JP3360331B2 - マイクロマシン用の薄肉な3次元中空構造物の製造方法及びマイクロマシン用の薄肉な3次元中空構造物 - Google Patents
マイクロマシン用の薄肉な3次元中空構造物の製造方法及びマイクロマシン用の薄肉な3次元中空構造物Info
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、マイクロマシン等の微
細精密部品に適する薄膜構造の3次元中空構造物(シェ
ル構造)を製造する方法に関する。
細精密部品に適する薄膜構造の3次元中空構造物(シェ
ル構造)を製造する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、次代を担う技術としてマイクロマ
シンの研究が進められている。マイクロマシンとは、マ
イクロエレクトロニクスの技術とマイクロメカニズムの
技術を利用し、微細でかつ精密なマシンを作り、これを
1μm〜1mmの微細な領域で使用できるようにし、マ
イクロ世界の技術革新を図ろうとする新しい技術分野で
あると定義することができる。
シンの研究が進められている。マイクロマシンとは、マ
イクロエレクトロニクスの技術とマイクロメカニズムの
技術を利用し、微細でかつ精密なマシンを作り、これを
1μm〜1mmの微細な領域で使用できるようにし、マ
イクロ世界の技術革新を図ろうとする新しい技術分野で
あると定義することができる。
【0003】このようなマイクロマシンの研究過程でマ
イクロマシンがどのような技術課題を持っているかを知
るため、本発明者等はマイクロロボットの開発に取り組
んでおり、モデルとしてマイクロカーを試作した。本発
明者等が試作したマイクロカーは、車体が長さ4.8m
m、幅1.8mm、高さ1.8mmの大きさで、真鍮を
マシンニングセンター、放電加工機、半導体加工技術な
どで加工し、表面に金メッキ処理を施した。人間の髪の
毛が直径10〜100μmであるから、上記マイクロカ
ーがいかに小さいか理解できる。しかし、このようなモ
デルとして試作したマイクロカーは、真鍮のむく(中
実)タイプであるため、重量が重く、かつ駆動部や制御
部を収めるスペースがなく、このままでは自走が不可能
である。
イクロマシンがどのような技術課題を持っているかを知
るため、本発明者等はマイクロロボットの開発に取り組
んでおり、モデルとしてマイクロカーを試作した。本発
明者等が試作したマイクロカーは、車体が長さ4.8m
m、幅1.8mm、高さ1.8mmの大きさで、真鍮を
マシンニングセンター、放電加工機、半導体加工技術な
どで加工し、表面に金メッキ処理を施した。人間の髪の
毛が直径10〜100μmであるから、上記マイクロカ
ーがいかに小さいか理解できる。しかし、このようなモ
デルとして試作したマイクロカーは、真鍮のむく(中
実)タイプであるため、重量が重く、かつ駆動部や制御
部を収めるスペースがなく、このままでは自走が不可能
である。
【0004】このため、ボディを軽量化し、かつ中空
(シェル)構造にし、この中空部に駆動部や制御部を収
めるようにすることが要請される。上記のような微細寸
法のボディを中空構造にするためには、ボディの薄肉化
が不可欠要件になる。
(シェル)構造にし、この中空部に駆動部や制御部を収
めるようにすることが要請される。上記のような微細寸
法のボディを中空構造にするためには、ボディの薄肉化
が不可欠要件になる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
切削加工、プレス加工あるいはモールドなどの手法を用
いて中空構造のボディを得ようとした場合、精密加工技
術が高度に発達している半導体加工技術を用いたとして
も、対象となる加工品は極めて微細であるため、ひび割
れや、破れが発生し、肉厚が大きくなり、しかも形状に
自由度がなく、所望形状の中空構造形ボディが得られな
い不具合がある。
切削加工、プレス加工あるいはモールドなどの手法を用
いて中空構造のボディを得ようとした場合、精密加工技
術が高度に発達している半導体加工技術を用いたとして
も、対象となる加工品は極めて微細であるため、ひび割
れや、破れが発生し、肉厚が大きくなり、しかも形状に
自由度がなく、所望形状の中空構造形ボディが得られな
い不具合がある。
【0006】ところで、薄肉の3次元構造物を得る手法
として、LIGAプロセスと呼ばれる手法が注目されて
いる。このLIGAプロセスは、導電性基板の上に厚い
レジスト層を塗り、このレジスト層をシンクロトロン放
射光と呼ばれる強力なX線で露光して必要な部分を取り
去り、これによりまず製品型を作る。この製品型に電気
メッキを行うと、この型に沿った形状の3次元構造物が
得られるものである。
として、LIGAプロセスと呼ばれる手法が注目されて
いる。このLIGAプロセスは、導電性基板の上に厚い
レジスト層を塗り、このレジスト層をシンクロトロン放
射光と呼ばれる強力なX線で露光して必要な部分を取り
去り、これによりまず製品型を作る。この製品型に電気
メッキを行うと、この型に沿った形状の3次元構造物が
得られるものである。
【0007】しかし、このようなLIGAプロセスは、
3次元の自由曲面を構成できないので、適用範囲に制約
があり、しかも放射光を照射する設備が非常に高価であ
るなどの欠点がある。
3次元の自由曲面を構成できないので、適用範囲に制約
があり、しかも放射光を照射する設備が非常に高価であ
るなどの欠点がある。
【0008】本発明はこのような事情にもとづきなされ
たもので、その目的とするところは、従来技術では得る
ことができない、肉厚が薄く、高い機械的強度が得られ
る微細な3次元中空構造物を、容易にかつ精度よく製造
することができるマイクロマシン用の薄肉な3次元中空
構造物の製造方法を提供しようとするものである。又、
本発明は、肉厚が薄く、高い機械的強度が得られるマイ
クロマシン用の3次元中空構造物を提供しようとするも
のである。
たもので、その目的とするところは、従来技術では得る
ことができない、肉厚が薄く、高い機械的強度が得られ
る微細な3次元中空構造物を、容易にかつ精度よく製造
することができるマイクロマシン用の薄肉な3次元中空
構造物の製造方法を提供しようとするものである。又、
本発明は、肉厚が薄く、高い機械的強度が得られるマイ
クロマシン用の3次元中空構造物を提供しようとするも
のである。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、請求項1に係る発明のマイクロマシン用の薄肉な3
次元中空構造物の製造方法は、所定の3次元形状を有す
る雄型の表面に第1の無電解メッキ層を形成し、この第
1の無電解メッキ層を設けた雄型をエッチング液に浸漬
してこの雄型を溶解することにより上記第1の無電解メ
ッキ層のみからなる薄肉3次元中空構造のボディを製造
し、この薄肉無電解メッキ層からなるボディの表面に第
2の無電解メッキ層を積層形成し、これによりマイクロ
マシン用の薄肉の中空構造物を製造することを特徴とす
る。この請求項1に係る発明を実施するにあたり、請求
項2に係る発明のように、上記第2の無電解メッキ層
は、上記第1の無電解メッキ層のみからなるボディをメ
ッキ処理槽に浸漬して、上記第1の無電解メッキ層の内
外両面を覆って形成するとよい。 そして、上記請求項1
又は2に係る発明を実施するにあたり、請求項3に係る
発明のように、上記第1の無電解メッキ層のメッキ処理
を無電解ニッケル−りんメッキとすることが好ましい。
又、上記課題を解決するために、請求項4に係る発明の
マイクロマシン用の薄肉な3次元中空構造物は、無電解
ニッケル−りんメッキの第1の無電解メッキ層から形成
されて所定の3次元形状をなす薄肉3次元中空構造のボ
ディと、このボディの内外両面に夫々積層形成された第
2の無電解メッキ層とを備えてなるものである。
に、請求項1に係る発明のマイクロマシン用の薄肉な3
次元中空構造物の製造方法は、所定の3次元形状を有す
る雄型の表面に第1の無電解メッキ層を形成し、この第
1の無電解メッキ層を設けた雄型をエッチング液に浸漬
してこの雄型を溶解することにより上記第1の無電解メ
ッキ層のみからなる薄肉3次元中空構造のボディを製造
し、この薄肉無電解メッキ層からなるボディの表面に第
2の無電解メッキ層を積層形成し、これによりマイクロ
マシン用の薄肉の中空構造物を製造することを特徴とす
る。この請求項1に係る発明を実施するにあたり、請求
項2に係る発明のように、上記第2の無電解メッキ層
は、上記第1の無電解メッキ層のみからなるボディをメ
ッキ処理槽に浸漬して、上記第1の無電解メッキ層の内
外両面を覆って形成するとよい。 そして、上記請求項1
又は2に係る発明を実施するにあたり、請求項3に係る
発明のように、上記第1の無電解メッキ層のメッキ処理
を無電解ニッケル−りんメッキとすることが好ましい。
又、上記課題を解決するために、請求項4に係る発明の
マイクロマシン用の薄肉な3次元中空構造物は、無電解
ニッケル−りんメッキの第1の無電解メッキ層から形成
されて所定の3次元形状をなす薄肉3次元中空構造のボ
ディと、このボディの内外両面に夫々積層形成された第
2の無電解メッキ層とを備えてなるものである。
【0010】
【0011】
【作用】本発明方法によれば、所定の3次元形状を有す
る雄型は、先の中実構造のボディを加工した場合と同様
なマシンニングセンター、放電加工機など、従来の半導
体加工技術などを用いて高精度に加工することができ
る。この雄型の表面に無電解メッキを施すので、メッキ
の形状が高精度であり、かつ薄肉で強固な被膜構造の中
空構造物が得られる。特に無電解メッキは硬質であり、
全体に亘り均一な膜厚となるので、微細なマイクロマシ
ン用の中空構造物を作る場合に精度がきわめてよい。そ
して、この方法において、中空構造をなしたボディの内
外両面に第2の無電解メッキ層を浸漬法により積層する
発明によれば、第1、第2のメッキ層で機械的強度を補
強可能であり、微細なマイクロマシン用の中空構造物の
製造方法を提供できる。更に、前記方法において、第1
の無電解メッキ層を無電解ニッケル−りんメッキとする
発明によれば、硬質で、ピンホールの発生が少なく、機
械的強度が強くなる微細なマイクロマシン用の中空構造
物の製造方法を提供できる。 又、マイクロマシン用の中
空構造物に係る発明によれば、3層の無電解メッキ層で
機械的強度を補強可能であることとあいまって、無電解
ニッケル−りんメッキからなる第1の無電解メッキ層自
体が、硬質で、ピンホールの発生が少なく、機械的強度
が強いから、肉厚が薄く、高い機械的強度が得られるマ
イクロマシン用の3次元中空構造物を提供できる。
る雄型は、先の中実構造のボディを加工した場合と同様
なマシンニングセンター、放電加工機など、従来の半導
体加工技術などを用いて高精度に加工することができ
る。この雄型の表面に無電解メッキを施すので、メッキ
の形状が高精度であり、かつ薄肉で強固な被膜構造の中
空構造物が得られる。特に無電解メッキは硬質であり、
全体に亘り均一な膜厚となるので、微細なマイクロマシ
ン用の中空構造物を作る場合に精度がきわめてよい。そ
して、この方法において、中空構造をなしたボディの内
外両面に第2の無電解メッキ層を浸漬法により積層する
発明によれば、第1、第2のメッキ層で機械的強度を補
強可能であり、微細なマイクロマシン用の中空構造物の
製造方法を提供できる。更に、前記方法において、第1
の無電解メッキ層を無電解ニッケル−りんメッキとする
発明によれば、硬質で、ピンホールの発生が少なく、機
械的強度が強くなる微細なマイクロマシン用の中空構造
物の製造方法を提供できる。 又、マイクロマシン用の中
空構造物に係る発明によれば、3層の無電解メッキ層で
機械的強度を補強可能であることとあいまって、無電解
ニッケル−りんメッキからなる第1の無電解メッキ層自
体が、硬質で、ピンホールの発生が少なく、機械的強度
が強いから、肉厚が薄く、高い機械的強度が得られるマ
イクロマシン用の3次元中空構造物を提供できる。
【0012】
【実施例】以下本発明について、図面に示す実施例にも
とづき説明する。図1は完成したマイクロカーの中空ボ
ディ1を示すもので、この中空ボディ1は、実際の大き
さが、長さLが7mm、幅Wが2.8mm、高さHが
2.5mmとなっており、ボディ周壁を構成する薄膜2
の肉厚は32μmとなっている。薄膜2は内部層3と、
この内部層3の内外両面を覆う外部層4とによって積層
構造をなしている。内部層3は、ニッケルメッキ層から
なり、外部層4は機械的強度を高めるために金メッキ層
により構成されている。
とづき説明する。図1は完成したマイクロカーの中空ボ
ディ1を示すもので、この中空ボディ1は、実際の大き
さが、長さLが7mm、幅Wが2.8mm、高さHが
2.5mmとなっており、ボディ周壁を構成する薄膜2
の肉厚は32μmとなっている。薄膜2は内部層3と、
この内部層3の内外両面を覆う外部層4とによって積層
構造をなしている。内部層3は、ニッケルメッキ層から
なり、外部層4は機械的強度を高めるために金メッキ層
により構成されている。
【0013】次に、このような微細な中空ボディ1を製
造する方法を、図2にもとづき説明する。図2におい
て、(A)図に示す符号10は雄型であり、所望するボ
ディ形状に合致した形状をなしている。この雄型10
は、素材としてアルミニウム(A2017)を用いてお
り、この素材を竪型マシンニングセンタ−や放電加工機
で切削加工することにより、基台11の上に、長さ7m
m、幅3mmおよび高さ3mmの大きさの3次元自由曲
面のボディ相当部12を形成した。
造する方法を、図2にもとづき説明する。図2におい
て、(A)図に示す符号10は雄型であり、所望するボ
ディ形状に合致した形状をなしている。この雄型10
は、素材としてアルミニウム(A2017)を用いてお
り、この素材を竪型マシンニングセンタ−や放電加工機
で切削加工することにより、基台11の上に、長さ7m
m、幅3mmおよび高さ3mmの大きさの3次元自由曲
面のボディ相当部12を形成した。
【0014】このような雄型10は、基台11部分を針
金などのホルダ−13にて縛って吊し、(B)図に示す
ように、第1メッキ処理槽14に浸漬する。第1メッキ
処理槽14には無電解ニッケル−りんメッキ液15が収
容されており、このメッキ液に浸漬された上記雄型10
の表面には、無電解メッキ処理により、ニッケル−りん
メッキ層が形成される。このニッケル−りんメッキ層が
上記薄膜2の内部層3(第1のメッキ層)となる。な
お、この第1のメッキ層3として無電解ニッケル−りん
メッキ液15を用いる理由は、完成したメッキ層のひび
割れや破れを防止するためであり、ニッケルとりんの割
合は、完成したメッキ層の靭性を高めて圧縮および引っ
張りの内部応力を小さくすることができる成分比となっ
ている。上記雄型10を上記の第1メッキ処理槽14
に、例えば2時間浸漬して無電解メッキすることによ
り、雄型10の表面に膜厚が30μm程度の第1のメッ
キ層3が形成される。
金などのホルダ−13にて縛って吊し、(B)図に示す
ように、第1メッキ処理槽14に浸漬する。第1メッキ
処理槽14には無電解ニッケル−りんメッキ液15が収
容されており、このメッキ液に浸漬された上記雄型10
の表面には、無電解メッキ処理により、ニッケル−りん
メッキ層が形成される。このニッケル−りんメッキ層が
上記薄膜2の内部層3(第1のメッキ層)となる。な
お、この第1のメッキ層3として無電解ニッケル−りん
メッキ液15を用いる理由は、完成したメッキ層のひび
割れや破れを防止するためであり、ニッケルとりんの割
合は、完成したメッキ層の靭性を高めて圧縮および引っ
張りの内部応力を小さくすることができる成分比となっ
ている。上記雄型10を上記の第1メッキ処理槽14
に、例えば2時間浸漬して無電解メッキすることによ
り、雄型10の表面に膜厚が30μm程度の第1のメッ
キ層3が形成される。
【0015】このようにして第1のメッキ処理を終えた
雄型10は、第1メッキ処理槽14から取り出されて、
その基台11の部分とボディ相当部12とを放電加工機
などにより切り離す。これによりボディ部分のみが得ら
れる。
雄型10は、第1メッキ処理槽14から取り出されて、
その基台11の部分とボディ相当部12とを放電加工機
などにより切り離す。これによりボディ部分のみが得ら
れる。
【0016】このボディ部分のみからなる雄型10は、
図示しないが、超音波洗浄により表面に付着している上
記第1メッキ処理液を洗い流す。この超音波洗浄は、上
記雄型10を例えばアセトンに浸漬し、2〜10分間程
度超音波を付与することにより行う。
図示しないが、超音波洗浄により表面に付着している上
記第1メッキ処理液を洗い流す。この超音波洗浄は、上
記雄型10を例えばアセトンに浸漬し、2〜10分間程
度超音波を付与することにより行う。
【0017】このような超音波洗浄を終えた雄型10
は、(C)図に示す雄型エッチング槽16に浸漬する。
このエッチング槽16は、アルカリ溶液、例えば濃度5
%の水酸化カリウム溶液17を収容してあり、この水酸
化カリウム溶液17に上記第1のメッキ層3を形成した
雄型10を浸漬する。すると、ボディ相当部12を構成
しているアルミニウムが水酸化カリウムに溶ける。
は、(C)図に示す雄型エッチング槽16に浸漬する。
このエッチング槽16は、アルカリ溶液、例えば濃度5
%の水酸化カリウム溶液17を収容してあり、この水酸
化カリウム溶液17に上記第1のメッキ層3を形成した
雄型10を浸漬する。すると、ボディ相当部12を構成
しているアルミニウムが水酸化カリウムに溶ける。
【0018】これにより雄型10素材のアルミニウムが
溶解し、ニッケルを主成分とするメッキ層からなる第1
のメッキ層3のみが残る。つまり、雄型10がエッチン
グにより無くなることからこの雄型10の外郭形状に沿
って形成されていた第1のメッキ層3が抜け殻のように
中空構造(シェル)となり、これが薄膜のボディを構成
する。
溶解し、ニッケルを主成分とするメッキ層からなる第1
のメッキ層3のみが残る。つまり、雄型10がエッチン
グにより無くなることからこの雄型10の外郭形状に沿
って形成されていた第1のメッキ層3が抜け殻のように
中空構造(シェル)となり、これが薄膜のボディを構成
する。
【0019】上記雄型10エッチングが終了すると、第
1のメッキ層3のみからなる中空構造薄膜のボディをエ
ッチング槽16から取り出し、メッキ表面に付着してい
る水酸化カリウムによる黒ずみを取るため、この薄膜の
ボディを、図示しないが、例えば濃度9%の硝酸溶液に
数秒浸す。
1のメッキ層3のみからなる中空構造薄膜のボディをエ
ッチング槽16から取り出し、メッキ表面に付着してい
る水酸化カリウムによる黒ずみを取るため、この薄膜の
ボディを、図示しないが、例えば濃度9%の硝酸溶液に
数秒浸す。
【0020】次に、上記第1のメッキ層3からなる薄膜
のボディを洗浄する。つまり、このボディを超音波洗浄
器により超音波を加えつつ、111トリクロロエタンに
数分間浸し、この後アセトンに数分浸漬する。新規なア
セトンを数回交換して複数回の洗浄を行う。
のボディを洗浄する。つまり、このボディを超音波洗浄
器により超音波を加えつつ、111トリクロロエタンに
数分間浸し、この後アセトンに数分浸漬する。新規なア
セトンを数回交換して複数回の洗浄を行う。
【0021】さらに、薄膜のボディを濃度10%の水酸
化ナトリウム溶液に数分浸漬してアルカリ脱脂処理を行
い、これを水洗浄後、濃度10%の塩酸溶液に数秒浸
し、酸洗浄処理を行い、これを水洗いする。
化ナトリウム溶液に数分浸漬してアルカリ脱脂処理を行
い、これを水洗浄後、濃度10%の塩酸溶液に数秒浸
し、酸洗浄処理を行い、これを水洗いする。
【0022】このような洗浄工程後、上記第1のメッキ
層3からなる薄膜のボディを、(D)図に示すように、
第2メッキ処理槽18に浸漬する。第2メッキ処理槽1
8には、無電解金メッキ液19が収容されており、この
金メッキ液19に上記薄膜のボディを浸漬して無電解メ
ッキ処理を行う。数10分の無電解メッキ処理を行う
と、上記第1のメッキ層3からなる薄膜ボディの外表面
に金メッキ層が形成され、この金メッキ層が前記薄膜2
の外部層4(第2のメッキ層)となる。
層3からなる薄膜のボディを、(D)図に示すように、
第2メッキ処理槽18に浸漬する。第2メッキ処理槽1
8には、無電解金メッキ液19が収容されており、この
金メッキ液19に上記薄膜のボディを浸漬して無電解メ
ッキ処理を行う。数10分の無電解メッキ処理を行う
と、上記第1のメッキ層3からなる薄膜ボディの外表面
に金メッキ層が形成され、この金メッキ層が前記薄膜2
の外部層4(第2のメッキ層)となる。
【0023】このような製造方法によれば、3次元中空
構造物の外郭をメッキ層により構成するから、メッキ層
は全体に亘り均一な膜厚が得られ、しかも膜厚はミクロ
ン単位のものが容易に得られるので、構造物が緻密で精
巧な微細部品であっても製造することができる。さら
に、本発明は、雄型10の表面にメッキ層3を施し、こ
の後雄型10を溶剤でエッチングするようにしたので、
3次元の中空構造物を精度よく製造することができる。
雄型10は、従来の半導体加工技術を用いれば高精度に
加工することができ、この雄型10の表面に形成される
メッキ層3の形状が高精度になる。特に第1のメッキ層
3のメッキ処理は無電解ニッケル−りんメッキとしたの
で、硬質となり、ピンホールの発生が少なく、摩耗等の
機械的強度が強く、電解メッキの場合に発生する電極接
続部のメッキ厚のばらつき、および全体に亘るメッキ厚
のばらつきを防止することができる。
構造物の外郭をメッキ層により構成するから、メッキ層
は全体に亘り均一な膜厚が得られ、しかも膜厚はミクロ
ン単位のものが容易に得られるので、構造物が緻密で精
巧な微細部品であっても製造することができる。さら
に、本発明は、雄型10の表面にメッキ層3を施し、こ
の後雄型10を溶剤でエッチングするようにしたので、
3次元の中空構造物を精度よく製造することができる。
雄型10は、従来の半導体加工技術を用いれば高精度に
加工することができ、この雄型10の表面に形成される
メッキ層3の形状が高精度になる。特に第1のメッキ層
3のメッキ処理は無電解ニッケル−りんメッキとしたの
で、硬質となり、ピンホールの発生が少なく、摩耗等の
機械的強度が強く、電解メッキの場合に発生する電極接
続部のメッキ厚のばらつき、および全体に亘るメッキ厚
のばらつきを防止することができる。
【0024】また、上記実施例の場合、第1のメッキ溶
液は、無電解ニッケル−りんメッキ液15の成分比が、
メッキ層の圧縮および引っ張りの内部応力を小さくする
ことができる割合にしたから、完成したメッキ層でひび
割れや破れを防止することができる。
液は、無電解ニッケル−りんメッキ液15の成分比が、
メッキ層の圧縮および引っ張りの内部応力を小さくする
ことができる割合にしたから、完成したメッキ層でひび
割れや破れを防止することができる。
【0025】そして、このような第1のメッキ層3の内
外両面に金メッキからなる第2のメッキ層4を積層して
多層構造としてあるから、第1のメッキ層3と第2のメ
ッキ層4が機械的強度を補強し合い、薄膜2全体の強度
が高くなる。
外両面に金メッキからなる第2のメッキ層4を積層して
多層構造としてあるから、第1のメッキ層3と第2のメ
ッキ層4が機械的強度を補強し合い、薄膜2全体の強度
が高くなる。
【0026】なお、上記実施例の場合、マイクロカーの
中空ボディ1の薄肉部2は、第1のメッキ層3の内外両
面に第2のメッキ層4を積層して構成したが、第2のメ
ッキ層4は第1のメッキ層3の外面のみに形成してもよ
い。 さらに、雄型10はアルミニウムによって構成され
ることには限らず、切削が容易な軟質金属、例えば銅な
どを用いることができ、銅の場合はエッチング液として
過硫酸アンモニウム等を用いればよい。
中空ボディ1の薄肉部2は、第1のメッキ層3の内外両
面に第2のメッキ層4を積層して構成したが、第2のメ
ッキ層4は第1のメッキ層3の外面のみに形成してもよ
い。 さらに、雄型10はアルミニウムによって構成され
ることには限らず、切削が容易な軟質金属、例えば銅な
どを用いることができ、銅の場合はエッチング液として
過硫酸アンモニウム等を用いればよい。
【0027】さらにまた、本発明は第1のメッキ層3と
第2のメッキ層4との2層構造に限らず、材質が異なる
3層以上の多層構造、あるいは材質を互い違いに異なら
せた多層構造など、種々の多層構造が可能である。そし
てまた、本発明はマイクロカーのボディ1に実施するこ
とに限らず、マイクロマシンの分野の種々の構造物に適
用可能である。
第2のメッキ層4との2層構造に限らず、材質が異なる
3層以上の多層構造、あるいは材質を互い違いに異なら
せた多層構造など、種々の多層構造が可能である。そし
てまた、本発明はマイクロカーのボディ1に実施するこ
とに限らず、マイクロマシンの分野の種々の構造物に適
用可能である。
【0028】
【発明の効果】以上説明したように請求項1〜3に係る
発明方法によれば、従来の技術では得られなかった、肉
厚が薄く、高い機械的強度を有し、ひび割れや破れの発
生が少なく、しかも形状選択の自由度が高く、微細な3
次元中空構造物を、容易にかつ精度よく、さらに安価に
製造することができる。又、請求項4に係る発明によれ
ば、3層の無電解メッキ層であって中央の層を無電解ニ
ッケル−りんメッキで形成したので、肉厚が薄く、高い
機械的強度が得られるマイクロマシン用の3次元中空構
造物を提供できる。
発明方法によれば、従来の技術では得られなかった、肉
厚が薄く、高い機械的強度を有し、ひび割れや破れの発
生が少なく、しかも形状選択の自由度が高く、微細な3
次元中空構造物を、容易にかつ精度よく、さらに安価に
製造することができる。又、請求項4に係る発明によれ
ば、3層の無電解メッキ層であって中央の層を無電解ニ
ッケル−りんメッキで形成したので、肉厚が薄く、高い
機械的強度が得られるマイクロマシン用の3次元中空構
造物を提供できる。
【図1】本発明の一実施例を示すマイクロカーのボディ
の斜視図。
の斜視図。
【図2】同実施例のマイクロカーのボディを製造する方
法を説明するもので、(A)〜(D)は工程に沿って順
に示す説明図。
法を説明するもので、(A)〜(D)は工程に沿って順
に示す説明図。
1…マイクロカーのボディ 2…薄肉部 3…第1の無電解メッキ層(ニッケルメッキ) 4…第2の無電解メッキ層(金メッキ) 10…雄型 14…第1メッキ処理槽 15…無電解ニッケル
−りんメッキ液 16…雄型エッチング槽 17…水酸化カリウム
溶液 18…第2メッキ処理槽 19…無電解金メッキ
液
−りんメッキ液 16…雄型エッチング槽 17…水酸化カリウム
溶液 18…第2メッキ処理槽 19…無電解金メッキ
液
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 渡辺 正金 愛知県刈谷市昭和町1丁目1番地 日本 電装株式会社内 (72)発明者 山崎 善久 愛知県刈谷市昭和町1丁目1番地 日本 電装株式会社内 (72)発明者 亀山 美知夫 愛知県刈谷市昭和町1丁目1番地 日本 電装株式会社内 (56)参考文献 特開 平4−157195(JP,A) 特開 平4−242195(JP,A) 特開 平3−240989(JP,A) 特開 平3−177583(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C23C 18/16 - 18/52 B81C 5/00 C23F 1/00 C25D 1/00
Claims (4)
- 【請求項1】 所定の3次元形状を有する雄型の表面に
第1の無電解メッキ層を形成し、この第1の無電解メッ
キ層を設けた雄型をエッチング液に浸漬してこの雄型を
溶解することにより上記第1の無電解メッキ層のみから
なる薄肉3次元中空構造のボディを製造し、この薄肉無
電解メッキ層からなるボディの表面に第2の無電解メッ
キ層を積層形成し、これによりマイクロマシン用の薄肉
の中空構造物を製造することを特徴とするマイクロマシ
ン用の薄肉な3次元中空構造物の製造方法。 - 【請求項2】 上記第2の無電解メッキ層は、上記第1
の無電解メッキ層のみからなるボディをメッキ処理槽に
浸漬して、上記第1の無電解メッキ層の内外両面を覆っ
て形成することを特徴とする請求項1に記載のマイクロ
マシン用の薄肉な3次元中空構造物の製造方法。 - 【請求項3】 上記第1の無電解メッキ層のメッキ処理
を無電解ニッケル−りんメッキとしたことを特徴とする
請求項1又は2に記載のマイクロマシン用の薄肉な3次
元中空構造物の製造方法。 - 【請求項4】 無電解ニッケル−りんメッキの第1の無
電解メッキ層から形成されて所定の3次元形状をなす薄
肉3次元中空構造のボディと、このボディの内外両面に
夫々積層形成された第2の無電解メッキ層とを備えてな
るマイクロマシン用の薄肉な3次元中空構造物。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP33462392A JP3360331B2 (ja) | 1992-12-15 | 1992-12-15 | マイクロマシン用の薄肉な3次元中空構造物の製造方法及びマイクロマシン用の薄肉な3次元中空構造物 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP33462392A JP3360331B2 (ja) | 1992-12-15 | 1992-12-15 | マイクロマシン用の薄肉な3次元中空構造物の製造方法及びマイクロマシン用の薄肉な3次元中空構造物 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH06179983A JPH06179983A (ja) | 1994-06-28 |
| JP3360331B2 true JP3360331B2 (ja) | 2002-12-24 |
Family
ID=18279454
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP33462392A Expired - Fee Related JP3360331B2 (ja) | 1992-12-15 | 1992-12-15 | マイクロマシン用の薄肉な3次元中空構造物の製造方法及びマイクロマシン用の薄肉な3次元中空構造物 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP3360331B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| CN103011058B (zh) * | 2012-12-13 | 2015-03-18 | 中国科学院物理研究所 | 利用激光直写制备三维中空微纳米功能结构的方法 |
| WO2018154802A1 (ja) * | 2017-02-25 | 2018-08-30 | 株式会社旭電化研究所 | 中空構造体の製造方法、めっき複合体及び中空構造体 |
-
1992
- 1992-12-15 JP JP33462392A patent/JP3360331B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH06179983A (ja) | 1994-06-28 |
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