JP3359329B2 - マスク保持方法とマスク、並びにこれを用いたデバイス製造方法 - Google Patents

マスク保持方法とマスク、並びにこれを用いたデバイス製造方法

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  • Exposure Of Semiconductors, Excluding Electron Or Ion Beam Exposure (AREA)
  • Preparing Plates And Mask In Photomechanical Process (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は露光装置に用いられ
るマスクの保持方式に関するものである。
【0002】
【従来の技術】半導体集積回路の集積度は近年ますます
高密度化が進んでおり、これらを製造するための半導体
製造装置も、高集積度化に伴って焼付線幅が細まり、よ
り高い露光精度が要求されている。焼付線幅をより細く
するには、露光に使用する光源の波長を短くするのが有
効である。そこで、現在一般的に使用されている紫外光
よりも波長の短いX線を用いたX線露光装置の開発が進
められている。
【0003】図16は従来のX線露光装置に搭載されて
いるX線マスクとマスクチャックの概略を示す。図16
(a)はX線マスクである。100は補強用のマスクフ
レーム、101はシリコンからなるマスク基板、102
はマスク基板の一部をバックエッチングによって除去し
て形成した無機膜(マスクメンブレン)、103はマス
クメンブレン上にEB描画装置等によって描画形成され
た半導体回路等の転写パターンである。105は磁性体
材料で作られた磁性リングで、マスク支持フレーム1に
埋め込まれている。図16(b)は磁気吸着方式のマス
クチャックを示す。110はリング形状のチャックベー
スで、内部には露光用X線が通過する孔111が設けら
れている。112は磁気ユニットで、磁性リング105
に対応して円周状に配置され、X線マスクを吸着保持す
るのに十分な磁力を発生する。この構成において、X線
マスクのマスクフレーム100はチャックベース110
の保持面に面接触によって磁気吸着され保持される。
又、この磁気吸着方式のほかに真空吸着方式もあり、そ
の場合、磁気ユニットの代わりにバキュームポートとな
り、真空力によってマスクフレームとチャックベースと
が面接触して吸着保持される。
【0004】しかしながら、これらの吸着保持方式は、
マスクフレーム100とチャックベース110とは面接
触であるため、両者の接触面は高い平面度に仕上げる必
要がある。仮に、マスク作製時、EB描画装置によって
転写パターンを形成する時点で、マスクフレーム100
の吸着面に僅かでも反りなどの歪みがあると、X線露光
装置のチャックベース110に保持した際、マスクフレ
ーム100の反りが矯正されることによってマスクフレ
ーム100が変形し、この応力がマスク基板101、マ
スクメンブレン102を介して転写パターン103に伝
わり、転写パターン103が描画時に対して歪んでしま
う可能性がある。転写パターン103が形成されるマス
クメンブレン102の厚さは2μm程度であり、数mm
厚のマスク基板101やマスクフレーム100に比べれ
ば、その剛性は非常に小さい。このため、マスク基板1
01やマスクフレーム100の歪みは、マスクメンブレ
ン102に多大な影響を与えて転写パターンにも大きな
歪みをもたらす。これは極薄のマスクメンブレン上に転
写パターンが形成されているマスクに特有の問題といえ
る。
【0005】これを解決する方式として、マスクがマス
クチャックにチャックされた時、保持力によりX線マス
クが変形を受けない、言い換えれば、パターン形成時の
マスクフレームの歪んだ状態を保ったまま保持する方法
(以下、キネマティックマウントと称する)が提案され
ている。
【0006】図17はキネマティックマウントの例を示
す。図17(a)はキネマティックマウント用のX線マ
スクを示す。117は円錐形状(じょうご形状)の孔
部、118は平面部、119は図中X方向に沿って直線
状に切込み溝が形成されたV溝部であり、これらはマス
クフレーム100の保持面に形成されている。図17
(b)はキネマティックマウント用のマスクチャックを
示す。チャックベース110の保持面には、上記マスク
の円錐孔部117、平面部118、V溝部119とそれ
ぞれ係合する球状突起物120が3ケ所に設けられてい
る。又、3点においてマスクを機械的に押え付けて保持
するためのクランプ機構115が設けられている。
【0007】この構成においては、各点において以下に
示す保持状態となり、マスクの6自由度が過剰拘束なく
位置決めされる。
【0008】 このキネマティックマウントによれば、露光時のマスク
保持の際にマスクフレーム100を変形させる外力は殆
ど働かず、EB描画装置によるマスクパターン形成時と
同一状態でマスク保持(無歪保持)できるため、マスク
支持フレームの変形によるパターン歪みが抑制できると
いう特徴がある。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
キネマティックマウント方式によってマスクを重力に抗
して垂直に保持しようとした場合などは、必然的にマス
クをクランプせねばならず、クランプ機構とマスクの間
に発生する摩擦力及びマスクの自重が付加されるため
に、厳密にみれば過剰拘束となり、マスクの正確な位置
決めが難しい。又、過剰拘束の結果、マスクにモーメン
ト力が発生してパターン歪が発生する要因ともなる。
【0010】本発明は上記課題を解決すべくなされもの
で、水平方向に対して傾けた場合でも高精度にマスク位
置決め保持できるキネマティックマウント方式やマス
ク、これを用いたデバイス製造方法など提供することを
目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決する本発
明のある形態は、マスクに設けた円錐孔部、V溝部、平
面部と、マスクチャックに設けた3つの突起部とをそれ
ぞれ係合させて押し付け、該マスクを縦にして保持する
方法において、該円錐孔部の押し付け力が最大であるこ
とを特徴とするマスク保持方法である。
【0012】ここで、前記押し付けは、前記マスクを前
記マスクチャックに供給するマスクハンドによって行な
うのが好ましい。
【0013】
【発明の実施の形態】<実施例1>本発明の実施例を図
面に基づいて説明する。図1は第1実施例のマスクチャ
ックの構成図、図2はその断面図である。マスクがマス
クチャック2に重力に抗して垂直に保持された状態を示
している。マスクはリング形状のマスクフレーム1にシ
リコンのマスク基板7が貼り付けられ、マスク基板7の
内側には金などによる転写パターン8が形成されたメン
ブレンが設けられている。又、マスクフレーム1の裏面
側には、(1)じょうご形状の円錐孔部1a 、(2)稜
線が円錐孔部1a の方向を向いた直線状のV溝部1b 、
(3)平面部1c 、が3箇所に設けられている。これら
はマスク中心を円中心とする同一円周上に等間隔(12
0°ピッチ)に3か所設けられたものである。一方、マ
スクチャック2には先端が半球状の突起部2a 〜2c が
3か所に設けられて、上記円錐孔部1a 、V溝部1b 、
平面部1c とそれぞれ対向し係合するようになってい
る。又、3つのクランプアーム3a 〜3c が設けられて
いる。それぞれのクランプアームは回転動作と直動動作
が可能となっており、各クランプアームとマスクチャッ
クの突起部とによって、マスクフレーム1をはさみ込む
ようになっている。なお、変形例として図3のようにし
ても良く、これはクランプアーム3の直動動作の代わり
に、突起部2a 〜2c が独立に突き出る構造となってお
り、クランプアーム3は回転動作だけを行なう。
【0014】本実施例の動作手順を以下に説明する。不
図示のマスクハンドによってマスクがマスクチャック面
に搬送されると、各クランプアーム3a 〜3c がマスク
を押える側に回転し、次いで僅かにマスクチャック側に
移動して、マスクフレーム1をマスクチャック2に捕捉
する。この状態では円錐孔部1a とV溝部1b におい
て、半球状突起部2a、2b とクランプアーム3a、3b
との距離がマスクの保持部の厚みT(図4参照)よりも
小さいため、これら2か所でマスクが突起に支えられ吊
り下がった状態となり、マスクの落下を防止している。
但し、強く押さえ付けた状態では無く、マスクは若干動
くことができる。
【0015】ここで、最初にクランプアーム3a だけを
マスクチャック側に更に移動させ、図2に示すように係
合する円錐孔部1a と突起部2a とを押し付ける。これ
によって3自由度(XYZ)が位置決めされる。ここで
突起部2a の先端とクランプアーム3a の先端は正確に
対向している。仮に、図4に示すように、円錐孔部1a
が正確に位置決めされていないと、偏心量δC によって
マスクフレームにモーメント力が発生してパターン歪の
原因になる。
【0016】次に、クランプアーム3b を更に引込むこ
とによって、V溝部1b と突起部2b とを押し付ける。
これでマスクの回転方向の2自由度(θX、θY )が固
定される。そして最後に、残りのクランプアーム3c を
引き込んで平面部1c と突起部2c を押し付けて、残り
の1自由度(θZ )を固定する、これでマスクが6自由
度とも過剰拘束なく位置決め固定されることになる。
【0017】図4はマスクが円錐孔部で支持された状態
で、マスクの円錐孔部1a に働く力の関係を示してい
る。V溝部1b 及び平面部1c が固定されていない状態
で、円錐孔部1a の押し付け力fC でマスクを円錐孔部
1a で位置決め固定するために必要な条件を求めてみ
る。ここでは条件の厳しいと思われる図5に示すような
状態、すなわちマスクの重心線上に円錐孔部1a がある
場合を考える。マスク平面に平行な面に対する円錐孔部
1a の溝角度θc とすると、重力方向に働く力Fはマス
クの重さWとクランプアーム力fc による摩擦力のみ考
慮すればよいから、 F=W+μ1 ×fC (1) (μ1 :クランプアームとマスクの間の摩擦係数) 力のつり合いから、円錐孔部方向に働く垂直抗力は 垂直抗力NC =fC × cosθC +F× sinθC (2) 円錐孔部に働く摩擦力は 摩擦力=μ2 ×NC (3) (μ2 :突起部とマスクの間の摩擦係数) 摩擦力に打ち勝って、マスクを位置決め固定するためには、 引き上げる力=fC × sinθC −F× cosθC ≧μ2 ×(fC × cosθC + F× sinθC ) (4) を満たせばよい。
【0018】最初に円錐孔部1a で3自由度(XYZ)
を位置決めしたら、次は、V溝部を位置決めするのが良
い、これは平面部を先に位置決めすると、最後にV溝部
1bを位置決めする時、平面との摩擦力が余分に加わ
り、位置決めにより大きな力が必要となるためである。
【0019】V溝部1b が位置決めされる条件は、式
(1)でW=0として F=μ1 ×fV (5) を式(1)に代入し計算を行ない、式(4)の関係を満
たせばよい。但し、θCの代わりにV溝のマスク平面に
平行な面に対する溝角度θv を用い、fC の代わりにf
V を用いる。
【0020】なお、変形例として図6に示すような状
態、すなわち円錐孔部1a とV溝部1b が重力方向に対
して直交配置される場合は、式(1)のWの代わりに、 W′= {(W/2)2 +F′2 }1/2 但し、 F′=μ2 ×W/(2 sinθV )+μ1 ×W cosθV /(2 sinθV ) (1′) を式(1)に代入して計算を行なえば求めることができ
る。V溝部1b にかかる力は、W′=W/2とおいて、
同様に式(1)に代入し、式(4)の関係を満たせばよ
い。
【0021】又、別の変形例として、V溝1b がマスク
の重心線上にある場合には、式(1)式のWの代わり
に、
【外1】
【0022】を式(1)に代入して計算を行ない、式
(4)の関係を満たせば良い。
【0023】図10に、マスクの自重W=200g、μ
1 =μ2 、θV =θC とした場合の結果を示す。横軸は
円錐孔部1a の角度(deg) 、縦軸は円錐孔部1a での必
要な押し付け力を示している。円錐孔部1a に関して言
えば、円錐孔部1a とV溝部1b を重力方向に対して水
平配置にした(すなわち図6の形態)方が容易に位置決
めできることが分かる。
【0024】<実施例2>上記実施例では円錐孔部、V
溝部、平面部の順に押え付けてマスクを固定する方法を
とったが、以下に別の方法を示す。
【0025】V溝部1b 及び平面部1c の2箇所におい
て最初に位置決め固定したとき、V溝1b 及び平面1c
で発生する力に打ち勝って円錐孔部1a 部で位置決め可
能とするための条件を求める。図5は円錐孔部1a 部と
マスクに発生する力を示したものである。同図より、V
溝部1b に関して、 ベクトルFV =μ1 ×fV +μ2 ×fV / cosθV (6) 平面1c 部に関して、 ベクトルFF =μ1 ×fF +μ2 ×fF (7) よって両者の力のベクトル合成は、 ベクトルF′=ベクトルFV +ベクトルFF +ベクトル
W、 ここでは簡略化のため、W=0とおく、これによってベ
クトルWがどの向きであっても、換言すえば円錐孔部1
a 及びV溝1b がどの位置であっても、式(2)を適用
することができる。
【0026】 F′=FV cos α+FF cos(60゜-α) (8) ここで3点FCVがなす角度=60°、 tanα= 3/2
FF /(FV +1/2 FF)とする。
【0027】 F=F′+μ1 ×fC (9) 式(9)を式(1)に代入して同様に計算を行って式
(4)の関係を満たせば良い。
【0028】μ1 =μ2 、θV =θC 、fC =fV =f
F とした場合の計算結果を図11に示す。横軸は摩擦係
数、縦軸はズレたマスクを円錐孔部によって位置決めす
るに必要な引き上げ力(fC で無次元化)を示してい
る。引き上げ力が負の範囲では位置決めできない。位置
決め可能とするためには、円錐孔部1a の角度θC =6
0゜とした場合でも摩擦係数0.12以下であることが
必要となる。さらに、マスクの自重を考慮すれば、この
ままでは正確な位置決めは困難であることが分かる。
【0029】そこで位置決めを可能とするには、円錐孔
部1a の押し付け力を最大にして、他の2箇所の押し付
け力を弱くする。平面部に加える力は、面外方向を拘束
するのに必要な最小限の力で良く、これ以上の力を加え
ても余分な摩擦力を生じることになる。よって、押し付
け力の関係を、FC (円錐孔部)>FV (V溝部)>F
F (平面部)、のようにするのが最も好ましい。
【0030】又、別の方法として、式(9)を式(2)
に代入して、式(4)の関係を満たすように、円錐孔部
の角度θC とV溝部の角度θV の関係をθC >θV とし
ても良い。
【0031】<実施例3>上記方法の他に、摩擦係数μ
1 やマスクの自重Wを小さくするという方法もとれる。
μ1 を小さくする方法の具体例を説明する。ここではク
ランプアーム側の摩擦抵抗を減らすことを考える。式
(1)(6)(7)のμ1 =0とおいて、やはり式
(2)に各式を代入して計算を行えば求めることができ
る。
【0032】図12に計算結果を示す。横軸は摩擦係
数、縦軸は位置決めされるに必要なマスクを引き上げる
力(fC で無次元化)を示している。縦軸が負の範囲で
は位置決めできない。図12は簡略化のためマスクの自
重の影響を考慮していないが、図11と比べて摩擦低減
の効果が大きいことがわかる。又、マスクの自重を0と
することは重量補償バネを用いることで実現可能であ
る。
【0033】図7はクランプアーム側の摩擦抵抗を減ら
すために具体的構成を示すもので、クランプアームの先
端から空気を噴出させて、マスクフレーム1とクランプ
アーム先端の接触点の摩擦係数を減じる。位置決めが完
了したら、空気の噴出を停止して、固体接触でのクラン
プさせる。
【0034】<実施例4>図8は、クランプアームとし
て、マスクのマスクチャック押し付け方向の剛性が高
く、これと直交する横方向は剛性の低いバネ材を利用し
た実施例である。クランプアームは複数の平行棒バネ1
0によって支持されている。マスクフレームを押え付け
た際にバネが撓むことで、摩擦係数μ1 を低減したのと
同じ効果が得られる。
【0035】<実施例5>次にWを小さくする具体例を
示す。図9はマスクハンド11により、マスクをマスク
チャック2の保持面に搬送し、このマスクハンド11に
よってマスクの押し付けを行っている状態を示す図であ
る。マスクを装着しやすくするため、最初退避していた
クランプアーム3がマスクの押し付け動作が行われる際
には捕捉状態になり、マスクの落下を防いでいる。12
はマスクハンドの吸着パッドである。マスクハンド11
によってマスクチャック2に対してマスクの位置決め完
了後、クランプアーム3によってマスクを固定する。マ
スクの自重Wはマスクハンド11が支えているため、実
質的にW=0となっている。
【0036】<実施例6>次に上記説明したマスク及び
マスクチャックを用いた微小デバイス(半導体装置、薄
膜磁気ヘッド、マイクロマシンなど)製造用の露光装置
の実施例を説明する。図13は本実施例のX線露光装置
の構成を示す図である。図中、SR放射源20から放射
されたシートビーム形状のシンクロトロン放射光21
を、凸面ミラー22によって放射光軌道面に対して垂直
な方向に拡大する。凸面ミラー22で反射拡大した放射
光は、シャッタ23によって照射領域内での露光量が均
一となるように調整し、シャッタ23を経た放射光はX
線マスク24に導かれる。X線マスク24は上記説明し
たようなマウント方式で不図示のマスクチャックに保持
されている。X線マスク24に形成されている露光パタ
ーンを、ステップ&リピート方式やスキャニング方式な
どによってウエハ25上に露光転写する。
【0037】次に上記説明した露光装置を利用したデバ
イスの製造方法の実施例を説明する。図14は微小デバ
イス(ICやLSI等の半導体チップ、液晶パネル、C
CD、薄膜磁気ヘッド、マイクロマシン等)の製造のフ
ローを示す。ステップ1(回路設計)では半導体デバイ
スの回路設計を行なう。ステップ2(マスク製作)では
設計した回路パターンを形成したマスクを製作する。一
方、ステップ3(ウエハ製造)ではシリコン等の材料を
用いてウエハを製造する。ステップ4(ウエハプロセ
ス)は前工程と呼ばれ、上記用意したマスクとウエハを
用いて、リソグラフィ技術によってウエハ上に実際の回
路を形成する。次のステップ5(組み立て)は後工程と
呼ばれ、ステップ4によって作製されたウエハを用いて
半導体チップ化する工程であり、アッセンブリ工程(ダ
イシング、ボンディング)、パッケージング工程(チッ
プ封入)等の工程を含む。ステップ6(検査)ではステ
ップ5で作製された半導体デバイスの動作確認テスト、
耐久性テスト等の検査を行なう。こうした工程を経て半
導体デバイスが完成し、これが出荷(ステップ7)され
る。
【0038】図15は上記ウエハプロセスの詳細なフロ
ーを示す。ステップ11(酸化)ではウエハの表面を酸
化させる。ステップ12(CVD)ではウエハ表面に絶
縁膜を形成する。ステップ13(電極形成)ではウエハ
上に電極を蒸着によって形成する。ステップ14(イオ
ン打込み)ではウエハにイオンを打ち込む。ステップ1
5(レジスト処理)ではウエハに感光剤を塗布する。ス
テップ16(露光)では上記説明した露光装置によって
マスクの回路パターンをウエハに焼付露光する。ステッ
プ17(現像)では露光したウエハを現像する。ステッ
プ18(エッチング)では現像したレジスト像以外の部
分を削り取る。ステップ19(レジスト剥離)ではエッ
チングが済んで不要となったレジストを取り除く。これ
らのステップを繰り返し行なうことによって、ウエハ上
に多重に回路パターンが形成される。本実施例の製造方
法を用いれば、従来は製造が難しかった高集積度の半導
体デバイスを製造することができる。
【0039】
【発明の効果】本発明によれば、摩擦力やマスクの自重
による過剰拘束の影響を回避し、それによってマスクの
正確な位置決め固定が実現でき、同時にマスクのパター
ン歪の発生を抑えることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例の構成図である。
【図2】第1実施例の構成の断面図である。
【図3】図2の変形例を示す断面図である。
【図4】円錐孔部にかかる力の具合を示す説明図であ
る。
【図5】円錐孔部がマスク重心線上に位置する場合のマ
スクにかかる力を示す図である。
【図6】円錐孔とV溝が重力に対し水平に配置されたマ
スクにかかる力を示した図である。
【図7】クランプアームの先端から空気を噴出させる実
施例の説明図である。
【図8】押し付け方向の剛性が高く横方向は剛性の低い
バネ材を利用したクランプアームの説明図である。
【図9】マスクハンドによって押し付け位置決めする実
施例の説明図である。
【図10】円錐孔部のみで位置決め固定しようとした場
合において、必要なクランプアーム力を示したグラフ図
である。
【図11】3箇所同時にクランプアームした場合におい
て、必要な引き上げ力を示したグラフ図である。
【図12】クランプアームとマスクの摩擦力を0とした
場合において、必要な引き上げ力を示したグラフ図であ
る。
【図13】X線露光装置の実施例を示す全体図である。
【図14】デバイス製造方法のフローを示す図である。
【図15】ウエハプロセスの詳細なフローを示す図であ
る。
【図16】従来の磁気吸着方式のマスクチャックを説明
する図である。
【図17】従来のキネマティックマウント方式のマスク
チャックを説明する図である。
【符号の説明】
1 マスクフレーム 1a 円錐孔部 1b V溝部 1c 平面部 2 マスクチャック 2a〜2c 突起部 3 クランプアーム 4 マスクハンド 7 マスク基板 8 転写パターン

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 マスクに設けた円錐孔部、V溝部、平面
    部と、マスクチャックに設けた3つの突起部とをそれぞ
    れ係合させて押し付け、該マスクを縦にして保持する方
    法において、該円錐孔部の押し付け力が最大であること
    を特徴とするマスク保持方法。
  2. 【請求項2】 前記円錐孔部に次いで前記V溝部の押し
    付け力が大きい請求項1のマスク保持方法。
  3. 【請求項3】 前記押し付けは、クランプ機構によって
    行なう請求項1または2のマスク保持方法。
  4. 【請求項4】 前記押し付けは、前記マスクを前記マス
    クチャックに供給するマスクハンドによって行なう請求
    項1乃至3のいずれかのマスク保持方法。
  5. 【請求項5】 請求項1乃至4のいずれかのマスク保持
    方法でマスクを保持する段階と、該保持されたマスクの
    転写パターンをウエハに露光転写する段階とを有するこ
    とを特徴とするデバイス製造方法。
  6. 【請求項6】 前記露光転写はX線によって行なう請求
    項5のデバイス製造方法。
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