では非特異的結合が生じた。プラスチックミニバイ
アルに入れたサンプルを氷上で60分間インキュベート
した。50,000g(4℃)で10分間遠心して結合
リガンドと遊離リガンドとを分離した。組織ペレットの
表面を2×6mlの氷冷インキュベーションバッファで
洗浄した。ペレットを可溶化し、5mlのBeckma
n Ready Proteinシンチレーションカク
テル中でカウントした。
【0060】カイネート結合アッセイの場合には、冷た
いインキュベーションバッファ中の25〜100μgの
組織タンパク質と〔ビニリデン−3H〕カイニン酸(5
8Ci/mmole、最終濃度5nM)とから最終容量
1mlのインキュベーション混合物を形成した。1mM
のL−グルタメートの存在下では非特異的結合が生じ
た。サンプルをグルタメート結合アッセイと同様にイン
キュベートし、Brandel細胞採集器及び氷冷0.
3%ポリエチレンイミンに予め浸漬させたGF/Bフィ
ルターを用いた高速濾過によって結合リガンドと遊離リ
ガンドとを分離した。6mlの冷たいインキュベーショ
ンバッファ中でフィルターを2回洗浄し、次いでカウン
トするために、5mlのBeckman Ready−
Safeシンチレーションカクテルを入れたシンチレー
ションバイアルに入れた。
【0061】また、AMPAアッセイも上記のカイネー
ト結合アッセイとほぼ同様の手順で実施した。但し、こ
の場合には、D、L−α−〔5−メチル−3H〕アミノ
−3−ヒドロキシ−5−メチルイソキサゾル−4−プロ
ピオン酸(3H−AMPA、27.6Ci/mmol
e、最終濃度5nM)をリガンドとして、0.1MのK
SCN及び2.5mMのCaCl2と共に1mlの最終容
量で使用した。
【0062】上記のごときアッセイから、標識リガンド
が5nMで特異的〔3H〕−カイネート結合し、10n
Mで〔3H〕−グルタメート結合することが判明した
(Fig.5)。Scatchard分析は、組換えに
よって発現されたヒトEAA2a受容体が単独クラスの
〔3H〕標識カイネート結合部位を解離定数(Kd)
2.9nM(Fig.5)で含み、最大結合(Bma
x)が691fmol/mgタンパク質であることを示
す。Mockトランスフェクトされた細胞は、被検リガ
ンドのいずれとも特異的結合を全く示さなかった。
【0063】更に、追加のアッセイを実施した。その結
果をFig.6に示す。試験した選択性リガンドによる
〔3H〕−標識カイネート結合の置換は、カイネート>
ドモエート>キスカレート>グルタメート>DNQX>
ジヒドロカイネート>CNQX>AMPAで示される優
先順位で生じた。100μMまでの濃度のNMDAまた
は1S,3R−ACPDによるカイネートの置換は全く
観察されなかった。
【0064】リガンド結合アッセイで得られた結果は、
ヒトEAA2a受容体が高い親和性でカイネート結合す
ることをはっきりと示す。AMPAまたはNMDAとの
結合がほとんどまたは全く観察されないことを考え合わ
せると、上記の活性は、EAA2a受容体がカイネート
型のEAA受容体であることを明らかに示している。特
にカイネート結合が高親和性(即ちナノモルの範囲)を
有することを示すこの結合プロフィルは更に、受容体が
適正に機能していることを示しており、従って完全(i
ntact)なヒト脳に由来の対応する非組換え体との
リガンド結合「特性(signature)」を確実に
予測させ得る。これらの特徴によって組換え受容体は、
受容体に結合するリガンド化合物の選択及びキャラクタ
リゼーション、及び/または受容体から別のリガンドを
排除することによって作用し得る化合物の選択及びキャ
ラクタリゼーションのために特に有用である。EAA2
a受容体遺伝子が、単独のホモジニアスな受容体種とし
て発現され得る純粋な形態で単離されるので、その結果
としてリガンド結合アッセイにおいては、ヒト脳に由来
の複合のヘテロジニアスな受容体調製物を使用して上記
のごときキャラクタリゼーションを行なうときに生じる
精度の欠如が解消される。
【0065】実施例5−ヒトEAA2a受容体の天然産
生変異体 ヒトEAA2a受容体の同定を成功させた同じ442b
pのプローブを使用し、近縁の配列を有する2つの変異
体を実質的に同様の方法で同定した。Fig.4に示す
ように、EAA2bと命名された1つの変異体は、ヒト
EAA2a受容体と多くの構造的類似点を有しており、
唯一の違いは、EAA2bが、EAA2aのヌクレオチ
ド1648位と1649位との間に正確に挿入されたグ
ルタミンをコードするトリプレットCAGを含むことで
ある。EAA2aをコードするDNAと同様に、EAA
2bをコードするDNAを、ヒト海馬DNAのcDNA
ライブラリイから単離した。完全読取枠を含む全長cD
NAを構築するために、重複するクローンpBS/RK
LS311(5′−領域)及びpBS/RKLS511
(3′−領域)をhumEAA2aに関する記載と同様
に使用した。結合試験のために、まず、単離cDNAを
3′NotI部位に組込むように整形し、次いで、遷移
的発現のためにベクターpcDNA1に挿入した後でC
OS−1系細胞に導入し、定常的発現のためにはベクタ
ーpcDNA1/NEO及びpRC/CMVに挿入した
後でCHO K1またはCHO Pro5細胞に導入し
た。すべての処理をヒトEAA2aに関する上記の処理
と全く同様に行なった。このリガンド結合試験は予備的
な試験ではあるが、同じパターンのリガンド結合アフィ
ニティを示し、従って、EAA2b変異体もカイネート
結合型のヒトEAA受容体であることを示す。
【0066】3.0kbのBluescript−SK
バックグラウンド中にヒトEAA2b受容体をコードす
る3.7kbのNotIHindIII cDNAインサー
トを含むpBS/humEAA2bと命名されたプラス
ミドを、ブダペスト条約に基づいて、American
Type Culture Collection、
Rockville、Maryland USA、に1
991年8月21日付けで受託番号ATCC 7506
6で寄託した。
【0067】更に2つのEAA2aの変異体を単離しこ
れらを夫々EAA2c及びEAA2dと命名した。これ
らの変異体の単離は、カイネート型のヒトEAA受容体
をコードする遺伝子の発現が海馬組織に限定されないこ
とを示す。より詳細に説明すると、ヒトEAA2a及び
ヒトEAA2bは双方とも海馬cDNAライブラリイの
プロービング後に単離されたが、変異体EAA2cは同
じ442bpプローブによってヒト小脳cDNAライブ
ラリイ(Stratagene Cloning Sy
stemより入手可)から単離された。変異体EAA2
dは、ヒト胎児脳cDNAライブラリイから同様にして
単離された。EAA2c及びEAA2dのコード領域の
小さい5′部分の配列決定は完了していないが、Fi
g.4に示すように、EAA2c及びEAA2dの双方
は、シグナルペプチドを示す短い領域及び成熟タンパク
質の細胞外N末端でEAA2aとは異なっていることは
明らかである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の興奮性アミノ酸受容体をコードするD
NAのヌクレオチド配列及びその推定アミノ酸配列の説
明図である。
【図2】本発明の興奮性アミノ酸受容体をコードするD
NAのヌクレオチド配列及びその推定アミノ酸配列の説
明図である。
【図3】本発明の興奮性アミノ酸受容体をコードするD
NAのヌクレオチド配列及びその推定アミノ酸配列の説
明図である。
【図4】本発明の興奮性アミノ酸受容体をコードするD
NAのヌクレオチド配列及びその推定アミノ酸配列の説
明図である。
【図5】本発明の興奮性アミノ酸受容体をコードするD
NAのヌクレオチド配列及びその推定アミノ酸配列の説
明図である。
【図6】本発明の興奮性アミノ酸受容体をコードするD
NAのヌクレオチド配列及びその推定アミノ酸配列の説
明図である。
【図7】本発明の興奮性アミノ酸受容体をコードするD
NAのヌクレオチド配列及びその推定アミノ酸配列の説
明図である。
【図8】Fig.1に示すDNA配列を増幅するための
PCRに基づくストラテジィの概略説明図である。
【図9】Fig.1に示すDNA配列を組込んだ発現ベ
クターを構築するために使用されるストラテジィを線形
プラスミドマップと共に示す説明図である。
【図10】Fig.1に示すDNA配列を組込んだ発現
ベクターを構築するために使用されるストラテジィを線
形プラスミドマップと共に示す説明図である。
【図11】Fig.1に示すEAA受容体の天然発生変
異体のDNA及びアミノ酸配列をFig.1との比較に
よって示す説明図である。
【図12】Fig.1に示すEAA受容体の天然発生変
異体のDNA及びアミノ酸配列をFig.1との比較に
よって示す説明図である。
【図13】Fig.1に示すEAA受容体の天然発生変
異体のDNA及びアミノ酸配列をFig.1との比較に
よって示す説明図である。
【図14】Fig.1に与えられたコード領域から発現
されるEAA受容体のリガンド結合特性を示すグラフで
ある。
【図15】Fig.1に与えられたコード領域から発現
されるEAA受容体のリガンド結合特性を示すグラフで
ある。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI // C12P 21/02 C12R 1:91 (C12P 21/02 C12N 5/00 B C12R 1:91) 15/00 ZNAA (72)発明者 ステイーブン・エル・ナツト カナダ国、オンタリオ・エム・8・ブ イ・2・エル・2、エトビコウク、バー リントン・ストリート・74、アパートメ ント・ナンバー・1 (72)発明者 リー・シエクター カナダ国、オンタリオ・エム・5・エ ヌ・1・ジエイ・4、トロント、シヤル マー・ブールバード・10、アパートメン ト・ナンバー・509 (72)発明者 マイケル・エイ・ウオスニツク カナダ国、オンタリオ・エル・4・ジエ イ・2・ピー・2、ソーンヒル、ムーレ ン・ドライブ・262 (56)参考文献 Nature,Vol.351,P.742 −744(June 1991) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C07K 14/705 C07K 16/28 C12N 5/10 C12N 15/09 G01N 33/53 C12P 21/02

Claims (20)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記アミノ酸配列を有するヒトEAA2a受
    容体、下記アミノ酸配列に対し95%以上の相同性を有
    するヒトEAA2a受容体のカイネート結合変異体またはヒ
    トEAA2a受容体若しくはその変異体のカイネート結合フ
    ラグメントをコードする核酸配列を有する単離ポリヌク
    レオチド。 【化1】
  2. 【請求項2】 前記カイネート結合変異体の全てのアミ
    ノ酸置換が保存性アミノ酸置換であることを特徴とする
    請求項1に記載の単離ポリヌクレオチド。
  3. 【請求項3】 DNAからなる請求項1に記載の単離ポリ
    ヌクレオチド。
  4. 【請求項4】 下記アミノ酸配列を有するヒトEAA2a受
    容体をコードするDNA配列を有する請求項3に記載の単
    離ポリヌクレオチド。 【化2】
  5. 【請求項5】ヒトEAA2受容体の天然カイネート結合変異
    体をコードするDNA配列を有する請求項3に記載の単離
    ポリヌクレオチドであって、該変異体が下記アミノ酸配
    列を有するヒトEAA2a受容体と95%以上の相同性を有
    することを特徴とする前記ポリヌクレオチド。 【化3】
  6. 【請求項6】 前記DNA配列が下記アミノ酸配列を有す
    るヒトEAA2b受容体をコードすることを特徴とする請求
    項5に記載の単離ポリヌクレオチド。 【化4】
  7. 【請求項7】 請求項1に記載のポリヌクレオチドが組
    込まれている組換えDNA構築物。
  8. 【請求項8】 前記ポリヌクレオチドが下記アミノ酸配
    列を有するヒトEAA2a受容体をコードすることを特徴と
    する請求項7に記載の組換えDNA構築物。 【化5】
  9. 【請求項9】 プラスミドpBS/humEAA2a (ATCC 75065)
    である請求項8に記載の組換えDNA構築物。
  10. 【請求項10】 前記ポリヌクレオチドが下記アミノ酸
    配列を有するヒトEAA2b受容体をコードする請求項7に
    記載の組換えDNA構築物。 【化6】
  11. 【請求項11】 前記ポリヌクレオチドがプラスミドpB
    S/humEAA2b (ATCC75066)である請求項10に記載の組
    換えDNA構築物。
  12. 【請求項12】 カイネート結合ヒトEAA受容体を産生
    するように遺伝子工学処理された細胞であって、下記ア
    ミノ酸配列を有するヒトEAA2a受容体、下記配列と95
    %以上の相同性を有するヒトEAA2a受容体のカイネート
    結合変異体またはヒトEAA2a受容体もしくはその変異体
    のカイネート結合フラグメントをコードする異種DNA分
    子を発現可能に組込んでいる前記細胞。 【化7】
  13. 【請求項13】 前記異種DNA分子が下記アミノ酸配列
    を有するヒトEAA2a受容体をコードする請求項12に記
    載の細胞。 【化8】
  14. 【請求項14】 前記異種DNA分子が下記アミノ酸配列
    を有するヒトEAA2b受容体をコードする請求項12に記
    載の細胞。 【化9】
  15. 【請求項15】 哺乳動物細胞であることを特徴とする
    請求項12に記載の細胞。
  16. 【請求項16】 請求項12、13または14のいずれ
    かに記載の細胞から誘導される膜調製物。
  17. 【請求項17】 単離形態の下記アミノ酸配列を有する
    ヒトEAA2a受容体タンパク質または下記配列と95%以
    上の相同性を有するヒトEAA2a受容体のカイネート結合
    変異体。 【化10】
  18. 【請求項18】 下記アミノ酸配列を有するヒトEAA2a
    受容体タンパク質または下記配列と95%以上の相同性
    を有するヒトEAA2a受容体のカイネート結合変異体のカ
    イネート結合フラグメント。 【化11】
  19. 【請求項19】 ヒトEAA受容体に対する結合親和性に
    ついて化合物をアッセイする方法であって、前記化合物
    の放射性標識類似体を請求項12に記載の細胞またはそ
    の細胞から誘導された膜調製物と一緒にインキュベート
    するステップと、未結合の放射性標識類似体をインキュ
    ベーション混合物から洗浄するステップと、膜に結合し
    た放射性標識類似体の存在を測定するステップとを含む
    方法。
  20. 【請求項20】 ヒトEAA受容体に対する化合物の結合
    親和性を測定する方法であって、請求項12に記載の細
    胞またはその細胞から誘導された膜調製物を標識EAA受
    容体リガンドと一緒にインキュベートしてリガンド/受
    容体結合体を形成するステップと、未結合のリガンドを
    除去するステップと、受容体/リガンド結合体を前記化
    合物一緒にインキュベートするステップと、受容体/リ
    ガンド結合体から置換されたまたはそこに残っている放
    射性標識リガンドの量を測定するステップとを含む方
    法。
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